JP2010129907A - Ic内蔵コンデンサ容量補正装置 - Google Patents

Ic内蔵コンデンサ容量補正装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、IC内蔵コンデンサ容量補正装置に関し、簡易な回路構造でIC内蔵コンデンサの容量を精度良いものに補正することにある。
【解決手段】集積回路外に設けられ、該集積回路の外部端子に接続される外付けコンデンサと、その外付けコンデンサに電荷を注入する電流源と、集積回路内に設けられた内蔵コンデンサ及び抵抗からなり、電流源により外付けコンデンサに電荷が注入される際の該外付けコンデンサの電位の変化傾きを検出する微分回路と、を設ける。そして、その微分回路により検出される変化傾きと基準値との差を増幅することにより、所定回路の有する内蔵コンデンサの容量バラツキを検出し、その検出される容量バラツキに基づいて、該所定回路の有する内蔵コンデンサの容量を補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、IC内蔵コンデンサ容量補正装置に係り、特に、集積回路内に設けられた所定回路の有する内蔵コンデンサの容量を補正する装置に関する。
従来、集積回路(IC)内に設けられた内蔵コンデンサの製造上のバラツキを補正する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この補正装置は、IC外に設けられた、そのICの外部端子に接続される外付けコンデンサを備えている。この外付けコンデンサは、内蔵コンデンサに比べて、絶対精度の高い容量を有している。上記の補正装置は、内蔵コンデンサの容量制御を行う際、外付けコンデンサの容量との比較を行うことで、内蔵コンデンサの容量バラツキを検出する。そして、その容量バラツキに基づいて内蔵コンデンサ容量の補正を行う。従って、上記した装置によれば、IC内蔵コンデンサの容量に製造上のバラツキが生じている場合にも、その内蔵コンデンサの容量特性を外付けコンデンサの容量特性に近づけることができ、IC内蔵コンデンサの適切な容量制御を行うことが可能となる。
特開平9−36306号公報
ところで、上記した特許文献1記載の装置では、内蔵コンデンサに対してスイッチトキャパシタ回路を用いてフィードバックを施すことで、その内蔵コンデンサの容量値を制御する。しかし、かかる装置では、内蔵コンデンサの容量制御を行うのに、スイッチ素子の切り替え動作が必要となるので、回路構造が複雑化してしまう。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、簡易な回路構造でIC内蔵コンデンサの容量を精度良いものに補正することが可能なIC内蔵コンデンサ容量補正装置を提供することを目的とする。
上記の目的は、集積回路内に設けられた所定回路の有する内蔵コンデンサの容量を補正する装置であって、集積回路外に設けられ、該集積回路の外部端子に接続される外付けコンデンサと、前記外付けコンデンサに電荷を注入する電流源と、集積回路内に設けられた内蔵コンデンサ及び抵抗からなり、前記電流源により前記外付けコンデンサに電荷が注入される際の該外付けコンデンサの電位の変化傾きを検出する微分回路と、前記微分回路により検出される前記変化傾きと基準値との差を増幅することにより、前記所定回路の有する内蔵コンデンサの容量バラツキを検出する容量バラツキ検出手段と、前記容量バラツキ検出手段により検出される前記容量バラツキに基づいて、該所定回路の有する内蔵コンデンサの容量を補正する補正手段と、を備えるIC内蔵コンデンサ容量補正装置により達成される。
この態様の発明において、内蔵コンデンサ及び抵抗からなる微分回路は、電流源により外付けコンデンサに電荷が注入される際に、その外付けコンデンサの電位の変化傾きを検出する。この検出される外付けコンデンサの電位の変化傾きには、微分回路の有する内蔵コンデンサの容量特性が現われている。本発明においては、検出される外付けコンデンサの電位の変化傾きと基準値との差が増幅されることにより、集積回路内に設けられた所定回路内の内蔵コンデンサの容量バラツキが検出され、そして、その内蔵コンデンサの容量が補正される。かかる構成においては、精度の高い外付けコンデンサの電位の変化傾きを用いてIC内蔵コンデンサの容量バラツキを検出できるので、IC内蔵コンデンサの容量を精度良いものに補正することができる。また、IC内蔵コンデンサの容量バラツキを微分回路を用いて検出できるので、IC内蔵コンデンサの容量補正を簡易な構造で実現することができる。
尚、上記したIC内蔵コンデンサ容量補正装置において、前記外付けコンデンサの容量を発振させる発振手段と、前記微分回路により検出される前記変化傾きを発振周期ごとにサンプルホールドするホールド回路と、を備え、前記容量バラツキ検出手段は、発振周期ごとに、前記ホールド回路によりサンプルホールドされる前記変化傾きと基準値との差を増幅することにより、前記所定回路の有する内蔵コンデンサの容量バラツキを検出し、前記補正手段は、発振周期ごとに、前記容量バラツキ検出手段により検出される前記容量バラツキに基づいて、該所定回路の有する内蔵コンデンサの容量を補正することとすれば、IC内蔵コンデンサの容量補正をリアルタイムで行うことができる。
また、上記したIC内蔵コンデンサ容量補正装置において、前記所定回路の有する内蔵コンデンサは、集積回路内に全体として複数有り、前記補正手段は、前記容量バラツキ検出手段により検出される前記容量バラツキに基づいて、すべての前記所定回路の有する内蔵コンデンサの容量を補正することとすれば、集積回路内のすべての内蔵コンデンサについて容量補正を行うことができる。
本発明によれば、簡易な回路構造でIC内蔵コンデンサの容量を精度良いものに補正することができる。
以下、図面を用いて、本発明の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施例であるIC内蔵コンデンサ容量補正装置10の構成図を示す。本実施例のIC内蔵コンデンサ容量補正装置(以下、単に補正装置と称す)10は、半導体により構成された集積回路(以下、ICと称す)12に内蔵されるコンデンサ(以下、内蔵コンデンサと称す)14の容量を補正する装置である。内蔵コンデンサ14は、IC12内に形成された接合容量、P層−ポリ層間容量、N層−ポリ層間容量、及び多層配線間容量の何れか一つからなるコンデンサである。
図1に示す如く、IC12内には、上記した内蔵コンデンサ14を有する回路(以下、特定回路と称す)16が設けられている。特定回路16は、内蔵コンデンサ14を用いて作動する回路であって、例えば発振回路などである。特定回路16は、IC12内に少なくとも一つ以上設けられている。尚、本実施例において、IC12は、複数の特定回路16を備えているものとする。IC12内の各内蔵コンデンサ14はそれぞれ、自内蔵コンデンサ14が設けられている特定回路16が適切に作動するうえで必要な容量を有している。
補正装置10は、IC12内に設けられる電流源20と、IC12外に設けられるコンデンサ(以下、外付けコンデンサと称す)22と、を備えている。外付けコンデンサ22は、複数の内蔵コンデンサ14が設けられるIC12に対して唯一つ設けられている。外付けコンデンサ22は、一端がIC12に設けられた外部接続端子24に接続されていると共に、他端がグラウンドに接地されている。電流源20は、外部接続端子24に接続されており、外部接続端子24を介して外付けコンデンサ22に接続されている。電流源20は、一定の電流Ioutを外部接続端子24を介して外付けコンデンサ22に向けて流通させることで外付けコンデンサ22に電荷を注入する機能を有している。外付けコンデンサ22は、上記した内蔵コンデンサ14に比べて絶対精度の高いコンデンサであり、電流源20からの電荷注入により電荷を蓄えることが可能である。
補正装置10は、また、IC12内に設けられる微分回路26を備えている。微分回路26の入力は、上記した外部接続端子24すなわち電流源20と外付けコンデンサ22との接続点に接続されている。微分回路26は、内蔵コンデンサ14を有する上記した特定回路16の一つである。微分回路26は、内蔵コンデンサ14と抵抗28とからなり、外部接続端子24に生ずる外付けコンデンサ22の電位Vc(t)を時間微分して出力する回路である。すなわち、微分回路26は、外付けコンデンサ22の電位Vc(t)を内蔵コンデンサ14を用いて時間微分した時間変化傾きVd(t)を出力する回路である。尚、IC12内のすべての内蔵コンデンサ14のうち微分回路26の有する内蔵コンデンサ14は、補正装置10による容量補正の対象から除外される。
微分回路26の出力には、電圧保持回路30が接続されている。電圧保持回路30は、微分回路26の出力Vd(t)をサンプル保持する回路であり、上記した時間変化傾きVd(t)をDC電圧値Vdに変換して出力する。
電圧保持回路30の出力には、容量バラツキ量検出回路32が接続されている。容量バラツキ量検出回路32は、電圧保持回路30の出力である上記の時間変化傾きVd(t)のDC電圧値Vdと基準電圧Vbgとの差を増幅するオペアンプである。尚、基準電圧Vbgは、内蔵コンデンサ14に容量バラツキが全くない場合に電圧保持回路30が保持すべき所望の電圧値である。
容量バラツキ量検出回路32は、上記の時間変化傾きVd(t)のDC電圧値Vdと基準電圧Vbgとの差を、IC12内の内蔵コンデンサ14の製造上生じた容量バラツキ量として信号出力する。具体的には、両電圧間の変化率;DC電圧値Vdが基準電圧Vbgに一致する場合は“0”ボルトを出力し、例えば、DC電圧値Vdが基準電圧Vbgよりも大きい場合は“0”ボルトよりも大きな電圧値を出力し、一方、DC電圧値Vdが基準電圧Vbgよりも小さい場合は“0”ボルトよりも小さな電圧値を出力する。尚、オペアンプの2つの入力端子を互いに入れ替えることにより、DC電圧値Vdが基準電圧Vbgよりも大きい場合は“0”ボルトよりも小さな電圧値を出力し、一方、DC電圧値Vdが基準電圧Vbgよりも小さい場合は“0”ボルトよりも大きな電圧値を出力することとしてもよい。また、容量バラツキ量検出回路32は、オペアンプの入力又は出力にオフセットを持たせることにより、DC電圧値Vdが基準電圧Vbgに一致する場合の出力を“0”ボルトよりも高い電圧に設定することとしてもよい。この場合は、容量バラツキ量検出回路32の出力に負電圧を用いない構成とすることが可能となる。
容量バラツキ量検出回路32の出力には、IC12内のすべての特定回路16が接続されている。各特定回路16はそれぞれ、容量バラツキ量検出回路32の出力に基づいて自回路16の有する内蔵コンデンサ14の容量を補正したうえで、その補正後の内蔵コンデンサ14の容量値を用いて作動する。
次に、図2乃至図4を参照して、本実施例の補正装置10の動作について説明する。図2は、本実施例の補正装置10において実行される制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。図3は、本実施例の補正装置10の各点における時間波形を表した図を示す。また、図4は、本実施例において特定回路16の一つとして三角波発振回路が設けられるIC12の構成図を示す。
本実施例の補正装置10においては、IC12内の特定回路16の有する内蔵コンデンサ14の容量を補正するうえで、電流源20から外部接続端子24を介して外付けコンデンサ22へ向けて一定の電流Ioutが流通される(ステップ100)。この場合、外付けコンデンサ22には、電流源20からの電荷が注入される。外付けコンデンサ22に電流源20からの電荷が注入されると、その外付けコンデンサ22の電位Vc(t)が次式(1)に示す如く時間の経過と共に上昇する(ステップ102)。
Vc(t)=Iout×t/Cout ・・・(1)
但し、Coutは外付けコンデンサ22の容量であり、tは電荷注入開始からの経過時間である。
外部接続端子24に現われる外付けコンデンサ22の電位Vc(t)は、微分回路26にて時間微分される(ステップ104)。この場合には、微分回路26から次式(2)に示す如きその電位Vc(t)の時間変化傾きVd(t)が取り出される。
Figure 2010129907
但し、Cinは微分回路26の内蔵する内蔵コンデンサ14の容量であり、Rは抵抗28の抵抗値である。
微分回路26から出力される外付けコンデンサ22の電位Vc(t)の時間変化傾きVd(t)は、電圧保持回路30にてサンプルホールドされてDC電圧値に変換される(ステップ106)。この場合には、電圧保持回路30から次式(3)に示す如き外付けコンデンサ22の電位Vc(t)の時間変化傾きVd(t)のホールド値Vdが取り出される。
Vd=Cin×R×Iout/Cout ・・・(3)
ここで、抵抗28の抵抗値Rは一定であり、電流源20の流す電流Ioutは一定であり、また、絶対精度の高い外付けコンデンサ22の容量Coutは一定であるので、上記したホールド値Vdは、IC12に内蔵される内蔵コンデンサ14の容量Cinに依存し、その容量Cinに応じて変動したものとなる。
電圧保持回路30から出力されるDC電圧値Vdは、容量バラツキ量検出回路32にて基準電圧Vbgと比較され、そのDC電圧値Vdと基準電圧Vbgとの差が増幅される(ステップ108)。この場合には、内蔵コンデンサ14の容量の基準値からのバラツキ量ΔCが検出されることとなり、容量バラツキ量検出回路32からその内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCに応じた信号が取り出される(ステップ110)。
容量バラツキ量検出回路32から出力される内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCに応じた信号は、IC12内のすべての特定回路16に送信され、各特定回路16にて自回路16の有する内蔵コンデンサ14の容量を補正するためのパラメータとして用いられる。この場合には、各特定回路16において内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCの情報が受信されることとなり、その容量バラツキ量ΔCに基づいて内蔵コンデンサ14の容量補正が行われる(ステップ112)。
例えば、ある一つの特定回路16が、図4に示す如く内蔵コンデンサ14Ct(容量値Ct)を有する三角波発振回路であるものとすると、その内蔵コンデンサ14Ctには、一定の充放電電流icが流通する。この際、その発振周波数fは、一般的には、次式(4)に示す如きものとなる筈である。
f=ic/(2×Ct×(V1−V2)) ・・・(4)
但し、V1は特定回路16の有するオペアンプ又はコンパレータA1の反転入力端子に入力される基準電圧であり、V2は特定回路16の有するオペアンプ又はコンパレータA2の非反転入力端子に入力される基準電圧である。
しかし、内蔵コンデンサ14Ctの容量に容量バラツキ量ΔCのバラツキが生じているものとすると、発振周波数fが、次式(5)に示す如く、所望の上記した(4)式のものからずれたものとなる。具体的には、発振周波数fは、内蔵コンデンサ14Ctの容量が大きくなる方向でばらついた場合は通常よりも低周波側となり、内蔵コンデンサ14Ctの容量が小さくなる方向でばらついた場合は通常よりも高周波側となる。
f=ic/(2×(Ct×ΔC)×(V1−V2)) ・・・(5)
そこで、本実施例において、内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCが容量バラツキ量検出回路32にて検出されると、その情報が各特定回路16に送信されて内蔵コンデンサ14の容量補正に使用される。具体的には、上記した特定回路16の一つが三角波発振回路である場合は、内蔵コンデンサ14Ctに発生した容量バラツキが相殺されて発振周波数fのずれが抑制されるように、内蔵コンデンサ14Ctの充放電電流icが次式(6)に示す如く増減される。
f=ic×ΔC/(2×(Ct×ΔC)×(V1−V2)) ・・・(6)
かかる構成においては、精度の高い外付けコンデンサ22とIC12内の微分回路26の有する内蔵コンデンサ14とを用いて、その内蔵コンデンサ14の容量特性が反映される外付けコンデンサ22の電位の時間変化傾きVdを検出することで、IC12に内蔵される内蔵コンデンサ14の、所望容量からの容量バラツキ量ΔCを検出することができる。このため、本実施例によれば、上記の如く検出した容量バラツキ量ΔCに基づいてIC12内のすべての特定回路16の内蔵コンデンサ14の容量を精度よいものに補正することができる。
また、かかる構成においては、IC12内の内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCを、高精度の外付けコンデンサ22及び内蔵コンデンサ14と抵抗28とからなる微分回路26を用いて検出することができる。このため、本実施例によれば、IC12内の内蔵コンデンサ14の容量補正を比較的簡易な構造で実現することができる。
従って、本実施例の補正装置10によれば、簡易な回路構造でIC12内の内蔵コンデンサ14の容量を精度よいものに補正することが可能となっている。このため、本実施例によれば、IC12内の特定回路16に精度の比較的低い内蔵コンデンサ14が設けられる場合にも、その特定回路16をその内蔵コンデンサ14が精度の高いものとして作動させること、すなわち、その特定回路16の作動を高精度なものとすることが可能となっている。
例えば、特定回路16の一つが上記の如き三角波発振回路である場合は、内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCに対して内蔵コンデンサ14の充放電電流icの電流量を調整することで、その三角波発振回路の発振周波数fを精度の比較的低い内蔵コンデンサ14を用いたとしても高精度に得ることができ、その三角波発振回路の発振を高精度なものとすることが可能となっている。
尚、上記の第1実施例においては、特定回路16が特許請求の範囲に記載した「所定回路」に相当していると共に、容量バラツキ量検出回路32がIC12内の内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCを検出することにより特許請求の範囲に記載した「容量バラツキ検出手段」が、各特定回路16が容量バラツキ量ΔCに基づいてIC12内のすべての内蔵コンデンサ14の容量を補正することにより特許請求の範囲に記載した「補正手段」が、それぞれ実現されている。
図5は、本発明の第2実施例であるIC内蔵コンデンサ容量補正装置100の構成図を示す。尚、図5において、上記図1及び図4に示す構成と同一の構成部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。本実施例のIC内蔵コンデンサ容量補正装置(以下、単に補正装置と称す)100は、半導体により構成された集積回路(以下、ICと称す)102に内蔵される内蔵コンデンサ14の容量を補正する装置である。
IC102内には、特定回路16(複数あってもよい。)が設けられている。図5に示す如く、補正装置100は、一定の電流Icoを外付けコンデンサ22に向けて流通させる電流源20と、内蔵コンデンサ14に比して絶対精度の高い外付けコンデンサ22と、を備えている。外部接続端子24には、内蔵コンデンサ14と抵抗28とからなる微分回路26が接続されている。微分回路26は、外部接続端子24に生ずる外付けコンデンサ22の電位Vco(t)を時間微分して出力する回路である。
補正装置100は、また、IC102内に上記の電流源20とは別に設けられる電流源104と、IC102内にその電流源104に接続される内蔵コンデンサ14Ciと、を備えている。電流源104は、一定の電流Iciを内蔵コンデンサ14Ciに向けて流通させることで内蔵コンデンサ14Ciに電荷を注入する機能を有している。電流源104は、電流源20と同じ性能を有するようにすなわち同じ一定電流を流すように構成されている。また、内蔵コンデンサ14Ciは、絶対精度の比較的低いコンデンサであり、電流源104からの電荷注入により電荷を蓄えることが可能である。内蔵コンデンサ14Ciは、製造上は、外付けコンデンサ22と同じ容量を有するように設計されている。
補正装置100は、また、IC102内に設けられる微分回路106を備えている。微分回路106の入力は、電流源104と内蔵コンデンサ14Ciとの接続点に接続されている。微分回路106は、内蔵コンデンサ14を有する特定回路16の一つであり、上記した微分回路26と同じ性能を有するように構成されている。微分回路106は、内蔵コンデンサ14と抵抗108とからなり、電流源104と内蔵コンデンサ14Ciとの接続点に生ずるその内蔵コンデンサ14Ciの電位Vci(t)を時間微分して出力する回路である。尚、IC102内のすべての内蔵コンデンサ14のうち電流源104に接続する内蔵コンデンサ14Ci及び微分回路26,106の有する内蔵コンデンサ14は、補正装置100による容量補正の対象から除外される。
微分回路26の出力には、A/D変換器110が接続されている。また、微分回路106の出力には、A/D変換器112が接続されている。A/D変換器110,112はそれぞれ、微分回路26,106の出力である上記した外付けコンデンサ22の電位Vco(t)又は内蔵コンデンサ14Ciの電位Vci(t)の時間変化傾きをサンプリングしてディジタル変換する変換器である。
A/D変換器110の出力及びA/D変換器112の出力には、IC102内に設けられる除算器114が接続されている。除算器114は、A/D変換器112の出力である内蔵コンデンサ14Ciの電位Vci(t)の時間変化傾きを、A/D変換器110の出力である外付けコンデンサ22の電位Vco(t)の時間変化傾きで除算する回路である。除算器114は、除算結果(電位Vci(t)の時間変化傾きが電位Vco(t)の時間変化傾きと一致する場合を基準とし、電位Vci(t)の時間変化傾きが電位Vco(t)の時間変化傾きよりも大きい場合は基準よりも大きい値であり、電位Vci(t)の時間変化傾きが電位Vco(t)の時間変化傾きよりも小さい場合は基準よりも小さい値である。)を、IC102内の内蔵コンデンサ14の製造上生じた容量バラツキ量として信号出力する。
除算器114の出力には、IC102内のすべての特定回路16が接続されている。各特定回路16はそれぞれ、除算器114の出力に基づいて自回路16の有する内蔵コンデンサ14の容量を補正したうえで、その補正後の内蔵コンデンサ14の容量値を用いて作動する。
かかる補正装置100においては、IC102内の特定回路16の有する内蔵コンデンサ14の容量を補正するうえで、電流源20から外部接続端子24を介して外付けコンデンサ22へ向けて一定の電流Icoが流通されると共に、電流源104から内蔵コンデンサ14ciへ向けて一定の電流Iciが流通される。この場合、外付けコンデンサ22には、電流源20からの電荷が注入されると共に、内蔵コンデンサ14ciには、電流源104からの電荷が注入される。かかる電荷注入が行われると、外付けコンデンサ22の電位Vco(t)が次式(11)に示す如く時間の経過と共に上昇すると共に、内蔵コンデンサ14ciの電位Vci(t)が次式(12)に示す如く時間の経過と共に上昇する。
Vco(t)=Ico×t/Co ・・・(11)
Vci(t)=Ici×t/Ci ・・・(12)
但し、Coは外付けコンデンサ22の容量であり、Ciは内蔵コンデンサ14Ciの容量であり、tは電荷注入開始からの経過時間である。
外付けコンデンサ22の電位Vco(t)及び内蔵コンデンサ14Ciの電位Vci(t)はそれぞれ、微分回路26,106にて時間微分される。この場合には、微分回路26,106から次式(13)及び(14)に示す如き上記した電位Vco(t),Vci(t)の時間変化傾きVdo(t),Vdi(t)が取り出される。
Figure 2010129907
Figure 2010129907
但し、Cin1は微分回路26の内蔵する内蔵コンデンサ14の容量であり、Rin1は抵抗28の抵抗値である。また、Cin2は微分回路106の内蔵する内蔵コンデンサ14の容量であり、Rin2は抵抗108の抵抗値である。
微分回路26,106から出力される上記した電位Vco(t),Vci(t)の時間変化傾きVdo(t),Vdi(t)はそれぞれ、A/D変換器110,112にてサンプリングされてディジタル変換される。この場合には、A/D変換器110,112から次式(15)及び(16)に示す如き電位Vdo,Vdiが取り出される。
Vdo=Cin1×Rin1×Ico/Co ・・・(15)
Vdi=Cin2×Rin2×Ici/Ci ・・・(16)
A/D変換器110,112から出力される上記の電位Vdo,Vdiは、除算器114にて除算される。この場合には、除算器114から次式(17)に示す如き計算値Vdi/Vdoが取り出される。
Figure 2010129907
ここで、微分回路26,106は、同じIC102に設けられて互いに同じ性能を有するように構成されているので、2つの内蔵コンデンサ14の容量Cin1,Cin2には、製造上のバラツキが同じように重畳し、(17)式内のCin2/Cin1を計算すれば、両コンデンサの製造上の容量バラツキ量は互いにキャンセルされる。また、同様に、2つの抵抗28,108の抵抗値Rin1,Rin2には、製造上のバラツキが同じように重畳し、(17)式内のRin2/Rin1を計算すれば、両抵抗の製造上のバラツキ量は互いにキャンセルされる。また、電流源20,104は、同じIC102に設けられて互いに同じ性能を有するようにすなわち同じ一定電流を流すように構成されているので、2つの電流源20,104の流す電流Ico,Iciには、製造上のバラツキが同じように重畳し、(17)式内のIci/Icoを計算すれば、両電流源の製造上のバラツキ量は互いにキャンセルされる。
更に、絶対精度の高い外付けコンデンサ22の容量Coは一定である。従って、上記した除算値Vdi/Vdoは、IC102に内蔵される内蔵コンデンサ14Ciの容量Ciに依存して、その容量Ciに応じて変動したものとなり、内蔵コンデンサ14の容量Ciの、外付けコンデンサ22の容量Coに対するバラツキ量ΔCとして得られることとなる。
除算器114から出力される除算値Vdi/Vdoは、内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCとして、IC102内のすべての特定回路16に送信され、各特定回路16にて自回路16の有する内蔵コンデンサ14の容量を補正するためのパラメータとして用いられる。この場合には、各特定回路16において内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCの情報が受信されることとなり、その容量バラツキ量ΔCに基づいて内蔵コンデンサ14の容量補正が行われる。
かかる構成においては、精度の高い外付けコンデンサ22の電位の時間変化傾きVdoを検出しつつ、精度の低いIC102内の内蔵コンデンサ14Ciの電位の時間変化傾きVdiを検出することで、IC102に内蔵される内蔵コンデンサ14の、所望容量からの容量バラツキ量ΔCを検出することができる。このため、本実施例によれば、上記の如く検出した容量バラツキ量ΔCに基づいてIC102内のすべての特定回路16の内蔵コンデンサ14の容量を精度よいものに補正することができる。
また、かかる構成においては、IC102内の内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCを、高精度の外付けコンデンサ22、内蔵コンデンサ14と抵抗28とからなる微分回路26、及び内蔵コンデンサ14と抵抗108とからなる微分回路106を用いて検出することができる。このため、本実施例によれば、IC102内の内蔵コンデンサ14の容量補正を比較的簡易な構造で実現することができる。
従って、本実施例の補正装置100によれば、簡易な回路構造でIC102内の内蔵コンデンサ14の容量を精度よいものに補正することが可能となっている。このため、本実施例によれば、IC102内の特定回路16に精度の比較的低い内蔵コンデンサ14が設けられる場合にも、その特定回路16をその内蔵コンデンサ14が精度の高いものとして作動させること、すなわち、その特定回路16の作動を高精度なものとすることが可能となっている。
尚、上記の第2実施例においては、除算器114がIC102内の内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCを検出することにより特許請求の範囲に記載した「容量バラツキ検出手段」が、各特定回路16が容量バラツキ量ΔCに基づいてIC102内のすべての内蔵コンデンサ14の容量を補正することにより特許請求の範囲に記載した「補正手段」が、それぞれ実現されている。
図6は、本発明の第3実施例であるIC内蔵コンデンサ容量補正装置200の構成図を示す。尚、図6において、上記図1及び図4に示す構成と同一の構成部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。本実施例のIC内蔵コンデンサ容量補正装置(以下、単に補正装置と称す)200は、半導体により構成された集積回路(以下、ICと称す)202に内蔵される内蔵コンデンサ14の容量を補正する装置である。
IC202内には、特定回路16(複数あってもよい。)が設けられている。補正装置200は、一定の電流Ioutを外付けコンデンサ22に向けて流通させる電流源20と、内蔵コンデンサ14に比して絶対精度の高い外付けコンデンサ22と、外部接続端子24に接続する微分回路26と、微分回路26の出力に接続する電圧保持回路30と、を備えている。
IC202内には、また、一定周期でパルス状の発振信号を出力する発振器204が設けられている。発振器204の出力は、スイッチ素子206のゲート入力に接続されていると共に、電圧保持回路30に接続されている。スイッチ素子206は、上記の外部接続端子24とグラウンド端子との間に設けられており、両端子間を導通・遮断する機能を有している。スイッチ素子206は、発振器204からの発振信号を受信した際に、上記の外部接続端子24とグラウンド端子との間を導通させるべくオン動作される。また、電圧保持回路30は、発振器204からの発振信号を受信するタイミングに従い、微分回路26の出力Vd(t)が安定するタイミングでその出力Vd(t)をサンプルホールドして、外付けコンデンサ22の電位Vc(t)の時間変化傾きVd(t)をDC電圧値Vdに変換する。
電圧保持回路30の出力には、容量バラツキ・温特変動量検出回路208が接続されている。容量バラツキ・温特変動量検出回路208は、電圧保持回路30の出力である上記の時間変化傾きVd(t)のDC電圧値Vdと基準電圧Vbgとの差を増幅するオペアンプであり、上記の時間変化傾きVd(t)のDC電圧値Vdと基準電圧Vbgとの差を、IC202内の内蔵コンデンサ14の製造上生じた容量バラツキ量或いは温度変化により生じた容量変動量として信号出力する。
容量バラツキ・温特変動量検出回路208の出力には、IC202内のすべての特定回路16が接続されている。各特定回路16はそれぞれ、容量バラツキ・温特変動量検出回路208の出力に基づいて自回路16の有する内蔵コンデンサ14の容量を補正したうえで、その補正後の内蔵コンデンサ14の容量値を用いて作動する。
次に、図7を参照して、本実施例の補正装置200の動作について説明する。図7は、本実施例の補正装置200の各点における時間波形を表した図を示す。
本実施例の補正装置200においては、電流源20から外部接続端子24を介して外付けコンデンサ22へ向けて一定の電流Ioutが流通されることにより外付けコンデンサ22に電荷が注入されると、外付けコンデンサ22の電位Vc(t)が時間の経過と共に上昇する。また、所定の発振周期ごとに発振器204からスイッチ素子206へ向けてパルス状の発振信号が出力されると、その発振信号をスイッチ素子206が受信している間だけそのスイッチ素子206がオンする。このため、スイッチ素子206に発振器204からの発振信号が受信されたときは、外付けコンデンサ22が放電されて、その外付けコンデンサ22の電位Vc(t)が急減する。そして、その後、発振器204から発振信号が出力されなくなると、スイッチ素子206がオフして、上記の如く、電流源20からの電荷注入により外付けコンデンサ22の電位Vc(t)が時間の経過と共に上昇する。
従って、本実施例によれば、外付けコンデンサ22の電位Vc(t)を、発振器204による発振信号の発振周期ごとに上昇と下降とを繰り返すノコギリ波又は三角波とすることができる。
また、本実施例において、所定の発振周期ごとに発振器204から電圧保持回路30へ向けてパルス状の発振信号が出力されると、電圧保持回路30は、その発振周期ごとに、微分回路26の出力Vd(t)をサンプルホールドして、外付けコンデンサ22の電位Vc(t)の時間変化傾きVd(t)をDC電圧値Vdに変換する。そして、所定周期(好ましくは上記の発振周期)ごとに、容量バラツキ・温特変動量検出回208にてそのDC電圧値Vdと基準電圧Vbgとの差が増幅されることで、内蔵コンデンサ14の容量の基準値からのバラツキ量ΔCに応じた信号が取り出される。以降、上記した第1実施例の構成と同様に、そのバラツキ量ΔCに基づいて内蔵コンデンサ14の容量補正が行われる。
従って、本実施例によれば、上記した第1実施例の構成と同様の効果を得ることができると共に、所定周期ごとに連続して、IC202内の内蔵コンデンサ14の所望容量からの容量バラツキ量ΔCを検出することができ、その容量バラツキ量ΔCに基づいてIC12内のすべての特定回路16の内蔵コンデンサ14の容量を精度よいものに補正することができる。このため、本実施例の補正装置200によれば、IC202内の特定回路16に精度の比較的低い内蔵コンデンサ14が設けられる場合だけでなく、周辺温度の変化などに起因して内蔵コンデンサ14の容量特性が製造後に変動する場合にも、リアルタイムで、IC202内の特定回路16をその内蔵コンデンサ14が精度の高いものとして作動させること、すなわち、その特定回路16の作動を高精度なものとすることが可能となっている。
尚、上記の第3実施例においては、発振器204が特許請求の範囲に記載した「発振手段」に、電圧保持回路30が特許請求の範囲に記載した「ホールド回路」に、それぞれ相当している。容量バラツキ・温特変動量検出回路208が発振器204による発振周期ごとにIC202内の内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCを検出することにより特許請求の範囲に記載した「容量バラツキ検出手段」が、各特定回路16が容量バラツキ量ΔCに基づいてIC202内のすべての内蔵コンデンサ14の容量を補正することにより特許請求の範囲に記載した「補正手段」が、それぞれ実現されている。
図8は、本発明の第4実施例であるIC内蔵コンデンサ容量補正装置300の構成図を示す。尚、図8において、上記図1及び図4に示す構成と同一の構成部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。本実施例のIC内蔵コンデンサ容量補正装置(以下、単に補正装置と称す)300は、半導体により構成された集積回路(以下、ICと称す)302に内蔵される内蔵コンデンサ14の容量を補正する装置である。
IC302内には、特定回路16(複数あってもよい。)が設けられている。補正装置300は、一定の電流Ioutを外付けコンデンサ22に向けて流通させる電流源20と、内蔵コンデンサ14に比して絶対精度の高い外付けコンデンサ22と、外部接続端子24に接続する微分回路26と、微分回路26の出力に接続する電圧保持回路としてのA/D変換器304と、を備えている。A/D変換器304は、微分回路26の出力である上記した外付けコンデンサ22の電位Vc(t)の時間変化傾きVd(t)をサンプリングしてディジタル変換する変換器である。
IC302内には、また、パワーオンリセット回路306が設けられている。パワーオンリセット回路306は、電源起動に伴う初期設定時(例えば車両に搭載される補正装置300にあっては、イグニションスイッチがオフからオンへ切り替わった際)に所定時間だけ駆動信号を出力する回路である。パワーオンリセット回路306の出力Vporは、一対のスイッチ素子310,312のゲート入力に接続されている。
スイッチ素子310は、電流源20と外部接続端子24すなわち外付けコンデンサ22との間に設けられており、両端子間を導通・遮断する機能を有している。このスイッチ素子310は、パワーオンリセット回路306からの駆動信号を受信した際に、上記の外部接続端子24とグラウンド端子との間を導通させるべくオン動作される。
IC302には外部接続端子314を介してマイクロコンピュータ316が接続され、或いは、IC302には内蔵回路318が内蔵されている。マイコン316及び内蔵回路318は、スイッチ素子312を介して外部接続端子314に接続されている。マイコン316及び内蔵回路318は、スイッチ素子312がオフ状態にある場合は外付けコンデンサ22を用いて作動することはできないが、スイッチ素子312がオン状態にある場合は外付けコンデンサ22を用いて作動することが可能である。
スイッチ素子312は、マイコン316又は内蔵回路318と外部接続端子24すなわち外付けコンデンサ22との間に設けられており、両端子間を導通・遮断する機能を有している。このスイッチ素子312は、パワーオンリセット回路306からの駆動信号を受信した際に、上記の外部接続端子24とグラウンド端子との間を遮断させるべくオフ動作され、一方、パワーオンリセット回路306からの駆動信号を受信しない場合には、上記の外部接続端子24とグラウンド端子との間を導通させるべくオン動作される。
A/D変換器304の出力及びパワーオンリセット回路306の出力Vporには、容量バラツキ量検出回路32が接続されている。容量バラツキ量検出回路32は、パワーオンリセット回路306からの駆動信号を受信している期間中だけ、A/D変換器304の出力である上記の時間変化傾きVd(t)のディジタル値Vdと基準電圧Vbgとの差を増幅するオペアンプである。容量バラツキ量検出回路32は、上記の時間変化傾きVd(t)のディジタル値Vdと基準電圧Vbgとの差を、IC302内の内蔵コンデンサ14の製造上生じた容量バラツキ量として信号出力する。
容量バラツキ量検出回路32の出力には、D/A変換器320を介してIC302内のすべての特定回路16が接続されている。D/A変換器320は、外付けコンデンサ22の電位Vc(t)の時間変化傾きVd(t)のディジタル値Vdと基準電圧Vbgとの差すなわちIC302内の内蔵コンデンサ14の製造上生じた容量バラツキ量ΔCをアナログ値に変換して、IC302内の特定回路16へ供給する。各特定回路16はそれぞれ、D/A変換器320を介する容量バラツキ量検出回路32の出力に基づいて自回路16の有する内蔵コンデンサ14の容量を補正し、その補正後は、その補正後の内蔵コンデンサ14の容量値を用いて作動する。
次に、図9を参照して、本実施例の補正装置300の動作について説明する。図9は、本実施例の補正装置300の有するパワーオンリセット回路306の動作タイムチャートを示す。
本実施例の補正装置300においては、電源オフ時は、パワーオンリセット回路306から駆動信号が出力されないので、外付けコンデンサ22に電荷注入が行われず、その外付けコンデンサ22の電位Vc(t)が上昇することはない。
かかる電源オフ状態から電源が起動されて初期設定が行われる場合は、パワーオンリセット回路306から一対のスイッチ素子310,312及び容量バラツキ量検出回路32へ所定時間だけ駆動信号が供給される。この場合には、所定時間だけスイッチ素子310がオンされると共にスイッチ素子312がオフされるので、外付けコンデンサ22が外部接続端子24及びスイッチ素子312を介して電流源20に接続される。かかる状態では、電流源20からの一定電流Ioutが外付けコンデンサ22に向けて流通してその外付けコンデンサ22に電荷が注入され、その外付けコンデンサ22の電位Vc(t)が時間の経過と共に上昇すると共に、更に、容量バラツキ量検出回路32にてその電位Vc(t)に基づいたIC302内の内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCが検出される。容量バラツキ量検出回路32にて内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCが検出されると、以後、特定回路16にてその容量バラツキ量ΔCに基づいて内蔵コンデンサ14の容量補正が行われる。
一方、パワーオンリセット回路306からの駆動信号の供給が停止されると、以後、スイッチ素子310がオフされると共にスイッチ素子312がオンされる。この場合には、電流源20から外付けコンデンサ22への電流供給が停止されると共に、外付けコンデンサ22が外部接続端子24及びスイッチ素子312を介してマイコン316及び内蔵回路318に接続される。かかる状態では、マイコン316及び内蔵回路318が、外付けコンデンサ22を用いて作動することができる。
このように本実施例においては、パワーオンリセット回路306から駆動信号が出力される期間中(パワーオンリセット中)は、外付けコンデンサ22への電荷注入が行われることで、IC302に内蔵される内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCを検出することができる。かかる容量バラツキ量ΔCが検出されると、以後、内蔵コンデンサ14の容量補正が行われる。このため、本実施例によれば、パワーオンリセット中だけIC302内の内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCを検出するので、その内蔵コンデンサ14に製造上のバラツキが生じていても、IC102内のすべての特定回路16の内蔵コンデンサ14の容量を精度よいものに補正することができる。
また、本実施例においては、パワーオンリセット後は、外付けコンデンサ22を、上記の如く内蔵コンデンサ14の容量補正を行うためでなく、マイコン316や内蔵回路318の機能確保のために用いることができる。
このため、本実施例によれば、一つの外付けコンデンサ22をパワーオンリセット中の内蔵コンデンサ14の容量補正時とパワーオンリセット後のマイコン316や内蔵回路318の機能時とで兼用させることができ、すなわち、IC内蔵ディジタル回路用のバイパスコンデンサ(外付け)を内蔵コンデンサ14の容量補正に用いることができるので、内蔵コンデンサ14の容量補正を必要な構成をあまり増やすことなく実現することが可能となっている。
尚、上記の第4実施例においては、容量バラツキ量検出回路32がIC302内の内蔵コンデンサ14の容量バラツキ量ΔCを検出することにより特許請求の範囲に記載した「容量バラツキ検出手段」が、各特定回路16が容量バラツキ量ΔCに基づいてIC302内のすべての内蔵コンデンサ14の容量を補正することにより特許請求の範囲に記載した「補正手段」が、それぞれ実現されている。
ところで、上記の第1〜第4実施例においては、微分回路26,106の出力をサンプリングする手段として電圧保持回路30又はA/D変換器110,112を用いることとしているが、その微分回路26,106の出力はアナログ処理されることとしてもよいし、また、ディジタル処理されることとしてもよい。
本発明の第1実施例であるIC内蔵コンデンサ容量補正装置の構成図である。 本実施例の補正装置において実行される制御ルーチンの一例のフローチャートである。 本実施例の補正装置の各点における時間波形を表した図である。 本実施例において特定回路の一つとして三角波発振回路が設けられるICの構成図である。 本発明の第2実施例であるIC内蔵コンデンサ容量補正装置の構成図である。 本発明の第3実施例であるIC内蔵コンデンサ容量補正装置の構成図である。 本実施例の補正装置の各点における時間波形を表した図である。 本発明の第4実施例であるIC内蔵コンデンサ容量補正装置の構成図である。 本実施例の補正装置の有するパワーオンリセット回路の動作タイムチャートである。
符号の説明
10,100,200,300 IC内蔵コンデンサ容量補正装置
12,102,202,302 集積回路(IC)
14 内蔵コンデンサ
16 特定回路
20,104 電流源
22 外付けコンデンサ
26,106 微分回路
30 電圧保持回路
32 容量バラツキ量検出回路
114 除算器
204 発振器
306 パワーオンリセット回路
206,310,312 スイッチ素子
Vc(t),Vco(t) 外付けコンデンサの両端電位
Vd(t),Vdo(t),Vdi(t) 微分回路の出力電圧
Vd,Vdo,Vdi 微分回路の出力電圧のホールド値

Claims (3)

  1. 集積回路内に設けられた所定回路の有する内蔵コンデンサの容量を補正する装置であって、
    集積回路外に設けられ、該集積回路の外部端子に接続される外付けコンデンサと、
    前記外付けコンデンサに電荷を注入する電流源と、
    集積回路内に設けられた内蔵コンデンサ及び抵抗からなり、前記電流源により前記外付けコンデンサに電荷が注入される際の該外付けコンデンサの電位の変化傾きを検出する微分回路と、
    前記微分回路により検出される前記変化傾きと基準値との差を増幅することにより、前記所定回路の有する内蔵コンデンサの容量バラツキを検出する容量バラツキ検出手段と、
    前記容量バラツキ検出手段により検出される前記容量バラツキに基づいて、該所定回路の有する内蔵コンデンサの容量を補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とするIC内蔵コンデンサ容量補正装置。
  2. 前記外付けコンデンサの容量を発振させる発振手段と、
    前記微分回路により検出される前記変化傾きを発振周期ごとにサンプルホールドするホールド回路と、を備え、
    前記容量バラツキ検出手段は、発振周期ごとに、前記ホールド回路によりサンプルホールドされる前記変化傾きと基準値との差を増幅することにより、前記所定回路の有する内蔵コンデンサの容量バラツキを検出し、
    前記補正手段は、発振周期ごとに、前記容量バラツキ検出手段により検出される前記容量バラツキに基づいて、該所定回路の有する内蔵コンデンサの容量を補正することを特徴とする請求項1記載のIC内蔵コンデンサ容量補正装置。
  3. 前記所定回路の有する内蔵コンデンサは、集積回路内に全体として複数有り、
    前記補正手段は、前記容量バラツキ検出手段により検出される前記容量バラツキに基づいて、すべての前記所定回路の有する内蔵コンデンサの容量を補正することを特徴とする請求項1又は2記載のIC内蔵コンデンサ容量補正装置。
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