JP2010129796A - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学素子の透過率の計測に有利な露光装置及びそれを用いたデバイス製造方法を提供する。
【解決手段】原版ステージ20に設けられた原版ステージ基準マーク21で反射した反射光の第1光量を反射光モニター16で計測し、原版ステージ基準マーク21を光路から退避させて投影光学系23を介して基板ステージ24に設けられた基板ステージ基準マーク27で反射した反射光の第2光量を反射光モニター16で計測し、第1光量と第2光量の比に基づいて投影光学系23の透過率を求める露光装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は露光装置及びデバイス製造方法に関する。
露光装置では、継続的使用によって汚染物質が光学素子に付着したり、硝材自体が劣化したりすることによって露光に使用される光学系(例えば、投影光学系)の透過率が低下する。このため、光学系の透過率を定期的に計測して光学素子の交換やクリーニング等の保守を行うことが必要となる。従来は、光路に沿って被検光学系の前後に光量検出部を配置して光量を計測し、この2つの光量比から被検光学系の透過率を算出していた。特許文献1及び2は、照明光学系に設けられた積算光量モニターと基板ステージ上に設けられた露光量モニターとの出力の比から算出される、この間の透過率を監視することを提案している。
特開平10−116766号公報 特開平09−115802号公報
しかし、特許文献1・2のように2つの光量検出部を使用すると両者が別個に経時変化するために計測の正確度が低下する。
本発明は、光学素子の透過率の計測に有利な露光装置及びそれを用いたデバイス製造方法を提供することを例示的な目的とする。
本発明の一側面としての露光装置は、原版ステージと基板ステージと照明光学系と投影光学系とを有し、前記原版ステージに保持されて前記照明光学系により光源からの光で照明された原版および前記投影光学系を介して、前記基板ステージに保持された基板を露光する露光装置であって、前記原版ステージに関して前記照明光学系の側からの照明により生じた、前記原版ステージに配置された第1の反射部材からの第1の反射光および前記基板ステージに配置された第2の反射部材からの第2の反射光を検出する検出部と、前記検出部からの出力に基づいて、前記第1の反射光の強度と前記第2の反射光の強度とを求めて前記投影光学系の透過率を算出する制御部と、を有することを特徴とする。
また、本発明の別の側面としての露光装置は、原版ステージと基板ステージと照明光学系と投影光学系とを有し、前記原版ステージに保持されて前記照明光学系により光源からの光で照明された原版および前記投影光学系を介して、前記基板ステージに保持された基板の露光を行う露光装置であって、前記露光の光路内に配置された第1の反射部材と、前記光路内かつ前記第1の反射部材より後側に配置された第2の反射部材であって、前記第1の反射部材との間には光学素子が介在する第2の反射部材と、前記光路内且つ前記第1の反射部材より前側に配置され、前記第1の反射部材からの第1の反射光および前記第2の反射部材からの第2の反射光を検出する検出部と、前記検出部からの出力に基づいて、前記第1の反射光の強度と前記第2の反射光の強度とを求めて前記光学素子の透過率を算出する制御部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、例えば、光学素子の透過率の計測に有利な露光装置及びそれを用いたデバイス製造方法を提供することができる。
図1は、露光装置のブロック図である。露光装置は、マスク又はレチクルなどの原版22のパターンをウエハや液晶基板などの基板29に投影して該基板を露光する投影露光装置である。本実施例の露光装置は、ステップアンドスキャン方式の露光装置であるが、ステップアンドリピート方式の露光装置にも適用可能である。露光装置は、光源1、照明光学系、原版ステージ20、投影光学系23、基板ステージ24、計測系、制御部34を有する。図1において、Z軸方向は、投影光学系23の光軸方向に平行な方向であり、Y軸方向は走査方向である。X軸方向は光軸方向および走査方向の双方に直交する方向である。
光源1は、原版22を照明する光束又は露光に使用される光束(露光光)を射出する。光源1は、本実施例ではエキシマレーザーであるが、水銀ランプやEUV光発生手段であってもよい。光源1は、制御系の制御部34により制御される。
照明光学系は、原版22を光源1からの光束により均一に照明する機能を有し、発散レンズ2、レンズ3、5、8、折り曲げミラー4a〜4c、ハエの目レンズ10、マスキングブレード18、コンデンサーレンズ19を有する。
発散レンズ2は、光源1からの光束を適切な大きさに広げる。レンズ3は、発散レンズ2からの光を平行光に変換するコリメータレンズである。レンズ5は、レンズ3からの光を集光するコンデンサーレンズである。レンズ8は、レンズ5からの光を平行光に変換するコリメータレンズである。ハエの目レンズ10は、折り曲げミラー4bと4cとの間に配置され、原版22を均一に照明するための二次光源を形成する。ハエの目レンズ10は、光学ロッドなど他のオプティカルインテグレータに置換されてもよい。ハエの目レンズ10の入射面と射出面とは光学的にフーリエ変換の関係にあり、入射面は原版22とは共役な位置に配置される。折り曲げミラー4a〜4cは光束を90°偏向しているが、偏向角度は限定されない。折り曲げミラー4aはレンズ3とレンズ5との間に設けられ、折り曲げミラー4bはレンズ8とハエの目レンズ10との間に設けられ、折り曲げミラー4cはマスキングブレード18とコンデンサーレンズ19との間に設けられる。照明光学系は、不図示のスリット部材により原版上に露光スリット(スリット形状の照明領域)を形成する。マスキングブレード18は、原版22と光学的に共役な位置(本実施例では、折り曲げミラー4cと後述するハーフミラー11との間)に配置され、照明光束の原版22における照明領域を規定する。マスキングブレード18は駆動部9によって駆動される。コンデンサーレンズ19は、原版上に露光スリットを形成する。
原版22は、基板29に転写されるパターンを有し、不図示のホルダを介して原版ステージ20に保持される。不図示の駆動部は原版22を搭載した原版ステージ20を露光スリットに対して走査方向(Y軸方向)に移動することができる。
原版ステージ20には、原版22を基板29と位置合わせするための原版ステージ基準マーク(アライメントマーク)21が設けられている。原版ステージ基準マーク21は、光源1から基板29までの露光光の光路に沿って投影光学系23の前側に配置された第1反射部材として機能する。そして、原版ステージ20は、原版ステージ基準マーク21を光路に挿入及び光路から退避することができるように原版ステージ基準マーク21を投影光学系23の光軸OAに垂直な方向(X軸方向又はY軸方向)に駆動する第1駆動部として機能する。
投影光学系23は、原版22のパターンを基板29に縮小投影し、原版22と基板29とを光学的に共役の関係にする。本実施例においては、投影光学系23は、透過率を計測する対象である被検光学系である。但し、露光装置における被検光学系は、光源1からの光束を利用して原版22のパターンを基板29に投影するのに使用される光学系であれば足り、投影光学系に限定されない。本出願では、「透過率」は、被検光が被検光学系を通過する割合を意味し、被検光学系が屈折光学素子などの光を透過する光学素子のみからなることを意味しない。このため、被検光学系である投影光学系23は、反射屈折型光学系や反射型光学系であってもよい。投影光学系23の基板29に最も近い光学素子(最終面)と基板29との間隙に空気よりも屈折率の高い液体を充填していわゆる液浸露光装置を構成してもよい。また、投影光学系23は縮小光学系に限定されず等倍系や拡大系であってもよい。
基板29は、不図示の基板ホルダを介して基板ステージ24に保持される。駆動部26は基板29を搭載した基板ステージ24をXYZ軸方向及び各軸周りの回転方向に駆動することができる。
基板ステージ24には、原版22を基板29と位置合わせするための基板ステージ基準マーク(アライメントマーク)27が設けられている。基板ステージ基準マーク27は、光源1から基板29までの露光光の光路に沿って被検光学系である投影光学系23の後側に配置された第2反射部材として機能する。そして、基板ステージ24は、基板ステージ基準マーク27を光路に挿入及び光路から退避することができるように基板ステージ基準マーク27を投影光学系23の光軸OAに垂直な方向(X軸方向又はY軸方向)に駆動する第2駆動部として機能する。
露光装置の計測系は、第1の計測系〜第4の計測系を有する。
第1の計測系は、原版ステージ20および基板ステージ24それぞれの位置を計測するもので、各ステージに設けられた不図示のバーミラーとこれにレーザ光を照射してその反射光を検出する干渉計25とを有する。
第2の計測系は、露光量を計測するもので、ハーフミラー11、コンデンサーレンズ12、積算光量モニター(光量検出部)13、処理部14、露光量モニター(照度センサ)28を有する。
ハーフミラー11は、ハエの目レンズ10と折り曲げミラー4cとの間(又はハエの目レンズ10とマスキングブレード18との間)に配置される。そして、ハエの目レンズ10からの光束の一部を分岐してコンデンサーレンズ12に導き、残りをマスキングブレード18に導く。
コンデンサーレンズ12は、ハーフミラー11からの光束を積算光量モニター13に集光する。
積算光量モニター13は、光量に応じたパルス電流を出力する。電流出力は処理部14によってデジタル信号に変換され、制御部34に入力される。積算光量モニター13の出力の積算値と比較される目標値は、露光量を計測する露光量モニター28と第3の計測系の計測結果とを利用して設定することができる。まず、事前に絶対感度が校正されている外部照度計40を用いて露光量モニター28の出力値を絶対照度と関連付ける。これについては、後述する実施例4において詳細に説明する。次に、露光量モニター28の出力と積算光量モニター13の出力値を関連付ける。更に、以下の第3の計測系を利用して露光中の基板29からの反射光の光量を取得する。最後に、基板面で所望の絶対照度を得るための積算光量モニター13に対する目標値を決定する。
第3の計測系は、露光中の基板29からの反射光(戻り光)を計測する計測系である。第3の計測系は、ハーフミラー11、コンデンサーレンズ15、反射光モニター16(光量センサ)を有する。ハーフミラー11は折り曲げミラー4cからの反射光の一部を90°折り曲げてコンデンサーレンズ15に導く。ハーフミラー11は、原版ステージ基準マーク21又は基板ステージ基準マーク27からの反射光を偏向する偏向部材としても機能する。コンデンサーレンズ15は反射光を反射光モニター16に集光する。反射光モニター16は、偏向部材であるハーフミラー11によって偏向された反射光を受光するように構成されており、光量に応じたパルス電流を出力する光量検出部である。電流出力は処理部17によってデジタル信号に変換され、制御部34に入力される。反射光モニター16は、原版ステージ基準マーク21よりも露光光の光路に沿って前側に配置されている。
第4の計測系は、原版22と基板29との位置合わせに使用されるTTR(Through The Reticle)計測系である。TTR系は、投影光学系23を介して原版ステージ20に形成された原版ステージ基準マーク21と基板ステージ24に設けられた基板ステージ基準マーク27とを撮像して両者を位置合わせする系である。第4の計測系は、光束分岐手段、原版ステージ基準マーク21、基板ステージ基準マーク27、TTR顕微鏡33を有する。
光束分岐手段は、光源1からの光束を分岐し、TTR顕微鏡33に照明光を供給する。光束分岐手段は、折り曲げミラー6、駆動部7、コンデンサーレンズ30、31、ファイバー32を有する。折り曲げミラー6は駆動部7によりレンズ5とレンズ8との間の光路に挿入及び退避されるように駆動される。折り曲げミラー6が照明光学系の光路内に配置されると光路が切り替えられる。照明光は折り曲げミラー6を介し、コンデンサーレンズ30、31によりファイバー32の入射端に導光され、ファイバー32を経てTTR顕微鏡33へ導入される。
TTR顕微鏡33は、原版ステージ基準マーク21と基板ステージ基準マーク27とを同時に撮像する。TTR顕微鏡33は、原版ステージ20の上方で移動可能に構成され、投影光学系23の複数の像高で原版ステージ基準マーク21と基板ステージ基準マーク27との両方を投影光学系23を介して撮像可能である。
図2は、TTR顕微鏡33の詳細なブロック図である。TTR顕微鏡33は、コリメータレンズ33a、ハーフミラー33b、コンデンサーレンズ33c、33e、折り曲げミラー33d、カメラ(光量検出部)33f及び処理部33gを有する。
コリメータレンズ33aは、ファイバー32の射出端から出射した照明光を平行光に変換する。ハーフミラー33bはコリメータレンズ33aからの光束を折り曲げミラー33dに向けて透過し、折り曲げミラー33dからの光束をコンデンサーレンズ33eに向けて反射する。
折り曲げミラー33d及びハーフミラー33bは、原版ステージ基準マーク21及び基板ステージ基準マーク27からの反射光を偏向する偏向部材として機能し、カメラ33fは、偏向された反射光を受光するように構成されている。カメラ33fは、原版ステージ基準マーク21よりも第4の計測系の光路に沿って前側に配置されている。
コンデンサーレンズ33cは、コリメータレンズ33aからの光束を原版ステージ20の原版ステージ基準マーク21に集光する。原版ステージ基準マーク21は反射部と光透過部を有しており、原版ステージ基準マーク21を透過した光は投影光学系23によって基板ステージ24の基板ステージ基準マーク27に集光する。原版ステージ基準マーク21の反射部と基板ステージ基準マーク27の反射部とからの反射光は折り曲げミラー33d、ハーフミラー33b、コンデンサーレンズ33eを介してカメラ33f上に各反射部の像を形成する。カメラ33fからの画像信号は処理部33gで処理されて制御部34に送信される。
図3(a)は、原版ステージ基準マーク21の例を示す平面図である。原版ステージ基準マーク21は、反射部であるクロム部21aと光透過部であるクロム除去部(石英ガラス部)21bとを有する。クロム部21aは、金属薄膜を蒸着によって石英ガラス部21bに形成したものである。
図3(b)は、基板ステージ基準マーク27の例を示す平面図である。基板ステージ基準マーク27は、反射部であるクロム部27aと光透過部であるクロム除去部(石英ガラス部)27bとを有する。27aは、金属薄膜を蒸着によって石英ガラス部27bに形成したものである。
図3(c)は、カメラ33fによって撮像された原版ステージ基準マーク21および基板ステージ基準マーク27の像である。アライメントは、図3(c)に示すように、基板ステージ基準マーク27が原版ステージ基準マーク21の内側に配置されるように行う。なお、不図示の駆動部にて、TTR顕微鏡33内の少なくとも一部の素子を駆動すれば、原版ステージ基準マーク21と基板ステージ基準マーク27とを投影光学系の異なる像高において撮像することができる。
制御部34は、露光装置の各部を制御する。
アライメントにおいては、駆動部7を介して折り曲げミラー6を照明光学系の光路に挿入し、処理部33gからの情報によって各基準マークの位置ずれ量を算出する。そして、制御部34は、位置ずれ量がゼロになるように、即ち、図3(c)に示す状態になるように、原版ステージ20と基板ステージ24とを制御する。
また、露光においては、制御部34は、駆動部7を介して折り曲げミラー6を照明光学系の光路から退避させる。そして、制御部34は、干渉計25からの出力を受信し、原版ステージ20および基板ステージ24の位置を監視し、原版ステージ20の駆動部と駆動部26とに制御信号を送り、両ステージの位置を制御する。また、制御部34は、原版ステージ20および基板ステージ24の駆動に同期して発光するように光源1を制御する。これにより、原版22のパターンは基板29に転写される。照明光学系が原版上を照明する領域を画角というが、制御部34は、駆動部9を制御してマスキングブレード18による画角を制限して基板に転写すべき原版22のパターン領域だけを照明することができる。
露光量制御においては、制御部34は処理部14及び17からの出力値を参照しながら光源1に印加する電圧値又は電流値を制御することで光源1の光量を制御する。同時に、制御部34は、光源1の発振周波数、照明光学系の減光率、原版ステージ20の走査速度の条件を適切に設定して露光動作を行うことで基板面上の露光量を制御する。
更に、以下の各実施例で説明するように、投影光学系23の透過率を測定する際に、制御部34は、以下の制御を行う。制御部34は、原版ステージ基準マーク21から光源側に反射された反射光の光量と基板ステージ基準マーク27から光源側に反射された反射光の光量とを一つの光量検出部が検出できるように原版ステージ20の位置と基板ステージ24の位置とを制御する。同一の光量検出部が2種類の反射光の光量を検出するので、特許文献1及び2に開示されているように、別々の光量検出部を使用する場合よりも、正確な計測を行うことができる。これは別々の光量検出部を使用する場合、それらは別個に経時変化するからである。
ある実施例では、制御部34は、原版ステージ基準マーク21からの反射光の光量の計測(第1の光量計測)と基板ステージ基準マーク27からの反射光の光量の計測(第2の光量計測)とを別個に行うように原版ステージ20と基板ステージ24とを制御する。
第1の光量計測では、制御部34は、原版ステージ基準マーク21が光路に挿入されるように原版ステージ20を制御する。この結果、制御部34は、原版ステージ基準マーク21によって光源側に反射された光束の反射光の光量(第1光量)を光量検出部に検出させることができる。この時、基板ステージ24の位置は問わない。
第2の光量計測では、制御部34は、原版ステージ基準マーク21が光路から退避するように原版ステージ20を制御する。また、制御部34は、基板ステージ基準マーク27が光路に挿入されるように基板ステージ24を制御する。この結果、制御部34は、基板ステージ基準マーク27によって光源側に反射された光束の反射光の光量(第2光量)を同一の光量検出部に検出させることができる。
別の実施例では、制御部34は、第1の光量計測と第2の光量計測を同時に又は並行して行う。即ち、制御部34は、原版ステージ基準マーク21が光路に挿入されるように原版ステージ20を制御すると共に基板ステージ基準マーク27が光路に挿入されるように基板ステージ24を制御する。そして、制御部34は、原版ステージ基準マーク21からの反射光の光量と基板ステージ基準マーク27からの反射光の光量とを光量検出部に同時に又は並行して検出させる
反射光は偏向部材によって偏向されて光量検出部に導光される。このため、光量検出部を光路上に配置する必要がなく、露光装置の小型化を妨げない。
そして、制御部34は、投影光学系23の透過率が閾値以下になったこと又は閾値以下になると予測した時期をオペレータに知らせる。
制御部34にはメモリ35と報知部36とが接続されている。メモリ35には、後述する透過率閾値Tthが格納されている。報知部36は、投影光学系23の透過率Tが透過率閾値Tthを下回った旨をオペレータに知らせるための表示部、ランプ、スピーカーなどの出力部である。
以下、図1及び図4を参照して、実施例1の投影光学系23の透過率の計測方法について説明する。図4は、計測方法のフローチャートであり、Sはステップの略である。
まず、制御部34は、駆動部7を介して、折り曲げミラー6を照明光学系の光路から退避させる(S101)。
次に、制御部34は、不図示の駆動部を介して、原版ステージ20を駆動して投影光学系23の光軸OAに垂直なY軸方向から原版ステージ基準マーク21を光路に挿入(即ち、照明光学系の照射領域内に移動)する(S102)。投影光学系23の光軸OAに垂直なY軸方向に移動することによって原版ステージ基準マーク21が占めるスペースを抑えることができ、露光装置の小型化を妨げない。
次に、制御部34は、駆動部9を介してマスキングブレード18を駆動して照射領域を原版ステージ基準マーク(第1の反射部材、又は第1の基準マーク)21のクロム部21aに設定する(S103)。
この状態で、制御部34は、光源1からの光束を、照明光学系を介して、原版ステージ基準マーク21に照射する(S104)。照明光の一部は原版ステージ基準マーク21上のクロム部21aで反射され(反射率Ra)、光源側に戻される。反射光はハーフミラー11で一部が分岐されて反射光モニター(光量センサー)16に導かれる。この結果、制御部34は、原版ステージ基準マーク21によって光源側に反射された光束の反射光の第1光量を反射光モニター16によって検出させて原版ステージ基準マーク21からの反射光量に応じた出力を得ることができる。反射光モニター16が計測した第1光量(又は反射光モニター16の出力値、又は第1の反射光)をAとする。
次に、制御部34は、不図示の駆動部を介して、投影光学系23の光軸OAに垂直な方向(Y軸方向)に原版ステージ20を駆動して原版ステージ基準マーク21を光路から退避(即ち、照明領域外に移動)して投影光学系23を直接照明する(S105)。
また、制御部34は、駆動部26を介して基板ステージ24を駆動して、基板ステージ基準マーク27のクロム部27aを、投影光学系23の光軸OAに垂直な方向(X軸方向又はY軸方向)から、光路に挿入(照明領域に移動)させる(S106)。投影光学系23の光軸OAに垂直な方向に移動することによって基板ステージ基準マーク27が占めるスペースを抑えることができ、露光装置の小型化を妨げない。
この状態で、制御部34は、光源1からの光束を、照明光学系と投影光学系23とを介して、基板ステージ基準マーク27(第2の反射部材、又は第2の基準マーク)に照射する(S107)。照明光の一部は基板ステージ基準マーク27上のクロム部27aで反射され(反射率Rb)、光源側に戻される。反射光は投影光学系23を透過して照明光学系内のハーフミラー11で一部が反射光モニター16に導かれる。この結果、制御部34は、基板ステージ基準マーク27によって光源側に反射された光束の反射光の第2光量を反射光モニター16によって検出させて基板ステージ基準マーク27からの反射光量に応じた出力を得ることができる。反射光モニター16が計測した第2光量(又は反射光モニター16の出力値、又は第2の反射光)をBとする。
ここで、原版面上の照明光強度をP、原版面からハーフミラー11までの透過率をT’、ハーフミラー11の反射率をRh、反射光モニター16の変換効率をX、投影光学系23の透過率をTとすると、第1光量Aと第2光量Bとはそれぞれ以下の式で表される。
数式1及び2より、投影光学系23の透過率Tは以下のように表される。
ここで、原版ステージ基準マーク21と基板ステージ基準マーク27とは石英ガラス基板に金属膜を蒸着したものであるので、照明光に対する反射率はいずれも等しいとみなすことができる。従って、制御部34は、透過率Tを、次式に示すように、反射光モニター16が計測した光量比B/Aの平方根を演算することによって算出することができる(S108)。
投影光学系の透過率Tが硝材の劣化やコンタミネーション(コンタミナントの付着)の影響で低下すると基板29に到達できる光量が減少するので生産性が低下する。そこで、制御部34は、投影光学系23の透過率Tを上記方法で定期的に計測し、透過率がメモリ35に格納されている閾値Tthを下回った場合に保守を実施すべき旨を、報知部36を介してオペレータに知らせる。保守には、光学素子の交換やクリーニングがある。投影光学系23は複数の光学素子から構成されているが、コンタミネーションが多く発生するのは露光装置内の雰囲気に接している最も原版22に近い光学素子の表面と最も基板29に近い光学素子の表面とである。これらの光学素子のクリーニング又は交換後に同様の手法で投影光学系23の透過率の計測を行うことによって保守効果を検証することができる。
制御部34は、反射光量や照度の計測中に光源出力を積算光量モニター13で監視して、光源出力変動による計測誤差を低減するように光源1を制御してもよい。
なお、反射部材は、原版ステージ基準マーク21および基板ステージ基準マーク27に限定されず、別の部材(例えば、基板29としての半導体ウエハや別の反射部材)であってもよい。別の反射部材の場合は、原版ステージ20に搭載される反射部材と基板ステージ24に搭載される反射部材とを同一の材料から構成するか、異なる材料から構成する場合には、反射率が既知の材料を使用する。基板29を使用する場合、例えば、基板29を原版ステージと基板ステージとに順次入れ替えて搬入して反射光を計測することで反射率の差による影響を排除し、より正確な計測を行うことができる。反射部材として、球面ミラー等を用いてもよいし、基板29とは別の反射部材を原版ステージと基板ステージとに順次入れ替えて搬入して(選択的に光路内に配置して)反射光を順次検出させてもよい。
原版ステージ20と基板ステージ24とマスキングブレード18との位置を適切に設定することで画角内の任意の箇所での透過率を計測することができる。このため透過率Tの代わりに画角内の透過率分布を用いてもよい。透過率と透過率分布との両者を保守の判断材料としてもよい。本出願における「透過率」は透過率分布を含む概念とする。
また、露光装置には、原版パターンに応じた複数の照明条件が準備されている。例えば、ハエの目レンズ10の射出面の近傍に配置されている不図示の開口絞りの開口形状を交換することによって、照明形状を円形照明、輪帯照明、四重極照明などの間で変更することができる。照明条件が異なれば、投影光学系内で光束が通過する位置が異なるので、照明条件毎に透過率を計測して保守の判断材料としてもよい。
更に、反射部材を反射光モニター16より後側の任意の個所に挿入して、反射部材間の透過率を計測できるようにしてもよい。反射部材の挿入個所は、焦点面もしくは瞳面近傍が望ましい。例えば、光学系であるコンデンサーレンズ19を被検光学系とする場合、ハーフミラー11とコンデンサーレンズ19の間に反射部材を挿入し、もう一つの反射部材として原版ステージ基準マーク21を使用することができる。換言すれば、2つの反射部材の間に被検光学系としてのコンデンサーレンズ19が介在する。
本実施例は、被検光学系の透過率を計測するために露光装置外から照度計などの計測器を取り付ける必要がなく露光装置に本来備わっている反射光モニター16を転用する。また、本実施例では、露光装置に本来備わっている原版ステージ基準マーク21と基板ステージ基準マーク27とを反射部材として使用する。なお、薄い反射部材を光軸OAに垂直な方向に挿入及び退避させれば反射光モニター16よりも後側の任意の光学系部分(1または複数の光学素子)の透過率計測が可能となる。また、透過率を単一の反射光モニター16で計測するので、特許文献1及び2に開示された2つの計測器を使用した場合のような2つの計測器の個別の感度変化の影響を受けない。また、光学系の透過率は波長によって異なるが、本実施例は、実際の露光で使用される露光光を用いて被検光学系の透過率を計測するので、投影光学系23の透過率を正確に計測することができ、保守のタイミングを正確に知ることができる。
光源1からの光束により原版22を照明して原版22のパターンおよび投影光学系23を介して基板29を露光する際、投影光学系23の透過率は閾値以上が確保されるので、本実施例の露光装置は、例えば、デバイスの生産性において有利である。
以下、図1及び2を参照して、実施例2の投影光学系23の透過率の計測方法について説明する。
まず、制御部34は、駆動部7を介して、折り曲げミラー6を照明光学系の光路に挿入する。続いて、制御部34は、不図示の駆動部を介して、原版ステージ20を駆動して原版ステージ基準マーク21をTTR顕微鏡33の撮像可能領域に移動する。また、制御部34は、不図示の駆動部にてTTR顕微鏡33の撮像領域を原版ステージ基準マーク21のクロム部21aに設定する。この状態で、光源1からの光束を、光束分岐手段及びTTR顕微鏡33を介して、原版ステージ基準マーク21に照射すると、照明光の一部は原版ステージ基準マーク21上のクロム部21aで反射され(反射率Ra)、光源側に戻される。この反射光はハーフミラー33bで一部が分岐してカメラ33fに導かれるので、原版ステージ基準マーク21をその反射光量に応じて撮像することができる。得られたカメラ33fの出力レベルをAとする。
次に、制御部34は、不図示の駆動部を介して、原版ステージ20を駆動して原版ステージ基準マーク21を照明領域外に移動してTTR顕微鏡33を介し投影光学系23を直接照明する。また、制御部34は、駆動部26を介して基板ステージ24を駆動して、基板ステージ基準マーク27のクロム部27aがTTR顕微鏡33の撮像領域に移動させる。この状態で、光源1からの光束を、光束分岐手段、TTR顕微鏡33、投影光学系23を介して基板ステージ基準マーク27に照射すると、照明光の一部は基板ステージ基準マーク27上のクロム部27aで反射され(反射率Rb)、光源側に戻される。反射光は投影光学系23を透過してTTR顕微鏡33内のハーフミラー33bで一部が分岐してカメラ33fに導かれるので、基板ステージ基準マーク27をその反射光量に応じて撮像することができる。得られたカメラ33fの出力レベルをBとする。
ここで、TTR顕微鏡33の原版面上の照明光強度をP、原版面からハーフミラー33bまでの透過率をT’、ハーフミラー33bの反射率をRh、カメラ33fの変換効率をX、投影光学系23の透過率をTとする。すると、出力レベルAとBと透過率Tとはそれぞれ数式1〜4と同様に表される。
上記方法で計測された投影光学系23の透過率Tを用いた光学素子の保守方法は、実施例1と同様である。また、反射部材として基板29や球面ミラー等を使用し得ること、TTR顕微鏡33の駆動範囲内の透過率分布を計測し得ることは実施例1と同様である。また、カメラ33fよりも後側の任意の個所に反射部材を挿入すれば、それに応じた光学系部分の透過率を計測し得ることも実施例1と同様である。
本実施例のTTR顕微鏡33はクロム部21a及び27aを撮像するが、クロムが除去されたマーク領域を含むように設定してもよい。例えば、図3に示すように、原版ステージ基準マーク21からの反射マーク像(図3(a))と基板ステージ基準マーク27からの反射マーク像(図3(b))とを同時にカメラ33fで撮像してもよい。この場合は、出力A、出力Bを図3(d)に示す出力A’、出力B’と読み替えればよい。なお、図3(d)は、図3(c)における断面(破線)Cに沿った反射光量分布を示すカメラ出力の模式図である。
本実施例は、被検光学系の透過率を計測するために露光装置外から照度計などの計測器を取り付ける必要がなく露光装置に従来から備わっているTTR顕微鏡33を転用する。また、本実施例は、露光装置に本来備わっている原版ステージ基準マーク21と基板ステージ基準マーク27とを反射部材に使用する。これら薄い反射部材を光軸に垂直な方向に挿入及び退避させれば、カメラ33fよりも後側の任意の光学系部分の透過率計測が可能となる。また、透過率を単一のカメラ33fで計測するので、特許文献1及び2に開示された2つの計測器を使用した場合のような2つの計測器の個別の感度変化の影響を受けない。また、投影光学系23の透過率を正確に計測して保守のタイミングを正確に知ることができる点、デバイスの生産性において有利である点は、実施例1と同様である。
以下、実施例1の変形例である実施例3について説明する。原版ステージ基準マーク21からの反射光量値A、基板ステージ基準マーク27からの反射光量値Bを反射光モニター16により計測する方法は、実施例1と同様である。
実施例1では、数式3において、原版ステージ基準マーク21の反射率と基板ステージ基準マーク27の反射率とが等しい(Ra=Rb)と考えた。しかし、光学系のNA(開口数)が異なれば基準マーク上へ達する照明光の入射角度分布が変わるので、反射率Ra、Rbも異なる。投影光学系の倍率をβ、照明光学系の(原版面での)NAをNA1、投影光学系の(基板面での)NAをNA2とすると次式が成り立つ。
そこで、投影光学系23の透過率計測で用いる照明条件のNA1、NA2に基づいて基準マーク上のクロム部での反射率Ra、Rbを実験的あるいは計算によって予め求めておく。その結果から投影光学系23の透過率を式3を用いて正確に計測することができる。なお、RaとRbとの相違はNAが大きいほど顕著となるので、液浸露光装置の場合などNAの大きい照明条件にて透過率を計測する場合は、本実施例の方法を適用するのが有効である。
上記方法で計測された投影光学系23の透過率Tを用いた光学素子の保守方法は、実施例1と同様である。また、反射部材に基板29や球面ミラーを使用し得ること、画角内の透過率分布を計測し得ること、複数の照明条件で計測し得ることは実施例1と同様である。また、反射光モニター16よりも後側の任意の箇所に反射部材を挿入すればその箇所に応じた光学系部分の透過率を計測し得ることは実施例1と同様である。
また実施例2のように、反射光モニター16の代わりにTTR顕微鏡33のカメラ33fを用いて透過率を計測してもよい。この場合、照明光学系からの照明ではないので、少なくとも投影光学系のNA(NA2)と反射率Rbとの関係を予め求めておけばよい。その他の反射光検出手段としては、光路内に予め設置されている任意の光検出器(CCDやフォトダイオード、フォトマルチプライヤー等の光電変換素子、熱電対や焦電センサー等の熱電素子など)を利用することができる。
本実施例では照明光学系・投影光学系のNA(反射部材への光入射角度)の違いによる反射率の違いについて説明したが、反射部材の材料や表面形状の違いによる反射率の違いについても、同様の方法を適用することが可能である。
本実施例は、実施例1の効果に加えて、計測の正確度を高めることができるという効果を有する。
以下、露光量を計測する露光量モニター(照度センサー)28の出力値を絶対照度と関連付ける方法について述べる。露光量モニター28の性能を露光装置の設置後に確認できるようにすることによって、経時変化による計測の正確度の低下を防止することができる。
まず、実施例1又は3に記載の方法で、反射光モニター16を用いて投影光学系23の透過率Tを計測する。これにより、制御部34は投影光学系23の透過率Tを取得する。
続いて、外部照度計40(基準照度計)を原版ステージ20に配置する。外部照度計40は事前に絶対感度が校正されており、原版ステージ20に取り付け及び取り外しが可能である。
次に、制御部34は、外部照度計40の受光部が光路に挿入されるように原版ステージ20を制御すると共にマスキングブレード18を駆動部9により駆動して、照明光が外部照度計40の受光部を覆う位置に設定する。続いて、制御部34は、照明光学系を介して光源1からの計測光を外部照度計40に照射する。これにより、制御部34は、原版面(原版が配置されるべき面)の照度を外部照度計40に計測させて第3の光量計測を行うことができる。得られた照度計測値をWm[J/m/pulse]とする。ここで、Wm[J/m/pulse]は原版面の絶対照度を表す。基板面(基板が配置されるべき面)の照度Ww[J/m/pulse]は、原版面照度Wm[J/m/pulse]と投影光学系23の透過率Tと倍率βとを用いて以下のように表すことができる。
次に、制御部34は、不図示の駆動部を介して、外部照度計40を光路から退避するように(即ち、照明領域外に移動するように)原版ステージ20を駆動制御し、投影光学系23を直接照明できるようにする。また、制御部34は、基板ステージ24に固定された露光量モニター28が光路に挿入されるように(即ち、照明領域内に移動するように)駆動部26を介して基板ステージ24を駆動制御する。この状態で、光源1からの光束を照明光学系と投影光学系23とを介して露光量モニター28に照射して露光量モニター28に露光量を計測させる第4の光量計測を行う。得られた露光量モニター28の出力値をCとする。CとWwとの関係に基づいて露光量モニター28の出力値を絶対照度に変換する係数を決定することができる。なお、第3の光量計測における照射光量と第4の光量計測における照射光量は、積算光量モニター13により検出できるため、その差の影響は補正しうる。
以上の如く決定した、露光量モニター28出力と絶対照度との関係、及び別途求めた露光量モニター28出力と積算光量モニター13出力との関係に基づいて、露光量制御条件の少なくとも1つを適切に決定して露光動作を行う。そうすることで、目標とする基板面露光量を実現する。露光量制御条件としては、積算光量モニター13出力の積算値に対する目標値、光源1の発光エネルギー、光源1の発振周波数、照明光学系での減光率、原版ステージ20の走査速度等を用いることができる。
外部照度計は、照度校正された光検出器(CCDやフォトダイオード、フォトマルチプライヤー等の光電変換素子、熱電対や焦電センサー等の熱電素子など)を用いることができる。外部照度計の計測量(計測値)の単位は、本実施例で示した[J/m/pulse]以外に[W/m]等でも可能である。あるいは、外部照度計の代わりに原版位置に感光剤を塗布した基板を搬送して露光を行い、感光剤の露光感度と感光剤の変化とから原版面照度を決定してもよい。
透過率計測方法としては、実施例2のようにTTR顕微鏡33を使用してもよいし、その他の光量検出手段を用いてもよい。計測した照度は、必ずしも露光量制御条件の決定に用いる必要はなく、露光装置の保守やその他の用途に用いてもよい。投影光学系の画角内の複数の計測箇所に関して計測を行って照度分布を測定してもよい。照明条件毎に照度を計測してもよい点は実施例1と同様である。
実施例4によれば、比較的容易に計測可能な個所の照度から直接計測しづらい個所の照度を精度良く求めることができる。特に、液浸露光装置において、液浸(NA>1)条件下の基板面照度を、直接計測する代わりに原版面照度の計測を介して、求めることができる。
以下、図5を参照して、実施例5の保守方法について説明する。
まず、実施例1〜4に示した方法で、被検光学系である投影光学系23の透過率を計測し、これをW1としてメモリ35に格納する。以降、任意の時間間隔またはタイミングで同様の計測を行ない、複数の計測値W2、W3、・・・をメモリ35に格納する。ここで、露光装置の所期の性能を維持するために最低限必要な透過率をWthとすると、経過時間毎の計測値は、例えば、図5のように表される。
本実施例の制御部34は、計測値W1〜W5を1次近似して将来の照度変化の傾向を推測し、透過率が閾値Wthを下回る時期(時刻)tを予測する。予測結果である時期tは、例えば、保守者が常時確認できるよう報知部36が表示しておいてもよいし、図5(b)に示すように、保守部品手配や準備に必要な期間を考慮した時期t’にアラームを発報してもよい。
保守時期予測の指標としては、透過率以外に透過率分布を使用してもよい。透過率分布の将来の変化を推測する方法は、直近の2つの計測値を用いた外挿(直線近似)、曲線近似、既知の変化傾向へのフィッティングなどの手法を用いればよい。コンタミネーションの進行は一般に光源1の照射パルス数や照射エネルギーに依存するため、過去の照射パルス数や照射エネルギーに基づいて透過率の将来の変化傾向を予測することができる。
実施例5の保守方法によれば、将来の照度変化傾向を予測して保守時期を事前に知らせることができるので、保守に関わる露光装置の非稼動時間を短縮することができる。
[デバイス製造方法の実施形態]
つぎに、本発明の一実施形態のデバイス(半導体デバイス、液晶表示デバイス等)の製造方法について説明する。
半導体デバイスは、ウエハ(半導体基板)に集積回路を作る前工程と、前工程で作られたウエハ上の集積回路チップを製品として完成させる後工程とを経ることにより製造される。前工程は、前述の露光装置を用いて、感光剤が塗布されたウエハを露光する工程と、その工程で露光されたウエハを現像する工程とを含みうる。後工程は、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)と、パッケージング工程(封入)とを含みうる。また、液晶表示デバイスは、透明電極を形成する工程を経ることにより製造される。透明電極を形成する工程は、透明導電膜が蒸着されたガラス基板に感光剤を塗布する工程と、前述の露光装置を用いて、感光剤が塗布されたガラス基板を露光する工程と、その工程で露光されたガラス基板を現像する工程とを含みうる。
本実施形態のデバイス製造方法は、デバイスの生産性、品質および生産コストの少なくとも一つにおいて従来よりも有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
本実施例の露光装置のブロック図である。 図1に示すTTR顕微鏡の詳細なブロック図である。 図1に示す原版ステージ基準マークと基板ステージ基準マークの平面図及びそれらから得られた信号波形である。 実施例1の計測方法のフローチャートである。 実施例5の保守時期を予測するためのグラフである。
符号の説明
1 光源
16 反射光モニター
21 原版ステージ基準マーク
22 原版
23 投影光学系
27 基板ステージ基準マーク
29 基板
33 TTR顕微鏡
34 制御部

Claims (11)

  1. 原版ステージと基板ステージと照明光学系と投影光学系とを有し、前記原版ステージに保持されて前記照明光学系により光源からの光で照明された原版および前記投影光学系を介して、前記基板ステージに保持された基板を露光する露光装置であって、
    前記原版ステージに関して前記照明光学系の側からの照明により生じた、前記原版ステージに配置された第1の反射部材からの第1の反射光および前記基板ステージに配置された第2の反射部材からの第2の反射光を検出する検出部と、
    前記検出部からの出力に基づいて、前記第1の反射光の強度と前記第2の反射光の強度とを求めて前記投影光学系の透過率を算出する制御部と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  2. 前記検出部は、前記照明光学系の光路に配置されたハーフミラーと、前記ハーフミラーにより前記照明光学系の光路から分岐した光路に配置された光量センサーとを含み、
    前記制御部は、前記原版ステージの位置および前記基板ステージの位置を制御して、前記第1の反射部材および前記第2の反射部材を選択的に前記光路に配置し、前記第1の反射光および前記第2の反射光を前記検出部に順次検出させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記第1の反射部材は、前記原版ステージに固定された第1の基準マークであり、前記第2の反射部材は、前記基板ステージに固定された第2の基準マークである、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
  4. 前記第1の反射部材は、前記原版ステージに保持された基板であり、前記第2の反射部材は、前記基板ステージに保持された基板である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
  5. 前記検出部は、前記原版ステージに固定された第1の基準マークおよび前記基板ステージに固定された第2の基準マークを前記光源からの光で照明し、照明された前記第1の基準マークおよび前記第2の基準マークを撮像するTTR顕微鏡を含み、
    前記制御部は、前記原版ステージの位置および前記基板ステージの位置を制御して、前記第1の基準マークおよび前記第2の基準マークを光路内に配置し、前記第1の基準マークおよび前記第2の基準マークを前記TTR顕微鏡に撮像させ、撮像により得られた信号から前記第1の反射光の強度と前記第2の反射光の強度とを求める、
    ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  6. 前記制御部は、前記第1の基準マークの反射率および前記第2の基準マークの反射率に基づいて、前記透過率を算出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の露光装置。
  7. 前記制御部は、少なくとも投影光学系の開口数に基づいて、前記透過率を算出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の露光装置。
  8. 前記基板ステージに固定された照度センサーを有し、
    前記制御部は、算出された前記透過率と前記原版ステージに配置された基準照度計の出力と前記照度センサーの出力とに基づいて、前記照度センサーの出力を校正する、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の露光装置。
  9. 前記投影光学系の最終面と前記基板との間隙に満たされた液体を介して前記基板を露光する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の露光装置。
  10. 原版ステージと基板ステージと照明光学系と投影光学系とを有し、前記原版ステージに保持されて前記照明光学系により光源からの光で照明された原版および前記投影光学系を介して、前記基板ステージに保持された基板の露光を行う露光装置であって、
    前記露光の光路内に配置された第1の反射部材と、
    前記光路内かつ前記第1の反射部材より後側に配置された第2の反射部材であって、前記第1の反射部材との間には光学素子が介在する第2の反射部材と、
    前記光路内且つ前記第1の反射部材より前側に配置され、前記第1の反射部材からの第1の反射光および前記第2の反射部材からの第2の反射光を検出する検出部と、
    前記検出部からの出力に基づいて、前記第1の反射光の強度と前記第2の反射光の強度とを求めて前記光学素子の透過率を算出する制御部と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    前記工程で露光された基板を現像する工程と、
    を有することを特徴とするデバイス製造方法。
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