JP2007324159A - マーク位置計測装置、露光装置、マーク位置計測方法、及びマイクロデバイスの製造方法 - Google Patents

マーク位置計測装置、露光装置、マーク位置計測方法、及びマイクロデバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 アライメントマークの計測の高速度化を図りつつ、マーク位置を高精度に計測できるようにする。
【解決手段】 ウエハWを載置して移動するウエハステージWSと、ウエハステージWS上に載置されたウエハWに形成されたアライメントマークAM1〜9を検出するアライメントセンサAS1〜3と、アライメントマークAM1〜9をアライメントセンサAS1〜3で検出する際のウエハステージWSの移動方向であるY方向に沿って、ウエハステージWS上に配列的に設けられた複数のステージマークSM1R〜SM9R,SM1L〜SM9Lと、アライメントセンサAS1〜3がウエハマークAM1〜9を検出しているときに、ステージマークSM1R〜SM9R,SM1L〜SM9Lを検出するステージマークセンサSS1〜2と、これらセンサAS1〜3,SS1〜2の検出結果に基づいて、アライメントマークAM1〜9の位置を求める制御装置FIAUとを備えて構成される。
【選択図】 図7

Description

本発明は、物体上に形成されたマークの位置を計測するマーク位置計測装置及び方法、マスクのパターンを介して物体を露光する露光装置、並びにこれを用いたマイクロデバイスの製造方法に関する。
半導体素子や液晶表示素子等のデバイスを製造する露光装置は、パターンが形成されたマスク(レチクルを含む)と、ウエハやガラスプレート等の基板(物体)上に既に形成されているパターンとを高精度に位置合わせした状態で、マスクのパターンを基板上に転写する必要があるため、位置合わせ用のマーク(アライメントマーク)の位置を検出するアライメントセンサを備えている。このアライメントセンサとしては、ハロゲンランプ等の波長帯域幅の広い光源を用いてマークを照明しマークの像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像装置で撮像して得られる画像情報を画像処理して位置計測を行うFIA(Field Image Alignment)方式のものなどが用いられている。アライメントマークは基板上に配列的に形成される複数のショット領域に付随して形成されており、例えば9点のマークを順次計測して、その計測結果を統計演算することにより、ショット領域の配列を求め、これに基づき基板を適宜位置決めしつつ、露光処理が行われる。
露光処理においては、スループット(単位時間あたりの処理数)の向上が望まれており、アライメントマークの計測時間の短縮が求められている。このため、アライメントセンサを複数(ここでは、例えば3つとする)設置して、基板を載置して移動するステージをステッピングさせながら、同時に複数(例えば、3点)のアライメントマークを計測することにより、結果として少ない計測時間(例えば、3点分の計測時間)で当該9点のアライメントマークを計測できるようにしたものが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。各アライメントマークの所定の座標系内の位置は、ステージの位置を計測するレーザ干渉計の出力とアライメントマークの当該計測結果から求められることになる。
加えて、スループットの更なる向上のために、ステージの移動速度を速くし、マーク計測のための停止時間を短くし、あるいは停止させずに計測を行うことが研究されている。しかしながら、ステージの停止時間を短くし、あるいは停止させずにマーク計測を行うとした場合、ステージ移動に伴うレーザ干渉計によるステージ位置の計測値は、ステージの移動中あるいは停止直後は、レーザ干渉計の計測光の光路上の空気揺らぎ(空気の時間的な屈折率変化)の影響によりその計測値に誤差が生じることがあり、結果として前記所定の座標系におけるアライメントマークの位置に、この誤差が含まれてしまい、精度の高いショット配列の算出ができない場合がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、アライメントマークの計測の高速度化を図りつつ、マーク位置を高精度に計測できるようにすることを目的とする。
特開平10−223528号公報
本発明によると、物体を載置して移動する可動ステージと、前記可動ステージ上に載置された物体に形成された物体マークを検出する第1検出装置と、前記物体マークを前記第1検出装置で検出する際の該可動ステージの移動方向である第1方向に沿って、前記可動ステージ上に配列的に設けられた複数のステージマークと、前記第1検出装置が前記物体マークを検出しているときに、前記ステージマークを検出する第2検出装置と、前記第1検出装置の検出結果及び前記第2検出装置の検出結果に基づいて、前記物体マークの位置を求める制御装置と、を備えるマーク位置計測装置が提供される。
本発明では、物体マークを検出する第1検出装置とは別に、該第1検出装置が物体マークを検出しているときに、ステージ上に設けられたステージマークを検出する第2検出装置を備えているから、該第2検出装置による検出結果に基づいて、該第1検出装置による該物体マークの検出時の該ステージの位置を正確に求めることができる。従って、従来のレーザ干渉計のようなステージの位置計測装置による計測結果を直接的にマーク位置の算出に利用する必要がないので(干渉計の値はステージの位置制御(検出装置がマークを撮像するタイミング制御)にのみ利用するだけなので)、ステージの短時間の停止動作中に、あるいはステージを停止させずに移動させた状態で、物体マークの計測を行った場合であっても、レーザ干渉計の計測光の光路上の空気揺らぎなどの問題が生じることはなく、物体マークの位置を高速且つ高精度に計測することができる。
本発明によると、アライメントマークの計測の高速度化を図りつつ、マーク位置の高精度計測が可能になるという効果がある。従って、例えば露光装置に適用した場合には、物体の位置決め精度の向上を通じて、露光精度の向上を図ることができ、ひいては高品質、高性能、高信頼なデバイス等を製造できるようになるという効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る露光装置の全体構成を示す図である。本実施形態においては、オフ・アクシス方式のアライメントセンサを備えたステップ・アンド・スキャン方式の露光装置を例に挙げて説明する。なお、以下の説明においては、図1中に示されたXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。同図中、Y方向が露光時のスキャン方向である。
図1において、照明光学系ILから射出された露光光ELは、ほぼ均一な照度でレチクルRを照明する。レチクルRはレチクルステージRS上に保持され、レチクルステージRSはレチクルベースRB上の2次元平面内で移動及び微小回転ができるように支持されている。装置全体の動作を制御する主制御系CNTが、レチクルベースRB上のレチクル駆動系RDRを介してレチクルステージRSの動作を制御する。なお、照明光学系ILが射出する露光光ELとしては、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、Fレーザ光(波長157nm)、X線や電子線などの荷電粒子線等が用いられる。露光光ELのもとで、レチクルRのパターン像が投影光学系PLを介して、ウエハW上の複数のショット領域に投影される。
ここで、露光処理の対象となるウエハWについて、図2を参照して概説する。ウエハW上には複数のショット領域ES〜ESが規則的に配列形成されている。各ショット領域ESにはそれまでの工程を経て同一の製造プロセス(露光処理や現像処理等を含む加工処理)が施されることによりそれぞれチップパターンが形成されている。また、各ショット領域ESはX方向及びY方向に伸びる所定幅のストリートライン(スクライブライン)で区切られており、各ショット領域ESに接するストリートライン上にアライメントマークMx,Myが形成されている。これらのアライメントマークMx,Myは、例えば、同図に示すように、それぞれX方向及びY方向に所定ピッチで3本の直線パターンを並べたものであり、ウエハWの下地に凹部又は凸部のパターンとして形成されている。また、ウエハW上に設定される複数のショット領域ES〜ESの内、予め所定数のショット領域がサンプルショット(サンプル領域)として選択されている。図2では、斜線を付した9個のショット領域がサンプルショットSA〜SAとして選択されている。ここでは、アライメントマークの計測は、これらのサンプルショットSA〜SAに付随したマークMx,Myについて行われるものとする。なお、ウエハWに形成されるマークの形状は、図2に示すような1次元マークに限られず、図3〜図5に示すようなX方向に延びる複数本の直線パターンとY方向に延びる複数本の直線パターンを適宜に組み合わせてなる二次元計測用のマークでもよいし、X方向に延びる単一の直線パターンとY方向に延びる単一の直線パターンを適宜に組み合わせてなる二次元計測用のマーク(例えば、十字マーク)でもよいし、その他の構成のマークであってもよい。
図1に戻り、ウエハWはウエハホルダWHを介してウエハステージWS上に載置されている。ウエハステージWSは、投影光学系PLの光軸AXに垂直な面内でウエハWを2次元的に位置決めするXYステージ、投影光学系PLの光軸AXに平行な方向(Z方向)にウエハWを位置決めするZステージ、及びウエハWを微小回転させるステージ等より構成されている。ウエハステージWSの位置及び回転角は、ウエハステージWSに固定された移動鏡Mに計測用のレーザ光を照射して相対位置変化を計測するレーザ干渉計IMSにより計測される。なお、干渉計IMSには、X方向の位置を計測するX干渉計IMS−Xと、Y方向の位置を計測するY干渉計IMS−Yとが含まれる(図7参照)。X干渉計IMS−Xには、露光位置に対向配置されたX干渉計IMS−X1と、アライメント計測位置に対向配置されているX干渉計IMS−X2が含まれる。レーザ干渉計IMSにより計測されたX座標、Y座標、及び回転角の情報は主制御系CNTに供給され、主制御系CNTは、供給された座標をモニターしつつウエハ駆動系WDRを介して、ウエハステージWSの位置決め動作を制御する。なお、図1には示していないが、レチクル側にもウエハ側と同様のレーザ干渉計システムが設けられている。
投影光学系PLの側方には、オフ・アクシス(off-axis)型でFIA(Field Image Alignment)方式の複数(ここでは、3つ)のアライメントセンサAS1,AS2,AS3が配置されている。また、後述するステージマークを計測するための一対のステージマークセンサSS1,SS2が、アライメントセンサAS1,AS2,AS3を挟んで両側に配置されている。これら各センサAS1,AS2,AS3,SS1,SS2は、投影光学系PLの側方で投影光学系PLの投影面内を遮光しない位置に配置されている。なお、図1では、各センサAS1,AS2,AS3,SS1,SS2は、図示の都合上、Y方向及びZ方向に少しずつずらして表示されているが、図7に示すように、これらはX方向に沿って配置されている。
図7に示すように、ウエハステージWS上のウエハWが載置されるウエハホルダWH(図7では不図示)を挟んで両側には、それぞれステージマーク板SMBR,SMBLが取り付けられている。各ステージマーク板SMBR、SMBLには、複数のステージマークSM1R〜SM9R,SM1L〜SM9Lが配列的に形成されている。ステージマーク板SMBRの各ステージマークSM1R〜SM9R、ステージマーク板SMBLの各ステージマークSM1L〜SM9Lは、それぞれアライメントマークAM(AM1〜AM9)の計測時のウエハステージWSの移動方向(ここでは、Y方向)に沿って配列されている。これらのステージマーク板SMBR,SMBLは、例えばガラス基板にクロム等の遮光パターンで各ステージマークSM1R〜SM9R,SM1L〜SM9Lを形成して構成されている。
ステージマーク板SMBR,SMBLの各ステージマークSM1R〜SM9R,SM1L〜SM9Lが形成された面は、図1では、図示の都合上、Z方向に位置が異なるように表示されているが、ウエハホルダWH上にウエハWが搭載された状態で、該ウエハWの上面と一致する高さに設定されている(但し、その高さは異なっていてもよい)。なお、各ステージマークSM1R〜SM9R,SM1L〜SM9Lは、このようなステージマーク板SMBR,SMBL上ではなく、ウエハステージWSの上面に直接形成されていてもよいし、ステージマーク板SMBR,SMBLを更に分割して(例えば、ステージマーク1個又は数個ごとに分割して)、ウエハステージWS上に取り付けるようにしてもよい。
また、ここでは、ステージマークSM1R〜SM9R,SM1L〜SM9L(以下、これらを単にステージマークSMということがある)の構成は、図7に示すように、X方向に延びる単一の直線パターンとY方向に延びる単一直線パターンを十字状に組み合わせてなる二次元計測用のマークとしているが、アライメントマークAMと同様に、X方向に延びる複数の直線パターンとY方向に延びる複数の直線パターンを適宜に組み合わせてなる図3又は図4に示すような二次元マークや図5に示すような格子状に組み合わせた格子マークであってもよいし、その他の構成の二次元マークであってもよい。但し、アライメントマークAMはプロセス処理を経るにつれてその形状等が劣化するため、複数本のパターンを構成要素とするマークの方が計測精度の向上の観点から好ましいが、ステージマークSMはマーク計測上明瞭であるとともに、劣化することが少ないため、即ちマークの計測波形がノイズ等の少ない理想形状に近い形状となる可能性が高いため、例示のような十字マークで十分な計測精度を実現できる可能性が高く、複雑な構成のマークを採用しなくても十分であると考えられる。また、一方向(Y方向)の計測のみで十分である場合には、一次元マーク、例えば、図13に示すような、X方向に延びるパターンをY方向に複数配列したライン・アンド・スペースマーク等であってもよい。
ステージマークSMのY方向における配列ピッチは、ステージマークセンサSS1,SS2の撮像視野との関係で、ウエハステージWSの移動位置(ここでは、主としてY方向の移動位置)にかかわらず、少なくとも1つが完全に撮像視野内に入るように設定される。ウエハステージWSの移動位置にかかわらず、必ずステージマークSMを検出できるようにするためである。例えば、ステージマークセンサSS1,SS2の撮像視野が□200μm程度である場合には、マークの大きさに応じて200μmよりも僅かに小さいピッチで設定される。但し、ステージマークSMはY方向に必ずしも、一定間隔で形成する必要はなく、例えば、ウエハW上の計測すべきアライメントマークAMの位置(主としてY方向の位置)がある程度の範囲で固定的に設定されている場合には、ステージマークSMは当該範囲に対応する範囲内にのみ設けるようにしてもよい。
図6は、各センサAS1,AS2,AS3,SS1,SS2の概略構成を示す正面図である。以下、アライメントセンサAS1,AS2,AS3を区別しない場合にはアライメントセンサASといい、ステージマークセンサSS1,SS2を区別しない場合にはステージマークセンサSSということがある。同図において、29は、各センサAS,SSに閃光としての計測光(照明光)MLを供給するフラッシュランプを光源とする照明装置である。照明装置29の光源のフラッシュランプの波長域は、ウエハWに塗布されている感光材料の感光波長域を避け、例えば200nm程度以下の波長帯域幅になるように、照明装置29の光路内部に設けられた波長選択フィルタ(不図示)等によって選択されるようになっている。フラッシュランプの発光時間は数μsec(約1μsec程度)である。フラッシュランプを光源に用いることにより閃光の発光時間内で、後述する撮像素子20に対する必要積算光量を十分確保できると共に、光源から余計な発熱を生じさせないようにすることができるようになっている。
照明装置29の光源であるフラッシュランプの光量は、撮像素子20で検出される光量に基づいて、FIA演算ユニットFIAUで計算され、最適光量値に制御される。フラッシュランプの発光時間は上記のように極めて短いので、ウエハステージWSを移動中に撮像を行う場合であっても、フラッシュランプの発光時間中に、ウエハステージWSは静止しているとみなすことができる。即ち、ウエハWSを最大速度(例えば、1m/sec)で移動した場合であっても、1μsecの発光時間で、撮像素子20上での移動は2〜3ピクセル(画素)程度と考えられ、静止しているとみなすことができる。
照明装置29からの計測光MLは、例えば、図7に示されるような分配型の光ファイバ11を介して均等に分配されて各センサAS,SSに同時に供給される。図6において、照明装置29から光ファイバ11を介して供給された計測光MLは、コリメータレンズ12によって平行光に変換され、ハーフミラー13で反射された後、ミラー14で反射され、対物レンズ15で集光されて、ウエハW上のアライメントマークAM又はウエハステージWS上のステージマークSMを含む領域を落射照明する。アライメントマークAM又はステージマークSMを含む領域からの反射光は、対物レンズ15を介してミラー14によって反射された後、ハーフミラー13を透過してレンズ系16によって指標板17上に結像される。この指標板17には、アライメントマークAM又はステージマークSMの位置情報を計測する際の基準となる指標マークが形成されている。指標板17は対物レンズ15とレンズ系16とによってウエハWの表面又はウエハステージWSのステージマークSMが配置された面と共役に配置される。アライメントマークAM又はステージマークSMの像と指標マークとは、リレー系18,19を介して撮像素子20の撮像面に結像する。撮像素子20としては、例えば二次元CCD(Charge Coupled Device)が用いられる。撮像素子20は、同図では1つ示したが、X方向計測用の撮像素子とY方向計測用の撮像素子の2つが設けられる場合もある。
撮像素子20は撮像面に結像した光学像を電気信号に変換する。撮像素子20の撮像面には入射した光を受光して電気信号に変換する受光素子が配列されている。撮像素子20は配列された受光素子を順次走査することにより撮像面に入射する像を画像信号に変換する。撮像素子20から出力される画像信号はFIA演算ユニットFIAUへ出力される。撮像素子20が物理的又は電気的なシャッターを備えている場合には、該シャッターを開いた状態にしておき、フラッシュランプを発光させることにより、各センサAS,SSの撮像素子20において、同一の時点における画像を取り込むことができる。なお、このようなフラッシュランプによる閃光を計測光として用いるのは、各センサAS,SSが備えるシャッターの開閉制御で、同一時点における画像を取り込むことは、容易ではないと考えられるからである。また、照明装置29からの各センサAS1,AS2,AS3,SS1,SS2への計測光の分配供給は、上述したような分配型の光ファイバで行う必要はなく、レンズやミラー等からなる分配光学系を用いて行うようにしてもよい。
次に、FIA演算ユニットFIAUの構成について、図8に示すブロック図を参照して説明する。FIA演算ユニットFIAUは、各センサAS,SSの撮像素子20から出力される画像信号に対して種々の信号処理を施してアライメントマークAM又はステージマークSSの位置情報を演算により求める。FIA演算ユニットFIAUは、同図に示すように、増幅部(プリアンプ及びAGC(Automatic Gain Control:自動利得制御)部)21、A/D(アナログ・ディジタル)変換部22、画像信号記憶部(メモリ)23,24、マーク位置演算部25、ステージ位置演算部26、FIA制御部27、及びデータ記憶部(メモリ)28を備えている。
増幅部21のプリアンプは、撮像素子20から出力される画像信号を予め設定された固定の増幅率で増幅する。増幅部21のAGC部は、不図示のAGC回路によってその増幅率が制御され、プリアンプから出力される画像信号をA/D変換部22による信号処理に最適な電圧範囲の画像信号に増幅する。A/D変換部22は、増幅部21によって増幅された画像信号に対してA/D変換処理を施してディジタル信号に変換する。画像信号記憶部23,24は、ディジタル化された画像信号(ここでは、2次元信号)を記憶する。FIA制御部27は、主制御系CNTによる制御の下、このFIA演算ユニット27を全体的に制御する。データ記憶部28には、マーク計測の際にマーク位置演算部25又はステージ位置演算部26により行われる処理(例えば、テンプレートマッチング処理)に関するデータ(テンプレートデータ)、FIA制御部27が制御ないし処理を行う上で必要なデータ等が必要に応じて記憶され、あるいは予め記憶されている。また、データ記憶部28には、ステージ位置演算部26がステージ位置を求める際に用いる、後述する各ステージマークSMの基準位置(ステージマーク基準位置)を示す情報が、後述する処理を経て予め記憶されている。
マーク位置演算部25又はステージ位置演算部26は、テンプレートマッチング処理を行う場合には、データ記憶部28に記憶された対応するテンプレートデータを用いて、画像信号記憶部23又は24に記憶されている画像信号に対してテンプレートマッチング処理を含む演算処理を行って、アライメントマークAM又はステージマークSMの位置情報(アライメントマークAM又はステージマークSMの中心と指標マークの中心とのX及びY方向におけるずれ量)を算出する。テンプレートマッチング処理では、画像信号記憶部23,24の2次元の画像信号を計測方向に直交する非計測方向に積算して、計測方向に関する1次元信号を算出し、計測方向に対応したテンプレートとマッチングする(相関性の高い)位置を求めて、アライメントマークAM又はステージマークSMの当該計測方向における中心位置を求める。なお、テンプレートマッチング処理は、ここでは画像信号を1次元信号に変換したものについて行うものとしたが、2次元信号のまま行うようにしてもよいし、積算の方向や方法もこれと異なっていてもよい。
また、マーク位置演算部25又はステージ位置演算部26によるアライメントマークAM又はステージマークSMの位置を求める際には、上述したテンプレートマッチング法以外に、左右が対称となる折り返し点を算出して中心位置とする折り返し自己相関法、あるいはアライメントマークAM又はステージマークSMのエッジ位置を求めるエッジ位置検出法等を用いてもよい。スライス法は当該1次元信号の信号強度が最大値と最小値に対して一定の割合になる位置をエッジ位置と見なすものであり、最大傾斜法は当該1次元信号の微分値の絶対値が最大となる位置をエッジ位置とするものである。なお、ここでは、アライメントマークAM又はステージマークSMの中心を求めるものとするが、これらを代表する点であればよく、必ずしも中心である必要はない。マーク位置演算部25による演算結果(アライメントマークAMと対応する指標マークとのずれ量)はFIA制御部27に送られる。ステージ位置演算部26は、主制御系CNTから送られる画像取込時点(フラッシュ照明時点)でのレーザ干渉計IMS(ここでは、X干渉計IMS−X2と、Y干渉計IMS−Yを用いる)の出力(干渉計データIDA)とに基づき、ステージマークセンサSS1,SS2が計測したステージマークSMがどのステージマークかを特定し、データ記憶部28に記憶された当該特定されたステージマークSMに係る基準位置情報を読み込み、ステージマークSMの対応する指標マークからの各ずれ量と、該基準位置情報とに基づいて、アライメントマークAMの撮像時におけるステージ位置を算出して、これをFIA制御部27に送る。
FIA制御部27は、マーク位置演算部25による演算結果(各アライメントマークAMのこれらに対応する指標マークに対するずれ量)、及びステージ位置演算部26による演算結果(各ステージマークSMのこれらに対応する指標マークに対するずれ量にステージマーク基準位置を加算した値、即ちウエハステージWSのステージ位置)に基づいて、各アライメントマークAMの所定の座標系における位置を算出し、主制御系CNTに出力する。各センサAS1,AS2,AS3,SS1,SS2の位置関係(所定の基準からのオフセット)は、図示は省略しているが、ウエハステージWS上に設けられた、基準マーク(フィジューシャルマーク)が形成された基準マーク板上の基準マークを各センサAS1,AS2,AS3,SS1,SS2で順次計測することにより求められ、データ記憶部28に予め記憶されている。なお、この基準マーク板を設けずに、ステージマーク板SMBR,SMBL上の何れかのステージマークSMを基準マークとして、この計測を行うようにしてもよい。
次に、ステージマークSMの基準位置を計測するステージマーク基準位置計測処理について、図9に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図7も適宜に参照されたい。この処理は、この露光装置が最初に設置された後で露光処理を開始する前、あるいは露光装置のメンテナンスが行われた後で露光処理を開始する前に行われる。但し、定期的に、あるいは必要に応じて行うようにしてもよい。まず、ステージマークSM1R,SM1Lがそれぞれ対応するステージマークセンサSS1,SS2の撮像視野内に位置するように、ウエハステージWSを位置決めし(S11)、レーザ干渉計IMSが射出する計測光の光路上の空気揺らぎが十分に収束するとともに、ウエハステージWSの停止動作に伴う振動が十分に収束するのを待って、画像信号を取り込むとともに、このときのレーザ干渉計IMSからの出力(干渉計データIDA)を取り込む(S12)。この画像信号は、上述したように、FIA演算ユニットFIAUのそれぞれ対応する画像信号記憶部24,24に記憶される。
ステージ位置演算部26は、各画像信号記憶部24,24の画像信号について所定のテンプレートマッチング処理等を実施して、各ステージマークSM1R,SM1Lの対応する指標マークからのずれ量を算出し、これをレーザ干渉計IMSの当該出力に加算して、これらを各ステージマークSM1R,SM1Lの基準位置情報として、当該ステージマークSM1R,SM1Lとの関係においてデータ記憶部28に記憶させる(S14)。次いで、全てのステージマークSMについての計測が終了したか否かを判断し(S15)、この場合は終了していないので、S11に戻って、次のステージマークSM2R,SM2Lがそれぞれ対応するステージマークセンサSS1,SS2の撮像視野内に位置するように、ウエハステージWSを位置決めし(S11)、以下順次同様な処理を行って、全てのステージマークSMについての基準位置情報の計測が終了したならば、この処理を終了する。これにより、各ステージマークSMの位置関係が正確に計測され、データ記憶部28に記憶保持されることになる。
なお、ここでは、この計測処理の時間短縮を図るため、ステージマークSM1R〜SM9R,SM1L〜SM9Lの左右で対応するものを、これらに対応するステージマークセンサSS1,SS2で同時に計測するようにしたが、一方のステージマークセンサ(例えば、ステージマークセンサSS1)のみで、各列の全てのステージマークSM1R〜SM9R,SM1L〜SM9Lを1個ずつ逐次計測するようにしてもよい。
次に、ウエハW上のアライメントマークAMの計測処理について、図10に示すフローチャートを参照して説明する。ここでも、図7を適宜に参照されたい。この処理は、ウエハステージWSのウエハホルダWH上にウエハWが搭載される毎に、当該ウエハWについての露光処理に先だって行われる処理である。まず、当該ウエハWをウエハステージWSのウエハホルダWH上にローディングし、図7に示すように、ウエハステージWSをアライメントマーク計測の初期位置に設定する(S21)。
この状態から、ウエハステージWSの移動(ここでは、+Y方向への移動)を所定の一定速度で開始する(S22)。レーザ干渉計IMS(IMS−YとIMS−X2)の出力に基づくウエハステージWSのY方向の位置が、アライメントマークAM1,AM2,AM3のY方向の設計上の位置に到達したか否かを判断し(S23)、到達していないと判断した場合(Nの場合)にはそのままウエハステージWSの移動を継続する。S23で、到達したと判断した場合(Yの場合)には、照明装置29によるフラッシュ照明を行うとともに、アライメントセンサAS1,AS2,AS3の撮像素子20からの画像信号、及びステージマークセンサSS1,SS2の撮像素子20からの画像信号を取り込む(S24)。これらの画像信号は、対応する画像信号記憶部23,24にそれぞれ記憶される。次いで、マーク位置演算部25は、画像信号記憶部23に記憶された画像信号のそれぞれについて、所定のテンプレートマッチング処理等を実施して、各アライメントマークAM1,AM2,AM3の対応する指標マークからのずれ量(X方向のずれ量、Y方向のずれ量)をそれぞれ算出し、FIA制御部27に送る(S25)。
また、ステージ位置演算部26は、画像信号記憶部24に記憶された画像信号のそれぞれについて、所定のテンプレートマッチング処理等を実施して、このときのステージマーク(ここでは、何れのステージマークを計測したかは不明)の対応する指標マークからのずれ量(X方向のずれ量、Y方向のずれ量)をそれぞれ算出し、これらの画像取込時点(フラッシュ照明時点)でのレーザ干渉計IMSの出力(干渉計データIDA(X,Y座標))に基づき、ステージマークセンサSS1,SS2が計測したステージマークがどのステージマークであるかを特定する。ここでは、ステージマークセンサSS1,SS2が計測したステージマークは、図11に示すように、ステージマークSM3R,SM3Lと特定されるものとする。ステージ位置演算部26は、ステージマークSM3R,SM3Lについてデータ記憶部28に記憶された基準位置情報を読み込み、ステージマークSM3R,SM3Lの対応する指標マークからの各ずれ量を、該基準位置情報に加算して、これらの平均を、アライメントマークAM1,AM2,AM3の撮像時のステージ位置として、これをFIA制御部27に送る(S26)。
FIA制御部27は、マーク位置演算部25から送られた各アライメントマークAM1,AM2,AM3の対応する指標マークからのずれ量と、ステージ位置演算部26から送られたステージ位置と、データ記憶部28に記憶されたセンサ間オフセットとに基づいて、各アライメントマークAM1,AM2,AM3の所定の座標系における位置を求め、これらを主制御系CNTに送る(S27)。次いで、全てのアライメントマークAMについての計測が終了したか否かを判断し(S28)、この場合は終了していないので、S23に戻って、次のアライメントマークAM4,AM5,AM6について同様の処理を行い、さらに次のアライメントマークAM7,AM8,AM9について同様の処理を行う。全てのアライメントマークAM1〜AM9の計測が終了したならば、ウエハステージWSの移動を停止し、この処理を終了する。なお、ここでは、簡単のため、ステージマークAM3R,SM3Lの計測結果の平均をもってステージ位置と擬制したが、ステージマークAM3R,SM3Lの計測結果から得られるウエハステージWSのローテーション(Z軸周りの回転)に基づいて、各アライメントマークAMの位置を補正することが、より高精度な計測結果を得るために好ましい。
なお、上述した説明において、FIA制御部27では、マーク位置演算部25から送られたアライメントマークAMの対応する指標マークからのずれ量を、ステージ位置演算部26から送られるステージ位置に加算して、アライメントマークAMの所定の座標系における位置を求めることになるが、これと異なる処理を行うようにしてもよい。例えば、従前の処理においては、FIA制御部27で、マーク位置演算部25から送られるアライメントマークAMの対応する指標マークからのずれ量を、レーザ干渉計IMSからの当該マーク検出時の出力に加算して、アライメントマークAMの位置(即ち、レーザ干渉計IMSの空気揺らぎ等に基づく誤差を含む位置であり、以下、これを補正前位置という)を求めるようにしていた。この従前の処理になるべく変更を加えないようにするため、ステージ位置演算部26において、当該基準位置情報にステージマークSMの対応する指標マークからのずれ量を加算したものから、レーザ干渉計IMSの当該マーク検出時の出力を減算することにより、ウエハステージWSの当該マーク検出時の実際の位置に対する、レーザ干渉計IMSの出力の位置誤差(空気揺らぎ等による誤差)を求め、この位置誤差を補正値としてFIA制御部27に送るようにする。そして、FIA制御部27において、当該補正前位置を当該補正値で補正して、各アライメントマークAMの所定の座標系における位置を求め、これらを主制御系CNTに送るようにしてもよい。
次に、本発明に係る露光装置の全体動作について、図12を参照して説明する。まず、レチクルR及びウエハWを、各々レチクルステージRS及びウエハステージWS上に搬送し、各ステージ上に載置し支持する。この際、ウエハWは、ウエハWに形成されたオリエンテーション・フラット又はノッチ等を用いて、ウエハステージRSに対して位置合わせ(プリアライメント処理)をした後、ウエハホルダWHを介してウエハステージWS上に保持される(S31)。次いで、ウエハWの位置及び姿勢を比較的に低精度で計測するサーチアライメントが行われた後(S32)、ウエハW上のショット配列を正確に計測する、比較的に高精度で計測するファインアライメントが行われる(S33)。上述したマーク計測処理(図10)は、主としてファインアライメントに適用する場合を想定して説明したが、サーチアライメントに適用し、あるいは双方に適用することも可能である。
これにより、各アライメントマークAM1〜AM9の所定の座標系における位置情報が得られる。主制御系CNTは各アライメントマークAM1〜AM9の位置情報と、ウエハW上に設定されたショット領域の設計上の位置情報とに基づいてEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)演算を行い、ウエハW上に設定された全てのショット領域の配列の規則性を統計的な手法で決定する(S34)。
以上の処理が終了すると、主制御系CNTはEGA演算により求められた配列情報に基づいて、ステージ駆動系WDRを介して、ショット領域の中心と投影光学系PLの光軸AXとが一致するようにウエハステージWSを駆動させる。これにより、ウエハWのショット領域の正確な露光領域への合わせ込み、即ちウエハWの正確な位置決めが行われる(S35)。次いで、この状態で照明光学系ILからの露光光ELをレチクルRに照射し、レチクルRに形成されたパターンの像を投影光学系PLを介して露光領域に配置されたショット領域へ転写する(S36)。次いで、ウエハW上の全てのショット領域への露光処理が終了したか否かを判断し(S37)、終了していないと判断された場合(Nの場合)には、S35に戻ってウエハステージWSの位置決めを順次行いつつ、露光処理を順次行い、S37で全てのショット領域について露光処理が終了したと判断された場合(Yの場合)には、ウエハWをウエハステージWSからアンローディングした後、一連の処理を終了する。
本実施形態によれば、複数のアライメントセンサAS1,AS2,AS3を並列的に設けて、一度に複数個(3個)のアライメントマークAMを計測できるようにしたので、アライメントマークの計測に要する時間を短縮することができる。また、ウエハステージWSを一方向(Y方向)に連続的に移動しつつ、各アライメントセンサAS1,AS2,AS3及び各ステージマークセンサSS1,SS2に適宜なタイミングで同時に閃光を供給して、各センサ間で同じタイミングで画像の取り込みを行うようにしたので、ウエハステージWSを停止することなく、アライメントマークAMを計測することができ、これによってもアライメントマークの計測に要する時間を短縮することができる。更に、ウエハステージWS上に配列的に設けられたステージマークSSを、アライメントセンサAS1,AS2,AS3とは別に設けたステージマークセンサSS1,SS2により計測するようにしたので、ウエハステージWSを停止させずにアライメントマークの計測を行うことに伴うレーザ干渉計IMSの空気揺らぎ等による誤差を解消することができ、精度の高い検出が可能である。従って、アライメントマークAMの計測の高速化及び高精度化を両立的に達成することができ、ウエハW(ショット領域)の位置決め精度、露光精度(パターンの重ね合わせ精度)を向上することができ、ひいては、高品質、高密度、高精度、高信頼なマイクロデバイス等を高いスループットで製造することができる。
なお、上述した実施形態は、各センサAS1,AS2,AS3,SS1,SS2は、全て同一の構成のものを用いるものとして説明しているが、例えばアライメントセンサAS1,AS2,AS3とステージマークセンサSS1,SS2とは、異なる構成のものを用いてもよい。特に、ステージマークSSは、計測上明瞭で劣化が少ないため、プロセス処理を経て劣化することの多いアライメントマークAMを計測する場合と比較して、高精度な計測が見込まれるので、コストの低減やその他の観点から、ステージマークセンサSS1,SS2として、アライメントセンサAS1,AS2,AS3よりも低倍率のものを採用し、あるいはセンサが備える検出光学系(12〜19)の収差条件や撮像素子20の解像度が劣るものを採用することも可能である。アライメントセンサAS1,AS2,AS3間で、あるいはステージマークセンサSS1,SS2間で異ならせてもよい。
また、上述した実施形態では、各センサAS1,AS2,AS3,SS1,SS2は、全て同一のFIA(Field Image Alignment)方式(画像処理方式)のものを用いるものとして説明しているが、例えばアライメントセンサAS1,AS2,AS3とステージマークセンサSS1,SS2とは、異なる方式のものを用いてもよい。例えば、アライメントセンサAS1,AS2,AS3として、LSA(Laser Step Alignment)方式、LIA(Laser Interferometric Alignment)方式、あるいはWO98/39689に開示されているような二重回折格子方式のセンサを用い、ステージマークセンサSS1,SS2として、FIA方式のセンサを用いてもよい。アライメントセンサAS1,AS2,AS3間で、あるいはステージマークセンサSS1,SS2間で異ならせてもよい。FIA方式以外の方式で、全てのセンサAS1,AS2,AS3,SS1,SS2で同一の方式のものを用いてもよい。
なお、LSA方式のセンサは、レーザ光をマークに照射し、回折・散乱された光を利用してそのマークの位置を計測するセンサである。LIA方式のセンサは、回折格子状のマークに、僅かに波長が異なるレーザ光を2方向から照射し、その結果生ずる2つの回折光を干渉させ、この干渉光の位相からマークの位置情報を検出するセンサである。二重回折格子方式のセンサは、回折格子状のマークに垂直にレーザ光を照射し、その結果生ずる±n次同士の回折光を、参照格子上で再回折させた光を利用してマークの位置を検出するセンサである。センサAS1,AS2,AS3,SS1,SS2として、これらの方式のセンサを用いる場合には、ウエハWに形成されるアライメントマークAM又はウエハステージRSに設けられるステージマークSMは、採用する方式に対応した構成のものを用いることになる。
図13は本発明の他の実施形態を示す図である。上述した実施形態では、ステージマークとして十字マークを用い、各センサAS1,AS2,AS3,SS1,SS2に計測光を供給する照明装置29の光源として、フラッシュ光源を採用したものについて説明した。これに対し、他の実施形態では、ステージマークとして、同図に示すようなX方向に延びるパターンをY方向に一定間隔で複数配列したライン・アンド・スペースマークを用い、ステージマークセンサSS1,SS2に計測光を供給する照明装置29の光源として、連続光を射出する光源を採用している。ステージマークセンサSS1,SS2としては、ライン・アンド・スペースパターンのライン部又はスペース部の幅(Y方向の寸法)に相当するスリット状の開口(アパーチャ)を有する光量検出センサを用いる。光量検出センサから出力される連続波形に基づいてウエハステージWSのY方向の位置を連続的に計測することができ、ウエハステージWSの移動を停止することなくY方向に移動しながら、アライメントマークを計測する場合に、レーザ干渉計IMSの計測値を用いる必要がないので、レーザ干渉計IMSを用いることによる空気揺らぎ等に伴う誤差が問題となることはなく、アライメントマークを高速且つ高精度計測することが可能となる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。例えば、図7に示したものでは、Y方向に沿うステージマークSMをX方向に離間して2列設けたが、1列でもよいし、3列以上であってもよい。この場合、ステージマークセンサは、ステージマークの列の数に応じて設けられる。また、上述した実施形態では、アライメントセンサAS1,AS2,AS3は、固定的に設けるものとして説明したが、ウエハW上のショット配列あるいはショット領域の大きさの変化に伴うアライメントマークの位置の変化に応じて、各アライメントセンサAS1,AS2,AS3の位置をX方向に可変とすることができる。さらに、アライメントセンサの数も3つに限られず、1つ若しくは2つ又は4つ以上であってもよい。また、各アライメントセンサAS1,AS2,AS3及びステージマークセンサSS1.SS2は、X方向に沿って直線的に配列したものを例示したが、Y方向に位置が異なっていてもよい。また、アライメントマークの計測方向は、Y方向に限られず、X方向や斜めの方向であってもかまわない。この場合には、ステージマークは、この計測方向に沿って設けられることになる。
また、本発明は、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置以外にステップ・アンド・リピート方式の露光装置、ステップ・アンド・スティッチ方式等の露光装置に適用することが可能である。また、半導体素子、液晶表示素子の製造に用いられる露光装置だけでなく、プラズマディスプレイ、薄膜磁気ヘッド、及び撮像素子(CCDなど)の製造にも用いられる露光装置、並びにレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。さらに、投影光学系と基板との間に純水等の液体を満たした状態で露光する液浸方式の露光装置にも適用可能である。即ち、本発明は、露光装置の露光方式や用途等に関係なく適用可能である。
なお、前述した本発明の実施形態に係る露光装置(図1)は、照明光学系IL、レチクルステージRS、レチクルベースRB、及びレチクル駆動系RDRを含むレチクルアライメント系、ウエハホルダWH、ウエハステージWS、移動鏡M、及びレーザ干渉計IMSを含むウエハアライメント系、投影光学系PL等の図1に示された各構成要素が電気的、機械的、又は光学的に連結して組み上げられた後、総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより製造される。なお、露光装置の製造は、温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
本発明の実施形態に係る露光装置を使用したデバイスの製造は、まず、設計ステップにおいて、デバイスの機能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、マスク製作ステップにおいて、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、ウエハ製造ステップにおいて、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。次に、ウエハプロセスステップにおいて、上記ステップで用意したマスクとウエハを使用して、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、組立ステップにおいて、処理されたウエハを用いてチップ化する。この組立ステップには、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程が含まれる。最後に、検査ステップにおいて、作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
本発明の実施形態に係る露光装置の全体構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るウエハの上面図である 本発明の実施形態に係るアライメントマーク又はステージマークの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るアライメントマーク又はステージマークの他の例を示す図である。 本発明の実施形態に係るアライメントマーク又はステージマークの更に他の例を示す図である。 本発明の実施形態に係るアライメントセンサ又はステージマークセンサの概略構成を示す正面図である。 本発明の実施形態に係るウエハステージの構成並びにアライメントセンサ及びステージマークセンサの配置を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るFIA演算ユニットの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るステージマークの基準位置計測処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るアライメントマークの計測処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るアライメントマーク計測中のウエハステージとアライメントセンサ及びステージマークセンサとの相対関係を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る露光処理の全体の流れを示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係るウエハステージの構成並びにアライメントセンサ及びステージマークセンサの配置を示す平面図である。
符号の説明
IL…照明光学系、R…レチクル、EL…露光光、PL…投影光学系、W…ウエハ、WS…ウエハステージ、CNT…主制御系、AS1,AS2,AS3…アライメントセンサ、SS1,SS2…ステージマークセンサ、AM(AM1〜AM9)…アライメントマーク、SM(SM1R〜SM9R、SM1L〜SM9L)…ステージマーク、FIAU…FIA演算ユニット、11…分配光ファイバ、20…撮像素子、23,24…画像信号記憶部、25…マーク位置演算部、26…ステージ位置演算部、27…FIA制御部、28…データ記憶部、29…照明装置(フラッシュ光源)。

Claims (15)

  1. 物体を載置して移動する可動ステージと、
    前記可動ステージ上に載置された物体に形成された物体マークを検出する第1検出装置と、
    前記物体マークを前記第1検出装置で検出する際の該可動ステージの移動方向である第1方向に沿って、前記可動ステージ上に配列的に設けられた複数のステージマークと、
    前記第1検出装置が前記物体マークを検出しているときに、前記ステージマークを検出する第2検出装置と、
    前記第1検出装置の検出結果及び前記第2検出装置の検出結果に基づいて、前記物体マークの位置を求める制御装置と、
    を備えることを特徴とするマーク位置計測装置。
  2. 前記第1検出装置は、前記物体マークを撮像する第1撮像装置を含み、
    前記第2検出装置は、前記ステージマークを撮像する第2撮像装置を含み、
    前記第1撮像装置及び前記第2撮像装置により撮像されるマークに対して、該マークを検出するための計測光を同時に射出する照明装置を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のマーク位置計測装置。
  3. 前記可動ステージが前記第1方向へ移動している最中に、前記第1検出装置及び前記第2検出装置はそれぞれの検出動作を行うものであり、
    前記照明装置は、前記計測光としての閃光を、前記物体マーク及び前記ステージマークに対して同時に照射することを特徴とする請求項2に記載のマーク位置計測装置。
  4. 物体マークを複数備えた物体を載置して第1方向に移動可能であり、且つ該第1方向に沿って複数のステージマークが配列的に設けられている可動ステージと、
    前記可動ステージが前記第1方向に移動している最中に、前記物体マーク及び前記ステージマークに対して計測用の閃光を同時に発光する照明装置と、
    前記閃光の発光と同期して前記物体マークを検出する第1検出装置と、
    前記閃光の発光と同期して前記ステージマークを検出する第2検出装置と、
    前記第1検出装置の検出結果及び前記第2検出装置の検出結果に基づいて、前記物体マークの位置を求める制御装置と、
    を備えることを特徴とするマーク位置計測装置。
  5. 前記第1検出装置は、前記第1方向に実質的に直交する第2方向に互いの位置が異なるように、複数設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のマーク位置計測装置。
  6. 前記ステージマークは、前記ステージの前記第1方向の位置を検出するための1次元マークであることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のマーク位置計測装置。
  7. 前記ステージマークは、前記ステージの前記第1方向の位置及び該第1方向に実質的に直交する第2方向の位置を検出するための2次元マークであることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のマーク位置計測装置。
  8. 前記ステージマークは、前記可動ステージ上で前記第1方向に実質的に直交する第2方向に離れて複数列設けられ、
    前記第2検出装置は、前記ステージマークの列に対応して複数設けられたことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のマーク位置計測装置。
  9. 前記ステージマークの列は、前記可動ステージの前記物体の載置部を挟んで両側に少なくとも1列ずつ設けられたことを特徴とする請求項8に記載のマーク位置計測装置。
  10. 前記第1検出装置は、前記物体マークを第1光学系を介して撮像する第1撮像装置を含み、
    前記第2検出装置は、前記ステージマークを第2光学系を介して撮像する第2撮像装置を含み、
    前記第2光学系は、前記第1光学系よりも、所定の光学特性条件が緩和されていることを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載のマーク位置計測装置。
  11. 前記ステージマークの前記第1方向における配列ピッチを、前記可動ステージの移動位置に拘わらず、前記第2撮像装置の所定の撮像視野内に少なくとも1つが完全に含まれるように設定したことを特徴とする請求項2,3又は10に記載のマーク位置計測装置。
  12. マスクのパターンを介して基板を露光する露光装置であって、
    請求項1〜11の何れか一項に記載のマーク位置計測装置を備えることを特徴とする露光装置。
  13. 物体マークを備えた物体を載置して可動ステージが移動している最中に、該物体マークを検出する第1工程と、
    前記可動ステージ上に形成されたステージマークを、前記物体マークの検出と同時に検出する第2工程と、
    前記第1工程の検出結果及び前記第2工程の検出結果に基づいて、前記物体マークの位置を求める第3工程と、
    を備えることを特徴とするマーク位置計測方法。
  14. ステージ上に載置された物体上に形成されている物体マークを検出する第1工程と、
    前記ステージ上に形成されたステージマークを、前記物体マークの検出と同時に検出する第2工程と、
    前記第1工程の検出結果及び前記第2工程の検出結果に基づいて、前記物体マークの位置を求める第3工程と、
    を備えることを特徴とするマーク位置計測方法。
  15. 請求項13又は14に記載のマーク位置計測方法を用いて物体上のマークを計測する計測工程と、
    前記計測工程の計測結果に基づいて、前記物体を位置決めする位置決め工程と、
    前記位置決め工程の後に、マスクのパターンを介して前記物体を露光する露光工程と、
    を備えることを特徴とするマイクロデバイスの製造方法。
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