JP2010251546A - 露光方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 2波長露光など、誤計測要因が発生する状態において高精度な像面計測、ベストフォーカス計測、アライメント原点補正を可能にする。
【解決手段】 2波長露光において、露光時と同様に2波長発振状態にてTTLキャリブレーション計測を行い、特に、露光領域内の軸外パターンでのフォーカス検出を行う際には、レンズ開口の法線方向(サジタル方向)パターンを用いてフォーカス位置を検出することで倍率色収差による像のにじみの影響を無くしたものである。さらに、単一波長露光時と2波長露光時のそれぞれにおいて最適なキャリブレーション計測チャートを選択する。
また、二波長露光における倍率色収差の影響のみに限定するものではなく、distやコマ、テレセン度などフォーカスにより像シフトが起こり計測誤差が発生する場合でも同様な構成手法により誤差量を減らすことが出来る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、投影露光方法に関し、たとえば半導体素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等をリソグラフィー工程で製造する際に使用される投影露光装置の投影光学系のフォーカス等を計測し、補正を行うことで好適に露光を行うものである。
半導体素子等を製造する際に、ステッパーのような一括露光型の投影露光装置の他に、ステップ・アンド・スキャン方式のような走査型の投影露光装置(走査型露光装置)も使用されつつある。
図1は露光装置の概略構成図を示したものである。
露光光源LSには、極端紫外光であるKrFエキシマレーザーや、さらに波長の短いArFエキシマレーザーなどの単一波長発振レーザー光が用いられている。発せられた光束は照明光学系ILにてパターン原版であるレチクルRTの所定の領域を照明する。レチクルRTには転写すべき微細回路パターンが形成されている。そのパターン像形状は投影レンズPOにてウエハWF上に投影結像される。この種の投影露光装置の投影光学系においては、限界に近い解像力が求められているため、解像力に影響する要因(例えば大気圧、環境温度等)を測定して、測定結果に応じて結像特性を補正する機構が備えられている。また、解像力を高めるべく投影光学系の開口数が大きく設定されるために結果として、焦点深度がかなり浅くなっている。
そのため、斜入射方式の焦点位置検出系FSによりウエハW表面のフォーカス位置(投影光学系の光軸方向の位置)を計測する。そして、投影光学系POを通してレチクル上のパターンとウェハ上のパターンの相対位置より、焦点位置検出系FSの原点を補正するTTLキャリブレーション計測系ISにより投影露光レンズの最適像面位置を検出する。これらの手段の双方により、ウエハの表面を投影光学系の像面に合わせ込むオートフォーカス機構が備えられている。
また、解像力向上に伴い、高い重ね合わせ精度も要求されている。投影光学系の光軸外へ配置されたオフアクシス(Offaxis )アライメント光学系OAによりウェハWF上に構成されたアライメントマークを観察し、XY方向の位置ズレ量を算出、補正し露光を行う。このとき実際に露光する投影光学系POの光軸と、オフアクシスアライメント光学系OAの光軸は隔たりがあり、その距離をBase Line量と呼ぶ。Base Line量が変化すると、OAでの計測後PO下への移動時に誤差が発生してしまう。そこでのTTLキャリブレーション系によりBaseline量の変化を計測し補正することで、より高精度で安定したアライメントを実現する。
近年、露光解像度の向上から焦点深度の更なる低下が問題となってきており、露光焦点深度を拡大する露光方法が各種提案されてきている。
ひとつの例としては、特許文献1などのように、露光光源の波長を単一発振ではなく、2波長以上の複数波長の光源を用いることで、投影レンズの軸上色収差が発生することを利用し許容焦点深度を拡大する技術が提案されている。
図3aはTTLキャリブレーション検出システムにおいて、単一波長の露光光を用いてレチクル側スリットパターンに対して、ウェハ側スリットをフォーカス(z)、ポジション(x,y)方向に相対的に動かしながら光量を計測したときの、検出信号強度分布をシミュレーションにより求めた光強度マップ(空中像)である。
これによると、検出光強度の高い部分はフォーカス方向、ポジション方向共に0の位置(図3a中破線の交点)へ集中しているのがわかる。
これを波長aを中心とした2波長b1,b2でそれぞれ計測したものが図3bである。図3aに比べて二つの空中像の光強度の高い部分が、フォーカス0を中心にしてZ方向のプラスマイナスへずれていることがわかる。そして、図3bの2波長を同時に用いて空中像を求めたときの結果が図3cとなる。図3aに比べるとフォーカス方向に対して光強度の強い部分が、大きくなっていることがわかる。
本シミュレーションはTTLキャリブレーション検出システムについてのものであるが、結像光学系は投影光学系POを使っているため、露光時にも同じ現象が起こる。つまり複数波長を用いた露光により所望の線幅に対する、許容焦点深度を増加させる効果があるといえる。
特許第2619473号明細書
露光光源に複数の波長を用いると、投影レンズには軸上色収差以外に軸外像高において倍率色収差が発生するために、XYのポジション方向に像のにじみが生じる場合がある。露光においては、ベストフォーカス近傍にてにじみが最小になるように、照明系や露光条件の調整を行うことで影響を小さくすることが可能である。しかしTTLキャリブレーション計測においては、フォーカス検出時に、広いフォーカスレンジでの計測信号を取り込みベストフォーカス位置を求める必要があるため、フォーカス方向の原点やXYポジション方向の原点に対して信号形状の非対称性となる。これは、投影レンズの最適フォーカス位置を求める際の誤差要因となる。また、アライメント検出においてはフォーカス位置によって最大強度のポジションがシフトする為、アライメント精度劣化の要因になると考えられる。
本発明では、前記問題点を解決するために、一定間隔のフォーカス位置数点でXY方向に移動しながら光強度を測定するスキャン計測を行い、取得した波形を足し合わせることによって、一山の波形とする。この波形のピークは倍率色収差による誤差要因の影響を無くしたポXYのポジションの真値となる。また、計測した波形のうち、この合成波形のピークと同じポジション位置にピークを持つ波形の測定フォーカス位置が、フォーカス計測真値となる。
二つ目の手法として、一定間隔のXYのポジション位置数点でフォーカスを変化させ、信号強度波形を得る。二波長露光の場合はこの信号強度波形は二つのピークを持つので、そのピークの強度比よりXYの真のポジション、並びに真のフォーカス位置を得る手法を提案する。
これらの計測方法を時間をかけずに行うため、必要最小限の計測を行い、予め記憶しておいた空中像情報と照合することによって、ポジション・フォーカスの真値を求めることができる。
本発明では、2つの波長露光方法において、露光時の波長のままで、TTLキャリブレーションする際でも、多段スキャンを行い波形を合成することやフォーカス方向の二つのピーク強度を比較することにより、拡大された露光焦点深度内での最適像面位置を精度よく決定できるため、2波長露光方法による焦点深度拡大効果を有効に活用できるようになる。
また、2つの波長露光方法におけるフォーカスに対する像シフトがあったとしても、TTLキャリブレーションにおいて、多段スキャンを行い波形を合成することやフォーカス方向の2つのピーク強度を比較することにより、常にXY方向での真値を求めキャリブレーションできることから、アライメントに対して色収差による像シフトの影響はない。
なお、本実施例では2波長露光方法での例を挙げたが、2波長に限定するものではなく、複数波長露光方法に応用できる。
また、色収差の影響だけではなくフォーカスによって像シフトが発生する光学要因(dist、コマ、テレセン度など)がある場合でも本手法を適用することにより、誤差を受けない真値を求めることが出来る。
露光装置全体構成 キャリブレーションチャートの構成例 2波長露光時の空中像の例(倍率色収差なし) フォーカスキャリブレーション信号の例 2波長露光時の空中像の例(倍率色収差込み) 2波長露光時の空中像の例 キャリブレーションのフローチャート
以下に本発明の実施例について図を用いて説明する。
図1の露光装置の概略構成図を用いて本発明の実施例を説明する。
レチクルRTとウエハWFは、投影光学系POを介して光学的にほぼ共役な位置におかれ、露光用照明光学系ILによりX方向に長いスリット状の露光領域が、レチクルRT上に形成されている。そして、露光光軸に対してレチクルステージRSとウエハステージWSの双方を投影光学系POの光学倍率に応じた速度比で駆動させることによって、レチクルRT上のパターンは、ウエハステージWSに保持されたウエハWF上に結像露光される。
次にウエハ面位置検出手段(フォーカス・レベリング検出系)FSに関して、説明する。
図1に示すとおり、ウエハ面位置検出手段として、斜入射方式のフォーカス・レベリング検出系FSが構成されている。フォーカス・レベリング検出系FSは投影光学系POによって、レチクルRTのパターンが転写されるウエハWF面(あるいはW側基準プレートWFP面)に対して斜め方向から光を照射し、ウエハWS表面(あるいはW側基準プレートWFP面)から斜めに反射する反射光を検出している。
フォーカス検出系FSの検出部には反射光に対応した位置検出用の受光素子が構成されており、位置検出受光素子の受光面とウエハWFの光束の反射点がほぼ共役になるように配置されている。そのためウエハWF(あるいはW側基準プレートWFP)の投影光学系POの光軸方向の位置ずれは、検出部内の位置検出用受光素子上で位置ずれとして計測される。特にフォーカスのみならずレベリング(傾き)検出として、複数の光束とそれに応じた複数個の位置検出用の受光素子が構成されており、各位置検出受光素子の受光面とウエハWFの各光束の反射点がほぼ共役になるように配置されている。複数の各計測点のフォーカス計測結果から、ウエハWF(あるいはW側基準プレートWFP)の傾きを計測するようにしている。
次にウエハ位置検出手段(アライメント検出系)OAに関して、説明する。
ウェハWFにはセカンドウェハと呼ばれる既にパターンが形成されている種類のものがあり、このウェハに次のパターンを形成する場合には、予めウェハの位置を検出しておかなければならない
オフアクシスアライメント光学系OAは、投影光学系を介さず、別途構成されていて、ウェハ上のアライメントマークを光学的に検出する検出光学系である。OAは投影光学系を通さないでウェハアライメントを行うため、光学的な制約が少なく、一般的に投影光学系を介した検出より高精度な検出を行うことが出来る。
図1中OAには、ハロゲンランプなどを用いた広帯域波長の光やHe-Neレーザーなどを用いた単色光を供給するためのOA用の照明光源10を備えている。
まずウェハステージWSは、横方向距離を不図示のウェハステージ位置検出干渉系を用いて計測し、これに基づいてOAで検出できる範囲内に、ウェハWF上にあるアライメントマークM(不図示)がくるように駆動し、位置決めする。照明光源10を射出した照明光は照明系レンズ11を介し、ハーフミラー12で反射され結像レンズ前群13へ入射。リレーレンズ14を介し、反射ミラー15で反射され対物レンズ16へ入射する。対物レンズ16で集光された照明光は、先ほどウェハステージ位置検出干渉計への検出結果により駆動し、観察可能範囲内に位置決めされたウェハWF上にあるアライメントマークMを照明する。アライメントマークMからの反射散乱光は、対物レンズ16を介し反射ミラー15で反射された後、リレーレンズ14へ入射する。その後、結像レンズ前群13を介し、ハーフミラー12を透過した後、結像レンズ後群17で集光されCCD等の撮像素子18上でアライメントマークMの像を結像する。撮像素子上に形成されたアライメントマークMの像の撮像信号は不図示の信号処理系へ送られ、信号処理することによりウェハ上のアライメントマークMの位置を検出し、さらに上記干渉系からの情報に基づきウェハ内に形成された素子の配列情報を得ることが出来る。
前記フォーカスレベリング検出系FSの原点ズレが生じると露光像面に対するウエハWF表面のあわせズレが生じる。同様にオフアクシスアライメント光学OAでも原点ずれが生じると、露光位置とウェハ上にすでに形成されているプロセスとの位置ずれ(オーバーレイ精度劣化)が生じるために定期的に複数計測点の自動校正を実施する。
この誤差を計測するためにTTL(Through The Lens)計測系が構成されている。
TTL計測系の構成は、前述のレチクルステージRS上にレチクルRTとほぼ同じ高さの面に所定の計測用チャートが構成されたレチクル基準プレートRFP、ウエハステージ上にもウエハ面とほぼ等価な高さの面に基準チャートが構成されたウエハ基準プレートWFP、さらにウエハ側基準プレートWFPの下には基準チャートを透過した光量を検出するセンサーISといった構成からなる。
レチクルRTは、不図示のレチクルステージ用のレ−ザ干渉計と駆動制御手段によって、図中Y方向に駆動制御されるレチクルステージRSに保持されている。
レチクルRT近傍にはR(レチクル)側基準プレートRFPがレチクルステージRSの所定の範囲に固設されており、さらにR側基準プレートRFPのパターン面はレチクルRTの反射面とほぼ高さが一致している。
また、R側基準プレートRFPの反射面には、CrやAl等の金属面で形成された複数の位置計測用チャートが構成されている。
図2はレチクルステージRS上に配置されたレチクルRTとレチクル基準プレートRFPの配置関係を示す図である。特にレチクルチャートはレチクル基準プレートRFPの長手X方向にライン状に複数個配置されている。
図2aに示すとおり、レチクル側基準プレートRFPには露光領域内の複数の像高位置でのフォーカス計測が可能なように、複数の計測用チャートが構成されている。本実施例ではレチクル側基準チャートおよびウエハ側基準チャートは図2a、2bに示すようにラインが開口となり複数本の開口が並べられた、ラインアンドスペース状で構成されている。
レチクルステージRSは図中Z方向の位置を投影光学系POに対して一定に保った状態で駆動される。レチクルステージRSには、不図示のレーザ干渉計からのビームを反射する移動鏡が固定されており、前記レーザ干渉計により、レチクルステージRSの位置、移動量は逐次計測されている。
一方、ウエハWFの近傍にはW(ウエハ)側基準プレートWFPがウエハステージWSの所定の範囲に固設されている。W側基準プレートWFPの反射面は、ウエハWFの上面とほぼ高さが一致しており、さらにCrやAl等の金属面で形成された複数の基準チャートが構成されている。
また、ウエハステージWSは、投影光学系POの光軸方向(Z方向)及び光軸方向と直交する平面(X-Y平面)内を移動することが出来、さらに光軸周りに回転(θ方向)、像面に対して傾き調整(チルト)の6軸の駆動をすることができるように駆動制御手段が設けられている。
さらに、ウエハステージWSにも、不図示のウエハステージ用のレーザ干渉計からのビームを反射する移動鏡が固定されており、前記レーザ干渉計により、ウエハステージWSの位置、移動量は逐次計測されている。
図2bはウエハ側基準プレートWFPとウエハ側基準チャートSx、Syを示している。
Sx、Syに対応した個別のセンサーISを構成すれば個別のフォーカス計測が可能である。
前述したシステムを用いてTTLキャリブレーション計測を行う。図3c並びに図4に示すように、キャリブレーション計測系ISでは投影レンズのフォーカス検出として、フォーカスz方向とポジションx,y方向に駆動しながら光信号強度の変化をモニターし、空中像を求める。この空中像において光強度が最大になる点、あるいは信号の重心位置を求めることで最適フォーカス位置(図4a中BF)、最適アライメント位置(図4b中BP)を検出している。
先に例に挙げた2波長露光方法でのフォーカス検出信号では、そもそも焦点深度を拡大しているため、信号のピーク位置を検出することが難しいので、信号の重心位置を最適フォーカスと判断することが望ましい。
しかしながら、露光領域内の軸外像高の計測時において、特にレンズ開口の法線方向(メリジオナル方向)チャートの像は倍率色収差と軸上色収差の影響がでる。図5a、bは図3bに対して投影系POの倍率色収差を加味しある像高でシミュレートしたものである。本来の光強度最大となる単一発振波長でのデフォーカス、アライメントの0点位置(破線の交点)から、軸上色収差によりフォーカス方向に、倍率色収差によりポジション方向に光強度の最大点がずれる。このため、2波長同時計測した場合は、図5cに示すようになり、フォーカス断面での強度分布は、フォーカスやポジションに対して非対称な強度分布が形成される。このため、重心位置もずれてしまい、フォーカス位置に誤差を生じてしまう場合がある。
アライメント計測に関しても同様に説明する。
露光領域内の所定の像高にレチクル側基準チャートが設定されるようにレチクルステージRSを駆動する。次にウエハ側基準チャートがレチクル側チャートの結像位置近傍の設定されるようにウエハステージWSを駆動する。
アライメント計測では投影レンズPOの光軸と直交する平面内(XY平面内)にて駆動しながら、ウェハ基準チャートを透過する光量を検出し、光量が最大となる位置を探すことで、アライメントにおける原点を計測している。(図3b)その後ウェハ基準マークをOA計測することにより、ベースライン量と呼ばれる投影系POとアライメント系OAの関係を示す距離を求める。
このアライメントのキャリブレーションをTTLキャリブレーション検出系を用いて行う。ここで図5cのように倍率色収差の影響により、フォーカス位置によって、計測値がポジション方向にシフトしてしまうと、真値を求めることが出来ないため、位置検出の誤差要因になると考えられる。
前述したように複数波長露光において、複数波長でTTLキャリブレーションを行うと、フォーカス・ポジションに対して非対称な強度分布を持つため、真値が測定できない。
そこで、上記空中像をフォーカス方向に積算することにより、ポジションに対して1つのピークを持つ凸型の強度波形を持つことができる。
説明のためにいくつかのフォーカス位置でのポジションに対する光強度の波形を一つのグラフに示したものが図5eである。図5eでは、結像位置から十分離れたフォーカス位置で計測した場合、結像位置から離れてしまい光量分布が見られない平坦なグラフになっている。それに対して結像位置に近いフォーカス位置での計測結果は、光量分布を反映した凸型になっている。ただし、前述したように、色収差の影響によりフォーカスに対して傾いた分布である為、凸型のピークがそれぞれ異なる位置にある。そこで、これらの波形を足しあわすと一つの凸型波形となり、安定したピーク位置を示すことが出来る(図5d中合計検出波形)。この合計検出波形のピークをアライメントポジションとすることで、安定した計測真値を求めることが出来る。
次にこの方法での最適なフォーカス位置の算出について述べる。
前述した手法でもとめた各フォーカス位置での検出波形のうち、XYポジションを求めた合計検出波形のピーク位置を、検出波形のピーク位置に持つフォーカス位置が真のフォーカス位置であると考えられる。
計測において、結像位置が計測範囲入っている必要があるためフォーカス方向並びにXYポジション方向の計測レンジは、十分広い範囲を測定しなければならない。
また、フォーカス方向の計測間隔が広すぎると、真値を得ることが難しくなると考えられるため、十分小さい範囲である必要がある。
そこで、広い計測範囲で、大まかな計測(粗検)をおこない、計測すべき範囲を特定し、狭い計測範囲で精密な計測(精検)を行っても良い。
実施例1で述べた方法により、倍率色収差がある場合の2波長露光時にも安定してアライメント、フォーカスの真値を精度良く求めることが出来た。
しかし、実際の計測において空中像を形成する場合、フォーカス方向に微小駆動し、ポジション方向にスキャンして計測を繰り返すため、大変時間がかかる。
そこで、使用している各露光波長でのフォーカス方向における強度ピーク位置の間隔の半分以下のフォーカス駆動で、3点以上のフォーカス位置における計測をすることで、真のアライメント位置、フォーカス位置を求めることができる。
例えば5点でのフォーカス位置で計測する場合を例に挙げる。図5dに示したような空中像において、二つの波長が作る強度ピークを◎で示す。この二つのピーク位置を通るフォーカス位置が実線で示した位置である。この二つのフォーカス位置の半分以下で3点フォーカス位置を記したものが点線である。これらの5点のフォーカス位置で、受光センサーをXYポジション方向にスキャンして光量を測定、次のフォーカス位置に駆動させて、受光センサーをXYポジション方向にスキャンして光量を測定と、フォーカス方向に駆動しながら繰り返し測定する「多段スキャン」を行う。
この結果を足し合わせ、実施例1と同様の処理を行うことで、アライメント、フォーカスの真値を求める。
もちろんより多くのフォーカス位置にて計測を行い積算することにより、より精度良く測定することができる。
図7aに実施例2の計測のフローチャートを掲載する。
まずフォーカス方向の計測開始位置までウェハ側スリットを移動させる。次にウェハ側スリットをポジション方向(x,y)に駆動しながら光量を測定(スキャン計測)を行う。
上述フォーカス位置での計測終了後、フォーカス方向に所定の量を移動させ、再びスキャン計測する。これを計測範囲内の全領域において、繰り返し行い、最後に波形を全て足し合わせ、ピークを算出する。
さらに精度良く測定するためには、より多くの回数の上記繰り返し計測を行う必要がある。
上記実施例1、2では、十分な計測精度を得るためにより多くの測定点を測定することが必要となる。
これでは高精度な計測が必要になった場合、多くの時間がかかってしまい、半導体露光装置の生産性が下がってしまう。
そこで、予めシミュレーションや計測によって装置固有のポジションvsフォーカスvs光量の空中像を記録しておき、必要最小限の計測からポジションやフォーカスの真値を類推できるようにしておく。
そこで、予めシミュレーションや実機測定によりフォーカスvsポジションvs光量の空中像を装置内に記憶しておき、必要最小限の計測結果を空中像と照合し、真のフォーカス位置、アライメント位置を類推する。これにより計測時間を短縮することができるため、従来と同等の生産性を維持することができる。
図7bに実施例3のフローチャートを掲載した。
計測方法は図7aと同じであるが、実際の計測回数は3〜5回程度で、あらかじめ装置に記憶させている空中像と照合できれば良い。
空中像と照合することにより、真のフォーカス位置、アライメント位置がわかるので図7aのような波形合成などの演算処理は不要となる。
このように計測時間や検出波形の演算処理で時間を短縮することができるため、半導体露光装置の生産性を維持できる。
この空中像は一度計測すれば、投影系POの光学性能が大幅に変わらない限り変化しないと考えられるが、定期的なメンテナンス時に精密な計測を行い空中像の補正をすればより、精度良く照合し、ピークポジションを導出することができる。
フォーカスやアライメントについてTTL計測を行い原点補正を行う場合、以下のような手法を用いる。
あるポジション位置でのフォーカスに対する光量分布を測定する(空中像を図6aの縦線方向で計測)。XYポジションを動かさずにフォーカスのみを駆動させ、光量変化を測定することで図6bのような光量分布を得ることが出来る。
これによると例えば2波長での露光光を用いたTTL計測では、フォーカスに対して結像フォーカス位置の違う2波長それぞれのピークを得ることが出来る(図6b)。この二つのピークの相対比は計測するポジションによって異なる。よって、予め最適なポジションに来た場合の各波長の光量比を求めておく。または、使用する2波長の強度比よりピーク高さの比を類推しておく。これをもとにして計測した2つのピークの相対高さ比より、最適なXYポジションを求めることが出来る。
明確なピークがわかりにくい場合は図6bでフォーカス位置に対する微分をとり、その変極点をピークとしてやっても良い。
また、計測結果が最適なポジションでの相対比でない場合、二つのピーク相対高さ比より、どの方向にどれだけ駆動すればよいか類推できるため、これを利用し最適ポジションを探すことが出来る。
例えば露光光2波長の光量が同じである場合、アライメント位置としては二つのピークの相対高さ比が同じとなる位置が最適である。つまり実際の波形で言うところの、図6aの(1)で計測した結果、図6bの(1)の検出波形を得ることとなる。二つのピーク強度が等しいため、このポジションが最適なXYポジションであるといえる。
しかし、最適ではないポジションで計測した場合二つのピークの相対高さ比に差が発生する。そこで、この相対比の違いから最適なポジションへの移動量を予め持っていた相対比vsポジション移動量より導出し、駆動する。
例えば、実際の波形で説明すると、図6aの(2)〜(4)のポジションで計測した場合、図6b(2)〜(4)のような検出波形を得ることとなる。これを見ればわかるように、検出波形の二つのピークに差が発生し、位置によってその差が違うことがわかる。この差分よりどれだけポジションを動かせば最適なXY位置に移動できるかわかる。
これにより、XYポジションの真値を求めることが出来る。
また、フォーカスは最適なXYポジションに移動した後、二つのピークの強度比から重心を求めることにより、真値を求めることができる。
LS 露光光源
IL 露光照明系
RT レチクル
RS レチクルステージ
RFP レチクル側基準プレート
PO 投影光学系
WF ウエハ
WS ウエハステージ
WFP ウエハ側基準プレート
FS フォーカス検出系
IS 光検出センサー
10 OAS用照明光源
11 照明系レンズ
12 ハーフミラー
13 結像レンズ前群
14 リレーレンズ
15 反射ミラー
16 対物レンズ
17 結像レンズ後群
18 撮像素子

Claims (9)

  1. 紫外光を用い、投影レンズを介してマスク上の回路パターンをウエハ上に露光する露光方法において、
    投影レンズを通してフォーカス・アライメントキャリブレーション計測を行う際に、
    複数波長発振状態でフォーカス・アライメントキャリブレーション計測を実施し、計測結果である空中像をフォーカス方向に積算することでアライメントポジション最適位置を導き出すことを特徴とする露光方法。
  2. 複数波長露光方法において、
    投影レンズを通してフォーカスキャリブレーション計測を行う際に、
    複数波長発振状態でフォーカスアライメントキャリブレーション計測を実施し、各発振波長の軸上色収差により発生する、フォーカス方向の強度ピークの間隔の半分以下の間隔で、少なくとも3点以上のフォーカス位置で計測し、その計測結果をフォーカス方向に積算することでアライメントポジション最適位置を算出することを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
  3. 複数波長露光方法において、
    投影レンズを通してフォーカスキャリブレーション計測を行う際に、
    複数波長発振状態でフォーカスキャリブレーション計測を実施し、
    求めたアライメントポジション最適位置と同じアライメントポジション位置を持つ検出結果が得られるフォーカス位置を、フォーカス最適位置とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の露光方法。
  4. 複数波長露光方法において、
    投影レンズを通してフォーカスキャリブレーション計測を行う際に、
    複数波長発振状態でフォーカスキャリブレーション計測を実施し、
    広いフォーカス検出範囲で粗検を行い、測定すべき範囲を特定し、狭いフォーカス検出範囲で精検を行うことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の露光方法。
  5. 紫外光を用い、投影レンズを介してマスク上の回路パターンをウエハ上に露光する露光方法において、投影レンズを通してフォーカス・アライメントキャリブレーション計測を行う際に、
    複数波長発振状態でフォーカスアライメントキャリブレーション計測を実施し、少なくとも3点以上のフォーカス位置で計測し、その計測結果を予め持っておいたその露光装置特有の空中像情報と比較することでアライメントポジション最適位置とフォーカス最適位置を算出することを特徴とする露光方法。
  6. 複数波長露光方法において、
    投影レンズを通してフォーカスキャリブレーション計測を行う際に、
    複数波長発振状態でフォーカスキャリブレーション計測を実施し、
    広いフォーカス検出範囲で粗検を行い、測定すべき範囲を特定し、狭いフォーカス検出範囲で精検を行うことを特徴とする請求項5に記載の露光方法。
  7. 紫外光を用い、投影レンズを介してマスク上の回路パターンをウエハ上に露光する露光方法において、
    投影レンズを通してフォーカス・アライメントキャリブレーション計測を行う際に、
    複数波長発振状態でフォーカス・アライメントキャリブレーション計測を実施し、1つのポジションでフォーカス位置に対する光強度を計測し、各発振波長起因の強度ピーク位置の強度比の関係によりアライメントポジション最適位置を求めることを特徴とする露光方法。
  8. 複数波長露光方法において、
    投影レンズを通してフォーカスキャリブレーション計測を行う際に、
    複数波長発振状態でフォーカスキャリブレーション計測を実施し、
    各発振波長の光強度比を求めておくことを特徴とする請求項7に記載の露光方法。
  9. 複数波長露光方法において、
    投影レンズを通してフォーカスキャリブレーション計測を行う際に、
    複数波長発振状態でフォーカスキャリブレーション計測を実施し、
    広いフォーカス検出範囲で粗検を行い、測定すべき範囲を特定し、狭いフォーカス検出範囲で精検を行うことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の露光方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015050198A (ja) * 2013-08-29 2015-03-16 株式会社ピーエムティー 温度による露光焦点変動を補正する露光装置

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