JP2010129282A

JP2010129282A - Ｌｅｄ式蛍光灯形照明ランプ

Info

Publication number: JP2010129282A
Application number: JP2008301026A
Authority: JP
Inventors: Setsuo Saeki; 節夫佐伯
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2008-11-26
Filing date: 2008-11-26
Publication date: 2010-06-10

Abstract

【課題】違和感なく使用でき、廃棄問題もないＬＥＤ式蛍光灯形照明ランプを提供する。
【解決手段】筒状の本体１０は、内周面に光反射層１２を形成し、外周面に光拡散層１３を形成したポリカーボネート樹脂製の肉厚３ｍｍ〜５ｍｍ前後あるいはそれ以上の円筒形の導光筒１１によって構成される。ＬＥＤ光源２０は、本体１０の外周面に沿ってリング状に一周し、反対側の口金の方向に向かって光を照射する様に照射方向を設定されたＬＥＤ素子群２１，２１，…によって構成される。ＬＥＤ素子群２１，２１，…は光軸を本体の軸心方向に若干傾かせた状態となる様に配置されており、照射された光は導光筒１１内に導入されて光反射層１２で反射された後、あるいは直接に、光拡散層１３で拡散されながら本体外へと照射される。なお、既存の蛍光灯器具に装着するための口金４０と、商用電源でＬＥＤを点灯させるための回路３０も備える。
【選択図】図１

Description

本発明は、既存の蛍光灯照明器具にそのまま装着、使用可能なＬＥＤ式蛍光灯形照明ランプに関するものである。

照明の省エネ化を目指し、従来より、ＬＥＤ方式の蛍光灯が提案されている（例えば、特許文献１〜５）。
実開昭６１−１１２３９２号公報実開平６−５４１０３号公報特開２００７−２５７９２８号公報特許第４１５６６５７号公報実用新案登録第３１３５２５６号公報

しかし、特許文献１〜４の提案は、図２（Ａ）〜（Ｄ）に示す様に、多数のＬＥＤを長手方向に下向きに並べた構造となっており、点灯したときに光源が点々になって見えてしまうという問題がある。また、従来の蛍光灯の様な全面発光にならず、見難いという問題や、光が拡散しないため、照明範囲が狭いという問題や、下方しか照らさないため傘の部分からの反射が無く、照度が十分に出ないという問題などもある。

特許文献５の提案は、図２（Ｆ）に示す様に、ＬＥＤを両端に備えたものであるが、管内に封入した水銀ガスで光を散乱させる方式であるため、廃棄時の危険物としての処理が必要となる。

そこで、本発明は、廃棄時の水銀ガス処理等の問題がなく、かつ、従来の蛍光灯に代えて用いたときに全面発光させることができるＬＥＤ式蛍光灯形照明ランプを提供することを目的としてなされた。

上記目的を達成するためになされた本発明のＬＥＤ式蛍光灯形照明ランプは、既存の蛍光灯器具にそのまま装着することのできる口金及び本体を備え、該本体を発光させるＬＥＤ光源を内蔵し、前記既存の蛍光灯器具から前記口金を介して入力する商用電源で前記ＬＥＤ光源を点灯するための回路を備えると共に、さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする。
（１）前記本体は、導光性素材によって形成された中空の筒体で構成されていること。
（２）前記ＬＥＤ光源は、前記中空の筒体の端面に沿って一周すると共に、該筒体の端面から筒体の周壁内へと光を照射する様に照射方向を設定されたＬＥＤ素子群によって構成されていること。
（３）前記筒体は、内周面に光反射層が形成されると共に外周面に光拡散層が形成されていること。

上記構成を備えた本発明のＬＥＤ式蛍光灯形照明ランプによれば、口金によって既存の蛍光灯器具に装着され、商用電源から得られる電力でＬＥＤ素子群を点灯させる。すると、（２）の様に配置されたＬＥＤ素子群から照射される光は、導光性素材で形成された筒体を構成する周壁内に導入される。このとき、光は光軸から広がる様に照射される。このため、一部の光は筒体の外周面方向にそのまま進んで光拡散層で拡散されながら本体外へと照射される。また、筒体の内周面方向に進んだ光は光反射層で反射されて外周面方向に進路を変えた後、外周面の光拡散層で拡散されながら照明ランプの外側へと照射される。この結果、光源であるＬＥＤ素子群が点々となって見えたりすることがなく、従来の蛍光灯と変わりない使用感で違和感なく用いることができる。

ここで、本発明のＬＥＤ式蛍光灯形照明ランプは、さらに、以下の構成をも備えることができる。
（４）前記ＬＥＤ光源を構成するＬＥＤ素子は、光軸を前記本体の軸心の方向に傾かせた状態となる様に配置されていること。

かかる構成を採用することにより、ＬＥＤ素子群の発生する光の大半を光反射層で反射させる作用が高まり、より多くの光を光拡散層を介して外部に導くことができる。

ここで、本発明において、本体を構成する筒体の形状は真っ直ぐな直管に限らず、ドーナツ形に曲げた筒体であったり、多角形に屈曲させた筒体であったり、コイル状に何度も曲げられた筒体であったり、自由な形状を採用して構わない。また、筒体の断面形状についても円形に限らず、三角形、四角形等の多角形断面や楕円形断面であっても構わない。

筒体を構成する導光性素材としては、ポリカーボネート樹脂が強度も高く適しているが、これに限らず透明な塩化ビニル樹脂等の導光性素材で構成してもよい。

筒体内周面の光反射層は、内面に螺旋状の反射溝を形成したり、あるいは直線状の反射溝、マス目状の反射溝を形成するなど、プリズム効果を発揮し得る様な機械加工を施すことによって形成することができる。また、筒体内周面に白色塗料やメタリック塗料による塗装をしたり、金属蒸着層または印刷やフィルム貼付によって鏡状にすることも有効である。さらに、これら反射溝と、金属蒸着層、印刷層、フィルム貼付層、白色塗膜等を併用することもできる。また、反射溝は機械加工に限らずエッチング同様の蝕刻によって形成しても構わない。

筒体外周面の光拡散層は、機械加工、研磨、腐蝕等の方法で筒体外周面を磨りガラス状の表面性状とすることによって形成するとよい。なお、こうした表面を削り取る方法ではなく、表面に透明或いは半透明な合成樹脂を噴霧塗布することによって凹凸形成したり、半透明のフィルムを貼付ることで光拡散層とすることもできる。

本発明のＬＥＤ式蛍光灯形照明ランプによれば、従来の蛍光灯に代えて用いることができ、その場合に全面発光させることができるから、光源が点々になって見えることはない。また、全面発光により、傘の部分からの反射も利用して広い範囲に十分な照度の照明を施すことができる。そして、ＬＥＤを用いることにより、照明ランプの長寿命化と消費電力の節減による省エネ効果を期待することができる。また、廃棄時の水銀ガス処理等の問題もない。

以下、本発明を具体化した実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。実施形態のＬＥＤ式蛍光灯形照明ランプ１は、図１に示す様に、直管型蛍光灯と同様の寸法・形状を有しており、筒状の本体１０と、この本体１０の両端に取り付けられた口金４０と、この口金４０内に内蔵されたＬＥＤ光源２０及びＬＥＤ光源２０を商用電源によって点灯する回路３０とから構成されている。口金４０は、既存の蛍光灯器具にそのまま装着することのできる接続端子４１，４１を備えている。

本体１０は、ポリカーボネート樹脂で形成した肉厚３ｍｍ〜５ｍｍ前後、あるいはそれ以上の円筒形の導光筒１１と、この導光筒１１の内周面に形成された光反射層１２と、導光筒１１の外周面に形成された光拡散層１３とを備えている。

光反射層１２は、ポリカーボネート樹脂製の円筒チューブ（導光筒１１）の内周面にライフルマークの様に螺旋状の反射溝を多数形成すると共に金属蒸着によって内面を鏡状に処理して形成されている。また、光拡散層１３は、ポリカーボネート樹脂製の円筒チューブ（導光筒１１）の外周面を研磨によって磨りガラス状の表面性状とすることによって形成されている。

ＬＥＤ光源２０は、両端の口金４０の部分のそれぞれに、本体１０の外周面に沿ってリング状に一周し、反対側の口金の方向に向かって光を照射する様に照射方向を設定されたＬＥＤ素子群２１，２１，…によって構成されている。これらのＬＥＤ素子群２１，２１，…は、光軸を本体の軸心方向に若干傾かせた状態となる様に配置されている。

なお、ＬＥＤ光源２０を商用電源によって点灯する回路３０は、既存の照明器具に備えられている安定器、点灯管、インバータなど蛍光灯に固有の電気変換回路からの出力を再変換し、ＬＥＤに供給する再変換回路からなる。例えば、ブリッジダイオードで構成される整流部にサージアブソーバーを装着し、整流部で整流された電流は平滑コンデンサーを通してＬＥＤに送られる構成を採用することができる。また、ＬＥＤ素子群２１，２１，…と電流安定化抵抗を直列につないで、整流電圧に直接対応できるように構成するとよい。加えて、ＬＥＤに直列に送風機を装着して、管内の空気を循環するとともに、管外との対流を促進させ、管内の温度上昇を抑える様にするとよい。また、左右と右回転・左回転の組み合わせでの取り付け方による極性変化への対応を可能にしておくとよい。照明器具に電子スタート回路が装着されている場合には、上記回路で良いが、回路定数を変更して最適化に対応できる。さらに過電流保護のためのマイクロテンプを付けても良い。

あるいは、既存の照明器具に設置されている安定器の交流発振を促すための起動補助キャパシターと、安定器が出力する交流出力の正相側と逆相側のそれぞれの向きに点灯可能な直列数のＬＥＤを配列したプリント基板とを備え、安定器の交流出力を直流変換することなく接続可能にしてもよい。安定器の出力する交流出力の正相のときのみに点灯する向きに並べられた複数の直列配線されたＬＥＤと、同様に逆相のときのみに点灯する向きに配線されたＬＥＤそれぞれに電流を流す回路構成によって、整流回路や、ＡＣ／ＤＣインバーターが不要でありながら既存の照明器具の安定器に接続可能となる。

このＬＥＤ式蛍光灯形照明ランプ１によれば、両端の口金４０の接続端子４１，４１を介して既存の蛍光灯器具に装着され、商用電源から得られる電力を内蔵された回路３０を介してＬＥＤ光源２０に加えることによってＬＥＤを点灯させる。このとき、ＬＥＤ素子群２１，２１，…から照射される光は、ポリカーボネート樹脂製の導光筒１１内に導入され、光軸を若干傾かせたことによって多くは内周面の光反射層１２に向かって進む。一部の光は外周面方向にそのまま進んで光拡散層１３で拡散されながら本体外へと照射される。多くの光は内周面方向に進んで光反射層１２で反射されて外周面方向に進路を変えた後、外周面の光拡散層１３で拡散されながら照明ランプの外側へと照射される。

この様に、本実施形態によれば、ＬＥＤ素子群２１，２１，…の光軸に従って光が直進するのではなく、光反射層１２によって反射され、あるいは光軸に対して外側へ広がる様に進み、いずれの進み方をした光も最終的には光拡散層１３で拡散された状態となって外部へ導き出される。なお、光拡散層１３でも一部の光が反射されて内側に進むが、この光は再び光反射層１２で反射されて最終的には拡散されながら外側へと導き出される。両端に光源を備えることによって一方の口金側が暗くなるといったこともない。

この様に、本実施形態によれば、照明ランプの本体１０を全面発光させることができ、光源として採用したＬＥＤ素子群２１，２１，…が点々となって見えたりすることがなく、従来の蛍光灯と変わりない使用感で違和感なく用いることができる。また、現在の蛍光灯はガラス製であり、地震時に床に落下した場合ガラスの破片が散乱することになるが、本実施形態は合成樹脂製であるからガラス破片の散乱が無く、安全である。

以上、発明を実施するための最良の形態としての一実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内における種々の変更が可能である。

例えば、本体を構成する筒体の形状は真っ直ぐな直管に限らず、ドーナツ形に曲げた筒体であったり、多角形に屈曲させた筒体であったり、コイル状に何度も曲げられた筒体であったり、自由な形状を採用して構わない。また、筒体の断面形状についても円形に限らず、三角形、四角形等の多角形断面や楕円形断面であっても構わない。導光筒１１にはコストの安い透明塩化ビニル樹脂等、ポリカーボネイト以外の導光性素材を用いてもよい。
光反射層１２はマス目状の反射溝で構成したり、筒体内周面に白色塗料やメタリック塗料による塗装をしたり、金属蒸着層または印刷やフィルム貼付によって鏡状にすることも有効である。さらに、これら反射溝と、金属蒸着層、印刷層、フィルム貼付層、白色塗膜等を併用することもできる。また、反射溝は機械加工に限らずエッチング同様の蝕刻によって形成しても構わない。
光拡散層１３についても研磨によるのではなく、腐蝕等の方法で磨りガラス状の表面性状に形成してもよいし、表面に透明或いは半透明な合成樹脂を噴霧塗布することによって凹凸形成したり、半透明のフィルムを貼付ることで光拡散層とすることもできる。
また、回路３０は口金４０内に収納されなくてもよく、回路の全部又は一部が本体の中空部分の中に収納されていても構わない。

実施形態のＬＥＤ式蛍光灯形照明ランプの説明図である。従来技術の説明図である。

１・・・ＬＥＤ式蛍光灯形照明ランプ
１０・・・筒状の本体
１１・・・導光筒
１２・・・光反射層
１３・・・光拡散層
２０・・・ＬＥＤ光源
２１・・・ＬＥＤ素子
３０・・・回路
４０・・・口金
４１・・・接続端子

Claims

既存の蛍光灯器具にそのまま装着することのできる口金及び本体を備え、該本体を発光させるＬＥＤ光源を内蔵し、前記既存の蛍光灯器具から前記口金を介して入力する商用電源で前記ＬＥＤ光源を点灯するための回路を備えると共に、さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とするＬＥＤ式蛍光灯形照明ランプ。
（１）前記本体は、導光性素材によって形成された中空の筒体で構成されていること。
（２）前記ＬＥＤ光源は、前記中空の筒体の端面に沿って一周すると共に、該筒体の端面から筒体の周壁内へと光を照射する様に照射方向を設定されたＬＥＤ素子群によって構成されていること。
（３）前記筒体は、内周面に光反射層が形成されると共に外周面に光拡散層が形成されていること。
さらに、以下の構成をも備えたことを特徴とする請求項１記載のＬＥＤ式蛍光灯形照明ランプ。
（４）前記ＬＥＤ光源を構成するＬＥＤ素子は、光軸を前記本体の軸心の方向に傾かせた状態となる様に配置されていること。