JP3156929U - Led照明器具 - Google Patents

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【課題】発光素子を用いた円筒状直管型照明灯において、直管の円周方向への照射量を増やし明るさを増す照明器具を提供する。【解決手段】素子面にレンズや蛍光体などのないLEDを使用し、LEDが3列又はそれ以上の列となって直管方向に整列して取り付けられる細長い1枚の台座金属板の上に設けられ、その台座板はLEDが取り付けられる面が外側になるように直管方向に長い数本の細長い平面ができるように折り曲げられており、隣り合う各々の平面はお互いに10〜30度の角度をもっており、台座板に取り付いた光源モジュール全体が、透明又は白濁の細長プラスチック円筒内に設置されている。【選択図】図2

Description

本考案は、発光素子を用いた円筒状直管型照明灯において、直管の円周方向への照射量を増やし明るさを増す照明器具に関するものである。
近年発光素子の照明は、省電力で長寿命の特長を持つことから白熱灯や蛍光灯に置き換わって照明灯とする普及が進んでいる。照明器具の中では円筒状直管式は蛍光灯が普及しており、発光素子(LED)を使用しても蛍光灯と概観を同一にした円筒状直管照明機器が利用されている。この照明器具の構成は、多数のLED素子と交流/直流アダプタ(コンバータ)が透明プラスチック製の中空円筒中に収納されているものであり、LEDは細長い平板金属板上に数列に設置されている。よく使用されている照明器具の1例を示すと、全長120×30Φの透明円筒中の終端40mm位にアダプタを収納すると同時に約270個のLEDが細長い金属板上に3列に並んで設置されており、全体の電力は約20Wになっている。
この構成の照明器具の明るさは、器具を天井に固定又は吊り下げた状態では、照明器具の直下は充分な照度があって明るく、長さ方向には明るさの斑(むら)は目立たないが、直下の照明面において長さ方向とは直角方向の周辺部(水平方向と呼ぶ)になると照度が急に下がり、水平方向への明るさは薄暗くなっている。直管蛍光灯照明では側面方向も充分な明るさが得られており、LED照明の側面の暗さが課題とされている。この原因は蛍光灯の光源は円筒全体の面発光であって円筒側面方向には同じ照度の光束が出るのに対し、LEDを光源とした照明では個々の素子は小さくて、そこから一方向へ発光-するのであるので、いくら輝度を高めても光の広がり方は孤立した照明となってしまうからである。
LEDを用いた照明器具では、光の広がりが蛍光灯のように面発光体に近づけるように、光源の発光を分散させる試みが色々なされてきた。例えば素子の開発においては、結晶基板内を横方向に発光する光束を、結晶チップの横に置いた鏡で反射し、その角度を調整して面に垂直方向に光りが出るように分散させたり、結晶チップの上面に半球状に白色蛍光材料を乗せて半球方向に放射状に白色光を照射させたり、チップの保護として被せるプラスチック蓋を透明な凸レンズにして光を放射状に屈折する製品が開発されている。照明器具として光分散を工夫したものには、多数のLED発光体を平板上に直線状に配列したものを透明な円筒状プラスチック筒に収納し、その円筒状透明体の表面に突起物を設けて光を乱散乱するようにして、円筒から全円周方向に光を分散させて周辺部を広く照射するような工夫をしたものがあり、又別の例では、レンズ゛形状による光の屈折を利用するのでなく、二つの発光LED自身の発光面を傾けて互いに向かい合う方向に固定し、光線の出る方向が異なるように傾斜角度をつける工夫がなされてきた。特許文献1はLEDアレイにかまぼこ型レンズを載せ、レンズの曲率を調整して配列発光素子の中間に焦点を結ぶようにさせたものであり、特許文献2には平板上にアレイ状に配列設置されたLED配列ボードが半割円筒状プラスチック内に収納され、そのプラスチックに透明材料を使用し、なお且外面に複数の凸状部分を設けて光を散乱させて光の指向性を低減する考案がなされている。更に特許文献3ではLED光がより広範囲に照射できるように、LEDの設置されたモジュール板を2枚一組の対として互いに角度を付けて設置し、光の分散を図っている。概観を蛍光灯と同じにするために、電源アダプタは円筒直管内の光源モジュールの横に装着したりして光らない部分を内包している。
実願平04−80032 実用新案登録第3148721 実用新案登録第3150891
一般に照明灯器具の目的は、光源の光を効率良くできるだけ遠方に、できるだけ広い範囲に届くように照射し、またできるだけ放熱を良くすることである。本考案の目的は指向性のあるLEDを用いた照明灯器具の光を広範囲に届けるようにするものである。具体的にはLED使用の円筒直管型照明器具において、全体の発光量は同じ形状の蛍光ランプと同じであり且つ電灯直下の照度は蛍光ランプによる照明と同等以上でありながら、直下より離れた円周方向の周辺部又は水平方向を照らす時には従来製品では照度が低く、その結果照らされている場所の雰囲気が薄暗く感じられるという欠点を改善しようとするものである。一般にLED照明が正面では充分明るく周辺部になると暗くなる要因は、結晶チップ内の発光領域が小さく点光源のように発光し、結晶面に垂直方向に照射されるのが一因である。結晶チップから空間に放射される光束の等照度線は素子からの光束は素子の正面側で全方向に出てはいるが、各方向の等しい照度を繋いだ等照度線を見ると素子の正面の照度が一番遠方まで届き、正面から離れた角度をもった方向では到達距離が減少する。つまりLEDの等照度面は球面ではなく楕円球体になっており、正面方向の照度が高い指向性を持った光になっているのである。そして従来の直管式LED照明は台座平板に省電力のLEDEを多数同一方向に配列して取り付けられている。そのため光線の落下正面から水平方向の照度は直下方向の照度より低くなり、蛍光灯と比して暗く感ずる原因になっている。LEDの中には光の指向性を分散するために発光素子面上に半ドーム型に蛍光体で覆われていて発光面側の全空間を白色に照射するものがある。しかしながらこのようなLEDは本考案の直管型照明器具には用いない。なぜならこのLEDの白色発光は発行した光を蛍光体に照射しその蛍光によって発光するので、素子自体が発光した青や紫外光を白色蛍光色光に変換した結果であり、白色変換に費やされるので電力の光効率は落ちてしまうからである。本考案の照明器具に使用するLEDは、素子の発光光束を直接外部に照射する標準的なLEDを使用する。照度の指向性を除外した照明器具を作るには、発光素子の数をもっと増やし全空間方向を照らすようにあらゆる角度を向いて設置すればよいわけであるが、それでは厖大な数のLEDが必要となり、全体の消費電力も増大し何より大変高価になって、実用的ではない。
このLEDを照明灯として使用する手段として特許文献1及び特許文献2ではLEDからの発光をレンズや擬似プリズムなどの透明ブロックによって光を屈折し広げた器具がある。この考案は特別な屈折体器具を加工設置するので費用が掛かるし、反射屈折部を持つことから一部の光は吸収されあるいは異常方向発散によって照射の必要のない部分を照射してしまい、全体の発光効率を落としてしまう欠点を持っている。
特許文献3の考案によると特殊なレンズや光散乱ブロック又は突起物によって分散させる代わりに、LEDの照度が指向性を持つので、2個のLEDを互いに向き合う方向に傾けて照射の角度を広げて発光するようにしたものである。1個のLEDの一番明るい照射方向をずらせて、満遍なく照射する範囲を広げる方式である。被照射物がある広がりを持つ面積の照射の場合は、照射斑が少なくなって有効であるが、直管式照明には不向きである。器具の構造としてはこのLEDを載せる小部品を2つ用意し、それらを決められた構造に組み立て固定するには手間もコストもかかるし、一方のLEDから発射した光の一部は相手側LED支持板や回路板によって遮られてしまい、光量を損失してしまうという欠点を持っている。
LEDの円筒直管型の器具には、電源アダプターを円筒管内に収納した商品がある。この場合光源モジュールの終端部の横に入るのでその分直管の長さが長くなるし、円筒管内に発光しない部分が挿入されていることになろ。円筒管の外にアダプタを置くと外部の円筒保持器具部分に設置することになり、デザイン上は好ましくない。
本考案は、多数のLEDを用いた直管型照明器具を構成する際に、直接外部に光の出る普通のLEDを使用し、LEDが3列又はそれ以上の列となって直管方向に整列して取り付けられる細長い1枚の台座金属板の上に設けられ、その台座板はLEDが取り付けられる面が外側に向いて直管方向に長い数本の細長い平面ができるように折り曲げられている。そしてその整列したLEDが台座板に取り付いた光源モジュール全体が、透明又は白濁の細長プラスチック円筒内に設置されている。光源モジュールに設置された一列のLEDは、自己の最大の照度を持つ方向が隣り合うLEDの最大照度方向とは一致しないように照射し、水平方向に明るい照射部分が広がるようなる。台座板はLEDの反対側が凹面になっているので、電源モジュールを台座版の裏側に装着し、そのまま円筒直管の中に収納することは容易になる。
本考案のLED照明器具は、LEDが設置固定される長尺の金属台座がLEDが一列ずつ設置できる幅で細長平面数本が折り曲げられており、折り曲げられた平面は一つの細長い平面になっており、各々の折り曲げられた平面が隣り合う平面との間でできる角度差は5度〜30度になっており、そこにLEDが整列して設けられている照明モジュールと、その長尺の照明モジュールを内部に収納する透明又は半透明のプラスチック円筒から構成されている。
その結果各々の細長面に一列になって整列しているLEDの発射光は、幅方向に並ぶ隣のLED群に遮られることが無くなり、各々の列のLEDはお互いに向いている方向が傾斜しているので、LEDの照度の一番高い部分は隣り合うLEDのその最大照度点とはずれているのである。その結果長尺方向と直行する水平方向の照度は高照度で広く明るくなり、部屋の側壁部分にも光りの量が増えてが明るくなるので全体の照度は大変明るく、又視覚感覚としては部屋全体の照度が上がり暖かい気分になることになって問題点を解決している。
本考案の照明器具は、照射される光束をレンズや擬似プリズムなどの高価で構造の難しい部品を用いるのではなく、LED台座に設置するのにいくつかの小部品を組み合わせることが無いので安価である、しかも光学部品による光量の損失を回避でき、器具のコストが廉価でできることになり、又台座の生産もアルミニウムやその鉄合金などの簡単な板金で行なえるので廉価で量産が容易になる利点を有すことになる。
本考案の照明器具と、LED台座の概念断面図。 本考案の照明器具の断面図 本考案の照明器具の台座の例
本考案のLED照明器具は、通常の蛍光灯の照明器具と概観は殆ど同じなので既に設置されている蛍光灯取り付け具はそのまま置き換えて使用できるようになり、蛍光灯に比して低消費電力で発熱が非常に少なく、寿命が長いので交換の手数のかからないものである。以下に本考案の照明器具を図を用いて説明する。図1は本考案の照明器具と内部のLEDランプモジュールの外見である。本考案の器具にはLED素子の外側保護管として、透明又は半透明のプラスチック製の直管円筒3があり、その中に多数のLED素子21,22,23が整列して金属板の台座1に固定されているランプモジュールが収納されている。この台座板1は直管方向とは直交する幅方向の中に、複数の平面になるように折り目101,102,103,104が付けられていて曲げられており、各々の細長い平面11,12,13,14,15は隣り合う筋面とは一定の角度を持って折り曲げられているものである。
この細長筋の外側に凸になった平面11,12,13,14,15には一定間隔でLED素子21,22,23が固定されるので、隣り合う筋平面に設けられたLED列も放射の方向が互いに角度を持って整列している。この台座板に設けられたLEDの点灯時に発生する熱は台座板に伝導し放散される。細長平面の数は照射するときの側面方向照射の斑の存在とLED素子の発光照度の種類の選択、又は長手方向整列素子間の間隔など照明器具デザインに依存するが、折り曲げ数2回であって3面の細長面に折るか、または折り曲げ4回の5面折が望ましい。折り曲げる形は、照明器具が照明する正面に向く面を必ず中央位置に設け、その隣り合う面に角度の付いた細長面が設けられるものとする。
折り曲げ数2のLEDが配列する細長筋面数が3の場合、隣り合う面が作る角度は30度位にする。この場合中心面を挟む両側の2面同志が作る角度は60度になり、1列のLEDが照射する空間で充分明るい放射角度範囲は一般的には片側30度の楕円球になるから、充分明るく照射できる3列のLED列が作る角度範囲は120度に広がる。本考案の台座板を使用せず平板に3列並んだLEDが作る明るい照度領域は、30度の楕円球が殆ど重なっているので照度は必要照度の3倍も明るいが広がり角は片側30度のままである。照度の設計上所定の照度が得られれば照明器具としては充分であるから、照度の大きいLEDを試用する必要はなく実際には小輝度のLEDを使用するか、又は高輝度LEDでも印加電流値を下げて使用することになる。いずれも従来の平板台座にLEDを3列並べたものでは照度は照明器具直下は明るくても、そこから横方向の水平方向領域の照度は大変暗くなってしまう。
この金属の台座板としては安価で加工しやすくて熱伝導の良いアルミニウムやアルミニウム−鉄-ニッケル合金が望ましい。高輝度LEDのヒートシンク台座として窒化アルミニウムを使用することが提案されている。この方式は台座材料がLEDの電極と直接触れる構造が採用できるので非常に熱伝導が良くなり、その分は大電流を通じても温度上昇を抑制できLEDが高輝度で長寿命が得られる特長を持つ。この場合は窒化アルミの複雑形状の構成物を精度良く仕上げ又大量生産をして安価に入手することは困難である。
LEDの設置された台座の裏面は凹面状であり、その部分に電源アダプタを収納すると都合が良い。
以下、添付図面に従って一実施例を説明する。図1は本考案の照明器具の内部を取り出して見易くした概観図である。直管円筒形照明器具の外覆いを作るのが透明プラスチック製の円筒3であり、従来蛍光灯の40W型と外形が同じように試作したものであって長さ1280,円筒の外直径は32内直径は28である。この円筒の中にLEDによる発光モジュールが収納されており、長さ方向に細長く折り曲げ部分が入った金属台座1と、発光素子21,22,23、で構成している。金属台座は厚さ1.2mm、幅約30mm、長さ1270である、またLEDは3色構成の100mW白色LEDを3列にならべ1列に110個設置したので合計330個使用し,総電力消費は33Wである。
この直管円筒型照明器具の長さ方向に対して垂直面で破断した断面図を図2に示す。本考案の核となる取り付け台座1が円筒直管3の中央に置かれており、金属台座1には長さ方向に折り目101,102,103,104が入っており、この折り目で区画された細長平面11,12,13,14,15がある。折曲がりでできた平面は円筒の外側に凸になっている。中央にある細長平面13は子の照明時具が照射しようとする方向に面が向いている。
この折曲がった平面には、山側方向に発光方向を持つLEDが取り付けられ、即ち平面12にはLED21が、平面13にはLED22が、平面14にはLED23が隣り合って整列しているおり、その他のLEDは同様に長手方向に整列して設けられている。この細長平面12と平面13の間の角度は20度であり、平面13と平面14の間の角度も20度である。
本考案による照射領域の拡大を考察すると、従来型で30Φ円筒内の台座板に3列のLEDを全部同一方向を向いて点灯した場合、正面直下方向に照射されている楕円球状の広がり角度(立体角)は約100度である。それに対し、本考案の照明器具に設置されたLEDが照射する広がり角度は140度になったわけである。この広がり分は器具直下から側面領域を広げるように働いており、LED21の最高照度方向は、直下方向に設置した従来の照明より20度横に広がったわけである。仮に部屋の中で3mの位置に本考案の照明器具を用いて点火すると片側に90cm広がり、両側で180cmの領域が明るくなる。床面上で広く照らされた床面照度の斑を除去するには、3列あるLEDの中央22の光量を加減して減少すれば等しい照度の面積を広く得ることができる。
更に台座板4の折り曲げを図3に見るように矩形状にして照射方向に垂直の壁面にLED21,23を設けると、蛍光灯から直接水平方向を照射できる光量が増加し、壁面をより明るく照射するようになる。折型台座板の展開品としてこの台座板を半円筒形状にしたものを用いると、LED列の取り付ける場所を選ぶことにより、任意方向を必要な照度で照射できることになる。
1 ・・・・・LEDを設置する台座板
11,12,13,14,15 ・・・細長平面部
13 ・・・台座板1の中央部に台座を折り曲げてできた細長平面部
101.102,103,104・・・台座板1を折り曲げてできた折り曲げ線
21 細長平面部12上に設置したLED素子
22 細長平面部13上に設置したLED素子
23 細長平面部14上に設置したLED素子
3 LED保護用のプラスチック透明円筒
4 矩形型折型面を持つ金属台座板

Claims (5)

  1. 多数の発光素子(LED)を用いた円筒状直管型照明器具を構成する際に、素子面に蛍光体やレンズ等のないLEDを使用し、LEDが3列又はそれ以上の列となって直管方向に整列して取り付けられる細長い1枚の台座金属板を用い、その台座板には直管方向に多数のLEDが設置される複数の細長い平面があってその面は外側に凸に折り曲げられている。その台座板にLEDが整列して取り付いた光源モジュール本体が、透明又は半透明の細長いプラスチック円筒内に設置されていることを特徴とするLED照明器具。
  2. 多数のLEDが設けられる台座金属板には、熱伝導の良いアルミニウムまたはアルミニウムを含む合金板を使用したことを特徴とする請求項1のLED照明器具。
  3. 多数のLEDが設けられる台座金属板は、その断面形状が四角い樋が取り付いたように矩形型に折れ曲がっており、照射正面を向く細長平面と、その面に垂直な両面にそれぞれLEDが整列して取り付けられることを特徴とする請求項1のLED照明器具。
  4. 多数のLEDが設けられる台座金属板はその断面形状が半円筒形状であり、LED列は該台座金属板の任意の側面に設け、照明する場所の水平方向への明かりの広がりを任意に調整できることを特徴とする請求項1のLED照明器具。
  5. 電源変換のアダプタは、LEDが装着された台座版の裏面の凹面部に装着し、直管の全部から発光することを特徴とする請求項1のLED照明器具。
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