JP2008305785A - 照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】グレアを感じにくい照明器具を提供する。
【解決手段】複数の光源11およびこれらの光源を所定の間隔で配置した器具本体13を有してなる照明器具において、器具本体の光軸上における任意の測定距離において光度を測定し、光源の発光面の寸法Dと間隔寸法dおよび光度Iとの数式で規定されるグレア評価値Yが所定の値以下となるように、前記光源の発光面の寸法D、間隔寸法Sおよび光度が規定される照明器具10を構成する。
【選択図】 図4
【解決手段】複数の光源11およびこれらの光源を所定の間隔で配置した器具本体13を有してなる照明器具において、器具本体の光軸上における任意の測定距離において光度を測定し、光源の発光面の寸法Dと間隔寸法dおよび光度Iとの数式で規定されるグレア評価値Yが所定の値以下となるように、前記光源の発光面の寸法D、間隔寸法Sおよび光度が規定される照明器具10を構成する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、発光ダイオード等の複数の光源を所定の間隔で配置した照明器具に関する。
近年、光源として複数の発光ダイオードを直線状に一定の間隔で配置した略矩形状の面状光源をなす照明器具が開発されている(例えば、特許文献1参照)。この種の照明器具は、直線的に連続した照射ができることから、什器、床、壁面等に設置され、さらにはスタンド等の光源としても使用されている。
特許文献1には、発光ダイオードの光放出側に、発光ダイオードの光を集束して放射する第1レンズを設置し、第1レンズの光放射側に、第1レンズを介して放射された光を略平行光に集束して放射する第2レンズを設置した照明装置が示されている。
また、例えば、特許文献2には、少ない光源で発光域をある程度自由に設定でき、消費電力が少なく、また発光ムラが少なく、眩しさを防ぐことができる発光ダイオードを光源とした照明器具が示されている。
特開2003−281908号公報
特開2001−210106号公報
特許文献1に示される照明装置は、車両室内における読書などに適するように、発光ダイオードの光をレンズや反射鏡で集束させ、所望の箇所を効果的に照明するための照明装置で、十分な照度が必要とされることは勿論、使用者や周辺の人へ不快感を与えることなく、かつ周辺部品・機器へ熱的な影響を及ぼさず長時間の点灯が可能であることへの要求に対応した照明装置である。
この照明装置は、所望の照明箇所に光を集め、オフィスや店舗などの空間照明において、局所的に使用する(鉛直配光角が狭いタイプ)ためには効果的であるが、空間全体を照明するためには不適切な配光になっている。また、配光角が狭いため、人が照明空間の中で照明装置を見た場合に、眩しさ(グレア)を感じやすい照明となってしまう。
一方、発光ダイオードにおける発光効率の不足を補うため、LED定格一杯の電力を投入して対応することから、より一層のグレアが発生する要因ともなり、煩わしさ感を引き起こす原因にもなっている。
特許文献2では、眩しさを改善するために、細長の導光板により光を拡散させている。しかし、導光板や特許文献1に示されるレンズ、反射鏡などの光制御体を光源に対して設けることは、光ロスによって発光効率が低下した照明器具となってしまう。
このため、住宅、オフィスや店舗などの空間照明ができ、対象物を照明し光ロスなく十分な照度を提供することができると共に、光源をのぞき見た場合にグレアを感じにくい照明器具の実現が、強く要望されている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、グレアを感じにくい照明器具を提供しようとするものである。
請求項1に記載の照明器具の発明は、複数の光源およびこれらの光源を所定の間隔で配置した器具本体を有してなる照明器具において、器具本体の光軸上における任意の測定距離において光度を測定し、光源の発光面の寸法と間隔寸法および光度との数式で規定されるグレア評価値が所定の値以下となるように、前記光源の発光面の寸法、間隔寸法および光度が規定されることを特徴とする。
本発明により、器具本体の光軸上における任意の測定距離において光度を測定し、数式で規定されるグレア評価値が所定の値以下となるように、光源の発光面の寸法、間隔寸法および光度が規定される光ロスなくグレアを感じにくい照明器具が構成される。
本発明において、光源は、小型の光源で、例えば発光ダイオードや半導体レーザなどの半導体発光素子、さらに小型の電球やハロゲン電球等の白熱電球等でもよい。特に半導体発光素子の場合に好適である。
器具本体は、二次元平面、例えば、長尺な発光素子基板上に、光源を縦または横に略直線状、または曲線を描いて1列または複数列に配置し、全体として、平面視で長方形、正方形などの矩形形状をなした面状の発光面を有するLEDモジュールである。例えば、回路基板上に複数の半導体発光素子をマトリックス状に実装して配置した外形が略矩形状をなすものが許容される。また、丸ないし多角形形状をなす発光素子基板上にある点を中心に等間隔に環状に1列または複数列に配置し、全体として、平面視で円形、楕円形などの丸形や8角形などの形状をなした面状の発光面を有するように構成してもよい。さらに、光源を点灯する電源部を併設して一体に有していても、別置き等、別体の電源部を有していてもよい。さらに無色透明のポリカーボネート等の合成樹脂、透明な強化ガラス等で構成されたカバー部材を有していてもよい。
光源の発光面の寸法は、発光素子等の発光面最大直径であっても、または発光素子の周囲に設けられた反射部の最大直径でも、さらに反射部が角形の場合には対角線がなす寸法であってもよく、要は、実質的に発光部となる部分の直径寸法であればよい。
所定の間隔で配置された複数の光源は、一定の間隔で配置されていることが好ましいが、間隔寸法が厳格に管理された等しい寸法である必要はなく、照明機能を阻害しない範囲で間隔寸法にバラツキがあってもよく、実質的に略一定の間隔で配置されていればよい。
光源の発光面の寸法と間隔寸法および光度を定める手段は、数式で規定されるグレア評価値が2.5未満となるように、例えば、発光ダイオードの発光面の寸法、間隔寸法、光度および器具本体の光軸上における任意の測定距離をパラメータとし、入力条件を前記の3条件が決まれば、残りの設計値を算出できるなどの方法で、グレアを感じにくい光源の直径、間隔寸法および光度を定めることが許容される。
また、複数の光源の間隔寸法は、数式で定められる間隔寸法よりも、広い間隔で光源を配置して、所定の明るさを確保するように構成することが許容される。
請求項2に記載の照明器具の発明は、請求項1記載の照明器具において、前記数式は、光源が、発光面最大直径Dが1mm以上で、2θ(1/2)ビーム角が25°以上で、かつ一定間隔Sで配置される場合において;
器具本体の光軸上における任意の測定距離Lの光度を測定し、
a−bD+cS−dL+eLogI<2.5
D、S:mm L:m I:器具本体に配設された複数光源の光度(cd)
a、b、c、d、e:係数
であることを特徴とする。
請求項3に記載の照明器具の発明は、複数の光源およびこれらの光源を所定の間隔で配置した器具本体を有してなる照明器具において、器具本体の光軸上における任意の測定距離において光度を測定し、測定距離と光度で規定される数式で光源配光を求めたことを特徴とする。
器具本体の光軸上における任意の測定距離Lの光度を測定し、
a−bD+cS−dL+eLogI<2.5
D、S:mm L:m I:器具本体に配設された複数光源の光度(cd)
a、b、c、d、e:係数
であることを特徴とする。
請求項3に記載の照明器具の発明は、複数の光源およびこれらの光源を所定の間隔で配置した器具本体を有してなる照明器具において、器具本体の光軸上における任意の測定距離において光度を測定し、測定距離と光度で規定される数式で光源配光を求めたことを特徴とする。
本発明によれば、光源の光度と器具本体の光軸上における任意の測定距離との関係から眩しくない光源配光を求めることができる。
眩しくない光源配光を求める手段は、光源の光度と器具本体の光軸上における任意の測定距離との関係から数式で規定され、測定距離と光度との関係は、光源の鉛直配光角と光度との関係に置き換えられることから眩しくない光源配光を求めることが許容される。
また、光源配光は、数式で定められる配光角を基に、目的とする所定の眩しさを感じないように配光角を調整して構成することが許容される。
請求項4に記載の照明器具の発明は、請求項3記載の照明器具において、前記数式は、光源の光度Iと器具本体の光軸上における任意の測定距離Lが、
LogI=aL+b
L:m I:器具本体に配設された複数光源の光度(cd)
a、b:係数
であることを特徴とする。
LogI=aL+b
L:m I:器具本体に配設された複数光源の光度(cd)
a、b:係数
であることを特徴とする。
請求項5に記載の照明器具の発明は、請求項1ないし4いずれか一記載の照明器具において、前記光源は、青色の発光ダイオードの発光ピークと緑色領域から赤色領域の中で、1個以上のピーク波長からなる白色であることを特徴とする。
請求項1記載の照明器具の発明によれば、器具本体の光軸上における任意の測定距離において光度を測定し、数式で規定されるグレア評価値が所定の値以下となるように、光源の発光面の寸法、間隔寸法および光度が規定される光ロスなくグレアを感じにくい照明器具を提供することができる。
請求項2記載の照明器具の発明によれば、器具本体の光軸上における任意の測定距離において光度を測定し、数式で規定されるグレア評価値が所定の値以下となるように、光源の発光面の寸法、間隔寸法および光度が効率よく容易かつ確実に定めることができる。
請求項3記載の照明器具の発明によれば、光源の光度と器具本体の光軸上における任意の測定距離との関係から眩しくない光源配光を求めることができ、光ロスなくグレアを感じにくい照明器具を提供することができる。
請求項4記載の照明器具の発明によれば、光源の光度と器具本体の光軸上における任意の測定距離との関係からなる数式から、眩しくない光源配光を効率よく容易かつ確実に求めることができる。
請求項5の照明器具の発明によれば、グレアを感じにくい白色の照明器具を提供することができる。
以下、本発明に係る照明器具の実施形態について説明する。
本発明者は、今後、白色の発光ダイオード(以下「LED」と称す)の高出力化、高効率化、低価格化が進み、白色LEDによる光源が広く実用化されていくことが予想され、LEDは1個が3mm程度の個体であり、組み合わせにより点や線、面の光源を作ることができ、手摺や階段、壁面サイン、テープライト等に用いられる線の光源に着目し、ライン状白色LED光源と不快グレアの関係を明らかにするための実験を行った。
1.実験方法
LEDの直径Dを2mm、3mm、LEDの間隔Sを10mm、20mm、30mm、40mmの組み合わせで、図1の6種類のライン状の白色LEDモジュールを使用した。このライン状の白色LEDモジュールは、器具本体に上述のようにLEDを配設した本発明のライン形の照明器具を構成するものである。
1.実験方法
LEDの直径Dを2mm、3mm、LEDの間隔Sを10mm、20mm、30mm、40mmの組み合わせで、図1の6種類のライン状の白色LEDモジュールを使用した。このライン状の白色LEDモジュールは、器具本体に上述のようにLEDを配設した本発明のライン形の照明器具を構成するものである。
光源の取り付け高さは1.2mとし、観測距離(測定距離)Lを1.2m、2.4m、3.6mの3ヶ所とした。
モジュールの設定光度Iを4段階に設定し、それぞれ正面0°方向と60°方向の位置から中心視(器具本体の光軸上)で見た場合で144パターンの実験を行った。なお、各LEDは2θ(1/2)ビーム角が25°以上のものである。
被験者は、背景輝度50cd/m2の条件下で、その不快グレアをグレア評価用紙を用いて評価した。被験者にはこのグレア評価数値と煩わしさ感を口頭で答えてもらった。被験者は10名である。
2.実験結果
図2にグレア評価値Yと光源光度Iの関係の一例を示す。図2の近似直線より、評価値2.5の光度を算出し、これをBCD光度と呼ぶ。図3はBCD光度とLEDの間隔Sを示しており、LEDの間隔が大きくなるとBCD光度は減少し、小さい光度で不快になる。また、重回帰分析の結果、次の式が得られた。
2.実験結果
図2にグレア評価値Yと光源光度Iの関係の一例を示す。図2の近似直線より、評価値2.5の光度を算出し、これをBCD光度と呼ぶ。図3はBCD光度とLEDの間隔Sを示しており、LEDの間隔が大きくなるとBCD光度は減少し、小さい光度で不快になる。また、重回帰分析の結果、次の式が得られた。
Y=a−bD+cS−dL+eLogI
ここで、Yはグレア評価値 D、S、L、Iの単位は、それぞれD、S:mm L:m
I:器具本体に配設された複数光源の光度、すなわち上記ライン状の白色LEDモジュールの光度(cd)である。
ここで、Yはグレア評価値 D、S、L、Iの単位は、それぞれD、S:mm L:m
I:器具本体に配設された複数光源の光度、すなわち上記ライン状の白色LEDモジュールの光度(cd)である。
また、a、b、c、d、eは、LEDの間隔Sを10mm単位で測定した図3の各グラフにおいて定められる値であり、因みに各グラフの平均値で定めた数式は、次に示される。
Y=2.77−1.00D+0.0342S−0.0912L+2.09LogI
なお、上記平均値による数式で設計を行ってもよいが、図3に示される各グラフに基づいた数式をそれぞれ設定し、設計を行うことが好ましい。
なお、上記平均値による数式で設計を行ってもよいが、図3に示される各グラフに基づいた数式をそれぞれ設定し、設計を行うことが好ましい。
以上の実験結果を基に、複数の光源およびこれら光源を所定の間隔で配置した器具本体を有してなる照明器具において、器具本体の光軸上における任意の測定距離Lにおいて光度を測定し、光源の発光面の寸法Dと間隔寸法Sおよび光度Iとの数式で規定されるグレア評価値Yが2.5以下となるように、前記光源の発光面の寸法D、間隔寸法Sおよび光度Iが規定されるグレアを感じにくい照明器具の設計方法を設定した。
すなわち、
a−bD+cS−dL+eLogI<2.5
若しくは、平均値による
2.77−1.00D+0.0342S−0.0912L+2.09LogI<2.5
の数式を満たすように、光源の発光面の寸法D、間隔寸法Sおよび光度Iが規定される照明器具の設計方法を設定した。
a−bD+cS−dL+eLogI<2.5
若しくは、平均値による
2.77−1.00D+0.0342S−0.0912L+2.09LogI<2.5
の数式を満たすように、光源の発光面の寸法D、間隔寸法Sおよび光度Iが規定される照明器具の設計方法を設定した。
上記設計方法を基に、本実施例では、階段に埋め込み、踏み台の位置および周囲を照明するためのライン形の階段用の照明器具を構成した。すなわち、照明器具10は、図4に示すように高出力の複数個のLEDを用いたライン状の白色LEDモジュールとして構成したもので、複数のLED11、LEDを略直線状に配置した光源部12、この光源部12を配設したライン状の器具本体13で構成する。光源部12は、複数、本実施例では16個のLED11を長尺な発光素子基板12a上に、略直線状をなして1列に配設して実装することにより構成する。
ここで、上記設計方法で確立した数式を用いて、各LED11の直径D、各LEDの間隔寸法S、器具本体に配設される16個のLED11の合計の光度Iおよび測定距離Lをパラメータとして、入力条件を前記3条件が決まれば、残りの設計値が算出できることで、グレア評価値Yが2.5以下になるように定めた。
本実施例では、階段に埋め込む照明器具であるために、測定距離L(階段を使用する人と光源との距離)を1.2mと定めた。各LEDは、青色の発光ダイオードの発光ピークと緑色領域から赤色領域の中で、1個以上のピーク波長からなる白色で、光源の発光面最大直径Dを3mmと定め、2θ(1/2)ビーム角が120°、光源光度、すなわち16個のLED11の合計の光度Iを60cdに定めた。各LEDの間隔寸法Sは、30mmで等間隔に配置するように定めた。発光面最大直径Dは、図5(a)(b)に示すチップchの周囲に設けられた反射部rの直径寸法である。なお、図5(c)(d)に示すように反射部rが角形の場合には対角線がなす寸法である。
上記により、測定距離L(階段を使用する人と光源との距離)が1.2mにおけるグレア評価値が2.4となり、2.5以下となったグレアを感じにくい、換言すればグレアレスのライン形の階段用の照明器具が構成される。なお、上記に構成した照明器具の器具本体13は、16個のLED11を配設した光源部12を、略直線状に配置して収納するためのライン状をなすケース部材で、熱伝導性を有するアルミニウムで構成する。
器具本体13は、アルミニウム材を押し出し成形することによって両端に開口部13a、13aを有する断面略U字形の長尺状のケース部材として構成され、光源部12および電源部13fを収容する平面状の基板部13b、基板部の両側に互いに向き合う方向に形成した側壁13c、13cおよび基板部の裏面側に形成された取付部13dからなる(図4(c))。器具本体13の両端部には、電源部13fの電源ボックスおよび器具本体の端板となる支持部材13gを固定する。また、透明なカバー部材14が、両側壁13c、13c内面の上端部に位置する部分に差し込み嵌合させて支持される。
15は、器具本体13を被設置面に取り付けるための取付金具で、ステンレスの板材をプレス加工して断面略U字形の金具として構成し、底板部分に取付孔15aを形成し、両側面を器具本体13の側壁13c、13cの外面に板材の弾性力で嵌合して支持する。上記構成の照明器具10は、定格電圧AC100Vで駆動する長さ寸法lが約600mm、幅寸法wが約25mm、高さ寸法hが約15mmに構成される。
次に、上記に構成された照明器具10は複数台用意され、図6に示すように、階段踏み台の角部に形成された埋込凹部20の底面に、照明器具10に設けられた取付金具15を用いて木ネジ等で支持され、さらに電源線を商用電源に接続して設置が完了し、ライン形の階段用の照明器具が構成される。
上記構成の照明器具10を点灯すると、各LED11により略直線状の発光面をなして踏み台の位置を表示すると共に周囲を照明し、同時にグレア評価値が2.5未満となった照明を行うことができ、階段を使用する人が眩しさや煩わしさを感じにくい照明環境が形成される。同時に、導光板やレンズ、反射鏡などの光制御体を光源に対して設けることなく、眩しさを感じにくい照明環境を形成できるので、光ロスなく十分な照度を提供することもできる。また、上記に構成された照明器具10は、光源部をLED11で構成した小型、薄型化を図った階段用の照明器具が構成される。
以上、本実施例において、LED11の間隔寸法Sは、数式で定められる間隔寸法よりも、広い間隔で光源を配置して、所定の明るさを確保するように構成し、例えば、グレアを解消すると共に明るさもある程度確保できる流し元灯などを構成してもよい。また、図6に破線で示すように、階段の手摺Aに埋め込み、手摺の位置および周囲を照明するように構成してもよい。さらに、照明器具の灯数を増加させて接続し照射面を長くするようにしてもよい。この場合には図4(a)(b)の左方に示すように、隣り合う発光素子基板12aをリード線w1により接続して必要な長さの灯数の照明器具を構成すればよい。
各LED11は白色LEDで構成したが、照明器具の用途に応じ、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)等で発光するLEDで構成してもよい。若しくはこれらを混合して、電球色、昼白色、昼光色等の光を発光させるようにしてもよい。本実施形態の照明器具は、一般家庭用、さらに施設、業務用等の各種の照明器具として構成してもよい。
本実施例は、図7(a)に示すように、回路基板30上に複数のLED31をマトリックス状に実装して配置した外形が略正方形をなした面状の発光面32において、任意の測定距離(観察距離)にて、眩しさレベルにより、最適光度値を導き出し、照明器具の配光、光量などを調整するようにしたものである。
すなわち、モジュール発光面の形状が略正方形をなす2次元平面であり、その平面の中において、規則性をもって任意の間隔で等間隔に配置された複数個のLEDおよびその上部に、LEDからの光で励起される蛍光体層を備え、実施例1における数式、すなわち、
a−bD+cS−dL+eLogI<Y
を満たすことを特徴とする照明モジュールである。
a−bD+cS−dL+eLogI<Y
を満たすことを特徴とする照明モジュールである。
上記構成を基に、例えば、光源サイズ(LEDの直径)0.3mm、配置間隔(LEDの間隔)3mm、LEDモジュールの搭載数100個、観察距離1.2mにおいて、Y=2.77−1.00D+0.0342S−0.0912L+2.09LogIに、これら値を代入して光度とグレア評価値との関係を算出した。
図7(b)は、算出した結果をグラフに示したもので、この図において、実施例1の図2に示されるような視覚評価値において、「気になり始める」と「不快だと感じ始める」との中間を2.5(グレア評価値)と設定した場合、LED光源1つあたりの光度は、約1cdになる。よって、より不快だと思わないようにするためには、LED光源1つあたりの光度をさらに下げる必要があることが分かる。図7(b)は、上記により算出したLED1個あたりの光度とグレア評価値との関係を示したグラフである。
上記により、モジュール発光面の形状が略正方形をなす2次元平面におけるLED光源の種類および器具上の配置が決まった場合において、任意の観察距離にて、眩しさレベルにより、最適光度値が導きだせ照明器具の配光、光量などを調整することが可能となる。
本実施例は、図8(a)に示すように、回路基板40上に複数のLED41をある点を中心に等間隔に環状に1列または複数列、本実施例では1列に配置した外形が8角形の形状をなした面状の発光面42において、任意の測定距離(観察距離)にて、眩しさレベルにより、最適光度値を導き出し、照明器具の配光、光量などを調整するようにしたものである。
すなわち、モジュール発光面の形状が丸ないし多角形形状の2次元平面であり、ある点を中心に、θ=380/n(nは任意数)の等角度に配置された複数個のLEDおよびその上部に、LEDからの光で励起される蛍光体層を備え、実施例1における数式、すなわち、
a−bD+cS−dL+eLogI<Y
を満たすことを特徴とする照明モジュールである。
a−bD+cS−dL+eLogI<Y
を満たすことを特徴とする照明モジュールである。
上記構成を基に、例えば、光源サイズ(LEDの直径)4mm、配置間隔(LEDの間隔)25mm、LEDモジュールの搭載数4個、観察距離1.2mにおいて、Y=2.77−1.00D+0.0342S−0.0912L+2.09LogIに、これら値を代入して光度とグレア評価値との関係を算出した。
図8(b)は、算出した結果をグラフに示したもので、この図において、実施例1の図2に示されるような視覚評価値において、「気になり始める」と「不快だと感じ始める」との中間を2.5(グレア評価値)と設定した場合、LED光源1つあたりの光度は、約30cdになる。よって、より不快だと思わないようにするためには、LED光源1つあたりの光度をさらに下げる必要があることが分かる。
上記により、モジュール発光面の形状が丸ないし多角形形状の2次元平面におけるLED光源の種類および器具上の配置が決まった場合において、任意の観察距離にて、眩しさレベルにより、最適光度値が導きだせ照明器具の配光、光量などを調整することが可能となる。図8(b)は、上記により算出したLED1個あたりの光度とグレア評価値との関係を示したグラフである。
以上、上記実施例2および実施例3によれば、各種形状の2次元平面をなす照明モジュールにおいて、LED光源の種類および器具上の配置が決まれば、任意の観察距離における眩しさレベルにより、最適光度値が導きだせ照明器具の配光、光量などを調整することができ、これら数式により設計された照明モジュールを用いることにより光ロスなく、かつグレアを感じにくい照明器具を提供することができる。
本実施例は、光源の光度と器具本体の光軸上における任意の測定距離との関係から眩しくない光源配光を求めるものである。
すなわち、光源の光度Iと器具本体の光軸上における任意の測定距離Lが、
LogI=aL+b
で表せることを特徴とする照明器具である。
LogI=aL+b
で表せることを特徴とする照明器具である。
上記式を基に、例えば、光源サイズ(LEDの直径)0.3mm、配置間隔(LEDの間隔)3mm、LEDモジュールの搭載数100個からなる発光面の形状が略正方形をなす2次元平面のLEDモジュール(実施例2における図7(a)に示す照明モジュール)と、光源サイズ(LEDの直径)4mm、配置間隔(LEDの間隔)25mm、LEDモジュールの搭載数4個からなる発光面の形状が丸ないし多角形形状の2次元平面のLEDモジュール(実施例3の図8(a)に示す照明モジュール)、それぞれの光軸上における任意の測定距離(観察距離)と光度との関係を見てみた。その結果は、それぞれ図9(a)、(b)グラフに示すとおりである。この図9(a)、(b)のグラフに示す光度(BCD光度)が、観察者が光源を見たときに、不快に感じにくい光度である。
図9は、観察距離と光度との関係を示すグラフで、(a)は図7(a)に示す照明モジュールにおけるグラフ、(b)は図8(a)に示す照明モジュールにおけるグラフ。
図9(a)、(b)のグラフから分かるように、LED光源の大きさ、配置間隔、搭載数に違いがあっても、観察距離と不快に感じにくい光度との関係は略同じ近似式で表されることが明らかになった。観察距離と光度との関係は、光源の鉛直配光角と光度に置き換えられることから、眩しくない光源配光を求めることができ、これら数式により設計された照明モジュールを用いることにより光ロスなく、かつグレアを感じにくい照明器具を提供することができる。
また、本実施例によれば、特に、実施例2,3の図7(a)、図8(a)に示すように、LEDがある配置間隔を有して配置された発光面が形成され、発光面の光度がLED自体の輝度と、LEDの周囲に設けられた発光面32、42における輝度との平均光度で表される光源、換言すれば、従来の蛍光灯などのように、器具の光度が単純に光源の個数の倍数として算出されるものではなく、小型光源であるLEDが複数個配設されたモジュール光源等に適した設計手段として好適である。
そして、上述した各実施例に示された複数個のLEDからなる照明モジュールは、小型のダウンライト、スポットライト、LED電球等の光源として用いられ、光ロスなく、かつグレアを感じにくい各種の照明器具を提供することができる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は上述の実施例に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の設計変更を行うことができる。
10 照明器具
11 光源
13 器具本体
Y グレア評価値
D 光源の発光面の寸法
S 光源の間隔寸法
I 光源の光度
L 測定距離
11 光源
13 器具本体
Y グレア評価値
D 光源の発光面の寸法
S 光源の間隔寸法
I 光源の光度
L 測定距離
Claims (5)
- 複数の光源およびこれらの光源を所定の間隔で配置した器具本体を有してなる照明器具において、器具本体の光軸上における任意の測定距離において光度を測定し、光源の発光面の寸法と間隔寸法および光度との数式で規定されるグレア評価値が所定の値以下となるように、前記光源の発光面の寸法、間隔寸法および光度が規定されることを特徴とする照明器具。
- 前記数式は、
光源が、発光面最大直径Dが1mm以上で、2θ(1/2)ビーム角が25°以上で、かつ一定間隔Sで配置される場合において;
器具本体の光軸上における任意の測定距離Lの光度を測定し、
a−bD+cS−dL+eLogI<2.5
D、S:mm L:m I:器具本体に配設された複数光源の光度(cd)
a、b、c、d、e:係数
であることを特徴とする請求項1記載の照明器具。 - 複数の光源およびこれらの光源を所定の間隔で配置した器具本体を有してなる照明器具において、器具本体の光軸上における任意の測定距離において光度を測定し、測定距離と光度で規定される数式で光源配光を求めたことを特徴とする照明器具。
- 前記数式は、
光源の光度Iと器具本体の光軸上における任意の測定距離Lが、
LogI=aL+b
L:m I:器具本体に配設された複数光源の光度(cd)
a、b:係数
であることを特徴とする請求項3記載の照明器具。 - 前記光源は、青色の発光ダイオードの発光ピークと緑色領域から赤色領域の中で、1個以上のピーク波長からなる白色であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載の照明器具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008073749A JP2008305785A (ja) | 2007-05-10 | 2008-03-21 | 照明器具 |
Applications Claiming Priority (2)
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---|---|---|---|
JP2007125445 | 2007-05-10 | ||
JP2008073749A JP2008305785A (ja) | 2007-05-10 | 2008-03-21 | 照明器具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008305785A true JP2008305785A (ja) | 2008-12-18 |
Family
ID=40234299
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008073749A Withdrawn JP2008305785A (ja) | 2007-05-10 | 2008-03-21 | 照明器具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008305785A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012059471A (ja) * | 2010-09-07 | 2012-03-22 | Mitsubishi Electric Corp | 照明器具 |
JP2013051188A (ja) * | 2011-08-31 | 2013-03-14 | Toshiba Corp | 不快グレア評価方法及び不快グレア評価プログラム |
JP2016201376A (ja) * | 2016-09-06 | 2016-12-01 | 三菱電機照明株式会社 | 照明ランプ |
JP2018029081A (ja) * | 2017-11-21 | 2018-02-22 | 三菱電機照明株式会社 | 照明ランプ |
-
2008
- 2008-03-21 JP JP2008073749A patent/JP2008305785A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018029081A (ja) * | 2017-11-21 | 2018-02-22 | 三菱電機照明株式会社 | 照明ランプ |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100914 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20120110 |