JP2018029081A - 照明ランプ - Google Patents
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Abstract
Description
その為に、LEDの個数が多くなり、LEDランプの製造コストが増大するという課題がある。
正面に光度Cの光が照射される配光角Hの光源と、
複数の前記光源が間隔Kで配列された状態で前記配光角Hの範囲が覆われるように、前記光源から距離Tの位置に配置された、拡散度Bの透光性材料と
を備え、
前記光源の前記配光角Hと前記光度C、および前記透光性材料の拡散度Bにより決定される値をFとした場合に、
間隔K≦距離T+F
であることを特徴とする。
(照明ランプの概要)
図1は、照明ランプの例を示す図である。
口金50には、端子58が備えられる。端子58は、給電端子やアース端子などである。図1は、端子58がピン形状である例を示しているが、端子58の種類は限定されるものではない。
なお、筒管60は、材料の表面(内面と外面との少なくともいずれか)に光の拡散処理が施されている。光の拡散処理とは、サンドブラスト処理やフッ酸処理により、材料の表面を曇りガラス状にすることである。その為、筒管60は、所定の拡散度B(後述で説明)を有する。
筒管60の内部には、基板52と、基板52で発生する熱を放熱する為のヒートシンク54とが配置されている。
そして、基板52には、複数のLED51が配列されている。ここでは、複数のLED51が1列に配列されているものとして説明を進める。
また、LED51からLED51の発光方向の筒管60の内面までの距離を「管面距離T(mm)」とする。
図2は、図1におけるA−A面の断面図である。
前述の通り、LED51からLED51の発光方向の筒管60の内面までの距離を「管面距離T(mm)」とする。
LED51は、所定の配光角H(度、°)と所定の光度C(カンデラ、cd)とを有する。そして、各LED51は、製造ばらつきの範囲内で、同等の配光角Hと光度Cとを有する。
ここで、LED51の配光角Hとは、LED51が発光する光の光度のピーク値を100%とした場合に、50%の光度が得られる角度である。また、LED51の光度Cとは、LED51を真正面から見た時の光の強さである。
また、筒管60の材料の厚さを、筒管60の肉厚と称する。
図3は、筒管における光の拡散の様子を示す図である。
図4は、拡散度Bの定義を示す図である。
配光角HのLED51から、筒管60(透光性材料)に向けて光が照射され、照射された光は、筒管60の光の拡散処理により色々な方向に拡散される。
この時、図4に示すように、筒管60(透光性材料)を透過する光の光度のピーク値を100%とした場合に、50%の光度が得られる照射角度を「拡散度」と称する。
筒管60が拡散度Bを有することにより、LEDの光が拡散され、発光の均一性が向上する。すなわち、筒管60によりLEDの光が拡散されることで、個々のLED51の光が粒状として視認されなくなる。
図5は、配光角H=110°、光度C=7cdのLEDによる発光の均一性の評価結果の例を示す図である。
LED間距離Kと管面距離Tとを変化させて、照明ランプ100の発光の均一性を目視により評価した。
また、発光の均一性が実用上において可、すなわち、筒管60を介しても個々のLED51の光が粒状としてやや視認されるが、実用上問題ないとして評価されたLED間距離Kと管面距離Tとの組合せを「実用可」な組合せとして三角(△)で示す。
更に、発光の均一性が実用上において不可、すなわち、筒管60を介しても個々のLED51の光が粒状として視認され、実用上問題ありとして評価されたLED間距離Kと管面距離Tとの組合せを「実用不可」の組合せとしてバツ(×)で示す。
また、発光の均一性は、隣接するLED51間の影響に依存するものなので、LED51は少なくとも2つ以上であれば良い。
例えば、LED間距離Kが4mmであれば、管面距離Tは12〜30mmの範囲で、発光の均一性は良好である。これは、LED間距離Kが小さいことにより隣接するLED51の光が混ざり、個々のLED51の光が粒状として視認されないためである。
ここで、照明ランプ100の製造コストを下げる為には、LED51の個数を少なくする必要がある。そのためには、LED間距離Kは大きい方がよい。
そして、実用可と評価されたLED間距離Kと管面距離Tとの組合せ(図5の△)のうち、LED間距離Kが最大となる組合せを直線で近似したもの(LED間距離Kが最大となる組合せが一番多く含まれる直線)が、図5の直線Xである。
そして、発光の均一性が良好と評価されたLED間距離Kと管面距離Tとの組合せ(図5の○)のうち、LED間距離Kが最大となる組合せを直線で近似したもの(LED間距離Kが最大となる組合せが一番多く含まれる直線)が、図5の直線Zである。
そして、管面距離Tが24mmの場合において、直線Z上のLED間距離Kが8mmの場合が、一番LED51の個数が少なくなり、照明ランプ100の製造コストを一番下げることが可能である。すなわち、配光角H=110°、光度C=7cdのLED51と拡散度B=55°の筒管60とを使用し、かつ、管面距離Tが24mmの場合において、LED間距離Kは、8mmが最適値である。
図5において、Y軸と直線Zとで囲まれた範囲が、発光の均一性が良好と評価されたLED間距離Kと管面距離Tとの組合せの範囲である。前述の通り、直線Zは近似線である為、このY軸と直線Zとで囲まれた範囲は、範囲Rとは異なる。
しかし、Y軸と直線Zとで囲まれた範囲の方が、範囲Rよりも狭くなっており、実際の評価結果よりもマージンを持った範囲となっている為、直線Zに基づき、照明ランプ100のパラメータ(例えばLED間距離K)の設計が行われても問題ない。
また、LED間距離Kが狭い4mm〜6mmに関しては、照明ランプ100の製造コスト低減の効果が得られず、実際の製品には用いられないので、LED間距離Kが狭い4mm〜6mmに関しては、範囲Rと、Y軸と直線Zとで囲まれた範囲との不一致が生じていても問題ない。
例えば、管面距離Tが28mmの場合において、LED間距離Kは12mmが最適値である。一方、管面距離Tが28mmの場合において、LED間距離Kが4mmでも発光の均一性は良好だが、LED51の個数が増え、照明ランプ100の製造コスト低減の効果が得られない。
つまり、製造コストの面からもLED間距離Kの下限を設定する必要がある。
例えば、管面距離Tが28mmの場合において、最適なLED間距離Kは12mmであるが、12mm−4mm=8mmまでは、製造コスト上許容されるLED間距離Kとする。
図6は、配光角H=150°、光度C=7cdのLEDによる発光の均一性の評価結果の例を示す図である。
図6は、図5に比べ、LED51の配光角Hのみが、110°から150°に変化した場合の発光の均一性の評価結果である。
例えば、管面距離Tが18mmの場合、図5(配光角H=110°)では、実用可のLED間距離Kの最大値は6mmであるが、図6(配光角H=150°)では、実用可のLED間距離Kの最大値は14mmまで広がっている。
つまり、配光角Hが「150−110°=40°」増えると、LED間距離Kは「14mm−6mm=8mm」増える。換言すると、配光角Hが5°増えるとLED間距離Kは1mm増える。
なお、図6に示す直線X、直線Y、直線Zは、後述の数式に基づく直線である。
図7は、配光角H=110°、光度C=14cdのLEDによる発光の均一性の評価結果の例を示す図である。
図8は、配光角H=110°、光度C=20cdのLEDによる発光の均一性の評価結果の例を示す図である。
図7と図8とは、図5に比べ、LED51の光度Cのみが変化している(図5は光度C=7cd、図7は光度C=14cd、図8は光度C=20cd)。
すなわち、LED51の光度Cが上がることで、隣接するLED51の光が混ざりやすくなり、発光の均一性は向上する傾向にある。
なお、図7、図8の直線Xと直線Yとは、後述の数式に基づく直線である。
拡散度Bを変化させた場合の発光の均一性の評価結果については、図示を省略するが、管面距離Tの値を固定して、拡散度B=5°大きくすると、LED間距離Kは1mm拡大可能である。つまり、拡散度Bが5°増えると、LED間距離Kは1mm増える。
前述の通り、LED間距離Kの値は、配光角H、光度C、拡散度Bにより変化する。すなわち、図5の直線X、直線Y、直線Zは、配光角H、光度C、拡散度Bをパラメータとした数式で表現可能である。
「LED間距離K=管面距離T+FH+FC+FB」(式1)
ここで、FHは、LED51の配光角Hにより決定される値であり、
「FH=配光角H/5−34」(式2)
である。
すなわち、式1は、以下のようにも書き換えられる。
「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/5−34)+FC+FB」(式3)
また、FCは、LED51の光度Cにより決定される値であり、
「FC=光度C/7−1」(式4)
である。
また、FBは、筒管60の拡散度Bにより決定される値であり、
「FB=拡散度B/5−11」(式5)
である。
なお、式1は、FをF=FH+FC+FB、すなわち、FをLED51の配光角HとLED51の光度Cと筒管60の拡散度Bとにより決定される値とすると、
「LED間距離K=管面距離T+F」(式6)
と書きかえられる。
例えば、図5では、配光角H=110°、光度C=7cd、拡散度B=55°である。
よって、「FH=110/5−34=−12」、「FC=7/7−1=0」、「FB=55/5−11=0」となる。そして、管面距離T=18mmの場合、「LED間距離K=18−12=6mm」となり、式1〜式5に基づく計算結果と、実際の評価結果に基づく近似線である図5の直線Xが示すLED間距離Kの値とが一致する。
そして、直線Zは、以下の式となる。
「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/5−38)+FC+FB」(式7)
「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/5−42)+FC+FB」(式8)
式8の検証については、前述と同様であり省略する。
いずれの直線も実際の評価結果に合致している。
なお、図7と図8とに示されている直線Zは、前述の通り、実際の評価結果に基づく、近似線である。
例えば、管面距離Tが28mmの場合、図7では、配光角H=110°、光度C=14cdである為、式7は、「LED間距離K=28mm+(110/5−38)+(14/7−1)=13mm」となり、図7の直線Zと一致する。
更に、管面距離Tが28mmの場合、図8では、配光角H=110°、光度C=20cdである為、式7は、「LED間距離K=28mm+(110/5−38)+(20/7−1)=13.86mm=約14mm」となり、図8の直線Zと一致する。
なお、管面距離Tが28mmの場合、図5でも、配光角H=110°、光度C=7cdである為、式7は、「LED間距離K=28mm+(110/5−38)+(7/7−1)=12mm」となり、図5の直線Zと一致する。
例えば、図8において、管面距離Tが24mmの場合、式3により実用可であるLED間距離Kの最大値は、「LED間距離K=24+(110/5−34)+(20/7−1)+(55/5−11)=13.86mm」である。
実際の評価結果においても、管面距離T=24mmの場合、LED間距離K=14mmは実用不可(×)であるが、LED間距離K=12mmは実用可(○)であり、実用不可(×)と実用可(○)との境界は12mm〜14mmの間である。
照明ランプ100は、図2に示す通り、筒管60の内径と、ヒートシンク54及び基板52及びLED51の厚さが決まれば、管面距離Tは決定される。
そして、例えば、発光の均一性が実用可の範囲で照明ランプ100が設計される場合、LED間距離Kは、
「LED間距離K≦管面距離T+(配光角H/5−34)+FC+FB」(式9)
の範囲となる。
「管面距離T+(配光角H/5−42)+FC+FB≦LED間距離K≦管面距離T+(配光角H/5−34)+FC+FB」(式10)
の範囲となる。
ここで、E=(配光角H/5−42)+FC+FB、すなわち、Fとは異なる値で、LED51の配光角HとLED51の光度Cと筒管60の拡散度Bとにより決定される値とする。そして、前述の通り、式3と式6との関係により、式10は、
「管面距離T+E≦LED間距離K≦管面距離T+F」(式11)
と書きかえられる。
「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/5−38)+FC+FB」(式12)
となる。
前述の数式をまとめると、以下の通りとなる。
直線X:「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/5−34)+FC+FB」(式3)
直線Z:「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/5−38)+FC+FB」(式7)
直線Y:「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/5−42)+FC+FB」(式8)
FC:「FC=光度C/7−1」(式4)
FB:「FB=拡散度B/5−11」(式5)
図9は、配光角H=150°、光度C=14cdのLEDによる発光の均一性の評価結果の例を示す図である。
図10は、配光角H=150°、光度C=20cdのLEDによる発光の均一性の評価結果の例を示す図である。
いずれの直線も実験結果に合致している。
図11は、配光角H=120°、光度C=7cdのLEDによる発光の均一性の評価結果の例を示す図である。
図5、図6と比べてLED51の配光角Hのみが異なっている。
図5、図6とは異なり、図11において評価結果と、直線Xと直線Zとは、ズレが生じている。
例えば、管面距離Tが20mmの場合、実用可の結果(△)が得られる最大のLED間距離Kは、12mmであるが、直線Xにより示されるLED間距離Kの最大値は、10mmである。
また、管面距離Tが20mmの場合、良好の結果(○)が得られる最大のLED間距離Kは、8mmであるが、直線Xにより示されるLED間距離Kの最大値は、6mmである。
つまり、発光の均一性の面では、直線Xの方が、より安全な(よりマージンを持った)LED間距離Kとなる。
従って、図11においても、前述の式に基づいてLED間距離Kが設計されれば問題ない。
図5(配光角H=110°)と図6(配光角H=150°)とにおいて、前述の通り、配光角H=5°あたりLED間距離K=1mm変化している。
例えば、管面距離Tが22mmの場合、図5(配光角H=110°)では、実用可(△)のLED間距離Kの最大値は、10mmだが、図11(配光角H=120°)では、実用可(△)のLED間距離Kの最大値は、14mmである。換言すると、配光角Hが10°増えると、LED間距離Kは4mm増える。
例えば、管面距離Tが18mmの場合、図11(配光角H=120°)では、実用可(△)のLED間距離Kの最大値は、10mmだが、図6(配光角H=150°)では、実用可(△)のLED間距離Kの最大値は、14mmである。換言すると、配光角Hが30°増えると、LED間距離Kは4mm増える。
前述と同様に以下となる。
直線X:「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/5−34)+FC+FB」(式3)
直線Z:「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/5−38)+FC+FB」(式7)
直線Y:「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/5−42)+FC+FB」(式8)
FC:「FC=光度C/7−1」(式4)
FB:「FB=拡散度B/5−11」(式5)
「LED間距離K≦管面距離T+(配光角H/5−34)+FC+FB」(式9)
また、実用可の範囲で照明ランプ100の製造コスト低減が考慮される場合のLED間距離Kは、
「管面距離T+(配光角H/5−42)+FC+FB≦LED間距離K≦管面距離T+(配光角H/5−34)+FC+FB」(式10)
更に、発光の均一性が良好であり、かつ、製造コスト低減に対し最適であることが考慮される場合のLED間距離Kは、
「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/5−38)+FC+FB」(式12)
直線X:「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/2.5−56)+FC+FB」(式13)
直線Z:「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/2.5−60)+FC+FB」(式14)
直線Y:「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/2.5−64)+FC+FB」(式15)
FC:「FC=光度C/7−1」(式4)
FB:「FB=拡散度B/5−11」(式5)
「LED間距離K≦管面距離T+(配光角H/2.5−56)+FC+FB」(式16)
また、実用可の範囲で照明ランプ100の製造コスト低減が考慮される場合のLED間距離Kは、
「管面距離T+(配光角H/2.5−64)+FC+FB≦LED間距離K≦管面距離T+(配光角H/2.5−56)+FC+FB」(式17)
更に、発光の均一性が良好であり、かつ、製造コスト低減に対し最適であることが考慮される場合のLED間距離Kは、
「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/2.5−60)+FC+FB」(式18)
直線X:「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/7.5−24)+FC+FB」(式19)
直線Z:「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/7.5−28)+FC+FB」(式20)
直線Y:「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/7.5−32)+FC+FB」(式21)
FC:「FC=光度C/7−1」(式4)
FB:「FB=拡散度B/5−11」(式5)
「LED間距離K≦管面距離T+(配光角H/7.5−24)+FC+FB」(式22)
また、実用可の範囲で照明ランプ100の製造コスト低減が考慮される場合のLED間距離Kは、
「管面距離T+(配光角H/7.5−32)+FC+FB≦LED間距離K≦管面距離T+(配光角H/7.5−24)+FC+FB」(式23)
更に、発光の均一性が良好であり、かつ、製造コスト低減に対し最適であることが考慮される場合のLED間距離Kは、
「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/7.5−28)+FC+FB」(式24)
図12は、図11の評価結果と同一のものであるが、直線X、直線Y、直線Zが図11とは異なる。
前述の通り、図11は、式3に基づく直線Xと、式7に基づく直線Zと、式8に基づく直線Yとを示している。
一方、図12は、式13もしくは、式19に基づく直線Xと、式14もしくは、式20に基づく直線Zと、式15もしくは、式21に基づく直線Yとを示している。
具体的には、式13は、「LED間距離K=管面距離T+(120/2.5−56)+FC+FB=管面距離T−8+FC+FB」となる。また、式19も「LED間距離K=管面距離T+(120/7.5−24)+FC+FB=管面距離T−8+FC+FB」となる。
そして、式13もしくは式19に基づく直線Xは、図12に示す通り、評価結果に合致する。
さらに、配光角H=150°においても、直線Xは、式3と式19とのどちらも同じ数式となる。具体的に、式3は、「LED間距離K=管面距離T+(150/5−34)+FC+FB=管面距離T−4+FC+FB」となる。また、式19も「LED間距離K=管面距離T+(150/7.5−24)+FC+FB=管面距離T−4+FC+FB」となる。
また、配光角Hが120°より大きく、150°より小さい範囲において直線Xを求める場合には、式19が有効である。式19は、配光角H=120°と150°とに基づき導出されており、配光角H=120°〜150°の範囲において、式3よりも精度が良いと考えられるためである。
図13は、配光角Hと配光角Hにより決定される値FHとの関係の第1の例を示す図である。
図14は、配光角Hと配光角Hにより決定される値FHとの関係の第2の例を示す図である。
図15は、配光角Hと配光角Hにより決定される値FHとの関係の第3の例を示す図である。
例えば、配光角H=110°〜150°の範囲における直線Xの式として導出された「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/5−34)+FC+FB」(式3)において、前述の「FH=配光角H/5−34」(式2)に示す通り、「配光角H/5−34」がLED51の配光角Hにより決定される値FHである。なお、直線XにおけるFHを「FHX」とする。
同様に、配光角H=110°〜120°の範囲における直線Zの式として導出された「LED間距離K=管面距離T+(配光角H/2.5−60)+FC+FB」(式14)において、「配光角H/2.5−60」がLED51の配光角Hにより決定される値FHである。なお、直線ZにおけるFHを「FHZ」とする。
同様に、直線YにおけるFHを「FHY」とする。
例えば、図13の配光角H=110°〜150°における「FHX=H/5−34」に配光角H=110°を代入すると、FHX=−12となる。
直線X:FHX=(48×(配光角H−110)/30)1/2−12(式25)
直線Z:FHZ=(48×(配光角H−110)/30)1/2−16(式26)
直線Y:FHY=(48×(配光角H−110)/30)1/2−20(式27)
各直線におけるFH(FHX、FHZ、FHY)を示す1次関数と2次関数とを図15に示す。
実用可の範囲で照明ランプ100が設計される場合のLED間距離Kは、
「LED間距離K≦管面距離T+FHX+FC+FB」(式28)
また、実用可の範囲で照明ランプ100の製造コスト低減が考慮される場合のLED間距離Kは、
「管面距離T+FHY+FC+FB≦LED間距離K≦管面距離T+FHX+FC+FB」(式29)
更に、発光の均一性が良好であり、かつ、製造コスト低減に対し最適であることが考慮される場合のLED間距離Kは、
「LED間距離K=管面距離T+FHZ+FC+FB」(式30)
実用可の範囲で照明ランプ100が設計される場合のLED間距離Kは、
「LED間距離K≦管面距離T+(48×(配光角H−110)/30)1/2−12+FC+FB」(式31)
また、実用可の範囲で照明ランプ100の製造コスト低減が考慮される場合のLED間距離Kは、
「管面距離T+(48×(配光角H−110)/30)1/2−20+FC+FB≦LED間距離K≦管面距離T+(48×(配光角H−110)/30)1/2−12+FC+FB」(式32)
更に、発光の均一性が良好であり、かつ、製造コスト低減に対し最適であることが考慮される場合のLED間距離Kは、
「LED間距離K=管面距離T+(48×(配光角H−110)/30)1/2−16+FC+FB」(式33)
図16は、照明ランプの各種パラメータを示す図である。
更には、実施の形態1のLED51を用いた照明ランプ100は、蛍光ランプと同等の全光束(4000lm(ルーメン))を実現する場合、用いられるLED51の光度Cの上限は、20cdでもよい。更に、マージンを考慮し、LED51の光度Cの上限は、21cdでもよい。
更には、拡散度Bが55°以上の筒管60を用いるのが良い。
更には、筒管60の肉厚が厚すぎると、放熱性の劣化や重量の増加を招く為に、肉厚が1.0mm〜2.0mmの筒管60を用いるのが良い。
ここで、FHXは、前述した図15に示す通りである。
ここで、FHX、FHYは、前述した図15に示す通りである。
ここで、FHZは、前述した図15に示す通りである。
配光角Hが120°、光度Cが7cd〜13cdのLED51と拡散度Bが60°、肉厚が1.0mmの筒管60とを用いた図13に示される照明ランプ100の設計例について説明する。
ここで、照明ランプ100の管面距離Tは、17mmで設計される。
また、例えば式18を用いて光度C=13cdの場合の最適なLED間距離Kを計算すると、「LED間距離K=17+(120/2.5−60)+(13/7−1)+(60/5−11)=6.86mm=約7mm」である。
すなわち、最適なLED間距離Kは、6〜約7mmである。
また、例えば式16を用いて光度C=13cdの場合の実用可のLED間距離Kを計算すると、「LED間距離K=17+(120/2.5−56)+(13/7−1)+(60/5−11)=10.86mm=約11mm」である。
すなわち、実用可のLED間距離Kは、10〜約11mmである。
例えば、複数のLED51が2列に配列されている場合は、2個のLEDを1個分のLEDと見なして、同様に最適なLED間距離Kを得ることが可能である。具体的には、2個のLEDにより生じる光の光度Cと光の配光角Hとを、1個分のLEDにより生じる光の光度Cと光の配光角Hと見なせばよい。
実施の形態1の照明ランプ100は、管面距離TとLED51の配光角HとLED51の光度Cとに基づき設定されたLED間距離Kで、LED51が配列される。
このLED間距離Kは、発光の均一性が問題ない(光拡散性を有する筒管60を介して個々のLEDの光が粒状に見えない)LED間距離Kのうちの最大値である。
その為、発光の均一性を損なうこと無く、LED51の個数を減らすことが可能である。そして、照明ランプ100の製造コストを削減することが可能である。
筒管と、
筒管の内部に配置され、複数の発光ダイオード(LED)を配列した基板と
を備え、
筒管は、LEDから透光性材料向けて光を照射し透光性材料を透過する光の光度のピーク値を100%とし50%の光度が得られる照射角度を拡散度とした場合、所定の拡散度B(度)を有する透光性材料で形成され、
LEDは、所定の配光角H(度)と所定の光度C(カンデラ)とを有し、
LEDからLEDの発光方向の筒管の内面までの距離を管面距離T(mm)とし、
LEDの間隔をLED間距離K(mm)とし、
FをLEDの配光角HとLEDの光度Cと筒管の拡散度Bとにより決定される値とすると、
LED間距離K≦管面距離T+F
であることを特徴とする。
FCをLEDの光度Cにより決定される値とし、
FBを筒管の拡散度Bにより決定される値とすると、
F=FH+FC+FB
であることを特徴とする。
管面距離T+E≦LED間距離K≦管面距離T+F
(ここで、E=(配光角H/5−42)+FC+FB)
であることを特徴とする。
管面距離T+E≦LED間距離K≦管面距離T+F
(ここで、E=(配光角H/2.5−64)+FC+FB)
であることを特徴とする。
管面距離T+E≦LED間距離K≦管面距離T+F
(ここで、E=(配光角H/7.5−32)+FC+FB)
であることを特徴とする。
管面距離T+E≦LED間距離K≦管面距離T+F
(ここで、E=(48×(配光角H−110)/30)1/2−20+FC+FB)
であることを特徴とする。
拡散度Bが50度以上80度以下の透光性材料で形成され、
LEDは、
配光角Hが、110度以上180度以下であり、
光度Cが、7カンデラ以上30カンデラ以下であり、
LEDからLEDの発光方向の筒管の内面までの管面距離Tが、5mm以上40mm以下であることを特徴とする。
拡散度Bが55度以上70度以下の透光性材料で形成され、
LEDは、
配光角Hが、110度以上150度以下であり、
光度Cが、7カンデラ以上20カンデラ以下であり、
LEDからLEDの発光方向の筒管の内面までの管面距離Tが、13mm以上29mm以下であることを特徴とする。
Claims (4)
- 正面に光度Cの光が照射される配光角Hの光源と、
複数の前記光源が間隔Kで配列された状態で前記配光角Hの範囲が覆われるように、前記光源から距離Tの位置に配置された、拡散度Bの透光性材料と
を備え、
前記光源の前記配光角Hと前記光度C、および前記透光性材料の拡散度Bにより決定される値をFとした場合に、
間隔K≦距離T+F
である照明ランプ。 - 前記配光角Hは、
前記光源が発光する光度のピーク値を100%とした場合に50%の光度が得られる角度範囲である請求項1に記載の照明ランプ。 - 前記拡散度Bは、
前記光源から照射され前記透光性材料を透過する光の光度のピーク値を100%とした場合に50%の光度が得られる照射角度である請求項1又は2に記載の照明ランプ。 - 前記光源の前記配光角Hにより決定される値をFH、
前記光源の前記光度Cにより決定される値をFC、
前記透光性材料の前記拡散度Bにより決定される値をFBとすると、
F=FH+FC+FB
である請求項1から3のいずれか1項に記載の照明ランプ。
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