JP2010126680A - 硬化性組成物およびその硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、耐熱性、耐侯性、耐油性、圧縮永久歪、機械物性を損なうことなく、低透湿性が改善された硬化性組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、(a)主鎖がC8〜22の脂肪族アルキル基を有するビニル系単量体を5重量%以上含み、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)の値が1.8未満で、分子末端に1分子あたり少なくとも1個の架橋性官能基を有するビニル系重合体を含有する硬化性組成物に関する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、硬化性組成物および該組成物を用いて製造した硬化物に関する。さらに詳しくは、分子末端に架橋性官能基を有するビニル重合体を必須成分とする硬化性組成物および該組成物を用いて製造した硬化物に関する。
アクリル系樹脂は、その耐熱性、耐油性などの特徴から、建築用シール、自動車のエンジン周りを中心とした機能部品、保安部品、接着剤、粘着材、コーティング材等の幅広い用途に使用されている。
しかし、アクリルゴムを例に取ると、未加硫ゴムに充填材、加硫剤などの配合剤を混練したのちに加硫成形することにより得られるが、アクリルゴムの場合、混練時にロールに付着したり、シーティング時に平滑になりにくかったり、あるいは成形時に非流動性であるなどの加工性のわるさと加硫速度の遅さ、あるいは長時間のポストキュアが必要であるなど、硬化性の悪さに問題がある。また、シールの信頼性、フランジ面の精密加工の必要性などの問題もある。
シール材料として、シリコーン材料やウレタン(メタ)アクリレート樹脂を主成分としたものが使用されている。シリコーン材料を使用した場合には、近年の高性能エンジンオイルであるSJグレードエンジンオイルやオートマチック車用のトランスミッションオイルやギヤーオイルの一部を使用した場合にうけるダメージが大きく、イミノキシシランと水酸化亜鉛の含量が5〜50重量%である塩基性炭酸亜鉛を配合する方法(特許文献1)などのこれまでの技術では、解決できない状況になってきている。一方、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂を主成分としたものを使用した場合、耐油性に優れたものもあるが(特許文献2)、主鎖中にエーテル結合やエステル結合を有するため、長期耐熱性に問題がある。
本発明者らは、これまでに主鎖をリビングラジカル重合により得られるアクリル重合体とし、その末端に(メタ)アクリロイル基を有する重合体について報告しているが(特許文献3、4)、本重合体を常温、加熱、光硬化させて得られる硬化物は耐熱性、耐油性が優れる一方、低透湿性には課題があり、電気部材のシール、接着剤用途では使用できない用途がある。
特開平3−203960号公報 特開昭64−112号公報 特開2000−72816号公報 特開2000−95826号公報
本発明は、耐熱性、耐侯性、耐油性、圧縮永久歪、機械物性を損なうことなく、低透湿性が改善された硬化性組成物を提供することを目的とする。
上述の現状に鑑み、本発明者らは上記アクリル重合体に一般に低透湿性に有効であるとされる脂環構造を有する単量体、ナノフィラー等を添加して低透湿性の改善を試みたところ、効果は見られるものの、所望通りの飛躍的な改善効果が得られるわけではなさそうであった。そこで、重合体自体に着目し、脂環構造を有する単量体をビニル系重合体に共重合させてみたところ、得られるビニル系重合体はそれ自体のTg(ガラス転移温度)上昇により粘度が上がり、硬化性組成物にした場合の取扱い易さが極端に低下してしまう問題が生じた。さらに発明者らは鋭意検討を重ね、脂肪族長鎖アルキル基含有モノマーを共重合させてビニル系重合体を調製してみたところ、得られるビニル系重合体は、脂肪族長鎖アルキル基含有モノマーを共重合することによる高Tg化によって粘度上昇するとの通常の予測に反し、驚くべきこと低粘度であることを発見した。そして、当該ビニル系重合体を使用して硬化性組成物を調製すると、硬化性組成物の取り扱い性に優れ、得られる硬化物が低透湿性を奏することができ、さらに環構造を有する単量体を併用すると、飛躍的な低透湿性を実現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は
[1](a)主鎖がC8〜22の脂肪族アルキル基を有するビニル系単量体を5重量%以上含み、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)の値が1.8未満で、分子末端に1分子あたり少なくとも1個の架橋性官能基を有するビニル系重合体(以下、単に「ビニル系重合体(a)」と称することがある。)を含有する硬化性組成物であり、
[2] さらに、(b)環構造を有するビニル系単量体を含有する、[1]に記載の硬化性組成物であり、
[3] 前記架橋性官能基が下記式(1)
−OC(O)C(R)=CH2 (1)
(式中、Rは水素、または、炭素数1〜20の有機基を表す。)
で示される基である、[1]または[2]に記載の硬化性組成物であり、
[4] さらに、(c)前記ビニル系重合体(a)を架橋、硬化させる化合物を有する、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の硬化性組成物であり、
[5] 前記(c)前記ビニル系重合体(a)を架橋、硬化させる化合物が開始剤である、[4]に記載の硬化性組成物であり、
[6] 前記(c)前記ビニル系重合体(a)を架橋、硬化させる化合物が光開始剤である、[4]または[5]に記載の硬化性組成物であり、
[7] 前記(c)前記ビニル系重合体(a)を架橋、硬化させる化合物が熱分解性開始剤である、[4]または[5]に記載の硬化性組成物であり、
[8] 前記(c)前記ビニル系重合体(a)を架橋、硬化させる化合物がレドックス系開始剤である、[4]または[5]に記載の硬化性組成物であり、
[9] 前記(a)ビニル系重合体の主鎖がリビングラジカル重合により製造されたものである、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の硬化性組成物であり、
[10] 前記リビングラジカル重合が原子移動ラジカル重合である、[9]に記載の硬化性組成物であり、
[11] 前記(a)ビニル系重合体の主鎖が、連鎖移動剤を用いたビニル系モノマーの重合により製造されたものである、[1]〜[9]のいずれか一項に記載の硬化性組成物であり、
[12] 前記(a)ビニル系重合体の主鎖が、(メタ)アクリル系モノマー、アクリロニトリル系モノマー、芳香族ビニル系モノマー、フッ素含有ビニル系モノマー及びケイ素含有ビニル系モノマーからなる群から選ばれる少なくとも一種を主として重合して製造されたものである、[1]〜[11]のいずれか一項に記載の硬化性組成物であり、
[13] 前記(a)ビニル系重合体の主鎖が(メタ)アクリル酸エステルを主として重合して製造されたものである、[12]に記載の硬化性組成物であり、
[14] 前記(a)ビニル系重合体の主鎖がアクリル酸エステルを主として重合して製造されたものである、[13]に記載の硬化性組成物であり、
[15] 前記(a)ビニル系重合体の数平均分子量が3000以上である、[1]〜[14]のいずれか一項に記載の硬化性組成物であり、
[16] [1]〜[15]のいずれか一項に記載の硬化性組成物を硬化させて得られる硬化物であり、
[17] 前記硬化物が、活性エネルギー線または熱により硬化させて得られる、[16]に記載の硬化物であり、
[18] 前記活性エネルギー線がUVおよび/または電子線である、[17]に記載の硬化物に関する。
本発明の硬化性組成物によれば、耐熱性、耐侯性、耐油性、圧縮永久歪、機械物性を有するとともに、所望とおりに低透湿性が改善された硬化物が得られる。本発明の硬化性組成物は、低粘度の架橋性官能基含有ビニル系重合体を使用するため、取り扱い性にも優れる。
以下に、本発明の硬化性組成物について詳細に説明する。
<<(a)ビニル系重合体>>
<主鎖>
本発明におけるビニル系重合体(a)は、架橋性官能基を分子中に少なくとも1個含有するビニル系重合体であって、その主鎖を構成するビニル系モノマーとしてはC8〜22の脂肪族アルキル基を有するビニル系単量体が必須であるものの、C8〜22の脂肪族アルキル基を有するビニル系単量体のほかに、当該C8〜22の脂肪族アルキル基を有するビニル系単量体と共重合できるビニル系モノマーも使用してもよい。これらビニル系単量体やビニル系モノマーとしては、特に限定されず、各種のものを用いることができ、具体的には特開2005−232419公報段落[0018]記載の各種モノマーのような、(メタ)アクリル酸系モノマー、芳香族ビニル系モノマー、フッ素含有ビニル系モノマー、ケイ素含有ビニル系モノマー、マレイミド系モノマー、ニトリル基含有ビニル系モノマー、アミド基含有ビニル系モノマー、ビニルエステル類、アルケン類、共役ジエン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコール等が挙げられる。これらは、単独で用いても良いし、複数を共重合させても構わない。ここで、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を表す。
本発明の硬化性組成物に使用されるビニル系重合体(a)の主鎖は、(メタ)アクリル系モノマー、アクリロニトリル系モノマー、芳香族ビニル系モノマー、フッ素含有ビニル系モノマー及びケイ素含有ビニル系モノマーからなる群より選ばれる少なくとも1つのモノマーを主として重合して製造されるものであることが好ましい。ここで「主として」とは、ビニル系重合体(a)を構成するモノマー単位のうち、50モル%以上が上記モノマーであることを意味し、好ましくは70モル%以上である。
なかでも、生成物の物性等から、芳香族ビニル系モノマー及び/または(メタ)アクリル酸系モノマーが好ましく、アクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマーがより好ましくアクリル酸エステルモノマーがさらに好ましい。特に好ましいアクリル酸エステルモノマーとしては、アクリル酸アルキルエステルモノマーが挙げられ、具体的には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−メトキシブチルである。
C8〜22の脂肪族アルキル基を有するビニル系単量体としては、C8〜22の脂肪族アルキル基を有するアクリル酸エステルモノマー及び/又はメタクリル酸エステルモノマーがより好ましく、アクリル酸エステルモノマーがさらに好ましい。具体的には、アクリル酸オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸イソデシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸イソウンデシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸イソドデシル、アクリル酸パルミトイル、アクリル酸イソパルミトイル、アクリル酸ステアリル、アクリルオレイル等が挙げられる。これらは、2種類以上併用しても構わない。
本発明で使用されるビニル系重合体(a)は、主鎖を構成するモノマー単位のうち、上記C8〜22の脂肪族アルキル基を有するビニル系単量体を5重量%以上含むものであるが、低透湿度の観点から、10重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましい。
本発明においては、これらの好ましいモノマーを他のモノマーと共重合、更にはブロック共重合させても構わなく、その際は、これらの好ましいモノマーが重量比で40重量%以上含まれていることが好ましい。
本発明におけるビニル系重合体(a)は、分子末端に1分子あたり少なくとも1個の架橋性官能基を有する。架橋性官能基は、少なくとも1個が分子末端にあればよく、硬化性、硬化物の力学物性等の観点から、両末端にあることが好ましい。架橋性官能基は、1分子あたり少なくとも1個あればよいが、硬化性、硬化物の力学物性等の観点から、1.5個が好ましく、2個がより好ましい。架橋性官能基は、通常の架橋反応に用いられる基であればよいが、反応性、硬化物の力学物性等の観点から、エポキシ基、アルケニル基、加水分解性シリル基、重合性の炭素−炭素二重結合等が挙げられる。速硬化の点で重合性の炭素−炭素二重結合が好ましく、具体的には下記一般式(1)に示される基が好ましい。
−OC(O)C(R)=CH2 (1)
(式中、Rは水素、または、炭素数1〜20の有機基を表す。)
本発明におけるビニル系重合体(a)の分子量分布、即ち、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は1.8未満であり、好ましくは1.7以下であり、より好ましくは1.6以下であり、さらに好ましくは1.5以下であり、特に好ましくは1.4以下であり、最も好ましくは1.3以下である。分子量分布が大きすぎると同一架橋点間分子量における粘度が増大し、取り扱いが困難になる傾向にある。本発明でのGPC測定は、移動相としてクロロホルムを用い、測定はポリスチレンゲルカラムにて行い、数平均分子量等はポリスチレン換算で求めることができる。
本発明におけるビニル系重合体(a)の数平均分子量は特に制限はないが、GPCで測定した場合に、500〜1,000,000が好ましく、3,000〜100,000がより好ましく、5,000〜80,000がさらに好ましく、8,000〜50,000がなおさら好ましい。分子量が低くなりすぎると、ビニル系重合体(a)の本来の特性が発現されにくい傾向があり、一方、高くなりすぎると、取扱いが困難になる傾向がある。
<ビニル系重合体(a)の合成法>
本発明で使用するビニル系重合体(a)は、種々の重合法により得ることができ、特に限定されないが、モノマーの汎用性、制御の容易性等の点からラジカル重合法が好ましく、ラジカル重合の中でも制御ラジカル重合がより好ましい。この制御ラジカル重合法は「連鎖移動剤法」と「リビングラジカル重合法」とに分類することができる。得られるビニル系重合体(a)の分子量、分子量分布の制御が容易であるリビングラジカル重合がさらに好ましく、原料の入手性、重合体末端への官能基導入の容易さから原子移動ラジカル重合が特に好ましい。上記ラジカル重合、制御ラジカル重合、連鎖移動剤法、リビングラジカル重合法、原子移動ラジカル重合は公知の重合法ではあるが、これら各重合法については、たとえば、特開2005−232419公報や、特開2006−291073公報などの記載を参照できる。
本発明におけるビニル系重合体(a)の好ましい合成法の一つである、原子移動ラジカル重合について以下に簡単に説明する。
原子移動ラジカル重合では、有機ハロゲン化物、特に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を有する有機ハロゲン化物(例えば、α位にハロゲンを有するカルボニル化合物や、ベンジル位にハロゲンを有する化合物)、あるいはハロゲン化スルホニル化合物等が開始剤として用いられることが好ましい。具体的には特開2005−232419公報段落[0040]〜[0064]記載の化合物が挙げられる。
架橋性官能基を1分子内に2つ以上有するビニル系重合体を得るためには、2つ以上の開始点を持つ有機ハロゲン化物、又はハロゲン化スルホニル化合物を開始剤として用いるのが好ましい。具体的に例示するならば、
Figure 2010126680
Figure 2010126680
等が挙げられる。
原子移動ラジカル重合において用いられるビニル系モノマーとしては特に制約はなく、上述した例示したビニル系モノマーをすべて好適に用いることができる。
重合触媒として用いられる遷移金属錯体としては特に限定されないが、好ましくは周期律表第7族、8族、9族、10族、又は11族元素を中心金属とする金属錯体でありより好ましくは0価の銅、1価の銅、2価のルテニウム、2価の鉄又は2価のニッケルを中心金属とする遷移金属錯体、特に好ましくは銅の錯体が挙げられる。銅の錯体を形成するために使用される1価の銅化合物を具体的に例示するならば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅等である。銅化合物を用いる場合、触媒活性を高めるために2,2′−ビピリジル若しくはその誘導体、1,10−フェナントロリン若しくはその誘導体、テトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン若しくはヘキサメチルトリス(2−アミノエチル)アミン等のポリアミン等が配位子として添加される。
重合反応は、無溶媒でも可能であるが、各種の溶媒中で行うこともできる。溶媒の種類としては特に限定されず、特開2005−232419公報段落[0067]記載の溶剤が挙げられる。これらは、単独でもよく、2種以上を併用してもよい。また、エマルジョン系もしくは超臨界流体CO2を媒体とする系においても重合を行うことができる。
重合温度は、限定はされないが、0〜200℃の範囲で行うことができ、好ましくは、室温〜150℃の範囲である。
<<重合性の炭素−炭素二重結合導入法>>
重合性の炭素−炭素二重結合導入は、公知の方法を利用することができる。例えば、特開2004−203932公報段落[0080]〜[0091]記載の方法が挙げられる。これらの方法の中でも制御がより容易である点から、ビニル系重合体の末端ハロゲン基を、重合性の炭素−炭素二重結合を有する化合物で置換することにより製造されたものであることが好ましい。
末端ハロゲン基を有する(メタ)アクリル系重合体は、上述した有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマーを重合する方法、あるいは、ハロゲン化合物を連鎖移動剤としてビニル系モノマーを重合する方法により製造されるが、好ましくは前者である。
重合性の炭素−炭素二重結合を有する化合物としては特に限定されないが、下記一般式(3)で表される化合物が使用でき、
+-OC(O)C(R)=CH2(3)
上記式(3)中のRの具体例としては、例えば、−H、−CH3、−CH2CH3、−(CH2nCH3(nは2〜19の整数を表す)、−C65、−CH2OH、−CN、等が挙げられ、好ましくは−H、−CH3である。
上記式(3)中のM+はオキシアニオンの対カチオンであり、M+の種類としてはアルカリ金属イオン、具体的にはリチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、および4級アンモニウムイオンが挙げられる。4級アンモニウムイオンとしてはテトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラベンジルアンモニウムイオン、トリメチルドデシルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオンおよびジメチルピペリジニウムイオン等が挙げられ、好ましくはナトリウムイオン、カリウムイオンである。
一般式(3)のオキシアニオンの使用量は、ハロゲン基に対して、好ましくは1〜5当量、更に好ましくは1.0〜1.2当量である。
この反応を実施する溶媒としては特に限定はされないが、求核置換反応であるため極性溶媒が好ましく、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、アセトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、アセトニトリル、等が用いられる。
反応を行う温度は限定されないが、一般に0〜150℃で、重合性の末端基を保持するために好ましくは室温〜100℃で行う。
重合性の炭素−炭素二重結合以外の架橋性官能基の導入方法についても以下に示す。
<エポキシ基>
ビニル系重合体へのエポキシ基導入は、公知の方法を利用することができる。例えば、特開2000−154212公報段落[0039]〜[0056]記載の方法が挙げられる。好ましい例も同段落中に記載されている。
<アルケニル基>
得られたビニル系重合体へのヒドロシリル化反応可能なアルケニル基の導入方法としては、公知の方法を利用することができる。例えば、特開2004−059783公報段落[0042]〜[0086]記載の方法が挙げられる。さらに、好ましい例も同段落中に記載されている。
<加水分解性シリル基>
得られたビニル系重合体への加水分解性シリル基の導入方法としては、公知の方法を利用することができる。例えば、特開2000−191912公報段落[0076]〜[0138]記載の方法が挙げられる。さらに、好ましい例も同段落中に記載されている。
<<(c)ビニル系重合体(a)を架橋、硬化させる化合物>>
(c)ビニル系重合体(a)を架橋、硬化させる化合物としては、架橋性官能基に応じた、架橋剤、硬化触媒、開始剤等が挙げられる。
ビニル系重合体(a)の架橋性官能基が、(1)式で表される重合性の炭素−炭素二重結合である場合は、開始剤が好適で、熱重合開始剤、光重合開始剤、レッドクス開始剤等が挙げられる。
熱重合開始剤、光重合開始剤、レッドクス開始剤は各々単独で用いてもよいし、2種以上の混合物として使用してもよいが、混合物として使用する場合には、各開始剤の使用量は、後述のそれぞれの範囲内にあることが好ましい。
熱重合開始剤としては、特に制限はないが、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤、過硫酸塩開始剤等が挙げられる。
公知のものを使用することができる。例えば、特開2006−265488公報段落[0104]〜[0106]記載のものが挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
(c)成分として熱重合開始剤を使用する場合、熱重合開始剤は触媒的に有効な量で存在し、その添加量は特に限定されないが、本発明のビニル系重合体(a)100重量部に対して好ましくは約0.01〜5重量部、より好ましくは約0.025〜2重量部である。
レドックス(酸化還元)系開始剤は、幅広い温度領域で使用できる。特に、下記開始剤種は常温で使用できることが有利である。適切なレドックス系開始剤としては、限定されるわけではないが、例えば特開2006−2654884公報段落[0109]記載のものが挙げられる。
レドックス開始剤系では有機過酸化物と第3級アミンの組み合わせ、有機化酸化物と遷移金属のが好ましく、クメンハイドロパーオキサイドとアニリン類の組み合わせ、クメンハイドロパーオキサイドとコバルトナフテートの組み合わせがさらに好ましい。
レドックス系開始剤は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
(c)成分としてレドックス系開始剤を使用する場合、レドックス系開始剤は触媒的に有効な量で存在し、その添加量は特に限定されないが、本発明のビニル系重合体(a)100重量部に対して好ましくは約0.01〜5重量部、より好ましくは約0.025〜2重量部である。
活性エネルギー線より硬化させる場合には、光重合開始剤を含有することが好ましい。光重合開始剤としては、光ラジカル開始剤と光アニオン開始剤とが挙げられる。光ラジカル開始剤としては、例えば、特開2006−265488公報段落[0097]記載のものが挙げられる。さらに、硬化物表面の酸素阻害を抑制できる開始剤種として、分子内に光分解性の基を2個以上有し、2−ヒドロキシ−1−[4−[4−(2-ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル]−2−メチル-プロパン−1−オン(商品名IRGACURE127、チバ・ジャパン製)、1−〔4−(4−ベンゾイキシルフェニルサルファニル)フェニル〕−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルホニル)プロパン−1−オン(商品名ESURE1001M)、メチルベンゾイルフォ−メート(商品名SPEEDCURE MBF LAMBSON製)O−エトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン(商品名SPEEDCURE PDO LAMBSON製)、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン(商品名ESCURE KIP150 LAMBERTI製)、分子内に芳香環を3つ以上有する水素引き抜き型光ラジカル開始剤として1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(0−アセチルオキシム)、4−ベンゾイル−4‘メチルジフェニルサルファイド、4−フェニルベンゾフェノン、4,4’,4“−(ヘキサメチルトリアミノ)トリフェニルメタン等が挙げられる。また、深部硬化性改善を特徴とする2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系光ラジカル開始剤が挙げられる。
光ラジカル開始剤としては、本発明の硬化性組成物の硬化性と貯蔵安定性のバランスの点で、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、2−ヒドロキシ−1−[4−[4−(2-ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル]−2−メチル-プロパン−1−オン(商品名IRGACURE127、チバ・ジャパン製)、1−〔4−(4−ベンゾイキシルフェニルサルファニル)フェニル〕−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルホニル)プロパン−1−オン(商品名ESURE1001M)、メチルベンゾイルフォ−メート(商品名SPEEDCURE MBF LAMBSON製)O−エトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン(商品名SPEEDCURE PDO LAMBSON製)、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン(商品名ESCURE KIP150 LAMBERTI製)、1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(0−アセチルオキシム)、4−ベンゾイル−4‘メチルジフェニルサルファイド、4−フェニルベンゾフェノン、4,4’,4“−(ヘキサメチルトリアミノ)トリフェニルメタン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドがより好ましい。
光アニオン開始剤としては、例えば、1,10−ジアミノデカン、4,4’−トリメチレンジピペラジン、カルバメート類及びその誘導体、コバルト−アミン錯体類、アミノオキシイミノ類、アンモニウムボレート類等が挙げられる。
近赤外光重合開始剤としては、近赤外光吸収性陽イオン染料等を使用しても構わない。近赤外光吸収性陽イオン染料としては、650〜1500nmの領域の光エネルギーで励起する、例えば特開平3−111402号公報、特開平5−194619号公報等に開示されている近赤外光吸収性陽イオン染料−ボレート陰イオン錯体等を用いるのが好ましく、ホウ素系増感剤を併用することがさらに好ましい。
これらの光重合開始剤は、単独、又は2種以上混合して用いても、他の化合物と組み合わせて用いてもよい。
他の化合物との組み合わせとしては、具体的には、ジエタノールメチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンとの組み合わせ、さらにこれにジフェニルヨードニウムクロリド等のヨードニウム塩を組み合わせたもの、メチレンブルー等の色素及びアミンと組み合わせたもの等が挙げられる。
なお、前記光重合開始剤を使用する場合、必要により、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ベンゾキノン、パラターシャリーブチルカテコール等の重合禁止剤類を添加することもできる。
(c)成分として光重合開始剤を使用する場合、その添加量は特に制限はないが、硬化性と貯蔵安定性の点から、ビニル系重合体(a)100重量部に対して、0.001〜10重量部が好ましい。
ビニル系重合体(a)の架橋性官能基がエポキシ基である場合、(c)成分としては、例えば、特開2000−154212公報段落[0059]記載のものが挙げられる。
ビニル系重合体(a)の架橋性官能基がアルケニル基である場合、(c)成分としてはヒドロシリル基含有化合物が好適で、例えば、特開2004−059783公報[0087]〜[0091]に記載のものが挙げられる。ヒドロシリル化反応を促進するために、ヒドロシリル化触媒を併用することが好ましく、同公報[0092]記載のものが挙げられる。
ビニル系重合体(a)の架橋性官能基が加水分解性シリル基である場合、(c)成分としては硬化触媒が好適で、例えば特開2000−191912公報段落[0147]〜[0150]記載のものが挙げられる。
<<(b)環構造を有するビニル系単量体>>
低透湿性能をアップさせる手法として、環構造を有するビニル系単量体を添加できる。環構造を有するビニル系単量体としては特に限定はないが、反応性の点から(メタ)アクリル系単量体が好ましい。また、環構造としては、接着性付与の点から脂環構造、更に好ましくは多環式構造が好ましい。脂環構造としては、水添ビスA構造、ノルボルニル基、イソボロニル基、シクロへキシル基、シクロペンタニル基、シクロペンタジエニル基、ジシクロペンタニル基、シクロペンテニル基、トリシクロデカニル基が好ましい。
本発明の硬化性組成物に使用できる、(b)環構造を有するビニル系単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレ−ト、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレ−ト、ベンジル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ペンタメチルピペリジル(メタ)アクリレ−ト、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
(b)環構造を有するビニル系単量体としては、2個以上の重合性基を有していても構わない。
添加量としては、ビニル系重合体(a)100重量部に対して、0.1〜1000重量部が好ましい。機械強度、相揺変性のバランスの点で0.5〜500重量部がより好ましく、1〜100重量部がさらに好ましい。
さらに、低透湿性能向上のために疎水性の主鎖を有するラジカル反応性のオリゴマー類を添加することができる。例えば、ブタジエン骨格を有するジ(メタ)アクリレート(商品名;BAC−45、大阪有機化学工業製)、ビスA骨格を有するウレタンアクリレート、ビスA骨格を有するエポキシアクリレート、ビスA骨格を有するポリエステルアクリレート、それぞれの水素添化品等が挙げられる。
<<硬化性組成物>>
本発明の硬化性組成物は、上記(a)ビニル系重合体、必要に応じて(b)環構造を有するビニル系単量体および(c)成分を含有してなるものであるが、物性を調整するために、さらに各種の添加剤、例えば、重合性のモノマー及び/またはオリゴマー、硬化調整剤、金属石鹸、充填材、微小中空粒子、可塑剤、接着性付与剤、溶剤、難燃剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、物性調整剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、光硬化性樹脂等を、必要に応じて適宜配合してもよい。これらの各種添加剤は、単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
<重合性のモノマー及び/またはオリゴマー>
本発明の硬化性組成物は、本発明の効果を損なわない範囲でモノマー及び/またはオリゴマーを添加することができる。ラジカル重合性の基を有する、モノマー及び/又はオリゴマー、あるいは、アニオン重合性の基を有する、モノマー及び/又はオリゴマーが、硬化性の点から好ましい。
前記ラジカル重合性の基としては、(メタ)アクリル基等の(メタ)アクリロイル系基、スチレン基、アクリロニトリル基、ビニルエステル基、N−ビニルピロリドン基、アクリルアミド基、共役ジエン基、ビニルケトン基、塩化ビニル基等が挙げられる。なかでも、本発明に使用するビニル系重合体と類似する(メタ)アクリロイル系基を有するものが好ましい。
前記アニオン重合性の基としては、(メタ)アクリル基等の(メタ)アクリロイル系基、スチレン基、アクリロニトリル基、N−ビニルピロリドン基、アクリルアミド基、共役ジエン基、ビニルケトン基等が挙げられる。なかでも、本発明に使用するビニル系重合体と類似する(メタ)アクリロイル系基を有するものが好ましい。
前記モノマーの具体例としては、特開2006−265488公報段落[0123]〜[0131]記載のものが挙げられる。
前記オリゴマーとしては、特開2006−265488公報段落[0132]記載のものが挙げられる。
上記のうち、(メタ)アクリロイル系基を有する、モノマー及び/又はオリゴマーが好ましい。また、(メタ)アクリロイル系基を有するモノマー及び/又はオリゴマーの数平均分子量は、5000以下であることが好ましい。さらに、表面硬化性の向上や、作業性向上のための粘度低減のために、モノマーを用いる場合には、分子量が1000以下であることが、相溶性が良好であるという理由からさらに好ましい。
重合性のモノマー及び/又はオリゴマーの使用量としては、表面硬化性の向上、タフネスの付与、粘度低減による作業性の観点から、ビニル系重合体(a)100重量部(以下、単に部ともいう)に対して、1〜200部が好ましく、5〜100部がより好ましい。
<金属石鹸>
本発明の硬化性組成物には、金型離型性を高めるために必要に応じて金属石鹸をさらに含有させることができる。
金属石鹸としては、特に制限はないが、一般に長鎖脂肪酸と金属イオンが結合したものであり、脂肪酸に基づく無極性あるいは低極性の部分と、金属との結合部分に基づく極性の部分を一分子中に合わせて持っているものであれば、公知のものを任意に使用できる。
長鎖脂肪酸としては、例えば炭素数1〜18の飽和脂肪酸、炭素数3〜18の不飽和脂肪酸、脂肪族ジカルボン酸等が挙げられる。これらの中では、入手性の点から炭素数1〜18の飽和脂肪酸が好ましく、離型性の効果の点から炭素数6〜18の飽和脂肪酸が特に好ましい。金属イオンとしては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム)、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム、バリウム)、亜鉛、鉛、コバルト、アルミニウム、マンガン、ストロンチウム等が挙げられる。
具体的に例示すれば、特開2005−232419公報段落[0155]記載の金属石鹸が挙げられる。
これらの金属石鹸の中では、入手性、安全性の点からステアリン酸金属塩類が好ましく、特に経済性の点から、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛からなる群から選択される1つ以上のものが最も好ましい。
この金属石鹸の添加量としては特に制限はないが、ビニル系重合体(a)100重量部に対して0.025〜5重量部の範囲で使用することが好ましく、0.05〜4重量部使用するのがより好ましい。配合量が5重量部より多いと硬化物の物性が低下する傾向があり、0.025重量部より少ないと金型離型性が得られにくい傾向がある。
<充填材>
充填材としては、特に限定されないが特開2005−232419公報段落[0158]記載の充填材が挙げられる。
これら充填材のうちでは、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、カーボンブラック、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルク等が好ましい。
特に、これら充填材で強度の高い硬化物を得たい場合には、主に結晶性シリカ、溶融シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブラック、表面処理微細炭酸カルシウム、焼成クレー、クレー及び活性亜鉛華等から選ばれる充填材を添加できる。なかでも、比表面積(BET吸着法による)が50m2/g以上、通常50〜400m2/g、好ましくは100〜300m2/g程度の超微粉末状のシリカが好ましい。またその表面が、オルガノシランやオルガノシラザン、ジオルガノポリシロキサン等の有機ケイ素化合物で予め疎水処理されたシリカが更に好ましい。
また、低強度で伸びが大である硬化物を得たい場合には、主に酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、酸化第二鉄、酸化亜鉛及びシラスバルーン等から選ばれる充填材を添加できる。なお、一般的に、炭酸カルシウムは、比表面積が小さいと、硬化物の破断強度、破断伸びの改善効果が充分でないことがある。比表面積の値が大きいほど、硬化物の破断強度、破断伸びの改善効果はより大きくなる。
更に、炭酸カルシウムは、表面処理剤を用いて表面処理を施してある方がより好ましい。表面処理炭酸カルシウムを用いた場合、表面処理していない炭酸カルシウムを用いた場合に比較して、本発明の硬化性組成物の作業性を改善し、該硬化性組成物の貯蔵安定性効果がより向上すると考えられる。
前記の表面処理剤としては、公知のものを使用でき、例えば、特開2005−232419公報段落[0161]記載の表面処理剤が挙げられる。
この表面処理剤の処理量は、炭酸カルシウムに対して、0.1〜20重量%の範囲で処理するのが好ましく、1〜5重量%の範囲で処理するのがより好ましい。処理量が0.1重量%未満の場合には、作業性の改善効果が充分でないことがあり、20重量%を越えると、硬化性組成物の貯蔵安定性が低下することがある。
特に限定はされないが、炭酸カルシウムを用いる場合、配合物のチクソ性や硬化物の破断強度、破断伸び等の改善効果を特に期待する場合には、膠質炭酸カルシウムを用いるのが好ましい。
一方、重質炭酸カルシウムを配合物の増量、コストダウン等を目的として添加することがある特開2005−232419公報段落[0163]記載のものを使用することができる。
上記充填材は、目的や必要に応じて単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。充填材を用いる場合の添加量は、ビニル系重合体(a)100重量部に対して、充填材を5〜1000重量部の範囲で使用するのが好ましく、20〜500重量部の範囲で使用するのがより好ましく、40〜300重量部の範囲で使用するのが特に好ましい。配合量が5重量部未満の場合には、硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性の改善効果が充分でないことがあり、1000重量部を越えると該硬化性組成物の作業性が低下することがある。
<微小中空粒子>
物性の大きな低下を起こすことなく軽量化、低コスト化を図ることを目的として、微小中空粒子をこれら補強性充填材に併用して添加することができる。
このような微小中空粒子(以下において、「バルーン」と称することがある。)には、特に限定はされないが、「機能性フィラーの最新技術」(CMC)に記載されているように、直径が1mm以下、好ましくは500μm以下、更に好ましくは200μm以下の無機質あるいは有機質の材料で構成された中空体(無機系バルーンや有機系バルーン)が挙げられる。特に、真比重が1.0g/cm3以下である微小中空体を用いることが好ましく、更には0.5g/cm3以下である微小中空体を用いることが好ましい。
前記無機系バルーン及び有機系バルーンとしては、特開2005−232419公報段落[0168]〜[0170]に記載されているバルーンを使用することができる。
上記バルーンは単独で使用しても良く、2種類以上混合して用いても良い。さらに、これらバルーンの表面を脂肪酸、脂肪酸エステル、ロジン、ロジン酸リグニン、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミカップリング剤、ポリプロピレングリコール等で、分散性及び配合物の作業性を改良するために処理したものも使用することができる。これらのバルーンは、配合物を硬化させた場合の物性のうち、柔軟性及び伸び・強度を損なうことなく、軽量化させコストダウンするために使用される。
バルーンの添加量は、特に限定されないが、ビニル系重合体(a)100重量部に対して、好ましくは0.1〜50重量部、より好ましくは0.1〜30重量部の範囲で使用できる。この量が0.1重量部未満では軽量化の効果が小さく、50重量部より多いとこの配合物を硬化させた場合の機械特性のうち、引張強度の低下が認められることがある。また、バルーンの比重が0.1以上の場合は、その添加量は好ましくは3〜50重量部、より好ましくは5〜30重量部である。
<酸化防止剤>
本発明の硬化性組成物には、各種酸化防止剤を必要に応じて用いてもよい。これらの酸化防止剤としては、p−フェニレンジアミン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤や、二次酸化防止剤としてリン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられる。
<可塑剤>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて可塑剤を配合することができる。
可塑剤としては特に限定されないが、物性の調整、性状の調節等の目的により、例えば、特開2005−232419公報段落[0173]記載の可塑剤が挙げられる。これらの中では、粘度の低減効果が顕著であり、耐熱性試験時における揮散率が低いという点から、ポリエステル系可塑剤、ビニル系重合体が好ましい。また、数平均分子量500〜15000の重合体である高分子可塑剤が、添加することにより、該硬化性組成物の粘度及び該硬化性組成物を硬化して得られる硬化物の引張り強度、伸び等の機械特性が調整できるとともに、重合体成分を分子中に含まない可塑剤である低分子可塑剤を使用した場合に比較して、初期の物性を長期にわたり維持できるため好適である。なお、限定はされないがこの高分子可塑剤は、官能基を有しても有しなくても構わない。
上記高分子可塑剤の数平均分子量は、500〜15000と記載したが、好ましくは800〜10000であり、より好ましくは1000〜8000である。分子量が低すぎると熱にさらされたり液体に接したりする場合に可塑剤が経時的に流出し、初期の物性を長期にわたり維持できないことがある。また、分子量が高すぎると粘度が高くなり、作業性が低下する傾向がある。
これらの高分子可塑剤のうちで、ビニル系重合体(a)と相溶するものが好ましい。中でも相溶性及び耐候性、耐熱老化性の点からビニル系重合体が好ましい。ビニル系重合体の中でも(メタ)アクリル系重合体が好ましく、アクリル系重合体がさらに好ましい。このアクリル系重合体の合成法は、従来からの溶液重合で得られるものや、無溶剤型アクリルポリマー等を挙げることができる。後者のアクリル系可塑剤は溶剤や連鎖移動剤を使用せず高温連続重合法(USP4414370、特開昭59−6207号公報、特公平5−58005号公報、特開平1−313522号公報、USP5010166)にて作製されるため、本発明の目的にはより好ましい。その例としては特に限定されないが、東亞合成品UPシリーズ等が挙げられる(工業材料1999年10月号参照)。勿論、他の合成法としてリビングラジカル重合法をも挙げることができる。この方法によれば、その重合体の分子量分布が狭く、低粘度化が可能なことから好ましく、更には原子移動ラジカル重合法がより好ましいが、これに限定されるものではない。
高分子可塑剤の分子量分布は特に限定されないが、狭いことが好ましく、1.8未満が好ましい。1.7以下がより好ましく、1.6以下がなお好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましく、1.3以下が最も好ましい。
上記高分子可塑剤を含む可塑剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよいが、必ずしも必要とするものではない。また必要によっては高分子可塑剤を用い、物性に悪影響を与えない範囲で低分子可塑剤を更に併用しても良い。
なおこれら可塑剤は、重合体製造時に配合することも可能である。
可塑剤を用いる場合の使用量は、限定されないが、ビニル系重合体(a)100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは5〜50重量部である。1重量部未満では可塑剤としての効果が発現しにくい傾向があり、100重量部を越えると硬化物の機械強度が不足する傾向がある。
上記可塑剤以外に、本発明においては、次に述べる反応性希釈剤を用いても構わない。
反応性希釈剤として、硬化養生中に揮発し得るような低沸点の化合物を用いた場合は、硬化前後で形状変化を起こしたり、揮発物により環境にも悪影響を及ぼしたりすることから、常温での沸点が100℃以上である有機化合物が特に好ましい。
反応性希釈剤の具体例としては、1−オクテン、4−ビニルシクロヘキセン、酢酸アリル、1,1−ジアセトキシ−2−プロペン、1−ウンデセン酸メチル、8−アセトキシ−1,6−オクタジエン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
反応性希釈剤の添加量は、ビニル系重合体(a)100重量部に対し、好ましくは0.1〜100重量部、より好ましくは0.5〜70重量部、さらに好ましくは1〜50重量部である。
<光安定剤>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて光安定剤を添加しても良い。光安定剤は各種のものが知られており、例えば大成社発行の「酸化防止剤ハンドブック」、シーエムシー化学発行の「高分子材料の劣化と安定化」(235〜242)等に記載された種々のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
特に限定はされないが、光安定剤の中でも、紫外線吸収剤が好ましく、具体的には、例えば、チヌビンP、チヌビン234、チヌビン320、チヌビン326、チヌビン327、チヌビン329、チヌビン213(以上いずれも日本チバガイギー製)等のようなベンゾトリアゾール系化合物やチヌビン1577等のようなトリアジン系、CHIMASSORB81等のようなベンゾフェノン系、チヌビン120(日本チバガイギー製)等のようなベンゾエート系化合物等が例示できる。
また、ヒンダードアミン系化合物も好ましく、そのような化合物の具体的には2006−274084号公報記載のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
更には紫外線吸収剤とヒンダードアミン系化合物の組合せはより効果を発揮することがあるため、特に限定はされないが併用しても良く、併用することが好ましいことがある。
光安定剤は前述した酸化防止剤と併用してもよく、併用することによりその効果を更に発揮し、特に耐候性が向上することがあるため特に好ましい。予め光安定剤と酸化防止剤を混合してあるチヌビンC353、チヌビンB75(以上いずれも日本チバガイギー製)などを使用しても良い。
光安定剤の使用量は、ビニル系重合体(a)成分100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲であることが好ましい。0.1重量部未満では耐候性を改善の効果が少なく、10重量部超では効果に大差がなく経済的に不利である。
<接着性付与剤>
本発明の硬化性組成物を成形ゴムとして単独で使用する場合には、特に接着付与剤を添加する必要はないが、異種基材との二色成形等に使用する場合に配合できる接着性付与剤としては、硬化性組成物にさらに接着性を付与するものであれば特に限定されないが、架橋性シリル基含有化合物が好ましく、更にはシランカップリング剤が好ましい。
これらを具体的に例示すると、特開2005−232419公報段落[0184]記載の接着性付与剤が挙げられる。
また、ヒドロシリル化反応を阻害しない範囲において、分子中にエポキシ基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、カルバメート基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル基、ハロゲン基、(メタ)アクリル基等の、炭素原子及び水素原子以外の原子を有する有機基と、架橋性シリル基を併せ持つシランカップリング剤を用いることができる。
これらを具体的に例示すると、特開2005−232419公報段落[0185]記載の炭素原子及び水素原子以外の原子を有する有機基と、架橋性シリル基を併せ持つシランカップリング剤が挙げられる。
これらの中でも、硬化性及び接着性の点から、分子中にエポキシ基あるいは(メタ)アクリル基を有するアルコキシシラン類がより好ましい。
これらは、単独で用いてもよく、また2種以上を併用してもよい。
シランカップリング剤以外の接着性付与剤の具体例としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、シクロペンタジエン−フェノール樹脂、キシレン樹脂、クマロン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジンエステル樹脂硫黄、アルキルチタネート類、芳香族ポリイソシアネート、脂環構造含有(メタ)アクリルモノマー、芳香族構造含有(メタ)アクリルモノマー、脂環構造およびカルボキシル基を含有する(メタ)アクリルモノマー、芳香族およびカルボキシル基を含有する(メタ)アクリルモノマー、リン酸基を有する(メタ)アクリルモノマー等が挙げられる。
また、接着性を更に向上させるために、架橋性シリル基縮合触媒を上記接着性付与剤とともに併用することができる。架橋性シリル基縮合触媒としては、例えば、特開2005−232419公報段落[0187]記載されているものが挙げられる。
上記接着性付与剤は、ビニル系重合体(a)100重量部に対して、0.01〜20重量部配合するのが好ましい。0.01重量部未満では接着性の改善効果が小さく、20重量部を越えると硬化物物性が低下し易い傾向がある。好ましくは0.1〜10重量部であり、更に好ましくは0.5〜5重量部である。
上記接着性付与剤は1種類のみで使用しても良いし、2種類以上混合使用しても良い。
<溶剤>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて溶剤を配合することができる。
配合できる溶剤としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸セロソルブ等のエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン系溶剤等が挙げられる。これらの溶剤は重合体の製造時に用いてもよい。
<その他の添加剤>
本発明の硬化性組成物には、硬化性組成物又はその硬化物の諸物性の調整を目的として、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。このような添加物の例としては、たとえば、難燃剤、老化防止剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、などがあげられる。これらの各種添加剤は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
このような添加物の具体例は、たとえば、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特開昭63−254149号、特開昭64−22904号の各明細書などに記載されている。
<<硬化性組成物の作製方法>>
本発明の硬化性組成物は、全ての配合成分を予め配合密封した1液型として調製でき、また、開始剤や硬化触媒や架橋剤だけを抜いたA液と、開始剤や硬化触媒や架橋剤を充填材、可塑剤、溶剤等と混合したB液を成形直前に混合する2液型としても調製できる。
<<硬化物>>
本発明の硬化物は、上記硬化性組成物を硬化させて得られるものである。
当該硬化性組成物を硬化させる方法としては、特に限定されない。
開始剤成分として熱重合開始剤を併用する場合、その硬化温度は、使用する熱重合開始剤、ビニル系重合体(a)、添加される他の化合物等の種類により異なるが、通常50℃〜250℃が好ましく、70℃〜200℃がより好ましい。
硬化は活性エネルギー線源により光又は電子線を照射して、硬化させることができる。
活性エネルギー線源としては特に限定はないが、用いる光重合開始剤の性質に応じて、例えば高圧水銀灯、低圧水銀灯、電子線照射装置、ハロゲンランプ、発光ダイオード、半導体レーザー、メタルハライド等が挙げられる。
その硬化温度は、0℃〜150℃が好ましく、5℃〜120℃がより好ましい。
その他の開始剤としてレドックス系開始剤を用いる場合、その硬化温度は、−50℃〜250℃が好ましく、0℃〜180℃がより好ましい。
<<成形方法>>
本発明の硬化性組成物を成形体として用いる場合の成形方法としては、特に限定されず、一般に使用されている各種の成形方法を用いることができる。例えば、注型成形、圧縮成形、トランフファー成形、射出成形、押し出し成形、回転成形、中空成形、熱成形等が挙げられる。特に自動化、連続化が可能で、生産性に優れるという観点から、ロール成形、カレンダー成形、押出し成形、液状射出成形、射出成形によるものが好ましい。
<<用途>>
本発明の硬化性組成物は、特に限定はされないが、シール材(建築用シール材、オイルシール材を含む)、電気・電子部品材料、電線・ケーブル用絶縁被覆材等の電気絶縁材、接着剤、粘着剤、電気電子用ポッティング剤、放熱材、防水材、防振・制振・免振材、フィルム、マリンデッキコーキング、注型材料、または、成形材料に用いられる。さらに、自動車用材料、コーティング材、発泡体、ガスケット、Oリング、パッキン、ホース・チューブ類、ロール、ダイヤフラム、注型材料、各種成形材料等の様々な用途に利用可能である。
例えば自動車分野では、ボディ部品として、気密保持のためのシール材、ガラスの振動防止材、車体部位の防振材、特にウインドシールガスケット、ドアガラス用ガスケットに使用することができる。シャーシ部品として、防振、防音用のエンジン及びサスペンジョンゴム、特にエンジンマウントラバーに使用することができる。エンジン部品としては、トランスミッションオイルクーラーホース、エンジンオイルクーラーホース、エアダクトホース、ターボインタークーラーホース、ホットエアーホース、ラジエターホース、パワーステアリングホース、燃料ホース、ドレインホース等の冷却用、燃料供給用、吸気及び排気用等のホース類、エンジンカムカバーやオイルパンのガスケット、オイルポンプ用ガスケット、パワーステアリングベーンポンプ用ガスケット、インテークマニホールド用ガスケット、スロットルボディ用ガスケット、コンプレッサー用ガスケット、タイミングベルトカバー用ガスケット、クランクシャフトシールガスケット、カムシャフトシールガスケット、トランスミッションシールガスケット、等のガスケット類、各種Oリング、オイルシール、パワーステアリングシールベルトカバーシール、シールワッシャ−、オイルレシーバ、プラグチューブシール、スクイーズパッキン、リップシールパッキン、ボアプラグ、インジェクションパイプシール、ブレーキドラムシール、ワイヤーハーネス等のコネクタシール、オイルレベルゲージ、ブリーザ、バルブ、ダイアフラム等各種ゴム部品、燃料噴射装置、燃料加熱装置、エアダンパ、圧力検出装置、熱交換器用樹脂タンクのオイルクーラー、可変圧縮比エンジン、シリンダ装置、圧縮天然ガス用レギュレータ、圧力容器、筒内直噴式内燃機関の燃料供給システムもしくは高圧ポンプ用のOリング、イグナイタHICもしくは自動車用ハイブリッドIC用のボッティング材、等速ジョイントブーツ材及びラック&ピニオンブーツ材、エンジンコントロール基板用のコーティング材、モール、ヘッドランプレンズ、サンルーフシールもしくはミラー用の接着剤に使用することができる。また、排ガス清浄装置部品、ブレーキ部品にも使用できる。
電気分野では、コーティング、ポッティング、パッキン、Oリング、ベルト等に使用できる。具体的には、高電圧用厚膜抵抗器、ハイブリッドICの回路素子、HIC、電気絶縁部品、半導電部品、導電部品、モジュール、印刷回路、セラミック基板、ダイオード、トランジスタもしくはボンディングワイヤーのバッファー材、半導電体素子、または光通信用オプティカルファイバー等のコーティング材、トランス高圧回路、プリント基板、可変抵抗部付き高電圧用トランス、電気絶縁部品、半導電部品、導電部品、太陽電池またはテレビ用フライバックトランス等のポッティング材、重電部品、弱電部品、太陽電池の裏面封止、電気・電子機器の回路や基板等のシーリング材、照明器具用の飾り類、防水パッキン類、防振ゴム類、防虫パッキン類、クリーナ用の防振・吸音と空気シール材、電気温水器用の防滴カバー、ヒータ部パッキン、電極部パッキン、安全弁ダイアフラム、酒かん器用のホース類、防水パッキン、電磁弁、スチームオーブンレンジ及びジャー炊飯器用の防水パッキン、給水タンクパッキン、吸水バルブ、水受けパッキン、接続ホース、ベルト、保温ヒータ部パッキン、蒸気吹き出し口シール等、燃焼機器用のオイルパッキン、Oリング、ドレインパッキン、加圧チューブ、送風チューブ、送・吸気パッキン、防振ゴム、給油口パッキン、油量計パッキン、送油管、ダイアフラム弁、送気管等、音響機器用のスピーカーガスケット、スピーカーエッジ、ターンテーブルシート、ベルト、プーリー等のゴム部品が挙げられる。また、ブラウン管ウェッジ、ネック、電気絶縁部品、半導電部品または導電部品等の接着剤、電線被覆の補修材、電線ジョイント部品の絶縁シール材、OA機器用ロール、インク用ワイパ、振動吸収剤、ゲル等にも使用できる。
建築分野では、構造用ガスケット(ジッパーガスケット)、空気膜構造屋根材、防水材、定形シーリング材、防振材、防音材、セッティングブロック、摺動材等に使用できる。
スポーツ分野では、スポーツ床として全天候型舗装材、体育館床等、スポーツシューズとして靴底材、中底材等、球技用ボールとしてゴルフボール等に使用できる。
防振ゴム分野では、自動車用防振ゴム、鉄道車両用防振ゴム、航空機用防振ゴム、防舷材等に使用できる。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
また、下記実施例中、「数平均分子量」及び「分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量の比)」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。ただし、GPCカラムとしてポリスチレン架橋ゲルを充填したもの(shodex GPC K−804およびK-802.5;昭和電工(株)製)、GPC溶媒としてクロロホルムを用いた。
下記実施例中、「重合体1分子当たりに導入された(メタ)アクリロイル基数」は、1H−NMR分析及びGPCにより求められた数平均分子量より算出した。
(ただし、1H−NMRはBruker社製ASX−400を使用し、溶媒として重クロロホルムを用いて23℃にて測定した。)
(樹脂粘度)
下記製造例・比較製造例で得られたポリマーの粘度は、JIS K 7117−2円すい−平板システムに準拠し、東機産業製E型粘度計を使用し、測定温度23℃、回転数0.5rpm、コーンプレート3°の条件で測定した。
なお、下記実施例及び比較例中の「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及び「重量%」を表す。
(製造例1〜3、比較製造例1〜2)
各原料の使用量を表1に示す。
(1)重合工程
アクリル酸エステル(予め混合されたアクリル酸エステル)を脱酸素した。攪拌機付ステンレス製反応容器の内部を脱酸素し、臭化第一銅、全アクリル酸エステルの一部(表1では初期仕込みモノマーとして記載)を仕込み、加熱攪拌した。アセトニトリル(表1では重合用アセトニトリルと記載)、開始剤としてジエチル2,5−ジブロモアジペート(DBAE)を添加、混合し、混合液の温度を約80℃に調節した段階でペンタメチルジエチレントリアミン(以下、トリアミンと略す)を添加し、重合反応を開始した。残りのアクリル酸エステル(表1では追加モノマーとして記載)を逐次添加し、重合反応を進めた。重合途中、適宜トリアミンを追加し、重合速度を調整した。重合時に使用したトリアミンの総量を重合用トリアミンとして表1に示す。重合が進行すると重合熱により内温が上昇するので内温を約80℃〜約90℃に調整しながら重合を進行させた。
(2)酸素処理工程
モノマー転化率(重合反応率)が約95%以上の時点で反応容器気相部に酸素‐窒素混合ガスを導入した。内温を約80℃〜約90℃に保ちながらしながら反応液を数時間加熱攪拌して反応液中の重合触媒と酸素を接触させた。アセトニトリル及び未反応のモノマーを減圧脱揮して除去し、重合体を含有する濃縮物を得た。濃縮物は著しく着色していた。
(3)第一粗精製
トルエンを重合体の希釈溶媒として使用した。重合体100kgに対して100〜150kg程度のトルエンで(2)の濃縮物を希釈し、ろ過助剤(ラジオライトR900、昭和化学工業製)、吸着剤(キョーワード700SEN、キョーワード500SH)を添加した。反応容器気相部に酸素‐窒素混合ガスを導入した後、約80℃で数時間加熱攪拌した。不溶な触媒成分をろ過除去した。ろ液は重合触媒残渣によって着色および若干の濁りを有していた。
(4)第二粗精製
ろ液を攪拌機付ステンレス製反応容器に仕込み、吸着剤(キョーワード700SEN、キョーワード500SH)を添加した。気相部に酸素−窒素混合ガスを導入して約100℃で数時間加熱攪拌した後、吸着剤等の不溶成分をろ過除去した。ろ液はほとんど無色透明な清澄液であった。ろ液を濃縮し、ほぼ無色透明の重合体を得た。
(5)(メタ)アクリロイル基導入工程
重合体100kgをN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)約100kgに溶解し、アクリル酸カリウム(末端Br基に対して約2モル当量)、熱安定剤(H−TEMPO:4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−n−オキシル)、吸着剤(キョーワード700SEN)、を添加し、約70℃で数時間加熱攪拌した。DMACを減圧留去し、重合体濃縮物を重合体100kgに対して約100kgのトルエンで希釈し、ろ過助剤を添加して固形分をろ別し、ろ液を濃縮し、末端にアクリロイル基を有する重合体[P1]〜[P5]を得た。得られた重合体の1分子あたりに導入されたアクリロイル基数、数平均分子量、分子量分布、粘度を併せて表1に示す。
Figure 2010126680
(実施例1)
(a)成分として製造例1で得られた重合体[P1]100部に酸化防止剤としてテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(商品名IRGANOX1010:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)1部を添加し、150℃で30分間加熱、混合し、酸化防止剤を[P1]に十分に溶かし込んだ。さらに、(c)成分として2−ヒドロキシ−1−[4-[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オン(商品名;IRGACURE127、チバ・ジャパン製)0.2部およびビス(2、4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(IRGACURE819;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.1部を加え、十分に溶解・混合後、60℃で1時間加熱脱泡を行った。さらに型枠に流し込んでUV照射装置に(LH−6;フュージョン・ジャパン社製)ランプエネルギー=184W/cm、照射距離54cm、1m/分の速度で1回通して(積算光量=3030mJ/cm2)硬化させて2mmの厚のシートを得た。得られた硬化物を用いて、引張り物性、透湿度を測定した。硬化性組成物の配合割合(部)および測定結果を表2に示す。
<測定方法>
引張り特性
JIS K 6251に準じて、(1/3号ダンベル)サイズに切り出し、引張り特性を下記条件で測定した。
引張り速度200mm/分、23℃×55%R.H条件下で測定(測定機器:島津製オートグラフ、AG−2000A)。
透湿度試験
JIS Z 0208 B法に規定の方法に準拠して、温度条件;40±0.5℃、湿度条件;90±2%RHで透湿度を測定した。
(実施例2)
実施例1の[P1]を[P2]に変更した以外は実施例1と同様の方法で、硬化物作製、硬化物の物性を測定した。結果を表2に示す。
(実施例3)
実施例1の[P1]を[P3]に変更した以外は実施例1と同様の方法で、硬化物作製、硬化物の物性を測定した。結果を表2に示す。
(実施例4)
実施例1の硬化性組成物に脂環構造を有する2官能アクリレートとしてトリシクロデカンジメタノールジアクリレート(商品名;IRR−214K、ダイセル・サイテック製)10部を添加した以外は実施例1と同様の方法で、硬化物作製、硬化物の物性を測定した。結果を表2に示す。
(実施例5)
実施例3の硬化性組成物にトリシクロデカンジメタノールジアクリレート10部、ジシクロペンタニルアクリレート(商品名;FA−513AS、日立化成工業製)10部を添加した以外は、実施例3と同様の方法で、硬化物作製、硬化物の物性を測定した。結果を表2に示す。
(比較例1)
実施例1の[P1]を[P4]に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、硬化物作製、硬化物の測定を評価した。結果を表2に示す。
(比較例2)
比較例1の硬化性組成物にイソボロニルアクリレート(IBXA、大阪有機化学工業製)10部を添加した以外は、比較例1と同様の方法で、硬化物作製、硬化物の測定を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2010126680
ポリマー物性上では、本発明のビニル系重合体(a)である[P1]〜[P3]は、比較製造例1、2の[P4]、[P5]のブチルアクリレート単独重合体に対して、ポリマーのTg(ガラス転移点)が高くなっているにも関わらず、粘度が低下しており通常のフリーラジカル重合系では予想されない効果が見られている。さらに、硬化物物性上では、本発明のビニル系重合体(a)である[P1]〜[P3]を用いた実施例1〜3では、比較例1に対して、低透湿性が向上している。さらに(b)成分の脂環構造含有モノマーを添加した実施例4、5では、無添加の実施例1、3よりもさらに、低透湿性能が向上している。
本発明の硬化性組成物は、C8〜22の脂肪族アルキル基を有する単量体を共重合して得られるビニル系重合体を硬化させて得られる硬化物は、ビニル系重合体の由来の良好な耐熱性、耐侯性、耐油性、圧縮永久歪、機械物性などを有するとともに、低透湿性が改善されているため、低透湿性能を要求されるシール材、電気・電子部品材料、電気絶縁材、接着剤、粘着剤、ポッティング剤、放熱材、防水材、防振・制振・免振材、フィルム、マリンデッキコーキング、注型材料、コーティング材、成形材料等の用途に好適である。

Claims (18)

  1. (a)主鎖がC8〜22の脂肪族アルキル基を有するビニル系単量体を5重量%以上含み、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)の値が1.8未満で、分子末端に1分子あたり少なくとも1個の架橋性官能基を有するビニル系重合体
    を含有する硬化性組成物。
  2. さらに、(b)環構造を有するビニル系単量体を含有する、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 前記架橋性官能基が下記式(1)で示される基である、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
    −OC(O)C(R)=CH2 (1)
    (式中、Rは水素、または、炭素数1〜20の有機基を表す。)
  4. さらに、(c)前記ビニル系重合体(a)を架橋、硬化させる化合物を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  5. 前記(c)前記ビニル系重合体(a)を架橋、硬化させる化合物が開始剤である、請求項4に記載の硬化性組成物。
  6. 前記(c)前記ビニル系重合体(a)を架橋、硬化させる化合物が光開始剤である、請求項4または5に記載の硬化性組成物。
  7. 前記(c)前記ビニル系重合体(a)を架橋、硬化させる化合物が熱分解性開始剤である、請求項4または5に記載の硬化性組成物。
  8. 前記(c)前記ビニル系重合体(a)を架橋、硬化させる化合物がレドックス系開始剤である、請求項4または5に記載の硬化性組成物。
  9. 前記(a)ビニル系重合体の主鎖がリビングラジカル重合により製造されたものである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  10. 前記リビングラジカル重合が原子移動ラジカル重合である、請求項9に記載の硬化性組成物。
  11. 前記(a)ビニル系重合体の主鎖が、連鎖移動剤を用いたビニル系モノマーの重合により製造されたものである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  12. 前記(a)ビニル系重合体の主鎖が、(メタ)アクリル系モノマー、アクリロニトリル系モノマー、芳香族ビニル系モノマー、フッ素含有ビニル系モノマー及びケイ素含有ビニル系モノマーからなる群から選ばれる少なくとも一種を主として重合して製造されたものである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  13. 前記(a)ビニル系重合体の主鎖が(メタ)アクリル酸エステルを主として重合して製造されたものである、請求項12記載の硬化性組成物。
  14. 前記(a)ビニル系重合体の主鎖がアクリル酸エステルを主として重合して製造されたものである、請求項13記載の硬化性組成物。
  15. 前記(a)ビニル系重合体の数平均分子量が3000以上である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の硬化性組成物を硬化させて得られる硬化物。
  17. 前記硬化物が、活性エネルギー線または熱により硬化させて得られる、請求項16記載の硬化物。
  18. 前記活性エネルギー線がUVおよび/または電子線である、請求項17記載の硬化物。
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