JP2010126462A - 脳機能改善用組成物および該組成物を含有する機能性食品 - Google Patents

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Kazutoshi Yoshikawa
和俊 吉川
Masahiko Nakano
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Abstract

【課題】神経変性、脳血管障害、頭部外傷等に伴って起こる脳機能障害のより効果的な改善剤および該改善剤を含有する機能性食品を提供する。
【解決手段】本発明の一般式(1)で示されるピロロキノリンキノン類またはその塩と、多価不飽和脂肪酸、リン脂質またはその前駆体、グルタチオンおよびイチョウ葉エキスから選ばれる一種以上の成分を共に含有する組成物を用いることによって、脳機能障害、例えば認知症に伴う脳の学習、記憶力の低下をより効果的に改善することができる。
【図1】
Figure 2010126462

(式中のR、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、フェニル基、または短鎖長のアルキル基、アラルキル基、アルキルアリール基、アルケニル基若しくはアルキニル基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、一般式(1)で示されるピロロキノリンキノン類またはその塩と、多価不飽和脂肪酸、リン脂質またはその前駆体、グルタチオンおよびイチョウ葉エキスから選ばれる一種以上の成分を共に含有する脳機能改善用組成物、並びに該組成物を含有する機能性食品に関する。かかる脳機能改善用組成物や機能性食品は、血管性または器質性に引き起こされる脳機能障害の改善に役立つ。
Figure 2010126462
(式中のR、R、Rは、同一または異なって、水素原子若しくはフェニル基、または短鎖長のアルキル基、アラルキル基、アルキルアリール基、アルケニル基若しくはアルキニル基を表す。)
近年、総人口に占める老人の割合が急激に増加しており、それに伴って、加齢に伴う学習、記憶能力の低下や、さらには疾病としての認知症の増加が問題になっている。認知症の原因疾患としては、アルツハイマー病に代表される脳変性疾患、脳梗塞や脳出血等による脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷、感染症、代謝性疾患等が挙げられる。特に、高齢化の進展に伴って患者数が著しく増加しているのはアルツハイマー病である。アルツハイマー病は日本では認知症患者の約30%、米国では40〜60%を占めると言われ、急激な短期の記銘力、記憶力の低下、人格障害等を引き起こすことを特徴としており、医療費、介護の面から大きな社会問題になっている。
本病では、脳組織の萎縮や脱落などを伴い、神経伝達物質であるアセチルコリンの減少が起こる。また、本病に特徴的なものとして、大脳皮質や海馬に存在する老人斑、神経原繊維変化があり、老人斑の中心に存在するアミロイドβ蛋白質と神経原繊維変化の構成蛋白質であるタウ蛋白質の両面から発症機構の研究が進められている。これらの発症機構を基に、治療薬の開発も進められており、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬等が開発されているが、十分な効果を上げているとは未だ言い難い。即ち、発症後の回復は通常困難であり、対症療法的に進行を遅らせる治療にならざるを得ないのが現状である。
一方、近年、食品成分の機能研究が進み、脳の機能改善に影響を与える成分が見出され、本症の発症や進行を抑える機能を食品に求める動きが活発になって来ており(例えば、特許文献1〜3参照)、さらに有効な食品素材の開発が求められている。
特開平7−17855号公報 特開平7−143862号公報 特許第3195594号公報
本発明の目的は、神経変性、脳血管障害、頭部外傷等に伴って起こる脳機能障害のより効果的な改善用組成物および該改善用組成物を含有する機能性食品を提供することにある。
本発明者らは、一般式(1)で示されるピロロキノリンキノン類またはその塩と組み合わせることによって相乗効果を示す生理活性物質について鋭意検討を重ねた。その結果、一般式(1)で示されるピロロキノリンキノン類またはその塩と、多価不飽和脂肪酸、リン脂質またはその前駆体、グルタチオンおよびイチョウ葉エキスから選ばれる一種以上の成分を共に用いることによって、それぞれ単独の場合と比較して、脳機能障害の改善効果が相乗的に高まるという注目すべき新知見を見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下の(1)〜(6)に示すピロロキノリンキノン類またはその塩と、多価不飽和脂肪酸、リン脂質またはその前駆体、グルタチオンおよびイチョウ葉エキスから選ばれる一種以上を成分として含む、学習、記憶能力等の認知力の改善に有効な脳機能改善用組成物および該組成物を含有する機能性食品に関するものである。
(1)一般式(1)で示されるピロロキノリンキノン類またはその塩と、多価不飽和脂肪酸、リン脂質またはその前駆体、グルタチオンおよびイチョウ葉エキスから選ばれる一種以上の成分を共に含有することを特徴とする、脳機能改善用組成物。
Figure 2010126462
(式中のR、R、Rは、同一または異なって、水素原子若しくはフェニル基、または短鎖長のアルキル基、アラルキル基、アルキルアリール基、アルケニル基若しくはアルキニル基を表す。)
(2)多価不飽和脂肪酸がドコサヘキサエン酸である、(1)に記載の脳機能改善用組成物。
(3)リン脂質がフォスファチジルセリンである、(1)に記載の脳機能改善用組成物。
(4)一般式(1)で示されるピロロキノリンキノン類またはその塩に対する、多価不飽和脂肪酸、リン脂質またはその前駆体、グルタチオンおよびイチョウ葉エキスから選ばれる一種以上の成分の組成比が1〜100倍重量である、(1)に記載の脳機能改善用組成物。
(5)学習、記憶能力の低下抑制作用を有する、(1)〜(4)の何れか一項に記載の脳機能改善用組成物。
(6)(1)に記載の脳機能改善用組成物を含有する機能性食品。
本発明の一般式(1)で示されるピロロキノリンキノン類またはその塩と、多価不飽和脂肪酸、リン脂質またはその前駆体、グルタチオンおよびイチョウ葉エキスから選ばれる一種以上の成分を共に含有する脳機能改善用組成物、並びに該組成物を含有する機能性食品を用いることによって、脳機能障害、例えば認知症等の脳の学習、記憶力の低下を伴う障害をより効果的に改善することができる。
本発明は、ピロロキノリンキノン類またはその塩に、多価不飽和脂肪酸、リン脂質またはその前駆体、グルタチオンおよびイチョウ葉エキスから選ばれる一種以上の成分を含ませることによって相乗的に作用力を高めた脳機能改善用組成物および該組成物を含有する機能性食品に関する。
ピロロキノリンキノンは、1979年メタノール資化性菌のメタノール脱水素酵素の補酵素として見出された(Nature, 230, 843-844, 1979、FEBS Letter, 108, 443-446, 1979)。細菌類以外にも、大豆、空豆、ピーマン、ジャガイモ、パセリ、ホウレンソウなどの食用植物や、酢、茶、ココア、納豆、豆腐等の加工食品からも検出されている(Biochem. Journal, 307, 331-333, 1995)。また、ヒトやラットの生体内にも存在すること(Biochimica et Biophysica Acta, 1156, 62-66, 1992)が報告されている。2003年にはアミノ酸、リジンの酸化を触媒する酵素(2-アミノアジピン酸 6-セミアルデヒド脱水素酵素)の酸化還元補酵素として機能することが明らかとなり、新しいビタミンと位置付けられている化合物である(Nature, 422, 832, 2003)。
ピロロキノリンキノンやその誘導体の作用としては、脳機能改善作用(J. Clin. Biochem. Nutr., 42, 29-34, 2008)の他に、活性酸素除去作用(特開平5-078247号公報)、細胞の増殖促進作用(特開昭61-58584号公報)、アルドース還元酵素阻害作用(特開平6-256191号公報)、メラニン産生抑制および美白作用(特開平8-020512号公報)、紫外線吸収作用(特許第3625493号公報)または神経成長因子産生促進作用(特開平6-211660号公報)等が知られている。
一般式(1)で示されるピロロキノリンキノン類またはその塩において、式中のR、R、Rは、同一または異なって、水素原子若しくはフェニル基、または短鎖長のアルキル基、アラルキル基、アルキルアリール基、アルケニル基若しくはアルキニル基を表す。
短鎖長のアルキル基、アラルキル基、アルキルアリール基のアルキル部分としては、例えば直鎖または分枝状の炭素数1〜6のアルキルが挙げられ、より具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル等が挙げられ、中でもメチルまたはエチルが好ましいものとして挙げられる。
短鎖長のアラルキル基としては、例えば炭素数7〜15のアラルキル基が挙げられ、より具体的にはベンジル、フェネチル、ベンズヒドリル、ナフチルメチル等が挙げられる。
短鎖長のアルキルアリール基のアリール部分としては、例えば炭素数6〜14のアリールが挙げられ、より具体的にはフェニル、ナフチル、アントリル等が挙げられる。従って、アルキルアリール基としては、メチルフェニル、エチルフェニル等が挙げられる。
短鎖長のアルケニル基としては、例えば直鎖または分岐状の炭素数2〜6のアルケニル基が挙げられ、より具体的にはビニル、アリル、1−プロペニルメタクリル、クロチル、1−ブテニル、3−ブテニル、2−ペンテニル、4−ペンテニル、2−ヘキセニル、5−ヘキセニル等が挙げられる。
短鎖長のアルキニル基としては、例えば直鎖または分岐状の炭素数2〜6のアルキニル基が挙げられ、より具体的にはエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル等が挙げられる。
上述の一般式(1)においてR、R、Rが何れも水素原子である化合物は、有機化学的方法(J. Am.Chem. Soc. 103, 5599-5600, 1991)または発酵法によって得られる。例えば、メタノール資化性を有しかつピロロキノリンキノンを生産する能力を有する細菌を、炭素源としてメタノールを含有し鉄化合物の濃度を制御した培養液中で培養することによりピロロキノリンキノンを生産する方法(特開平1‐218597号公報)等により製造することが可能である。
一般式(1)で示されるピロロキノリンキノン類またはその塩のうち、エステル体はピロロキノリンキノンから常法のエステル化反応に従って合成することができる。ピロロキノリンキノンのトリエステル体は、例えば、ピロロキノリンキノンまたはその塩を酸性条件下でアルコール類と反応させる方法(特開平3‐123781号公報、特開平3‐145492号公報)や、ピロロキノリンキノンまたはその塩を、塩基の存在下でハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルケニル、ハロゲン化アルキニル、ハロゲン化アラルキル、ハロゲン化アラアリール等と反応させる方法を用いることにより容易に合成することができる。また、上記方法によって得られるピロロキノリンキノンのトリエステル体を酸性または塩基性条件下で部分加水分解することで、モノエステル体、ジエステル体を得ることができる。
このようにして得られる一般式(1)で示されるピロロキノリンキノン類またはその塩は、カラムクロマトグラフィー、再結晶法、溶媒抽出法などの通常の方法により、反応液中から分離、精製することができる。それらの同定には、元素分析、NMRスペクトル、IRスペクトル、質量分析等の各種手段が用いられる。
一般式(1)で示されるピロロキノリンキノン類の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム、トリエタノールアミン、トリメチルアミン等の有機アミン塩、リジン、アルギニン等の塩基性アミノ酸塩等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一方、多価不飽和脂肪酸としては、例えば、ドコサヘキサエン酸、アラキドン酸またはエイコサペンタエン酸等が挙げられる。これらの多価不飽和脂肪酸は脳の認知機能に重要な役割を果たすと共に、脳機能改善作用(行動科学 第44巻、31〜43、2005年)、抗炎症作用(皮膚科紀要 第91巻、89〜99、1996年)、血中コレステロール低下作用(日本臨床栄養学会雑誌 第25巻、303〜311、2004年)を有することが知られている。イワシやマグロ等の青魚に属する魚の油中に多く含まれており、食品分野で利用されている。
リン脂質またはその前駆体としては、例えば、フォスファチジルセリン(PS)、フォスファチジルコリン(PC)またはシチジン−5−ジフォスフォコリンが挙げられる。これらのリン脂質やその前駆体は脳細胞膜に多量に存在する。
フォスファチジルセリンは、特に脳に多く含まれるリン脂質であり、脳機能との関連が注目されている。フォスファチジルセリンの摂取がシナプトソームからのアセチルコリンの放出を増加させることから、脳機能の改善を期待した研究が進められ、認知機能の改善作用等が報告されている(Psychopharmacol., 99, 316-321, 1989)。フォスファチジルセリンとしては、公知の方法により大豆レシチンから製造したダイズ転移フォスファチジルセリン等を用いることができる。
フォスファチジルコリンの機能として、肝機能の正常化を中心にした脂質代謝異常の改善、血清コレステロール低下作用、記憶の改善作用等が知られている(J Nutr, 125, 1484-,1995)。フォスファチジルコリンは、鶏卵、大豆中に多量に含まれ、イワシやマグロ等の青魚に属する魚の油中にも多く含まれており、食品分野で広く利用されている。
シチジン−5−ジフォスフォコリンは、フォスファチジルコリンの前駆物質であり、本物質の生合成の促進を介して脳神経細胞のリン脂質代謝を改善することにより、脳機能の改善を示す(Arzneimittelforschung 43, 822-828, 1993)。シチジン−5−ジフォスフォコリンは化学的方法(特公昭63-6558号公報)、微生物を用いる酵素法(特開昭63-313594号公報)により製造することができる。
グルタチオン(γ−L−グルタミル−L−システニル−グリシン)は天然には動物、酵母を初め生物に広く含まれており、特に牛レバー、マダラ、アカガイ、ホウレンソウ、ブロッコリー、酵母に多く含まれている。生体内で抗酸化物質として機能し、細胞の老化等を引き起こすと考えられている過酸化脂質の生成を抑制したり、既に生成した過酸化脂質から体を防御したりする働きがある。また、有害物質の解毒、慢性肝疾患、妊娠中毒症、角膜損傷等の予防に効果が認められている。グルタチオンは、タンパク質分解法、化学合成法、酵素法、発酵法の何れかの方法で製造することができる。
イチョウ葉エキスは、イチョウの葉よりエタノール等で抽出し、濃縮または粉末化したもので、フラボノイドとしてケルセチン、イソラムネチン、ケンフェロール、ギンゲチン、ビロベチン等のフラボン配糖体を、またテルペノイドとしてギンゴライド、ビロバリド等の機能成分を含む。血管を拡張し血流の循環を改善し、記憶力の減退、老人性認知症に効果がある。ドイツやフランスでは、イチョウ葉エキスを主成分とした医薬品が脳および末梢循環改善薬として認可されている。イチョウ葉エキスは、公知の方法により製造する(特開昭62‐292794公報、特開平2‐73079公報、特開平2‐193907公報)。例えば、乾燥したイチョウ葉をエタノールで加熱還流して抽出液を濃縮または粉末化することによって得られる。
一般式(1)で示されるピロロキノリンキノン類またはその塩は多価不飽和脂肪酸、リン脂質またはその前駆体、グルタチオン、イチョウ葉エキスのうちの一種以上の成分と共に使用するが、さらに他の機能性食品素材と組み合わせて使用することができる。組み合わせ可能な機能性食品素材としてはコエンザイムQ10、還元型コエンザイムQ10、L−カルニチン、α−リポ酸、ビタミンB群等の食品として用いられているビタミン類、アミノ酸類、カロテノイド類等が例示されるが、これらに限定されるものではない。
製剤は、有効成分として一般式(1)で示されるピロロキノリンキノン類またはその塩と、多価不飽和脂肪酸、リン脂質またはその前駆体、グルタチオンおよびイチョウ葉エキスのうちの一種以上の成分を含有するが、さらに任意の有効成分を含有していてもよい。また、それら製剤は、有効成分を薬理学的に許容される一種またはそれ以上の担体と一緒に混合して、製剤学の技術分野においてよく知られている任意の方法により製造される。
投与する剤形としては、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、浸剤・煎剤、カプセル剤、シロップ剤、液剤、エリキシル剤、エキス剤、チンキ剤、流エキス剤等の経口剤としての剤形が好適に用いられる。
経口剤として製剤化する際には、賦形剤、結合剤、崩壊剤、潤沢剤、分散剤、懸濁剤、乳化剤、希釈剤、緩衝剤、抗酸化剤、細菌抑制剤等の添加剤を用いることができる。
経口投与に適当な、例えばシロップ剤のような液体調製物である場合は、水、蔗糖、ソルビトール、果糖等の糖類、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、ゴマ油、オリーブ油、大豆油等の油類、パラヒドロキシ安息香酸エステル類等の防腐剤、安息香酸ナトリウム等の保存剤、ストロベリーフレーバー、ペパーミント等のフレーバー類等を添加して製剤化することができる。
また、経口投与に適当な、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤等の場合には、乳糖、ブドウ糖、蔗糖、マンニトール、ソルビトール等の糖類、バレイショ、コムギ、トウモロコシ等の澱粉、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム等の無機物、結晶セルロース、カンゾウ末、ゲンチアナ末等の植物末等の賦形剤、澱粉、寒天、ゼラチン末、結晶セルロース、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、アルギン酸ナトリウム等の崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、タルク、水素添加植物油、マクロゴール、シリコーン油等の滑沢剤、ポリビニールアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルメロース、ゼラチン、澱粉糊液等の結合剤、脂肪酸エステル等の界面活性剤、グリセリン等の可塑剤等を添加して製剤化することができる。
また、経口投与に適当な製剤には、一般に飲食品に用いられる添加剤、例えば、食甘味料、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防黴剤、ガムベース、苦味料、酵素、光沢剤、酸味料、調味料、乳化剤、強化剤、製造用剤、香料、香辛料抽出物等が添加されてもよい。
経口投与に適当な製剤は、そのまま、または、例えば、粉末食品、シート状食品、瓶詰め食品、缶詰食品、レトルト食品、カプセル食品、タブレット状食品、流動食品、ドリンク剤等の形態のものであってもよく、健康食品、機能性食品、栄養補助食品等の飲食品として用いてもよい。
本発明における一般式(1)で示されるピロロキノリンキノン類またはその塩に対して添加する、多価不飽和脂肪酸、リン脂質またはその前駆体、グルタチオンおよびイチョウ葉エキスから選ばれる一種以上の成分の重量比は、1〜100倍重量、好ましくは10〜100倍重量である。比率が1倍重量を下回る場合は多価不飽和脂肪酸、リン脂質またはその前駆体、グルタチオンおよびイチョウ葉エキスから選ばれる一種以上の成分の相乗的な脳機能改善効果が期待できないようになり、100重量倍を超える場合にはピロロキノリンキノン類またはその塩の脳機能改善効果が希薄になる。
以下、実施例をもって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1
(1)試験方法
雄ウィスター系ラット(9週齢)を各群6匹ずつ用い、各試験区の飼料を摂餌させながらモーリス水迷路法により学習・記憶能力に対する作用性を検討した。
すなわち、円形のプール(直径150cm、深さ45cm)の底を白線で4分割し、そのうちの1分画の中央部に水中に隠れるように円形のプラットフォームを置き、各ラットをプラットフォームのない他の分画3ヵ所の異なった位置から遊泳させプラットフォームの位置を学習・記憶させた。なお、本試験は毎日1回7日間行った。
次いで、ラットを酸化ストレス(純酸素)下に48時間置き、酸化ストレス処理した後、毎日1回7日間、プラットフォームを取り除いた迷水路に60秒間遊泳させ、4分画中、プラットフォームがあった区画の滞留時間を測定し、以下の式により記憶保持率を算出した。
(2)ドコサヘキサエン酸(DHA)と併用した場合
被験物質としてピロロキノリンキノン二ナトリウム塩(PQQ・2Na)0.02重量%に、DHAを0.6重量%混合した飼料を用いて試験を行った。表1に示すように、酸化ストレス後の記憶保持にPQQ・2NaとDHAの相乗効果が認められた(表1)。
試験区:
試験区1:無添加
試験区2:PQQ・2Naを0.02重量%添加
試験区3:DHAを0.6重量%添加
試験区4:PQQ・2NaおよびDHAを各々0.02重量%および0.6重量%添加
記憶保持率:
記憶保持率=(酸化ストレス処理7日後の滞留時間/酸化ストレス処理1日前の滞留時間)×100
各区ラット6匹の平均値
Figure 2010126462
実施例2
フォスファチジルセリン(PS)と併用した場合
被験物質としてフォスファチジルセリン(PS)を0.6重量%飼料に混合して使用した以外は、実施例1と同様の試験を行った。酸化ストレス処理(純酸素48時間処理)7日後の結果を表2に示す。酸化ストレス後の記憶保持にPQQ・2NaとPSの相乗効果が認められた。
試験区:
試験区5:無添加
試験区6:PQQ・2Naを0.02重量%添加
試験区7:PSを0.6重量%添加
試験区8:PQQ・2NaおよびPSを各々0.02重量%および0.6重量%添加
記憶保持率:
各区ラット6匹の平均値
Figure 2010126462
実施例3
グルタチオンと併用した場合
被験物質として、グルタチオンを0.6重量%飼料に混合して使用した以外は、実施例1と同様の試験を行った。酸化ストレス処理(純酸素48時間処理)7日後の結果を表3に示す。酸化ストレス後の記憶保持にPQQ・2Naとグルタチオンの相乗効果が認められた。
試験区:
試験区9:無添加
試験区10:PQQ・2Naを0.02重量%添加
試験区11:グルタチオンを0.6重量%添加
試験区12:PQQ・2Naおよびグルタチオンを各々0.02重量%および0.6重量%添加
記憶保持率:
各区ラット6匹の平均値
Figure 2010126462
実施例4
イチョウ葉エキスと併用した場合
被験物質として、イチョウ葉エキスを0.6重量%飼料に混合して使用した以外は、実施例1と同様の試験を行った。酸化ストレス処理(純酸素48時間処理)7日後の結果を表4に示す。酸化ストレス後の記憶保持にPQQ・2Naとイチョウ葉エキスの相乗効果が認められた。
試験区:
試験区13:無添加
試験区14:PQQ・2Naを0.02重量%添加
試験区15:イチョウ葉エキスを0.6重量%添加
試験区16:PQQおよびイチョウ葉エキスを各々0.02重量%および0.6重量%添加
記憶保持率:
各区ラット6匹の平均値
Figure 2010126462

Claims (6)

  1. 一般式(1)で示されるピロロキノリンキノン類またはその塩と、多価不飽和脂肪酸、リン脂質またはその前駆体、グルタチオンおよびイチョウ葉エキスから選ばれる一種以上の成分を共に含有することを特徴とする、脳機能改善用組成物。
    Figure 2010126462
    (式中のR、R、Rは、同一または異なって、水素原子若しくはフェニル基、または短鎖長のアルキル基、アラルキル基、アルキルアリール基、アルケニル基若しくはアルキニル基を表す。)
  2. 多価不飽和脂肪酸がドコサヘキサエン酸である、請求項1に記載の脳機能改善用組成物。
  3. リン脂質がフォスファチジルセリンである、請求項1に記載の脳機能改善用組成物。
  4. 一般式(1)で示されるピロロキノリンキノン類またはその塩に対する、多価不飽和脂肪酸、リン脂質またはその前駆体、グルタチオンおよびイチョウ葉エキスから選ばれる一種以上の成分の組成比が1〜100倍重量である、請求項1に記載の脳機能改善用組成物。
  5. 学習、記憶能力の低下抑制作用を有する、請求項1〜4の何れか一項に記載の脳機能改善用組成物。
  6. 請求項1に記載の脳機能改善用組成物を含有する機能性食品。
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