JP2010124009A - 冷却用ファンユニットの運転制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】BWB4により電気的に接続された複数枚の電子回路基板を冷却する冷却用ファンユニットにおいて、ブロア型ファンを収納するファンユニット筐体14と、前記ファンユニット筐体14の前記BWB4と対向する位置で前記BWB4と平行に配置され、前記ブロア型ファンの運転を制御する制御回路板15と、前記ファンユニット筐体14を前記電子回路基板の冷却位置に装着したとき、前記BWB4上に設けたコネクタと嵌合するように、前記制御回路板15の所定位置に配置したプラグインコネクタ16と、を備えた冷却用ファンユニットが提供される。
【選択図】図9
Description
この通信装置1の冷却システムは、冷気の吸入側と排出側とにそれぞれ軸流型ファンを配置したものであって、一般にプッシュプル(Push−Pull)方式と呼ばれている。2つの軸流型ファン101,102により構成するファンユニット100は、通信装置1の下部の吸入口110から内部に冷気を吸い込むために設けられている。排気用のファンユニット200は、通信装置1の上部に形成した排気口210から外部に熱を吐き出すものであって、2つの軸流型ファン201,202により構成される。
この発明の目的は、冷却効率が高く、小型化、軽量化が可能な冷却用ファンユニットの運転制御方法を提供することにある。
従来は、排気用ファンユニット10のプラグインコネクタが、挿入時に必要とされる嵌合保証寸法を満足するために、構造部材の寸法公差を極力小さくするように設計していた。
最初に、この発明をプラグ・イン・ユニットが横実装される通信装置について説明する。
この通信装置1の冷却システムは、プル側のファンユニット10として3台のブロア型ファン11,12,13を備えている点で、従来の冷却システムとは構成が異なる。ただし、冷気の吸入側には、軸流型ファン21を備えたファンユニット20が使用されている。このファンユニット20は、通信装置1の背面右側に配置されており、ブロア型ファン11,12,13によるファンユニット10は、通信装置1の左側に背面から挿入されるものである。
通信装置1には、その前面から6段のプラグ・イン・ユニットを構成する電子回路基板31〜36が挿入されている。ここでは、筐体7の前面左側に設けた排気口74から、それぞれ3つのブロア型ファン11,12,13によって電子回路基板31〜36で発生した熱を放出するようにしている。
従来のプッシュプル方式の冷却システム(図19)のように、複数のファンユニットで構成したものにおいて、プッシュ側のファンユニット100とプル側のファンユニット200とは、それぞれ異なる回転数で運転制御されていた。しかし、ファンユニット10のように、複数のファンモータから構成したファンユニット内では、いずれのファンモータも常に同じ回転数値となるように制御して運転するようにしていた。
図5では、軸流型ファン21の停止時に、吸入口73から軸流型ファン21の翼の隙間を通って、通信装置1の内部に冷気が流入することを示している。通常は、軸流型ファン21は常時稼働とせずに、ブロア型ファン11,12,13だけを運転して、通信装置1の内部が所定温度以上の高温になったり、又はブロア型ファンの交換時など、ファンユニット10を取り外したりする場合だけ、臨時に稼働するように制御している。したがって、軸流型ファン21により構成したファンユニット20であれば、その停止時においても吸入口73からの冷気の吸込みが可能である。
図6は、3台のブロア型ファンを備えたファンユニットの外観を示す斜視図である。また、図7は、各ブロア型ファンの排気方向ベクトルを示すファンユニットの側面図である。
いま、通信装置1に横実装されるプラグ・イン・ユニット30は、内部スペース70の下段に挿入する電子回路基板31ほど、消費電力が大きいものを収納している場合を考える。図1に示すように、筐体7内で横実装されたプラグ・イン・ユニット30とファンユニット10との間には、間隙Gを備えている。そして、3台のブロア型ファン11,12,13を千鳥配置とすることによって、筐体7に流入する冷気を下段の電子回路基板31,32等に対して集中して、効率的に冷却することが可能になる。また、このようなファンユニット10により、通信装置1の縦方向での省スペース化を容易に実現できる。
図8のファンユニット10は、ブロア型ファン11,12,13をそれぞれ回転数R1,R2,R3(R1>R2>R3)で運転している。その場合には、図1に示すような整流板2を設けなくても、3台のブロア型ファン11,12,13での各風速ベクトルD1,D2,D3を等しくすることができる。したがって、ファンユニット10における各ブロア型ファン11,12,13を異なる回転数で運転制御することにより、図1の通信装置に比較して、より簡単に筐体7の内部を均等な風量の冷気で冷却できる。
ファンユニット10は、上述したように通信装置1の背面から筐体7の左側のエアダクト62に挿入されるものであって、3台のブロア型ファン11,12,13を収納するファンユニット筐体14と、このファンユニット筐体14の最後端部でBWB4と平行して対向する平面上に配置された制御回路板15とを備えている。この制御回路板15の所定位置に外部信号の授受を行うプラグインコネクタ16を設けて、この外部信号に基づいてブロア型ファンの運転を制御するように構成している。ここで、制御回路板15はBWB4と互いに平行になるよう配置してあるため、ファンユニット10を所定位置まで筐体7内に挿入したとき、自動的にプラグインコネクタ16がBWB4側のコネクタ41と嵌合する。
BWB4のコネクタ41にプラグインコネクタ16が嵌合するとき、制御回路板15が固定されたフロート板17は、2本のガイドピン42,43により位置決めされた状態となる。フロート板17は、丸穴17hとボルト18a,18bとの間のスペーサによって、ファンユニット筐体14に対して遊びをもつことで、通信装置1の組立誤差、及びファンユニット筐体14の組立誤差を吸収すると同時に、フロート板17のガイド孔17gにガイドピン43が入ることによって、コネクタ41に対する位置合わせがなされる。これにより、ファンユニット10の装着時におけるコネクタ接続の手間を軽減すると同時に、プラグインコネクタ16のコネクタピンにピン曲がり等の不具合発生を防止している。
図12は、ブースト回路の機能を説明するブロック図である。
t0は運転開始時刻、t1は通常の軸流型ファンにおけるアラームマスク時間の経過時刻である。軸流型ファンでは、時刻t2でファンの回転数がr2に達して安定するが、ブロア型ファンは、時刻t1では規定回転数r0(最低保証の回転数)に到達していないだけでなく、時刻t3になって漸く安定した回転数r2に到達する。したがって、図12に示すブースト回路152を時刻t2までオンすることにより、ブロア型ファンの回転数が安定するまでの時間を短縮することができる。安定した回転数r2に達した時刻t2の後に、ブースト回路152をオフしてブロア型ファンには通常の給電電圧を供給する。その結果、ブロア型ファンにおけるアラームマスク時間を軸流型ファンと同様に設定できる。
このブースト回路152では、プラス電源142とマイナス電源143との間に、抵抗R1,R2との直列回路、抵抗R4とトランジスタQ1との直列回路、及びトランジスタQ2と抵抗R5との直列回路を接続している。また、トランジスタQ1には、ベースに抵抗R1,R2との接続点を接続するとともに、コンデンサC1〜C3、及び抵抗R3を接続している。さらに、トランジスタQ2には、ベースに抵抗R4とトランジスタQ1との接続点を接続するとともに、エミッタからダイオードD11を介してブースト信号を出力している。
図1に示す通信装置1のように、ブロア型ファン11,12,13で排気用ファンユニット10を構成する冷却システムでは、冷却システムを運転しはじめた後の短時間は、筐体7内に冷気を取り込む吸気用ファンユニット20だけを起動し、筐体7の内外で所定の圧力差が発生した後にブロア型ファン11,12,13を起動することにより、前述したブースト回路を用いたものと同様に、ブロア型ファンの起動後、その回転数が定常値に到達する時間を短縮できる。
図16において、プラス電源142、マイナス電源143は、ブロア型ファンモータ10M、回転数制御回路151、及びスイッチ回路20Sを介して軸流型ファンモータ20Mにそれぞれ電源を供給している。ブロア型ファンモータ10Mは、回転数検出回路153と接続され、規定回転数回路154とともに回転数比較回路155に接続され、その運転状況を監視するようにしている。
冷却用ファンユニットを、図1に示すように電子回路基板を収納した通信装置1の筐体7内に冷気を取り込む軸流型ファン21と、筐体7に取り込まれた空気を排気するブロア型ファン11,12,13とから構成した場合に、通信装置1の周囲温度に応じて通信装置1の冷却を行う必要がある。すなわち、正常に空調管理された環境下(温度T2℃以下)では、上述した図5に示す状態で、ブロア型ファンモータだけを低速(回転数r1)で回転し、軸流型ファンモータを停止状態にしておくことができる。
さらに、空調管理が正常でないだけでなく、所定温度(温度T4℃)以上になった場合は、ブロア型ファンモータを高速で回転し続ける一方で、軸流型ファンモータも所定速度(回転数r3)で回転するように制御する。
この表は、緊急時の冷却用ファンユニットの運転制御方法として、4通りの運転モードを想定して、各ファンの回転数を示している。第1ないし第3のモード(FAIL1〜FAIL3)は、3台のブロア型ファン11,12,13を搭載した排気用ファンユニットで、いずれかのブロア型ファンモータが停止し、あるいはその回転数が最低回転数以下となった場合である。これらのモードでは、軸流型ファン21を所定速度で回転(回転数r3)するように制御すると同時に、管理者に対して所定の警報を通知して、当該ブロア型ファンの交換作業を実施するようにしている。
(付記5) 前記吸気用ファンユニットは、非稼働時においても開口する冷却用空気の取り込み孔を備え、前記排気用ファンユニットの前記ブロア型ファンを稼動することにより前記筐体内に冷気を吸い込む構成としたことを特徴とする付記1記載の通信装置。
(付記10) 前記ファンユニット筐体は、前記制御回路板をスライド可能に保持するフロート板を備え、前記ファンユニット筐体の装着時に、前記フロート板をスライドさせつつ前記制御回路板側のプラグインコネクタを前記BWB側のコネクタに対して位置合わせすることを特徴とする付記8記載の冷却用ファンユニット。
(付記16) 空調管理が正常でない環境下であって、所定温度以上になった場合は、前記ブロア型ファンを高速で回転し、前記軸流型ファンを所定速度で回転するように制御することを特徴とする付記14記載の冷却用ファンユニットの運転制御方法。
2,3,30P 整流板
4 バックワイヤリングボード(BWB)
5 カバー
7 筐体
10 排気用ファンユニット
11,12,13 ブロア型ファン
15 制御回路板
16 プラグインコネクタ
17 フロート板
20 吸気用ファンユニット
21 軸流型ファン
30 プラグ・イン・ユニット
31〜36 電子回路基板
41 コネクタ
61,62 エアダクト
70 内部スペース
71,72 金具
73 吸入口
74 排気口
Claims (6)
- 電子回路基板を収納した筐体内に冷気を取り込む軸流型ファンと、前記筐体に取り込まれた空気を排気するブロア型ファンとから構成され、周囲温度に応じて前記筐体内部の冷却を行う冷却用ファンユニットの運転制御方法において、
正常に空調管理された環境では、前記ブロア型ファンを低速で回転するとともに、前記軸流型ファンを停止状態に制御することを特徴とする冷却用ファンユニットの運転制御方法。 - 空調管理が正常でない環境では、前記ブロア型ファンを高速で回転するように制御することを特徴とする請求項1記載の冷却用ファンユニットの運転制御方法。
- 空調管理が正常でない環境下であって、所定温度以上になった場合は、前記ブロア型ファンを高速で回転し、前記軸流型ファンを所定速度で回転するように制御することを特徴とする請求項1記載の冷却用ファンユニットの運転制御方法。
- 前記ブロア型ファンが停止し、あるいはその回転数が最低回転数以下である場合には、前記軸流型ファンを所定速度で回転するように制御することを特徴とする請求項1記載の冷却用ファンユニットの運転制御方法。
- 前記冷却用ファンユニットが前記ブロア型ファンを複数台搭載したものであって、これらブロア型ファンの内の一台以上が停止し、あるいはその回転数が最低回転数以下である場合には、前記軸流型ファンを所定速度で回転するように制御することを特徴とする請求項1記載の冷却用ファンユニットの運転制御方法。
- 前記ブロア型ファンが未搭載の場合には、前記軸流型ファンを所定速度で回転するように制御することを特徴とする請求項1記載の冷却用ファンユニットの運転制御方法。
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