JP2010123762A - 電気機器 - Google Patents
電気機器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010123762A JP2010123762A JP2008296161A JP2008296161A JP2010123762A JP 2010123762 A JP2010123762 A JP 2010123762A JP 2008296161 A JP2008296161 A JP 2008296161A JP 2008296161 A JP2008296161 A JP 2008296161A JP 2010123762 A JP2010123762 A JP 2010123762A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- case
- cover means
- safety valve
- opening
- electrolytic capacitor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
Abstract
【課題】電解液の蒸発ガスを気密的に覆うカバー手段をケースに強固に取付けることができる電解コンデンサを備える電気機器を提供することを目的とする。
【解決手段】回路部品を有する電気回路21と、回路部品として電気回路21に設けられ、電解液を含むコンデンサ素子1aを密封状態に収納するとともに内部圧力が所定以上になった場合に電解液の蒸発ガスを噴出する安全弁6が設けられたケース3と、このケース3の前記安全弁6を含んで少なくとも上面及び側周面を気密的に覆うとともに開口部11を有し、この開口部11の周縁が前記ケース3の底面側に接着固定されたカバー手段10とを備える電解コンデンサ1を具備する電気機器20である。
【選択図】図2
【解決手段】回路部品を有する電気回路21と、回路部品として電気回路21に設けられ、電解液を含むコンデンサ素子1aを密封状態に収納するとともに内部圧力が所定以上になった場合に電解液の蒸発ガスを噴出する安全弁6が設けられたケース3と、このケース3の前記安全弁6を含んで少なくとも上面及び側周面を気密的に覆うとともに開口部11を有し、この開口部11の周縁が前記ケース3の底面側に接着固定されたカバー手段10とを備える電解コンデンサ1を具備する電気機器20である。
【選択図】図2
Description
本発明は、電解コンデンサを用いる電気回路を備えた電気機器に関する。
従来、電気機器として、例えば、放電灯を点灯させる点灯装置は、一般的には、フィルタ回路、整流平滑回路、高周波変換回路及びランプ点灯回路等から構成されており、整流平滑回路には、直流電源の平滑のため電解コンデンサが接続されている。電解コンデンサは、例えば、陽極箔と陰極箔からなる一対の電極間に電解紙を挟み巻回した電解コンデンサ素子に電解液を含浸させ、この含浸済みの素子に封口ゴムを取付け、有底筒状のケース内に入れて封止されている。
電解コンデンサは、経年変化に伴って、電解液が蒸発して減少し、寿命末期には、電解液の減少による容量低下に加えて電解液の等価直列抵抗(ESR)が上昇し、温度上昇する。やがて、リップル電流により発熱が大きくなり、熱暴走を引き起こし、急激に温度上昇し、電解液の沸点を超えて電解液の蒸発ガスの圧力でケースが破裂する虞がある。そのためケースの一部に安全弁が設けられたものがあり、電解液の蒸発ガスでケース内の圧力が所定圧力以上に達した場合、安全弁が作動し、電解液の蒸発ガスを外部に噴出させ、ケースが破裂するのを防止するようにしている。安全弁が作動することは、ケース内の異常な圧力上昇を抑えることを目的とした正常な動作であるが、外部に噴出した電解液の蒸発ガスが煙に見えることから、使用者が焼損による発煙と誤認し、火災と判断してしまいやすい現象を呈する。
従来、このような現象を防止するため、安全弁から外部に放出された気体を収容する外側気密手段を備えた電解コンデンサ(特許文献1参照)や収容部、縦伸縮部及び環状伸縮部からなるキャップを取付けた電解コンデンサ(特許文献2参照)が提案されている。
特開2005−44868号公報
特開2006−286969号公報
しかしながら、特許文献1に示されたものは、外側気密手段の開口端を金属ケースにおける大径の上部と小径の下部との間の段部に引っ掛けることにより、外側気密手段を金属ケースに係止するものである。また、特許文献2に示されたものは、環状のゴム等を内蔵した環状伸縮部によって、その収縮でキャップを金属ケースに取付けるものである。このような外側気密手段の係止やキャップの取付け方法では、電解液の蒸発ガスの噴出力に対応するには十分ではなく、外側気密手段やキャップが蒸発ガスの噴出力によって金属ケースから離脱してしまう可能性がある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、電解液の蒸発ガスを気密的に覆うカバー手段をケースに強固に取付けることができる電解コンデンサを備える電気機器を提供することを目的とする。
請求項1に記載の電気機器は、回路部品を有する電気回路と;回路部品として電気回路に設けられ、電解液を含むコンデンサ素子を密封状態に収納するとともに内部圧力が所定以上になった場合に電解液の蒸発ガスを噴出する安全弁が設けられたケースと、このケースの前記安全弁を含んで少なくとも上面及び側周面を気密的に覆うとともに開口部を有し、この開口部の周縁が前記ケースの底面側に接着固定されたカバー手段とを備える電解コンデンサと;を具備することを特徴とする。
本発明及び以下の発明において、特に指定しない限り用語の定義及び技術的意味は次による。電気回路は、例えば、光源の点灯回路やモータの駆動回路等があるが、格別限定されるものではない。回路部品には、例えば、電解コンデンサ等のコンデンサ、チョークコイル等の巻線部品、トランジスタ等のスイッチング素子等、電気回路を構成するうえで必要な部品が含まれる。安全弁は、ケースの内部圧力が所定以上になった場合に電解液の蒸発ガスを逃がす機能を有していればよく、その形態や配設位置は格別限定されるものではない。開口部の周縁とは、周縁の最端部を含むが、最端部に限定されず、所定の幅を有する領域を意味する。また、ケースの底面側に接着固定とは、ケースの底面に直接的に接着固定される場合のみならず、他の部材を介して間接的に接着固定される場合をも許容する。
請求項2に記載の電気機器は、回路部品を有する電気回路と;回路部品として電気回路に設けられ、電解液を含むコンデンサ素子を密封状態に収納するとともに内部圧力が所定以上になった場合に電解液の蒸発ガスを噴出する安全弁が設けられたケースと、このケースの前記安全弁を含んで少なくとも上面及び側周面を気密的に覆うカバー手段とを備え、前記カバー手段は、開口部を有し、この開口部の周縁は、電解コンデンサの構成部品を構成要素とする挟持手段によって固着されている電解コンデンサと;を具備することを特徴とする。
電解コンデンサの構成部品とは、例えば、ケースやこのケースを密封する封口ゴム等であり、挟持手段は、これらケースや封口ゴム等を構成要素として構成されていることを意味する。
請求項3に記載の電気機器は、回路部品を有する電気回路と;回路部品として電気回路に設けられ、電解液を含むコンデンサ素子を密封状態に収納するとともに内部圧力が所定以上になった場合に電解液の蒸発ガスを噴出する安全弁が設けられたケースと、このケースの全周面を気密的に覆うとともに開口部を有し、この開口部を安全弁と対向しない領域に配置し、かつ開口部の周縁が溶着により固着されたカバー手段とを備える電解コンデンサと;を具備することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、安全弁が作動した場合に、使用者が火災であると誤認することを防止できる。また、カバー手段は、接着によってケースに固着されているので、蒸発ガスの噴出圧で離脱することがなく、取付け状態を確実に保持することができる。さらに、カバー手段をケースの底面側に接着するようにしたので、接着作業が効率的に行える効果を奏する。加えて、カバー手段は、ケースの上面及び側周面を覆うようになっているので、安全弁の配設位置に制限されずに適用可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、安全弁が作動した場合に、使用者が火災であると誤認することを防止できる。また、カバー手段は、電解コンデンサの構成部品を構成要素とする挟持手段によって固着されるので、特別な部材を要することなく、カバー手段をケースに固着することができるとともに、蒸発ガスの噴出圧で離脱することがなく、取付け状態を確実に保持することができる。さらに、カバー手段は、ケースの上面及び側周面を覆うようになっているので、安全弁の位置に制限されずに適用可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、安全弁が作動した場合に、使用者が火災であると誤認することを防止できる。また、カバー手段は、溶着によって固着されているので、特別な部材を要することなく、簡単な構成でカバー手段をケースに固着することができるとともに、蒸発ガスの噴出圧で離脱することがなく、取付け状態を確実に保持することができる。さらに、カバー手段は、ケースの全周面を覆うようになっているので、安全弁の位置に制限されずに適用可能となる。また、カバー手段の開口部を安全弁と対向しない領域に配置するようにしたので、蒸発ガスの噴出により開口部の周縁の溶着部分が破損するのを防止することができる。
以下、本発明の第1の実施形態に係る電解コンデンサについて図1乃至図7を参照して説明する。図1は、電解コンデンサの基本構成を示す平面図及び断面図、図2は、実施例1の電解コンデンサを示す断面図、図3は、同カバー手段の取付け状態を示す斜視図及び断面図、図4は、同安全弁の作動時を模式的に示す断面図、図5は、同電解コンデンサの他の実装状態を示す断面図、図6は、実施例2の電解コンデンサを示す断面図、図7は、実施例3の電解コンデンサを示す断面図である。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し重複した説明は省略する。
まず、電解コンデンサの基本的構成を説明する。図1(a)、(b)において、電解コンデンサ1は、ケース本体2を備えている。ケース本体2は、開口部3aを有する有底円筒状のアルミニウム製のケース3、封口材としての封口ゴム4及び熱収縮性の絶縁性スリーブ5とを備えている。ケース3内には、陽極箔と陰極箔からなる一対の電極間に電解紙を挟み巻回し、例えば、エチレングリコール系の電解液を含浸させた電解コンデンサ素子1aが収納されている。また、ケース3の開口部3aには封口ゴム4が挿入されており、封口ゴム4に開口部3aをかしめてケース3は封止、密封されている。なお、このかしめ部3bはリング状凹部を形成している。
一方、ケース3の開口部3aとは反対側の端面には、ケース3の内部圧力が所定以上になった場合に、ケース3の一部が破れて電解液の蒸発ガスを外部に逃がす安全弁6が設けられている。安全弁6は、ケース3の内部圧力が所定以上になったときに破れるように、ケース3にK字形の肉薄部を形成して構成されている。この肉薄部は、X字形やY字形に形成してもよい。また、ケース3は、円筒状の絶縁性スリーブ5によって外周表面が覆われている。絶縁性スリーブ5は、定格電圧、静電容量、極性等が印刷されたPET樹脂や塩化ビニル樹脂からなる熱収縮性のスリーブであり、ケース3に被せた後、熱を加え、その収縮によってケース3の外周表面に被覆されるものである。さらに、ケース3の開口部3a側には、陽極箔と陰極箔に接続され、封口ゴム4を貫通したリード線7が導出されている。
(実施例1)図2に示すように、電解コンデンサ1には、安全弁6を含んでケース本体2の上面及び側周面を覆うカバー手段10が取付けられている。このカバー手段10は、半透明のシリコーン樹脂等で形成されおり、伸縮性、耐熱性、弾性を有し、円筒形をなすキャップ状であり、一端部には開口部11が形成されている。そして、開口部11の周縁は、ケース本体2の底面にシリコーン系やエポキシ系の接着剤15によって固着されている。したがって、カバー手段10の内側とケース本体2の外側とで形成される空間は密閉状態であり、ケース3は、カバー手段10により気密的に覆われている。なお、カバー手段10は、伸縮性、耐熱性、弾性、また、電解液に対する耐侵食性が高い材料で形成するのが好ましい。
カバー手段10の取付けにあたっては、図3(a)に示すキャップ状のカバー手段10の開口部11をケース本体2の上面側から被せる。この状態では、図3(b)に示すように、カバー手段10の高さ寸法は、ケース本体2の高さ寸法より大きく形成されているので、カバー手段10の開口部11の周縁は、ケース本体2の底面より若干突出した状態となる。続いて、ケース本体2の底面の周縁部に接着剤15を塗布し、カバー手段10の開口部11の周縁を図示矢印で示すように内側に折り曲げ、図3(c)に示すように、開口部11の周縁を接着剤15によってケース本体2に固着する。なお、ケース本体2の底面への接着剤15の塗布は、カバー手段10をケース本体2に被せる前に行うようにしてもよい。
次に、このように構成された電解コンデンサ1の作用について図4を参照して説明する。電解コンデンサ1は、プリント基板PWBに実装されている。電解コンデンサ1に過電圧が加わった場合や寿命末期の異常時において、電解液の蒸発ガスでケース3内の圧力が所定圧力以上に達した場合、ケース3が破裂するのを防止するため安全弁6が作動し、K字形の肉薄部が破れ、電解液の蒸発ガスが外部に噴出する。また、可燃性ガス及び異臭が発生する場合もある。カバー手段10は、伸縮性を有し、ケース本体2を気密的に覆っているので膨らむことが可能であり、安全弁6が作動した場合、蒸発ガスの噴出圧によって、外方に袋状となって膨らむ状態となる。この状態では、蒸発ガスは、カバー手段10内に滞留しているので、外部に流出することを防止することができる。このとき、カバー手段10は、開口部11の周縁を接着剤15によってケース本体2に固着されているので、蒸発ガスの噴出圧で離脱することがなく、取付け状態を確実に保持することができる。
また、カバー手段10の取付けにあたって、仮に、開口部11の周縁をケース本体2の側周面に接着剤を用いて固着しようとすると、予めケース本体2の側周面に接着剤を塗布し、その後、カバー手段10の開口部11をケース本体2の上面側から被せることとなる。このため、カバー手段10を被せる過程において、接着剤がカバー手段10の内面に不必要に付着したり、カバー手段10を被せる作業が円滑に行えない等の作業上の不具合が生じる虞がある。しかしながら、本実施例では、ケース本体2の底面に接着剤15を塗布するので、前記不具合は生じることなく、作業を効率的に行うができる。加えて、カバー手段10は、ケース本体2の上面及び側周面を覆うようになっているので、例えば、安全弁6がケース3の側周面に形成されているような電解コンデンサであっても適用可能となる。なお、図5に示すように、電解コンデンサ1をプリント基板PWBに横向きに実装する場合にも適用可能である。
以上のように本実施例によれば、安全弁6が作動し、電解液の蒸発ガスが噴出すると、カバー手段10が膨らみカバー手段10内に蒸発ガスが滞留し、蒸発ガスの外部への流出を防ぐことができる。これにより、安全弁6が作動した場合に、使用者が火災であると誤認することを防止できる。また、カバー手段10は、接着剤15によってケース本体2に固着されているので、蒸発ガスの噴出圧で離脱することがなく、取付け状態を確実に保持することができる。さらに、カバー手段10をケース3の底面側に接着するようにしたので、接着作業が効率的に行える効果を奏する。加えて、カバー手段10は、ケース本体2の上面及び側周面を覆うようになっているので、安全弁6の位置に制限されずに適用可能となる。
(実施例2)図6に示すように、キャップ状のカバー手段10は、その内径がケース本体2の外径より小さいものを用いている。したがって、カバー手段10の開口部11をケース本体2の上面側から被せる際には、開口部11を広げながらケース本体2に被せる。すると、カバー手段10の開口部11の周縁は、ケース本体2の底面より若干突出し、かつ縮径した状態となる。この状態で、開口部11の周縁内側とケース本体2の底面の周縁部との間に接着剤15を塗布し、開口部11の周縁を接着剤15によってケース本体2に固着する。なお、この場合、開口部11の周縁を内側に折り曲げるようにしてもよい。
以上のように本実施例によれば、実施例1の効果に加え、カバー手段10の開口部11の周縁内側とケース本体2の底面の周縁部との間に接着剤15を塗布するようにしたので接着作業が行い易い効果を奏する。
(実施例3)図7に示すように、ケース本体2の底面側に円盤状のトレイ16を設けたものである。このトレイ16の底壁には、リード線7が導出する導出孔が形成されている。カバー手段10の取付けにあたっては、カバー手段10をケース本体2の上面側から被せ、次いでトレイ16をケース本体2の底面側から導出孔にリード線7を通して配置する。続いて、カバー手段10の開口部11の周縁外周、すなわち、トレイ16と開口部11の周縁外周との間に接着剤15を充填する。本実施例は、ケース本体2の底面に、トレイ16を介して間接的にカバー手段10を接着固定するものである。
なお、予めトレイ16にウレタン等の樹脂を充填し、これにケース本体2に被せたカバー手段10を接着固定するようにしてもよく、さらに、ケース本体2にカバー手段10及びトレイ16を取付けた電解コンデンサをプリント基板に実装し、その後、カバー手段10を接着するようにしてもよい。
以上のように本実施例によれば、実施例1の効果に加え、トレイ16を設けたので、接着剤15を塗布、充填するに際し、接着剤15の適量化が可能となる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る電解コンデンサについて図8乃至図12を参照して説明する。図8は、実施例1の電解コンデンサを示す断面図、図9は、実施例2の電解コンデンサを示す断面図及び底面図、図10は、同基板への取付け状態を示す断面図、図11は、実施例3の電解コンデンサを示す断面図及び底面図、図12は、同基板への取付け状態を示す断面図である。なお、第1の実施形態と同一又は相当部分には同一符号を付し重複した説明は省略する。
(実施例1)図8に示すように、カバー手段10の開口部11の周縁を内側に折り曲げ、この周縁を封口ゴム4の外周とケース3のかしめ部3bの内側との間で挟み込んだものである。したがって、電解コンデンサ1の製造時に、封口ゴム4をケース3の開口部3aに挿入するとともに、カバー手段10の周縁を内側に折り曲げて挿入し、封口ゴム4に開口部3aをかしめてケース3を封止、密封すると同時にカバー手段10が固着されるものである。よって、この封口ゴム4及びケース3のかしめ部3bは、カバー手段10を固着するための挟持手段を構成していることとなる。
以上のように本実施例によれば、安全弁6が作動し、電解液の蒸発ガスが噴出すると、カバー手段10が膨らみカバー手段10内に蒸発ガスが滞留し、蒸発ガスの外部への流出を防ぐことができる。これにより、安全弁6が作動した場合に、使用者が火災であると誤認することを防止できる。また、カバー手段10は、封口ゴム4とケース3のかしめ部3bとの間に固着されるので、特別な部材を要することなく、カバー手段10をケース本体2に固着することができ、また、蒸発ガスの噴出圧で離脱することがなく、取付け状態を確実に保持することができる。加えて、カバー手段10は、ケース本体2の上面及び側周面を覆うようになっているので、安全弁6の位置に制限されずに適用可能となる。
(実施例2)図9に示すように、カバー手段10の開口部11は、縮径した形態をなし、その周縁は、リング状の厚肉部12として形成されている。カバー手段10の取付けにあたっては、カバー手段10の開口部11を広げながらケース本体2に被せる。被せた状態では、厚肉部12の内周側は、リード線7に当接し位置決めされる。そして、図10に示すように、このカバー手段10が取付けられた電解コンデンサ1をプリント基板PWBに実装する。この場合、開口部11の周縁の厚肉部12は、封口ゴム4とプリント基板PWBの表面との間で挟持された状態で固着され、厚肉部12は、弾性を有しているので、封口ゴム4及びプリント基板PWBとの密着性が良好で、カバー手段10の内側とケース本体2の外側とで形成される空間は密閉状態に保持される。よって、封口ゴム4及びプリント基板PWBは、カバー手段10を固着するための挟持手段を構成していることとなる。なお、厚肉部12は、ケース本体2の底面とプリント基板PWBの表面との間で挟持するように構成してもよい。
以上のように本実施例によれば、実施例1と同様な効果に加え、カバー手段10は、封口ゴム4とプリント基板PWBの表面との間で挟持されるので、特別な部材を要することなく、カバー手段10をケース本体2に固着することができる。
(実施例3)図11に示すように、前記実施例2におけるカバー手段10のリング状の厚肉部12にリード線7が貫通する導出孔を形成し、この導出孔からリード線7を導出させるようにしたものである。したがって、カバー手段10の取付けにあたっては、カバー手段10の開口部11を広げながらケース本体2に被せるとともに、厚肉部12にリード線7を貫通させ、カバー手段10の位置決めを行う。そして、図12に示すように、実施例2と同様に、カバー手段10が取付けられた電解コンデンサ1をプリント基板PWBに実装する。この場合、開口部11の周縁の厚肉部12は、封口ゴム4とプリント基板PWBの表面との間で挟持され、かつ、リード線7に保持された状態となっているので、固着がより確実となる。
以上のように本実施例によれば、実施例2と同様な効果に加え、カバー手段10の取付け状態を一層確実に保持することが可能となる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る電解コンデンサについて図13を参照して説明する。図13は、電解コンデンサを示す断面図である。なお、第1の実施形態と同一又は相当部分には同一符号を付し重複した説明は省略する。
本実施形態では、カバー手段10を円筒状に形成し、ケース本体2の全周面を覆うようにし、開口部11を折り畳むようにして、この部分を溶着13したものである。したがって、カバー手段10の底壁には、リード線7が貫通する導出孔が形成され、上面側には、開口部11が形成されている。カバー手段10の取付けにあたっては、カバー手段10の開口部11をケース本体2の底面側から導出孔にリード線7を通して被せる。そして、上面側に位置された開口部11の周縁を内側に折り畳み、この部分を溶着13によって固着する。なお、カバー手段10の開口部11は、安全弁とは対向しない領域に配置するのが好ましく、すなわち、溶着13部分は、安全弁とは対向しない位置に配置するのが好ましく、本実施形態においては、安全弁はケース本体2の側周面に配設されている。また、ケース本体2の底面側にカバー手段10の開口部11を位置させ、この開口部11の周縁を溶着するようにしてもよい。
以上のように本実施形態によれば、第1の実施形態と同様な効果に加え、カバー手段10を溶着によって固着するようにしたので、特別な部材を要することなく、簡単な構成でカバー手段10をケース本体2に固着することができる。また、カバー手段10の開口部11は、安全弁とは対向しない領域に配置されているので、蒸発ガスの噴出により、蒸発ガスが直接的に溶着13部分に作用することがなく、溶着13部分の破損を回避できるものである。
次に、本発明の電気機器の実施形態について図14及び図15を参照して説明する。図14は、電気機器としての点灯装置を示すブロック図、図15は、点灯装置を適用した照明器具を示す斜視図である。図14において、電気機器としての点灯装置20は、電気回路として点灯回路21を備えている。点灯回路21は、フィルタ回路22、整流平滑回路23、高周波変換回路24及びランプ点灯回路25とから構成されており、ランプ点灯回路25には光源としての蛍光ランプ26が接続されるようになっている。フィルタ回路22は、商用交流電源ACに接続され、ノイズによる機器の誤動作や他の機器への障害を防止する機能をなし、整流平滑回路23は、商用交流を整流平滑し、高周波変換回路24は、直流を高周波に変換し、ランプ点灯回路25は、ランプの始動、点灯維持機能を有する。ここで、整流平滑回路23には、上記各実施形態の電解コンデンサ1が用いられ、接続されている。
図15において、照明器具30は、天井面に埋め込まれて設置される埋込形の器具であり、器具本体31の長手方向の両端にソケット32が取付けられおり、このソケット32に光源としての直管形蛍光ランプ26が接続されている。器具本体31内には、前記点灯装置20が収納されている。
このように構成された点灯装置20に商用交流電源ACを投入すると、フィルタ回路22を通じて整流平滑回路23の電解コンデンサ1が充電され、高周波変換回路24を介して、充電された電圧が高周波電圧として蛍光ランプ26に供給され、蛍光ランプ26が点灯する。ここで、電解コンデンサ1の安全弁6が作動し、電解液の蒸発ガスが噴出した場合、カバー手段10によって蒸発ガスの外部への流出を防ぐことができ、使用者が火災であると誤認することを防止できる。また、カバー手段10は、ケース本体2に固着されているので、蒸発ガスの噴出圧で離脱することがなく、取付け状態を確実に保持することができ、安定してその機能を発揮することができる。
なお、本発明は、上記各実施形態の構成に限定されることなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、電気機器としては、点灯装置に限らず、モータを制御する駆動制御装置等にも適用でき、さらに、電解コンデンサを用いる電気回路を備えた他の電気機器にも適用できる。
1・・・電解コンデンサ、1a・・・コンデンサ素子、3・・・ケース、
6・・・安全弁、10・・・カバー手段、11・・・開口部、13・・・溶着、
15・・・接着剤、20・・・電気機器(点灯装置)、21・・・電気回路(点灯回路)
6・・・安全弁、10・・・カバー手段、11・・・開口部、13・・・溶着、
15・・・接着剤、20・・・電気機器(点灯装置)、21・・・電気回路(点灯回路)
Claims (3)
- 回路部品を有する電気回路と;
回路部品として電気回路に設けられ、電解液を含むコンデンサ素子を密封状態に収納するとともに内部圧力が所定以上になった場合に電解液の蒸発ガスを噴出する安全弁が設けられたケースと、このケースの前記安全弁を含んで少なくとも上面及び側周面を気密的に覆うとともに開口部を有し、この開口部の周縁が前記ケースの底面側に接着固定されたカバー手段とを備える電解コンデンサと;
を具備することを特徴とする電気機器。 - 回路部品を有する電気回路と;
回路部品として電気回路に設けられ、電解液を含むコンデンサ素子を密封状態に収納するとともに内部圧力が所定以上になった場合に電解液の蒸発ガスを噴出する安全弁が設けられたケースと、このケースの前記安全弁を含んで少なくとも上面及び側周面を気密的に覆うカバー手段とを備え、前記カバー手段は、開口部を有し、この開口部の周縁は、電解コンデンサの構成部品を構成要素とする挟持手段によって固着されている電解コンデンサと;
を具備することを特徴とする電気機器。 - 回路部品を有する電気回路と;
回路部品として電気回路に設けられ、電解液を含むコンデンサ素子を密封状態に収納するとともに内部圧力が所定以上になった場合に電解液の蒸発ガスを噴出する安全弁が設けられたケースと、このケースの全周面を気密的に覆うとともに開口部を有し、この開口部を安全弁と対向しない領域に配置し、かつ開口部の周縁が溶着により固着されたカバー手段とを備える電解コンデンサと;
を具備することを特徴とする電気機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008296161A JP2010123762A (ja) | 2008-11-19 | 2008-11-19 | 電気機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008296161A JP2010123762A (ja) | 2008-11-19 | 2008-11-19 | 電気機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010123762A true JP2010123762A (ja) | 2010-06-03 |
Family
ID=42324838
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008296161A Pending JP2010123762A (ja) | 2008-11-19 | 2008-11-19 | 電気機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010123762A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2214186B1 (en) * | 2009-01-30 | 2014-03-26 | Toshiba Lighting & Technology Corporation | Airtight covering element for electrolytic capacitor |
JP2020107523A (ja) * | 2018-12-27 | 2020-07-09 | オムロン株式会社 | 電子部品 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02155221A (ja) * | 1988-12-07 | 1990-06-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 防爆型アルミ電解コンデンサ |
JPH03150830A (ja) * | 1989-11-08 | 1991-06-27 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | アルミ電解コンデンサ |
JPH043410A (ja) * | 1990-04-19 | 1992-01-08 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | アルミ電解コンデンサ |
JPH0436223U (ja) * | 1990-07-20 | 1992-03-26 | ||
JP2003272580A (ja) * | 2002-03-11 | 2003-09-26 | Hewlett Packard Co <Hp> | 電池式装置のための漏出電解液からの保護装置 |
JP2005044868A (ja) * | 2003-07-23 | 2005-02-17 | Seiko Epson Corp | 電解コンデンサ、電源装置および液体噴射装置 |
JP2006286969A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Seiko Epson Corp | 電子部品及び該電子部品を備えた回路基板、該回路基板を備えた記録装置、電子機器 |
JP2008130908A (ja) * | 2006-11-22 | 2008-06-05 | Shindengen Electric Mfg Co Ltd | コンデンサを備える回路装置 |
-
2008
- 2008-11-19 JP JP2008296161A patent/JP2010123762A/ja active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02155221A (ja) * | 1988-12-07 | 1990-06-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 防爆型アルミ電解コンデンサ |
JPH03150830A (ja) * | 1989-11-08 | 1991-06-27 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | アルミ電解コンデンサ |
JPH043410A (ja) * | 1990-04-19 | 1992-01-08 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | アルミ電解コンデンサ |
JPH0436223U (ja) * | 1990-07-20 | 1992-03-26 | ||
JP2003272580A (ja) * | 2002-03-11 | 2003-09-26 | Hewlett Packard Co <Hp> | 電池式装置のための漏出電解液からの保護装置 |
JP2005044868A (ja) * | 2003-07-23 | 2005-02-17 | Seiko Epson Corp | 電解コンデンサ、電源装置および液体噴射装置 |
JP2006286969A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Seiko Epson Corp | 電子部品及び該電子部品を備えた回路基板、該回路基板を備えた記録装置、電子機器 |
JP2008130908A (ja) * | 2006-11-22 | 2008-06-05 | Shindengen Electric Mfg Co Ltd | コンデンサを備える回路装置 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2214186B1 (en) * | 2009-01-30 | 2014-03-26 | Toshiba Lighting & Technology Corporation | Airtight covering element for electrolytic capacitor |
JP2020107523A (ja) * | 2018-12-27 | 2020-07-09 | オムロン株式会社 | 電子部品 |
JP7326739B2 (ja) | 2018-12-27 | 2023-08-16 | オムロン株式会社 | 電子部品 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5348474B2 (ja) | 電解コンデンサ及び電気機器 | |
JP2010027877A (ja) | 電気機器 | |
JP2006286969A (ja) | 電子部品及び該電子部品を備えた回路基板、該回路基板を備えた記録装置、電子機器 | |
TW201401316A (zh) | 電解電容器用的壓力閥及使用該壓力閥的電解電容器 | |
JP2010123762A (ja) | 電気機器 | |
JP2024105497A (ja) | 電解コンデンサにおけるコンデンサ素子に膜を固定する方法 | |
JP2010045342A (ja) | 電気機器 | |
JP5320587B2 (ja) | 配線基板カバー構造及び電気機器 | |
JP2010153355A (ja) | 電気機器および照明装置 | |
JP2010027887A (ja) | 電解コンデンサ及び電気機器 | |
JP2006108185A (ja) | 電解コンデンサ | |
JP2005044868A (ja) | 電解コンデンサ、電源装置および液体噴射装置 | |
CN107026022A (zh) | 压力阀和电解电容器 | |
JP2009071158A (ja) | Led照明装置及びledモジュール | |
JP5729624B2 (ja) | Led照明装置 | |
JP2007207708A (ja) | 寿命保護回路付き放電灯点灯回路 | |
JP2006060201A (ja) | コンデンサ | |
JP6722100B2 (ja) | コンデンサ | |
JP2010080558A (ja) | 電子機器 | |
JP2014127692A (ja) | コンデンサおよびその封口板 | |
JP3922054B2 (ja) | 放電ランプ用保護カバー、放電ランプ点灯装置、および放電ランプ用保護カバーの取り忘れ検知方法 | |
JP2010056537A (ja) | 電解コンデンサ及び電気機器 | |
JP2010080559A (ja) | 電子機器 | |
JP2010232675A (ja) | 電解コンデンサ | |
JP2001015392A (ja) | 電解コンデンサ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20110915 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121030 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20121107 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20130312 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |