JP2010122067A - 車両用センサシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】転がり軸受装置の使用状況に応じた摩耗量を算出することができ、転がり軸受装置に作用する荷重の測定精度を向上することができる車両用センサシステムを提供する。
【解決手段】車両用センサシステムは、車両用の転がり軸受装置と、この転がり軸受装置に付設されるとともに転がり軸受装置に作用する荷重に応じて信号を出力する磁気センサ2,3,4,5と、磁気センサ2,3,4,5を用いて転がり軸受装置に作用する荷重を算出するための演算処理装置6とを備えている。演算処理装置6は、磁気センサ2,3,4,5によって出力された信号に基づいて荷重を算出する荷重算出部64a,64bと、算出された荷重に基づいて転がり軸受装置の摩耗量Mを算出する軸受摩耗量算出部69とを備えている。そして、軸受摩耗量算出部69によって算出された摩耗量Mに基づいて荷重が補正される。
【選択図】図8

Description

本発明は、転がり軸受装置に作用する荷重を検出するための車両用センサシステムに関する。
自動車の制御システムとして、アンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)が一般的に知られており、このようなシステムにおいては、車輪に作用する荷重や車輪の回転速度等の種々の情報が必要とされる。
また、上記システムに使用される情報を取得するためにセンサを付設した転がり軸受装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、転がり軸受装置に付設された磁気センサを用いて、磁気センサの出力の振幅及び位相差から、転がり軸受装置に作用する荷重を算出する構成となっている。このようにして上記センサを用いて得られる転がり軸受装置に作用する荷重は、ABSやTSC等のシステムにおいて、車輪に作用する荷重の情報として利用することができる。
特開2008−128812号公報
ところで、転がり軸受装置を長期間使用した場合には転がり軸受装置が摩耗することにより、荷重の測定精度が悪化する場合があるという問題があった。具体的には、軌道部材に形成された軌道面や転動体が摩耗することにより、センサとセンサロータとのギャップが、転がり軸受装置の使用初期のギャップと異なったものとなり、その結果、荷重の測定精度が悪化するという問題があった。
そこで、荷重の測定精度を向上するために、車輪の総回転数に基づいて摩耗量を算出し、この摩耗量に基づいて荷重を算出することが考えられる。
しかしながら、転がり軸受装置の摩耗量は、自動車が走行する路面や自動車の積載量等により異なるため、車輪の総回転数のみに基づいて摩耗量を算出する場合であっても、転がり軸受装置の使用状況に応じた摩耗量を算出することはできず、荷重の測定精度を向上することができないという問題があった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、転がり軸受装置の使用状況に応じた摩耗量を算出することができ、転がり軸受装置に作用する荷重の測定精度を向上することができる車両用センサシステムを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、車両用の転がり軸受装置と、この転がり軸受装置に付設されるとともに転がり軸受装置に作用する荷重に応じて信号を出力するセンサと、このセンサを用いて転がり軸受装置に作用する荷重を算出するための演算処理装置とを備えた車両用センサシステムであって、演算処理装置は、センサによって出力された信号に基づいて荷重を算出する荷重算出部と、算出された荷重に基づいて転がり軸受装置の摩耗量を算出する軸受摩耗量算出部とを備え、軸受摩耗量算出部によって算出された摩耗量に基づいて荷重が補正されることを特徴とする。
同構成によれば、演算処理装置は、荷重算出部によって算出された荷重に基づいて転がり軸受装置の摩耗量を算出する軸受摩耗量算出部を備えており、軸受摩耗量算出部によって算出された摩耗量に基づいて、荷重算出部により算出される荷重が補正される。従って、転がり軸受装置が摩耗した場合であっても、転がり軸受装置の摩耗量に基づいて荷重が補正されるため、転がり軸受装置に作用する荷重の測定精度を向上することができる。また、転がり軸受装置の摩耗量は転がり軸受装置に作用する荷重に基づいて算出されるため、例えば車輪の総回転数のみに基づいて算出される摩耗量に比べて、転がり軸受装置の使用状況に応じた摩耗量を算出することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用センサシステムであって、転がり軸受装置は、車体に対して固定される固定側軌道部材と、転動体と、この転動体を介して固定側軌道部材に対して回転可能な回転側軌道部材とを備え、演算処理装置は、算出された荷重を用いて回転側軌道部材に作用するトルクを算出するトルク算出部と、算出されたトルクと回転側軌道部材の回転速度とを用いて転がり軸受装置の仕事率を算出する仕事率算出部とをさらに備え、軸受摩耗量算出部は、算出された仕事率を用いて摩耗量を算出することを特徴とする。
同構成によれば、演算処理装置は、荷重算出部によって算出された荷重を用いて回転側軌道部材に作用するトルクを算出するトルク算出部と、算出されたトルクと回転側軌道部材の回転速度とを用いて転がり軸受装置の仕事率を算出する仕事率算出部とをさらに備えている。そして、軸受摩耗量算出部は、仕事率算出部によって算出された転がり軸受装置の仕事率を用いて転がり軸受装置の摩耗量を算出する構成となっている。従って、転がり軸受装置の摩耗量を算出するための仕事率やトルクを検出することを目的とする、その他のセンサや演算処理装置を不要とすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両用センサシステムであって、トルク算出部は、トルクを算出するために用いる荷重として、互いに直交する二方向の荷重を用いることを特徴とする。
同構成によれば、トルク算出部は、回転側軌道部材に作用するトルクを算出するために用いる荷重として、互いに直交する二方向の荷重を用いる。このため、二方向の荷重を用いることにより、例えば回転側軌道部材に取り付けられる車輪を構成するタイヤの撓みを考慮して、回転側軌道部材に作用するトルクを算出することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の車両用センサシステムであって、センサは複数設けられ、荷重算出部は、互いに異なるセンサによって出力された信号に基づいて複数の荷重を算出し、トルク算出部は、トルクを算出するために用いる荷重として、複数の荷重の平均荷重を用いることを特徴とする。
同構成によれば、トルク算出部は、回転側軌道部材に作用するトルクを算出するために用いる荷重として、互いに異なるセンサを用いて算出された、複数の荷重の平均荷重を用いる。このため、算出されるトルクの精度を向上することができる。
本発明によれば、例えば車輪の総回転数のみに基づいて算出される摩耗量に比べて、転がり軸受装置の使用状況に応じた摩耗量を算出することができ、転がり軸受装置に作用する荷重の測定精度を向上することができる。
以下、本発明の車両用センサシステムを具体化した一実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図中の矢印Vは上下方向を示しており、図中の矢印Hは上下方向に直交する前後方向を示している。
図1に示すように、本実施形態に係る車両用センサシステムは、自動車の車輪(不図示)を回転可能に支持する転がり軸受装置1と、転がり軸受装置1に付設されるとともに転がり軸受装置1に作用する荷重に応じて信号を出力する磁気センサ2,3,4,5と、転がり軸受装置1に作用する荷重を算出するための演算処理装置6とを備えている。
図2に示すように、転がり軸受装置1は、自動車の車輪である従動輪を支持するためのハブユニットであって、その車体側端部に磁気センサ2,3,4,5が付設されたセンサ付ハブユニットである。
転がり軸受装置1は、ナックル(不図示)を介して自動車の車体(不図示)に固定される固定側軌道部材としての外輪11と、外輪11に対して回転可能な回転側軌道部材としての内輪12と、内輪12及び従動輪とともに回転するハブ軸13と、複列の転動体14,15とを備えている。
外輪11は、その内周に2列の軌道面11a,11bが環状に形成されており、外輪11を車体に対して固定するためのボルト(不図示)が挿通されるフランジ部11cを有している。外輪11内には、外輪11と所定間隔を空けて内輪12及びハブ軸13が設けられている。
内輪12は、その外周に1列の軌道面12aが環状に形成されており、ハブ軸13の外周に嵌められている。そして、ハブ軸13とナット16とによって内輪12が挟持されることにより、ハブ軸13に対して内輪12が固定されている。従って、内輪12とハブ軸13は、転動体14,15を介して、外輪11に対して一体的に回転可能に構成されている。
ハブ軸13は、その外周に1列の軌道面13aが環状に形成されており、車輪のホイールやブレーキディスク(いずれも不図示)を取り付けるためのボルト17が挿通されるフランジ部13bを車輪側端部に有している。即ち、本実施形態においてハブ軸13は、転がり軸受を構成する内輪と、転がり軸受によって支持される回転軸とが一体となった部材であって、内輪12及びハブ軸13により回転側軌道部材が構成されている。さらに本実施形態において、ハブ軸13は、ナット16が螺合されるおねじ部13cを車体側端部に有している。
転動体14は、外輪11と内輪12の間において複数設けられた玉であって、外輪11に形成された軌道面11aと内輪12に形成された軌道面12aとに接触している。従って、内輪12及びハブ軸13が回転することにより、転動体14は軌道面11a,12aにおいて転道する。
転動体15は、外輪11とハブ軸13の間において複数設けられた玉であって、外輪11に形成された軌道面11bとハブ軸13に形成された軌道面13aとに接触している。従って、内輪12及びハブ軸13が回転することにより、転動体15は軌道面11b,13aにおいて転道する。
また、転がり軸受装置1は、磁気センサ2,3,4,5を付設するための部品として、外輪11に対して固定されるとともに外輪11の車体側の開口を覆うカバー18と、内輪12及びハブ軸13に対して固定されたセンサロータ19とを備えている。
有底円筒状のカバー18は、その一部が外輪11の内周に圧入されることにより、外輪11に固定されており、カバー18の底部18aには、磁気センサ2,3,4,5を支持するためのセンサ支持部18bが車輪側方向へ突設されている。
センサロータ19は、複数の開口19aが周方向に沿って等間隔に設けられている円筒体であって、センサ支持部18bに設けられた磁気センサ2,3,4,5を覆うように設けられている。センサロータ19は、円筒体の一端において車輪側方向に延設された係止片19bが内輪12の外周に固定されることにより、内輪12に固定されている。従って、センサロータ19と内輪12とハブ軸13と従動輪は一体的に回転する構成となっている。
図2のS−S部分の断面図である図3に示すように、磁気センサ2,3,4,5は、その一部がセンサ支持部18bに埋設されて固定されており、センサ支持部18bの上下及び前後の4箇所に配置されている。具体的には、磁気センサ2は、センサロータ19の内周に対向するように前方へ向けて配設され、磁気センサ3は、センサロータ19の内周に対向するように後方へ向けて配設されている。また、磁気センサ4は、センサロータ19の内周に対向するように上方へ向けて配設され、磁気センサ5は、センサロータ19の内周に対向するように下方へ向けて配設されている。
各磁気センサ2,3,4,5の底面から引き出された配線は、演算処理装置6に接続されており、センサロータ19の回転状況(即ち、内輪12及びハブ軸13及び従動輪の回転状況)に応じた信号が、各磁気センサ2,3,4,5から演算処理装置6に入力される。具体的には、2相出力型の各磁気センサ2,3,4,5から、サイン状の出力信号Ssと、この信号Ssから位相が90度ずれたコサイン状の出力信号Scとが、演算処理装置6に入力される。
例えば、図4に示すように、転がり軸受装置1に車体の自重のみが荷重として作用している状態、即ち、静荷重が作用している状態において、センサロータ19が回転している場合は、図5(a)〜(d)に示すように、全ての磁気センサ2,3,4,5から同じ出力信号が演算処理装置6に入力されるように構成されている。
一方、例えば、図6に示すように、転がり軸受装置1に動荷重が作用している状態において、センサロータ19が回転している場合は、図7(a)〜(d)に示すように、磁気センサ2,3,4,5の出力信号が変化する。なお、図7(a)〜(d)において、破線は、静荷重が作用している状態における出力信号の波形であって、実線は、動荷重が作用している状態における出力信号の波形である。
より具体的には、転がり軸受装置1に上下方向Vにおける動荷重が作用した場合は、前後に設けられた磁気センサ2,3の出力信号の位相が変化する。即ち、図6に示すような状態となる荷重が作用した場合は、図7(a)に示すように磁気センサ2の出力信号の位相が遅れるとともに、図7(b)に示すように磁気センサ3の出力信号の位相が進む。
また、転がり軸受装置1に上下方向Vにおける動荷重が作用した場合は、上下に設けられた磁気センサ4,5の出力信号の振幅が変化する。即ち、図6に示すような状態となる荷重が作用した場合は、図7(c)に示すように磁気センサ2の出力信号の振幅が大きくなるとともに、図7(d)に示すように磁気センサ3の出力信号の振幅が小さくなる。
また、転がり軸受装置1に前後方向Hにおける動荷重が作用した場合には、上記の上下方向Vにおける動荷重が作用した場合とは反対に、前後に設けられた磁気センサ2,3の出力信号の振幅が変化するとともに、上下に設けられた磁気センサ4,5の出力信号の位相が変化する。
以上のように、2相出力型の各磁気センサ2,3,4,5は、転がり軸受装置1に作用した荷重に応じて、荷重を算出するために用いられる信号Ss,Scを演算処理装置6に出力する構成となっており、演算処理装置6は、磁気センサ2,3,4,5を用いて転がり軸受装置1に作用する荷重を算出する。
図8に示すように、演算処理装置6は、位相・振幅検出部61と、位相差取得部62と、振幅比取得部63と、第1の荷重算出部64aと、第2の荷重算出部64bと、第1の平均荷重算出部65aと、第2の平均荷重算出部65bと、トルク算出部66と、回転速度検出部67と、仕事率算出部68と、軸受摩耗量算出部69とを備えている。演算処理装置6を構成する上記各部は、それぞれ個々の集積回路により構成されていてもよく、複数の上記各部が1つの集積回路により構成されていてもよい。
位相・振幅検出部61は、磁気センサ2,3,4,5からの出力信号に基づいて、出力信号の位相及び振幅を検出する回路である。具体的には、位相・振幅検出部61は、磁気センサ2の出力信号Ss,Scの位相θ2、磁気センサ3の出力信号Ss,Scの位相θ3、磁気センサ4の出力信号Ss,Scの位相θ4、及び磁気センサ5の出力信号Ss,Scの位相θ5を検出する。また、位相・振幅検出部61は、磁気センサ2の出力信号Ss,Scの振幅A2、磁気センサ3の出力信号Ss,Scの振幅A3、磁気センサ4の出力信号Ss,Scの振幅A4、及び磁気センサ5の出力信号Ss,Scの振幅A5を検出する。位相・振幅検出部61によって検出された位相θ2,θ3,θ4,θ5は位相差取得部62に入力され、位相・振幅検出部61によって検出された振幅A2,A3,A4,A5は振幅比取得部63に入力される。なお、本実施形態においては各磁気センサ2,3,4,5に対応して、4つの位相・振幅検出部61を備えている。
位相差取得部62は、位相・振幅検出部61から入力される位相に基づいて、前後方向Hに設けられた磁気センサ2,3の出力信号の位相差や、上下方向Vに設けられた磁気センサ4,5の出力信号の位相差を取得する回路である。具体的には、位相差取得部62は、位相θ2,θ3の差分を算出することにより、磁気センサ2,3の出力信号Ss,Scの位相差Δθhを取得し、位相θ4,θ5の差分を算出することにより、磁気センサ4,5の出力信号Ss,Scの位相差Δθvを取得する。位相差取得部62によって取得された位相差Δθh,Δθvは、第1の荷重算出部64aに入力される。なお、本実施形態においては、一対の磁気センサ2,3と、他の一対の磁気センサ4,5に対応して、2つの位相差取得部62を備えている。
振幅比取得部63は、位相・振幅検出部61から入力される振幅に基づいて、前後方向Hに設けられた磁気センサ2,3の出力信号の振幅比や、上下方向Vに設けられた磁気センサ4,5の出力信号の振幅比を取得する回路である。具体的には、振幅比取得部63は、例えば、振幅A2に対する振幅A3の比の値を算出することにより、磁気センサ2,3の出力信号Ss,Scの振幅比Rhを取得し、振幅A4に対する振幅A5の比の値を算出することにより、磁気センサ4,5の出力信号Ss,Scの振幅比Rvを取得する。振幅比取得部63によって取得された振幅比Rh,Rvは、第2の荷重算出部64bに入力される。なお、本実施形態においては、一対の磁気センサ2,3と、他の一対の磁気センサ4,5に対応して、2つの振幅比取得部63を備えている。
第1の荷重算出部64aは、位相差取得部62から入力される位相差に基づいて、転がり軸受装置1に作用する荷重を算出する回路である。具体的には、本実施形態においては、上下方向Vと前後方向Hに対応して、2つの第1の荷重算出部64aを備えており、一方の第1の荷重算出部64aは、磁気センサ2,3の出力信号Ss,Scの位相差Δθhに基づき、上下方向Vの荷重F1vを算出する。そして、他方の第1の荷重算出部64aは、磁気センサ4,5の出力信号Ss,Scの位相差Δθvに基づき、前後方向Hの荷重F1hを算出する。
位相差Δθh,Δθvに基づく荷重F1v,F1hの算出は、例えば、位相差Δθと荷重F1との関係を示すマップを用いて行うことができる。このようなマップは、位相差Δθh,Δθvに応じた実際の荷重を測定することによって作成することができ、位相差Δθと荷重F1との関係を示すマップにおいては、位相差Δθhが大きくなるにつれ荷重F1vは増大し、位相差Δθvが大きくなるにつれ荷重F1hは増大する。このような関係を示すマップを用いて、位相差Δθh,Δθvに応じた荷重F1v,F1hが算出される。第1の荷重算出部64aによって算出された上下方向Vの荷重F1vは、第1の平均荷重算出部65aに入力され、第1の荷重算出部64aによって算出された前後方向Hの荷重F1hは、第2の平均荷重算出部65bに入力される。
第2の荷重算出部64bは、振幅比取得部63から入力される振幅比に基づいて、転がり軸受装置1に作用する荷重を算出する回路である。具体的には、本実施形態においては、上下方向Vと前後方向Hに対応して、2つの第2の荷重算出部64bを備えており、一方の第2の荷重算出部64bは、磁気センサ4,5の出力信号Ss,Scの振幅比Rvに基づき、上下方向Vの荷重F2vを算出する。そして、他方の第2の荷重算出部64bは、磁気センサ2,3の出力信号Ss,Scの振幅比Rhに基づき、前後方向Hの荷重F2hを算出する。
振幅比Rh,Rvに基づく荷重F2v,F2hの算出は、例えば、振幅比Rと磁気センサ2,3,4,5からセンサロータ19までの距離(以下、「ギャップ」という)Gとの関係を示すマップと、ギャップGと荷重F2との関係を示すマップを用いて行うことができる。このようなマップは、振幅比Rh,Rvに応じた実際のギャップG及び荷重F2を測定することによって作成することができる。振幅比RとギャップGとの関係を示すマップにおいては、振幅比Rvが大きくなるにつれ磁気センサ4からセンサロータ19までのギャップGは増大し、振幅比Rhが大きくなるにつれ磁気センサ2からセンサロータ19までのギャップGは増大する。また、ギャップGと荷重F2との関係を示すマップにおいては、磁気センサ4からセンサロータ19までのギャップGが大きくなるにつれ、上方を正方向として外輪11に作用する荷重F2vは増大し、磁気センサ2からセンサロータ19までのギャップGが大きくなるにつれ、前方を正方向として外輪11に作用する荷重F2hは増大する。このような関係を示すマップを用いて、振幅比Rh,Rvに応じた荷重F2v,F2hが算出される。第2の荷重算出部64bによって算出された上下方向Vの荷重F2vは、第1の平均荷重算出部65aに入力され、第2の荷重算出部64bによって算出された前後方向Hの荷重F2hは、第2の平均荷重算出部65bに入力される。
第1の平均荷重算出部65aは、位相差に基づいて算出された荷重と、振幅比に基づいて算出された荷重とに基づいて、転がり軸受装置1に作用する上下方向Vの荷重を算出する回路である。具体的には、第1の平均荷重算出部65aは、第1の荷重算出部64aから入力される荷重F1vと、第2の荷重算出部64bから入力される荷重F2vとに基づいて、転がり軸受装置1に作用する上下方向Vの荷重Fvを算出する。より具体的には、荷重F1vと荷重F2vとの平均荷重を算出して、この平均荷重を上下方向Vの荷重Fvとする。第1の平均荷重算出部65aによって算出された上下方向Vの荷重Fvは、ABSやTCS等の制御装置(不図示)やトルク算出部66に入力される。
第2の平均荷重算出部65bは、位相差に基づいて算出された荷重と、振幅比に基づいて算出された荷重とに基づいて、転がり軸受装置1に作用する前後方向Hの荷重を算出する回路である。具体的には、第2の平均荷重算出部65bは、第1の荷重算出部64aから入力される荷重F1hと、第2の荷重算出部64bから入力される荷重F2hとに基づいて、転がり軸受装置1に作用する前後方向Hの荷重Fhを算出する。より具体的には、荷重F1hと荷重F2hとの平均荷重を算出して、この平均荷重を前後方向Hの荷重Fhとする。第2の平均荷重算出部65bによって算出された前後方向Hの荷重Fhは、ABSやTCS等の制御装置(不図示)やトルク算出部66に入力される。
トルク算出部66は、転がり軸受装置1に作用する上下方向Vの荷重と、転がり軸受装置1に作用する前後方向Hの荷重とに基づいて、転がり軸受装置1に作用するトルクTqを算出する回路である。具体的には、トルク算出部66は、荷重第1の平均荷重算出部65aから入力される荷重Fvと、第2の平均荷重算出部65bから入力される荷重Fhとに基づいて、従動輪の回転に伴って転がり軸受装置1に作用するトルクTq、即ち内輪12及びハブ軸13に作用するトルクTqを算出する回路である。
荷重Fv,Fhに基づくトルクTqの算出は、算出された荷重Fv,Fhと、転がり軸受装置1に作用する上下方向Vの静荷重F0vと、転がり軸受装置1に静荷重が作用している状態における車輪を構成するタイヤの半径rと、定数k1とを用いて行うことができる。具体的には、以下の数式(1)に示す演算を行うことによりトルクTqを算出することができ、トルク算出部66によって算出されたトルクTqは、仕事率算出部68に入力される。
Tq=Fh・{r+k1・(Fv−F0v)} …(1)
回転速度検出部67は、内輪12及びハブ軸13の回転速度ωを検出する回路である。具体的には、回転速度検出部67は、上下方向Vに設けられた磁気センサ4,5の出力信号Ss,Scの位相θ4,θ5に基づいて、内輪12及びハブ軸13の回転速度ωを検出する。なお、前後方向Hに設けられた磁気センサ2,3の出力信号Ss,Scの位相θ2,θ3に基づいて、内輪12及びハブ軸13の回転速度ωを検出してもよい。回転速度検出部67によって検出された回転速度ωは、仕事率算出部68に入力される。
仕事率算出部68は、転がり軸受装置1に作用するトルクTqと、回転側軌道輪の回転速度ωとに基づいて、転がり軸受装置1の仕事率Pを算出する回路である。具体的には、仕事率算出部68は、トルク算出部66から入力されるトルクTqと、回転速度検出部67から入力される回転速度ωとに基づいて、転がり軸受装置1の仕事率Pを算出する。
トルクTqと回転速度ωとに基づく仕事率Pの算出は、トルクTqと回転速度ωとを掛け合わせることにより行うことができる。即ち、以下の数式(2)に示す演算を行うことにより仕事率Pを算出することができ、仕事率算出部68によって算出された仕事率Pは、軸受摩耗量算出部69に入力される。
P=ω・Tq …(2)
軸受摩耗量算出部69は、転がり軸受装置1の仕事率Pに基づいて、転がり軸受装置1の摩耗量Mを算出する回路である。具体的には、軸受摩耗量算出部69は、仕事率算出部68から入力される仕事率Pに基づいて、転がり軸受装置1の摩耗量M、即ち、軌道面11a,11b,12a,13a及び転動体14,15の摩耗の度合いを算出する回路である。
仕事率Pに基づく摩耗量Mの算出は、仕事率Pと時間Tの総和(即ち、仕事率Pの積分値)に定数k2を掛けることにより行うことができる。即ち、以下の数式(3)に示す演算を行うことにより摩耗量Mを算出することができ、軸受摩耗量算出部69によって算出された摩耗量Mは、第1の荷重算出部64aと第2の荷重算出部64bとその他の制御装置(不図示)に入力される。なお、下記の数式(3)において、Pは所定時間における仕事率Pであって、Tは仕事率PがPであった所定時間であって、nは任意の数である。
M=k2・Σ(P・T) …(3)
ここで、本実施形態においては、磁気センサ2,3,4,5によって出力された信号に基づいて荷重を算出する荷重算出部(即ち、第1の荷重算出部64a等)と、算出された荷重に基づいて転がり軸受装置1の摩耗量Mを算出する軸受摩耗量算出部69とを備え、この軸受摩耗量算出部69によって算出された摩耗量Mに基づいて荷重が補正される点に特徴がある。
具体的には、本実施形態においては磁気センサ2,3,4,5によって出力された信号に基づいて荷重を算出する荷重算出部として、第1の荷重算出部64aと、第2の荷重算出部64bと、第1の平均荷重算出部65aと、第2の平均荷重算出部65bとを備えている。そして、第1の荷重算出部64aが、位相差Δθh,Δθvと、軸受摩耗量算出部69から入力される摩耗量Mとに基づいて、転がり軸受装置1に作用する荷重F1v,F1hを算出する構成となっている。このようにして摩耗量Mに基づいて荷重F1v,F1hを算出することにより、位相差に基づいて算出される荷重の測定精度を向上させることができる。
位相差Δθh,Δθvと摩耗量Mとに基づく荷重F1v,F1hの算出は、例えば、摩耗量Mに応じた位相差Δθと荷重F1との関係を示すマップを用いて行うことができる。このようなマップは、位相差Δθh,Δθvと摩耗量Mに応じた実際の荷重を測定することによって作成することができる。摩耗量Mに応じた位相差Δθと荷重F1との関係は、例えば、図9に示すように、同じ位相差Δθにおいて、摩耗量Mが大きいほど位相差Δθに基づき算出される荷重F1は小さくなる関係となっている。
また、第2の荷重算出部64bは、ギャップGと、軸受摩耗量算出部69から入力される摩耗量Mとに基づいて、転がり軸受装置1に作用する荷重F2v,F2hを算出する。このようにして、摩耗量Mに基づいて荷重F2v,F2hを算出することにより、振幅比に基づいて算出される荷重の測定精度が向上する。
ギャップGと摩耗量Mとに基づく荷重F2v、F2hの算出は、例えば、摩耗量Mに応じたギャップGと荷重F2との関係を示すマップを用いて行うことができる。このようなマップは、ギャップGと摩耗量Mに応じた実際の荷重を測定することによって作成することができる。摩耗量Mに応じたギャップGと荷重F2との関係は、例えば、図10に示すように、同じギャップGにおいて、摩耗量Mが大きいほどギャップGに基づき算出される荷重F2は小さくなる関係となっている。
本実施形態の車両用センサシステムによれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)演算処理装置6は、磁気センサ2,3,4,5によって出力された信号に基づいて荷重を算出する荷重算出部(即ち、第1の荷重算出部64a等)と、算出された荷重に基づいて転がり軸受装置1の摩耗量Mを算出する軸受摩耗量算出部69とを備えており、軸受摩耗量算出部69によって算出された摩耗量Mに基づいて荷重が補正される。従って、転がり軸受装置1が摩耗した場合であっても、転がり軸受装置1の摩耗量Mに基づいて荷重が補正されるため、転がり軸受装置1に作用する荷重の測定精度を向上することができる。また、転がり軸受装置1の摩耗量Mは転がり軸受装置1に作用する荷重に基づいて算出されるため、車輪の総回転数のみに基づいて算出される摩耗量に比べて、転がり軸受装置1の使用状況に応じた摩耗量Mを算出することができる。
(2)演算処理装置6は、算出された荷重(即ち、荷重Fv,Fh)を用いて内輪12及びハブ軸13に作用するトルクTqを算出するトルク算出部66と、算出されたトルクTqと内輪12及びハブ軸13の回転速度ωとを用いて転がり軸受装置1の仕事率Pを算出する仕事率算出部68とを備えている。そして、軸受摩耗量算出部69は、算出された仕事率Pを用いて摩耗量Mを算出する。従って、転がり軸受装置1の摩耗量Mを算出するための仕事率PやトルクTqを検出することを目的とする、その他のセンサや演算処理装置(いずれも不図示)を不要とすることができる。
(3)トルク算出部66は、トルクTqを算出するために用いる荷重として、互いに直交する二方向の荷重(即ち上下方向Vの荷重Fvと前後方向Hの荷重Fh)を用いる。このため、二方向の荷重Fv,Fhを用いることにより、ハブ軸13に取り付けられる車輪を構成するタイヤの撓みを考慮して、内輪12及びハブ軸13に作用するトルクTqを算出することができる。
(4)荷重に応じて信号を出力するセンサは複数設けられ(即ち、互いに異なる磁気センサ2,3,4,5を備え)、第1の荷重算出部64aと第2の荷重算出部64bは、互いに異なる磁気センサ2,3,4,5によって出力された信号に基づいて複数の荷重を算出する。即ち、第1の荷重算出部64aは、磁気センサ2,3によって出力された信号に基づいて荷重F1vを算出し、第2の荷重算出部64bは、磁気センサ4,5によって出力された信号に基づいて荷重F2vを算出する。そして、トルク算出部66は、トルクTqを算出するために用いる荷重として、複数の荷重(即ち、荷重F1v,F2v)の平均荷重Fvを用いる構成となっている。このため、上下方向Vの荷重Fvの測定精度を向上させて、算出されるトルクTqの精度を向上することができる。
(5)第1の荷重算出部64aは、磁気センサ4,5によって出力された信号に基づいて荷重F1hを算出し、第2の荷重算出部64bは、磁気センサ2,3によって出力された信号に基づいて荷重F2hを算出する。そして、トルク算出部66は、トルクTqを算出するために用いる荷重として、複数の荷重(即ち、荷重F1h,F2h)の平均荷重Fhを用いる構成となっている。このため、前後方向Hの荷重Fhの測定精度を向上させて、算出されるトルクTqの精度を向上することができる。
(6)演算処理装置6は、磁気センサ4,5によって出力された信号に基づいて、内輪12及びハブ軸13の回転速度ωを検出する回転速度検出部67をさらに備えている。従って、転がり軸受装置1の仕事率Pを算出するための回転速度ωを検出することを目的とする、その他のセンサや演算処理装置(いずれも不図示)を不要とすることができる。
(7)荷重算出部(即ち、第1の荷重算出部64a及び第2の荷重算出部64b)は、磁気センサ2,3,4,5によって出力された信号と、軸受摩耗量算出部69によって算出された摩耗量Mとに基づいて、荷重(即ち、荷重F1v,F2v,F1h,F2h)を算出する構成となっている。従って、算出された荷重を補正することを目的とする、その他の演算処理装置(不図示)を不要とすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の設計変更をすることが可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。例えば、上記実施形態は以下のように変更して実施してもよい。
・軸受摩耗量算出部69から入力される摩耗量Mに基づいて、その他の制御装置が、転がり軸受装置1の使用者(即ち、自動車のドライバー)に対して、警告等の報知を行うように構成してもよい。即ち、転がり軸受装置1の摩耗量Mが、一定以上となった場合に、その旨を自動車のドライバーに報知するように構成してもよい。
・上記実施形態においては、おねじ部13cに螺合されたナット16を用いて内輪12が固定されていたが、ナット16を用いずに内輪12を固定するように構成してもよい。例えば、おねじ部13cの代わりに円筒部(不図示)をハブ軸13の車体側端部に形成して、この円筒部を塑性変形させることにより内輪12をかしめて固定するように構成してもよい。
・上記実施形態においては、ハブ軸13は軌道面13aが形成された内輪側軌道部材であったが、ハブ軸13が内輪側軌道部材でなくてもよい。即ち、外周に2列の軌道面が環状に形成された内輪(不図示)をハブ軸13の外周に嵌めて、転動体14,15が内輪に形成された2列の軌道面において転動するように構成してもよい。
・上記実施形態においては、センサロータ19は開口19aを有していたが、例えば、開口19aの代わりにスリット(不図示)を有するように構成してもよい。即ち、磁気センサ2,3,4,5が、転がり軸受装置1に作用する荷重に応じて信号を出力することができれば、センサロータ19の形状や、磁気センサ2,3,4,5の配置等は適宜変更してもよい。
・上記実施形態においては、荷重F1v,F1h,F2v,F2hの算出は、マップを用いて行っていたが、テーブルを参照することにより算出するように構成してもよく、また、演算を行うことにより算出するように構成してもよい。
・上記実施形態においては、第1の荷重算出部64a及び第2の荷重算出部64bが、軸受摩耗量算出部69によって算出された摩耗量Mに基づいて、荷重(即ち、荷重F1v,F2v,F1h,F2h)を算出していたが、このようなフィードバックの構成としなくてもよい。即ち、例えば、軸受摩耗量算出部69によって算出された摩耗量Mが、ABSやTCS等の制御装置(不図示)に入力されて、この制御装置において荷重が補正される構成であってもよい。
・上記実施形態においては、トルクTqの算出、仕事率Pの算出、及び摩耗量Mの算出は、上記数式(1)〜(3)に示す演算を行うことにより算出したが、上記数式(1)〜(3)以外の演算を行って、トルクTq、仕事率P、摩耗量Mを算出してもよい。即ち、算出された荷重に基づいて転がり軸受装置1の摩耗量Mを算出することができれば、演算処理装置6の構成を適宜変更してもよい。
・上記実施形態においては、転がり軸受装置1は、自動車の車輪である従動輪を支持するためのハブユニットであったが、駆動輪を支持するハブユニットであってもよく、その場合にも上記実施形態に準じた作用効果を奏することができる。
上記実施形態から把握できる技術的思想について、その効果とともに以下に追記する。
(付記1)
前記演算処理装置は、前記センサによって出力された前記信号に基づいて、前記転がり軸受装置を構成する回転側軌道部材の回転速度を検出する回転速度検出部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の車両用センサシステム。
同構成によれば、演算処理装置は、転がり軸受装置に作用する荷重に応じて信号を出力するセンサによって出力された信号に基づいて、回転側軌道部材の回転速度を検出する回転速度検出部をさらに備えている。従って、転がり軸受装置の仕事率を算出するための回転速度を検出することを目的とする、その他のセンサや演算処理装置を不要とすることができる。
(付記2)
前記荷重算出部は、前記センサによって出力された前記信号と、前記軸受摩耗量算出部によって算出された前記摩耗量とに基づいて、前記荷重を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項4、及び付記1のいずれかに記載の車両用センサシステム。
同構成によれば、荷重算出部は、上記センサによって出力された信号と、軸受摩耗量算出部によって算出された摩耗量とに基づいて、転がり軸受装置に作用する荷重を算出する構成となっている。従って、算出された荷重を補正することを目的とする、その他の演算処理装置を不要とすることができる。
本発明の実施形態に係る車両用センサシステムの概略構成を示すブロック図。 同実施形態に係る転がり軸受装置の概略構成を示す断面図。 図2のS−S部分の断面図。 転がり軸受装置に静荷重が作用している状態における磁気センサとセンサロータとの関係を示す模式図。 (a)〜(d)は、転がり軸受装置に静荷重が作用している状態における磁気センサの出力信号を表すグラフ。 転がり軸受装置に上下方向の動荷重が作用している状態における磁気センサとセンサロータとの関係を示す模式図。 (a)〜(d)は、転がり軸受装置に上下方向の動荷重が作用している状態における磁気センサの出力信号を表すグラフ。 同実施形態に係る演算処理装置の概略構成を示すブロック図。 摩耗量に応じて変化する位相差と荷重との関係を示す図。 摩耗量に応じて変化するギャップと荷重との関係を示す図。
符号の説明
H…前後方向、V…上下方向、Ss,Sc…信号(磁気センサの出力信号)、θ2〜θ5…位相、A2〜A5…振幅、Δθv,Δθh…位相差、Rv,Rh…振幅比、F1v,F2v,Fv,F1h,F2h,Fh…荷重、Tq…トルク、ω…回転速度、P…仕事率、M…摩耗量、1…転がり軸受装置、2,3,4,5…磁気センサ、6…演算処理装置、11…外輪(固定側軌道部材)、11a,11b…軌道面、11c…フランジ部、12…内輪(回転側軌道部材)、12a…軌道面、13…ハブ軸(回転側軌道部材)、13a…軌道面、13b…フランジ部、13c…おねじ部、14,15…転動体、16…ナット、17…ボルト、18…カバー、18a…底部、18b…センサ支持部、19…センサロータ、19a…開口、19b…係止片、61…位相・振幅検出部、62…位相差取得部、63…振幅比取得部、64a…第1の荷重算出部、64b…第2の荷重算出部、65a…第1の平均荷重算出部、65b…第2の平均荷重算出部、66…トルク算出部、67…回転速度検出部、68…仕事率算出部、69…軸受摩耗量算出部。

Claims (4)

  1. 車両用の転がり軸受装置と、この転がり軸受装置に付設されるとともに前記転がり軸受装置に作用する荷重に応じて信号を出力するセンサと、このセンサを用いて前記転がり軸受装置に作用する荷重を算出するための演算処理装置とを備えた車両用センサシステムであって、
    前記演算処理装置は、前記センサによって出力された前記信号に基づいて前記荷重を算出する荷重算出部と、算出された前記荷重に基づいて前記転がり軸受装置の摩耗量を算出する軸受摩耗量算出部とを備え、
    前記軸受摩耗量算出部によって算出された前記摩耗量に基づいて前記荷重が補正されることを特徴とする車両用センサシステム。
  2. 前記転がり軸受装置は、車体に対して固定される固定側軌道部材と、転動体と、この転動体を介して前記固定側軌道部材に対して回転可能な回転側軌道部材とを備え、
    前記演算処理装置は、算出された前記荷重を用いて前記回転側軌道部材に作用するトルクを算出するトルク算出部と、算出された前記トルクと前記回転側軌道部材の回転速度とを用いて前記転がり軸受装置の仕事率を算出する仕事率算出部とをさらに備え、
    前記軸受摩耗量算出部は、算出された前記仕事率を用いて前記摩耗量を算出することを特徴とする請求項1に記載の車両用センサシステム。
  3. 前記トルク算出部は、前記トルクを算出するために用いる前記荷重として、互いに直交する二方向の荷重を用いることを特徴とする請求項2に記載の車両用センサシステム。
  4. 前記センサは複数設けられ、前記荷重算出部は、互いに異なる前記センサによって出力された前記信号に基づいて複数の前記荷重を算出し、
    前記トルク算出部は、前記トルクを算出するために用いる前記荷重として、複数の前記荷重の平均荷重を用いることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の車両用センサシステム。
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