JP2010121998A - 水分量測定方法及び水分量測定装置 - Google Patents

水分量測定方法及び水分量測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂フィルムFの表面に処理を施す処理装置内を搬送中の樹脂フィルムFに含まれている水分の量を正確に測定するのに好適な水分量測定方法を提供する。
【解決手段】水分量測定装置50は、上記の第1波長をもつ測定光L1と、上記の第2波長をもつ参照光L2とを樹脂フィルムFに照射する照射部80と、樹脂フィルムFを透過し終わった測定光L1と参照光K2が受光される受光部90とを備えている。また、水分量測定装置50は、樹脂フィルムFに照射された測定光L1と参照光L2を樹脂フィルムFに透過させる反射鏡ユニット60と、受光部90が受光した測定光L1及び参照光L2双方の吸光度に基づいて樹脂フィルムFが含有する水分の量を演算する演算器100とを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、樹脂フィルムが含有している水分の量を測定する水分量測定方法及び水分量測定装置に関する。
長尺樹脂フィルムは可撓性(フレキシブル性)を有しており容易に加工できるので、電子部品、光学部品、包装材料などの産業界で広く用いられている。産業界において用いられている樹脂フィルムの一例としてポリイミドフィルムが挙げられる。ポリイミドフィルムは、電気絶縁性、耐熱性を有する材料であり、フレキシブルプリント配線板、COF(Chip on Film)、TABテープ等で電気、電子分野において広く用いられている。ロール状に巻かれたポリイミドフィルムは、真空成膜装置を使用してクロムや銅等の金属の薄膜が真空成膜され、化学エッチングなどの処理が施されて配線パターンが形成されてフレキシブルプリント基板、COF、TABテープ等に加工される。
ところで、ポリイミドが水への親和性を有することから、吸湿したポリイミドフィルムを微細配線等に適用する場合、吸湿による寸法変化が無視できないという問題がある。吸湿したポリイミドフィルムは、金−錫共晶結合の実装を行う際等の加熱によって水分が蒸発し、いわゆるポップコーン現象が発生し、金属の薄膜にピンホールを生じて接続信頼性を低下させるという問題もある。吸湿したポリイミドフィルムは、封止板樹脂中にボイドを発生させ、信頼性を低下させるという問題もある。また、吸湿したポリイミドフィルムと金属の接着の長期的信頼性に問題が生じることもある。これらの信頼性を改善する技術として、吸湿したポリイミドフィルムから水分を除去する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、特許文献1には、吸湿したポリイミドフィルムからの水分の除去技術は開示されているものの、ポリイミドフィルムがどの程度まで吸湿しているか測定する技術は開示されていない。しかも、ロール状に巻かれたポリイミドフィルムは、ロール状の外側部分と内側部分では水分量が異なるだけでなく、ロール状に巻かれたポリイミドフィルム全体の水分量は季節によっても異なる。従って、ポリイミドフィルムの吸湿状態をコントロールするためには、ポリイミドフィルムの水分量を測定する必要がある。ポリイミドフィルムを処理するための処置装置の一例である乾燥装置の雰囲気を四重極質量分析計で測定することにより、雰囲気の水分量を測定することは可能である。しかし、この測定は乾燥装置内の雰囲気の水分量の測定であり、ポリイミドフィルム自体の水分量を測定していない。また、化学分析や熱分析でポリイミドフィルムの水分量の測定は可能であるが、この測定ではポリイミドフィルムを破壊しなければ分析結果が得られないことや、分析結果を乾燥条件へタイムリーに(迅速に)フィードバックできない問題がある。乾燥装置や真空成膜装置等の処理装置でポリイミドフィルムの水分量をタイムリーに測定できないことから、乾燥が不十分なポリイミドフィルムに金属の薄膜を真空成膜することがあり、フレキシブルプリント基板、COF、TABテープ等の信頼性が低下するおそれがある。このため、電子部品の歩留まり低下という問題が生じることがある。
上述の問題に対応し、非破壊で試料の水分量を測定する方法として、水分子の赤外吸収を利用する技術が知られている(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2には、試料に照射した赤外線の反射を利用した赤外線水分測定装置の発明が開示されている。しかし、この測定装置は、ポリイミドフィルムのように光を透過する試料の水分測定には適していない。さらに、公知の赤外線水分量測定装置は、真空成膜装置、減圧乾燥装置等のポリイミドフィルムの表面等を処理する処理装置内に設置することが寸法などの制約等から困難である。処理装置内のポリイミドフィルムが含有する水分の量を赤外線水分測定装置で測定する場合、のぞき窓を介して測定することになる。この場合、赤外線の光路等の調整が困難であるので、水分量を精度良く測定できない。また、フィルム中の含有水分が微量の場合、吸収強度が小さくなり、分解能以下になること、及びフィルム内での多重反射による干渉の影響で吸収ピークの判別が困難になる問題が発生する。従来技術ではこの問題を回避できない。
特開平5−106021号公報 特開平9−250982号公報
本発明は、上記事情に鑑み、樹脂フィルムの表面に処理を施す処理装置内を搬送中の樹脂フィルムに含まれている微量水分の量を正確に測定するのに好適な水分量測定方法及び水分量測定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の水分量測定方法は、水分子に吸収される第1波長をもつ測定光と、水分子に吸収されない第2波長をもつ参照光とを樹脂フィルムに照射して、この樹脂フィルムが含有する水分の量を測定する水分量測定方法において、
(1)前記測定光と前記参照光を略同じ光路を経由させて、搬送中の樹脂フィルムに照射して透過させ、
(2)前記樹脂フィルムを透過した前記測定光及び前記参照光双方の吸光度に基づいて前記樹脂フィルムが含有する水分の量を測定することを特徴とするものである。
ここで、
(3)前記測定光は、前記第1波長をもつ赤外光であり、
(4)前記参照光は、前記第2波長をもつ赤外光であってもよい。
さらに、
(5)前記測定光及び前記参照光を、同じ光路を経由させて前記樹脂フィルムに複数回透過させてもよい。
さらにまた、
(6)前記測定光及び前記参照光を、内壁面に鏡が形成された照射用反射筒を経由させて前記樹脂フィルムに照射し、
(7)該樹脂フィルムを透過し終わった前記測定光及び前記参照光を、内壁面に鏡が形成された受光用反射筒を経由させて受光してもよい。
さらにまた、
(8)前記測定光及び前記参照光を、同じ光路を経由させて、反射鏡で反射して前記樹脂フィルムに複数回透過させる際に、
(9)前記樹脂フィルムへの前記測定光の全ての入射角を異ならせると共に、
(10)前記入射角を、前記測定光のうち前記第1波長の吸収ピークを含みかつ半値幅の2倍以上の波長の範囲内であって、前記測定光及び前記参照光が前記樹脂フィルムFを複数回透過した後の各波長の透過率の偏差二乗和が最小値になるように定めてもよい。
さらにまた、
(11)前記樹脂フィルムを透過し終わった前記測定光及び前記参照光を分光し、この分光した前記測定光及び前記参照光双方の吸光度に基づいて前記樹脂フィルムが含有する水分の量を測定してもよい。
さらにまた、
(12)前記樹脂フィルムを透過し終わった前記測定光及び前記参照光双方の強度をフーリエ変換して吸光度を得、この吸光度に基づいて、前記樹脂フィルムが含有する水分の量を測定してもよい。
また、上記目的を達成するための本発明の水分量測定装置は、水分子に吸収される第1波長をもつ測定光と、水分子に吸収されない第2波長をもつ参照光とを樹脂フィルムに照射して、この樹脂フィルムが含有する水分の量を測定する水分量測定装置において、
(13)前記測定光と前記参照光を略同じ光路を経由させて、搬送中の樹脂フィルムに照射する照射手段と、
(14)該樹脂フィルムに照射された前記測定光と前記参照光を略同じ光路を経由させて、該樹脂フィルムに透過させるミラーユニットと、
(15)前記樹脂フィルムを透過した前記測定光と前記参照光を受光する受光手段と、
(16)該受光手段が受光した前記測定光及び前記参照光双方の吸光度に基づいて前記樹脂フィルムが含有する水分の量を演算する演算手段とを備えたことを特徴とするものである。
ここで、
(17)前記照射手段は、前記第1波長をもつ赤外光を前記測定光として照射すると共に、前記第2波長をもつ赤外光を前記参照光として照射するものであってもよい。
さらに、
(18)前記ミラーユニットは、前記測定光及び前記参照光を前記樹脂フィルムに複数回透過させるものであってもよい。
さらにまた、
(19)前記照射手段から照射された前記測定光及び前記参照光が前記樹脂フィルムに到達する前に通過する、内壁面に鏡が形成された照射用反射筒と、
(20)該樹脂フィルムを透過し終わった前記測定光及び前記参照光が前記受光手段に到達する前に通過する、内壁面に鏡が形成された受光用反射筒とを備えてもよい。
さらにまた、
(21)前記ミラーユニットは、前記測定光及び前記参照光を反射して前記樹脂フィルムに複数回透過させる前記反射鏡を備え、
(22)前記反射鏡は、前記樹脂フィルムへの各入射角を異なる角度とする向きに配されているものであり、
(23)前記入射角を、前記測定光のうち前記第1波長の吸収ピークを含みかつ半値幅の2倍以上の波長の範囲内であって、前記測定光及び前記参照光が前記樹脂フィルムFを複数回透過した後の各波長の透過率の偏差二乗和が最小値になるように定められていてもよい。
さらにまた、
(24)前記受光手段は、受光した前記測定光及び前記参照光を分光し、この分光した前記測定光及び前記参照光双方の強度を得るものであってもよい。
さらにまた、
(25)前記受光手段で得られた前記測定光及び前記参照光双方の強度をフーリエ変換して前記樹脂フィルムの吸光度を得るフーリエ変換手段を備え、
(26)前記演算手段は、前記吸光度に基づいて、前記樹脂フィルムが含有する水分の量を演算するものであってもよい。
本発明にいう樹脂フィルムとしては、例えば、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、又は液晶ポリマー系フィルムなどが挙げられる。また、樹脂フィルムの他にガラスエポキシ基板、その他樹脂ボード等にも、本発明が適用できる。樹脂フィルムはロール・ツー・ロールで搬送される場合や、枚葉式の場合を問わず、本発明を適応できる。
水分子に吸収される第1波長とは、水分子が分子振動するためのエネルギーと同等のエネルギーをもつ電磁波の波長域をいう。但し、第1波長をもつ測定光が吸収される割合は水分子の量によって変わる。また、水分子に吸収されない第2波長とは、水分子が分子振動するためのエネルギーとは異なるエネルギーをもつ電磁波の波長域をいう。但し、第2波長をもつ参照光が水分子に全く吸収されないわけではなく、僅かには吸収される。
測定光と参照光が略同じ光路とは、水分量の測定に誤差を生じない程度に同じという意味であり、全く同じものも含まれるが、それだけではない。
ここに、半値幅とは、吸光度のピークの1/2の吸光度での波長(波数)の範囲をいう。入射角を定める波長範囲に吸収ピークが含まれる理由は、吸収ピーク付近の測定光の樹脂フィルムでの干渉を排除するからである。また、前記波長範囲は吸収ピークの半値幅の2倍以上の4倍以下が望ましい。前記波長範囲を規定する理由は、波長範囲が狭いときは吸収特定ができなくなるからであり、広い範囲では干渉を抑えることが難しいからである。
本発明によれば、略同じ光路を経由させて測定光と参照光を樹脂フィルムFに照射して透過させて水分量を測定するので、光を樹脂フィルムに反射させることはない。従って、樹脂フィルムの水分量を正確に測定できる。また、搬送中の樹脂フィルムであっても、この樹脂フィルムに測定光と参照光を透過させて水分量を検出できるので、搬送中の樹脂フィルムに含有される水分量を正確に測定できる。従って、従来では真空成膜装置などの処理装置内の寸法的な制約に起因して、処理装置内の樹脂フィルム(例えばポリイミドフィルム)の吸湿状態(水分量)を正確に測定できなかったが、本発明の水分量測定装置を真空成膜装置などに取り付けることにより、樹脂フィルムの水分量を測定できることとなり、ポリイミドフィルムなどの水分量を正確に知ることができる。この結果、フレキシブルプリント基板の信頼性確保も可能となる。
本発明は、搬送中の樹脂フィルムに含まれる水分の量を測定する水分量測定方法に実現された。
図1を参照して、本発明の水分量測定装置の一例が取り付けられたロール・ツー・ロール真空成膜装置を説明する。図1は、本発明の水分量測定装置の一例が取り付けられたロール・ツー・ロール真空成膜装置を模式的に示す正面図である。
真空処理装置10は、その構成部品のほとんどが収納された直方体状の減圧容器12を備えている。減圧容器12は円筒状でも良く、その形状は問わないが、10−4Pa〜1Paの範囲に減圧された状態を保持できる形状であれば良い。この真空処理装置10は、減圧容器12内において長尺の樹脂フィルムFを加熱乾燥し、続いて、スパッタリング成膜するためのものである。樹脂フィルムFとしてポリイミドフィルムを用いる場合、ポリイミドフィルムは水(水分)を吸着(吸収)しているので、加熱乾燥によって水を除去する部品が必要となる。また、樹脂フィルムFが含有する水分の量を測定する水分量測定装置50が真空処理装置10には取り付けられている。これらの部品も含めた真空処理装置10の構成部品を説明する。
真空処理装置10は、減圧容器12の内部に配置された各種ロールなどの構成部品(部材)を備えており、処理前(成膜前)の樹脂フィルムF(ここではポリイミドフィルム)は巻出ロール14にロール状に巻かれている。この巻出ロール14から引き出された樹脂フィルムFは矢印X方向(搬送方向、送り出し方向)に搬送されながら各種の処理を施される。巻出ロール14は駆動力を有するロール(駆動ロールであり、モータなどの駆動源に接続されている。)であり、この巻出ロール14に続いて、樹脂フィルムFの搬送方向の上流側から順に、樹脂フィルムFを加熱して乾燥するための一対のヒータ16、第1ガイドロール18、水分量測定装置50の一部品であるミラーユニット60、第2ガイドロール20が配置されている。第1ガイドロール18及び第2ガイドロール20は樹脂フィルムFを矢印X方向に案内するための従動ローラであり、駆動力をもっておらず、搬送中の樹脂フィルムFとの摩擦で回転する。
樹脂フィルムFの搬送路のうち一対のヒータ16に挟まれた空間を樹脂フィルムFが通過することにより加熱乾燥され、これにより、樹脂フィルムFが吸収している水分が除去される。水分が除去された樹脂フィルムFはミラーユニット60を通過する際に後述するように、含有する水分の量が測定される。第2ガイドロール20よりも搬送方向下流側にはキャンロール22が配置されている。樹脂フィルムFは第2ガイドロール20に案内されてキャンロール22の外周面に所定の圧力で接触して冷却されながら搬送される。キャンロール22の外周面のうち樹脂フィルムFが接触している部分に対向して3台のスパッタリングカソード24,26,28が配置されている。これらのスパッタリングカソード24,26,28によって樹脂フィルムFの表面に所定の薄膜が形成される。
キャンロール22の内部には水や有機溶媒などの冷媒が循環し、スパッタリングの際に樹脂フィルムFを冷却する。また、キャンロール22はロータリージョイント(図示せず)を備え、動力も備える駆動ローラである。樹脂フィルムFの搬送速度は、巻出ロール14、キャンロール22、後述する巻取ロール34の回転速度で決められる。なお、スパッタリングカソード24,26,28は、マグネトロン方式であり、スパッタリングターゲットを備えている。スパッタリングターゲットの材料は、長尺樹脂フィルムFに成膜する膜に応じて適宜に選択される。キャンロール22を通過した樹脂フィルムFは、第3ガイドロール30及び第4ガイドロール32に案内されて、駆動力を有する巻取ロール34に巻き取られる。
図2を参照して、本発明の水分量測定方法について説明する。図2(a)は、測定光と参照光を樹脂フィルムFに一回だけ透過させる測定方法の一例を示す模式図であり、(b)は、測定光と参照光を樹脂フィルムFに複数回(図では6回)透過させる測定方法の一例を示す模式図である。
本発明は、水分子に吸収される第1波長をもつ測定光と、水分子に吸収されない第2波長をもつ参照光とを、真空成膜装置や乾燥装置などの装置(例えば真空処理装置10)の内部で搬送中の樹脂フィルムFに照射して透過させ、この樹脂フィルムFを透過し終わった測定光及び参照光双方の吸光度に基づいて、樹脂フィルムFが含有する水分の量を測定する方法である。具体的には、照射部80(本発明にいう照射手段の一例である)から照射された測定光L1と参照光L2が略同じ光路LWを経由して(辿り)樹脂フィルムFを透過し、受光部90(本発明にいう受光手段の一例である)に導かれ、受光部90で受光された測定光L1及び参照光L2双方の強度が測定される。測定光L1と参照光L2の光路LWは同じ(略同じ)である。本実施例の水分量測定方法によれば、受光部90で受光した測定光L1と参照光L2の強度(強度は、吸光度に演算される)に基づいて樹脂フィルムFの吸光度を測定するので、樹脂フィルムFには非接触であり、樹脂フィルムFを破壊することもない。また、測定光L1と参照光L2が樹脂フィルムFに入射するときの入射角は0°〜80°(0°以上80°以下)の範囲内が望ましい。なお、樹脂フィルムFの吸光度=−log(樹脂フィルムFの透過率)、すなわち本発明の水分量測定装置では、樹脂フィルムFの吸光度=−log(樹脂フィルムがある場合の受光部90で受光した強度/樹脂フィルムがない場合の受光部90で受光した強度)である。
上記のように設定した場合、樹脂フィルムFに照射された測定光L1と参照光L2は、同じ光路LWを辿り樹脂フィルムFに0°〜80°の範囲内の入射角で入射して透過し、受光部90へ導かれ、それらの強度が測定される。測定光L1と参照光L2の光路は同じなので、これらの光路LWの相違(差異)が測定光L1と参照光L2に与える影響を排除できる。また、樹脂フィルムFへの入射角を0°〜80°の範囲内とした理由は、入射角が80°を超えたときは透過率が低くなり測定感度が低下するためである。なお、入射角とは、樹脂フィルムFの法線と測定光L1及び参照光L2が成す角度をいう。
図2(a)に示す例では、測定光L1と参照光L2を樹脂フィルムFに一回だけ透過させる例であり、照射部80から照射された測定光L1と参照光K2が、ミラーユニット60の反射鏡62で反射されて樹脂フィルムFへ照射される。測定光L1と参照光L2は樹脂フィルムFに入射角0°〜80°の範囲内で入射されるように反射鏡62によって反射される。なお、図2(a)の例では反射鏡62を用いているが、照射部80の位置によっては反射鏡62がなくても入射角0°〜80°を実現できる。すなわち、照射部80の取り付け位置の調整や選択又は反射鏡62のいずれかを適宜に選択することにより、測定光L1と参照光L2が入射角0°〜80°の範囲内になるように樹脂フィルムFに照射されるようにすればよい。樹脂フィルムFを透過した測定光L1と参照光L2は、反射鏡64で反射されて受光部90へ導かれる。
図2(b)に示す例では、測定光L1と参照光L2を樹脂フィルムFに6回透過させる例である。照射部80から照射された測定光L1と参照光L2は樹脂フィルムFを透過(第1回目の透過)して反射鏡66で反射され、樹脂フィルムFを再び透過(第2回目の透過)して反射鏡68で反射され、樹脂フィルムFを再び透過(第3回目の透過)して反射鏡70で反射され、樹脂フィルムFを再び透過(第4回目の透過)して反射鏡72で反射され、樹脂フィルムFを再び透過(第5目の透過)して反射鏡74で反射され、樹脂フィルムFを再び透過(第6回目の透過)して受光部90に導かれる。このように複数回透過させる場合であっても、測定光L1と参照光L2が入射角0°〜80°の範囲内で樹脂フィルムに入射するように反射鏡66,68,70,72,74を配置する。上記の例では、樹脂フィルムFを透過する回数を6回としたが、それ以下でもそれ以上でもよく、透過回数は樹脂フィルムFの材質等に応じて適宜に決められる。なお、反射鏡62,64,66,68,70,72,74は、ガラス板に金属膜をコーティングし、金属膜で測定光と参照光を反射するように構成されている。金属膜としては、赤外領域での反射率の高い金などの金属の膜が好ましい。反射鏡66,68,70,72,74はガラス板に例えばアルミニウム膜がコーティングされたものであり、アルミニウム膜で測定光L1と参照光L2が反射される。また、反射鏡62,64,66,68,70,72,74としては、平面鏡でも凹面鏡でもよく、測定光L1と参照光L2の光路LWの設計上、適宜に選択できる。図2(a),(b)の光路LWの概略図では、反射鏡62,64,66,68,70,72,74として平面鏡を用いているが、光路設計を適切に行うことで凹面鏡を用いてもよい。
図2(b)の例のように測定光L1と参照光L2が樹脂フィルムFを複数回透過する(繰り返し透過する)場合は、樹脂フィルムFに含まれる水分の量が微量であっても、水分子による第1波長の吸収量を増幅させることができるので、測定感度を向上させることができる。さらに、フィルムを多数回透過させることにより水分吸収強度を高めること、及び多数回入射角度を最適化することでフィルム内多重反射による干渉を減少させることで、微量水分の検出が可能になる。
測定光L1としては、水分子によって吸収されることにより樹脂フィルムFの吸光度が変化する第1波長をもつ赤外光が挙げられる。第1波長は、水分子が特徴的に吸収する波長である。樹脂フィルムFとしてポリイミドフィルムを用いる場合、波長1800nm〜2000nmの範囲内の光源を用いるときは、測定光L1の波長(第1波長)を1910nmにすることができる。また、波長2600nm〜3300nmの範囲内の光源を用いるときは、2740nm又は2870nmの波長(第1波長)をもつ測定光L1にすることができる。
参照光L2としては、水分子に吸収されずに樹脂フィルムFの吸光度が略変化しない波長をもつ赤外光が挙げられる。樹脂フィルムFにポリイミドフィルムを用いる場合、水分子が特徴的に吸収せずに、ポリイミドフィルムが特徴的に吸収する波長とすることができる。波長2600nm〜3300nmの範囲内の光源を用いるときは、3250nmの波長(第2波長)をもつ参照光L2にすることができる。波長3250nmはポリイミドの特徴的な吸収波長で、ポリイミドフィルムに含まれる水分ではほとんど変化しない。
受光部90で受光された測定光L1と参照光L2の強度を測定し、両者の吸光度の差または比を算出することにより、ポリイミドフィルムに含まれる水に起因する吸光度の変化を知ることができる。上記の吸光度の差または比は水分量の算出に応じて適宜に選択できる。特に、測定光L1と参照光L2のそれぞれの強度から透過率を算出し、さらに測定光L1の吸光度=−log(測定光L1の透過率)、参照光L2の吸光度=−log(参照光L2の透過率)を算出し、(測定光L1の吸光度−測定光L1の第1の波長での吸光度でのバックグラウンド)/(参照光L2の吸光度−参照光L2の第二の波長のバックグラウンド)から水分量を演算することが望ましい。なお、波長λの透過率は、透過率(λ)=樹脂フィルムがあるときの受光部90で受光した波長λの強度/樹脂フィルムが無いときの受光部90で受光した波長λの強度である。さらに、バックグラウンドとは、吸光度のスペクトルにおいて、ある波長ピークの直近に現れる平坦部分を前記ある波長のバックグラウンドという。測定光L1と参照光L2の吸光度の比を算出することにより、測定光L1および参照光L2が通過する光路の変動等を補うことが可能である。例えば、樹脂フィルムFをロール・ツー・ロール方式で搬送しながら、その水分量を測定する場合、測定光L1と参照光L2の強度の比を算出することにより、樹脂フィルムFを装置にセットするごとに反射鏡などの光路の微調整や光源などの劣化の補正をする必要がなくなる。
図2に示す概略図の光路LWであれば測定光L1のみでも樹脂フィルムFの水分量を測定することができる。しかし、上述の通り、測定光L1と参照光L2の吸光度の差または比を求めないときは、光路LWや光源の微調整が必要になることもあり、水分量の測定結果が不安定になる。
図3と図4を参照して、照射部と受光部について説明する。図3は、照射部と受光部の概略構成を示す側面図であり、図1の矢印A方向から、照射部、受光部、及びミラーユニットを視た図である。図4は、測定光と参照光の強度に基づいて水分量を演算する演算器を示すブロック図である。また、図3では、紙面の表側から裏側に向けて樹脂フィルムFが搬送される(即ち、図3の紙面の表側から裏側に向かう方向が図1の矢印A方向である)。図3と図4では、図1と図2に示す構成要素と同じ構成要素には同じ符号が付されている。
真空処理装置10(図1参照)に組み込まれたミラーユニット60の内部を搬送中(通過中)の樹脂フィルムFが含有する水分の量を測定する水分量測定装置50は、上記の第1波長をもつ測定光L1と、上記の第2波長をもつ参照光L2とを樹脂フィルムFに照射する照射部80と、樹脂フィルムFを透過し終わった測定光L1と参照光K2が受光される受光部90とを備えている。また、水分量測定装置50は、樹脂フィルムFに照射された測定光L1と参照光L2を樹脂フィルムFに透過させるミラーユニット60と、受光部90が受光した測定光L1及び参照光L2双方の強度に基づいて樹脂フィルムFが含有する水分の量を演算する演算器100(本発明にいう、演算手段の一例である)とを備えている。ミラーユニット60の側壁には、搬送中の樹脂フィルムFが導入される開口61と出て行く開口(図示せず)が形成されている。
照射部80の光源82から照射された測定光L1と反射光L2は、後述する照射用反射筒86を通ってミラーユニット60に入り、図2(b)を参照して説明したように樹脂フィルムFを透過して反射鏡66で反射され、樹脂フィルムFを再び透過して反射鏡68で反射され、樹脂フィルムFを再び透過して反射鏡70で反射され、樹脂フィルムFを再び透過して反射鏡72で反射され、樹脂フィルムFを再び透過して反射鏡74で反射され、樹脂フィルムFを再び透過してミラーユニット60を抜け出し、後述する受光用反射筒92を通過して受光部90に導かれる。
ミラーユニット60の内部には、測定光L1と反射光L2が同じ光路になるように各反射鏡66,68,70,72,74が配置されている。また、ロール・ツー・ロール真空成膜装置10では、ミラーユニット60内の雰囲気は、1Pa未満の減圧状態に保たれる。一方、照射部80、受光部90、照射用反射筒86、受光用反射筒92は常圧下に配置されている。なお、ロール・ツー・ロール真空成膜装置10の内部は減圧状態に保たれるが、ミラーユニット60の内部の雰囲気圧力は、使用状況に応じて適宜に選択できる。
照射部80には、光源82からの測定光L1と参照光L2が通過する照射窓88が取り付けられている。照射窓88は照射用反射筒86の入口に相当し、照射部80の本体と照射用反射筒86との境界に配置されている。照射部80の内部は公知の鏡等(図示せず)によって、光源82からの測定光L1と参照光L2を適切に照射窓88に導く。光源82は、測定光L1と参照光L2を発光できる1つの光源とすることもできるし、測定光L1と参照光L2でそれぞれ専用の光源としても良い。すなわち、光源82には、例えば波長1800nm〜2000nmの範囲や波長2600nm〜3300nmの範囲で連続した波長の光を発光する光源や、測定光L1と参照光L2を別個の光源とすることができる。一つの光源から測定光L1と参照光L2が連続する光として発光する場合や、測定光L1と参照光L2を別個の光源で同時に発光させる場合には、後述するように受光部90の内部に分光手段を配置したり、照射部80の内部に干渉計84を配置したりしても良く、この場合は、測定光L1と参照光L2を光学的に分離できる。
照射部80から照射された測定光L1と参照光L2は、ミラーユニット60の入口側窓60aを通過し、ミラーユニット60を経由してミラーユニット60の出口側窓60b、受光窓94を通過して受光部90に到達する。照射窓88、ミラーユニット60の入口側窓60a,出口側窓60b、受光窓94はいずれも光学フッ化カルシウム(CaF)から作製されている。受光部90には、受光した測定光L1と参照光L2を検出器96に導く公知の鏡等(図示せず)と、測定光L1や参照光L2の強度を検出する検出器96(図示せず)とが配置されている。
照射用反射筒86及び受光用反射筒92について説明する。
ロール・ツー・ロール真空成膜装置10と照射部80および受光部90の間には、各装置の寸法などの制約から間隙(空間)が形成されることもあり、この場合、間隙を通過する測定光L1と参照光L2は散乱や拡散で減衰する。この隙間に照射用反射筒86と受光用反射筒92を配置することにより、照射部80とミラーユニット60の間、及びミラーユニット60と受光部90の間での測定光L1と参照光L2の散乱や拡散による減衰を抑制することができる。測定感度を向上させるためにも照射用反射筒86と受光用反射筒92を設けることが望ましい。照射用反射筒86、受光用反射筒92は内壁面の全てが鏡で形成されていればその形状は問わず、円筒でも、断面が四角形や六角形の筒であってもよい。鏡面は公知の電解研磨などにより形成することができる。
照射用反射筒86および受光用反射筒92の代わりに光ファイバーを用いることもできる。光ファイバーを用いる場合は、カルコゲナイト系の光ファイバーを用いるが、カルコゲナイト系光ファイバーは波長領域が限定されるので、測定光L1および参照光L2の波長の選択に注意する必要があり、選択した波長によっては測定精度の向上が望めない場合がある。光ファイバーを用いた場合の波長選択の注意点に鑑みたとき、反照射用反射筒86と受光用反射筒92を用いることにより、波長選択の自由度が上がり、測定精度向上にもつながる。
受光部90の構成について説明する。
受光部90には、樹脂フィルムFを複数回透過した測定光と参照光を分光法によって波長ごとに分離する分光手段(図示せず)を備えてもよい。分光手段としては公知の分光手段、例えばプリズムや回折格子を用いることができる。さらに、受光窓94から検出器96に導かれる光路には、公知の光学手段、例えばスリットや鏡を備えても良い。照射部80の干渉計84に代えて、分光手段を備えた受光部でいわゆる分散型分光光度計を構成してもよい。本実施例の特徴であるミラーユニット60を用いることにより、商業的に入手可能な分光光度計の照射部と受光部を用いて精度の高い樹脂フィルムの水分量測定が行える。
また、測定光L1と参照光L2を、樹脂フィルムFの放出する赤外線成分と分離するために、いわゆるチョッピングを行ってもよい。具体的には、測定光L1と参照光L2を周期的で機械的に遮光する手段を検出器96に備え、遮光の周期と測定光L1の強度と参照光L2の強度を同期させる信号処理を行う。両信号を同期させるには、公知の電気的な信号変換手段で行うことができる。
検出器96で検出された測定光L1と参照光L2の強度から樹脂フィルムFの吸光度を得る手法(検出した強度をフーリエ変換して算出される手法)を説明する。
図4に示すように、照射部80には、光源82から発光した光を干渉させる干渉計84を備え、受光部90には、樹脂フィルムFを透過した光の強度を検出する検出器96を備えておき、検出器96で検出される強度と干渉計84から得られるインターフェログラムをフーリエ変換するフーリエ変換器98によって樹脂フィルムFの吸光度を測定しても良い。商業的に入手可能なフーリエ変換分光光度計の照射部80、試料室に代わるミラーユニット60、受光部90、フーリエ変換器98などとで水分量測定装置を構成する。すなわち、商業的に入手可能なフーリエ分光光度計(例えばフーリエ変換赤外分光光度計、以下FT−IRという)の照射部と受光部を利用して精度の高い樹脂フィルムFの水分量測定を図ることができる。フーリエ変換器98は、電子計算機で構成され、公知のものを用いることができる。なお、干渉計84としてはマイケルソン干渉計をはじめ公知の干渉計を用いることができる。さらに、フーリエ変換を行う場合には、樹脂フィルムF自体から放射される赤外成分は、測定時間(約1秒間)では変化せず、検出器96では直流成分となり、フーリエ変換によって除かれるので前述のチョッピング処理は不要となる。
樹脂フィルムFに含有されている水分の量の算出について説明する。
上述したように、樹脂フィルムFの水分量は、測定光L1と参照光L2の強度から算出される吸光度の差または比に基づいて算出される。水分量既知の樹脂フィルムの吸光度の検量線を求めておけば、この検量線を参照にして、水分量未知の樹脂フィルムの吸光度から水分量を算出することができる。なお、検量線は樹脂フィルムの種類(銘柄も含む)や厚みごとに作成すればよい。水分量測定装置50が電子計算機(例えば、図4に示す水分量演算器102)を備えているならば、電子計算機に検量線を記憶させておき、得られた吸光度から水分量を算出するようにプログラムを組めばよい。樹脂フィルムの種類ごとに検量線を作成することは勿論であるが、銘柄ごとにも検量線を作成することが望ましい。この理由は、例えばポリイミドフィルムでは、フィルムメーカ各社で重合度合いなど異なることがあり、吸収波長のチャートが異なることがあるからである。
水分量測定装置50のバックグラウンド補正について説明する。
樹脂フィルムFをミラーユニット60内部にセットしない(樹脂フィルムFを通過させない)場合は、水分量測定装置50のバックグラウンド測定が可能である。バックグラウンドの測定結果は、電子計算機(水分量演算器102)等に記憶させて吸光度を補正するとよい。
樹脂フィルムF内における反射による干渉について説明する。
樹脂フィルムFに入射した光は樹脂フィルムF表面から出る時に一部樹脂フィルムF内へ反射する。この反射は樹脂フィルムF内で多数回発生し、結果として、透過光は、樹脂フィルムF内の透過回数が1回の光、3回の光、5回の光の重ね合わせになる。光の重ね合わせによる干渉が起こり光の強度が増減し、結果的に樹脂フィルムFの吸光度は、光波長依存性の山谷を持つことになる。この山谷が微量水分の吸収波長と一致すると測定値に影響することになる。樹脂フィルムFを1回しか透過させない場合は、この干渉を除去することはできないが、樹脂フィルムFを多数回透過する場合は、限られた波長の範囲内ではあるが、干渉を低減させることが可能になる。干渉による山谷の波長は、樹脂フィルムFの屈折率と厚さ以外に、入射角にも依存する。各透過で入射角が変わるだけでも、重ね合わせによる波長依存性の山谷を低減させることができる。これは入射角度によって、樹脂フィルムF内での光路長さが変わり、その結果、山谷の波長依存性が変わることに起因する。これを利用して、樹脂フィルムFを複数回透過させるときの互いの入射角度を替えることで各透過における干渉の山谷の位置を変化させ、結果として複数回透過における山谷の高さを低減することができる。
以下計算の概要を記す。樹脂フィルムFに入射した電解Eは樹脂フィルムF内での多数回反射して、透過された電界強度E‘は次式で与えられる。
Figure 2010121998
ここに、n=樹脂フィルムF内の多重反射の回数、λ=光の空気中における波長、δ=2π2dcosβm/λ、α=膜伝播中の減衰係数=exp(−a d/cosβ) a=吸収係数(cm−1) p=空気から樹脂フィルムFへの透過係数 、q=樹脂フィルムFから空気への透過係数、r=樹脂フィルムFから空気への反射係数、d=薄膜の厚さ、m=薄膜の屈折率、θ=入射角、β=反射角 ( sinβ=sinθ/m)である。
1式から樹脂フィルムF1回透過の透過率あるいは吸光度を計算でき、その値をここで、f(θi、λ)とする。樹脂フィルムF多数回透過の場合の吸光度Fは入射角θiと波長λの関数として与えられる。
F(λ)=Σf(θi、λ) i=1,2・・透過回数
各透過における入射角θiは図2bにおける反射鏡の角度によって決まる。従って、反射鏡の角度を適切に選ぶことにより、F(λ)のλ依存性を少なくすることができる。実際には、全波長で波長(λ)依存性をなくすることはできないので、測定する波長すなわち水分子の吸収がある波長付近で波長(λ)依存性を少なくするように、反射鏡角度を設定(すなわちθiを設定)する。実際の計算は、指定した波長範囲において、各波長で複数回透過した偏差二乗和が最少になるように、反射鏡の角度の最適値を装置設計可能範囲で求める。すなわち、指定した波長範囲において各波長λxごと2式の吸光度の偏差二乗和が最小になるようにθiを求めればよい。結果的には、任意の一の反射鏡の角度(入射角)を指定することで他の反射鏡の角度を規定することができる。
以上まとめると、樹脂フィルムFを複数回透過させることで1回透過に比較して、干渉の影響を低減させることができ、かつ、水分による吸収を増加させることができるので、感度良く水分量を測定することは可能になる。樹脂フィルムF自体の水分に影響されない波長が3195cm−1(3129nm)、水分により吸収される波長が3597cm−1(2780nm)、樹脂フィルムF透過回数6回の場合で、水分吸収付近の波長で干渉を低減する条件をシミュレーションした例を図8に示す。図8は、干渉について考慮していない反射鏡の角度、すなわち通常の角度(図3のように、反射鏡の角度は樹脂フィルムF面に対して、反射鏡66が22.5°、反射鏡68,70,72が0°、反射鏡74が22.5°である。)で入射した場合、及び、水分による吸収のある付近でもっとも干渉が少なくなる条件(反射鏡の角度が前述の通常角度に対して、それぞれ、反射鏡66が22.5°+1.1°、反射鏡68が0°−1.4°、反射鏡70が0°+0.7°、反射鏡72が0°+1.3°、反射鏡74が22.5°+5.7°)で計算した例である。
本実施例の水分量測定装置50は、ロール・ツー・ロール真空成膜装置の他にロール・ツー・ロール乾燥装置や各種の樹脂フィルムFの表面処理装置に取り付けることができることは勿論である。また、本実施例の樹脂フィルムFの水分量測定方法の測定結果から、樹脂フィルムFの乾燥条件を制御することも可能である。樹脂フィルムFの乾燥の前(及び/又は後)に水分量を測定して乾燥条件を制御する。すなわち、乾燥前の樹脂フィルムFの水分量を測定して、望ましい乾燥体となるように乾燥条件(乾燥温度や乾燥時間)を制御し、また、乾燥後のポリイミド樹脂フィルムFの水分量を測定することで、乾燥条件にフィードバックすることができる。測定した水分量を乾燥条件にフィードバックすることは、以後の乾燥不良を抑制することができ、乾燥不良のポリイミド樹脂フィルムFを次工程に流出することを防止できる。加熱乾燥の熱源としては、電気ヒータ、電磁波(赤外線等も含む)等公知の熱源を用いることができる。さらに、本実施例の水分量測定方法は、真空中、大気中を問わず実施可能である。真空レベルを乾燥機構と成膜機構で分ける必要もない。
図5から図7までを参照して、樹脂フィルムFに含まれる水分の量を実測する実験例を説明する。図5は、図1に示すロール・ツー・ロール真空成膜装置10と水分量測定装置50を使用して、樹脂フィルムFとしてカプトン(登録商標)東レ−デュポン社製)を用いて得られた検量線を示すグラフである。図6は、ロール・ツー・ロール真空成膜装置10を用いて減圧雰囲気下で水分量を変えた(乾燥時間を変えた)カプトン(ポリイミド樹脂フィルムF)の波長と吸光度の関係を示す参考グラフである。図7は、図1に示すロール・ツー・ロール真空成膜装置10と水分量測定装置50を使用して、樹脂フィルムFとしてユーピレックス(登録商標)宇部興産製)を用いて得られた検量線を示すグラフである。
(実験例1)
図1に示すロール・ツー・ロール真空成膜装置10のヒータ16、スパッタリングカソード24、26、28を運転せずに、水分量既知のポリイミド樹脂フィルムF(カプトン(登録商標)東レ−デュポン社製)について検量線を作成した。水分量既知のポリイミド樹脂フィルムFは、ポリイミド樹脂フィルムFの乾燥時間を変えて作製した。ポリイミド樹脂フィルムFの水分量は重量法で測定した。この検量線の相関係数は0.96であった。測定光L1の波長を2748nm(3639cm−1)、参照光L2の波長を2868nm(3487cm−1)とした。
図6に示す参考グラフを作成するに際しては、波長2600nm〜3300nmの光を含む発光する光源82とマイケルソン干渉計84を照射部80に組み込むと共に、反射鏡ユニット60の構成と光路は図3の通りとして、この光を樹脂フィルムFに6回透過することとした。各ミラーの角度は後述する後述する実験例3に同じである。また、受光部90で検出された信号をフーリエ変換するフーリエ変換器98(図4参照)と、検量線を記憶させておきこの検量線に従い水分量を算出するプログラムを格納した水分量演算器102とを備えた電子計算機100(本発明にいう演算手段の一例である)を用いた。さらに、2つの反射筒86,92(図3参照)も用いた。
水分量未知の試料のカプトン(登録商標 東レ−デュポン社製)をロール・ツー・ロール真空成膜装置10にセットし、ヒータ16、スパッタリングカソード24,26、28を運転せずに、試料のカプトンの水分量を吸光度から測定したところ0.38質量%であった。比較のため、同試料についてTG−DTA(Thermogravimetry−DiFerential Thermal Analysis)で250℃に30分間保持して重量減少から水分量を測定したところ0.41質量%であった。吸光度で測定した水分量とTG−DTAで測定した水分量には差がない。さらに、上記した水分量未知の試料のカプトン樹脂フィルムFをロール・ツー・ロール成膜装置10で減圧雰囲気下、ヒータ16を運転して温度150℃で乾燥させて水分量を測定すると、図5の検量線によれば0.15質量%であった。
(実験例2)
樹脂フィルムFとしてポリイミド樹脂フィルムF(ユーピレックス(登録商標)宇部興産製)を用いた以外は実験例1と同様に検量線(図7)を作成した。検量線の相関係数は0.94であった。
水分量未知の試料ユーピレックスについて吸光度から水分量を測定したところ0.12質量%であった。同試料についてTG−DTAで250℃に30分間保持して重量減少から水分量を測定したところ0.10質量%であった。吸光度で測定した水分量とTG−DTAで測定した水分量には差がない。さらに、同試料についてロール・ツー・ロール成膜装置10を用いて減圧雰囲気下、温度300℃で乾燥させて水分量を測定した場合、図7の検量線によれば0.03質量%であった。各ミラーの角度は後述する後述する実験例3に同じである。
(実験例3)
大気中にて反射鏡を5枚使用して樹脂フィルムFに6回透過させて干渉を低減した例について、図8と図9を参照して説明する。図8は、光を樹脂フィルムFに6回透過させたときの樹脂フィルムF内での干渉をパターンを示すグラフである。図9は、光を樹脂フィルムFに透過させる場合に入射角度を最適化して干渉を低減させたときの吸光度を示すグラフである。図9では、実線が入射角を最適化しない場合で、破線が入射角を最適化した場合である。図3の各反射鏡の樹脂フィルムFの面に対する角度は、入射角を最適化しない場合で反射鏡66が22.5°、反射鏡68,70,72が0°、反射鏡74が22.5°であり、入射角を最適化した場合では反射鏡66が23.6°、反射鏡68が−1.4°、反射鏡70が+0.7°、反射鏡72が+1.3°、反射鏡74が28.2°であった。
最適角度は、始めに前述の値に概略合わせてFTIRにて吸光度測定を行い、干渉パターンが最少になるように反射鏡の角度を調整した。樹脂フィルムFへの入射角が通常の場合とに比較して、最適化した場合は干渉の山谷が減少していることが分る。このようにして大気中にて調整した反射鏡光学系ユニットを、真空装置内に組み込むことで、同一の干渉低減条件で測定することが可能である。
以上説明したように、本発明によれば、ロール・ツー・ロール成膜装置10(図1参照)のような処理装置から樹脂フィルムFを取り出すことなく、また、樹脂フィルムFを破壊することなく、さらには、処理装置の操業中に樹脂フィルムFの水分量を正確に測定できるので、産業上の利用可能性はきわめて高い。
本発明の水分量測定装置の一例が取り付けられたロール・ツー・ロール真空成膜装置を模式的に示す正面図である。 (a)は、測定光と参照光を樹脂フィルムFに一回だけ透過させる測定方法の一例を示す模式図であり、(b)は、測定光と参照光を樹脂フィルムFに複数回(図では6回)透過させる測定方法の一例を示す模式図である。 照射部と受光部の概略構成を示す側面図であり、図1の矢印A方向から、照射部、受光部、及び反射鏡ユニットを視た図である。 測定光と参照光の強度に基づいて水分量を演算する演算器を示すブロック図である。 図1に示すロール・ツー・ロール真空成膜装置10と水分量測定装置50を使用して、樹脂フィルムFとしてカプトン(登録商標)東レ−デュポン社製)を用いて得られた検量線を示すグラフである。 ロール・ツー・ロール真空成膜装置10を用いて減圧雰囲気下で水分量を変えた(乾燥時間を変えた)カプトン(ポリイミド樹脂フィルムF)の波長と吸光°の関係を示す参考グラフである。 図1に示すロール・ツー・ロール真空成膜装置10と水分量測定装置50を使用して、樹脂フィルムFとしてユーピレックス(登録商標)宇部興産製)を用いて得られた検量線を示すグラフである。 光を樹脂フィルムFに6回透過させたときの樹脂フィルムF内での干渉をパターンを示すグラフである。 光を樹脂フィルムFに透過させる場合に入射角度を最適化して干渉を低減させたときの吸光度を示すグラフである。
符号の説明
50 水分量測定装置
60 反射鏡ユニット
80 照射部
82 光源
86 照射用反射筒
90 受光部
92 受光用反射筒
100 演算器
F 樹脂フィルムF
L1 測定光
L2 参照光

Claims (16)

  1. 水分子に吸収される第1波長をもつ測定光と、水分子に吸収されない第2波長をもつ参照光とを樹脂フィルムに照射して、この樹脂フィルムが含有する水分の量を測定する水分量測定方法において、
    前記測定光と前記参照光を略同じ光路を経由させて、搬送中の樹脂フィルムに照射して透過させ、
    前記樹脂フィルムを透過した前記測定光及び前記参照光双方の吸光度に基づいて前記樹脂フィルムが含有する水分の量を測定することを特徴とする水分量測定方法。
  2. 前記測定光は、前記第1波長をもつ赤外光であり、
    前記参照光は、前記第2波長をもつ赤外光であることを特徴とする請求項1に記載の水分量測定方法。
  3. 前記測定光及び前記参照光を、同じ光路を経由させて前記樹脂フィルムに複数回透過させることを特徴とする請求項1又は2に記載の水分量測定方法。
  4. 前記測定光及び前記参照光を、内壁面に鏡が形成された照射用反射筒を経由させて前記樹脂フィルムに照射し、
    該樹脂フィルムを透過し終わった前記測定光及び前記参照光を、内壁面に鏡が形成された受光用反射筒を経由させて受光することを特徴とする請求項1、2、又は3に記載の水分量測定方法。
  5. 前記測定光及び前記参照光を、同じ光路を経由させて反射鏡で反射して前記樹脂フィルムに複数回透過させる際に、
    前記樹脂フィルムへの前記測定光の全ての入射角を異ならせることを特徴とする請求項3又は4に記載の水分量測定方法。
  6. 前記入射角が、前記測定光のうち前記第1波長の吸収ピークを含みかつ半値幅の2倍以上の波長の範囲内であって、前記測定光及び前記参照光が前記樹脂フィルムFを複数回透過した後の各波長の透過率の偏差二乗和が最小値になるように定められることを特徴とする請求項5に記載の水分量測定方法。
  7. 前記樹脂フィルムを透過し終わった前記測定光及び前記参照光を分光し、この分光した前記測定光及び前記参照光双方の強度に基づいて前記樹脂フィルムが含有する水分の量を測定することを特徴とする請求項1から6までのうちのいずれか一項に記載の水分量測定方法。
  8. 前記樹脂フィルムを透過し終わった前記測定光及び前記参照光双方の強度をフーリエ変換して吸光度を得、この吸光度に基づいて、前記樹脂フィルムが含有する水分の量を測定することを特徴とする請求項1から6までのうちのいずれか一項に記載の水分量測定方法。
  9. 水分子に吸収される第1波長をもつ測定光と、水分子に吸収されない第2波長をもつ参照光とを樹脂フィルムに照射して、この樹脂フィルムが含有する水分の量を測定する水分量測定装置において、
    前記測定光と前記参照光を略同じ光路を経由させて、搬送中の樹脂フィルムに照射する照射手段と、
    該樹脂フィルムに照射された前記測定光と前記参照光を略同じ光路を経由させて、該樹脂フィルムに透過させるミラーユニットと、
    前記樹脂フィルムを透過した前記測定光と前記参照光を受光する受光手段と、
    該受光手段が受光した前記測定光及び前記参照光双方の吸光度に基づいて前記樹脂フィルムが含有する水分の量を演算する演算手段とを備えたことを特徴とする水分量測定装置。
  10. 前記照射手段は、
    前記第1波長をもつ赤外光を前記測定光として照射すると共に、
    前記第2波長をもつ赤外光を前記参照光として照射するものであることを特徴とする請求項9に記載の水分量測定装置。
  11. 前記ミラーユニットは、
    前記測定光及び前記参照光を前記樹脂フィルムに複数回透過させるものであることを特徴とする請求項9又は10に記載の水分量測定装置。
  12. 前記照射手段から照射された前記測定光及び前記参照光が前記樹脂フィルムに到達する前に通過する、内壁面に鏡が形成された照射用反射筒と、
    該樹脂フィルムを透過し終わった前記測定光及び前記参照光が前記受光手段に到達する前に通過する、内壁面に鏡が形成された受光用反射筒とを備えたことを特徴とする請求項9、10又は11に記載の水分量測定装置。
  13. 前記ミラーユニットは、
    前記測定光及び前記参照光を反射して前記樹脂フィルムに複数回透過させる前記反射鏡を備え、
    前記反射鏡は、前記樹脂フィルムへの各入射角を異なる角度とする向きに配されていることを特徴とする請求項11又は12に記載の水分量測定装置。
  14. 前記反射鏡は、
    前記入射角が、前記測定光のうち前記第1波長の吸収ピークを含みかつ半値幅の2倍以上の波長の範囲内であって、前記測定光及び前記参照光が前記樹脂フィルムFを複数回透過した後の各波長の透過率の偏差二乗和が最小値になるように配されていることを特徴とする請求項13に記載の水分量測定装置。
  15. 前記受光手段は、
    受光した前記測定光及び前記参照光を分光し、この分光した前記測定光及び前記参照光双方の強度を得るものであることを特徴とする請求項9から14までのうちのいずれか一項に記載の水分量測定装置。
  16. 前記受光手段で得られた前記測定光及び前記参照光双方の強度をフーリエ変換して前記樹脂フィルムの吸光度を得るフーリエ変換手段を備え、
    前記演算手段は、前記吸光度に基づいて、前記樹脂フィルムが含有する水分の量を演算するものであることを特徴とする請求項9から14までのうちのいずれか一項に記載の水分量測定装置。
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