JP2010121665A - ブレーキライニング材及びその製造方法並びにそれを用いたブレーキ制動部 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材となる繊維7、摩擦調整材、充填材および結合剤とを有し、内部に空孔3が形成された摩擦材2からなるブレーキライニング材1において、摩擦材2の制動面11として使用する板面から深さ方向に進むにしたがって空孔3の空孔率が小さくなる構造を採用するようにしたものとする。
【選択図】図1
Description
上記摩擦材の制動面として使用する板面から所定の深さ方向に進むにしたがって、上記空孔の空孔率が小さくなる構造を有するものである。
上記基材となる繊維の長さ、太さ及び含有率の少なくとも1つを変えて上記摩擦調整材、上記充填材及び上記結合剤とともにミキシングした複数のミキシング材を順次重ねるようにダイに投入し、パンチで加圧成形して板状材に形成することにより、上記板状材の面から深さ方向に進むにしたがって上記空孔の空孔率を変化させるものである。
図1は、本発明の実施の形態1によるブレーキライニング構造物の断面を示す模式図である。ブレーキライニング材1は、基材となる繊維、摩擦調整材、充填材、結合剤などを有し、内部に空孔3が形成された摩擦材2から成る。図1において、摩擦材2中の空孔3は模式的に丸印で示してある。
図1に示したブレーキライニング材1を効果的にブレーキ制動部に組み込む方法として、図3に示したように、ブレーキライニング材1を焼結材6で支持することにより、さらに、鳴きの抑制と油や水分の吸収効果を向上させることができる。焼結材6は、ブレーキライニング材1中の空孔3の最小の空孔率及び平均径と同等以下のものとしておく。焼結材6としては、銅系、鉄系両方の焼結材6を用いることができる。また、ブレーキライニング材1と焼結材6とはこれらの界面における相互の空孔がつながるようにする。ブレーキライニング材1を焼結材6に支持する方法としては、例えば、ブレーキライニング材1に穴をあけ、焼結材6にねじ穴を加工してねじで固定したり、あるいは、焼結材6上に直接ブレーキライニング材1を加熱成形する。
図4は、上記実施の形態1に示したブレーキライニング材における繊維と空孔との関係を示す模式断面図である。
図4(a)に示したように、上記実施の形態1に示したブレーキライニング材1は、摩擦材2中の基材となる繊維7の長さを制動面11側から深さ方向に進むにしたがって変化させることによって得ることができる。図4(a)の摩擦材2は、制動面11側での繊維長を長くしておき、深さ方向に進むにしたがって繊維長を徐々に短くしている。
図5は、図4に示したブレーキライニング材1の製造工程を示す断面模式図である。
まず、図5(a)に示したように、長い繊維7とその他の基材とをミキシングしたミキシング材を所定量、ダイ8に投入する。通常、ダイ8は所定の温度に加熱されている。図5(b)に示したように、投入したミキシング材をパンチ9で所定の荷重で押し込んで成形する。次に、図5(c)に示したように、図5(a)で用いた繊維7より短い繊維7とその他の基材とをミキシングしたミキシング材を、先に成形したミキシング材の上に投入し、図5(d)に示したように、パンチ9で押し込んで成形する。このように、繊維7の長さを変えてその他の基材とミキシングした複数のミキシング材を重ねて成形することにより、深さ方向に空孔率が変化したブレーキライニング材1を得ることができる。なお、図5では、長い繊維7をミキシングしたミキシング材を先に投入するようにしたが、短い繊維7をミキシングしたミキシング材を先に投入するようにしてもよい。
図6は、本発明の実施の形態4によるブレーキライニング材の断面を示す模式図である。
上記実施の形態2及び3では、基材である繊維7の長さを変えてブレーキライニング材1を構成する例を示したが、図6に示したように、繊維7の摩擦材2中における含有率を変えることにより、摩擦材2中の空孔率を深さ方向に進むにしたがって変化させることができる。
図7は、本発明の実施の形態5によるブレーキライニング材の断面を示す模式図である。
図7に示したように、深さ方向で繊維7の太さを変えることにより、制動面11から深さ方向に進むにしたがって空孔率及び空孔3の平均径が異なるブレーキライニング材1を得ることができる。
実施の形態2〜5では、基材である繊維7の寸法あるいは摩擦材2中の繊維7の密度を変えて、空孔率及び空孔の平均径の大きさを変化させる例を示したが、摩擦材2中の摩擦調整材または充填材の粒径を変えて、深さ方向に空孔率の異なるブレーキライニング材1を得ることができる。
図8(a)に示したように、摩擦材2中の摩擦調整材または充填材といった粉体10の粒径を制動面11側で大きくしておき、深さ方向に進むにしたがって小さくする。
5 油、6 焼結材、7 繊維、8 ダイ、9 パンチ、10 粉体、11 制動面。
Claims (10)
- 内部に空孔を形成した板状の摩擦材からなるブレーキライニング材において、
上記摩擦材の制動面として使用する板面から所定の深さ方向に進むにしたがって、上記空孔の空孔率が小さくなる構造を有することを特徴とするブレーキライニング材。 - 上記空孔が上記深さ方向につながっていることを特徴とする請求項1に記載のブレーキライニング材。
- 上記摩擦材が繊維を含む場合に、上記繊維の長さ、太さ及び含有率の少なくとも1つが、上記摩擦材の上記板面から深さ方向に進むにしたがって変化するものであることにより、上記摩擦材の上記板面から深さ方向に進むにしたがって上記空孔率が小さくなるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブレーキライニング材。
- 上記繊維の長さが、上記摩擦材の上記板面から深さ方向に進むにしたがって小さくなるものであることを特徴とする請求項3に記載のブレーキライニング材。
- 上記繊維の太さが、上記摩擦材の上記板面から深さ方向に進むにしたがって細くなるものであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のブレーキライニング材。
- 上記繊維の含有率が、上記摩擦材の上記板面から深さ方向に進むにしたがって小さくなるものであることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載のブレーキライニング材。
- 上記摩擦材が粉体を含む場合に、上記粉体の粒径が、上記摩擦材の上記板面から深さ方向に進むにしたがって小さくなるものであることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載のブレーキライニング材。
- 上記空孔の平均径は、上記摩擦材の上記板面から深さ方向に進むにしたがって小さくなっていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のブレーキライニング材。
- 上記請求項3乃至請求項8のいずれか1項に記載のブレーキライニング材の製造方法において、
上記基材となる繊維の長さ、太さ及び含有率の少なくとも1つを変えて基材となる摩擦調整材、充填材及び結合剤とともにミキシングした複数のミキシング材を順次重ねるようにダイに投入し、パンチで加圧成形して板状材に形成することにより、上記板状材の面から深さ方向に進むにしたがって上記空孔の空孔率を変化させることを特徴とするブレーキライニング材の製造方法。 - 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のブレーキライニング材、または請求項9に記載のブレーキライニング材の製造方法により製造されたブレーキライニング材を焼結金属で支持したことを特徴とするブレーキ制動部。
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