JP2010121629A - ターボ冷凍機およびその圧縮機ならびにその制御方法 - Google Patents

ターボ冷凍機およびその圧縮機ならびにその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】各運転状態において安定的に効率よく運転できるターボ冷凍機の圧縮機を提供する。
【解決手段】冷凍機の出力熱量に基づく風量を反映した流量変数θと、蒸発器圧力Peおよび凝縮器圧力Pcに基づくヘッドを反映した圧力変数Ωとで表示されたマップ上に、旋回失速となる旋回失速線が示された空力特性マップ42を備えるとともに、現在の運転状態における圧力変数Ωと空力特性マップ42の旋回失速線とから得られる最小回転数を得て、最小回転数取得部において得られた最小回転数以上の回転数をインバータに指示することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、サージングにおける運転を回避するターボ冷凍機およびその圧縮機ならびにその制御方法に関する。
一般に、遠心圧縮機等のターボ圧縮機は、高ヘッドでかつ低風量とされた場合、旋回失速ひいてはサージングを起こす。
このような遠心圧縮機の制御方法として、遠心圧縮機の吸込み温度とサージングを回避する最小回転数との関係を予め得ておき、これに基づいて遠心圧縮機の回転数を制御する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平1−200095号公報(4頁右下欄〜5頁右上欄、第1図及び第2図)
しながら、ターボ圧縮機がターボ冷凍機に適用される場合、ターボ圧縮機は、冷凍能力の変動によって動作点が大きな影響を受ける。以下、冷水出力の場合について示す。例えば、ターボ冷凍機の蒸発器に設けられた冷水取得手段の冷水入口温度が変化した場合、設定値である冷水出口温度を一定に保つように冷凍能力が変動する。冷凍能力が変動すると、これに伴い高圧側の凝縮器圧力および凝縮器温度も変動する。この際に、上記特許文献1に記載された従来技術のように、圧縮機入口温度のみに基づいて圧縮機回転数を制御したのでは、ターボ圧縮機の動作点が正確に把握できず、旋回失速を回避する安定領域での運転は望めない。
したがって、従来のターボ冷凍機の圧縮機回転数の制御では、所定の圧力比(ヘッド)における全ての容量範囲で旋回失速が生じない回転数で運転していた。
ところが、部分負荷運転時での回転数が旋回失速を回避できる最小回転数よりも高くなってしまい、無駄なエネルギーを消費していた。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、各運転状態において安定的に効率よく運転できるターボ冷凍機およびその圧縮機ならびにその制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明のターボ冷凍機の圧縮機は、インバータにより駆動されて回転数制御されるインバータ駆動電動機と、該インバータ駆動電動機によって回転させられて吸入冷媒を圧縮するターボ圧縮部と、前記インバータへ送る制御信号によって前記ターボ圧縮部の回転数を制御する回転数制御手段と、を備えたターボ冷凍機の圧縮機において、前記回転数制御手段は、冷凍機の出力熱量に基づく風量を反映した第1パラメータと、蒸発器圧力および凝縮器圧力ならびに出力熱量に基づくヘッドを反映した第2パラメータとで表示されたマップ上に、旋回失速となる旋回失速線が示された空力特性マップを備えるとともに、現在の運転状態における前記第2パラメータと前記空力特性マップの前記旋回失速線とから得られる最小回転数を得る最小回転数取得部と、該最小回転数取得部において得られた最小回転数以上の回転数を前記インバータに指示する回転数指示部と、を有することを特徴とする。
ヘッドを反映した第2パラメータが一定となる直線と旋回失速線との交点は、旋回失速とならない安定状態における第1パラメータの最小値を示す。第1パラメータは風量を反映するものなので、第1パラメータの最小値は圧縮機の最小回転数を意味する。この最小回転数以上の回転数で圧縮機を運転すれば、圧縮機は常に安定状態で運転されることになる。
また、第1パラメータは出力熱量に基づいて、第2パラメータは蒸発器圧力および凝縮器圧力ならびに出力熱量に基づいて整理されているので、ターボ冷凍機の運転条件に厳密に対応した圧縮機の運転状態を把握することができる。したがって、圧縮機の現在の運転状態における最も適切な最小回転数が決定されることになる。
ここで、冷凍機の出力熱量とは、例えば、冷水出力の場合は蒸発器における冷凍能力、温水出力の場合は凝縮器における放熱量を意味する。
また、本発明のターボ冷凍機の圧縮機では、前記出力熱量は、冷水出力の場合、蒸発器から冷水を取り出す冷水取得手段の冷水出口温度に基づいて算出され、温水出力の場合、凝縮器から温水を取り出す温水取得手段の温水出口温度に基づいて算出されるものであって、前記回転数制御手段は、設定値とされた設定冷水出口温度または設定温水出口温度に基づいて前記空力特性マップの前記旋回失速線から得られる設定値最小回転数を得る設定値最小回転数取得部と、現在の冷水出口温度または温水出口温度に基づいて前記空力特性マップの前記旋回失速線から得られる現在値最小回転数を得る現在値最小回転数取得部と、を備えるとともに、前記回転数指示部は、前記設定値最小回転数および前記現在値最小回転数のうち、高い方の回転数以上の指示回転数を前記インバータに指示することを特徴とする。
設定値冷水出口温度に基づいた設定値最小回転数を得て、この回転数を下回らない回転数で圧縮機を運転するので、旋回失速ひいてはサージングすることがない安定領域で圧縮機を運転することができる。
また、現在値冷水出口温度に基づいた最小回転数を得て、この現在値最小回転数と上記設定値最小回転数とを比較し、何れか高い方の回転数を上回る回転数を採用するようにしたので、冷水出口温度の設定値と現在値がずれていても、旋回失速(サージング)領域で圧縮機が運転されることがない。
例えば、現在値冷水出口温度が設定値冷水出口温度よりも上昇した場合、より低い温度の設定値冷水出口温度の方が大風量を要求するため、現在値最小回転数よりも設定値最小回転数の方が高くなる。この場合、回転数制御手段の回転数指示部によって、高い回転数の設定値最小回転数以上の回転数がインバータに指示されるので、安定領域で運転が行なわれるとともに、冷水出口温度が現在値から設定値へと降下するように制御される。このように、設定値へと冷水出口温度が収束するように制御される。
一方、冷水出口温度の現在値が設定値よりも下降した場合、ヘッドが不足して不安定領域での運転となる傾向になる。この場合、不足ヘッドを回復するために、より高い回転数の現在値最小回転数以上の回転数がインバータに指示されて安定領域での運転が実現される。このように、安定領域での運転となるように制御される。
以上から、冷水出口温度の現在値が設定値からずれていても、旋回失速ひいてはサージングが生じない安定領域で圧縮機を運転することができるとともに、必要最小限の回転数で無駄なく圧縮機を運転することができる。
また、本発明のターボ冷凍機の圧縮機は、前記ターボ圧縮部へ流入する冷媒の流量を調整する入口ベーンを備え、前記空力特性マップは、前記入口ベーンの開度が最大開度のときのデータが示された最大開度時マップとされ、前記回転数制御手段は、現在の運転状態が前記最大開度時マップに照らして旋回失速を起こさない安定領域にあるか、旋回失速を起こす不安定領域にあるかを判断する運転状態判断部と、現在のベーン開度におけるベーン開度依存最小回転数を、前記最大開度時マップから得た最小回転数を補正することによって得るベーン開度依存最小回転数取得部と、を備え、前記回転数指示部は、前記運転状態判断部が現在の運転状態を安定領域にあると判断した場合、前記設定値最小回転数および前記現在値最小回転数のうち、高い方の回転数以上の指示回転数を前記インバータに指示し、前記運転状態判断部が現在の運転状態を不安定領域にあると判断した場合、前記ベーン開度依存最小回転数取得部によって得られるベーン開度依存最小回転数を前記インバータに指示することを特徴とする。
最大開度時マップによって、圧縮機の運転状態をベーン開度最大時における安定領域か不安定領域かを判断する運転状態判断部を設けたので、現在の入口ベーン開度が最大開度以下の場合であっても、最大開度時マップを参照して制御すれば、安定領域を維持したままベーン開度を最大開度まで開くことができる。
現在の運転状態が最大開度時マップ上での安定領域にある場合には、回転数指示部によって、設定値最小回転数および現在値最小回転数のうち高い方の回転数以上の指示回転数をインバータに指示することとしたので、安定領域での運転状態を維持したまま、必要最小回転数で最大ベーン開度を実現することができる。
現在の運転状態が最大開度時マップ上での不安定領域にある場合には、回転数指示部によって、ベーン開度依存最小回転数をインバータに指示することとしたので、圧縮機は常に安定領域で運転されることになる。
以上のように、現在の圧縮機の運転状態が最大入口ベーン開度時のマップ上の安定領域にあろうが不安定領域にあろうが旋回失速が生じない最小回転数を下回らないで運転することができるので、入口ベーン開度を可能な限り最大開度まで上げることができる。これにより、現在値から最大値までの入口ベーン開度範囲を冷水出口温度の最終的な温度調節用として用いることができる。
また、各運転状態に応じて、最大ベーン開度を指令することができるので、入口ベーンの低開度時に生じる流動抵抗に起因する損失が最も少ない高効率な運転が可能となる。
本発明によれば、上述のターボ冷凍機の圧縮機を備えたターボ冷凍機を提供することができる。
さらに、本発明のターボ冷凍機は、前記凝縮器と前記蒸発器との間に設けられた膨張弁の開度を制御する膨張弁開度制御手段を備え、該膨張弁開度制御手段は、冷媒の音速が液相時から気液二相時にかけて低下する割合が減少する音速低下遷移域にて膨張弁を制御することを特徴とする。
管路を流れる流体の流速は、流体の音速を上限とすることが知られている。冷媒の音速は、液相時から気液二相時にかけて低下する特徴がある。気液二相冷媒の流動状態が液相分の割合が低下する際に、音速は、著しく低下し、その後、その低下割合が減少する音速低下遷移域が存在する。本発明は、この音速低下遷移域にて膨張弁を制御することとしたので、膨張弁の開度調節によって冷媒量を安定的に調整することができる。
これに対して、従来のように膨張弁の上流側の液柱の維持をはかる液位制御などで液相で膨張弁を制御する場合、膨張弁よりも上流側(凝縮器内)に貯留する冷媒の液面が高くなる。冷媒の液面が高くなると、その高さ分だけ液冷媒を膨張弁に押し込むための圧力を凝縮器に加える必要が生じ、結果的に凝縮器圧力を上昇させ、余計な圧縮機動力がかかる。また、冷媒が気液二相に入りだした初期の段階では、音速が急激に低下するので、膨張弁の制御が安定しない。
一方、気液二相に入り、音速低下遷移域をさらに超えた領域では、多く気相が蒸発器に流れ込んでしまうことになり、その分だけ冷凍能力に寄与しないリーク冷媒ガスを多くしエネルギ損失が大きくなる。
なお、音速低下遷移域は、冷媒がR134aとされている場合、膨張弁を流過する冷媒の全重量に対する気相の重量百分率が0.2〜1.0、好ましくは0.4程度とされる。
また、本発明のターボ冷凍機の圧縮機の制御方法は、インバータにより駆動されて回転数制御されるインバータ駆動電動機と、該インバータ駆動電動機によって回転させられて吸入冷媒を圧縮するターボ圧縮部とを備え、前記インバータへ送る制御信号によって前記ターボ圧縮部の回転数を制御するターボ冷凍機の圧縮機の制御方法において、蒸発器の冷凍能力に基づく風量を反映した第1パラメータと、蒸発器圧力および凝縮器圧力に基づくヘッドを反映した第2パラメータとで表示されたマップ上に、旋回失速となる旋回失速線が示された空力特性マップを用いて、現在の運転状態における前記第2パラメータと前記空力特性マップの前記旋回失速線とから得られる最小回転数を得て、該最小回転数取得部において得られた最小回転数以上の回転数を前記インバータに指示することを特徴とする。
本発明のターボ冷凍機の圧縮機およびその制御方法は、以下の効果を奏する。
現在の運転状態における第2パラメータと空力特性マップの旋回失速線とから得られる最小回転数を得ることとしたので、現在の運転状態に応じた最大ベーン開度を指示することができるので、入口ベーンの低開度時に生じる流動抵抗に起因する損失を小さくでき効率的な運転が可能となる。したがって、部分負荷運転時における冷凍機運転可能範囲の拡大を図ることができる。
また、蒸発器の冷凍能力に基づいた第1パラメータと、蒸発器圧力および凝縮器圧力ならびに冷凍能力に基づいた第2パラメータとを用いて整理された空力特性マップを用いることとしたので、ターボ冷凍機の運転条件に厳密に対応した圧縮機の運転状態を把握することができる。したがって、圧縮機の現在の運転状態における最も適切な最小回転数を決定することができ、効率的な運転が実現される。
さらに、音速低下遷移域で膨張弁を制御する膨張弁開度制御手段を備えているので、冷凍サイクル内を流れる冷媒量を安定的に調整することができる。また、冷媒が気液二相に入った領域で制御するので、液相で制御する場合に比べて凝縮器における液冷媒の液面高さを低くできるので、凝縮圧力を低く抑えることにより、無駄な圧縮仕事を省くことができる。
本発明の一実施形態である圧縮機を備えたターボ冷凍機を示した概略構成図である。 本発明の制御装置を示したブロック図である。 本発明の空力特性マップを示した図である。 旋回失速線上における圧力変数Ωとマッハ数との関係を示した図である。 旋回失速線上における流量変数θとマッハ数との関係を示した図である。 流量係数ψdと圧力係数μとの関係を示した図である。 旋回失速線上における圧力変数Ωと流量変数θとの関係を示した図である。 冷媒(R134a)の相変化状態に対する音速の変化を示した図である。
次に、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1には、ターボ冷凍機1の概略構成図が示されている。
ターボ冷凍機1は、遠心圧縮機(以下「圧縮機」という。)3と、該圧縮機3によって圧縮された高圧ガス冷媒を凝縮する凝縮器5と、該凝縮器5において凝縮した高圧液冷媒を膨張させる膨張弁7と、該膨張弁7によって膨張した低圧液冷媒を蒸発させる蒸発器9とを備えている。
圧縮機3は、電動機11によって回転駆動される遠心羽根車(ターボ圧縮部)を備えている。圧縮機3の冷媒入口には、冷媒流量を調節する入口ベーン13が設けられている。この入口ベーン13の開度は制御装置15によって制御される。
電源19からの入力周波数がインバータ17によって変更されるようになっており、これにより、電動機11の回転数が制御される。インバータ17から電動機11に送られる指示周波数は、制御装置15内に設けられた回転数制御部(回転数制御手段)15aよって変更される。
凝縮器5には、凝縮器5内の冷媒圧力Pcを計測する圧力センサ21が設けられている。この圧力センサ21の出力は、制御装置15に入力される。また、凝縮器21には、凝縮器21内の冷媒と熱交換して温水を得る温水取得手段21aが設けられている。この温水取得手段21aの温水出口には、温水出口温度センサ21bが設けられている。温水出口温度センサ21bの出力は、制御装置15に入力される。
膨張弁7は、制御装置15内に設けられた膨張弁開度制御部15b(膨張弁開度制御手段)によって、その開度が制御される。
凝縮器5と蒸発器9の間には、HGBP配管(ホットガスバイパス配管)23が設けられている。このHGBP配管23によって、凝縮器5内にある高圧冷媒ガスが蒸発器9へと流されるようになっている。HGBP配管23には、HGBP弁が設けられている。このHGBP弁25の開度調整によって、HGBP配管23内を流れる冷媒流量が調整され、低冷凍能力時の圧縮機3への吸込み冷媒ガス流量を確保する。
蒸発器9には、蒸発器9内の冷媒圧力Peを計測する圧力センサ27が設けられている。この圧力センサ27の出力は、制御装置15に入力される。
蒸発器9には、蒸発器9から冷熱を得るための冷水入口・出口ノズル(冷水取得手段)30が設けられている。蒸発器9は、内部に冷水が流通する伝熱管30aを備えている。この伝熱管30aの一部が蒸発器9内に位置するように設けられており、これにより、内部を流通する冷水が冷却されるようになっている。
蒸発器9よりも上流側の伝熱管30aには、蒸発器9内へ流入する冷水の流量qcを計測する流量計32と、蒸発器9内へ流入する冷水の入口温度T0を計測する冷水入口温度センサ34とが設けられている。蒸発器9よりも下流側の冷水出口ノズルには、蒸発器9から流出した冷水の出口温度T1を計測する冷水出口温度センサ36が設けられている。上述の流量計32、冷水入口温度センサ34及び冷水出口温度センサ36の出力は、制御装置15に入力される。
制御装置15の回転数制御部15aは、ターボ冷凍機1各部における状態量(圧力、温度等)に基づいて、電動機11の指示回転数に応じた指示周波数をインバータ17に送る。
また、制御装置15の膨張弁開度制御部15bは、ターボ冷凍機1各部の状態量(圧力、温度等)に基づいて、膨張弁7の開度を指示する。
もちろん、制御装置15は、そのほかに、入口ベーン13の開度、HGBP弁25の開度等も制御する。
次に、図2を用いて、制御装置15の回転数制御部15a内で行なわれる指示回転数の演算について説明する。
制御装置15には、内部設定値40として、羽根車の外径D、電動機11と羽根車との間に設けられた増速機のギア比、電源周波数(50Hz又は60Hz)、冷媒物性値(エンタルピー・比重・飽和温度・飽和圧力等)や、冷水の比重・比熱といったデータが格納されている。
ターボ冷凍機1の冷凍能力Qは、蒸発器9を流れる冷水の入口温度T0と出口温度T1並びに冷水流量qcに基づいて得られる。具体的には、下式(1)のように、冷水の出入口温度差(T0−T1)に冷水流量qc及び冷水比熱Cwを乗じて、冷凍能力Qが得られる。
Q=(T0−T1)×qc×Cw ・・・(1)
この冷凍能力Qと、圧縮機11の出入口における冷媒ガスのエンタルピー差Δhとに基づいて、次式(2)により、冷媒流量G(重量流量)が得られる。
G=k×Q/Δh ・・・(2)
ここで、kは定数である。
そして、冷媒流量Gを体積流量に変換した冷媒流量Qvと、羽根車の外径Dと、蒸発器9の圧力Peから算出される飽和温度Teにおける音速aとに基づいて、次式(3)により、流量変数(第1パラメータ)θが得られる。この流量変数は、圧縮機3の吸込風量に基づく無次元数である。
θ=Qv/(a×D) ・・・(3)
このように、流量変数θは、冷凍能力Qおよび蒸発器圧力Peから得られるものであり、羽根車の周速と無関係に得られる点で、後述する流量係数ψdとは異なる。
圧力変数(第2パラメータ)Ωは、圧縮機3のヘッドに基づく無次元数であり、凝縮器圧力Pc、蒸発器圧力Pe及び蒸発器圧力Peから算出される飽和温度Teから得られる冷媒ガスのエンタルピー差Δhと、蒸発器9の圧力Peから算出される飽和温度Teにおける音速aとから、次式(4)により得られる。
Ω=Δh/a ・・・(4)
このように、圧力変数Ωは、凝縮器圧力Pc、蒸発器圧力Peから得られるものであり、羽根車の周速と無関係に得られる点で、後述する圧力係数μとは異なる。
以上の流量変数θ及び圧力変数Ωによって、以下に説明するように、圧縮機3の現在の運転状態が推定される。
制御装置15の回転数制御部15aは、圧縮機3の空力特性マップ42を備えている。この空力特性マップ42は、予め圧縮機3の運転試験を綿密に行い、圧力変数Ωに対する流量変数θのマップ上に、圧縮機3が旋回失速を起こす旋回失速線Lが示されたものである。例えば、図3に示すような空力特性マップ42が得られる。この空力特性マップ42において、旋回失速線Lよりも下側の領域は、旋回失速やサージングを起こさない安定領域Sとされ、旋回失速線Lよりも上側の領域は、旋回失速やサージングを起こす不安定領域NSとされる。本実施形態において、この空力特性マップ42は、入口ベーン13の開度が最大開度である100%のものである(最大開度時マップ)。また、同マップ42には、同一の機械マッハ数を示す等機械マッハ数線Mが複数示されており、上方に行くに従い機械マッハ数は大きくなる。
回転数制御部15aは、蒸発器9によって得ようとする設定冷水出口温度Tsetに基づいて、この設定冷水温度Tsetが得られる設定値最小回転数Nfixfを常に保持している。
具体的には、飽和温度Teに変えて設定冷水出口温度Tsetに対応する定格冷媒蒸発温度Te0を用いて、式(4)から定格圧力変数Ωsetが求められる。
この定格圧力変数Ωsetから、空力特性マップ42の旋回失速線Lから得られた関数に基づいて、設定値最小回転数Nfixfが得られる。つまり、圧力変数Ω一定の線と空力特性マップ42の旋回失速線Lとが交わる点は、その圧力変数Ωを得るための最小機械マッハ数を示す。したがって、この最小機械マッハ数から、圧縮機3の設定値最小回転数Nfixfが得られる。上記関数は、図4に示すような形状となっており、同図は、旋回失速線L上におけるマッハ数を圧力変数Ωに対して示したものである。
回転数制御部15aは、上記設定値最小回転数Nfixfを得る内部演算とは別に、空力特性マップ42を参照して、ターボ冷凍機1の現在の状態から得られる流量変数θ及び圧力変数Ωから、空力特性マップ42上の安定領域Sにあるか不安定領域NSにあるかを判断する運転状態判断部43を備えている。そして、安定領域Sにある場合と、不安定領域NSにある場合とを分けて、現在値最小回転数Nfixを決定する。
ターボ冷凍機1の現在の状態が、運転状態判断部43によって安定領域Sにあると判断された場合、以下のように現在値最小回転数Nfixを決定する。
ベーン開度100%における空力特性マップ42を参照して安定領域Sにあるということは、旋回失速線Lまでさらに回転数を下げ得ることを意味する。このような考えの下、現在の流量変数θ及び圧力変数Ωに基づいて、ベーン開度100%の空力特性マップ42上で現在値最小回転数Nfixを得る。
まず、現在の流量変数θから、現在の流量変数θを維持するための最高回転数Nmaxを得る。この最高回転数Nmaxは、図3からわかるように、θ一定の直線と旋回失速線Lとの交点が最も機械マッハ数が高くなることから得られる。この旋回失速線L上における機械マッハ数と流量変数θとに基づいて得られる関数が、図5に示されている。
一方、現在の圧力変数Ωから、現在の圧力変数Ωを維持するための最小回転数Nminを得る。この最小回転数Nminは、図3からわかるように、Ω一定の直線と旋回失速線Lとの交点が最も機械マッハ数が低くなることから得られる。この旋回失速線L上における機械マッハ数と流量変数θとに基づいて得られる関数は、上述の図4に示されたものである。
そして、以上のように得られた最大回転数Nmaxと最小回転数Nminとの平均値を、初期設定におけるNfixとする。この初期設定値から、以下に示す繰り返し計算を行い、現在値最小回転数Nfixの精度を高める。
初期設定のNfixを用いて、羽根車の周速uを得て、この周速uに基づいて羽根車の機械マッハ数m、第1圧力係数μ及び流量係数ψdを下式から算出する。
u=π×D×Nfix
m=u/a
μ=gH/u
ψd=G/((π/4)×D×u)
ここで、Dは羽根車の外径、Hは断熱ヘッド、Gは吸込冷媒の体積流量である。この第1圧力係数μは、現在の圧縮機の圧力係数を意味する。
他方で、圧縮機の空力特性から得られた図6に示すデータを参照して、算出した流量係数ψdと機械マッハ数mとを用いて、第2圧力係数μ’を求める。同図に示すデータは、別途、試験により得られるものであり、翼単体が示す性能を示す。したがって、同図のデータは、翼の設計時に用いられ、このデータに示す線上で圧縮機を運転するのが最も効率が良くなる。したがって、同図から得られる第2圧力係数μ’は、翼単体としてみた場合に、最も効率が良くなる圧力係数と言える。
以上のように求めた第1圧力係数μと第2圧力係数μ’との差分が小さくなるように、初期設定の現在値最小回転数Nfixを適宜変更して繰り返し計算することによって最終的な現在値最小回転数Nfixを決定する。つまり、現在の圧力係数を示す第1圧力係数μを、翼単体の性能として最も理想的な圧力係数である第2圧力係数μ’に合致するように現在値最小回転数Nfixを決定する。
このように、圧力係数μの整合性が取れるようにNfixを決定することとしたので、翼の性能として理想的な圧力係数である第2圧力係数μ’に極めて近い状態で圧縮機が運転されることになり、効率の良い運転が実現される。
次に、最終的に決定された現在値最小回転数Nfixと、設定冷水出口温度に基づいて得られた設定最小回転数Nfixfとを比較し、大きい方の回転数を最終的な指示回転数とする。
大きい方の回転数を選んだ理由は、冷水出口温度の設定値Tsetと現在値T1がずれていても、旋回失速(サージング)領域で圧縮機が運転されることがないからである。
例えば、現在値冷水出口温度T1が設定値冷水出口温度Tsetよりも上昇した場合、より低い温度の設定値冷水出口温度Tsetの方が大風量を要求するため、現在値最小回転数Nfixよりも設定値最小回転数Nfixfの方が高くなる。この場合、制御装置15の回転数制御部15aに設けられた回転数指示部48によって、高い回転数の設定値最小回転数Nfixf以上の回転数がインバータ17に指示されるので、安定領域Sで運転が行なわれるとともに、冷水出口温度が現在値T1から設定値Tsetへと降下するように制御される。このように、設定値へと冷水出口温度が収束するように制御される。
一方、冷水出口温度の現在値T1が設定値Tsetよりも下降した場合、ヘッドが不足して不安定領域での運転となる傾向になる。この場合、不足ヘッドを回復するために、高い回転数の現在値最小回転数Nfix以上の回転数が回転数指示部48によりインバータに指示される。このように、不足ヘッドを回復するように現在値最小回転数Nfix以上の回転数で運転されるので、安定領域での運転が実現される。
ターボ冷凍機1の現在の状態が、運転状態判断部によって不安定領域NSにあると判断された場合、以下のように最小回転数Nfixを決定する。
この状態は、ベーン開度100%における空力特性マップ42上での状態を示しているだけであり、ベーン開度が100%以下となっている現在の運転状態では、サージングを起こすことなく動作している。しかし、この状態のままベーン開度を100%まで上げていくと、旋回失速ひいてはサージングを引き起こすことは必至である。そこで、仮にベーン開度を100%まで引き上げても、サージングを起こさない最小回転数(ベーン開度依存最小回転数)を算出して、この最小回転数を下回らないような運転を行なう。
まず、空力特性マップ42の旋回失速線L上における圧力変数Ωに対する流量変数θを示した関数によって、現在の圧力変数Ωにおける最小流量変数θminを求める(図7参照)。
現在の冷水出口温度T1から算出した流量変数θを最小流量変数θminで除し、風量絞り比k1を算出する。
k1=θ/θmin
この風量絞り比k1を用いて、回転数補正係数k2を得る。回転数補正係数k2は、現在の風量を維持するように回転数を下げてベーン開度を100%まで上げていっても不安定領域に陥らない最小回転数を得るために、ベーン開度100%における最小回転数を補正する係数である。この回転数補正係数k2と風量絞り比k1との関係は、別途、入口ベーン13を絞った試験結果から得られる。
この回転数補正係数k2を用いて、図4に示した関数に基づいて圧力変数Ωから得られる最小回転数を補正することによって、最小回転数Nfixを決定する。
次に、制御装置15の膨張弁開度制御部15bについて説明する。
まず、膨張弁7を流れる冷媒の状態について説明する。膨張弁7を流れる冷媒は、膨張弁7で絞られる際に音速まで昇速されて蒸発器9側へと流れる。このときの冷媒の音速は、冷媒が液相か気相かによって変化するだけでなく、気液二相の場合にも大きく変化する。この状態を示したのが図8である。図において、横軸は全重量に対する気相の重量百分率を示し、縦軸は音速(m/s)を示す。この図は冷媒をR134a(常温25℃)とした場合の音速を示している。同図からわかるように、液相の場合に最も音速が大きくなる(502m/s)が、気液二相領域に入り著しく音速が低下する。そして一定の音速(約70m/s)に落ち着いた後、気相に近づくとさらに音速が上昇し、気相時の音速(144m/s)となる。
さらに同図からわかるように、気液二相の領域では著しく急激に音速が低下した後に、この音速の低下割合が減少する音速低下遷移領域Sが存在する。この音速低下遷移領域Sは、R134aの場合、0.2〜1.0wt%である。
本実施形態にかかる膨張弁開度制御部15bは、音速遷移領域S内で膨張弁7を制御する。
具体的には、ターボ冷凍機1の出荷前に、工場においてターボ冷凍機1を試運転して、冷凍機の運転範囲において膨張弁7が音速低下遷移領域Sで運転されるように、膨張弁開度制御部15bの制御プログラムを調整する。
つまり、膨張弁7の前後の圧力(凝縮器圧力および蒸発器圧力)と冷媒流量との関係から膨張弁7のCv値を得ておく。これにより、音速低下遷移領域Sで運転されるCv値の範囲を得ておく。そして、音速低下遷移領域S内で運転されるCv値に対応した開度指令値を出力するように、膨張弁開度制御部15bの指令値を算出する制御プログラムを調整する。
このように調整された膨張弁開度制御部15bは、所望の凝縮器圧力Pc、蒸発器圧力Pe及び冷媒流量Gに対応した弁開度(Cv値)を指令する。この指令値は、音速低下遷移領域Sにて運転される弁開度に調整されているので、常に音速低下遷移領域Sで運転されることになる。弁開度は、気相の重量百分率が0.2〜1.0、より好ましくは0.4となるように制御される。
以上の制御装置15を用いて、ターボ冷凍機1は、以下のような運転を行う。
起動時は、設定入力された昇速レートにて仕様回転数まで昇速する。そして、起動開始後、所定時間経過した後に、入口ベーン13を最小化開度とし、膨張弁7の開度を一時的に固定させる(たとえば70%程度)とする。
仕様回転数まで昇速し終えたら、HGBP弁25と、入口ベーン13の制御を開始する。
その後、所定時間経過したら、膨張弁7の制御を開始する。そして、制御装置15による回転数制御が開始される。
制御装置15は、設定冷水出口温度Tsetに基づいて、設定値最小回転数Nfixfを常に保持している。
一方で、制御装置15は、ターボ冷凍機の現在の蒸発器圧力Pe、現在の凝縮器圧力Pc、現在の冷水出口温度T1に基づいて、現在値最小回転数Nfixを演算する。
そして、制御装置15は、設定値最小回転数Nfixfおよび現在値最小回転数Nfixのうち何れか大きい方の回転数を選択し、この回転数に応じた指示周波数をインバータ17に指令する。
また、制御装置15は、膨張弁開度制御部15bによって、所望の凝縮器圧力Pc、蒸発器圧力Pe及び冷媒流量Gに対応した弁開度(Cv値)を指令する。
このように、本実施形態のターボ冷凍機1は、冷凍能力Qを反映した空力特性マップ42を用いて、圧縮機の現在の運転状態を把握するので、ターボ冷凍機1の運転条件に厳密に対応した運転を行うことができる。
また、空力特性マップ42の旋回失速線Lに基づいて最小回転数を決定することとしたので、常に安定状態で圧縮機を運転することができる。
また、現在の運転状態における最小回転数を決定することとしたので、最大のベーン開度を実現することができ、入口ベーン13において無駄な流動抵抗の増大にともなう圧力損失が生じることがない。
また、最大ベーン開度が実現できるので、低騒音での運転を行うことができる。
また、膨張弁開度制御部15bによって指示される弁開度は、音速の変化の割合が比較的小さい音速低下遷移域Sにて運転されるように設定されているので、冷媒流量を安定的に制御することができる。そして、気液二相となる領域で運転されているので、液相で運転される場合に比べて凝縮器における冷媒の液面高さを可及的に低くすることができ、凝縮圧力の上昇を抑えることができる。これにより、圧縮機の動力損を低く抑えることができる。
なお、設定冷水出口温度Tsetは、固定されたものに限定されるものではなく、任意に設定変更できるものであっても良い。この場合は、設定変更された設定冷水出口温度tsetが制御部15に送信される構成となる。
また、冷水出力の場合について説明したが、温水出力の場合も同様に、温水取得手段21aの温水出口温度センサ21bの出力に基づいて制御が行われる。
1 ターボ冷凍機
3 ターボ圧縮機
5 凝縮器
9 蒸発器
11 電動機
13 入口ベーン
15 制御装置(回転数制御手段)
17 インバータ
42 空力特性マップ
43 運転状態判断部
44 現在値最小回転数取得部
46 設定値最小回転数取得部
48 回転数指示部

Claims (6)

  1. インバータにより駆動されて回転数制御されるインバータ駆動電動機と、該インバータ駆動電動機によって回転させられて吸入冷媒を圧縮するターボ圧縮部と、前記インバータへ送る制御信号によって前記ターボ圧縮部の回転数を制御する回転数制御手段と、を備えたターボ冷凍機の圧縮機において、
    前記回転数制御手段は、
    冷凍機の出力熱量に基づく風量を反映した第1パラメータと、蒸発器圧力および凝縮器圧力ならびに出力熱量に基づくヘッドを反映した第2パラメータとで表示されたマップ上に、旋回失速となる旋回失速線が示された空力特性マップを備えるとともに、
    現在の運転状態における前記第2パラメータと前記空力特性マップの前記旋回失速線とから得られる最小回転数を得る最小回転数取得部と、
    該最小回転数取得部において得られた最小回転数以上の回転数を前記インバータに指示する回転数指示部と、
    を有することを特徴とするターボ冷凍機の圧縮機。
  2. 前記出力熱量は、冷水出力の場合、蒸発器から冷水を取り出す冷水取得手段の冷水出口温度に基づいて算出され、温水出力の場合、凝縮器から温水を取り出す温水取得手段の温水出口温度に基づいて算出されるものであって、
    前記回転数制御手段は、設定値とされた設定冷水出口温度または設定温水出口温度に基づいて前記空力特性マップの前記旋回失速線から得られる設定値最小回転数を得る設定値最小回転数取得部と、
    現在の冷水出口温度または温水出口温度に基づいて前記空力特性マップの前記旋回失速線から得られる現在値最小回転数を得る現在値最小回転数取得部と、を備えるとともに、
    前記回転数指示部は、前記設定値最小回転数および前記現在値最小回転数のうち、高い方の回転数以上の指示回転数を前記インバータに指示することを特徴とするターボ冷凍機の圧縮機。
  3. 前記ターボ圧縮部へ流入する冷媒の流量を調整する入口ベーンを備え、
    前記空力特性マップは、前記入口ベーンの開度が最大開度のときのデータが示された最大開度時マップとされ、
    前記回転数制御手段は、現在の運転状態が前記最大開度時マップに照らして旋回失速を起こさない安定領域にあるか、旋回失速を起こす不安定領域にあるかを判断する運転状態判断部と、
    現在のベーン開度におけるベーン開度依存最小回転数を、前記最大開度時マップから得た最小回転数を補正することによって得るベーン開度依存最小回転数取得部と、を備え、
    前記回転数指示部は、
    前記運転状態判断部が現在の運転状態を安定領域にあると判断した場合、前記設定値最小回転数および前記現在値最小回転数のうち、高い方の回転数以上の指示回転数を前記インバータに指示し、
    前記運転状態判断部が現在の運転状態を不安定領域にあると判断した場合、前記ベーン開度依存最小回転数取得部によって得られるベーン開度依存最小回転数を前記インバータに指示することを特徴とする請求項1又は2に記載のターボ冷凍機の圧縮機。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載されたターボ冷凍機の圧縮機を備えたことを特徴とするターボ冷凍機。
  5. 前記凝縮器と前記蒸発器との間に設けられた膨張弁の開度を制御する膨張弁開度制御手段を備え、
    該膨張弁開度制御手段は、冷媒の音速が液相時から気液二相時にかけて低下する割合が減少する音速低下遷移域にて膨張弁を制御することを特徴とする請求項4記載のターボ冷凍機。
  6. インバータにより駆動されて回転数制御されるインバータ駆動電動機と、該インバータ駆動電動機によって回転させられて吸入冷媒を圧縮するターボ圧縮部とを備え、前記インバータへ送る制御信号によって前記ターボ圧縮部の回転数を制御するターボ冷凍機の圧縮機の制御方法において、
    蒸発器の冷凍能力に基づく風量を反映した第1パラメータと、蒸発器圧力および凝縮器圧力に基づくヘッドを反映した第2パラメータとで表示されたマップ上に、旋回失速となる旋回失速線が示された空力特性マップを用いて、
    現在の運転状態における前記第2パラメータと前記空力特性マップの前記旋回失速線とから得られる最小回転数を得て、
    該最小回転数取得部において得られた最小回転数以上の回転数を前記インバータに指示することを特徴とするターボ冷凍機の圧縮機の制御方法。
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