JP2010120792A - 塩溶融装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 粒状又は粉状の塩を短時間で溶融させ、溶融させた塩を連続して供給することのできる塩溶融装置を提供する。
【解決手段】 粒状又は粉状の塩を溶融させるための塩溶融装置であって、一端側に塩を供給するための供給口が形成されるとともに、他端側に溶融した塩を排出させる排出口が形成された第一筒状体と、第一筒状体内を塩の融点以上の設定温度にするための第一ヒーターとを備え、前記第一筒状体は、融点が前記設定温度よりも高い素材で構成され、一端側が他端側に比して上方に位置するように配置されていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 粒状又は粉状の塩を溶融させるための塩溶融装置であって、一端側に塩を供給するための供給口が形成されるとともに、他端側に溶融した塩を排出させる排出口が形成された第一筒状体と、第一筒状体内を塩の融点以上の設定温度にするための第一ヒーターとを備え、前記第一筒状体は、融点が前記設定温度よりも高い素材で構成され、一端側が他端側に比して上方に位置するように配置されていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、塩を溶融させるための塩溶融装置に関し、より詳しくは、タイルや、枕、足置き等の各種成型品を塩で成形すべく、成形型に流し込む材料としての塩を溶融させる塩溶融装置に関する。
従来から、浴室の内面(床面、壁面、天井面)に塩製のパネル或いはタイル(以下、これらを総称して塩タイルということとする)を敷き詰めた塩サウナと称されるサウナ風呂が知られている。
かかる塩サウナは、浴室の内面に塩タイルを敷き詰めることで、新陳代謝を活性化させると言われている(例えば、特許文献1参照)が、浴室内が高温多湿に設定されるため、一般的に知られているサウナ風呂と同様に、利用者の体への負担が大きく、長時間に亘って利用できない(浴室内に滞在できない)といった問題がある。
そこで、本発明者は、部屋を画定する床面、壁面、天井面の全てに塩タイルを敷き詰め、その部屋内の温度を体温よりも僅かに高い温度(例えば、41℃)で且つ湿度を低湿度(例えば、45%)に設定したソルトルームを提案している。
かかるソルトルームは、これまでのサウナ風呂の常識に反し、部屋内の温度及び湿度が非常に低く設定されているため、利用者の体への負担が小さく、長時間に亘って部屋内に滞在することができる。
かかるソルトルームは、利用者が部屋内に長時間滞在できることや、塩と部屋内の温度及び湿度との調和が図れていること(塩による効能を最大限に発揮できる温度と湿度に設定されていること)等が起因し、新陳代謝の活性等が従来の塩サウナの比して非常に高まることが確認されている。
さらに、本発明者は、塩タイルの背面側に配置した光源(RGB三色のLED等)からの光をソルトルーム内に透過させることで幻想的な環境を作り出し、癒し効果等も高めたリラクゼーションシステムをさらに提案している。なお、本発明者は、リラクゼーションシステムとして、上述のような光の照射に加え、ソルトルーム内に音楽や自然の音(波の音や、小鳥のさえずり、水の流れる音など)等を流し、聴覚的にも癒し効果を高めたものも提案している。
そして、リラクゼーションシステム(ソルトルーム)は、上述の如く、利用者が部屋内に長時間に亘って滞在できるため、利用者が部屋内でリラックスした姿勢で滞在できるように、枕や、足置き、座等が設置されることがあるが、塩の効能をできるだけ多く得られるように、枕や、足置き、座等についても、塩タイルと同様に塩から形成するようにしている。
ところで、前記塩タイルや、枕、足置き、座等は、塊状の岩塩等から削り出して作製することも可能であるが、これらは大量に使用されるため量産する必要があり、岩塩から削り出して製造することは、製造作業が繁雑である上に、岩塩の無駄が発生したり、完成品の形態にバラツキが発生したりするため、量産には不向きである。
特に、天然岩塩には不純物が含まれているため、天然岩塩から削り出して塩タイルを作製すると、塩タイルの背面側に配置した光源(RGB三色のLED等)からの光をソルトルーム内に照射させたときに、光源からの光が良好に透過せず、癒し効果を高めるための演出の効果が半減してしまうといった問題がある。
このような問題に鑑み、本発明者は、塩を溶融させ、その溶融した塩を成形型に流し込んで冷却固化させて成型品(塩タイルや枕等)を製造することを提案している(例えば、特許文献2参照)。
かかる方法によれば、定型的な成形型に溶融した塩を流し込んで冷却固化させるため、成型品の形態やサイズにバラツキが少なく、また、塩の融点が非常に高温(約800℃)であることから、塩を溶融させることで、天然岩塩に含まれる不純物が消失してしまい、光透過性も良好となる。
そして、塩の成型品を作製するに当たって塩を溶融させる必要があるため、本発明者は、塩を溶融するための溶融炉の開発に取り組んだ結果、粒状又は粉状の塩を貯留可能に構成され、下部に開閉可能な排出部を備えたタンク状の炉本体と、該炉本体内を加熱するためのヒーターとを備えた溶融炉を開発した。
かかる溶融炉は、ヒーターによって炉本体内の塩を溶融させた上で、排出部を開き、該排出部の下方に設置された成形型に溶融した塩を供給するようになっている。これにより、塩製のパネルや、タイルのみならず、各種形態のグッズについても効率や品質を向上させた上で量産できるようになった。
特開2005−194861号公報
特開2007−092514号公報
しかしながら、上記構成の溶融炉は、タンク状の炉本体に略一杯に充填した塩をヒーターの加熱で溶融させるように構成されているため、炉本体内の塩全体を完全に溶融させるのに長時間を要していた。すなわち、上記溶融炉は、炉本体に略一杯の状態に充填された塩の全てに熱が伝わって溶融した状態になるのに時間を要し、溶融した塩を成形型に流し込むまでの準備に時間がかかるといった問題があった。
また、上記構成の溶融炉は、バッチ式であるため、炉本体に充填した塩の全てが成形型に流し込まれると、再度、炉本体に塩を充填して溶融させる必要があることから、成形型への塩の供給が間欠的になり、塩の成型物を連続的に作製するのに限界があった。
そこで、本発明は、粒状又は粉状の塩を短時間で溶融させ、溶融させた塩を連続して供給することのできる塩溶融装置を提供する。
本発明に係る塩溶融装置は、粒状又は粉状の塩を溶融させるための塩溶融装置であって、一端側に塩を供給するための供給口が形成されるとともに、他端側に溶融した塩を排出させる排出口が形成された第一筒状体と、第一筒状体内を塩の融点以上の設定温度にするための第一ヒーターとを備え、前記第一筒状体は、融点が前記設定温度よりも高い素材で構成されるとともに、一端側が他端側に比して上方に位置するように配置されていることを特徴とする。なお、ここで「塩」とは、天然のものや人工的に精製されたもの、すなわち、天然塩や精製塩等を含む概念である。
上記構成の塩溶融装置によれば、第一ヒーターによって第一筒状体内(第一筒状体の内面及び第一筒状体の内部空間)が塩の融点以上の設定温度にまで加熱されるため、供給口に供給された塩が重力の作用で排出口まで移動する間(第一筒状体の内面を伝う間、或いは、第一筒状体内の内部空間を自由落下する間)に、或いは、排出口近傍で溶融して液状化することになる。これにより、上記構成の塩溶融装置は、供給口に塩を定量供給することにより、排出口から液状化した塩(溶融した塩)が連続的に排出されることになる。このように、上記構成の塩溶融装置は、従来の溶融炉のように塩を長時間に亘って滞留させる必要がなく、連続的に溶融した塩を供給することができる。
また、本発明の一態様として、第一筒状体は、他端部が径方向内方に縮径して前記排出口を画定するように構成されてもよい。このようにすれば、供給口に塩を供給し始めた初期の段階で、塩が溶融しないまま排出口から直接排出されてしまうのを防止することができる。すなわち、第一筒状体の他端部を縮径させて排出口を画定させると、溶融していない状態の塩がある場合にその塩が排出口回りに引っ掛かって一時的に滞留した状態となる。これにより、滞留した塩が融点以上になったときに液状化(溶融)して排出口から排出され、その後に供給される塩は、上述の如く、排出口に到達したときに溶融状態になり、その状態を維持しつつ排出口から連続的に排出される。
本発明の他態様として、前記第一ヒーターは、第一筒状体回りに配置されていることが好ましい。このようにすれば、第一筒状体が第一ヒーターによって全周に亘って加熱されることになり、第一筒状体内を効率的に加熱して設定温度にすることができる。
この場合、外径が第一筒状体の内径より小径に設定された第二筒状体と、第二筒状体に内装された第二ヒーターとを備え、前記第二筒状体は、融点が前記設定温度よりも高い素材で構成されるとともに、第二ヒーターが内装された状態で、第一筒状体に対して同心又は略同心になるように内挿され、第一筒状体の内周面と第二筒状体の外周面との間に前記塩を通過させる経路が形成されていることが好ましい。このようにすれば、第一筒状体周りにある第一ヒーターによる加熱に加え、第二筒状体に内装した第二ヒーターによっても第一筒状体の内部が加熱されるため、第一筒状体と第二筒状体との間を通過する塩を効率的に溶融させることができる。
また、本発明の他態様として、前記第一筒状体は、軸線が上下方向に延びるように起立した姿勢で配置されてもよい。このようにすれば、供給口に供給された塩が排出口側に自由落下し、その間に溶融して液状化することになるため、塩の流動性に頼ることなく塩を排出口から排出させることができ、効率的な溶融処理が可能となる。
さらに、本発明の別の態様として、前記第一筒状体の他端部内には、粒状又は粉状の塩の通過を阻害する一方で、第一筒状体の一端側から他端側に向けて溶融した塩の通過を許容する邪魔手段が設けられていることが好ましい。このようにすれば、供給口に塩を供給し始めた初期の段階で、塩が溶融しないまま排出口から直接排出されてしまうのを防止することができる。すなわち、邪魔手段を設けることで、溶融していない状態の塩がある場合に邪魔手段がその塩の通過を阻害し、その塩が一時的に滞留した状態となる。これにより、滞留した塩が融点以上になったときに液状化(溶融)して排出口から排出され、その後に供給される塩は、上述の如く、排出口に到達したときに溶融状態になり、その状態を維持しつつ排出口から連続的に排出される。また、上述の如く、第一筒状体の他端部を縮径して排出口を画定するように併せてすれば、溶融していない塩の通過を、排出口回り及び邪魔手段の二段階で阻害するようになるため、非溶融状態の塩が排出口から漏れ出てしまうことをより確実に防止することができる。
この場合、前記邪魔手段は、第一筒状体の軸心と直交する方向に広がる板状部材で構成され、該板状部材には、溶融した塩の通過を許容するための貫通穴が複数形成されている。このようにすれば、簡単な構成であるにも拘わらず、溶融していない塩の通過を防止することができる。
以上のように、本発明によれば、粒状又は粉状の塩を短時間で溶融させ、溶融させた塩を連続して供給することができるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の一実施形態に係る塩溶融装置について、添付図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係る塩溶融装置は、図1及び図2に示す如く、粒状又は粉状の塩の供給から該塩の溶融、溶融した塩の成形型Fへの供給等の一連の工程を行うことのできる塩溶融設備1の一構成として採用されている。かかる塩溶融設備1は、粒状又は粉状の塩を定量供給するための定量供給装置10a,10bと、該定量供給装置10a,10bから供給されてきた塩を溶融させる塩溶融装置20と、前記定量供給装置10a,10b及び塩溶融装置20を支持するためのフレーム30とを備えている。
前記定量供給装置10a,10bは、粒状又は粉状のものを定量的に供給できるものであればよく、例えば、スクリューフィーダーや、振動フィーダー、ロータリーバルブフィーダー等、種々タイプのものを採用することができる。本実施形態においては、スクリューフィーダーが採用されており、所定量の塩を連続的に供給できるようになっている。本実施形態においては、定量供給装置10a,10bが二つ設けられている。各定量供給装置10a,10bは、後述するホッパー250の上端開口に向けて塩を定量供給できるようになっている。
前記塩溶融装置20は、図2及び図3に示す如く、一端側に塩を供給するための供給口201が形成されるとともに、他端側に溶融した塩を排出させる排出口202が形成された第一筒状体200と、第一筒状体200内を塩の融点以上の設定温度にするための第一ヒーター210とを備えている。
前記第一筒状体200は、前記設定温度よりも高い素材で構成される。すなわち、第一筒状体200は、塩が溶融した状態で保形し得る素材によって形成される。ここで、塩の融点は、約800℃であるため、第一筒状体200内の設定温度は、800℃以上に設定される。本実施形態においては、塩をより短時間で溶融させるとともに天然塩等に含まれる不純物を消失させるべく(気化させて除去すべく)、第一筒状体200内の設定温度は、約1200℃〜約1500℃の範囲内に設定される。そのため、第一筒状体200は、塩の加熱に伴って自身が溶融することのないように、融点が設定温度よりも高い素材で構成される。第一筒状体200を構成する素材(材料)としては、例えば、耐熱ガラスや、耐熱セラミック等を採用することができ、また、モリブデン、タングステン等の高融点金属等を採用することもできる。
そして、第一筒状体200は、一端側が他端側に比して上方に位置するように配置される。本実施形態において、前記第一筒状体200は、軸線CLが上下方向に延びるように起立した姿勢で配置されている。第一筒状体200は、略円筒状に形成されている。本実施形態に係る第一筒状体200は、他端部が径方向内方に縮径して前記排出口202を画定するように構成されている。すなわち、第一筒状体200は、試験管の如き態様に形成されており、その底部に排出口202としての開口が形成されている。本実施形態に係る塩溶融装置20は、第一筒状体200の下方(排出口202の下方)に塩成型品を成形するための成形型Fが配置されるようになっており、排出口202から排出される溶融した塩が周囲に飛散することなく成形型Fの型内に導かれるように、第一筒状体200の下方にガイド筒204が配設されている。かかるガイド筒204は、第一筒状体200と同心又は略同心になるように配置されている。
第一ヒーター210は、第一筒状体200周りに配置されており、第一筒状体200の外周側から該第一筒状体200の内部を加熱するようになっている。本実施形態に係る第一ヒーター210は、筒状をなしており、第一筒状対200に外嵌した状態で配置されている。また、本実施形態に係る第一ヒーター210は、第一筒状体200の長さを考慮して、該第一筒状体200の他端側の概ね半分の領域を包囲するように配置されている。すなわち、第一ヒーター210は、排出口202近傍で内部空間Aの温度低下を防止すべく、排出口202の周囲を含めた領域を包囲するように配置されている。
また、本実施形態に係る塩溶融装置20は、上述の如く、第一筒状体200の下方にガイド筒204が設けられているため、第一ヒーター210は、第一筒状体200とともにガイド筒204も包囲するように設けられている。すなわち、本実施形態に係る塩溶融装置20は、溶融した塩が成形型Fに到達するまでの間に冷却されてしまうのを防止すべく、第一ヒーター210が成形型F近傍に至る塩の経路を設定温度にまで加熱するように設けられている。
該第一ヒーター210は、第一筒状体200内の温度が塩の融点以上の設定温度になるように、熱容量等が設定されている。従って、本実施形態において、第一ヒーター210のヒーター容量は、第一筒状体200内の温度が設定温度(約1200℃〜約1500℃の温度範囲内)になるように設定される。
本実施形態に係る塩溶融装置20は、上述の如く、第一ヒーター210が第一筒状体200周りに配置されることを前提に、上記構成に加え、外径が第一筒状体200の内径より小径に設定された第二筒状体220と、第二筒状体220に内装された第二ヒーター230とを備えている。
前記第二筒状体220は、前記設定温度よりも高い素材で構成される。すなわち、第一筒状体200内の設定温度が約1200℃〜約1500℃に設定されるため、第二筒状体220についても、第一筒状体200と同様に、塩の加熱に伴って自身が溶融することのないように、融点が設定温度よりも高い素材で構成される。第二筒状体220を構成する素材としては、第一筒状体200と同様に、例えば、耐熱ガラスや、耐熱セラミック等を採用することができ、また、モリブデン、タングステン等の高融点金属等を採用することもできる。
かかる第二筒状体220は、一端が閉塞される一方、他端が開口している。すなわち、第二筒状体220は、横断面形状が第一筒状体200の横断面形状と略相似形をなしており、第一筒状体200と同様に、試験管の如き形態で構成されている。すなわち、第二筒状体220は、略円筒状に形成されるとともに、一端が半円球状をなして閉塞されている。そして、第二筒状体220は、他端側が一端側に比して上方に位置するように配置される。本実施形態において、前記第二筒状体220は、軸線CLが上下方向に延びるように起立した姿勢で配置されている。
そして、第二筒状体220は、第一筒状体200に対して同心又は略同心になるように内挿されている。本実施形態に係る塩溶融装置20は、第二筒状体220が第一筒状体200よりも小径に設定されているため、第一筒状体200の内周面と第二筒状体220の外周面との間に前記塩を通過させる経路(内部空間)Aが形成されている。なお、本実施形態に係る塩溶融装置20は、第一筒状体200が試験管の如く形成され、底部に排出口202としての開口が形成されているため、第二筒状体220は、底部が第一筒状体200の底部(他端部)と間隔をあけるように配置されている。これにより、第一筒状体200に設けられた排出口202が、第一筒状体200の内外を連通させた状態になっている。また、本実施形態に係る第二筒状体220は、第一筒状体200よりも長く形成されており、第一筒状体200に内挿された状態で、他端側が第一筒状体200の一端から外側に延出している。そのため、前記ホッパー250は、第二筒状体220の他端側を包囲した状態をなしている。
そして、第一ヒーター210に加熱される内部空間Aの空間容量(本実施形態においては、第一筒状体200と第二筒状体220との間に形成される内部空間Aであって、第一ヒーター210に加熱される領域の空間容量)は、所定時間当りに排出する溶融した塩の量に応じて設定され、例えば、5分間でV(cc)の溶融した塩を排出口202から排出する場合には、第一筒状体200の内部空間A(塩の通過経路A)の容積は、排出口202から排出する塩の容量と同等の容量、或いは、それ以上の容量に設定される。
本実施形態に係る塩溶融装置20は、上述の如く、第一ヒーター210が第一筒状体200の他端側の半分の領域を加熱するようになっているため、第一筒状体200と第二筒状体220との間に形成されるドーナツ状をなす内部空間Aの容量は、所定時間当りに排出する溶融した塩の量の概ね二倍になっている。
内部空間Aの縦横比(第一筒状体200の径方向の長さと、軸線CLの延びる方向の長さとの比)は、可能な限り縦が横に比べて大きくなるように設定される。すなわち、縦を長くすれば塩が通過する際に加熱される時間が確保され、横を短くすれば第一筒状体200の周囲、或いは内側からの熱が対向する面(壁面)に到達し易くなって内部空間Aを設定温度にし易くなるため、縦横比は非常に小さくなるようにすることが好ましい。但し、塩の通過を阻害しないように、内部空間Aの幅(横方向の長さ)を設定することは勿論のことである。なお、ここで「第一筒状体200の径方向の長さ」、すなわち、「横方向の長さ」とは、内部空間Aを画定するのに径方向で互いに対向する壁面間の距離を意味し、例えば、第一筒状体200のみで内部空間Aを画定する場合(第二筒状体220を設けない場合)には、第一筒状体200の内径が横方向の長さとなり、本実施形態のように、第一筒状体200と第二筒状体220とで内部空間Aを画定する場合には、第一筒状体200の内周面とこれに対向する第二筒状体220の外周面との間隔が横方向の長さとなる。
前記第二ヒーター230は、第二筒状体220内に内挿されており、第二筒状体220内(第一筒状体200の中央部)から第一筒状体200の内部を加熱するようになっている。本実施形態に係る第二ヒーター230は、第二筒状体220の略全長に亘って内装されている。本実施形態に係る塩溶融装置20は、上述の如く、第二筒状体220が第一筒状体200の一端よりも外側に延出しているため、第二ヒーター230は、第一ヒーター210が加熱しない領域も加熱するようになっている。
第二ヒーター230は、第一筒状体200内の温度が塩の融点以上の設定温度になるように、熱容量等が設定されている。従って、本実施形態において、第二ヒーター230のヒーター容量は、第一筒状体200内の温度が設定温度の1200℃〜1500℃になるように設定される。本実施形態に係る塩溶融装置20は、第一筒状体200の外側から加熱する第一ヒーター210と、第一筒状体200の内側から加熱する第二ヒーター230とを備えているため、第一ヒーター210及び第二ヒーター230の相互による加熱で第一筒状体200内(第一筒状体200の内周面と第二筒状体220の外周面との間に形成される内部空間(経路)A内が前記設定温度になるように、第一ヒーター210及び第二ヒーター230の熱容量が設定されている。
すなわち、第一筒状体200内に形成される内部空間(経路)Aを画定した対向する一対の面の少なくとも一方側の面から放射される熱が他方側の面にまで到達し、内部空間A及び内部空間Aを画定する面が設定温度になるように第一ヒーター210及び第二ヒーター230のヒーター容量が設定される。そのため、本実施形態に係る塩溶融装置20は、第一ヒーター210からの熱が第一筒状体200内に形成される内部空間Aを画定した対向する一対の面のうちの一方側の面(第一筒状体200の内周面)から他方側の面(第二筒状体220の外周面)にまで到達するとともに、第二ヒーター230の熱が第一筒状体200内に形成される内部空間Aを画定した対向する一対の面の他方側の面(第二筒状体220の外周面)から他方側の面(第一筒状体200の内周面)にまで到達するように設定されている。
前記第一筒状体200の他端部内には、粒状又は粉状の塩の通過を阻害する一方で、第一筒状体200の一端側から他端側に向けて溶融した塩の通過を許容する邪魔手段240を設けられている。
前記邪魔手段240は、第一筒状体200の軸心CLと直交する方向に広がる板状部材241で構成され、該板状部材241には、溶融した塩の通過を許容するための貫通穴242…が複数形成されている。本実施形態においては、上述の如く、第一筒状体200に第二筒状体220が同心又は略同心に内挿され、第一筒状体200の内面と第二筒状体220の外面とで内部空間A(経路A)が画定されているため、前記板状部材241は、ドーナツ円板状に形成され、内穴に第二筒状体220が挿入された状態になっている。
また、本実施形態に係る塩溶融装置20は、前記第一ヒーター210回りに断熱材料203が巻かれており、該第一ヒーター210の熱を第一筒状体200に対して集中的に作用させるようになっている。すなわち、断熱材料203を第一ヒーター210に巻き付けることで、該第一ヒーター210の熱が外方側に放熱されるのを防止し、第一筒状体200側に集中して作用するようになっている。
そして、本実施形態に係る塩溶融装置20は、定量供給装置10a,10bから供給される塩が供給口201に円滑に入り込むように、第一筒状体200の一端には、ホッパー250が連設されている。かかるホッパー250は、定量供給装置10a,10bの配置(塩の供給位置)に応じて形態等が適宜変更されるもので、本実施形態においては、第一筒状体200を挟んで両側から二つの定量供給装置10a,10bが塩を供給するようになっているため、前記ホッパー250は、第一筒状体200の両側から供給される塩を受け止めることができるようになっている。
前記フレーム30は、定量供給装置10a,10bを支持するための第一フレーム300と、塩溶融装置20を支持するための第二フレーム301a,301bとで構成されている。第一フレーム300及び第二フレーム301a,301bは、何れも形鋼を組み合わせて形成されている、本実施形態においては、上述の如く、塩溶融装置20を挟んで両側に一対の定量供給装置10a,10bが配置されるため、第一フレーム300についても、第二フレーム301a,301bの両側に配設されている。なお、第一フレーム300及び第二フレーム301a,301bは、それぞれ独立した構成であってもよいが、互いに連結されて一体的になっても勿論よい。
本実施形態に係る塩溶融設備1(塩溶融装置20)は、以上の構成からなり、次に、当該塩溶融設備1(塩溶融装置20)の作動について説明する。
まず、第一ヒーター210及び第二ヒーター230を起動させ、第一筒状体200内の内部空間Aを設定温度にまで加熱する。本実施形態に係る塩溶融装置20は、上述の如く、内部空間Aの縦横比が非常に小さく設定されているため、第一ヒーター210及び第二ヒーター230が短時間の間に内部空間Aを設定温度にまで加熱することになる。
そして、第一筒状体200の内部空間Aが設定温度になると、定量供給装置10a,10bを駆動し、単位時間当りに所定量の塩をホッパー250(第一筒状体200の他端開口)へ供給する。すなわち、塩が分散した状態になるように、定量供給装置10a,10bによって塩を供給する。本実施形態に係る塩溶融装置20は、上述の如く、ホッパー250が第二筒状体220を包囲した態様をなしているため、各定量供給装置10a,10bから供給された塩が第二筒状体220に接触する場合があるが、上述の如く、第二筒状体220の全長に亘って第二ヒーター230が内装されているため、第二筒状体220に接した塩は第二ヒーター230によって加熱(予熱)された状態になる。
このように定量供給装置10a,10bによって供給された塩は、ホッパー250を介して第一筒状体200内(第二筒状体220との間)を自由落下することになるが、内部空間Aが既に塩の融点以上の設定温度になっているため、自由落下しつつ加熱されることになる。すなわち、供給された塩は分散した状態で各々が自由落下し、各塩が小径な粒状又は粉状であるため、塩の一粒一粒に熱が瞬時に伝わり、融点にまで加熱されることになる。
そうすると、第一筒状体200の他端部(底部)に到達した状態で溶融して液状化した状態となり、排出口202から排出されることになる。このように溶融すると、塩に含まれていた不純物は、気化(ガス化)して消滅してしまい、排出口202からは純度の非常に高い塩が排出されることになる。
そして、排出口202の口径を第一筒状体200の外径に対応させると、溶融した塩が一気に排出されることになるが、本実施形態においては、第一筒状体200の他端部を径方向内方に縮径して排出口202を画定するようにしているため、溶融(液状化)した塩の流れが排出口202周囲によって僅かながらに阻害された状態になり、溶融した塩が排出口202近傍に僅かながら滞留した状態を維持しつつ順々に排出されることになる。
そして、この状況においても定量供給装置10a,10bは、粒状又は粉状の塩を連続的に供給し続けているため、後続の塩も自由落下しつつ融点にまで加熱されることになる。そして、排出口202近傍に到達するまでに完全に溶融しきれていないような場合には、排出口202近傍にある溶融状態の塩との合流で後続の塩も完全に溶融した状態となる。
特に、本実施形態に係る塩溶融装置20は、第一筒状体200の一端部内に邪魔手段240を設けているので、第一筒状体200内の内部空間Aを通過する塩が下端部に到達するまでに完全に溶融した状態とならないような場合でも、邪魔手段240に排出口202へ直接到達することが阻害される結果、その部分で十分に加熱されて溶融することになる。そして溶融した塩は、邪魔手段240の貫通穴242…を介して下方に流れ込んで排出口202から排出されることになる。なお、通常、塩溶融装置20が稼働して排出口202から溶融した塩が排出された状態になると、上述の如く、定量供給装置10a,10bによって連続的に供給される塩は連続的に溶融されて排出口202から排出されることになる。従って、上述のように、塩が完全に溶融しない状態になる可能性が高いのは、排出口202近傍に溶融した塩が存在しない状態、すなわち、定量供給装置10a,10bを始動した直後のみであり、前記邪魔手段240は、そのような初期の段階においても未溶融の塩を外部に排出することなく、十分に溶融させた状態の塩を排出させる機能を有している。これにより、設備を稼働させた初期の段階で、成形型Fに溶融が不十分な塩が供給されることがなく、材料の無駄な消費等を防止できる。
そして、第一筒状体200の下方に配置された成形型Fの型内に溶融した塩が連続的に供給され、その塩を自然冷却した上で塩の成形物が成形型Fから取り出される。なお、塩成型物を量産するに当り、塩溶融装置20(排出口202)の下方で複数の成形型Fが断続的又は連続的に移動するようになっており、各成形型Fの型内に溶融した塩を順々に供給するようになっている。
これにより、量産が要求される種々態様の塩の成型物を品質良好な状態で量産することが可能となる。
以上のように、本実施形態に係る塩溶融装置20によれば、一端側に塩を供給するための供給口201が形成されるとともに、他端側に溶融した塩を排出させる排出口202が形成された第一筒状体200と、第一筒状体200内を塩の融点以上の設定温度にするための第一ヒーター210とを備え、前記第一筒状体200は、融点が前記設定温度よりも高い素材で構成され、一端側が他端側に比して上方に位置するように配置されているので、供給口201に供給された塩が重力の作用で排出口202まで移動する間(第一筒状体200の内面を伝う間、或いは、第一筒状体200内の内部空間Aを自由落下する間)に、或いは、排出口202近傍で溶融して液状化することになり、供給口201に塩を定量供給することで排出口202から液状化した塩(溶融した塩)が連続的に排出されることになる。従って、本実施形態に係る塩溶融装置20は、粒状又は粉状の塩を短時間で溶融させ、溶融させた塩を連続して供給することができるという優れた効果を奏し得る。
また、第一筒状体200は、他端部が径方向内方に縮径して前記排出口202を画定するように構成されているので、塩を供給し始めた初期の段階で、塩が溶融しないまま排出口202から直接排出されてしまうのを防止することができる。すなわち、第一筒状体200の他端部を縮径させて排出口202を画定させると、溶融していない状態の塩がある場合にその塩が排出口202回りに引っ掛かって一時的に滞留した状態となり、その塩が融点以上になったときに液状化(溶融)して排出口202から排出され、その後、供給されてきた塩は、上述の如く、供給口201から排出口202に到達するまでに溶融され、その状態を維持しつつ排出口202から連続的に排出される。
また、前記第一ヒーター210は、第一筒状体200回りに配置されているので、第一筒状体200が第一ヒーター210によって全周に亘って加熱されることになり、第一筒状体200内を効率的に加熱して設定温度にすることができる。
そして、本実施形態に係る塩溶融装置20は、外径が第一筒状体200の内径より小径に設定された第二筒状体220と、第二筒状体220に内装された第二ヒーター230とをさらに備え、前記第二筒状体220は、融点が前記設定温度よりも高い素材で構成され第二ヒーター230が内装された状態で、第一筒状体200に対して同心又は略同心になるように内挿され、第一筒状体200の内周面と第二筒状体220の外周面との間に前記塩を通過させる経路(内部空間)Aが形成されているので、第一筒状体200周りにあるヒーターによる加熱に加え、第二筒状体220内に内装したヒーターによっても第一筒状体200の内部が加熱されるため、第一筒状体200と第二筒状体220との間を通過する塩を効率的に溶融させることができる。
また、前記第一筒状体200は、軸線CLが上下方向に延びるように起立した姿勢で配置されているので、供給口201に供給された塩が排出口202側に自由落下し、その間に溶融して液状化することになる。これにより、塩の流動性に頼ることなく塩を排出口202から排出させることができ、効率的な溶融処理が可能となる。
さらに、前記第一筒状体200の他端部内には、粒状又は粉状の塩の通過を阻害する一方で、第一筒状体200の一端側から他端側に向けて溶融した塩の通過を許容する邪魔手段240が設けられているので、塩を供給し始めた初期の段階で、塩が溶融しないまま排出口202から直接排出されてしまうのを確実に防止することができる。すなわち、邪魔手段240を設けることで、溶融していない状態の塩がある場合に邪魔手段240がその塩の通過を阻害し、塩が一時的に滞留した状態となり、その塩が融点以上になったときに液状化(溶融)して排出口202から排出され、その後、供給されてきた塩は、上述の如く、供給口201から排出口202に到達するまでに溶融され、その状態を維持しつつ排出口202から連続的に排出される。また、上述の如く、第一筒状体200の他端部を縮径して排出口202を画定するようにしたのに併せて邪魔手段240を設けているので、溶融していない塩の通過を、排出口202回り及び邪魔手段240の二段階で阻害するようになり、非溶融状態の塩が排出口202から漏れ出てしまうことをより確実に防止することができる。
そして、前記邪魔手段240は、第一筒状体200の軸心と直交する方向に広がる板状部材241で構成され、該板状部材241には、溶融した塩の通過を許容するための貫通穴242…が複数形成されてので、簡単な構成であるにも拘わらず、溶融していない塩の通過を防止することができる。
尚、本発明の塩溶融装置20は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態において、第一筒状体200を軸心が上下方向に延びるように起立した姿勢で配置したが、これに限定されるものではなく、例えば、一端側が他端側に比して上方に位置するように第一筒状体200を傾斜した姿勢で配置するようにしてもよい。このようにしても、供給口201から供給された塩が重力の作用で第一筒状体200の内周面に添って設定温度になった内部空間A内を他端側に移動することになり、溶融した状態の塩を排出口202から連続的に排出して成形型Fに供給することができる。
上記実施形態において、第二ヒーター230の内装された第二筒状体220を第一筒状体200に内挿したが、これに限定されるものではなく、例えば、第一筒状体200と第一ヒーター210とで塩溶融装置20を構成するようにしてもよい。そして、この場合、上記実施形態と同様に、第一筒状体200回りに第一ヒーター210は配置するようにしてもよいし、第一筒状体200内に第一ヒーター210を内装するようにしてもよい。なお、第一ヒーター210を第一筒状体200に内装する場合には、第一ヒーター210に対する塩の接触を防止すべく、第二筒状体220に第一ヒーター210を内挿した上で該第二筒状体220を第一筒状体200に内挿すればよい。但し、第一筒状体200に第一ヒーター210を内装する場合、第一ヒーター210からの熱が第一筒状体200の外周から放熱するのを防止するために第一筒状体200の保温を行う必要があるため、第一ヒーター210は、第一筒状体200回りに配置することが好ましい。
上記実施形態において、第一筒状体200の他端部を径方向内方に縮径させて排出口202を第一筒状体200の内径よりも小径に形成するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、第一筒状体200を一端から他端まで同径に形成し、その一端開口を排出口202とするようにしてもよい。また、上記実施形態において、邪魔手段240を設けるようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、邪魔手段240を設けることなく、供給口201から供給した塩が排出口202にまで直接移動できる構成であってもよい。但し、排出口202を大径に形成したり、邪魔手段240を設けなかったりすると、塩を供給し始めた初期の段階で、塩が溶融していない状態で排出されることがあり、塩(材料)の無駄等を考慮すれば、排出口202を小径に構成するか、邪魔手段240を設けるか、或いは、排出口202を小径に構成するとともに邪魔手段240を設けることが好ましい。
また、邪魔手段240を設ける場合、邪魔手段240は、板状部材241に複数の貫通穴242…を設けたものに限定されるものではなく、例えば、図4(a)に示す如く、耐熱製の素材(例えば、第一筒状体200と同様の素材)で構成される複数のボール245…を第一筒状体200の下端部に対して整列状態又は無造作な状態で内装するようにしてもよい。このようにすれば、ボール245…の存在が未溶融の塩の通過を阻害し、ボール245…間に形成される隙間を溶融した塩が流れることになり、上記実施形態で説明した邪魔手段240と同様の作用及び効果を奏することができる。また、図4(b)に示す如く、邪魔手段240として、板状部材241に複数の貫通穴242…を設けたものと、複数のボール245…とを設けても勿論よい。
上記実施形態において、第一筒状体200内の設定温度を1200℃〜1500℃の範囲に設定するようにしたが、これに限定されるものではなく、設定温度は塩の融点以上であればよい。但し、塩に含まれる不純物を確実に消失させるには、できるだけ高温に設定することが好ましい。
上記実施形態において、第一筒状体200を円筒状に形成したが、これに限定されるものではなく、例えば、角筒状に形成したり、断面多角形状をなす筒状に形成したりしてもよい。また、第二筒状体220を設ける場合には、第二筒状体220においても、例えば、角筒状に形成したり、断面多角形状をなす筒状に形成したりしてもよい。
さらに、上記実施形態においては、第二筒状体220の横断面形状が第一筒状体20の横断面形状と略相似形をなすように構成したが、これに限定されるものではなく、第二筒状体220を設ける場合、第二筒状体220は、第一筒状体200に内挿可能で、且つ、第一筒状体200の内周面との間に経路(内部空間)Aを形成できれば、断面形状は種々形態に変更可能である。
上記実施形態において、第一筒状体200の他端側半分の領域を第一ヒーター210で包囲するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、第一筒状体200を全長又は略全長に亘って第一ヒーター210で包囲するようにしてもよい。また、上記実施形態において、第二筒状体220を第一筒状体200よりも長く設定し、第二筒状体220の他端部が第一筒状体200の一端から外側に延出するように構成したが、これに限定されるものではなく、例えば、第一筒状体200の一端と第二筒状体220の他端とが同レベルになるように構成してもよい。
1…塩溶融設備、10a,10b…定量供給装置、20…塩溶融装置、30…フレーム、200…第一筒状体、201…供給口、202…排出口、203…断熱材料、204…ガイド筒、210…第一ヒーター、220…第二筒状体、230…第二ヒーター、240…邪魔手段、241…板状部材、242…貫通穴、245…ボール、250…ホッパー、300…第一フレーム、301a,301b…第二フレーム、A…経路(内部空間)、CL…軸線
Claims (7)
- 粒状又は粉状の塩を溶融させるための塩溶融装置であって、一端側に塩を供給するための供給口が形成されるとともに、他端側に溶融した塩を排出させる排出口が形成された第一筒状体と、第一筒状体内を塩の融点以上の設定温度にするための第一ヒーターとを備え、前記第一筒状体は、融点が前記設定温度よりも高い素材で構成されるとともに、一端側が他端側に比して上方に位置するように配置されていることを特徴とする塩溶融装置。
- 第一筒状体は、他端部が径方向内方に縮径して前記排出口を画定するように構成されている請求項1記載の塩溶融装置。
- 前記第一ヒーターは、第一筒状体回りに配置されている請求項1又は2に記載の塩溶融装置。
- 外径が第一筒状体の内径より小径に設定された第二筒状体と、第二筒状体に内装された第二ヒーターとを備え、前記第二筒状体は、融点が前記設定温度よりも高い素材で構成されるとともに、第二ヒーターが内装された状態で、第一筒状体に対して同心又は略同心になるように内挿され、第一筒状体の内周面と第二筒状体の外周面との間に前記塩を通過させる経路が形成されている請求項3に記載の塩溶融装置。
- 前記第一筒状体は、軸線が上下方向に延びるように起立した姿勢で配置されている請求項1乃至4の何れか1項に記載の塩溶融装置。
- 前記第一筒状体の他端部内には、粒状又は粉状の塩の通過を阻害する一方で、第一筒状体の一端側から他端側に向けて溶融した塩の通過を許容する邪魔手段が設けられている請求項1乃至5の何れか1項に記載の塩溶融装置。
- 前記邪魔手段は、第一筒状体の軸心と直交する方向に広がる板状部材で構成され、該板状部材には、溶融した塩の通過を許容するための貫通穴が複数形成されている請求項6に記載の塩溶融装置。
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JP2010275125A (ja) * | 2009-05-26 | 2010-12-09 | Tadashi Murahira | 塩溶融装置 |
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