JP2010120023A - レーザ溶接方法およびレーザ溶接装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光ファイバにより伝送されるレーザ光を溶接ヘッドから突き合わされた鋼板に照射し、該鋼板の幅方向の一端から他端に向かって連続的に溶接する方法であって、レーザ光の照射時間の経過に伴う鋼板表面におけるレーザ光のスポット径の変化、又は照射するレーザ光の出力を一定としたときに該レーザ光の照射時間の経過に伴う溶接部の溶け込み深さの変化に基づき、レーザ光のスポットのエネルギ密度、又は溶接部の溶け込み深さが鋼板の幅方向に均一になるようにレーザ光の出力を変更することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
特許文献4には、このような溶接時のくぼみの発生を抑制するため、レーザ溶接時にフィラーワイヤを用いる方法が提案されている。さらに、特許文献5には、レーザ溶接とアーク溶接を複合して用いる方法が提案されている。一方、スパッタによる溶接部のくぼみの発生に対しては、レーザ出力を下げることや、焦点位置を大きくずらすこと(一般にディフォーカスと呼ばれ、以下「DF」と記載することがある。)により対応する場合がほとんどであった。
図7は、レーザ光の焦点位置が被溶接材よりレンズ側にある場合におけるレーザ照射時間と焦点位置のズレ量との関係を説明するための図である。図7(a)は、レーザ照射時間と焦点位置のズレ量との関係をグラフで示したものである。図7(b)は、レーザ照射時間t=0のときと、t=tのときの焦点径を説明するための模式図である。
また、図8は、レーザ光の焦点位置が被溶接材を挟んでレンズ側とは反対側にある場合におけるレーザ照射時間と焦点位置のズレ量との関係を説明するための図である。図8(a)は、レーザ照射時間と焦点位置のズレ量との関係をグラフで示したものである。図8(b)は、レーザ照射時間t=0のときと、t=tのときの焦点径を説明するための模式図である。
一方、図10(a)、図10(b)中の「出力制御」はレーザ溶接時間の経過に従いレーザ出力を変更する制御をおこなったときのグラフである。これによれば、溶け込み深さはレーザ溶接時間の経過によらず一定とすることできることがわかった。従って、溶接部の溶け込み深さが幅方向に均一となるようにレーザ照射時間の経過に従いレーザ出力を変更することにより、溶接長手方向の溶接品質のばらつきを小さくすることができる。
レーザの焦点径=伝送ファイバコア径×集光レンズの焦点距離/コリメーションレンズの焦点距離
Dt=F(t)・D0 (1)
ここで、F(t)は時間による変数、D0は溶接開始時のスポット径である。
Et=Pt/(πDt 2/4) (2)
E0=P0/(πD0 2/4) (3)
Pt=P0・(πDt 2/4)/(πD0 2/4)=P0・(F(t))2 (4)
そしてm=50、n=86とした場合におけるE50/E86、およびD50/D86の値はそれぞれ、
E50/E86≧2.60
D50/D86≦0.65
を満たすことが好ましい。
これにより、溶接部のくぼみの発生が小さい溶接部を得ることができる。
本実施例では、出力10kWのレーザ溶接装置を使用し、板厚4.5mm、板幅1000mmの低炭素鋼板を幅方向の一端から他端に向けて貫通溶接をした。条件は次の通りである。
溶接速度はそれぞれの設定のDF位置で連続した裏波が得られる最高速度とした。具体的には3.0〜8.0m/分である。
<DF量>
溶接開始時のDF量(焦点位置と非溶接材表面との距離)は、2〜10mmの範囲とした。
長手方向溶け込み深さ一定の条件ついては、図6に示したように、予め求めた必要出力と経過時間との関係に基づいて設定した。なお、図6は、集光レンズの焦点距離200(f200)mm、設定DF量8mm、溶接速度4.0m/分とし、レーザ出力を8.0〜10.0kWまで、0.5kWずつ変化させ、貫通溶接が得られる溶接開始端からの距離を求め、これをレーザ照射時間に換算してプロットしたものである。スポット径の経時変化から、必要出力は、放物線的に変化するものと推測(図6に破線で示した線)されるが、その変化量が小さいことから、ここでは、必要レーザ出力をP=P0+α・tで近似し、α=0.87とした。
極小:X≦5%
小:5<X≦10%
大:X>10%
とし、「極小」および「小」である場合が良好であるといえる。
評価は、
小:0<Y≦10%
中:10<Y≦15%
大:15%<Y
とし、「小」である場合が良好であるといえる。
2 被溶接材(鋼材)
10 レーザ溶接装置
11 レーザ発振機
12 伝送ファイバ
13 溶接ヘッド
14 コリメーションレンズ
15 集光レンズ
16 保護ガラス
Claims (5)
- 光ファイバにより伝送されるレーザ光を溶接ヘッドから突き合わされた鋼板に照射し、該鋼板の幅方向の一端から他端に向かって連続的に溶接する方法であって、
前記レーザ光の照射時間の経過に伴う前記鋼板表面における前記レーザ光のスポット径の変化、又は照射するレーザ光の出力を一定としたときに該レーザ光の照射時間の経過に伴う溶接部の溶け込み深さの変化に基づき、前記レーザ光のスポットのエネルギ密度、又は溶接部の溶け込み深さが前記鋼板の幅方向に均一になるように前記レーザ光の出力を変更することを特徴とする突き合わせ鋼板のレーザ溶接方法。 - 前記レーザ照射時間の経過に伴い前記レーザ光のスポット径が大きくなるとき、又は照射するレーザ光の出力を一定としたときに該レーザ光の照射時間の経過に伴い溶接部の溶け込み深さが浅くなるときには、前記レーザ照射時間の経過に従って前記レーザ光の出力を連続的に増大させ、
前記レーザ照射時間の経過に伴い前記レーザ光のスポット径が小さくなるとき、又は照射するレーザ光の出力を一定としたときに該レーザ光の照射時間の経過に伴い溶接部の溶け込み深さが深くなるときには、前記レーザ照射時間の経過に従って前記レーザ光の出力を連続的に低減させることを特徴とする請求項1に記載の突き合わせ鋼板のレーザ溶接方法。 - 前記レーザ照射時間の経過に伴う前記レーザ光のスポット径の変化、および前記溶接部の溶け込み深さの変化は、予めレーザ出力を一定として鋼板の幅方向の一端から他端に向かってレーザ光を照射することにより求めておいたスポット径の変化、又は溶接部の溶け込み深さの変化を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の突き合わせ鋼板のレーザ溶接方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の突き合わせ鋼板のレーザ溶接方法であって、
さらに、前記レーザ光が最初に前記鋼板に接する部分のレーザ断面における強度分布から、該断面の総エネルギ量に対してm%、およびn%のそれぞれのエネルギを有する部分の直径DmおよびDnと、それぞれの該部分のエネルギ密度Em、およびEnと、を得て、Em/En、およびDm/Dnが所定の値を満たすように前記レーザ光の焦点位置を調整して溶接する突き合わせ鋼板のレーザ溶接方法。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の突き合わせ鋼板のレーザ溶接方法に供されるレーザ溶接装置であって、
光ファイバで伝送可能なレーザ光を発振するレーザ発振機と、
前記レーザ発振機から発振したレーザ光を伝送する光ファイバと、
前記光ファイバの出力端に接続されレーザ光を溶接に適するように制御する溶接ヘッドと、を備え、
さらに、前記レーザ発振機は、レーザ照射時間の経過に従いレーザ光の出力を変更する機能を備えるレーザ溶接装置。
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