JP2010118248A - 異常放電現象検出回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】負荷に供給されるインバータ出力電流の経路で発生することのあるオープン異常個所における異常放電を感度良く検出できる異常放電現象検出回路を提供する。
【解決手段】インバータ装置の数十kHzの動作周波数の成分と数百kHz〜数MHzの異常放電周波数の成分とを分離できるように伝達特性が設定されたインダクターLP またはインダクターLP を用いたLPFを備えた異常放電検出回路を、インバータ装置の高圧側の電流制御信号抽出回路の前段に構成し、負荷に供給されるインバータ出力電流の経路で発生することのあるオープン異常個所における、インバータ装置の高圧側で発生する異常放電を高感度で検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、たとえば蛍光管を駆動するインバータ装置に用いて好適な異常放電現象検出回路に関する。
近年、液晶TVが普及しているが、この液晶TVにはバックライト用にCCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp)、HCFL(Hot Cathode Fluorescent Lamp)、EEFL(External Electrode Fluorescent Lamp)などの蛍光管が複数用いられている。そして、この蛍光管を点灯させるための駆動回路としてはインバータ装置が用いられる。
このインバータ装置は、直流電力を数十kHzの交流電力に変換し、この交流電力を蛍光管に印加する。このときの電圧は、蛍光管の特性やそれぞれの蛍光管に電流を均等に分配するバランサー回路により異なってくるが数百ボルトから数千ボルト以上になる。
また、蛍光管の特性から低温時や暗黒状態にあるときには通常動作電圧の1.5倍程度の電圧を印加しないと点灯しないため、このような蛍光管を点灯させるためのインバータ装置は十分な電圧供給能力を備えている。
このインバータ装置からの出力は、インバータトランスからプリント基板のパターンを経由し、さらにコネクター、ワイヤーハーネス、バランサー基板などを経由して蛍光管に供給され、インバータトランスに戻る。
このような蛍光管を駆動するインバータ装置においては、蛍光管の輝度を安定化するため電流を一定に制御する電流制御機能、蛍光管の異常やオープンでインバータ装置の出力電圧が異常に高くなったときにその電圧を制限したり出力を低下させるOVP(Over Voltage Protection、過電圧保護)機能を備えているのが一般的である。
図5は、このような電流制御機能やOVP機能を備えた従来のインバータ装置の構成を示す回路図である。
このインバータ装置では、インバータトランスT11の2次側巻線N21から蛍光管L11、L12、L13を駆動するための電圧を出力する。また、インバータトランスT11の2次側巻線N21から出力され蛍光管L11、L12、L13へ供給された電流IaはダイオードD211と抵抗R201とにより検出する。
そして、ダイオードD211 と抵抗R201 との接続点から前記電流Iaの大きさに応じた抵抗R201 における電圧降下量が取り出され電流制御に用いられる。この電流制御では、抵抗R201 における電圧降下量が一定になるようにスイッチトランジスタQ101 、Q102 がPWM制御され、交互に駆動される。
一方、OVP機能は、インバータトランスT11の2次側巻線N21の出力電圧をキャパシタC312、C313の容量比で分割し、ダイオードD214 とダイオードD213 により整流して2次側巻線N21の出力電圧に比例したOVP信号を生成する。
そして、このOVP機能では、前記OVP信号が所定の電圧値を超えるとそれ以上2次側巻線N21の出力電圧が上昇しないようにスイッチトランジスタQ101 、Q102 をPWM制御し、あるいはスイッチトランジスタQ101 、Q102 の駆動を停止させ、過電圧発生時の保護機能を実現している。
このようなインバータ装置により蛍光管を駆動しているときに、高圧側の出力系統で狭いギャップの断線や接触不良などのオープン異常個所が発生すると、インバータ装置の出力電圧が高いため、そのオープン異常個所において異常放電が発生する状態になる。
インバータ装置においては、インバータトランスの2次側における出力電流や出力電圧を整流平滑し直流に変換しインバータトランスの1次側へ戻し、インバータトランスの入力側を制御することで前記電流制御機能や前記OVP機能を実現するようにしていることから、前記オープン異常個所が発生しているだけで他の回路部品や接続状態に異常がない場合には、前記オープン異常個所の発生や、そのオープン異常個所において異常放電が発生している状態を検出することが出来ず、OVP機能は動作せず、前記電流制御機能により蛍光管の輝度を安定化する通常の制御が行われる。
このような、蛍光管を駆動するインバータ装置における高圧側の出力系統で生じたオープン異常個所を検出し保護回路を動作させるものとしては、アーク放電時に発生する高域のノイズ成分を直流抵抗とHPFで検出し、保護回路を動作させる蛍光管点灯装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−151287号公報
従って従来の異常放電現象検出回路においては、インバータ装置の高圧側の出力系統で発生することのあるオープン異常個所による異常放電を感度良く検出できないという課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、負荷に供給されるインバータ出力電流の経路で発生することのあるオープン異常個所における異常放電を感度良く検出できる異常放電現象検出回路を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明にかかる異常放電現象検出回路は、インバータトランスの2次側巻線に直列接続され、前記2次側巻線から負荷に供給されるインバータ出力電流の経路に挿入され、前記インバータトランスの動作周波数に対してはインピーダンスは小さく、前記経路の異常放電による異常放電周波数に対してはインピーダンスが増大する特性を有したインダクターと、前記インダクターと前記2次側巻線との接続点と接地側コモンラインとの間に挿入され、前記異常放電による前記インダクターのインピーダンスの増大を異常放電検出信号として出力する出力回路とを有した低域通過特性回路を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、インバータ出力電流の経路で発生することのあるオープン異常個所における異常放電を感度良く検出できる効果がある。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態である異常放電現象検出回路を蛍光管駆動回路に適用したときの回路図である。
この蛍光管駆動回路は例えば液晶TVのバックライトに用いられる複数の蛍光管を駆動する。そして、商用電源から取り込んだ交流電力に含まれるノイズ成分を抑制するためのノイズフィルタ回路、前記交流電力を直流に変換する整流回路(以上、図示せず)と、インバータ回路とを備えている。
このインバータ回路は、インバータトランスT の1次側巻線N をPWM制御により交互に駆動するスイッチトランジスタQ11、Q12と、インバータトランスT の1次側巻線N に対し直列接続される直列コンデンサC11、C12とを有している。
また、この蛍光管駆動回路は、インバータトランスT の2次側巻線N の出力端子間には並列コンデンサC21が接続され、さらに、複数の蛍光管L 、L 、L と、蛍光管L に直列接続されたバラストコンデンサC31、蛍光管L に直列接続されたバラストコンデンサC32、蛍光管L に直列接続されたバラストコンデンサC33を備えている。バラストコンデンサC31、C32、C33は、蛍光管L 、L 、L に流れる電流Iaを均衡させるものである。
また、インバータトランスT の2次側巻線N の一方の出力端子には、蛍光管L 、L 、L に流れる電流Iaを一定に制御するための電流制御機能を実現する電流制御信号を取り出す電流制御信号抽出回路と、インバータトランスT の2次側の高圧側の出力系統で発生することのあるオープン異常個所による異常放電を検出するための異常放電検出信号を取り出す異常放電検出回路とが構成されている。
電流制御信号抽出回路は、インバータトランスT の2次側巻線N の一方の出力端子へインダクーLP を介してアノードが接続されたダイオードD と、ダイオードD のカソードと接地側コモンラインECとの間に接続された電流検出用抵抗R と、接地側コモンラインECへアノードが接続され、インダクターLP の一端とダイオードD のアノードとの接続点にカソード側が接続されたダイオードD とから構成される。
異常放電検出回路は、インバータトランスT の2次側巻線N の一方の出力端子へ他端が接続されたインダクターLP を有している。また、接地側コモンラインECへアノードが接続され、インダクターLP の一端とダイオードD のアノードとの接続点にカソード側が接続されたダイオードD を有している。
また、インバータトランスT の2次側巻線N の一方の出力端子へアノードが接続され、カソードがキャパシタC と抵抗R との並列回路の一端へ接続されたダイオードD を備えている。
なお、キャパシタC と抵抗R との並列回路の他端は接地側コモンラインECへ接続されている。異常放電検出信号は、ダイオードD のカソードから取り出される。また、インダクターLP は、インバータ装置が正常に動作して2次側巻線から出力するインバータ出力電流の数十kHzの動作周波数に対してはインピーダンスは小さく、また、異常放電による数百kHz〜数MHzの異常放電周波数に対してはインピーダンスが大きくなるような特性を有している。
なお、数十kHzの動作周波数帯域に対してはインピーダンスが小さく、また、異常放電による数百kHz〜数MHzの異常放電周波数帯域に対してはインピーダンスが大きくなるような伝達特性を有しているLPFを用いることも可能である。
また、インダクターLP 、キャパシタC および抵抗R によりLPFを構成するようにして、LPFの伝達特性を規定するインダクターLP 、キャパシタC および抵抗R の各定数を、数十kHzの動作周波数の成分と数百kHz〜数MHzの異常放電周波数の成分とを分離できるような値に設定してもよい。
次に動作について説明する。
インバータ装置の高圧側の出力系統で発生することのあるオープン異常個所による異常放電の放電開始電圧は、オープン異常個所のギャップの大きさに応じた電圧値を示すことになる。
図4は、オープン異常個所のギャップの大きさに応じたインバータ装置の高圧側のインバータ出力電圧と放電電流を示す波形図である。
図4(イ)はオープン異常個所のギャップの大きさが大、中、小の3種類存在する場合の各放電開始電圧を定性的に示している。つまり、ギャップの幅が大の場合は放電開始電圧はA、ギャップの幅が中の場合は放電開始電圧はB、ギャップの幅が小の場合は放電開始電圧はCとなり、A>B>Cの関係にある。
図4(ロ)はギャップの幅が大の場合のインバータ装置の高圧側の放電電流を示す波形図である。
図4(ハ)はギャップの幅が中の場合の高圧側の放電電流を示す波形図である。
図4(ニ)はギャップの幅が小の場合の高圧側の放電電流を示す波形図である。
図4(ホ)は、オープン異常個所が生じていない正常時の高圧側の出力電流を示す波形図である。
図4に示すように、オープン異常個所が生じると、インバータ出力電圧が放電開始電圧になるまではアーク放電は発生せず、この結果、電流はほとんど流れない。
インバータ出力電圧が放電開始電圧になると、オープン異常個所のギャップにアーク放電が発生し、このときのインバータ出力電圧に応じた電流が流れる。この電流は、例えば図4(ロ)、(ハ)、(ニ)に示すような歪んだ波形であり、インバータ装置が正常に動作しているときの数十kHzの周波数成分の他に、オープン異常個所に発生した異常放電による数百kHz〜数MHzの高調波成分を多く含む。
インバータ装置が正常に動作しているときの数十kHzのインバータ出力電流については、インダクターLP →ダイオードD →抵抗R →接地側コモンラインEC→蛍光管L 、L 、L の経路、または蛍光管L 、L 、L →接地側コモンラインEC→ダイオードD →インダクターLP の経路で流れるが、このときのインダクターLP のインピータンスは小さいため、インダクターLP における電圧降下量も小さい。
このとき、抵抗R はシャント抵抗として機能し、抵抗R における電圧降下量は電流制御のための電流検出信号として抽出され、図示していないPWM制御回路へ出力され、PWM制御回路は抵抗R における電圧降下量が一定となるようにスイッチトランジスタQ11、Q12をPWM制御することで蛍光管L 、L 、L を流れる電流値が一定に制御される。
一方、異常放電による数百kHz〜数MHzの高調波成分を含んだロ、ハ、ニのような電流が流れる時には、この高調波成分によりインダクターLP での電圧降下が大きくなる。この電圧降下をダイオードD で整流しキャパシタC で平滑しこの電圧を放電検出の信号として用いることが出来る。
放電検出部の電圧は正常動作時ではインダクターLP と抵抗R の合成インピーダンスにインバータトランスT の出力電流を乗じた電圧降下に等しいピーク電圧が発生しているが、異常放電時には出力電流に高調波成分が含まれることからインダクターLP のインピーダンスが大きくなり電圧降下が大きくなることから正常時より大きな電圧を得ることが可能になる。
出力電流は異常時、正常時ともインダクターLP →ダイオードD →抵抗R →コモンラインEC→蛍光管L 、L 、L の経路で流れ、逆位相のときは蛍光管L 、L 、L →コモンラインEC→ダイオードD →インダクターLP の経路で流れる。
この放電検出信号は、インバータ装置の動作を停止させたり、あるいはインバータ装置へ供給される電力の遮断などのための制御に用いることが可能である。
以上説明したように、この実施の形態によれば、高調波成分により大きくなるインダクターLP での電圧降下を、ダイオードD で整流しキャパシタC で平滑し、この電圧を放電検出の信号として用いる異常放電検出回路をインバータ装置の高圧側の電流制御信号抽出回路の前段に構成したので、電流制御信号抽出回路で抽出された電流制御信号への異常放電の影響を排除でき、さらにインバータ装置の高圧側で発生した異常放電を安価かつ高感度で検出できる異常放電現象検出回路を提供できる効果がある。
(第2の実施の形態)
次に、この発明の第2の実施の形態について説明する。
図2は、本発明の第2の実施の形態である異常放電現象検出回路を蛍光管駆動回路に適用したときの回路図である。以下の実施の形態において、図1と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。
この異常放電現象検出回路が適用される蛍光管駆動回路は、インバータトランスT の2次側巻線が2次側巻線N21と2次側巻線N22とに分割されている。
また、蛍光管L の一方の端子にはバラストコンデンサC31が、他方の端子にはバラストコンデンサC41が直列接続されている。
また、蛍光管L の一方の端子にはバラストコンデンサC32が、他方の端子にはバラストコンデンサC42が直列接続されている。
また、蛍光管L の一方の端子にはバラストコンデンサC33が、他方の端子にはバラストコンデンサC43が直列接続されている。
そして、2次側巻線N21の出力により蛍光管L 、L 、L の一方の端子が駆動され、2次側巻線N22の出力により蛍光管L 、L 、L の他方の端子が駆動される。
このため、2次側巻線N21の一方の端子はインダクターLP11を介してダイオードD25のアノードに接続されている。
また、2次側巻線N22の一方の端子はインダクターLP12を介してダイオードD26のアノードに接続されている。
そして、ダイオードD25およびダイオード26のカソードは共通接続され、さらに抵抗R61を介して接地側コモンラインに接地されている。
また、アノードがそれぞれ接地されたダイオードD23およびダイオードD24が設けられている。
ダイオードD23のカソードはインダクターLP11とダイオードD25の接続点へ接続されている。
また、ダイオードD24のカソードはインダクターLP12とダイオードD26の接続点へ接続されている。
また、2次側巻線N21のインダクターLP11が接続された一方の端子には、ダイオードD21のアノードが接続され、カソードは放電検出信号を取り出すための抵抗R62とキャパシタC51の並列回路の一端へ接続されている。
また、2次側巻線N22のインダクターLP12が接続された一方の端子には、ダイオードD22のアノードが接続され、カソードは放電検出信号を取り出すための抵抗R62とキャパシタC51の並列回路の一端へ接続されている。
放電検出信号を取り出すための抵抗R62とキャパシタC51の並列回路の他端は接地されている。
次に動作について説明する。
この蛍光管駆動回路は、蛍光管L 、L 、L の両端へバラストコンデンサを介して2次側巻線N21および2次側巻線N22に発生する高圧のインバータ出力電圧が印加される構成である。
このとき蛍光管L 、L 、L を流れる電流Iaはシャント抵抗として機能する抵抗R61における電圧降下量として検出され、検出された抵抗R61における電圧降下量は電流制御のための電流検出信号として図示していないPWM制御回路へ出力され、PWM制御回路は抗R61における電圧降下量が一定となるようにスイッチトランジスタQ11、Q12をPWM制御することで蛍光管L 、L 、L を流れる電流値Iaが一定に制御される。
図4に示すように、オープン異常個所が生じると、インバータ出力電圧が放電開始電圧になるまではアーク放電は発生せず、この結果、電流はほとんど流れない。
インバータ出力電圧が放電開始電圧になると、オープン異常個所のギャップにアーク放電が発生し、このときのインバータ出力電圧に応じた電流が流れる。この電流は、インバータ装置が正常に動作しているときの数十kHzの周波数成分の他に、オープン異常個所に発生した異常放電による数百kHz〜数MHzの高調波成分を多く含む。
インバータ装置が正常に動作しているときの数十kHzのインバータ出力電流については、接地ライン(基準電位)→ダイオードD23→インダクターLP11→2次側巻線N21→蛍光管L 、L 、L →2次側巻線N22→インダクターLP12→ダイオードD26→抵抗R61→接地ラインの経路、あるいは接地ライン→ダイオードD24→インダクターLP12→2次側巻線N22→蛍光管L 、L 、L →2次側巻線N21→インダクターLP11→ダイオードD25→抵抗R61→接地ラインの経路で流れるが、このときのインダクターLP11、インダクターLP12のインピータンスは小さいため、インダクターLP11、インダクターLP12における電圧降下量も小さい。
このとき、抵抗R61はシャント抵抗として機能し、抵抗R61における電圧降下量は電流制御のための電流検出信号として抽出され、図示していないPWM制御回路へ出力され、PWM制御回路は抗R61における電圧降下量が一定となるようにスイッチトランジスタQ11、Q12をPWM制御することで蛍光管L 、L 、L を流れる電流値が一定に制御される。
一方、インバータ出力電流に異常放電による数百kHz〜数MHzの高調波成分が多く含まれている異常時においては、前記異常放電による数百kHz〜数MHzの高調波成分によりインダクターLP11とインダクターLP12のインピータンスが大きくなり、インダクターLP11とインダクターLP12の電圧降下量が大きくなる。
このためインダクターLP11における電圧降下量はダイオードD21で整流され、またインダクターLP12における電圧降下量はダイオードD22で整流され、さらにキャパシタC51により平滑化され、抵抗62とキャパシタC51との並列回路の一端から取り出される放電検出信号は、正常時よりも大きな電圧を得ることが可能になる。
この放電検出信号は、インバータ装置の動作を停止させたり、あるいはインバータ装置へ供給される電力の遮断などのための制御に用いることが可能である。
以上説明したように、この実施の形態によれば、蛍光管の両端に高圧のインバータ出力電圧を印加する構成のインバータ装置において、インダクターLP11、インダクターLP12、キャパシタC51および抵抗R62を用いたLPFを構成し、前記数百kHz〜数MHzの周波数成分の検出出力を放電検出信号として出力する異常放電検出回路を、インバータ装置の高圧側の電流制御信号抽出回路の前段に配置するように構成したので、蛍光管の両端に高圧のインバータ出力電圧を印加する構成のインバータ装置においても、電流制御信号への異常放電の影響を排除でき、さらにインバータ装置の高圧側で発生した異常放電を安価かつ高感度で検出できる異常放電現象検出回路を提供できる効果がある。
(第3の実施の形態)
次に、この発明の第3の実施の形態について説明する。
図3は、第3の実施の形態である異常放電現象検出回路を蛍光管駆動回路に適用したときの回路図である。
この異常放電現象検出回路が適用される蛍光管駆動回路は、蛍光管L 、L 、L の両端へ2次側巻線N21および2次側巻線N22に発生する高圧のインバータ出力電圧が印加される構成であり、さらにインバータの出力を複数の蛍光管に均一に分配する電流バランストランス(電流バランス手段)BTを用いた構成である。
この蛍光管駆動回路では、2次側巻線N21および2次側巻線N22から蛍光管L 、L 、L に供給されるインバータ出力電流は、電流バランストランスBTの制御巻線に流れる電流を一定に制御することで行う。
この蛍光管駆動回路は、前記第2の実施の形態と同様に2次側巻線N21と2次側巻線N22とを備えている。
2次側巻線N21の一方の端子はインダクターLP11を介して接地されている。
また、2次側巻線N21の一方の端子はダイオードD21のアノードおよびダイオードD28のカソードと接続されている。
ダイオードD28のアノードは接地側コモンラインへ接地されている。
ダイオードD21のカソードはキャパシタC51と抵抗R62との並列回路の一端に接続されている。キャパシタC51と抵抗R62との並列回路の他端は接地されている。
2次側巻線N21の他方の端子は電流バランストランスBTを介して蛍光管L 、L 、L の一方の端子へ接続されている。
2次側巻線N22の一方の端子はインダクターLP12を介し接地されている。
また、2次側巻線N22の一方の端子はダイオードD22のアノードおよびダイオードD29のカソードと接続されている。
ダイオードD29のアノードは接地されている。
ダイオードD22のカソードはキャパシタC51と抵抗R62との並列回路の一端に接続されている。
2次側巻線N22の他方の端子は蛍光管L 、L 、L の他方の端子へ接続されている。
なお、インダクターLP11、インダクターLP12、キャパシタC51、抵抗R62によりLPFが構成されている。
インダクターLP11、インダクターLP12の各定数は、インバータ出力電流に異常放電による数百kHz〜数MHzの高調波成分が多く含まれている異常時においては、インバータ装置が正常に動作しているときに比べ、前記異常放電による高調波成分によりインダクターLP11とインダクターLP12のインピータンスが大きくなり、インダクターLP11とインダクターLP12の電圧降下量が大きくなるように設定されている。つまり、異常放電が生じることでインバータ出力電流に含まれることになる高調波成分の周波数数百kHz〜数MHzと、インバータ装置が正常に動作しているときのインバータ出力電流の周波数数十kHzに着目し、キャパシタC51、抵抗R62を含むインダクターLP11、インダクターLP12により構成される前記LPFの遮断周波数fが前記高調波成分の周波数、数百kHz〜数MHzの下限周波数である数百kHz近辺に設定されるようにキャパシタC51、抵抗R62を含むインダクターLP11、インダクターLP12の各定数は設定されている。
次に動作について説明する。
この蛍光管駆動回路は、電流バランストランスBTを介して蛍光管L 、L 、L の両端へ2次側巻線N21および2次側巻線N22に発生する高圧のインバータ出力電圧が印加される構成である。このとき電流バランストランスBTの制御巻線に流れる電流を一定に制御することで蛍光管LL 、L 、L を流れる電流Iaは一定に制御される。
図4に示すようにオープン異常個所が生じると、オープン異常個所のギャップにアーク放電が発生し、このときのインバータ出力電圧に応じた電流が流れる。
この電流は、インバータ装置が正常に動作しているときの数十kHzの周波数成分の他に、オープン異常個所に発生した異常放電による数百kHz〜数MHzの高調波成分を多く含む。
数十kHzのインバータ出力電流については、接地ライン→インダクターLP11→2次側巻線N21→電流バランストランスBT→蛍光管L 、L 、L →2次側巻線N22→インダクターLP12→接地ラインの経路、あるいは接地ライン→インダクターLP12→2次側巻線N22→蛍光管L 、L 、L →電流バランストランスBT→2次側巻線N21→インダクターLP11→接地ラインの経路で流れるが、このときのインダクターLP11、インダクターLP12のインピータンスは小さいため、インダクターLP11、インダクターLP12における電圧降下量も小さい。
図4(ホ)に示す正常時の数十kHzのインバータ出力電流が流れているときはインダクターLP11、LP12のインピーダンスは小さくその電圧降下量も小さく、インダクターLP11、LP12の電圧降下量をダイオードD21と、抵抗R62とキャパシタC51との並列回路とにより整流平滑した放電検出端に発生する電圧も小さい。
一方、図4(ロ)、(ハ)、(ニ)に示すような異常放電時の電流が流れると、放電電流の流れ始めの高調波成分の多い期間はインダクターLP11、LP12の電圧降下が大きくなる。この電圧をダイオードD21と、抵抗R62とキャパシタC51との並列回路とによりピーク整流し平滑した放電検出端の電圧、つまり放電検出信号の電圧値は、前記正常時に比べ大幅に増加する。
抵抗R62を挿入している理由としては、インバータ回路の1次側は矩形波のスイッチング動作を行なっておりトランジスターがオン、オフするときにノイズが発生する。前記発生するノイズはダイオードD21,D22で整流され、キャパシタC51を徐々に充電し、放電検出端の電圧が徐々に上昇し、異常放電時と同じ電圧になってしまうこともある。このため、キャパシタC51に前記ノイズにより充電されるエネルギーを放電するため挿入している。抵抗R62は数十kΩ以上の高抵抗値のものであることからインバータ出力電流を流す働きはなく、異常放電時にも放電をするが、キャパシタC51に充電されるエネルギーとしては異常放電のエネルギーの方がノイズよりはるかに大きいため放電検出信号として出力される電圧を大きく損なうことはない。
この放電検出信号は、インバータ装置の動作を停止させたり、あるいはインバータ装置へ供給される電力の遮断などのための制御に用いることが可能である。
以上説明したように、この実施の形態によれば、蛍光管の両端に高圧のインバータ出力電圧を印加し、電流バランストランスBTの制御巻線に流れる電流を一定に制御することで蛍光管L 、L 、L を流れる電流を一定に制御する構成のインバータ装置において、インダクターLP11、インダクターLP12、キャパシタC51および抵抗R62を用いたLPFにより数十kHzの動作周波数の成分と数百kHz〜数MHzの異常放電周波数の成分とを分離し、前記数百kHz〜数MHzの周波数成分を抽出して放電検出信号として出力する異常放電検出回路を、インバータ装置の高圧側に配置するようにしたので、蛍光管の両端に高圧のインバータ出力電圧を印加し、電流バランストランスBTの制御巻線に流れる電流を一定に制御することで蛍光管L 、L 、L を流れる電流を一定に制御する構成のインバータ装置においても、高圧側で発生した異常放電を安価かつ高感度で検出できる異常放電現象検出回路を提供できる効果がある。
なお、蛍光管駆動回路としては、電流をトーナメント式に分流していくザウラス方式、蛍光管に双方向の定電流回路を直列に挿入し、均等に電流を分流させる方式があるが、多種の電流分流(バランス)回路と組み合わされたインバータ回路にも異常放電検出回路を挿入することが出来る。
また、インバータ回路で交流電力を生成するスイッチング方式もプッシュプル、ハーフブリッジ、フルブリッジ、1石ローヤー方式など様々な回路方式が存在するがこれら各方式にも適用可能である。
電流分流が不要なEEFLを駆動するインバータにも対応できる。
また、蛍光管1本ごとを1つのインバータ回路で駆動する方式にも適用可能である。
本発明の第1の実施の形態である異常放電現象検出回路を蛍光管駆動回路に適用したときの回路図である。 本発明の第2の実施の形態である異常放電現象検出回路を蛍光管駆動回路に適用したときの回路図である。 本発明の第3の実施の形態である異常放電現象検出回路を蛍光管駆動回路に適用したときの回路図である。 オープン異常個所のギャップの大きさに応じたインバータ装置の高圧側のインバータ出力電圧と放電電流を示す波形図である。 電流制御機能やOVP機能を備えた従来のインバータ装置の構成を示す回路図である。
符号の説明
……インバータトランス、N 、N21、N22……2次側巻線、LP、LP11、LP12……インダクター、R62、R……抵抗、C 、C51……キャパシタ、D、D21、D22……ダイオード、L 、L 、L ……蛍光管、BT……電流バランストランス(電流バランス手段)。

Claims (6)

  1. インバータトランスの2次側巻線に直列接続され、前記2次側巻線から負荷に供給されるインバータ出力電流の経路に挿入され、前記インバータトランスの動作周波数に対してはインピーダンスは小さく、前記経路の異常放電による異常放電周波数に対してはインピーダンスが増大する特性を有したインダクターと、前記インダクターと前記2次側巻線との接続点と接地側コモンラインとの間に挿入され、前記異常放電による前記インダクターのインピーダンスの増大を異常放電検出信号として出力する出力回路とを有した低域通過特性回路を備えた異常放電現象検出回路。
  2. 前記インバータトランスの2次側巻線は、第1の2次側巻線と第2の2次側巻線とから構成され、
    前記インダクターは、第1のインダクターと第2のインダクターとから構成され、
    前記第1のインダクターは、前記第1の2次側巻線に直列接続され、前記第1の2次側巻線から負荷に供給されるインバータ出力電流の経路に挿入され、インバータトランスの動作周波数に対してはインピーダンスは小さく、前記経路の異常放電による異常放電周波数に対してはインピーダンスが増大する特性を有し、
    前記第2のインダクターは、前記第2の2次側巻線に直列接続され、前記第2の2次側巻線から負荷に供給されるインバータ出力電流の経路に挿入され、インバータトランスの動作周波数に対してはインピーダンスは小さく、前記経路の異常放電による異常放電周波数に対してはインピーダンスが増大する特性を有し、
    前記出力回路は、前記第1のインダクターと前記第1の2次側巻線との接続点および前記第2のインダクターと前記第2の2次側巻線との接続点と、接地側コモンラインとの間に挿入され、
    前記異常放電による前記第1のインダクターや前記第2のインダクターのインピーダンスの増大を異常放電検出信号として出力する請求項1記載の異常放電現象検出回路。
  3. 前記出力回路は、
    前記異常放電周波数に対する前記第1のインダクターのインピーダンスの増大に伴う前記第1のインダクターにおける電圧降下量を整流する第1の整流素子と、
    前記異常放電周波数に対する前記第2のインダクターのインピーダンスの増大に伴う前記第2のインダクターにおける電圧降下量を整流する第2の整流素子と、
    前記第1の整流素子および前記第2の整流素子と直列接続された、抵抗素子と容量性素子との並列回路とを備え、
    前記第1の整流素子および前記第2の整流素子と、前記並列回路との接続点から前記異常放電検出信号を出力する請求項2記載の異常放電現象検出回路。
  4. 前記出力回路は、
    前記異常放電による前記インダクターのインピーダンスの増大に伴う前記インダクターにおける電圧降下量を整流する整流素子と、
    前記整流素子と直列接続された、抵抗素子と容量性素子との並列回路とを備え、
    前記整流素子と前記並列回路との接続点から前記異常放電検出信号を出力する請求項1記載の異常放電現象検出回路。
  5. 前記負荷は蛍光管であり、
    前記出力回路は、前記2次側巻線から前記蛍光管に供給されるインバータ出力電流を一定に制御する制御回路を備えた蛍光管駆動回路の前記異常放電による前記インダクターのインピーダンスの増大を異常放電検出信号として出力する請求項1記載の異常放電現象検出回路。
  6. 前記制御回路は、前記2次側巻線から前記蛍光管に供給されるインバータ出力電流を均一に分配制御する電流バランス手段を備えている請求項5記載の異常放電現象検出回路。
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