JP2010117519A - キャリア - Google Patents

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JP2010117519A
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Yutaka Takahashi
裕 高橋
Kimitoshi Yamaguchi
公利 山口
Minoru Masuda
増田  稔
Koichi Sakata
宏一 坂田
Hitoshi Iwatsuki
仁 岩附
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Abstract

【課題】本発明は、体積固有抵抗が小さく、帯電量の低下及び色汚れの発生を抑制することが可能なキャリア、該キャリアを有する現像剤並びに該現像剤を用いる画像形成方法及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
【解決手段】キャリアは、芯材粒子の表面に被覆層が形成されており、被覆層は、結着樹脂と、酸化スズ粒子の表面に炭素を有する第一の導電性粒子と、金属酸化物粒子及び/又は金属塩粒子の表面が導電処理されている第二の導電性粒子を含有し、第一の導電性粒子は、平均一次粒径が1nm以上100nm以下であり、第二の導電性粒子は、平均一次粒径が100nm以上500nm以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、芯材粒子の表面に被覆層が形成されているキャリア、現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真方式による画像形成では、光導電性物質等の静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、この静電潜像に対して、帯電したトナーを付着させてトナー像を形成した後、トナー像を記録媒体に転写し、定着され、出力画像となる。近年、電子写真方式を用いた複写機やプリンターの技術は、モノクロからフルカラーへの展開が急速になりつつあり、フルカラーの市場は拡大する傾向にある。
フルカラー画像形成では、一般に、イエロー、マゼンタ、シアンの3色のカラートナー又はこれに黒色を加えた4色のカラートナーを積層させて全ての色の再現を行う。したがって、色再現性に優れ、鮮明なフルカラー画像を得るためには、定着されたトナー像の表面を平滑にして光散乱を減少させる必要がある。このような理由から、従来のフルカラー複写機等の画像光沢は、10〜50%の中〜高光沢のものが多かった。
一般に、乾式のトナー像を記録媒体に定着させる方法としては、平滑な表面を持ったローラーやベルトを加熱し、トナーと圧着する接触加熱定着方法が多用されている。このような方法は、熱効率が高く、高速定着が可能であり、カラートナーに光沢や透明性を与えることが可能である反面、加熱定着部材の表面と溶融状態のトナーとを加圧下で接触させた後、剥離するために、トナー像の一部が定着ローラー表面に付着して別の画像上に転移する、いわゆるオフセット現象が生じる。
このようなオフセット現象を防止することを目的として、離型性に優れたシリコーンゴムやフッ素樹脂で定着ローラーの表面を形成し、さらにその定着ローラー表面にシリコーンオイル等のトナー固着防止用オイルを塗布する方法が一般に採用されている。しかしながら、このような方法は、トナーのオフセットを防止する点では極めて有効であるが、オイルを供給するための装置が必要であり、定着装置が大型化するという問題がある。
このため、モノクロ画像形成では、溶融したトナーが内部破断しないように、溶融時の粘弾性が大きく、離型剤を含有するトナーを用いることにより、定着ローラーにオイルを塗布しないオイルレスシステム、或いはオイルの塗布量を微量とするシステムが採用される傾向にある。
一方、フルカラー画像形成においても、モノクロ画像形成と同様に、定着装置の小型化、構成の簡素化の目的で、オイルレスシステムが採用される傾向がある。しかしながら、フルカラー画像形成では、定着されたトナー像の表面を平滑にするために、溶融時のトナーの粘弾性を低下させる必要があるため、光沢のないモノクロ画像形成の場合よりもオフセットが発生しやすく、オイルレスシステムの採用が困難になる。また、離型剤を含有するトナーを用いると、トナーの付着性が高まり、記録媒体への転写性が低下する。さらに、トナーのフィルミングが発生して、帯電性が低下することにより、耐久性が低下するという問題がある。
一方、キャリアとしては、トナーのフィルミングの防止、均一な表面の形成、表面の酸化の防止、感湿性の低下の防止、現像剤の寿命の延長、感光体の表面への付着の防止、感光体のキズあるいは摩耗からの保護、帯電極性の制御、帯電量の調節等の目的で、被覆層として、カーボンブラックを含有する樹脂が表面に形成されているものが知られている。
しかしながら、初期は良好な画像を形成することができるが、コピー枚数が増加するに連れて、被覆層が削れて画質が低下するという問題がある。また、被覆層が削れたり、被覆層からカーボンブラックが脱離したりすることにより、色汚れが発生するという問題がある。
カーボンブラックの代替材料としては、一般に、酸化チタン、酸化亜鉛等が知られているが、体積固有抵抗を低下させる効果が不十分である。
特許文献1には、針状導電粉として、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)を含有する被覆層が形成されているキャリアが開示されている。しかしながら、ATOは、色調が青みを帯びるため、カーボンブラックと同様に、色汚れが発生するという問題がある。
特許文献2には、基体粒子の表面に二酸化スズ層と二酸化スズを含む酸化インジウム層が積層されている導電性粒子を含有する被覆層が形成されているキャリアが開示されている。しかしながら、このような導電性粒子は、レアメタルを含有するため、コスト、永続的使用可能性等の問題がある。
特開平11−202560号公報 特開2006−39357号公報
本発明は、上記の従来技術が有する問題に鑑み、体積固有抵抗が小さく、帯電量の低下及び色汚れの発生を抑制することが可能なキャリア、該キャリアを有する現像剤並びに該現像剤を用いる画像形成方法及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、芯材粒子の表面に被覆層が形成されているキャリアであって、該被覆層は、結着樹脂と、酸化スズ粒子の表面に炭素を有する第一の導電性粒子と、金属酸化物粒子及び/又は金属塩粒子の表面が導電処理されている第二の導電性粒子を含有し、該第一の導電性粒子は、平均一次粒径が1nm以上100nm以下であり、該第二の導電性粒子は、平均一次粒径が100nm以上500nm以下であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のキャリアにおいて、前記金属酸化物は、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化ケイ素及び酸化ジルコニウムからなる群より選択される少なくとも一種であり、前記金属塩は、硫酸バリウムであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のキャリアにおいて、前記第一の導電性粒子及び前記第二の導電性粒子は、比抵抗の常用対数値が0.5[Log(Ω・cm)]以上3[Log(Ω・cm)]以下であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、体積固有抵抗の常用対数値が10[Log(Ω・cm)]以上14[Log(Ω・cm)]以下であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、前記芯材粒子は、重量平均粒径が20μm以上65μm以下であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、前記被覆層は、平均膜厚が0.05μm以上2μm以下であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、前記結着樹脂は、シリコーン樹脂及び/又はアクリル樹脂を含有することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、1kOeの磁場における磁化が40Am/kg以上90Am/kg以下であることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、現像剤において、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のキャリア及びトナーを有することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の現像剤において、前記トナーは、カラートナーであることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、画像形成方法において、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項9又は10に記載の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する工程と、該静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、該記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程とを有することを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、プロセスカートリッジにおいて、静電潜像担持体、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項9又は10に記載の現像剤を用いて現像する手段が少なくとも一体に支持されていることを特徴とする。
本発明によれば、体積固有抵抗が小さく、帯電量の低下及び色汚れの発生を抑制することが可能なキャリア、該キャリアを有する現像剤並びに該現像剤を用いる画像形成方法及びプロセスカートリッジを提供することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に説明する。
本発明のキャリアは、芯材粒子の表面に被覆層が形成されており、被覆層は、結着樹脂と、酸化スズ粒子の表面に炭素を有する第一の導電性粒子と、金属酸化物粒子及び/又は金属塩粒子の表面が導電処理されている第二の導電性粒子を含有する。このとき、第一の導電性粒子は、平均一次粒径が1〜100nmであり、第二の導電性粒子は、平均一次粒径が100〜500nmである。これにより、体積固有抵抗が小さく、帯電量の低下及び色汚れの発生を抑制することが可能なキャリアが得られる。
第二の導電性粒子の平均一次粒径が100nm未満であると、被覆層の第二の導電性粒子が存在する部分が十分に凸形状にならず、キャリアの表面に付着したトナー成分のかきとり力が不足するため、帯電量が低下する。一方、第二の導電性粒子の平均一次粒径が500nmを超えると、芯材粒子に被覆層用塗布液をスプレーコートする際に、キャリアの表面からのフィラーの脱離が激しくなる。
金属酸化物としては、特に限定されないが、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、酸化ジルコニウム等が挙げられ、二種以上併用してもよい。また、金属塩としては、特に限定されないが、硫酸バリウム等が挙げられる。
金属酸化物粒子及び/又は金属塩粒子の表面を導電処理する方法としては、特に限定されないが、酸素欠陥型の酸化スズで表面処理する方法、リンをドープした酸化スズで表面処理する方法等が挙げられる。
第一の導電性粒子及び第二の導電性粒子は、比抵抗の常用対数値が0.5〜3[Log(Ω・cm)]であることが好ましく、0.5〜2.5[Log(Ω・cm)]がさらに好ましい。比抵抗の常用対数値が3[Log(Ω・cm)]を超えると、キャリアの体積固有抵抗を小さくすることが困難になることがある。
なお、導電性粒子の比抵抗は、以下のようにして測定することができる。まず、内径1インチ(2.54cm)の円筒状の塩化ビニル管の中に、導電性粒子5gを入れ、その上下を電極で挟む。次に、プレス機を用いて、これらの電極に10kg/cmの圧力を印加した状態で、LCRメータ4216A(横河ヒューレット・パッカード社製)を用いて、抵抗r[Ω]を測定し、式
Log[π(2.54/2)/H×r]
(式中、Hは、抵抗測定時の電極間の距離[cm]である。)
から、比抵抗の常用対数値[Log(Ω・cm)]を算出することができる。
なお、第一の導電性粒子に対する第二の導電性粒子の質量比が30〜70%であることが好ましい。
結着樹脂としては、特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン又はその変性品;スチレン樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂;ビニルアセテート、塩化ビニル、ビニルカルバゾール、ビニルエーテル等のモノマーを重合することにより得られる架橋性共重合体;シリコーン樹脂;シリコーン変性アルキド樹脂、シリコーン変性ポリエステル、シリコーン変性アクリル樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂、シリコーン変性ポリウレタン、シリコーン変性ポリイミド等のシリコーン変性樹脂;ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、エポキシ樹脂、アイオノマー樹脂、ポリイミド及びこれらの誘導体等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
本発明において、結着樹脂は、芯材粒子及び導電性粒子との密着性が強く、脆性が低いことから、アクリル樹脂を含有することが好ましい。これにより、被覆層の削れや剥離を抑制することができ、被覆層を安定に維持することができる。さらに、導電性粒子を強固に保持することができ、特に、被覆層の膜厚よりも粒径が大きい導電性粒子を保持する場合は、強力な効果を発揮することができる。
アクリル樹脂は、ガラス転移点が20〜100℃であることが好ましく、25〜80℃がさらに好ましい。これにより、結着樹脂が適度な弾性を有するため、現像剤を摩擦帯電させる時に、キャリアが受ける衝撃を軽減でき、被覆層の削れや剥離を抑制することができる。
また、結着樹脂は、アクリル樹脂とアミノ樹脂の架橋物を含有することがさらに好ましい。これにより、適度な弾性を維持したまま、被覆層同士の融着を抑制することができる。
アミノ樹脂としては、特に限定されないが、キャリアの帯電付与能力を向上させることができるため、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂が好ましい。また、適度にキャリアの帯電付与能力を制御する必要がある場合には、メラミン樹脂及び/又はベンゾグアナミン樹脂と、他のアミノ樹脂を併用してもよい。
アミノ樹脂と架橋し得るアクリル樹脂としては、ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基を有するものが好ましく、ヒドロキシル基を有するものがさらに好ましい。これにより、芯材粒子や導電性粒子との密着性をさらに向上させることができ、導電性粒子の分散安定性も向上させることができる。このとき、アクリル樹脂は、水酸基価が10mgKOH/g以上であることが好ましく、20mgKOH/g以上がさらに好ましい。
本発明において、結着樹脂は、シリコーン樹脂を含有することが好ましい。これにより、キャリアの表面エネルギーが小さくなるため、トナーのフィルミングを抑制することができ、その結果、キャリアの特性を長期に亘って維持することができる。シリコーン樹脂の構成単位としては、メチルトリシロキサン、ジメチルジシロキサン、トリメチルシロキサン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。なお、シリコーン樹脂は、他の結着樹脂と混合されていてもよく、被覆層は、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。
結着樹脂は、被覆層の削れや剥離を抑制できることから、シラノール基及び/又は加水分解によりシラノール基を生成することが可能な官能基(以下、加水分解性官能基という)を有するシリコーン樹脂を縮合することにより得られる架橋物を含むことがさらに好ましい。加水分解性官能基としては、特に限定されないが、ハロシリル基、アルコキシシリル基、ヒドロシリル基、イソシアネートシリル基等が挙げられ、二種以上併用してもよい。このような官能基は、大気中の水分や加熱により縮合し、シリコーン樹脂が架橋される。
シリコーン樹脂の市販品としては、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(以上、信越化学工業社製)、SR2400、SR2405、SR2406(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。
また、シリコーン変性樹脂の市販品としては、シリコーン変性エポキシ樹脂ES−1001N、シリコーン変性アクリル樹脂KR−5208、X−22−8004、X22−8212、X22−8195X、X−24−798A、シリコーン変性ポリエステルKR−5203、シリコーン変性アルキド樹脂KR−206、シリコーン変性ポリウレタンKR−305(以上、信越化学工業社製)、シリコーン変性エポキシ樹脂SR2115、シリコーン変性アルキド樹脂SR2110(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。
シリコーン樹脂の被覆量は、芯材粒子に対して、0.05〜10質量%であることが好ましく、0.1〜7質量%が特に好ましい。シリコーン樹脂の被覆膜厚は、芯材粒子の露出部分が少なくなるように、芯材粒子の比表面積に応じて調整する必要がある。これにより、現像剤の抵抗、帯電量、流動性の変化を小さくすることができる。
本発明において、被覆層は、キャリアの経時での安定性が良好となり、耐久性を向上させることができることから、シランカップリング剤をさらに含有することが好ましい。シランカップリング剤としては、特に限定されず、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等が挙げられるが、アミノシランが好ましい。
アミノシランとしては、特に限定されないが、化学式
N(CHSi(OCH
N(CHSi(OC
N(CHSi(CH(OC)、
N(CHSi(CH)(OC
N(CH(NH)(CH)Si(OCH
N(CH(NH)(CHSi(CH)(OCH
N(CH(NH)(CHSi(OCH
(CHN(CHSi(CH)(OC
(CN(CHSi(OCH
で表される化合物が挙げられる。
被覆層中のアミノシランの含有量は、0.001〜30質量%であることが好ましく、0.001〜15質量%がさらに好ましい。この含有量が0.001質量%未満であると、キャリアの耐久性を向上させる効果が不十分となることがあり、30質量%を超えると、導電性粒子や無機粒子を被覆層中に保持することが困難となることがある。
本発明において、被覆層は、平均膜厚が0.05〜2μmであることが好ましい。平均膜厚が0.05μm未満であると、使用時の機械的なストレスで膜が剥離することがあり、2μmを超えると、製造時にキャリア同士が固着することがある。
本発明において、芯材粒子としては、磁性体であれば、特に限定されないが、鉄、コバルト等の強磁性金属;マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;各種合金や化合物;これらの磁性体を樹脂中に分散させた樹脂粒子等が挙げられる。中でも、環境面への配慮から、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Mn−Mg−Srフェライト等が好ましい。
本発明において、芯材粒子は、重量平均粒径が20〜65μmであることが好ましい。重量平均粒径が20μm未満であると、キャリア付着が発生することがあり、65μmを超えると、画像細部の再現性が低下し、精細な画像を形成できなくなることがある。
なお、重量平均粒径は、マイクロトラック粒度分布計モデルHRA9320―X100(日機装社製)を用いて測定することができる。
本発明のキャリアは、体積固有抵抗の常用対数値が10〜14[Log(Ω・cm)]であることが好ましい。体積固有抵抗の常用対数値が10[Log(Ω・cm)]未満であると、非画像部でキャリア付着が発生することがあり、14[Log(Ω・cm)]を超えると、エッジ効果が許容できないレベルになることがある。
なお、体積固有抵抗は、図1に示すセルを用いて測定することができる。具体的には、まず、表面積2.5cm×4cmの電極1a及び電極1bを、0.2cmの距離を隔てて収容したフッ素樹脂製容器2からなるセルに、キャリア3を充填し、落下高さ1cm、タッピングスピード30回/分で、10回のタッピングを行う。次に、電極1a及び1bの間に1000Vの直流電圧を印加して30秒後の抵抗値r[Ω]を、ハイレジスタンスメーター4329A(横河ヒューレットパッカード社製)を用いて測定し、式
Log[r×(2.5×4)/0.2]
から、体積固有抵抗の常用対数値[Log(Ω・cm)]を算出することができる。
また、本発明のキャリアは、1kOe(10/4π[A/m])の磁場における磁化が、40〜90Am/kgであることが好ましい。この磁化が40Am/kg未満であると、キャリアが現像ロールから飛びやすくなり、90Am/kgを超えると、現像ロール上のキャリアの穂ががさつき、画像の均一感が低下することがある。
なお、磁化は、VSM−P7−15(東英工業社製)を用いて測定することができる。
本発明の現像剤は、本発明のキャリア及びトナーを有する。
トナーは、結着樹脂と着色剤を含有するが、モノクロトナー及びカラートナーのいずれであってもよい。また、定着ローラーにトナー固着防止用オイルを塗布しないオイルレスシステムに適用するために、トナーは、離型剤を含有してもよい。このようなトナーは、一般に、フィルミングが発生しやすいが、本発明のキャリアは、フィルミングを抑制することができるため、本発明の現像剤は、長期に亘り、良好な品質を維持することができる。さらに、カラートナー、特に、イエロートナーは、一般に、キャリアの被覆層の削れによる色汚れが発生するという問題があるが、本発明の現像剤は、色汚れの発生を抑制することができる。
トナーは、粉砕法、重合法等の公知の方法を用いて製造することができる。例えば、粉砕法を用いてトナーを製造する場合、まず、トナー材料を混練することにより得られる溶融混練物を冷却した後、粉砕し、分級して、母体粒子を作製する。次に、転写性、耐久性をさらに向上させるために、母体粒子に外添剤を添加し、トナーを作製する。
このとき、トナー材料を混練する装置としては、特に限定されないが、バッチ式の2本ロール;バンバリーミキサー;KTK型2軸押出し機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出し機(東芝機械社製)、2軸押出し機(KCK社製)、PCM型2軸押出し機(池貝鉄工社製)、KEX型2軸押出し機(栗本鉄工所社製)等の連続式の2軸押出し機;コ・ニーダ(ブッス社製)等の連続式の1軸混練機等が挙げられる。
また、冷却した溶融混練物を粉砕する際には、ハンマーミル、ロートプレックス等を用いて粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機、機械式の微粉砕機等を用いて微粉砕することができる。なお、平均粒径が3〜15μmとなるように粉砕することが好ましい。
さらに、粉砕された溶融混練物を分級する際には、風力式分級機等を用いることができる。なお、母体粒子の平均粒径が5〜20μmとなるように分級することが好ましい。
また、母体粒子に外添剤を添加する際には、ミキサー類を用いて混合攪拌することにより、外添剤が解砕されながら母体粒子の表面に付着する。
結着樹脂としては、特に限定されないが、ポリスチレン、ポリp−スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単独重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は芳香族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
圧力定着用の結着樹脂としては、特に限定されないが、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等のポリオレフィン;エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂等のオレフィン共重合体;エポキシ樹脂、ポリエステル、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、マレイン酸変性フェノール樹脂、フェノール変性テルペン樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
着色剤(顔料又は染料)としては、特に限定されないが、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等の黄色顔料;モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK等の橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等の赤色顔料;ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の紫色顔料;コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等の青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等の緑色顔料;カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物等の黒色顔料等が挙げられ、二種以上を併用してもよい。
離型剤としては、特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、パラフィンワックス、アミド系ワックス、多価アルコールワックス、シリコーンワニス、カルナウバワックス、エステルワックス等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
また、トナーは、帯電制御剤をさらに含有してもよい。帯電制御剤としては、特に限定されないが、ニグロシン;炭素数が2〜16のアルキル基を有するアジン系染料(特公昭42−1627号公報参照);C.I.Basic Yello 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yello 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.Basic Red 9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet 10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.42510)、C.I.Basic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue 3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Basic Blue25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic Green 4(C.I.42000)等の塩基性染料;これらの塩基性染料のレーキ顔料;C.I.Solvent Black 8(C.I.26150)、ベンゾイルメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド等の4級アンモニウム塩;ジブチル、ジオクチル等のジアルキルスズ化合物;ジアルキルスズボレート化合物;グアニジン誘導体;アミノ基を有するビニル系ポリマー、アミノ基を有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂;特公昭41−20153号公報、特公昭43−27596号公報、特公昭44−6397号公報、特公昭45−26478号公報に記載されているモノアゾ染料の金属錯塩;特公昭55−42752号公報、特公昭59−7385号公報に記載されているサルチル酸;ジアルキルサルチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体;スルホン化した銅フタロシアニン顔料;有機ホウ素塩類;含フッ素4級アンモニウム塩;カリックスアレン系化合物等が挙げられるが、二種以上併用してもよい。なお、ブラック以外のカラートナーにおいては、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等が好ましい。
外添剤としては、特に限定されないが、シリカ、酸化チタン、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等の無機粒子;ソープフリー乳化重合法により得られる平均粒径が0.05〜1μmのポリメタクリル酸メチル粒子、ポリスチレン粒子等の樹脂粒子が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、表面が疎水化処理されているシリカ、酸化チタン等の金属酸化物粒子が好ましい。さらに、疎水化処理されているシリカ及び疎水化処理されている酸化チタンを併用し、疎水化処理されているシリカよりも疎水化処理されている酸化チタンの添加量を多くすることにより、湿度に対する帯電安定性に優れるトナーが得られる。
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、本発明の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する工程と、静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程とを有する。
図2に、本発明のプロセスカートリッジの一例を示す。プロセスカートリッジ10は、感光体11、感光体11を帯電する帯電装置12、感光体11上に形成された静電潜像を本発明の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像装置13及び感光体11上に形成されたトナー像を記録媒体に転写した後、感光体11上に残留したトナーを除去するクリーニング装置14が一体に支持されており、プロセスカートリッジ10は、複写機、プリンター等の画像形成装置の本体に対して着脱可能である。
以下、プロセスカートリッジ10を搭載した画像形成装置を用いて画像を形成する方法について説明する。まず、感光体11が所定の周速度で回転駆動され、帯電装置12により、感光体11の周面が正又は負の所定電位に均一に帯電される。次に、スリット露光方式の露光装置、レーザービームで走査露光する露光装置等の露光装置(不図示)から感光体11の周面に露光光が照射され、静電潜像が順次形成される。さらに、感光体11の周面に形成された静電潜像は、現像装置13により、本発明の現像剤を用いて現像され、トナー像が形成される。次に、感光体11の周面に形成されたトナー像は、感光体11の回転と同期されて、給紙部(不図示)から感光体11と転写装置(不図示)の間に給紙された転写紙に、順次転写される。さらに、トナー像が転写された転写紙は、感光体11の周面から分離されて定着装置(不図示)に導入されて定着された後、複写物(コピー)として、画像形成装置の外部へプリントアウトされる。一方、トナー像が転写された後の感光体11の表面は、クリーニング装置14により、残留したトナーが除去されて清浄化された後、除電装置(不図示)により除電され、繰り返し画像形成に使用される。
次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。なお、部は、質量基準である。
[実施例1]
固形分が50質量%のアクリル樹脂39.7部、固形分が70質量%のグアナミン樹脂12.4部、固形分が20質量%のシリコーン樹脂SR2410(東レ・ダウコーニング社製)185.8部、アミノシランSH6020(東レ・ダウコーニング社製)0.42部、第一の導電性粒子として、平均一次粒径が30nm、比抵抗の常用対数値が2.1[Log(Ω・cm)]の表面に炭素を有する酸化スズ粒子66.2部、第二の導電性粒子として、平均一次粒径が400nm、比抵抗の常用対数値が1.7[Log(Ω・cm)]の酸素欠陥型の酸化スズで表面処理された二酸化チタン粒子66.2部及びトルエン800部を、ホモミキサーを用いて、10分間分散させ、被覆層用塗布液を得た。
スピラコーター(岡田精工社製)を用いて、コーター内の温度を40℃に設定して、被覆層の平均膜厚が0.15μmとなるように、被覆層用塗布液を、重量平均粒径が35μmの焼成フェライト粉に塗布し、乾燥した。次に、300℃の電気炉の中で1時間焼成し、冷却した後、目開きが63μmの篩を用いて解砕し、キャリアを得た。
[実施例2]
第二の導電性粒子として、平均一次粒径が350nm、比抵抗の常用対数値が1.7[Log(Ω・cm)]の酸素欠陥型の酸化スズで表面処理された二酸化チタン粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、キャリアを得た。
[実施例3]
第二の導電性粒子として、平均一次粒径が350nm、比抵抗の常用対数値が1.2[Log(Ω・cm)]のリンドープ型の酸化スズで表面処理された二酸化チタン粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、キャリアを得た。
[実施例4]
第二の導電性粒子として、平均一次粒径が350nm、比抵抗の常用対数値が1.8[Log(Ω・cm)]の酸素欠陥型の酸化スズで表面処理された酸化アルミニウム粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、キャリアを得た。
[実施例5]
第二の導電性粒子として、平均一次粒径が350nm、比抵抗の常用対数値が1.4[Log(Ω・cm)]のリンドープ型の酸化スズで表面処理された酸化アルミニウム粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、キャリアを得た。
[比較例1]
第二の導電性粒子を用いず、第一の導電性粒子の添加量を132.4部とした以外は、実施例1と同様にして、キャリアを得た。
[比較例2]
第二の導電性粒子として、平均一次粒径が400nm、比抵抗の常用対数値が4.9[Log(Ω・cm)]の酸化アルミニウム粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、キャリアを得た。
実施例及び比較例のキャリアの特性及び帯電安定性の評価結果を表1、2に示す。
Figure 2010117519
Figure 2010117519
表1、2より、実施例1〜5のキャリアは、帯電量の低下率が小さいことから、トナーの
フィルミングを抑制することができ、帯電安定性に優れることがわかる。これに対して、比較例1のキャリアは、第二の導電性粒子を含有しない被覆層が形成されているため、被覆層の削れや剥離が発生して、帯電量の低下率が大きくなる。また、比較例2のキャリアは、比抵抗が大きい第二の導電性粒子を含有する被覆層が形成されているため、体積固有抵抗が大きくなる。
以下、キャリアの特性及び帯電安定性の評価方法を示す。
[導電性粒子の比抵抗]
導電性粒子の比抵抗は、以下のようにして測定した。まず、内径1インチ(2.54cm)の円筒状の塩化ビニル管の中に、導電性粒子5gを入れ、その上下を電極で挟んだ。次に、プレス機を用いて、これらの電極に10kg/cmの圧力を印加した状態で、LCRメータ4216A(横河ヒューレット・パッカード社製)を用いて、抵抗r[Ω]を測定し、式
Log[π(2.54/2)/H×r]
(式中、Hは、抵抗測定時の電極間の距離[cm]である。)
から、比抵抗の常用対数値[Log(Ω・cm)]を算出した。
[芯材粒子の重量平均粒径]
マイクロトラック粒度分布計モデルHRA9320−X100(日機装社製)を用いて、芯材粒子の粒度分布を測定した。
[被覆層の平均膜厚]
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、キャリアの断面を観察して、被覆層の平均膜厚を測定した。
[体積固有抵抗]
体積固有抵抗は、図1に示すセルを用いて測定した。具体的には、まず、表面積2.5cm×4cmの電極1a及び電極1bを、0.2cmの距離を隔てて収容したフッ素樹脂製容器2からなるセルに、キャリア3を充填し、落下高さ1cm、タッピングスピード30回/分で、10回のタッピングを行った。次に、電極1a及び1bの間に1000Vの直流電圧を印加して30秒後の抵抗値r[Ω]を、ハイレジスタンスメーター4329A(横川ヒューレットパッカード社製)を用いて測定し、式
Log[r×(2.5×4)/0.2]
から、体積固有抵抗の常用対数値[Log(Ω・cm)]を算出した。
[1kOeの磁場における磁化]
キャリア約0.15gを、内径が2.4mm、高さが8.5mmのセルに充填した後、VSM−P7−15(東英工業社製)を用いて、1kOeの磁場において、磁化を測定した。
[帯電安定性]
数平均分子量が3800、重量均分子量が20000、ガラス転移点が60℃、軟化点が122℃のポリエステル100部、5部のアゾ系イエロー顔料C.I.P.Y.180、サリチル酸亜鉛2部及び融点が82℃のカルナウバワックス3部を、ヘンシェルミキサーを用いて混合した後、2本ロールを用いて120℃で40分間溶融混練した。次に、冷却した後、ハンマーミルを用いて粗粉砕し、エアージェット粉砕機を用いて微粉砕した。得られた微粉末を分級して重量平均粒径が5μmの母体粒子を得た。
次に、母体粒子100部に、表面を疎水化処理したシリカ1部、湿式法で作製した酸化チタン1部を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて混合し、イエローのトナーを得た。
さらに、実施例又は比較例のキャリア93部と、トナー7部を混合攪拌し、現像剤を得た。
デジタルフルカラープリンターIPSiO CX 8200(リコー社製)の改造機に現像剤をセットし、初期のキャリアの帯電量Q及び画像面積率20%で3000枚のランニング後のキャリアの帯電量Qを測定し、式
(Q−Q)/Q×100
から、帯電量の低下率[%]を算出した。
なお、初期のキャリアの帯電量は、キャリアとトナーを、質量比93:7で混合し、摩擦帯電させたサンプルを、ブローオフ装置TB−200(東芝ケミカル社製)を用いて測定した。また、ランニング後のキャリアの帯電量は、ブローオフ装置TB−200(東芝ケミカル社製)を用いて、ランニング後の現像剤中のトナーを除去したキャリアを用いた以外は、上記と同様にして測定した。なお、帯電量の低下率の目標値は30%以下である。
キャリアの体積固有抵抗を測定する際に用いられるセルを示す図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例を示す図である。
符号の説明
10 プロセスカートリッジ
11 感光体
12 帯電装置
13 現像装置
14 クリーニング装置

Claims (12)

  1. 芯材粒子の表面に被覆層が形成されているキャリアであって、
    該被覆層は、結着樹脂と、酸化スズ粒子の表面に炭素を有する第一の導電性粒子と、金属酸化物粒子及び/又は金属塩粒子の表面が導電処理されている第二の導電性粒子を含有し、
    該第一の導電性粒子は、平均一次粒径が1nm以上100nm以下であり、
    該第二の導電性粒子は、平均一次粒径が100nm以上500nm以下であることを特徴とするキャリア。
  2. 前記金属酸化物は、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化ケイ素及び酸化ジルコニウムからなる群より選択される少なくとも一種であり、
    前記金属塩は、硫酸バリウムであることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
  3. 前記第一の導電性粒子及び前記第二の導電性粒子は、比抵抗の常用対数値が0.5[Log(Ω・cm)]以上3[Log(Ω・cm)]以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のキャリア。
  4. 体積固有抵抗の常用対数値が10[Log(Ω・cm)]以上14[Log(Ω・cm)]以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のキャリア。
  5. 前記芯材粒子は、重量平均粒径が20μm以上65μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のキャリア。
  6. 前記被覆層は、平均膜厚が0.05μm以上2μm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のキャリア。
  7. 前記結着樹脂は、シリコーン樹脂及び/又はアクリル樹脂を含有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のキャリア。
  8. 1kOeの磁場における磁化が40Am/kg以上90Am/kg以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のキャリア。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載のキャリア及びトナーを有することを特徴とする現像剤。
  10. 前記トナーは、カラートナーであることを特徴とする請求項9に記載の現像剤。
  11. 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、
    該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項9又は10に記載の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する工程と、
    該静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、
    該記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程とを有することを特徴とする画像形成方法。
  12. 静電潜像担持体、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項9又は10に記載の現像剤を用いて現像する手段が少なくとも一体に支持されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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