JP2010116992A - クラッチ断接装置 - Google Patents

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Shingo Satake
真吾 佐竹
Nobuhiko Okano
信彦 岡野
Takahisa Mizuta
貴久 水田
Masayoshi Ota
真義 太田
Kiyoteru Aimoto
清輝 相本
Tatsuo Segawa
健生 瀬川
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Abstract

【課題】駆動時にピストンおよびシール部材の温度の上昇の抑制が図られたクラッチ断接装置を提供する。
【解決手段】クラッチ断接装置は、クラッチ出力軸202を受け入れ可能な貫通孔が形成されたインナボディ215、およびインナボディ215の外周側に位置し、インナボディ215との間に空隙部を形成するアウターボディ216を有するシリンダ部と、空隙部内に設けられ、空隙部内に油圧室222を規定し、油圧室222からの圧力によって空隙部内を移動するピストン217とを備えたクラッチ断接装置であって、貫通孔を規定するインナボディ215の内表面およびクラッチ出力軸202の外周面の間に形成された領域Rと、クラッチ断接装置の外部とを連通する連通路260が設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、クラッチ断接装置に関し、特に車両のクラッチの切替に用いられるクラッチ断接装置に関する。
従来より、エンジンと変速機との間には摩擦係合要素(クラッチ)が設けられる。このクラッチの状態を、運転者によるクラッチペダル操作によらず自動的に制御するために、アクチュエータが設けられた車両がある。アクチュエータには、たとえば油圧により作動するスレーブシリンダなどが用いられる。
このスレーブシリンダとしては、たとえば、特開2008−121818号公報に記載されたシリンダ装置や特開2000−27894号公報に記載された油圧式クラッチ遮断装置等が挙げられる。
そして、上記シリンダ装置は、筒状のインナボディと、アウタボディと、インナボディ及びアウタボディ間に設けられた円筒状のピストンと、ピストンの一端部に設けられたベアリングと、ピストンの他方の端部に設けられたカップとを備えている。そして、アウタボディとベアリングとの間には、外部からピストン側へのダストの侵入を防止するためのベローズが設けられている。
同様に、上記油圧式クラッチ遮断装置は、インナシリンダ部材と、アウタシリンダ部材と、両シリンダ間のシリンダ空間内に配置された環状ピストンと、シリンダ内に位置する環状ピストンの端部に設けられるシール部材とを備えている。
特開2008−121818号公報 特開2000−27894号公報
スレーブシリンダや油圧式クラッチ遮断装置においては、ベアリングがクラッチのダイヤフラムスプリングと当接することで発熱し、この熱がピストンに達する。そして、ベアリングに生じる摩擦熱によって、ピストンの温度が高くなり、ピストンの温度が高くなることで、ピストンに設けられたカップの温度も高くなる。
同様に、油圧式クラッチ遮断装置においても、環状ピストンおよびシール部材の温度が高くなる。
このように、ピストン、カップおよびシール部材の温度が高くなることで、カップおよびシール部材のシール性が低下し、オイル漏れ等の弊害が多々生じる場合がある。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、駆動時にピストンおよびシール部材の温度の上昇の抑制が図られたクラッチ断接装置を提供することである。
本発明に係るクラッチ断接装置は、入力軸を受け入れ可能な貫通孔が形成されたインナボディ、およびインナボディの外周側に位置し、インナボディとの間に空隙部を形成するアウタボディを有するシリンダ部と、空隙部内に設けられ、空隙部内に油圧室を規定し、油圧室からの圧力によって空隙部内を移動するピストン部とを備えたクラッチ断接装置である。そして、上記貫通孔を規定するインナボディの内表面および入力軸の外周面の間に位置する領域と、クラッチ断接装置の外部とを連通する連通路が設けられる。
好ましくは、上記ピストン部に装着され、ダイヤフラムスプリングを押圧可能なレリーズベアリングをさらに備え、領域に開口する連通路の吸込口は、ダイヤフラムスプリング側の貫通孔の開口部から離れた位置に設けられる。そして、上記開口部に位置する入力軸の径よりも、吸込口に対して径方向内方に位置する入力軸の径の方が大きくなるように形成される。
好ましくは、上記入力軸は、該入力軸のうち、連通路の吸込口と貫通孔の開口部との間に位置する部分に形成され、開口部から離れるにつれて拡径するように形成されたテーパ部を含む。
好ましくは、上記入力軸のうち、貫通孔の開口部に対してダイヤフラムスプリング側に位置する部分には、領域内に外気を供給する送風部が設けられる。
好ましくは、上記インナボディは、貫通孔を規定する筒状の内筒部と、内筒部に連設され、内筒部から張り出すように形成されると共に、トランスミッションケースに固定される固定部とを含み、連通路は、トランスミッションケースに形成された溝部と、固定部とによって形成される。
本発明に係るクラッチ断接装置によれば、ピストンおよびこのピストンに設けられたシール部材の温度が上昇することを抑制することができ、オイル漏れ等の弊害の発生を抑制することができる。
本実施の形態に係るスレーブシリンダ(クラッチ断接装置)700およびこのスレーブシリンダ700を備えた車両について、図1から図6を用いて説明する。
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下に複数の実施の形態が存在する場合、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の特徴部分を適宜組合わせることは、当初から予定されている。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るスレーブシリンダ700が搭載された、車両の概略構成を示すブロック図である。
この図1に示すように、車両は、エンジン100で発生した駆動力が、クラッチ200、変速機300、デファレンシャルギヤ400およびドライブシャフト402を介して車輪404に伝達されることにより走行する。エンジン100、クラッチ200および変速機300は、ECU(Electronic Control Unit)500により制御される。
クラッチ200は、エンジン100のクランクシャフト600に連結されている。クラッチ出力軸(入力軸)202は、スプライン310を介して変速機300の入力軸302に連結されており、回転中心線Oを中心に回転可能に設けられている。
変速機300は、常時噛合い式のギヤトレーンから構成されている。変速機300におけるギヤ段の選択は、アクチュエータ304によりシフトフォークシャフトを摺動させることにより行なわれる。アクチュエータ304は、油圧により作動するものであってもよく、電力により作動するものであってもよい。なお、変速機300は、遊星歯車機構からなるAT(Automatic Transmission)やCVT(Continuously Variable Transmission)など、自動で変速比を選択可能なものであれば何でもよい。
ECU500には、アクセル開度センサ502、ブレーキスイッチ504、ポジションセンサ506、タイミングロータ508の外周に対向して設けられたクランクポジションセンサ510、入力軸回転数センサ512、出力軸回転数センサ514、車速センサ516およびGセンサ518から信号が送信される。
アクセル開度センサ502は、アクセルペダルのアクセル開度を検出する。ブレーキスイッチ504は、ブレーキがオン状態にあるかオフ状態にあるかを検出する。ポジションセンサ506は、シフトレバーのシフトポジションを検出する。クランクポジションセンサ510はエンジン回転数を検出する。入力軸回転数センサ512は、変速機300の入力軸302の回転数を検出する。出力軸回転数センサ514は、変速機300の出力軸306の回転数を検出する。車速センサ516は、車速を検出する。Gセンサ518は、車両の前後方向の加速度を検出する。
ECU500は、これらのセンサから送信された信号、メモリ(図示せず)に記憶されたプログラム、マップおよび変速線などに基づいて演算処理を行なう。これにより、ECU500は、エンジン100、クラッチ200および変速機300を制御する。
図2は、クラッチ200の断面図である。この図2に示されるように、変速機300のクラッチ出力軸202に接続されて、クラッチ出力軸202と一体的に回転するクラッチディスク204と、エンジン100の出力軸に接続されて、当該出力軸と一体に回転するクラッチカバー206とを備えている。
クラッチカバー206には、クラッチディスク204と係合可能なプレッシャプレート208を有するダイヤフラムスプリング210が設けられており、ダイヤフラムスプリング210は、環状に形成されており、周方向に間隔を隔てて径方向に延びるスリットが形成されている。
クラッチカバー206には、環状に延びる支点220が設けられており、ダイヤフラムスプリング210の径方向中央部が支点220と接触している。
このため、ダイヤフラムスプリング210の径方向内方側の内周縁部がクラッチディスク204に向けて押圧されることで、プレッシャプレート208がクラッチディスク204から離れる。プレッシャプレート208とクラッチディスク204とが互いに離れると、クラッチカバー206に伝達されたエンジン100からの動力は、クラッチディスク204およびクラッチ出力軸202に伝達されなくなる。
そして、ダイヤフラムスプリング210の径方向内方側の内周縁部が押圧されていない状態では、ダイヤフラムスプリング210は、プレッシャプレート208をクラッチディスク204に押し付けるように付勢している。プレッシャプレート208がクラッチディスク204に押し付けられることで、プレッシャプレート208とクラッチディスク204とが互いに係合し、クラッチカバー206に伝達されたエンジン100からの動力は、プレッシャプレート208およびクラッチディスク204を介して、クラッチ出力軸202に伝達される。
このように、ダイヤフラムスプリング210は、支点220によって支持されているため、径方向内方側端部が押圧されることで、プレッシャプレート208は、押圧方向と反対方向に向けて変位し、プレッシャプレート208がクラッチディスク204から離れるように変位する。
そして、スレーブシリンダ700は、ダイヤフラムスプリング210の径方向内方の内周縁部およびその周囲に位置する部分を押圧したり、ダイヤフラムスプリング210から離れたりすることで、クラッチ200の係合状態および非係合状態とを切り替える。
図3は、スレーブシリンダ700の構成を示す断面図である。この図3および上記図2に示すように、スレーブシリンダ700は、トランスミッションケース301に固定されており、トランスミッションケース301は、エンジン100にボルトによって固定されている。
スレーブシリンダ700は、トランスミッションケース301に固定され、クラッチ出力軸202を受け入れ可能な貫通孔が形成されたインナボディ(インナシリンダ)215および、このインナボディ215の外周側に配置された、アウターボディ(アウタシリンダ)216を含むシリンダを備えている。
インナボディ215は、回転中心線Oを中心に円筒状に形成された内筒部225と、この内筒部225の端部に連設し、内筒部225から外方に張り出すように形成されると共に、トランスミッションケース301に固定される固定壁(固定部)226とを有する。そして、アウターボディ216は、内筒部225よりも径が大きい外筒部227と、この外筒部227の端部に連設され、トランスミッションケース301に固定された固定壁228とを備えている。そして、内筒部225と外筒部227との間には、回転中心線Oを中心として、環状に延びる空隙部が形成されている。
スレーブシリンダ700は、内筒部225と外筒部227とによって形成された空隙部内に配置された環状のピストン217を備えており、ピストン217は、空隙部内を回転中心線O方向に移動可能に設けられている。
そして、内筒部225と外筒部227と固定壁226とピストン217とによって、油圧室222が空隙部内に形成されており、油圧室222には、作動油としてのオイルが充填されている。なお、油圧室222は、ピストン217に対してクラッチディスク204と反対側に位置しており、ピストン217の端部のうち、クラッチディスク204と反対側の端部によって規定されている。油圧室222には、図示されない油圧源に接続された給油管が接続されており、油圧室222内にオイルを供給したり、油圧室222内のオイルを油圧源に戻したりすることができる。
そして、油圧室222にオイルを供給することで、ピストン217は、回転中心線O方向に変位する。ピストン217のうち、油圧室222側の端部には、オイルシール部材として機能するカップ224が固定されており、油圧室222内のオイルが外部に漏れることを抑制している。
外筒部227のダイヤフラムスプリング210側の端部は、内筒部225のダイヤフラムスプリング210側の端部よりダイヤフラムスプリング210から離れて位置しており、ピストン217のダイヤフラムスプリング210側の端部は、外筒部227のダイヤフラムスプリング210側の開口部からダイヤフラムスプリング210側に突出している。
そして、ピストン217のうち、外筒部227のダイヤフラムスプリング210側の開口部から突出する部分には、ベアリング218が装着されている。
ベアリング218は、ピストン217に固定されており、ピストン217が回転中心線O方向に変位することで、ベアリング218もピストン217と共に回転中心線O方向に変位する。
そして、ベアリング218は、回転中心線O方向に変位することで、図2に示すダイヤフラムスプリング210の内周側端部を押圧する。
ベアリング218は、ピストン217のダイヤフラムスプリング210側の端部に装着されており、ベアリング218は、ピストン217に固定されたインナレース218bと、このインナレース218bの外周側に装着され、インナレース218bに対して周方向に相対的に移動可能に設けられたアウターレース218aと、アウターレース218aおよびインナレース218b間に設けられた複数のボール218cとを備えている。
インナレース218bは、筒状に形成されており、インナレース218bの端部のうち、ダイヤフラムスプリング210側の端部と反対側の端部には、筒状の支持部材221が固定されている。
そして、支持部材221と固定壁228との間には、ベアリング218をダイヤフラムスプリング210に向けて付勢するスプリング等の弾性部材229が設けられている。
アウターレース218aには、インナレース218bよりも、ダイヤフラムスプリング210側に張り出すように形成されており、アウターレース218aが弾性部材229からの付勢力によってダイヤフラムスプリング210の内周縁部およびその近傍に押圧される。
弾性部材229は、ベアリング218が所定の位置となるように付勢しており、当該所定の位置においては、ダイヤフラムスプリング210とアウターレース218aとは接触している。
この際、ダイヤフラムスプリング210は、ダイヤフラムスプリング210自体の付勢力によって、プレッシャプレート208とクラッチディスク204とを係合させており、所謂クラッチが接続された状態となっている。
このような状態で、給油管から油圧室222内にオイルが供給され、油圧室222内の油圧が上昇すると、ベアリング218はクラッチディスク204に向けてさらにダイヤフラムスプリング210を押圧する。これにより、ダイヤフラムスプリング210が変形して、プレッシャプレート208とクラッチディスク204との係合状態が解除され、所謂クラッチが切断された状態となる。なお、クラッチが切断された状態から油圧室222内の油圧が低くなることで、ピストン217は、上記所定位置にまで退避することになる。
ここで、アウターレース218aとインナレース218bとが互いに相対移動することで、ボール218cおよびアウターレース218a間で生じる摩擦やボール218cおよびインナレース218b間で生じる摩擦による摩擦熱が生じる。
スレーブシリンダ700は、外筒部227、弾性部材229およびピストン217等を覆う防塵部材230が設けられている。この外筒部227は、筒状に形成されており、外部からの異物がピストン217に付着することを抑制する。なお、防塵部材230は、たとえば、ナイロン66やグラスファイバー等の耐フルード性の高い材料によって構成されている。これにより、ブレーキフルードやミッションオイル等が防塵部材230に付着したとしても、防塵部材230の劣化を抑制することができる。この防塵部材230の一方の端部は、固定壁228に固定されており、他方の端部は自由端とされている。
防塵部材230の自由端とされた端部は、ベアリング218の外周側に位置しており、防塵部材230の端部とベアリング218の外周面との間に隙間が形成されている。
この図3に示す例においては、内筒部225によって規定された貫通孔内に挿入されたクラッチ出力軸202の径は、クラッチディスク204側からトランスミッションケース301側の端部に亘って、略一定となるように形成されている。
そして、スレーブシリンダ700は、クラッチ出力軸202の外表面および内筒部225の内表面によって規定された領域Rと、スレーブシリンダ700の外部とを連通する連通路260が設けられている。
クラッチ出力軸202が回転することで、クラッチ出力軸202の周囲に位置する空気も、クラッチ出力軸202に引きずられて回転中心線Oを中心に回転する。このように空気が旋回すると、遠心力によって空気は径方向外方側に変位し、内筒部225の内壁面に押圧される。このため、内筒部225の内壁面の近傍における圧力が上昇する。このため、内筒部225の内壁面上およびその近傍の気圧は、外気の気圧よりも高くなる。その一方で、領域Rに連通する連通路260は外部と連通しているため、内筒部225の内表面近傍の空気は連通路260を通って外部に排気される。特に、連通路260の吸込口271は、クラッチ出力軸202の径方向外方側に位置しており、吸込口271に対して径方向内方に位置する空気は旋回しているため、遠心力によって吸込口271から連通路260内に入り込む。これにより、開口部270からは外部の空気が領域R内に順次入り込む。
このように、開口部270から領域R内に入り込み、連通路260を通って外部に排気される空気の流れが形成される。
上記のような空気の流れが生じることで、内筒部225の内壁面は領域R内を流れる空気によって冷却される。
このように、内筒部225を冷却することで、ベアリング218に生じる摩擦熱がピストン217に達したとしても、内筒部225を介してピストン217を冷却することができ、ピストン217の劣化を抑制することができる。
また、ピストン217の温度上昇を抑制することで、樹脂製のピストン217が軟化することを抑制することができ、油圧室222内の圧力を所望の圧力とすることができ、ベアリング218がダイヤフラムスプリング210を押圧する押圧力が低くなることを抑制することができる。
さらに、ピストン217を冷却することで、ピストン217からカップ224に摩擦熱が伝達されることを抑制することができ、カップ224の劣化をも抑制することができる。カップ224の劣化を抑制することで、カップ224のシール性を確保することができ、外部にオイルが漏れだすことを抑制することができる。
なお、ベアリング218からの摩擦熱は、ピストン217にまず伝達され、その後、カップ224に伝達される。そこで、本実施の形態1に係るスレーブシリンダ700においては、ピストン217をカップ224よりも開口部270側に配置することで、ピストン217をカップ224より先に冷却し、カップ224に伝達される熱量の低減が図られている。
図4は、図3に示されたIV−IV線における断面図である。この図4および上記図3に示すように、インナボディ215の固定壁226およびアウターボディ216の固定壁228は、いずれも円板状に形成されている。アウターボディ216の固定壁228は、インナボディ215の固定壁226よりも大径に形成されており、固定壁228は固定壁226よりも径方向外方側にまで延びている。
トランスミッションケース301の内表面のうち、固定壁228と対向する部分には、周方向に間隔を隔てて複数のボルト孔264が形成されており、固定壁228はボルト孔264に挿入されたボルトによってトランスミッションケース301に固定されている。
そして、トランスミッションケース301の内表面のうち、インナボディ215の固定壁226と対向する部分には、周方向に間隔を隔てて当接部261が形成されている。この当接部261は、図3に示すように、トランスミッションケース301の内表面から固定壁226に向けて突出するように形成されており、平面視した際に、扇形形状とされている。各当接部261間には、溝部265が形成されており、当接部261に円板状の固定壁226が当接することで、溝部265および固定壁226によって連通路260が形成されている。なお、この図4に示す例においては、連通路260は、回転中心線Oを中心に放射状に形成されている。
さらに、トランスミッションケース301の内表面のうち、当接部261および連通路260に対して径方向外方側に位置する部分には、環状に延びるフランジ部263が形成されており、フランジ部263と溝部265とは略面一とされている。当接部261は、フランジ部263および連通路260よりも突出するように形成されており、図3に示すように、フランジ部263と固定壁228との間には隙間が形成されている。この隙間と連通路260とは連通している。そして、領域R内の空気は、吸込口271から連通路260内に入り込み、その後、フランジ部263および固定壁228間の隙間から外部に吹き出す。
上記のような当接部261、溝部265およびフランジ部263は、トランスミッションケース301の内表面のうち、溝部265およびフランジ部263が位置する部分を切削等で取り除くことで形成されている。このため、トランスミッションケース301の重量の軽量化をも図ることができる。
(実施の形態2)
図5を用いて、本発明の実施の形態2に係るスレーブシリンダ700について説明する。なお、図5に示す構成のうち、上記図1から図4に示された構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
図5は、本発明の実施の形態2に係るスレーブシリンダ700の断面図である。この図5に示すように、クラッチ出力軸202は、開口部270およびその近傍に位置する部分に設けられた小径部281と、この小径部281に対して吸込口271側に隣り合うテーパ部282と、このテーパ部282に連設された大径部283とを備えている。
ここで、大径部283の径は小径部281の径よりも大径とされており、テーパ部282は、小径部281側から大径部283側に向かうにつれて、径が大きくなるように形成されている。そして、吸込口271は、開口部270に対してダイヤフラムスプリング210と反対側に離れた位置に設けられており、大径部283に対して径方向外方側に位置している。
すなわち、開口部270に位置するクラッチ出力軸202の径よりも、吸込口271に対して径方向内方に位置するクラッチ出力軸202の径の方が大径となるように形成されている。
このため、クラッチ出力軸202の外周面うち、吸込口271に対して径方向内方に位置する部位P2の回転速度は、クラッチ出力軸202の外周面のうち、開口部270に位置する部位P1の回転速度よりも速くなっている。
そして、部位P2上および部位P2近傍の空気の旋回速度は、部位P1上および部位P1近傍の空気の旋回速度よりも速くなっており、部位P2上およびその近傍に位置する空気の気圧は、部位P1およびその近傍に位置する空気の圧力よりも低くなっている。
このため、クラッチ出力軸202の表面およびその近傍においては、空気が部位P1側から部位P2側に向けて流れることになる。空気が部位P2およびその近傍にまで達すると、旋回流に伴う遠心力によって連通路260から外部に放出される。
この図5に示す例においては、クラッチ出力軸202のうち、開口部270と吸込口271との間に位置する部分には、テーパ部282が設けられている。テーパ部282は、開口部270側から吸込口271側に向かうにしたがって、径が大きくなるように形成されているため、開口部270側から吸込口271側に向かうにしたがって、クラッチ出力軸202の外周面の回転速度が大きくなる。これにより、テーパ部282の外周面上およびその近傍の気圧は、開口部270側から吸込口271側に向かうにしたがって低くなり、領域Rの空気が、吸込口271側にひきつけられる。さらに、テーパ部282の外周面は滑らかな円錐面とされているため、領域R内の空気はテーパ部282の外周面に沿って、吸込口271に向けて案内される。
なお、クラッチ出力軸202のうち、内筒部225内に位置する部分にテーパ部282を形成することで、クラッチ出力軸202と内筒部225との間の距離が確保される。これにより、クラッチ出力軸202が回転して、クラッチ出力軸202に撓みなどが生じたとしても、クラッチ出力軸202と内筒部225とが接触することを抑制することができる。
さらに、この図5に示す例においては、クラッチ出力軸202のうち、開口部270に対してダイヤフラムスプリング210側に位置する部分に、複数の送風ファン280が設けられている。
そして、クラッチ出力軸202と共に送風ファン280が回転することで、送風ファン280は、周囲の空気を領域R内に強制的に吹き込むことで、領域R内の空気の循環を促進することができる。そして、新たな外気を領域R内に供給することで、内筒部225を良好に冷却することができる。
なお、送風ファン280の外周端は、大径部283よりも回転中心線O側に位置している。このため、クラッチ出力軸202をトランスミッションケース301側からクラッチ200に向けて挿入する際に、送風ファン280が軸受け214やシールと接触することが抑制されている。
図6は、上記図5に示すスレーブシリンダ700の変形例を示す断面図である。この図6に示す例においては、インナボディ215のインナボディ215および固定壁226の接続部分に、膨出部285が形成されている。
この膨出部285は、開口部270側から吸込口271側に向かうにつれて、拡径するように膨出しており、吸込口271に対して開口部270側に隣り合う位置に設けられている。
そして、この図6に示す例においては、膨出部285の内表面とクラッチ出力軸202の外周面との間の距離は、内筒部225のうち、膨出部285に対して開口部270側に隣り合う部分とクラッチ出力軸202の外周面との間の距離よりも長くなっている。
このため、領域R内のうち、クラッチ出力軸202と膨出部285との間に位置する部分の気圧を、膨出部285に対して開口部270側に隣り合う部分よりも低くすることができ、領域R内の空気を膨出部285および吸込口271に向けて引き込むことができる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。さらに、上記数値などは、例示であり、上記数値および範囲にかぎられない。
本発明は、クラッチ断接装置に適用することができ、特に車両のクラッチの切替に用いられるクラッチ断接装置に関する。
本発明に係るスレーブシリンダが搭載された、車両の概略構成を示すブロック図である。 クラッチの断面図である。 スレーブシリンダの構成を示す断面図である。 図3に示されたIV−IV線における断面図である。 本発明の実施の形態2に係るスレーブシリンダの断面図である。 図5に示すスレーブシリンダの変形例を示す断面図である。
符号の説明
100 エンジン、200 クラッチ、202 クラッチ出力軸、204 クラッチディスク、206 クラッチカバー、208 プレッシャプレート、210 ダイヤフラムスプリング、212 ハウジング、215 インナボディ、216 アウターボディ、217 ピストン、218 ベアリング、218a アウターレース、218b インナレース、218c ボール、218d 張出部、220 支点、221 支持部材、222 油圧室、223 給油管、224 カップ、225 内筒部、226 固定壁、227 外筒部、228 固定壁、229 弾性部材、230 防塵部材、231 端面部、232 周壁部、251 羽根部、252 連通路、253 排気口、254 穴部、255 連通路、256 固定部材、300 変速機、301 トランスミッションケース。

Claims (5)

  1. 入力軸を受け入れ可能な貫通孔が形成されたインナボディ、および前記インナボディの外周側に位置し、前記インナボディとの間に空隙部を形成するアウタボディを有するシリンダ部と、
    前記空隙部内に設けられ、前記空隙部内に油圧室を規定し、前記油圧室からの圧力によって前記空隙部内を移動するピストン部と、
    を備えたクラッチ断接装置であって、
    前記貫通孔を規定する前記インナボディの内表面および前記入力軸の外周面の間に位置する領域と、前記クラッチ断接装置の外部とを連通する連通路が設けられた、クラッチ断接装置。
  2. 前記ピストン部に装着され、ダイヤフラムスプリングを押圧可能なレリーズベアリングをさらに備え、
    前記領域に開口する前記連通路の吸込口は、前記ダイヤフラムスプリング側の前記貫通孔の開口部から離れた位置に設けられ、
    前記開口部に位置する前記入力軸の径よりも、前記吸込口に対して径方向内方に位置する前記入力軸の径の方が大きい、請求項1に記載のクラッチ断接装置。
  3. 前記入力軸は、該入力軸のうち、前記連通路の吸込口と前記貫通孔の開口部との間に位置する部分に形成され、前記開口部から離れるにつれて拡径するように形成されたテーパ部を含む、請求項2に記載のクラッチ断接装置。
  4. 前記入力軸のうち、前記貫通孔の前記開口部に対して前記ダイヤフラムスプリング側に位置する部分には、前記領域内に外気を供給する送風部が設けられた、請求項2または請求項3に記載のクラッチ断接装置。
  5. 前記インナボディは、前記貫通孔を規定する筒状の内筒部と、前記内筒部に連設され、前記内筒部から張り出すように形成されると共に、トランスミッションケースに固定される固定部とを含み、
    前記連通路は、前記トランスミッションケースに形成された溝部と、前記固定部とによって形成される、請求項1から請求項4のいずれかに記載のクラッチ断接装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN117605769A (zh) * 2024-01-24 2024-02-27 浙江万里扬股份有限公司杭州分公司 一种amt变速器差异性响应的集成式离合分离系统

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