JP2010116285A - ウィスカー形成体、電気化学デバイス用電極及びそれらの製造方法 - Google Patents
ウィスカー形成体、電気化学デバイス用電極及びそれらの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010116285A JP2010116285A JP2008289774A JP2008289774A JP2010116285A JP 2010116285 A JP2010116285 A JP 2010116285A JP 2008289774 A JP2008289774 A JP 2008289774A JP 2008289774 A JP2008289774 A JP 2008289774A JP 2010116285 A JP2010116285 A JP 2010116285A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- whisker
- electrode
- base material
- metal
- electrochemical device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/13—Energy storage using capacitors
Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
- Hybrid Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
【解決手段】ウィスカー形成体は、基材と、該基材の表面に配設されたウィスカー母材層と、該ウィスカー母材層の表面に配設されたウィスカーで形成されたウィスカー形成層と、を有し、該ウィスカー形成層のウィスカーが、単体の融点が300[K]以上1000[K]以下である金属Aの化合物から成り、該ウィスカー母材層が、該金属Aを含み、該基材が、金属Aの融点よりも高い融点を有する。
【選択図】なし
Description
また、電気化学デバイス用電極は、リチウムイオン電池やレドックスキャパシタ、ガスセンサ、太陽電池などの電気化学デバイスに好適に用いることができる。
更に、これらの電気化学デバイスは、他の構成部品と組み合わせてモジュールとすることができる。
更にまた、これらの電気化学デバイスやモジュールは、自動車や二輪車、鉄道、飛行機、船舶などの移動体に好適に用いることができる。
更に、上記特許文献3に記載のウィスカー形成体の製造方法においては、錫表面又は錫を含有する合金の表面には均一に密生したウィスカーを形成することができるが、錫以外の基材に均一に密生したウィスカーを形成するためには、基材を合金化しなければならず、基材の形態などに制約が生じるという問題点がある。更にまた、基材の表面に成膜する方法も考えられるが、表面への膜の被覆の均一性や、熱処理時に生じる亀裂や剥離などの基材とウィスカー形成層との間の接触に問題点がある。
その結果、ウィスカー母材層の前駆体となる金属Aを含む前駆体層を形成し、次いで、該前駆体層を不活性雰囲気下で融解し、更に、融解した前駆体層を微量酸素雰囲気下で加熱し、しかる後、該前駆体層を微量酸素雰囲気下、より高い温度で加熱することなどにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1)ウィスカー母材層の前駆体となる金属Aを含む前駆体層を形成する工程
(2)該工程(1)の後に実施され、該前駆体層を不活性雰囲気下で融解する工程
(3)該工程(2)の後に実施され、該融解した前駆体層を微量酸素雰囲気下で加熱する工程
(4)該工程(3)の後に実施され、該前駆体層を微量酸素雰囲気下、該工程(3)より高い温度で加熱する工程
本実施形態のウィスカー形成体は、基材と、該基材の表面に配設されたウィスカー母材層と、該ウィスカー母材層の表面に配設されたウィスカーで形成されたウィスカー形成層とを有するものである。
そして、かかるウィスカー形成層のウィスカーが、単体の融点が300[K]以上1000[K]以下である金属Aの化合物から成り、かかるウィスカー母材層が、金属Aを含み、かかる基材が、金属Aの融点よりも高い融点を有する。
このような構成とすることにより、所望のウィスカー形成体を得ることができる。
ここで、「ウィスカー」とは、繊維状若しくは針状の構造体であり、アスペクト比が5以上や10以上のものをいう。
また、ウィスカー母材層は、ウィスカーの形成中に融解した金属Aなどにより構成されるものである。そのため、ウィスカー母材層とウィスカーとは略同組成となる。更に、基材は、ウィスカー母材層の形成中に融解しないことが必要であるため、金属Aの融点よりも高い融点を有することを要する。
なお、導電性の範囲については、半導体以上の導電性があれば、特に限定されるものではないが、例えば100000Ωcm以下の抵抗であることが好ましい。
これらの金属酸化物は、上述した性能を有し、電極に好適に用いることができるため、特に望ましい。
このような基材を用いると、比較的安価に大量生産することができる。
このような基材は、比表面積を増加させることができ、機能性を高めることができる。
本実施形態の電気化学デバイス用電極は、上述した本発明の一実施形態に係るウィスカー形成体を適用して成るものである。
このような構成とすることにより、高性能な電気化学デバイス用電極を得ることができる。
このように、上述した本発明の一実施形態に係るウィスカー形成体を適用することにより、抵抗成分の極めて少ない電気化学デバイス用電極を得ることができる。
なお、導電性の範囲については、半導体以上の導電性があれば、特に限定されるものではないが、例えば100000Ωcm以下の抵抗であることが好ましく、1Ωcm以下の抵抗であることがより好ましい。
このような構成とすることにより、例えば膨張や収縮、溶解などが生じ難く、耐久性に優れた電極となる。
このような基材は、特に融点が高く、また抵抗が小さいため望ましい。
例えば、電気化学デバイスの一種として色素増感型太陽電池を挙げることができるが、本発明においても、基材を透明にすることによって実現が可能である。色素を広い表面に担持することができ、また、電解質の拡散が妨げられないので、大電流、高出力の太陽電池を得ることができる。
なお、このような基材としては、例えばインジウム(In)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、カルシウム(Ca)などの酸化物を挙げることができる。
本実施形態のウィスカー形成体又は電気化学デバイス用電極の製造方法は、上述した本発明の一実施形態に係るウィスカー形成体又は上述した本発明の一実施形態に係る電気化学デバイス用電極の製造方法であって、下記の工程(1)〜(4)を含む製造方法である。
(1)ウィスカー母材層の前駆体となる金属Aを含む前駆体層を形成する工程
(2)工程(1)の後に実施され、前駆体層を不活性雰囲気下で融解する工程
(3)工程(2)の後に実施され、融解した前駆体層を微量酸素雰囲気下で加熱する工程
(4)工程(3)の後に実施され、前駆体層を微量酸素雰囲気下、工程(3)より高い温度で加熱する工程
以下、本発明の一実施形態に係るウィスカー形成体の製造方法の一例について、各工程毎に具体的に説明する。
なお、金属Aは後に形成するウィスカーの原料となるため、前駆体層としては金属Aを主成分として含むものを好適に用いることができる。
ここで、「主成分」とは、構成部材全量(例えば前駆体層)における質量百分率が50質量%以上であるものをいう。
なお、不活性雰囲気を形成する不活性ガスとしては、アルゴンに限定されるものではなく、例えば窒素、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン又はラドン、及びこれらの任意の組み合わせに係る混合ガスを用いることができる。
また、加熱温度としては、基材の融点温度未満、且つ金属Aの融点以上であれば、特に限定されるものではないが、例えば200〜2000℃、好ましくは200〜800℃である。
なお、「微量酸素」とは、形成されるウィスカーの原料とも成り得るもので、所望のウィスカー形成層が得られれば、特に限定されるものではないが、例えば1〜10000ppmが好ましい。
なお、工程(3)と工程(4)については、連続した昇温過程として行うこともできる。
本実施形態に係るリチウムイオン電池は、上述した本発明の一実施形態に係る電気化学デバイス用電極を有するものである。
このような構成とすることにより、リチウムイオン電池おける電極−電解液界面、電解質内部拡散、固体内拡散などの抵抗要因を大きく改善することができ、高出力のリチウムイオン電池を得ることができる。
本実施形態に係るレドックスキャパシタは、上述した本発明の一実施形態に係る電気化学デバイス用電極を有するものである。
このような構成とすることにより、レドックスキャパシタおける電極−電解液界面、電解質内部拡散などの抵抗要因を大きく改善することができ、高出力のレドックスキャパシタを得ることができる。
本実施形態に係るガスセンサは、上述した本発明の一実施形態に係る電気化学デバイス用電極を有するものである。
このような構成とすることにより、表面の吸着分子による抵抗変化を高い感度で検出することができ、高感度のガスセンサを得ることができる。
本実施形態に係る太陽電池は、上述した本発明の一実施形態に係る電気化学デバイス用電極を有するものである。
このような構成とすることにより、太陽電池おける電極−電解液界面、電解質内部拡散などの抵抗要因を大きく改善することができ、高出力の太陽電池を得ることができる。
本実施形態に係るモジュールは、上述した本発明の一実施形態に係るリチウムイオン電池、レドックスキャパシタ、ガスセンサ又は太陽電池を有するものである。
このような構成とすることにより、高出力又は高感度のモジュールを得ることができる。
本実施形態に係る移動体は、上述した本発明の一実施形態に係るリチウムイオン電池、レドックスキャパシタ、ガスセンサ若しくは太陽電池又は上述した本発明の一実施形態に係るモジュールを有するものである。
このような構成とすることにより、高出力のリチウムイオン電池やレドックスキャパシタ、太陽電池若しくは高感度のガスセンサ、又はこれらを有するモジュールを有するため、急激なエネルギーの消費や回生を行うことが可能な移動体を得ることができる。
<ウィスカー形成体の作製>
基材としてのニッケル板状体(厚み100μm)上に、めっきによりウィスカー母材層の前駆体となるスズの前駆体層(厚み20μm)を形成した。
次いで、前駆体層を形成した基材を雰囲気制御可能な電気炉内に配置し、アルゴン気流中、昇温速度20℃/分で400℃まで加熱した。
次いで、酸素含有アルゴン(酸素濃度:400ppm)気流中、昇温速度20℃/分で800℃まで加熱し、更に、800℃で1時間保持した。
しかる後、室温まで自然冷却して、本例のウィスカー形成体を得た。
また、本例のウィスカー形成体をエネルギー分散型蛍光X線分析(EDX)で評価した。EDX分析図を図2(a)〜(c)に示す。なお、図2(a)はスズ(Sn)分布のEDX分析図であり、図2(b)は酸素(O)分布のEDX分析図であり、図2(c)はニッケル(Ni)分布のEDX分析図である。
また、図1(b)より、基材表面は数十nmのウィスカーで覆われていることが分かる。
更に、本例のウィスカー形成体を電気化学デバイス用電極として、以下の操作によりリチウムイオン電池を作製した。
負極電極として、金属リチウムの板状体(厚み100μm)をφ16mmで打ち抜いたものを用意した。
また、正極電極として、本例の電気化学デバイス用電極をφ15mmで打ち抜いたものを用意した。
更に、セパレータとして、石英ろ紙(厚み300μm)を用意した。
更にまた、電解液として、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートの等体積混合液に、リチウム塩である四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)を1mol/Lの濃度で溶解させたものを用意した。
これらを2032型コインセルに封入して、本例のリチウムイオン電池を得た。
<ウィスカー形成体の作製>
基材としてのニッケル発泡体(厚み500μm)上に、めっきによりウィスカー母材層の前駆体となる亜鉛の前駆体層(厚み20μm)を形成した。
次いで、前駆体層を形成した基材を雰囲気制御可能な電気炉内に配置し、アルゴン気流中、昇温速度20℃/分で400℃まで加熱した。
次いで、酸素含有アルゴン(酸素濃度:400ppm)気流中、昇温速度20℃/分で800℃まで加熱し、更に、800℃で1時間保持した。
しかる後、室温まで自然冷却して、本例のウィスカー形成体を得た。
更に、本例のウィスカー形成体を電気化学デバイス用電極として、以下の操作によりリチウムイオン電池を作製した。
負極電極として、金属リチウムの板状体(厚み100μm)をφ16mmで打ち抜いたものを用意した。
また、正極電極として、本例の電気化学デバイス用電極をφ15mmで打ち抜いたものを用意した。
更に、セパレータとして、石英ろ紙(厚み300μm)を用意した。
更にまた、電解液として、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートの等体積混合液に、リチウム塩である四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)を1mol/Lの濃度で溶解させたものを用意した。
これらを2032型コインセルに封入して、本例のリチウムイオン電池を得た。
<ウィスカー形成体の作製>
基材としてのニッケル板状体(厚み100μm)上に、めっきによりウィスカー母材層の前駆体となるスズの前駆体層(厚み20μm)を形成した。
次いで、前駆体層を形成した基材を雰囲気制御可能な電気炉内に配置し、アルゴン気流中、昇温速度20℃/分で800℃まで加熱した。
次いで、酸素含有アルゴン(酸素濃度:400ppm)気流中、800℃で1時間保持した。
しかる後、室温まで自然冷却して、本例のウィスカー形成体を得た。なお、本例のウィスカー形成体においては、ウィスカーが形成されていないことを確認した。
更に、本例のウィスカー形成体を電気化学デバイス用電極として用いたこと以外は、実施例1−1のリチウムイオン電池の作製と同様の操作を繰り返して、本例のリチウムイオン電池を得た。
<ウィスカー形成体の作製>
基材としてのニッケル発泡体(厚み500μm)上に、めっきによりウィスカー母材層の前駆体となる亜鉛の前駆体層(厚み20μm)を形成した。
次いで、前駆体層を形成した基材を雰囲気制御可能な電気炉内に配置し、アルゴン気流中、昇温速度20℃/分で800℃まで加熱した。
次いで、酸素含有アルゴン(酸素濃度:400ppm)気流中、800℃で1時間保持した。
しかる後、室温まで自然冷却して、本例のウィスカー形成体を得た。なお、本例のウィスカー形成体においては、ウィスカーが形成されていないことを確認した。
更に、本例のウィスカー形成体を電気化学デバイス用電極として用いたこと以外は、実施例1−2のリチウムイオン電池の作製と同様の操作を繰り返して、本例のリチウムイオン電池を得た。
<ウィスカー形成体の作製>
基材としてのニッケル板状体(厚み100μm)上に、めっきによりウィスカー母材層の前駆体となるタングステンの前駆体層(厚み20μm)を形成した。
次いで、前駆体層を形成した基材を雰囲気制御可能な電気炉内に配置し、アルゴン気流中、昇温速度20℃/分で400℃まで加熱した。
次いで、酸素含有アルゴン(酸素濃度:400ppm)気流中、昇温速度20℃/分で800℃まで加熱し、更に、800℃で1時間保持した。
しかる後、室温まで自然冷却して、本例の試料を得た。なお、本例の試料においては、表面に酸化物層は存在していたが、ウィスカーが形成されていないことを確認した。
更に、本例のウィスカー形成体を電気化学デバイス用電極として用いたこと以外は、実施例1−1のリチウムイオン電池の作製と同様の操作を繰り返して、本例のリチウムイオン電池を得た。
上記各例のリチウムイオン電池をサイクリックボルタンメトリー試験により評価した。具体的には、10mV/秒で0.5〜2.5V vsLi/Li+の電位範囲でスキャンした際の最大電流を測定した。得られた結果を表1に示す。
従って、本発明のウィスカー形成体を適用して成る電気化学デバイス用電極は、リチウムイオン電池に適用された場合、高出力なリチウムイオン電池の提供を実現し得る電極であることが分かる。
<ウィスカー形成体の作製>
基材としてのフッ素ドープ酸化スズ層(厚み100μm)付きのガラス基板(サイズ:10×10×1mm)上に、めっきによりウィスカー母材層の前駆体となる亜鉛の前駆体層(厚み20μm)を形成した。
次いで、前駆体層を形成した基材を雰囲気制御可能な電気炉内に配置し、アルゴン気流中、昇温速度20℃/分で400℃まで加熱した。
次いで、酸素含有アルゴン(酸素濃度:400ppm)気流中、昇温速度20℃/分で800℃まで加熱し、更に、800℃で1時間保持した。
しかる後、室温まで自然冷却して、本例のウィスカー形成体を得た。
更に、本例のウィスカー形成体を電気化学デバイス用電極として、以下の操作により太陽電池を作製した。
エタノール中に1mmol/LのEosinY色素(Aldrich社製)を溶解した溶液に本例の電気化学デバイス用電極を投入し、次いで、浸漬及び乾燥を5回繰り返し、更に、100℃で熱処理して色素を吸着させた。また、この電極の端1mm幅に20μm白金箔を重ねて電流取り出し端子とした。
また、対向電極として、白金の板状体(厚み100μm)をφ20mmで打ち抜いたものを用意した。
更に、セパレータとして、石英ろ紙(厚み300μm)を用意した。
更にまた、電解液として、プロピレンカーボネートに、0.05mmol/Lのヨウ素と0.5mmol/Lのヨウ化リチウムを溶解させたものを用意した。
注液は、セパレータに含浸させて開放系のセルとして、本例の太陽電池を得た。
<ウィスカー形成体の作製>
基材としてのフッ素ドープ酸化スズ層(厚み100μm)付きのガラス基板(サイズ:10×10×1mm)上に、めっきによりウィスカー母材層の前駆体となる亜鉛の前駆体層(厚み20μm)を形成した。
次いで、前駆体層を形成した基材を雰囲気制御可能な電気炉内に配置し、アルゴン気流中、昇温速度20℃/分で800℃まで加熱した。
次いで、酸素含有アルゴン(酸素濃度:400ppm)気流中、800℃で1時間保持した。
しかる後、室温まで自然冷却して、本例の試料を得た。なお、本例の試料においては、表面に酸化物層は存在していたが、ウィスカーが形成されていないことを確認した。
更に、本例のウィスカー形成体を電気化学デバイス用電極として用いたこと以外は、実施例2−1の太陽電池の作製と同様の操作を繰り返して、本例の太陽電池を得た。
上記各例の太陽電池におけるウィスカー形成体を適用した電気化学デバイス用電極側に、100mW/cm2の疑似太陽光を照射して、短絡電流を測定した。得られた結果を表2に示す。
従って、本発明のウィスカー形成体を適用して成る電気化学デバイス用電極は、太陽電池に適用された場合、高出力な太陽電池の提供を実現し得る電極であることが分かる。
Claims (19)
- 基材と、該基材の表面に配設されたウィスカー母材層と、該ウィスカー母材層の表面に配設されたウィスカーで形成されたウィスカー形成層と、を有し、
上記ウィスカー形成層のウィスカーが、単体の融点が300[K]以上1000[K]以下である金属Aの化合物から成り、
上記ウィスカー母材層が、上記金属Aを含み、
上記基材が、金属Aの融点よりも高い融点を有する、ことを特徴とするウィスカー形成体。 - 上記金属Aの化合物が、導電性を有することを特徴とする請求項1に記載のウィスカー形成体。
- 上記金属Aが、複数の酸化状態をとりうることを特徴とする請求項1又は2に記載のウィスカー形成体。
- 上記金属Aの化合物が、金属酸化物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載のウィスカー形成体。
- 上記金属Aの化合物が、スズ、アンチモン、亜鉛、インジウム、鉛及びセレンから成る群より選ばれる少なくとも1種を含む金属酸化物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載のウィスカー形成体。
- 上記基材が、板状体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載のウィスカー形成体。
- 上記基材が、メッシュ体、発泡体及びパンチング加工体から成る群より選ばれる少なくとも1種の多孔体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載のウィスカー形成体。
- 請求項1〜7のいずれか1つの項に記載のウィスカー形成体を適用して成ることを特徴とする電気化学デバイス用電極。
- 基材が、導電性を有することを特徴とする請求項8に記載の電気化学デバイス用電極。
- 基材が、当該電気化学デバイス用電極の作動電位において酸化及び還元反応を起こさず、且つ当該電気化学デバイスの電解質との反応を起こさないものであることを特徴とする請求項8又は9に記載の電気化学デバイス用電極。
- 基材が、ニッケル、クロム、コバルト、タングステン、鉄及びマンガンから成る群より選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項8〜10のいずれか1つの項に記載の電気化学デバイス用電極。
- 基材が、透光性を有することを特徴とする請求項8〜10のいずれか1つの項に記載の電気化学デバイス用電極。
- 請求項1〜7のいずれか1つの項に記載のウィスカー形成体又は請求項8〜12のいずれか1つの項に記載の電気化学デバイス用電極の製造方法であって、下記の工程(1)〜(4)
(1)ウィスカー母材層の前駆体となる金属Aを含む前駆体層を形成する工程、
(2)上記工程(1)の後に実施され、上記前駆体層を不活性雰囲気下で融解する工程、
(3)上記工程(2)の後に実施され、上記融解した前駆体層を微量酸素雰囲気下で加熱する工程、
(4)上記工程(3)の後に実施され、上記前駆体層を微量酸素雰囲気下、上記工程(3)より高い温度で加熱する工程、
を含むことを特徴とするウィスカー形成体又は電気化学デバイス用電極の製造方法。 - 請求項8〜11のいずれか1つの項に記載の電気化学デバイス用電極を有することを特徴とするリチウムイオン電池。
- 請求項8〜11のいずれか1つの項に記載の電気化学デバイス用電極を有することを特徴とするレドックスキャパシタ。
- 請求項8〜11のいずれか1つの項に記載の電気化学デバイス用電極を有することを特徴とするガスセンサ。
- 請求項12に記載の電気化学デバイス用電極を有することを特徴とする太陽電池。
- 請求項14に記載のリチウムイオン電池、請求項15に記載のレドックスキャパシタ、請求項16に記載のガスセンサ又は請求項17に記載の太陽電池を有することを特徴とするモジュール。
- 請求項14に記載のリチウムイオン電池、請求項15に記載のレドックスキャパシタ、請求項16に記載のガスセンサ若しくは請求項17に記載の太陽電池又は請求項18に記載のモジュールを有することを特徴とする移動体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008289774A JP5212906B2 (ja) | 2008-11-12 | 2008-11-12 | ウィスカー形成体、電気化学デバイス用電極及びそれらの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008289774A JP5212906B2 (ja) | 2008-11-12 | 2008-11-12 | ウィスカー形成体、電気化学デバイス用電極及びそれらの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010116285A true JP2010116285A (ja) | 2010-05-27 |
JP5212906B2 JP5212906B2 (ja) | 2013-06-19 |
Family
ID=42304184
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008289774A Expired - Fee Related JP5212906B2 (ja) | 2008-11-12 | 2008-11-12 | ウィスカー形成体、電気化学デバイス用電極及びそれらの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5212906B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09175820A (ja) * | 1995-12-25 | 1997-07-08 | Tokuyama Corp | 二酸化スズウィスカーの製造方法 |
JP2002356400A (ja) * | 2001-03-22 | 2002-12-13 | Canon Inc | 酸化亜鉛の針状構造体の製造方法及びそれを用いた電池、光電変換装置 |
JP2003321299A (ja) * | 2002-04-25 | 2003-11-11 | Canon Inc | 酸化亜鉛針状結晶及びその製造方法、並びにそれを用いた光電変換装置 |
JP2006001826A (ja) * | 2004-05-20 | 2006-01-05 | Nissan Motor Co Ltd | ウィスカー形成体、ウィスカー及びウィスカー形成体の製造方法 |
-
2008
- 2008-11-12 JP JP2008289774A patent/JP5212906B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09175820A (ja) * | 1995-12-25 | 1997-07-08 | Tokuyama Corp | 二酸化スズウィスカーの製造方法 |
JP2002356400A (ja) * | 2001-03-22 | 2002-12-13 | Canon Inc | 酸化亜鉛の針状構造体の製造方法及びそれを用いた電池、光電変換装置 |
JP2003321299A (ja) * | 2002-04-25 | 2003-11-11 | Canon Inc | 酸化亜鉛針状結晶及びその製造方法、並びにそれを用いた光電変換装置 |
JP2006001826A (ja) * | 2004-05-20 | 2006-01-05 | Nissan Motor Co Ltd | ウィスカー形成体、ウィスカー及びウィスカー形成体の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5212906B2 (ja) | 2013-06-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Shen et al. | Stratified zinc‐binding strategy toward prolonged cycling and flexibility of aqueous fibrous zinc metal batteries | |
Zhang et al. | All‐metal‐organic framework‐derived battery materials on carbon nanotube fibers for wearable energy‐storage device | |
Yang et al. | NbSe2 Meets C2N: A 2D‐2D Heterostructure Catalysts as Multifunctional Polysulfide Mediator in Ultra‐Long‐Life Lithium–Sulfur Batteries | |
Li et al. | Electrochemical synthesis of nanostructured materials for electrochemical energy conversion and storage | |
Yu et al. | Laser sintering of printed anodes for al-air batteries | |
Jadhav et al. | Hierarchical mesoporous 3D flower-like CuCo2O4/NF for high-performance electrochemical energy storage | |
Babu et al. | Electrocatalysis of lithium polysulfides: current collectors as electrodes in Li/S battery configuration | |
Zhao et al. | One dimensional silver‐based nanomaterials: preparations and electrochemical applications | |
KR101206189B1 (ko) | 전기화학 소자용 전극 | |
JP2010103051A (ja) | 蓄電デバイス用複合電極、その製造方法及び蓄電デバイス | |
Sun et al. | Electrochemical performance of Nd1. 93Sr0. 07CuO4 nanofiber as cathode material for SOFC | |
WO2001084654A1 (en) | Lithium secondary battery-use electrode and lithium secondary battery | |
Du et al. | High-performance pseudocapacitive micro-supercapacitors with three-dimensional current collector of vertical ITO nanowire arrays | |
Gou et al. | Quasi‐Stable Electroless Ni–P Deposition: A Pivotal Strategy to Create Flexible Li–S Pouch Batteries with Bench Mark Cycle Stability and Specific Capacity | |
Wang et al. | Characteristic performance of SnO/Sn/Cu6Sn5 three-layer anode for Li-ion battery | |
Jiang et al. | Electrochemical performance of Sn–Sb–Cu film anodes prepared by layer-by-layer electrodeposition | |
Kim et al. | Heat treatment effect of the Ni foam current collector in lithium ion batteries | |
Shi et al. | Direct-chemical vapor deposition-enabled graphene for emerging energy storage: versatility, essentiality, and possibility | |
Dong et al. | Oxygen Spillover Effect at Cu/Fe2O3 Heterointerfaces to Enhance Oxygen Electrocatalytic Reactions for Rechargeable Zn–Air Batteries | |
Xiong et al. | Actual pseudocapacity for Li ion storage in tunable core‐shell electrode architectures | |
Han et al. | Full laser irradiation processed Pb-graphene nanocomposite electrodes toward the manufacturing of high-performance supercapacitors | |
CN103682284B (zh) | 用于锂离子电池阳极的复合材料及其制作方法 | |
WO2013128797A1 (ja) | 多孔質金属シートからなる色素増感太陽電池用集電体の製造方法および多孔質金属シートからなる色素増感太陽電池用集電体ならびに色素増感太陽電池 | |
JP5212906B2 (ja) | ウィスカー形成体、電気化学デバイス用電極及びそれらの製造方法 | |
JP7137826B2 (ja) | 空気極用触媒およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110928 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120824 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120829 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121024 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130204 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130217 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160308 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |