JP2010115430A - 集塵装置および電気掃除機 - Google Patents

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Abstract

【課題】清掃部材の着脱を容易に可能とする集塵装置を提供する。
【解決手段】塵埃を含む空気を流通させ、空気から塵埃を分離する集塵装置は、空気から塵埃を分離するフィルタを備える。集塵装置の外表面には、フィルタを清掃可能なクリーニングブラシ50を収納する収納部20が形成されている。収納部20は、外部から圧入されて収納部20へ押し込まれたクリーニングブラシ50を保持するように形成されている。かつ、収納部20は、収納部20内に収納されているクリーニングブラシ50が外部から押圧されたとき、クリーニングブラシ50を支持しつつクリーニングブラシ50を収納部20外へ突出させるように形成されている。
【選択図】図12

Description

本発明は、塵埃を含む空気から塵埃を分離する集塵装置、および、その集塵装置を備える電気掃除機に関する。
集塵部と、集塵部に配置されたプリーツ状のフィルタとを備えた電気掃除機においては、フィルタや集塵部を清掃するためにクリーニングブラシが従来使用されている(たとえば特許文献1参照)。特許文献1で提案されているクリーニングブラシにはフック部が形成されており、このフック部を利用してクリーニングブラシを電気掃除機の本体部または集塵部に取り付けられるように構成されている。
特開2006−340935号公報
特許文献1に記載のクリーニングブラシでは、フック部が相手部材と緊密に係合している場合、クリーニングブラシをつまんで取り外すときに固く取り外しが困難となるという問題があった。固着しているクリーニングブラシを無理に取り外そうとしてフックを破損してしまうと、クリーニングブラシの取り付けが不可能となるという問題があった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、フィルタを清掃する清掃部材の取り付けおよび取り外しを容易に可能とする、集塵装置を提供することである。
本発明に係る集塵装置は、塵埃を含む空気を流通させ、空気から塵埃を分離する集塵装置であって、空気から塵埃を分離するフィルタを備える。集塵装置の外表面には、フィルタを清掃可能な清掃部材を収納する収納部が形成されている。収納部は、外部から圧入されて収納部へ押し込まれた清掃部材を保持するように形成されている。かつ、収納部は、収納部内に収納されている清掃部材が外部から押圧されたとき、清掃部材を支持しつつ清掃部材を収納部外へ突出させるように形成されている。
上記集塵装置において好ましくは、清掃部材には、収納部内へ収納されたとき収納部の底面と対向する面が底面に向かって突起した、突起部が形成されている。収納部内に収納されている清掃部材の一端部が外部から押圧されたとき、底面と当接した突起部を支点として清掃部材が回転することにより、清掃部材の他端部が収納部外へ突出する。
上記集塵装置において好ましくは、収納部には、収納部の内壁面に対して収納部の内部側へ隆起した隆起部が設けられている。清掃部材が収納部へ押し込まれたとき、隆起部の頂部が清掃部材と接触して清掃部材を保持する。収納部内に収納されている清掃部材が外部から押圧されたとき、清掃部材は頂部に対して摺動する。
上記集塵装置において好ましくは、清掃部材は、フィルタを掃拭してフィルタから除塵する刷毛部を有する。
本発明に係る電気掃除機は、上記のいずれかの局面の集塵装置を備える。
本発明の集塵装置によると、収納部へ清掃部材を圧入することにより、清掃部材は収納部の内部に保持される。つまり、外部から収納部へ清掃部材を押し込む簡単な動作によって、清掃部材を容易に収納部内に収納固定することができる。一方、収納部内に収納されている清掃部材を外部から押圧することにより、収納部によって清掃部材が支持された状態を保ちながら、清掃部材を収納部外へ突出させることができる。したがって、清掃部材を押圧する簡単な動作によって清掃部材を容易に取り出すことができるので、清掃部材の使い勝手を向上させることができる。かつ、取り出し時にも清掃部材は収納部によって支持されており、収納部から落下しないので、取り出し時に清掃部材が落下して汚れが発生することを抑制することができる。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
なお、以下に説明する実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下の実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、上記個数などは例示であり、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。
図1は、電気掃除機Xの外観図である。図1に示すように、電気掃除機Xは、掃除機本体部1、吸気口部2、接続管3、接続ホース4、操作ハンドル5を備える。掃除機本体部1には、図示しない電動送風機、サイクロン集塵装置Y、図示しない制御装置などが内蔵されている。上記電動送風機は、吸気を行なうための送風ファンおよび送風ファンを回転駆動する送風駆動モータを有する。上記制御装置は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などの制御機器を有し、ROMに記憶された制御プログラムに従ってCPUが各種の処理を実行することにより、電気掃除機Xを統括的に制御する。
掃除機本体部1は、掃除機本体部1の前端に接続された接続ホース4と、接続ホース4に接続された接続管3とを介在させて、吸気口部2に接続されている。電気掃除機Xでは、上記電動送風機が作動することにより、吸気口部2から空気が吸い込まれる。吸気口部2から吸気された空気は、接続管3および接続ホース4を経由してサイクロン集塵装置Yに流入する。サイクロン集塵装置Yでは、空気から塵埃が分離される。サイクロン集塵装置Yで塵埃が分離された後の空気は、掃除機本体部1の後端に設けられた図示しない排気口から排出される。
操作ハンドル5には、ユーザが電気掃除機Xの稼動操作や運転モードの選択操作などを行なうための、図示しない操作スイッチが設けられている。操作スイッチの近傍には、電気掃除機Xの現在の状態を表示するLED(Light Emitting Diode)などの図示しない表示部も設けられている。
図2は、サイクロン集塵装置Yの断面図である。図3は、サイクロン集塵装置Yの斜視図である。サイクロン集塵装置Yは、図2に示すように、筐体10、集塵容器11、内筒12、上部フィルタユニット13、塵埃受部14、蓋部15などを備え、図3に示すように概略円筒形状に形成されている。サイクロン集塵装置Yは、掃除機本体部1に対して着脱可能とされている。筐体10、集塵容器11、内筒12、上部フィルタユニット13、塵埃受部14および蓋部15は、略円筒状の集塵容器11の垂直方向に延びる中心軸である垂直中心軸Pを中心に、同軸上に配置されている。
筐体10は、円筒状に形成されており、集塵容器11の上方の開口部を覆うように集塵容器11に着脱可能に取り付けられている。筐体10内には、上部フィルタユニット13が設けられている。筐体10の下部に配置された集塵容器11は、内周面11cが略円筒状で、且つ外形も略円筒状の容器である。集塵容器11の略最上部の円周部には、接続ホース4(図1参照)と連通する流入部111が設けられている。また、集塵容器11の底部には、底蓋310が開閉自在に取り付けられている。ユーザは、掃除機本体部1からサイクロン集塵装置Yを取り出した後、底蓋310を開いて、集塵容器11内の塵埃を外部に放出する。
集塵容器11の内部には、内筒12が配置されている。内筒12は、円筒状に形成されており、矩形状に開口する連通口121が設けられており、この連通口121を覆うように内筒フィルタ122が取り付けられている。内筒フィルタ122は、内筒フィルタ122を通過して流れる空気を濾過して、空気に含まれる塵埃を除去する。たとえば、内筒フィルタ122は、金属製のメッシュを一層または複数層重ね合わせて形成されたエアフィルタである。内筒フィルタ122はまた、一定の間隔を隔てて一定のパターンで多数の貫通孔が側面に形成された中空の円筒体であってもよく、円筒形状の骨組み材に不織布が貼付されて形成されていてもよい。
集塵容器11の上方には、上部フィルタユニット13が設けられている。上部フィルタユニット13は、内筒12から排気された空気をさらに濾過するエアフィルタであって、HEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)フィルタ131、フィルタ除塵部材132および傾斜除塵部材134などを有する。HEPAフィルタ131は、垂直中心軸Pの周りに環状に配置固定された複数枚のフィルタの集合で構成されている。複数枚のフィルタ各々は、略水平方向に凹凸を繰り返すプリーツ状に配置され、HEPAフィルタ131のフィルタ面積を十分に確保している。
フィルタ除塵部材132は、HEPAフィルタ131に対して回転可能に設けられており、HEPAフィルタ131に衝突して振動を与える。フィルタ除塵部材132から与えられる振動によって、HEPAフィルタ131に付着した塵埃が叩き落とされる。フィルタ除塵部材132は、連結部133の一端部と連結している。連結部133は、回転駆動力を伝達するために設けられており、他端部で傾斜除塵部材134と連結している。傾斜除塵部材134は、後述するテーパ面14bの表面と対向するワイパーを有する。
塵埃受部14は、HEPAフィルタ131から落下する塵埃を受ける。塵埃受部14の中央部には、下側の内筒12に向かって開口する開口14aが形成されている。また塵埃受部14は、開口14aに向かうにつれて下方となるように傾斜するテーパ状の斜面であるテーパ面14bを有する。
筐体10の上方には、上部フィルタユニット13の上方を覆うように筐体10に着脱自在に蓋部15が設けられている。蓋部15は、上部に取っ手314が設けられており、上部筐体312に垂直中心軸Pの回りに回転可能に取り付けられている。また、蓋部15には、後部(図2右側)に流出口113が設けられている。
ユーザが電気掃除機Xの操作スイッチを操作して、電動送風機が駆動すると吸気口部2からの空気の吸い込みが開始される。吸気口部2から吸い込まれた空気は、流入部111の空気流入口111aから、集塵容器11の分離部104に吸い込まれる。空気流入口111aは、集塵容器11の接線方向に向くように形成されており、分離部104へ吸い込まれた空気は、集塵容器11の内周面11cに沿って、集塵容器11内を高速で旋回する。
このとき、旋回する空気に含まれる比較的大きい塵埃は、旋回による遠心力で集塵容器11の内周面11cに押し付けられる。塵埃は、内周面11cから抵抗を受けて旋回の速度を失い、旋回空気から分離(遠心分離)されて落下し、集塵容器11の底部の集塵部105に収容され捕集される。
一方、塵埃が遠心分離された後の空気は、矢印112aで示す排気経路112に沿って集塵容器11から流出し、流出口113を経由して、サイクロン集塵装置Yの外部に排出される。集塵容器11から流出口113までの排気経路112上には、内筒12、塵埃受部14、上部フィルタユニット13および蓋部15が順に配置されている。
集塵容器11から排出された空気流中の比較的小さい塵埃は、内筒フィルタ122によって分離される。内筒フィルタ122で濾過された後の空気は、内筒12内を経由して、上部フィルタユニット13に導かれて、HEPAフィルタ131によって、さらに微小な塵埃が分離される。本実施の形態のサイクロン集塵装置Yでは、内筒フィルタ122およびHEPAフィルタ131の二段階で空気を濾過して、集塵容器11から流出する空気からの塵埃を分離することにより、長時間の使用にも塵埃の捕集力の低下がしにくいようにしている。
また、掃除運転終了後は、ユーザがサイクロン集塵装置Yの外部から取っ手314を回転させることにより、連結部133を経由してフィルタ除塵部材132に回転が伝達され、フィルタ除塵部材132が回転して、HEPAフィルタ131の塵埃が除去される。
また、傾斜除塵部材134も回転し、ワイパーがテーパ面14bの表面を掃拭して、HEPAフィルタ131から塵埃受部14に落下した微細な塵埃を掃き出す。ワイパーにより掃き出された塵埃は、開口14aから内筒12の内部を通って、集塵容器11の内部に落下する。
図3に示すように、サイクロン集塵装置Yの筐体10には、後述するクリーニングブラシを収納可能に形成されている収納部20が形成されている。収納部20は、サイクロン集塵装置Yの外表面の一部を形成する筐体10の外周面10aの一部が、窪むように形成されている。
以下、フィルタを清掃する清掃部材、および清掃部材を収納する収納部20について詳説する。図4は、清掃部材の一例としてのクリーニングブラシ50の斜視図である。図5は、図4に示すクリーニングブラシ50の背面図である。図6は、図4に示すクリーニングブラシ50の平面図である。図7は、図4に示すクリーニングブラシ50の正面図である。図4〜図7を参照して、クリーニングブラシ50の構成について説明する。
クリーニングブラシ50は、ユーザが把持可能に形成された柄部51を有する。長尺の柄部51の端部である基端部52は、クリーニングブラシ50の一端部を形成する。基端部52に対し反対側の端部である他端部を形成する先端部53には、刷毛部54が取り付けられている。電気掃除機Xを使用するユーザは、内筒フィルタ122などの清掃対象物をクリーニングブラシ50を使って清掃する際、柄部51を把持して、刷毛部54を用いて清掃対象物の表面を掃拭するブラッシングを行なう。このブラッシングにより、清掃対象物に付着した塵埃を落下させて、清掃対象物から塵埃を除去する。
クリーニングブラシ50は、基端部52から先端部53に掛けて屈曲した形状に形成されている。クリーニングブラシ50の柄部51と先端部53を連結する箇所は、上面56および下面57が凹んだ頚部60が形成されており、この頚部60において、クリーニングブラシ50は屈曲している。図6に示す平面図において、柄部51の延在方向(図中左右方向)に対し先端部53は腹面58側へ折れ曲がっている。クリーニングブラシ50は、腹面58が凹面形状となり、腹面58と反対側の面を形成する背面59が凸面形状となるような、屈曲形状に形成されている。
腹面58には、突起部55が形成されている。突起部55は、上面56と下面57とを連結するように、腹面58の一部が突起して形成されている。突起部55は、滑らかな曲面形状の表面を有する柱形状に形成することができる。典型的には、半円筒形状などの円筒の一部形状に、突起部55を形成することができる。
図8は、収納部20が形成されている筐体10の外表面の一部を拡大して示す模式図である。図9は、図8に示すIX−IX線に沿う筐体10の部分断面模式図である。図8に示す上側壁面25および下側壁面26は、筐体10の外周面10aの一部が凹んだ形状に形成された収納部20の、凹みの内側の壁面である内壁面を構成する。上側壁面25および下側壁面26は、収納部20の相対向する2つの内壁面を形成している。
収納部20には、上側壁面25に対して収納部20の内部側へ隆起した隆起部を形成する畝形状部21,22,24が設けられている。また収納部20には、下側壁面26に対して収納部20の内部側へ隆起した隆起部を形成する畝形状部23が設けられている。収納部20の内面を構成する上側壁面25の一部は、対向する下側壁面26に向けて筋状に盛り上がって、畝形状部21,22,24を形成している。収納部20の内面を構成する下側壁面26の一部は、対向する上側壁面25に向けて筋状に盛り上がって、畝形状部23を形成している。
畝形状部21,22,24において最も突出した先端は、下側壁面26に対向する頂部21a,22a,24aをそれぞれ形成している。畝形状部23において最も突出した先端は、上側壁面25に対向する頂部23aを形成している。
図9に示すように、畝形状部21,22,24は、収納部20が外部に対して開口した開口部28から、収納部20の内部において最も奥まった面である底面29まで、収納部20の内部に延在するように形成されている。また、畝形状部23も同様に、開口部28から底面29まで収納部20の内部に延在するように形成されている(図8および図11参照)。なお、底面29は、開口部28に対向する収納部20の内面である。
図10は、クリーニングブラシ50が収納部20内へ収納された状態を示す模式図である。図11は、図10に示すXI−XI線に沿う収納部20の部分断面模式図である。図10および図11に示すように、クリーニングブラシ50を外部から開口部28を経由させて収納部20の内部へ押し込むことにより、クリーニングブラシ50を収納部20へ収納することが可能となっている。外部から収納部20へクリーニングブラシ50を押し込み圧入する簡単な動作によって、クリーニングブラシ50は収納部20の内部に保持でき、クリーニングブラシ50を容易に収納部20内に収納固定することができる。
つまり、開口部28の外部に置かれたクリーニングブラシ50の背面59を外部側から押圧することにより、クリーニングブラシ50を収納部20内へ圧入収納できるように、クリーニングブラシ50および収納部20は形成されている。収納部20は、その内部においてクリーニングブラシ50を保持し、クリーニングブラシ50を収納固定可能であるように、形成されている。
クリーニングブラシ50は、収納部20内において、その腹面58が収納部20の底面29と対向し、背面59が収納部20の開口部28側へ向くように配置される。クリーニングブラシ50の腹面58は、収納部20へクリーニングブラシ50が収納されたとき底面29と対向する。腹面58に形成された突起部55は、クリーニングブラシ50が収納部20の内部に保持されているとき、底面29に向かって突起している。
収納部20の内部へ押し込まれたクリーニングブラシ50は、畝形状部21〜24によって保持されている。つまり、図10に示すように、収納部20の下側壁面26上に載置されたクリーニングブラシ50に対し、畝形状部21,24の頂部21a,24a(図8参照)がクリーニングブラシ50の上面56と接触して、クリーニングブラシ50を上下から挟持することにより、クリーニングブラシ50を保持している。また、クリーニングブラシ50に形成された頚部60に対し、畝形状部22,23の頂部22a,23a(図8参照)が上下から当接することによって、クリーニングブラシ50をより強固に収納部20内に保持できるように、収納部20は形成されている。
図12は、クリーニングブラシ50を収納部20から取り出す状態を示す模式図である。先述したように、クリーニングブラシ50の腹面58には、腹面58が収納部20の底面29に向かって一部突起した突起部55が形成されている。収納部20内に収納されているクリーニングブラシ50に対し、図12中の白抜き矢印に示すように、たとえばユーザが指でクリーニングブラシ50を押すなどして、外部からクリーニングブラシ50を押圧する押圧力を作用させる。この押圧力は、クリーニングブラシ50の基端部52を収納部20の底面29側へ押し込むように、クリーニングブラシ50に加えられる。
基端部52に押圧力が作用すると、突起部55が収納部20の底面29に当接する。このとき、図12中の曲線矢印に示すように、底面29と当接した突起部55を支点としてクリーニングブラシ50が図中反時計回り方向に回転する。クリーニングブラシ50は、基端部52が外部から押圧されたとき、突起部55を回転中心として回転運動を行なう。突起部55の表面が滑らかな曲面で形成されていることにより、突起部55は収納部20の底面29上を滑らかに摺動でき、クリーニングブラシ50が円滑に回転運動できる構成とされている。
クリーニングブラシ50の回転に従って、刷毛部54が設けられた先端部53側が、開口部28を経由して収納部20の外部へ突出する。開口部28の外部へ突き出たクリーニングブラシ50の先端部53をユーザがつまみ取ることにより、簡単にクリーニングブラシ50を収納部20から取り出すことができる。このように、収納部20内に収納されているクリーニングブラシ50を外部から押圧することにより、クリーニングブラシ50を収納部20外へ突出させることができる。したがって、クリーニングブラシ50を外部から押圧する簡単な動作によって容易に収納部20から取り出すことができるので、クリーニングブラシ50の使い勝手を向上させることができる。
クリーニングブラシ50は、収納部20の内部において、畝形状部21,22,24が上面56(および頚部60の上面56側)と当接することによって保持されている。つまり、クリーニングブラシ50の表面全体が収納部20の内壁面と密着しておらず、クリーニングブラシ50の上面56と収納部20の上側壁面25との間には隙間が設けられている。基端部52が外部から押圧されてクリーニングブラシ50が回転運動を行なうとき、クリーニングブラシは畝形状部21〜24の頂部21a〜24aに対して摺動する。
そのため、収納部20との間に発生する摩擦力が過大となってクリーニングブラシ50の回転運動を妨げることを回避することができる。したがって、クリーニングブラシ50をより滑らかに回転運動させることができ、基端部52を指で押すなどして小さな押圧力を加えることでクリーニングブラシ50を取り出すことが可能とされている。
また図12に示すように、クリーニングブラシ50が回転運動して先端部53が収納部20の外部に突出した状態において、柄部51は、収納部の下側壁面26および上側壁面25に隆起して形成された畝形状部21の頂部21aによって、挟持されている。クリーニングブラシ50は、収納部20の下側壁面26および畝形状部21によって支持された状態を保ちながら、先端部53を収納部20外へ突出させている。
つまり、クリーニングブラシ50を収納部20から取り出す時にも、クリーニングブラシ50は収納部20によって支持されており、収納部20からのクリーニングブラシ50が落下を防止できる構成とされている。したがって、収納部20からの取り出し時にクリーニングブラシ50が落下して、刷毛部54に塵埃が付着するなどしてクリーニングブラシ50の汚れが発生することを、抑制することができる。
以上のような構成を有するサイクロン集塵装置Yでは、掃除機本体部1からサイクロン集塵装置Yを取り外し、底蓋310を開けて集塵容器11内の塵埃を廃棄した後に、筐体10に形成された収納部20からクリーニングブラシ50を容易に取り出すことができる。ユーザは、クリーニングブラシ50を使用して、集塵容器11の内部を刷毛部54で掃拭して集塵容器11の内部に付着した塵埃を落下させ、集塵容器11の内部から塵埃を除去することができる。また、集塵容器11を筐体10から取り外して内筒フィルタ122を露出させることにより、内筒フィルタ122の表面を刷毛部54で掃拭して、内筒フィルタ122に絡まった塵埃を落下させ、内筒フィルタ122から塵埃を除去することができる。
集塵容器11内の塵埃を廃棄するときには、サイクロン集塵装置Yは掃除機本体部1から取り外される。このとき、収納部20が筐体10に設けられているために、クリーニングブラシ50はサイクロン集塵装置Yと共に一体として持ち運ばれる。したがって、集塵容器11内の塵埃を廃棄する際にユーザが集塵容器11内や内筒フィルタ122などを清掃しようとしたとき、クリーニングブラシ50は手近にあり、クリーニングブラシ50を使用した清掃を遅滞なく実施できるので、クリーニングブラシ50の使い勝手が一層向上している。
なお、これまでの説明においては、空気を捕集容器の内周面に沿って旋回させて塵埃を捕集するサイクロン集塵装置Yを例として説明したが、本発明の集塵装置はサイクロン方式に限られるものではない。たとえば、紙パックの内部に塵埃を堆積させる紙パック式の電気掃除機において、紙パックを収容するケースに清掃部材を収納する収納部を形成し、このケースを電気掃除機本体から取り外したときに清掃部材を用いて容易にケースの清掃ができるようにしても構わない。
また清掃部材は、刷毛部54を有するクリーニングブラシ50に限られるものではない。たとえば、フィルタやダストカップなどの清掃対象物に接触して清掃対象物を振動させることにより除塵するビータや、清掃対象物の表面を掃拭して除塵するワイパーなどの掃拭部材を、清掃部材として備えてもよい。このような清掃部材が清掃対象物と接触するときに、清掃対象物に過大な衝撃を加えて清掃対象物を変形または破損させることを防止するために、清掃部材は弾性体または可撓性を有する部材により形成されるのが望ましい。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
電気掃除機の外観図である。 サイクロン集塵装置の断面図である。 サイクロン集塵装置の斜視図である。 クリーニングブラシの斜視図である。 図4に示すクリーニングブラシの背面図である。 図4に示すクリーニングブラシの平面図である。 図4に示すクリーニングブラシの正面図である。 収納部が形成されている筐体の外表面の一部を拡大して示す模式図である。 図8に示すIX−IX線に沿う筐体の部分断面模式図である。 クリーニングブラシが収納部内へ収納された状態を示す模式図である。 図10に示すXI−XI線に沿う収納部の部分断面模式図である。 クリーニングブラシを収納部から取り出す手順を示す模式図である。
符号の説明
1 掃除機本体部、10 筐体、10a 外周面、11c 内周面、11 集塵容器、12 内筒、13 上部フィルタユニット、14 塵埃受部、20 収納部、21,22,23,24 畝形状部、21a,22a,23a,24a 頂部、25 上側壁面、26 下側壁面、28 開口部、29 底面、50 クリーニングブラシ、51 柄部、52 基端部、53 先端部、54 刷毛部、55 突起部、56 上面、57 下面、58 腹面、59 背面、60 頚部、122 内筒フィルタ、310 底蓋、X 電気掃除機、Y サイクロン集塵装置。

Claims (5)

  1. 塵埃を含む空気を流通させ、空気から塵埃を分離する集塵装置であって、
    空気から塵埃を分離するフィルタを備え、
    前記集塵装置の外表面には、前記フィルタを清掃可能な清掃部材を収納する収納部が形成されており、
    前記収納部は、外部から圧入されて前記収納部へ押し込まれた前記清掃部材を保持し、かつ、前記収納部内に収納されている前記清掃部材が外部から押圧されたとき、前記清掃部材を支持しつつ前記清掃部材を前記収納部外へ突出させるように形成されている、集塵装置。
  2. 前記清掃部材には、前記収納部内へ収納されたとき前記収納部の底面と対向する面が前記底面に向かって突起した、突起部が形成されており、
    前記収納部内に収納されている前記清掃部材の一端部が外部から押圧されたとき、前記底面と当接した前記突起部を支点として前記清掃部材が回転することにより、前記清掃部材の他端部が前記収納部外へ突出する、請求項1に記載の集塵装置。
  3. 前記収納部には、前記収納部の内壁面に対して前記収納部の内部側へ隆起した隆起部が設けられており、
    前記清掃部材が前記収納部へ押し込まれたとき、前記隆起部の頂部が前記清掃部材と接触して前記清掃部材を保持し、
    前記収納部内に収納されている前記清掃部材が外部から押圧されたとき、前記清掃部材は前記頂部に対して摺動する、請求項1に記載の集塵装置。
  4. 前記清掃部材は、前記フィルタを掃拭して前記フィルタから除塵する刷毛部を有する、請求項1から請求項3のいずれかに記載の集塵装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の集塵装置を備える、電気掃除機。
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