JP2010114437A - 粒子ビーム描画方法、粒子ビーム描画装置、及びそのメンテナンス方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レジストの熱効果や線量変化量を高いスループットで補正できる粒子ビームの描画方法を提供する。
【解決手段】レイアウトデータに基づいてショット領域の第1露光線量が決定される。粒子ビーム描画装置のショット期間を制御するように構成された制御ユニットが荷電粒子ビームが基準電流密度に到達したと見なす第1時点t1と、前記荷電粒子ビームが実際にターゲット基板にて基準電流密度に到達する第2時点t2との間の線量偏差を補正する補正線量が決定される。
【選択図】図2

Description

粒子ビーム描画装置によって、マスク製造用のレジスト被覆基板を構造化することができる。レジストの露光は一連のショットを含む。各ショット期間に、レジスト被覆基板には粒子ビーム、例えば電子ビーム、イオンビーム、又は別の粒子ビームが当てられる。レジストは、粒子を用いた照射に対して敏感であり、その化学的特性を変化させる。粒子ビームパターン生成装置は、レイアウトデータパターンに基づいて各単一ショットの寸法、形状、及び線量を決定する。各ショットの詳細、例えばショット領域、形状、線量及び露光順序、つまり粒子ビーム描画装置の制御により、所望の描画方法が決定される。
ベクタ走査型の粒子ビーム描画装置では、ショット決定に、粒子ビームを位置決めし、ショット領域の形状及び寸法を決定するように照明系のアパーチャを選択することが含まれる。その際、それぞれのショット領域においてレジストをパターン化するのに必要な線量と、基準粒子ビーム密度、例えば基準電流密度とから計算された時間に、粒子ビームは照射される。例えば、線量偏差により線幅収差が生じることがある。高スループット及び高収率である粒子ビーム露光方法の必要性がある。
特許文献1にビーム線量の算出及び描画方法が記載されている。対象物の表面領域が、行及び列のマトリクスに分割される。寸法の異なる第1範囲、第2範囲、及び第3範囲が含まれており、第3範囲は、第1範囲及び第2範囲よりも寸法が小さい。第1範囲上でのかぶり効果(fogging effects)を補正する荷電粒子ビームの補正線量と、第2範囲上でのローディング効果(loading effects)に起因して生じるCD偏差を補正する補正寸法値とが決定される。第2範囲における補正寸法値は、ビームの基本線量マップを生成するのに使用される。更に近接効果補正係数のマップが1つ準備される。これらのマップは、第3範囲における近接効果を補正するビームの補正線量を決定するのに使用される。第1及び第2補正線量は、対象物の表面の各位置での実際のビーム線量を決定するのに使用される。
米国特許出願公開第2007/0114453号
例えばレジスト熱効果又は線量変化量を高スループットで補正する粒子ビーム描画方法の改良が必要である。
以下の図面の記載から、本発明の実施形態の特徴及び利点が明らかとなろう。原理を示すことに重点を置く。図面は縮尺通りではない。これらの実施形態の特徴は、相互を排除していない限り相互に組み合わせることができる。
本発明の一実施形態による粒子ビーム描画装置を概略的に示す図である。 別の実施形態による粒子ビーム描画方法を示すための、粒子ビームの電流密度を時間の関数として示す図である。 本発明の別の実施形態による粒子ビーム描画方法を示すための、種々の露光パス設定でのコントラスト曲線を概略的に示す図である。 図3の実施形態による粒子ビーム描画方法を示すための、選択されたショット時間オフセットについて実験的に得られたコントラスト曲線を示す図である。 本発明のさらなる実施形態による複数のテスト構造体を備えたテストパターンを示す図である。
図1は、粒子ビーム描画装置1の簡素化されたブロック図であり、この装置は例えば電子ビーム描画装置又はイオンビーム描画装置とすることができる。粒子ビーム描画装置1は、タワー状のハウジング、例えば電子鏡筒部12と、処理チャンバ11とを備えることができる。処理チャンバ11では、ターゲット基板18がステージ19上に載置され、このステージ19は、水平面を規定する2つの直交軸に沿って移動可能である。ターゲット基板18は、例として、レチクル、ウェハ、又はフォトマスクとすることができ、超微細回路パターンを含むことができる。電子鏡筒部12内には、ビーム生成・形成・位置決めユニットを配置することができ、このユニットは、粒子ビーム15を生成するように構成された粒子銃装置13と、粒子ビーム15を偏向するように構成されたブランキングディフレクタ16と、ブランキング開口板17とを備えることができる。ブランキング開口板17は、開口と、開口を取り囲む遮断部とを有し、この遮断部は、粒子ビーム15からターゲット基板18を遮断するように構成されている。
制御ユニット14は、ブランキングディフレクタ16及びブランキング開口板17のブランキング機能を制御するように構成されている。ターゲット基板18に粒子ビーム15が導かれる第1期間においてブランキング機能はオフにされ、粒子ビーム15は、ブランキング開口板17の開口を通過し、実線で示すほぼ垂直な軌道に沿ってターゲット基板18に向かう。ターゲット基板18に粒子ビーム15が導かれない第2期間においてブランキング機能はオンにされ、粒子ビーム15は、点線で示す有角の、又は傾斜した軌道に沿って、ブランキング開口板17の遮断部に向けられる。
ターゲット基板へ転写されるべきパターンのレイアウトデータに基づいて、パターン生成装置10が、ショット領域、すなわち1つのショットの間に粒子ビーム15で露光されるターゲット基板18の領域、における第1露光線量を計算する。このショットは、例として単一のショットとすることができる。一実施形態によれば制御ユニット14は、第1露光線量を含む総線量と、制御ユニット14が荷電粒子ビーム15を基準電流密度に到達したとみなす第1時点及び粒子ビームが基準電流密度値に実際に到達する第2時点の間の線量減少を補正する補正線量とを用いるように構成されている。一実施形態によれば、制御ユニット14は、前記補正線量を用いるために電流強度を選ぶよう構成することができる。他の実施形態によれば、制御ユニット14は、レイアウトデータに基づいて計算される第1ショット時間とオフセット時間とに基づいて、第2ショット時間を計算するように構成することができる。オフセット時間とは、ブランキング機能がオフになり粒子ビームの電流密度が基準電流密度Jnomに到達したと見なされる第1時点と、粒子ビームの電流密度がターゲット基板にて基準電流密度Jnomに実際に到達する第2時点との間の、基準電流密度Jnomからの電流密度の偏差を補正する補正値である。
図2は、粒子ビームの電流密度Jの時間依存性を概略的に示す。第1時点t1にて、ブランキング機能はオフにされ、粒子ビームはブランキング開口板の遮断部のブランキング位置からブランキング開口板内の開口に向かって移動し始める。第2時点t2にて、粒子ビームは理想的な露光位置及びその基準電流密度にちょうど到達する。ターゲット基板の表面での電流密度Jは、第1時点t1と第2時点t2との間で0から基準電流密度Jnomまで上昇する。時間間隔t2〜t1の間、電流密度は、制御ユニット14により推測されるよりも低いほうが効果的である。というのも、例えば、粒子ビームが有する有限断面領域が、ブランキング開口板内の開口のエッジを完全に横切るために多少の時間を必要とするからである。結果として、堆積される線量は、パターン生成装置により定められる線量よりも少ない。電流密度Jは、ブランキング機能が開始され粒子ビームが遮断位置への後退を再度開始する第3時点t3までほぼ安定している。第3時点t3からは、電流密度Jは有限時間内に0まで低下する。
パターン生成装置は、それぞれのレイアウトデータに基づいて、各ショット領域の所要の露光線量を計算する。制御ユニットは、所要の露光線量d、基準電流密度Jnom、及び関係d=ts×Jnomに基づいて第1ショット期間tsを計算する。ここで、第1ショット期間tsは、第1時点t1と第3時点t3との間の時間間隔である。t1とt2との間では、電流密度が基準電流密度よりも低いことから、堆積される線量は、パターン生成装置により要求される線量よりも少ない。t3後に当てられる線量は、線量損失を部分的に補正することができる。この場合、制御ユニットは、例えば、パターン生成装置として同じ又は別の処理装置にて作動する分離されたソフトウェアモジュール、又はパターン生成装置の一構成部分とすることができる。
一実施形態によれば、ターゲット基板は、第1露光線量と、t1及びt2の間の線量損失を補正する補正線量との和である第2露光線量で露光される。例えば、ショット時間オフセットts0を設定することができ、線量損失を補正するために第1ショット時間がこのショット時間オフセットにより延長されるべきである。ショット時間オフセットは、基準電流密度及び補正線量に基づいて決定される。それぞれのショット領域は、計算された第1ショット時間とショット時間オフセットとの和である第2ショット時間の間、露光される。
補正線量は、図3に示すようなコントラスト曲線に基づいて決定される。各コントラスト曲線は、露光及び現像後の1組のテスト構造体における残留レジスト膜厚を、露光線量の関数としてプロットしている。各コントラスト曲線は、異なる露光パス設定に割り当てられる。
露光期間は多数の時間断片に細分化することができ、各ショット領域について計算された線量を2回以上のショットにして当てることができる。同じショット領域に割り当てられたショットは、互いにそのまま続けることができる。また、同じショット領域が2回目に露光される前に、ターゲット基板の1又は複数の全部のストライプ、あるいは1又は複数のストライプ断片を露光することができる。時間断片の数は、露光パスの数を決める。露光パスの間においてレジスト材料に書き込まれるべき構造体が露光される。例えば、2パス露光では、一列に沿って配置されたショット領域が、第1パスの過程において第1時間断片の間、連続して露光され、その後、第2パスの過程において第2時間断片の間、露光される。第1の数の露光パスを用いて、第1テスト構造体の第1コントラスト曲線を決定することができる。第1テスト構造体の形状及び寸法を有する第2テスト構造体では第2の数の露光パスが使用され、第2コントラスト曲線bが決定される。その結果、補正線量は、第1コントラスト曲線aと第2コントラスト曲線bとの間の差、及び第1の数の露光パスと第2の数の露光パスとの間の差に基づいて計算される。
各数の露光パスについて、レジスト膜厚は、線量が増加するのに伴って減少する。露光パスの数が増加するのに伴って、同じレジスト除去に必要な総線量は増加する。透明化線量(dose-to-clear)D2Cは、レジストの完全除去に必要な最小線量として規定され、それぞれの曲線が横軸に到達する線量に対応するものであるが、露光パスの数に依存しており、露光パスの数が増加するのに伴ってほぼ線形に増加する。
例えば、第1コントラスト曲線aは1パス露光から得られ、露光期間が細分化されず、総線量が唯1回のショットで当てられる。第2コントラスト曲線bは2パス露光から得ることができ、露光期間が例えば同じ長さである2つの断片に細分化される。図3における第3曲線cは、4パス露光を示している。補正線量は、例として曲線aとb、又はaとc、又はbとcに基づいて計算することができる。
図5を参照すると、一実施形態によれば、第1及び第2テスト構造体は、同一又は類似のテスト特性21、例えば大きな正方形の2つの組211、212とすることができ、これらのテスト特性は、列に沿って配置することができる。各組211、212は、テスト特性ごとに変化する線量を用いて露光される。2つの組211、212は、同様の線量変化で露光されるが、露光パス設定が異なる。その結果、2つの露光パス設定におけるコントラスト曲線は、レジスト材料を現像した後のそれぞれの線量における残留レジスト膜厚を計測することから導くことができる。他の実施形態によれば、それぞれの透明化線量は単に、各組について、最低線量の当てられたレジストが完全に除去されたそれらのテスト特性からそのテスト特性21を識別することにより決定される。
他の実施形態によれば、各組のテスト構造体は、複数の列及び/又は行にして配置することができ、あるいは、ターゲット基板上へ任意に分配することができる。同じ組に割り当てられたテスト構造体の間に、他の構造体を規定してもよい。さらなる実施形態によれば、テスト構造体は矩形であってもよく、線形であってもよい。
さらなる実施形態によれば、テスト特性21の組211における透明化線量と、テスト特性21の第2組212における透明化線量との間の差に基づいて補正線量を決定することができ、複数の第1組211の露光と複数の第2組212の露光とでは、異なる露光パスが使用される。図3に関してやはり記載されているように、透明化線量は、露光パスの数に依存し、露光パスの数が増加するのに伴ってほぼ線形に増加する。
M個の露光パスの場合に必要な透明化線量D2CM、及びN個の露光パスに必要な透明化線量D2CNから、方程式(1)を用いて、所要の補正線量Dcorrを計算することができる。
方程式(1):Dcorr=(D2CM−D2CN)/(M−N)
補正線量及び粒子ビームの基準電流密度Jnomから、方程式(2)を用いて、ショット時間tsが拡張されるべきショット時間オフセットts0を導くことができる。
方程式(2):ts0=Dcorr/Jnom
図4A〜図4Cは、実験データから得られるコントラスト曲線を示しており、曲線aは1パス露光から生じ、曲線bは2パス露光から生じ、曲線cは4パス露光からそれぞれ生じる結果である。図4Aに示す曲線は、プログラム計算したショット時間オフセットが−5nsであるものを示しており、図4Bの曲線は、プログラム計算したショット時間オフセットが0nsであるものを示しており、図4Cの曲線は、プログラム計算したショット時間オフセットが+5nsであるものを示している。透明化線量は、プログラム計算したショット時間オフセットに依存し、プログラム計算したショット時間オフセットが+5nsでは、全ての露光パス設定で透明化線量がほぼ同じになる。上述の方法では、同じ粒子ビーム描画装置について、ショット時間オフセットが5ナノ秒と計算された。
ショット時間を計算する上述の方法は、荷電粒子ビーム装置を監視するのに使用することができる。例えば、種々の露光パス設定についての透明化線量は、上述の方法により容易かつ迅速に決定され、それぞれの粒子ビーム描画装置の、事前に決定された基準データ(サイン)と比較することができる。基準データからいくらかの偏差があると、粒子ビーム装置により当てられる有効線量の増減が示される。第2ショット時間の決定は、数週間又は数ヶ月のメンテナンス区間で反復することができ、ショットタイミングの質を再評価するために、最新の結果を、事前に決定された第2ショット時間と比較することができる。ショット時間の時間依存性を有するドリフトを評価してもよい。
粒子ビーム描画方法の別の実施形態は、粒子ビームを予め位置決めした後に粒子ビームを安定化するための整定期間の決定を示す。例えば、粒子ビーム描画装置の可動部、例えばビーム生成・形成・位置決めユニット又はステージ、あるいは粒子ビームは静止しなければならず、あるいは、可動部又は粒子ビームの二次振動は、粒子ビームが安定する前に減衰しなければならない。整定期間中、粒子ビームはブランキングされてブランキング開口板の遮断部に当てられる。整定期間は、粒子ビームが予め位置決めされスイッチオンされる第1時点にて始まる。ユーザにより設定された整定期間の終了後、第2時点にて、粒子ビームのブランキングは終了し、粒子ビームはブランキング開口板内の開口を通過してターゲット基板上のショット領域に導かれ、ショット時間が始まる。
一実施形態によれば、ユーザにより設定された整定期間は、近接するショット領域の前の露光が、現在露光されているショット領域の露光に対してちょうど許容される範囲内の影響を有するように決定される。例えば、前に露光されたショット領域から放散される熱により、レジスト感度が影響を受けることがあるので、整定期間は、レジスト材料の感度が、各ショット領域においてほぼ均質となるように選択される。結果として、粒子ビームが引き起こすレジスト膜の修飾が、前に露光されたショット領域までの距離とはほぼ無関係となることがある。整定期間及びショット時間オフセットを決定する方法は、選択的又は累積的に使用することができる。一実施形態によれば、粒子ビーム描画装置のスループットを増加させるために、両方の方法を組み合わせてもよい。他の実施形態によれば、これらの方法のうちの1つのみを実施してもよい。
適切な整定期間及び/又はショット時間オフセットを決定するために、図5に示すようなテストパターン2を使用することができる。テストパターン2は、複数のテスト構造体211、212を含むことができ、各テスト構造体は、1組の同一又は類似のテスト特性21を含む。テスト構造体211、212は、所定の露光パス設定及び異なる整定時間設定を用いて露光することができる。各テスト構造体内で、各テスト特性21を異なる線量にて露光してもよい。一実施形態によれば、テスト特性21は一列に沿って配置することができ、テスト特性21に当てられる線量は、その列に沿って増減することができる。露光及びレジスト現像後、残余のレジストパターンが評価される。例えば、ターゲット基板上で、テスト特性21に割り当てられた領域内でのレジスト膜厚の変化度が決定される。他の実施形態によれば、それぞれの透明化線量に近い線量で露光されるテスト特性21に割り当てられた領域は、確認され、光学的に検査されることができる。最短の整定時間設定を確認することにより適切な整定時間を決定することができ、この整定時間では、臨界線量、例えば透明化線量に近い線量のテスト構造体のうちの1つが、いまだ無視できるレジスト膜厚変化を示す。別の実施形態によれば、適切な整定時間は、最低数の部分的レジスト被覆ショット領域を示すテスト構造体の、最短の定着時間設定に対応させることができる。ショット時間オフセット及び整定期間を決定するために、同じテストパターンを使用することができる。
一実施形態によれば、整定期間は、近接するショット領域の前の露光が、現在露光されているショット領域の露光に対して影響力を持たないように決定される。結果として、形状、寸法、位置、及び線量のような同一又は類似の設定で露光されるショットは、ターゲット基板に関して同一の結果を与えるであろう。
従って、整定時間は、種々の露光パス設定及び種々の種類のテスト特性について決定することができ、テスト特性の寸法は、臨界特性の寸法(CD、臨界寸法)に対応させることができる。
一実施形態によれば、テストパターン2は、複数組の密なライン/間隔のパターン22、及び1組の分離したライン23をさらに含むことができる。露光及びレジスト現像後、テスト特性のCD、ラインエッジラフネス、ライン幅ラフネス、及び残留レジスト膜厚は、当てられた線量及び露光パス設定の関数として評価、例えば計測することができる。例えば、1組の正方形、1組の密なライン/間隔のパターン22、及び1組の分離したライン23が1セットを成すことができ、複数の組24を異なる露光パス設定で露光することができる。そして、例えば、種々の露光パス設定及び/又はオフセット時間設定及び/又は整定時間設定の効果を研究することができる。
一実施形態によれば、テスト特性は、100μmの間隔を置いて配置する200μm×200μmの正方形とすることができる。密なライン/間隔のパターン22の組は、100μmの間隔を置いて配置する200μm×200μmの10個のパッチを含み、組24ごとにライン密度が増加する800nm、320nm、180nmのライン幅を有する。分離したライン23の組は、100μmの間隔を置いて配置するlw×200μmの10個のラインを含むことができる。ここでlwは例えば800nm、320nm、180nmとすることができる。
異なる露光パス設定及び種々の整定時間で組24を露光することにより、透明化線量、種々の特性種類についての線量許容度及びCDに対する整定時間の影響力と近似誤差補正に対する影響力とラインエッジラフネスに対する影響力とを研究することが可能である。

Claims (20)

  1. 粒子ビーム描画方法であって、
    レイアウトデータに基づいて、ショット領域の第1露光線量を決定するステップと、
    ショット期間を制御するように構成された制御ユニット(14)が粒子ビームが基準電流密度に到達したと見なす第1時点と、前記粒子ビーム(15)がターゲット基板(18)において実際に基準電流密度に到達する第2時点との間の線量偏差を補正する補正線量を決定するステップとを備える粒子ビーム描画方法。
  2. 請求項1に記載の粒子ビーム描画方法であって、
    前記補正線量及び前記基準電流密度に基づいて補正時間を決定するステップを更に備える粒子ビーム描画方法。
  3. 請求項1に記載の粒子ビーム描画方法であって、
    前記ターゲット基板(18)を、前記第1露光線量と前記補正線量との和である第2露光線量を有する粒子ビーム(15)で露光するステップを更に備える粒子ビーム描画方法。
  4. 請求項1に記載の粒子ビーム描画方法であって、
    前記第1露光線量及び前記基準電流密度に基づいて第1ショット時間を決定するステップと、
    前記補正線量及び前記基準電流密度に基づいて補正時間を決定するステップと、
    前記第1ショット時間と前記補正時間との和である第2ショット時間中、前記ターゲット基板(18)を、前記基準電流密度を有する粒子ビーム(15)で露光するステップとを更に備える粒子ビーム描画方法。
  5. 請求項1に記載の粒子ビーム描画方法であって、
    前記補正線量を決定するステップが、
    第1の数の露光パスを用いて、レジスト材料内における第1テスト構造体(211)の第1コントラスト曲線を決定するステップと、
    異なる第2の数の露光パスを用いて、前記レジスト材料内における前記第1テスト構造体(211)と等価な形状及び寸法を有する第2テスト構造体(212)の第2コントラスト曲線を決定するステップと、
    前記第1コントラスト曲線と前記第2コントラスト曲線との間の差、及び前記第1の数の露光パスと第2の数の露光パスとの間の差に基づいて、前記補正線量を決定するステップとを備える粒子ビーム描画方法。
  6. 請求項5に記載の粒子ビーム描画方法であって、
    前記補正線量が、前記第1テスト構造体(211)の第1透明化線量と、前記第2テスト構造体(212)の第2透明化線量との間の差に基づいて決定される粒子ビーム描画方法。
  7. 請求項1に記載の粒子ビーム描画方法であって、
    第1ショット領域の露光が、次に露光される第2ショット領域の露光に対してちょうど許容される範囲内の影響を有するように、前記粒子ビームが遮蔽される第3時点及びショット領域のショット時間が始まる第4時点の間の整定期間を決定するステップを更に備える粒子ビーム描画方法。
  8. 請求項7に記載の方法であって、
    前記第1ショット領域の露光が、前記第2ショット領域上の露光に対して影響を及ぼさない粒子ビーム描画方法。
  9. 請求項7又は8に記載の粒子ビーム描画方法であって、
    前記第2ショット領域において、レジスト膜に粒子ビームが引き起こす修飾が、前記第1ショット領域までの距離とは無関係である粒子ビーム描画方法。
  10. 請求項7に記載の粒子ビーム描画方法であって、
    前記整定期間を決定するステップが、
    複数のテスト特性(21)の組からなるテストパターン(2)に応じて粒子ビーム(15)を用いてレジスト膜を露光するステップであって、前記組が、異なる整定時間設定にて露光され、各組では各テスト特性(21)に異なる線量が当てられるステップと、
    その後、前記レジスト膜を現像するステップと、
    その後、前記テスト特性(21)に割り当てられたショット領域内でのレジスト膜厚の変化量を計測するステップとを備える粒子ビーム描画方法。
  11. 粒子ビーム装置(1)であって、
    送信されたレイアウトデータ及び補正値に基づいてショット期間を計算するように構成された制御ユニット(14)を備え、
    前記補正値が、粒子ビーム(15)が基準電流密度に到達したと見なされる第1時点と、前記粒子ビーム(15)がターゲット基板(18)にて実際に基準電流密度に到達する第2時点との間の線量偏差を補正するものである粒子ビーム装置。
  12. 請求項11に記載の荷電粒子ビーム装置であって、
    前記補正値が、前記補正線量及び前記粒子ビーム(15)の基準電流密度に起因するオフセット時間である荷電粒子ビーム装置。
  13. 粒子ビーム装置の監視方法であって、
    レイアウトデータに基づいてショット領域の第1露光線量を決定するステップと、
    粒子ビーム(15)が基準電流密度に到達したと見なされる第1時点と、前記粒子ビームがターゲット基板(18)にて基準電流密度に到達する第2時点との間の線量偏差を補正する補正線量を決定するステップとを備える粒子ビーム装置の監視方法。
  14. 請求項13に記載の粒子ビーム装置の監視方法であって、
    前記補正線量を決定するステップが、
    第1の数の露光パスを用いて、レジスト材料内における第1テスト構造体(211)の第1コントラスト曲線を決定するステップと、
    異なる第2の数の露光パスを用いて、前記レジスト材料内における前記第1テスト構造体(211)と等価な形状及び寸法を有する第2テスト構造体(212)の第2コントラスト曲線を決定するステップと、
    前記第1コントラスト曲線と前記第2コントラスト曲線との間の差、及び前記第1の数の露光パスと第2の数の露光パスとの間の差に基づいて前記補正線量を決定するステップとを備える粒子ビーム装置の監視方法。
  15. 請求項14に記載の粒子ビーム装置の監視方法であって、
    前記補正線量及び前記基準電流密度から補正時間を決定するステップを更に備える粒子ビーム装置の監視方法。
  16. 請求項15に記載の粒子ビーム装置の監視方法であって、
    メンテナンス区間において繰り返される前記第2ショット時間を決定するステップと、
    前記第2ショット時間の時間依存性を有するドリフトを評価するステップとを更に備える粒子ビーム装置の監視方法。
  17. 荷電粒子ビーム描画方法であって、
    第1ショット領域の露光が、次に露光される第2ショット領域の露光に対してちょうど許容される範囲内の影響を有するように、粒子ビームが遮蔽される第1時点及びショット領域のショット時間が始まる第2時点の間の整定期間を決定するステップを備える荷電粒子ビーム描画方法。
  18. 請求項17に記載の荷電粒子ビーム描画方法であって、
    前記第1ショット領域の露光が、前記第2ショット領域上の露光に対して影響を及ぼさない荷電粒子ビーム描画方法。
  19. 請求項17又は18に記載の荷電粒子ビーム描画方法であって、
    前記第2ショット領域において、レジスト膜に粒子ビームが引き起こす修飾が、前記第1ショット領域までの距離とは無関係である荷電粒子ビーム描画方法。
  20. 請求項19に記載の荷電粒子ビーム描画方法であって、
    前記整定期間を決定するステップが、
    複数のテスト特性(21)の組からなるテストパターン(2)に応じて粒子ビーム(15)を用いてレジスト膜を露光するステップであって、前記組が、異なる整定時間設定にて露光され、各組では各テスト特性(21)に異なる線量が当てられるステップと、
    その後、前記レジスト膜を現像するステップと、
    その後、前記テスト特性(21)に割り当てられたショット領域内でのレジスト膜厚の変化量を計測するステップとを備える荷電粒子ビーム描画方法。
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