JP2010114110A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】他の電子機器との通信を行う外部インターフェイス部分における電磁波による障害と、静電気放電による電子デバイスの誤動作の問題を回避する。
【解決手段】電子機器の筐体を構成するパネル板金6は、外部インターフェイスコネクタ1のための窓開口7の一部を電子機器の内側に変形させて、外部インターフェイスコネクタ1の金属ハウジング2に面接続する内側変形部8を有する。さらに、窓開口7の別の一部を針状に変形させ、針の先端が金属ハウジング2との間に微小ギャップを形成する針状変形部10を設ける。外部インターフェイスコネクタ1に印加された静電気放電エネルギーは、針状変形部10を介してパネル板金6に流れるため、静電気放電試験における電子デバイス5a、5bの誤動作を防ぐことができる。
【選択図】図1
【解決手段】電子機器の筐体を構成するパネル板金6は、外部インターフェイスコネクタ1のための窓開口7の一部を電子機器の内側に変形させて、外部インターフェイスコネクタ1の金属ハウジング2に面接続する内側変形部8を有する。さらに、窓開口7の別の一部を針状に変形させ、針の先端が金属ハウジング2との間に微小ギャップを形成する針状変形部10を設ける。外部インターフェイスコネクタ1に印加された静電気放電エネルギーは、針状変形部10を介してパネル板金6に流れるため、静電気放電試験における電子デバイス5a、5bの誤動作を防ぐことができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、文字や画像などの電子データを通信する外部インターフェイスを備えた電子機器に関するものである。
画像読み取り部や画像データ処理部、画像印字部を有するマルチファンクション機器を始めとするデジタル情報機器においては、インターネット等の普及により、他の情報機器等との接続のため、外部インターフェイスを幾種類も持つ形態になっている。
これら外部インターフェイスを可能にするケーブル接続用のコネクタ(外部インターフェイスコネクタ)は、通常、電磁波障害抑制のためケーブルに施されたシールドを、電子機器の金属製の筐体に良好に接続させるための金属ハウジングを有している。
このコネクタの金属ハウジングは、通常、シールドケーブルの性能を充分に発揮させ、伝送信号リターン電流経路を確保するよう、金属製の筐体及びコネクタが実装されたプリント配線板(基板)のグラウンド配線に広い面で良好に接続される構造になっている。
しかし、外部インターフェイスコネクタは、ケーブルの抜き差しが行われる都合上、外装部材に開口が設けられ、人の指等が触れる可能性が高いため、静電気放電(ESD)試験において、接触放電の印加部にされる場合が多い。
その場合、上記のように電磁波障害の抑制のため、コネクタの金属ハウジングが金属製の筐体や基板のグラウンド配線に良好に接続されていると、基板に実装された半導体等の電子デバイスに影響を与え、誤動作等の問題を発生させる場合がある。
近年の高速化、省電力化等のニーズに対応した電子デバイス、あるいは電子デバイスが扱う信号の低電圧化により、この誤動作発生の傾向は、より顕著になってきている。
そこで、電子デバイスが搭載された基板内部に、接触放電で印加されたエネルギーが伝わらないよう、コネクタの金属ハウジングを金属製の筐体や基板のグラウンド配線に直接接続せずに、分離したり、インピーダンスを持って接続したりすることが行われる。
しかし、上記の分離やインピーダンス接続は、電磁波障害の抑制能力を著しく低下させ、只でさえデータの高速通信処理で増加傾向を示す電磁波障害を助長してしまうという、本末転倒の状況を作り出してしまっている。
これに対する一つの解決手段として、特許文献1に開示されたように、外部インターフェイスコネクタの金属ハウジングに、直接接触放電されないよう、樹脂材料で覆ってしまうという形態が知られている。
しかし、この形態はインターフェイスケーブル端部の形状を限定してしまうため、特定のインターフェイスにおいてしか成立せず、不特定のインターフェイスケーブルの接続が必要な外部インターフェイス部では汎用的に使用できない。
また、特許文献2に開示されたように、基板への避雷針部品の搭載や、特許文献3及び特許文献4に開示されたように、基板のグラウンド配線形状の工夫により接触放電印加エネルギー経路を規定する手法もある。
しかし、上記従来の手法は、接触放電の印加エネルギーが機器内部に侵入してしまった状態での対応であり、印加エネルギーの経路の特定が充分には不可能な現実を考えると、確実な対策とは言いがたい。
本発明は、電磁波障害の抑制のための良好な接続が可能であり、しかも接触放電印加エネルギーを機器内部に至らしめず金属製の筐体を介してアース線に導くことが可能な電子機器を提供することを目的とするものである。
本発明の電子機器は、金属製の筐体と、信号を送受信するコネクタを搭載したプリント回路板とを有し、前記コネクタの金属ハウジングが、前記筐体に形成された開口部に近接して配置されており、前記筐体の前記開口部には、開口周縁から内側に向かって鋭角に延びる突起が形成され、前記突起の先端が、前記コネクタの前記金属ハウジングに近接して配置されたことを特徴とする。
ケーブルシールド材から、コネクタの金属ハウジング、プリント回路板のグラウンド配線に至る、特に高周波成分に対する良好な電気的接続性を確保することにより、電磁波障害を抑制できる。
かつ、コネクタの金属ハウジングと、筐体の開口部に設けられた突起の先端との間の微小ギャップを介して、接触放電印加エネルギーを金属製の筐体に選択的に流すことにより、印加エネルギーによる機器内部の電子デバイスの誤動作を回避する。
このように、外部インターフェイスに対する電磁波障害問題及び接触放電による誤動作問題を同時に回避することが可能となる。
本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は実施例1による電子機器の主要部を示す。図1(a)は、画像読み取り部や画像データ処理部、画像印字部を有するマルチファンクション機器を始めとするデジタル情報機器の、外部インターフェイスコネクタ部を示す斜視図、(b)は、(a)の一部分を示す部分側面図である。
外部に対して信号を送受信するコネクタである外部インターフェイスコネクタ1は、金属ハウジング2及びケーブル挿入口3を有する。外部インターフェイスコネクタ1のケーブル挿入口3の中には、ケーブルへと伝送する通信信号をコンタクトするコネクタ端子4が配置される。外部インターフェイスコネクタ1が実装されたプリント回路板である基板5上には、外部インターフェイスコネクタ1から外部へと入出力される通信信号や制御信号をコントロールする電子デバイス5aや、その他の電子デバイス5bが実装されている。
電子デバイス5a、5bは、半導体装置であり、その内部で様々な信号処理を行なっており、そこで扱っている信号に外部から過大な影響が及ぼされると、間違った信号処理による電子機器の誤動作を引き起こすおそれがある。
基板5を含む電子機器内部と、操作する作業者との電気的な境界を形成する金属製の筐体であるパネル板金6は、外部インターフェイスコネクタ1のケーブル挿入口3にケーブルを導入するための開口部である窓開口7を備える。
窓開口7は、その開口周縁の一部が電子機器の内側へ変形して内側変形部8を形成する。内部変形部8は、外部インターフェイスコネクタ1の金属ハウジング2に対して、電磁波障害で問題とする周波数帯30MHz〜数GHzで、数オーム以下の低インピーダンス接続するのに十分な面積で面接触する。
その面積は、具体的には1平方センチメートル程度以上である。外部インターフェイスコネクタ1の金属ハウジング2がバネ状に変形して多点で接触している構成や、直接の接触以外にも、ガスケットや板バネを介して接触している状態でも同様の効果が期待できる。
パネル板金6と基板5とは、窓開口7以外の部分でも、基板5の固定も兼ねて、パネル板金6を内側に変形させた内側変形部9によって接続をとっている。ただし、電磁波障害を抑制する効果としては、開口周縁の内側変形部8の方がより大きく寄与するものと考えられる。
ケーブルを伝送される信号電流に対するリターン電流は、ケーブルがシールドケーブルの場合、主にシールド材内皮を流れて、パネル板金6の内側変形部8と外部インターフェイスコネクタ1の金属ハウジング2の接触面を介して基板5のグラウンド配線に流れる。
その場合は、金属ハウジング2と基板5のグラウンド配線は、実装構造として、電磁波障害で問題とする周波数帯30MHz〜数GHzで、低インピーダンスなるよう良好に接続されていることになる。
上記構造によって、電磁波障害は抑制される。
また、窓開口7の開口周縁の一部は、外部インターフェイスコネクタ1の金属ハウジング2に対し、針の先端が向くように針状に変形した一対の針状変形部10を備える。図1(b)に示すように、針状変形部10は、窓開口7の内側に向かって鋭角に延びる突起を構成し、その先端は、金属ハウジング2と1mm以下程度の微小ギャップで近接して配置されている。
すなわち、パネル板金6に設けられた窓開口7の開口周縁の上辺の内側変形部8は、外部インターフェイスコネクタ1の金属ハウジング2に接触し、左右辺の針状変形部10の先端は、微小ギャップで金属ハウジング2と近接している。
この構成により、外部インターフェイスコネクタ1へのケーブル挿抜を想定した、静電気放電試験で、金属ハウジング2に印加されたエネルギーは、上記微小ギャップを選択的に経由して、パネル板金外皮に流れてアース線に導かれ、電子機器内には侵入しない。
このように、静電気放電エネルギーは、電子機器内の基板5に搭載された電子デバイス5a、5bに過大な影響を及ぼすことがなく、静電気放電試験による電子機器の誤動作発生の危険が回避される。
図2は実施例2による電子機器を示すもので、外部インターフェイスコネクタ部の実装構造を、電子機器外部から見た部分側面図である。
実施例1と同様に、パネル板金6に設けられた窓開口7の左右辺を変形させて内側変形部8を形成し、外部インターフェイスコネクタ1の金属ハウジング2に接触させる。窓開口7の開口周縁の上辺に形成された突起である針状変形部11は、微小ギャップを介して、外部インターフェイスコネクタ1の金属ハウジング2に近接している。
さらに、パネル板金6に設けられた窓開口7の下辺に形成された針状変形部12は、微小ギャップを介して、外部インターフェイスコネクタ1の金属ハウジング2に近接する部位において、基板5のグラウンド配線と対向している。
この下辺に設けられた針状変形部12により、通信信号をコンタクトするコネクタ端子4に静電気放電エネルギーが印加された場合でも、素早く基板5のグラウンド配線を介して、パネル板金6の外皮にエネルギーを流すことができる。
また、基板5のグラウンド配線と微小ギャップで対向した針状変形部12を持つことにより、外部インターフェイスケーブルがシールドケーブルではなく、ケーブル芯線に静電気放電エネルギーが印加された場合でも、選択的にパネル板金6に逃がすことができる。
これによって、静電気放電への耐性がより向上した構造を実現できる。
図3は実施例3による電子機器の外部インターフェイスコネクタ部を示す斜視図である。
低価格帯を狙った電子機器や、携帯性を要求されるモバイル機器等でよく用いられる、金属筐体を減らしてモールド化することにより、パネル板金の代わりに、実施例2における針状変形部12と同様の針状変形部13を有する基板取り付け板金14を用いる。
この場合、外部インターフェイスコネクタ1を取り囲むかたちのパネル板金が無いので、ケーブル伝送通信信号電流に対するリターン電流は、基板取り付け板金14の取り付け部15を介して流れる。そのため、取り付け部15は極力幅を広くしている。
また、外部インターフェイスコネクタ1やケーブルに印加された静電気放電エネルギーは、外部インターフェイスコネクタ1に近接し、基板5のグラウンド配線と微小ギャップで対向している針状変形部13を選択的に経由して、基板取り付け板金14に流れる。
この構成は、実施例1、2より性能はやや劣るものの、基板5に搭載された電子デバイス5a、5bに過大な影響を及ぼすことがなく、静電気放電試験による電子機器の誤動作発生の危険が回避される。
1 外部インターフェイスコネクタ
2 金属ハウジング
3 ケーブル挿入口
4 コネクタ端子
5 基板
5a、5b 電子デバイス
6 パネル板金
7 窓開口
8、9 内側変形部
10、11、12,13 針状変形部
14 基板取り付け板金
15 取り付け部
2 金属ハウジング
3 ケーブル挿入口
4 コネクタ端子
5 基板
5a、5b 電子デバイス
6 パネル板金
7 窓開口
8、9 内側変形部
10、11、12,13 針状変形部
14 基板取り付け板金
15 取り付け部
Claims (2)
- 金属製の筐体と、
信号を送受信するコネクタを搭載したプリント回路板とを有し、
前記コネクタの金属ハウジングは、前記筐体に形成された開口部に近接して配置されており、
前記筐体の前記開口部には、開口周縁から内側に向かって鋭角に延びる突起が形成され、前記突起の先端が、前記コネクタの前記金属ハウジングに近接して配置されたことを特徴とする電子機器。 - 前記開口周縁は、前記筐体の内側に変形し、前記コネクタの前記金属ハウジングもしくは前記プリント回路板のグラウンド配線に接続された内側変形部を有することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008282764A JP2010114110A (ja) | 2008-11-04 | 2008-11-04 | 電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008282764A JP2010114110A (ja) | 2008-11-04 | 2008-11-04 | 電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010114110A true JP2010114110A (ja) | 2010-05-20 |
Family
ID=42302474
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008282764A Pending JP2010114110A (ja) | 2008-11-04 | 2008-11-04 | 電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010114110A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8708743B2 (en) | 2012-05-31 | 2014-04-29 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Shield for an electrical connector having star-shaped openings |
CN104752248A (zh) * | 2013-12-26 | 2015-07-01 | 东莞新科技术研究开发有限公司 | 半导体的测试夹具及测试装置 |
WO2022149304A1 (ja) * | 2021-01-08 | 2022-07-14 | 日立Astemo株式会社 | 車載用電子装置 |
-
2008
- 2008-11-04 JP JP2008282764A patent/JP2010114110A/ja active Pending
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CN104752248A (zh) * | 2013-12-26 | 2015-07-01 | 东莞新科技术研究开发有限公司 | 半导体的测试夹具及测试装置 |
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