JP2010113916A - 燃料電池セルおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基本的な燃料電池セルの構成を見直し抜本的に薄型化をはかった、燃料電池の新しいセル構造を提案すること。
【解決手段】ガス流路幅と流路間隔(セパレータの凸部の幅)の双方を小さくすることによって、ガスの供給についてみると、凸部が十分狭ければガス流路から凸部に面している電極の表面にもガスが回り込んで十分供給されるため、集電板がなくても円滑なガスの供給が可能となる。また、電気の取出しについてみても、ガス流路の幅が十分狭ければガス流路の部分の電極表面で発生した電気も隣接する凸部から効率よく取り出すことができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池セルおよびその製造方法に関し、より詳細には、高分子電解質型等、小型化が可能な燃料電池セルおよびその製造方法に関する。
近年、環境問題や資源問題への対策が重要になっており、その対策のひとつとして燃料電池が注目されている。特に、より小型の携帯機器用の燃料電池の要求が高まっており、例えば高分子電解質型燃料電池は、水素ガスを燃料に用い、低コスト、コンパクト化に優れていることから、携帯電話や携帯用のコンピュータ等の小型コンシューマ電源として有望である。高分子電解質型燃料電池では、一般に固体電解質層(プロトン輸送層)130を2つの電極、すなわち燃料極部120および空気極部140で挟み込むセル構造を有し、燃料極部120に燃料である水素を供給することにより、電気が取り出される。図1を参照すると、実際の高分子電解質型燃料電池は電極に水素や空気といったガスを供給し、発生した電気を取り出す導電性のセパレータ110により、上記のセル構造を挟むことにより燃料電池セルが構成される。ここで、セパレータ110にはガスを供給するためのガス流路111となる溝が形成されており、図1に示すようにガス流路111を通って燃料、空気といったガスが電極の表面に導入され、電極の触媒層において反応を起こして、イオンや電気を発生させる。発生した電気は、ガス流路111の溝と溝の間の凸部112が電極に接触していることから、凸部112から取り出される。
ここで、電極部120の構造を図2を参照して説明すると、従来の電極部120は、触媒貴金属をベースとする触媒層である電極201と導電性があり多孔質でガスを通す集電板202とから構成され、電極201は集電板202を介してセパレータに接する構造になっている。このような構造により、電極201にガスが十分供給され、発生した電気も効率よく取り出すことができる。すなわち、ガス流路111を流れるガスは集電板202を通して電極201の表面全体に導入され、電極201の表面に発生した電気を取り出して凸部112に供給するため効率よく電気を取り出すことができる。このようなセパレータも含め、燃料電池セルを小型化する技術が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平2003−346825号公報
しかしながら、従来の小型技術は、使用する部材、構造、製造方法などを種々改良するものであるが、基本的には従来の燃料電池セルの構成を前提として、セパレータ、集電板や電極などの薄型化をはかるものであり、おのずとその小型化にも限界があるという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、セパレータに微細構造を採用することにより、集電板を不要とすることができ、基本的な燃料電池セルの構成を見直し抜本的に薄型化をはかった、燃料電池の新しいセル構造を提案することを目的とする。
このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、燃料電池セルであって、電解質層と、電解質層に接して配置される電極と、電極に直接接するよう配置され、ガスを導入するガス流路を電極に接する面に有する導電性のセパレータであって、ガス流路の流路幅および流路間隔の双方が小さな値である微小構造を有するセパレータとを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池セルにおいて、電解質層は、2つの前記電極により挟まれ、2つの電極は各々電解質層に接する面と反対側の面にセパレータを直接接するように配置されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の燃料電池セルにおいて、2つの電極に各々接するセパレータの微細構造の流路幅および流路間隔が異なることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の燃料電池セルにおいて、2つの電極は、水素電極および空気電極であり、水素電極に接するセパレータの微細構造の流路幅および流路間隔は、空気電極に接するセパレータの微細構造の流路幅および流路間隔よりも小さいことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池セルにおいて、電解質層は、2つの電極により挟まれ、2つの電極のうちの1つの電極は、セパレータとの間に集電層を挟んで配置されることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の燃料電池セルにおいて、セパレータの表面のガス流路は、セパレータの表面に形成された矩形の断面の溝であり、ガス流路の流路幅および流路間隔は等しいことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の燃料電池セルにおいて、セパレータの表面のガス流路の流路幅は、電極の表面の、ガス流路に対峙する部分に生じた電気を集電可能な値よりも小さく、およびガス流路の流路間隔は、ガス流路間に接する電極部分に供給されるガスが浸透可能な値よりも小さいことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の燃料電池セルにおいて、セパレータの表面のガス流路の流路幅および流路間隔は、200μmよりも小さいことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、燃料電池セルを製造する方法であって、導電性のセパレータ部材の表面に、ガスを導入するガス流路であって、ガス流路の流路幅および流路間隔の双方が小さな値である微小構造であるガス流路を形成し、セパレータを作成するステップと、1つの電解質層を、2つの電極により挟み、2つの電極は各々該電解質層に接する面と反対側の面に微小構造のガス流路を形成されたセパレータを直接接するように接合するステップとを備えたことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の方法において、セパレータは、金属セパレータ部材の表面に電鋳またはエッチングによりガス流路を形成されることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項9に記載の方法において、セパレータは、ガス流路を形成された金属セパレータを金型としてカーボンセパレータ部材をプレス成型することにより製作されることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、電解質層に接して配置される電極と、電極に直接接するよう配置され、ガスを導入するガス流路を電極に接する面に有する導電性のセパレータであって、ガス流路の流路幅および流路間隔の双方が小さな値である微小構造を有するセパレータを備えることにより、集電板を不要とすることができ、基本的な燃料電池セルの構成を見直し抜本的に薄型化をはかった、燃料電池の新しいセル構造を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第1実施形態)
図3は、本発明の一実施形態にかかる燃料電池の構造示す断面図である。従来の燃料電池では、図2を参照すれば理解できるように、集電板202が電極201とセパレータ110との間に挟まれており、その分の厚さがセル全体の厚さに影響を与えていた。本願発明では微細構造を有するセパレータ301を用いることによって集電板202自体を不要とし、セル全体として薄型を図ることができる。
ここで、本願発明の集電板を不要とするセパレータの微細構造について説明するに際し、まず図2に戻って、集電板の必要性を再度確認する。図2を参照すると、セパレータのガス流路111から例えば水素のような燃料ガスや空気が電極に供給されるが、このとき、ガスはガス流路111に面した部分からしか供給されないためガスをほとんど浸透させない電極の表面上に満遍なくガスを接触させるためには、ガスを透過させる一定の厚みを有する集電板が必要となる。すなわち、流路と流路との間にある凸部112に対峙する電極側表面部分にも満遍なくガスを供給するためにはガスの分子を透過する(この場合は電気を通す機能は無関係であるが)集電板が必要であり、しかも凸部112の幅に応じて集電板も一定以上の厚みを有さないと、集電板内でガスが十分拡散せず電極表面上に満遍なくガスを供給することができない。
次に集電板202の集電機能について説明すると、電極の表面上に現れた電気は、導電性のセパレータ110の特に凸部112から取り出されるため、セパレータの導電部材が直接電極に接触しないガス流路111に面する電極の表面に発生した電気は一部しか取り出せないか、取り出せたとしても大きな抵抗となってしまう。ここで、集電板202が電極とセパレータとの間に設けられていれば、直接電気を取り出せないガス流路111に面する電極表面に発生した電気でも直接接触する集電板に容易に集められて、セパレータの凸部112間で到達し、通常の効率で取り出すことができる。このように、図2を参照すると、集電板202は、セパレータ110の凸部112により導入できないガスを電極表面まで搬送する機能と、同じくガス流路111により取り出せない電気を集める機能の双方により、従来の燃料電池セル構造では必須のものであるといえる。
以上の通り、従来の燃料電池セルに集電板が必要であることが明確となったが、本願発明は、ガス流路を微細構造として形成することにより集電板を不要とした。この点について図3を参照して具体的に説明すると、図3に示す断面図は、図4に示す本願発明にかかる燃料電池セル構造300の2つのセパレータ301、401のうちセパレータ301側の構造を説明するための断面図である。図4を参照すると、セパレータ301は燃料極側の、セパレータ401は空気極側のセパレータであるが、本実施形態の構造を説明する点では、どちらでも同様であるためセパレータ301側で説明する。
なお、図3をはじめ、本願に添付するセパレータを示す図面においては、ガス流路はすべて直線の均一幅の溝構造になっており、したがって電極あるいは集電板と接触する凸部は溝の凹部と対称の形状になっている。これは、従来のセパレータも含め本技術分野の知識によると、最も一般的で適切な形状であり、本願発明の説明にも適しているためであるが、本願発明は、このような流路の形状に制限されることなく、いずれの形状とすることもできる。本実施形態で説明する流路とは異なる形状の流路を用いる場合でも、導電性のセパレータとしての機能を達成するためには、ガス流路と電気を取り出す流路間の部分(凸部)とを全体として適切に設ける必要があり、これを前提とすればそのようなガス流路が均一ではなくても全体として狭く、かつ流路間隔も狭い微細構造であれば、本願発明の効果を奏することができる。
本願発明では、図3を参照すれば理解できるように、ガス流路の幅を従来1mm以上であったものを0.2mm以下という狭いものとすることにより、上述の集電板がなくても円滑なガスの供給と電気の取出しが可能になった。すなわち、本願発明ではガス流路幅と流路間隔(セパレータの凸部の幅)の双方を小さくすることによって、ガスの供給についてみると、凸部が十分狭ければガス流路から凸部に面している電極の表面にもガスが回り込んで十分供給されるため、集電板がなくても円滑なガスの供給が可能となる。また、電気の取出しについてみても、ガス流路の幅が十分狭ければガス流路の部分の電極表面で発生した電気も隣接する凸部から効率よく取り出すことができる。以上の結果から理解されるように、本願発明の効果はガス流路および流路間隔の双方が従来よりも小さい微細構造をセパレータに施すことにより奏される。
このように、本願発明では一定の値以下の微細構造とすることにより、集電板がなくても従来と同様の性能を有する燃料電池を得ることができるセル構造を提案するものであるが、この点について実験結果を参照して説明すると、図9はこのような本実施形態による燃料電池セルの特性を従来の集電板を有する燃料電池セルの特性と比較する図である。この特性を測定する条件は、図8に示すとおりであり、SampleA、Bは従来のガス流路幅1mmのセルであり、SampleCは本実施形態の微細構造を有するセパレータを使用し、集電板(カーボンシート)を持たないセルである。また、SampleC−200はガス流路幅が0.2mmであり、SampleC−400は同じく0.4mmである。なお、SampleBは、特性が悪化することは予想されたが、比較のため敢えて集電板を使用しないで特性を取ったものである。したがって、従来の通常の構造を有する燃料電池セルを用いたのはSampleAである。
実験の結果は、図9を参照すれば理解できるように、本実施形態の微細構造を有するセパレータを用いた燃料電池の特性は、従来のものに勝るとも劣らないものであるが、これはガス流路幅が0.2mm以下の場合であり、0.4mmでは微細構造の効果が不十分である。したがって、本実施形態の微細構造の効果を奏するためには少なくとも今回の実験の条件では、概ね0.2mm以下のガス流路幅とする必要があることが分かった。もちろん、使用する部材や設計、使用条件の相違により0.2mmよりもより小さい値でなければ効果が発揮されない場合もあるし、逆の場合も存在すると考えられるが、少なくとも従来よりも一定以上小さな値とする微細構造をセパレータに施すことにより、集電板を不要としつつ従来並みの特性を得ることができることを確認することができた。
以上の通り、本実施形態の燃料電池セルは集電板の分だけ薄くなるため、従来の集電板を前提とした薄型技術に比較して格段に薄型化が可能となった。この点、図5を参照すると、従来のセルの一例では固体電解質層(電解質膜)、電極(触媒層)、集電板(カーボンペーパ)およびセパレータの厚みは、それぞれ50μm、10μm、0.2mmおよび0.5〜1mmであり、本実施形態のセルでは、それぞれ50μm、10μm、0mmおよび0.3mmにすることができる。この結果、従来のセルは全体として、1.5〜2.5mmであったものを、0.7mmと半分以下にすることができる。
ここで、セパレータの厚さについては、ガス流路の大きさと関係があるため若干説明すると、ガスはガス流路を流れながら、電極の表面から取り込まれるため、基本的には表面部分を流れるガスしか取り込まれないことから、ガス流路の高さをどの程度にするかは直接関係がない。ただし、あまりに低い場合は、ガス流量自体が不足する可能性があるため、やはり一定の高さが必要である。現時点の実験では高さはほぼ流路幅と同程度の0.2mm程度としているが、さらに限界を探ることにより低い値を使用することもできると考えられる。ここで、セパレータの厚さはガス流路の高さによりある程度定まるから、ガス流路の高さを低くすることができれば、さらにセパレータの厚さを薄くできる可能性がある。以上の通りであるから、本実施形態のセパレータの厚み自体、従来の燃料電池セルのセパレータよりも薄くすることができる。
(燃料電池セルの製造方法)
以上、本実施形態の燃料電池セルの構造について説明したが、次にその製造方法について以下に説明する。ただし、本実施形態の燃料電池セルは、このような製造方法以外でも、特に微細構造の形成が可能であれば、本技術分野で知られたいずれの方法も用いることができるのは言うまでもない。例えば、図6には電鋳によるセパレータの製造方法の一例を示すが、例えばエッチング技術を用いることもできるし、金属のセパレータの金型を作成して、カーボンセパレータ部材をプレス加工することもできる。
図6および7を参照して、燃料電池セルの製造方法を説明するが、図6は主にセパレータの製造方法についての工程である。まず、工程S601において、シリコン基板などの基板上に導電層を形成し、感光膜を塗布する(S602)。次に、厚膜上にパターンを形成してパターンを露光し、現像を行った(S603)後、電鋳を行ってニッケルによる層を形成させ(S604〜S605)、ニッケル製のセパレータ基板を取り出す(S606)。取り出した基板は耐食性を向上するため金メッキしておく(S607)。本実施形態では、ニッケルによる電鋳によってセパレータを作成したが、その他の金属も使用することができる。
図7に示すように、このようにして作成されたセパレータ基板をカットして(S701)、セパレータを完成させた後、図7に示すように燃料電池セルを作成する。まず、工程S702において、テフロン(登録商標)シートの上に電極となる触媒層を形成し、このように形成された2つの触媒層により固体高分子膜を挟み込んで集電板のない膜電極複合体(MEA)を作成する(S703)。このようにして作成されたMEAと金メッキしたセパレータを接合し(S704)、本実施形態の燃料電池セルを製造することができる。図10は、このように製造された燃料電池セルの実際の構造の一例を示す透視図である。図10を参照すると、水素極側のセパレータ301および空気極側のセパレータ401が集電板のないMEA403を挟み込む形で接合されているのが理解できる。また、水素極側には空気極に空気を供給するための空気供給孔1001および空気極401を通過した空気を排出する空気排出孔1002が設けられ、空気極402にも同様の孔が設けられ燃料である水素を供給できるようになっている。
以上、本実施形態の燃料電池セルの製造方法の一例をセパレータの作成を中心に説明したが、MEAの作成方法を含め、ここで説明した方法以外にも微細構造を有するセパレータを作成することができ、集電板のない燃料電池セルを製造することができる方法であれば本技術分野で知られたいずれの方法を組み合わせて使用することができる。また、空気供給、排出孔の形状を始め、空気や燃料といったガスを供給する構造、流路の形状、セパレータの形状等も、本実施形態で知られた、あるいは変更可能ないずれの技術、方法も本実施形態に適用することができる。
(第2実施形態)
本実施形態は、水素極側のセパレータについては、基本的に上述の第1実施形態と同様であるが、空気極側には第1実施形態のセパレータのガス流路幅よりも広いセパレータを用いるものである。図11は、本実施形態の燃料電池セル構造1100を示す図である。図11を参照すると理解できるように、水素極側は第1実施形態の微細構造を有するセパレータ301を用いているが、空気極側は流路幅のより広いセパレータ1101を用いている。これは、水素極側のセパレータ301をより薄くした場合、流入されるガスの流量が限られてくるため、燃料である水素ガスは、十分な量の供給が可能だが、空気の場合、酸素濃度が2割程度であるため、供給が不足する場合も考えられるからである。このような場合に空気極側だけ、より流路幅が広く厚いセパレータを用いることにより、この問題は解消することができ、かつ水素極側は従来技術に比して薄いセパレータが用いられるから、依然本願発明の効果を奏することができる。
(第3実施形態)
本実施形態は、上述の第2実施形態と同様、水素極側のセパレータについては、基本的に第1実施形態と同様であり、空気極側には水素極側のセパレータのガス流路幅よりも広いセパレータを用いるものであるが、空気極側にはさらに集電板を用いてガスの供給と電気の取り出しをより効率的にするものである。図12は、本実施形態の燃料電池セル構造1200を示す図である。図12を参照すると理解できるように、水素極側は第1実施形態の微細構造を有するセパレータ301を用いているが、空気極側は流路幅のより広いセパレータ1201および集電板1202を用いている。これは、上述の第2実施形態と同様、水素極側のセパレータ301をより薄くした場合、流入されるガスの流量が限られてくるため、燃料である水素ガスは、十分な量の供給が可能だが、空気の場合、酸素濃度が2割程度であるため、供給が不足する場合も考えられるからである。このような場合に空気極側だけ、より流路幅が広く厚いセパレータを用いることにより、供給不足は解消するものの、流路幅にもよるがガス供給および集電が効率よく行われず、特性が悪化する可能性もある。このような場合を考慮して、集電板を設けたのが本実施形態の燃料電池セル構造である。以上、本実施形態では酸素供給の不足を解消するため、空気極側には従来技術に近い流路幅と厚みとを有するセパレータおよび集電板を用いるが、水素極側は従来技術に比して薄いセパレータが用いられ、集電板も不要だから、依然本願発明の効果を奏する。
従来の燃料電池セルの構造の一例を示す図である。 従来の燃料電池における集電板の機能を説明するための図である。 本発明の一実施形態にかかる燃料電池セルの構造示す断面図である。 本実施形態の燃料電池セルの構造の一例を示す図である。 本実施形態の燃料電池セルの厚み方向の構造を示す図である。 本実施形態のセパレータ作成工程の一例を示す図である。 本実施形態のセパレータの組込工程の一例を示す図である。 本発明の一実施形態にかかる燃料電池セルの特性の測定する際の条件を示す図である。 本発明の一実施形態にかかる燃料電池セルの特性の測定結果を示す図である。 本実施形態のセパレータの組込工程の一例を示す透視図である。 本発明の一実施形態にかかる燃料電池セルの構造示す断面図である。 本発明の一実施形態にかかる燃料電池セルの構造示す断面図である。
符号の説明
100 従来の燃料電池セル
110 従来のセパレータ
111 ガス流路
112 凸部
120 燃料極部
130 固体電解質膜
140 空気極部
201 電極
202 集電板
300 本願発明の燃料電池セル
301 微細構造セパレータ
401 空気極側微細構造セパレータ
402 空気極
403 集電板なしMEA
1001 空気流入孔
1002 空気排出孔
1100 水素極側セパレータのみ微細構造を有する燃料電池セル
1101 流路幅の大きい酸素極側セパレータ
1200 空気極側のみ集電板を有する燃料電池セル
1201 集電板を有する酸素極側セパレータ

Claims (11)

  1. 電解質層と、
    該電解質層に接して配置される電極と、
    前記電極に直接接するよう配置され、ガスを導入するガス流路を該電極に接する面に有する導電性のセパレータであって、該ガス流路の流路幅および流路間隔の双方が小さな値である微小構造を有するセパレータと
    を備えたことを特徴とする燃料電池セル。
  2. 前記電解質層は、2つの前記電極により挟まれ、該2つの電極は各々該電解質層に接する面と反対側の面に前記セパレータを直接接するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池セル。
  3. 前記2つの電極に各々接するセパレータの微細構造の流路幅および流路間隔が異なることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池セル。
  4. 前記2つの電極は、水素電極および空気電極であり、該水素電極に接するセパレータの微細構造の流路幅および流路間隔は、該空気電極に接するセパレータの微細構造の流路幅および流路間隔よりも小さいことを特徴とする請求項3に記載の燃料電池セル。
  5. 前記電解質層は、2つの前記電極により挟まれ、該2つの電極のうちの1つの電極は、前記セパレータとの間に集電層を挟んで配置されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池セル。
  6. 前記セパレータの表面のガス流路は、該セパレータの表面に形成された矩形の断面の溝であり、該ガス流路の流路幅および流路間隔は等しいことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の燃料電池セル。
  7. 前記セパレータの表面のガス流路の流路幅は、前記電極の表面の、該ガス流路に対峙する部分に生じた電気を集電可能な値よりも小さく、およびガス流路の流路間隔は、該ガス流路間に接する前記電極部分に供給されるガスが浸透可能な値よりも小さいことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の燃料電池セル。
  8. 前記セパレータの表面のガス流路の流路幅および流路間隔は、200μmよりも小さいことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の燃料電池セル。
  9. 燃料電池セルを製造する方法であって、
    導電性のセパレータ部材の表面に、ガスを導入するガス流路であって、該ガス流路の流路幅および流路間隔の双方が小さな値である微小構造であるガス流路を形成し、セパレータを作成するステップと、
    1つの電解質層を、2つの前記電極により挟み、該2つの電極は各々該電解質層に接する面と反対側の面に前記微小構造のガス流路を形成されたセパレータを直接接するように接合するステップと
    を備えたことを特徴とする方法。
  10. 前記セパレータは、金属セパレータ部材の表面に電鋳またはエッチングにより前記ガス流路を形成されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記セパレータは、前記ガス流路を形成された金属セパレータを金型としてカーボンセパレータ部材をプレス成型することにより製作されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
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