JP2010112681A - 貯湯式給湯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒートポンプ沸き上げ熱量とソーラ集熱熱量とを給湯用として貯える貯湯式給湯装置において、湯切れを防止するとともにヒートポンプ装置による過剰沸き上げを抑制すること。
【解決手段】給湯制御装置は、給湯使用熱量が他の時間帯より多い給湯ピーク時間帯の開始時刻17時よりも所定時間前の15時なると(ステップ290)、天気予測情報に基づいて補正した集熱推定熱量K・SQと当日の集熱実績熱量SQzとの差から集熱不足熱量ΔQmnsを算出し(ステップ320)、給湯ピーク時間帯の開始時刻17時までに、算出した集熱不足熱量ΔQmnsに相当する熱量を沸き増すようにヒートポンプユニットを運転する(ステップ330)。
【選択図】図2

Description

本発明は、沸き上げ熱源装置で沸き上げた給湯用水と太陽光熱源装置で集熱した給湯用水とを内部に貯留する貯湯タンクを備える貯湯式の給湯装置に関する。
従来技術として、下記特許文献1に開示された貯湯式給湯装置がある。この貯湯式給湯装置は、貯湯タンク内の給湯用水を沸き上げるヒートポンプユニットと、太陽光集熱器で太陽光を受光して加熱された集熱媒体により貯湯タンク内の給湯用水を加熱する太陽光熱源装置とを備えている。
そして、過去に太陽光熱源装置により給湯用水を加熱した集熱実績熱量を翌日の天気予測情報に基づいて補正して翌日の集熱推定熱量を算出し、深夜時間帯に、一日の給湯用必要熱量から深夜時間帯開始時の残湯熱量および算出した集熱推定熱量を差し引いた熱量を加えるようにヒートポンプユニットを運転するようになっている。
特開2006−153383号公報
しかしながら、集熱推定熱量と、太陽光熱源装置によって実際に集熱した集熱実績熱量とが相違している場合、例えば、集熱熱量が少なくなる方に天気予測が外れた場合(例えば、晴れと予測し実際には曇りや雨だった場合)には、貯湯タンク内の熱量が一日の給湯必要熱量に対して不足し、湯切れを発生する場合があるという問題がある。これに対し、湯切れを警戒して沸き上げ熱源装置であるヒートポンプユニットにより常時沸き上げ貯湯しておく熱量を増大させると、天気予測が的中した場合には過剰沸き上げとなり、放熱等によるロスが大きく効率が低下してしまう。
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、湯切れを防止するとともに沸き上げ熱源装置による過剰沸き上げを抑制することが可能な貯湯式給湯装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
内部に給湯用水を貯えるための貯湯タンク(21)と、
貯湯タンク(21)内の給湯用水を沸き上げる沸き上げ熱源装置(22)と、
太陽光集熱器(11)で太陽光を受光して加熱された集熱媒体により貯湯タンク(21)内の給湯用水を加熱する太陽光熱源装置(10)と、
沸き上げ熱源装置(22)の運転を制御する制御手段(25)と、を備え、
制御手段(25)が、
過去に前記太陽光熱源装置(10)により給湯用水を加熱した集熱熱量に基づいて、前記太陽光熱源装置(10)により給湯用水を加熱する当日の集熱推定熱量を設定し、
電力コストに基づいて定まる所定時間帯に、一日の給湯用必要熱量から電力コストに基づいて定まる所定時間帯開始時の残湯熱量および集熱推定熱量を減じた熱量を給湯用水に加えるように沸き上げ熱源装置(22)の運転を制御する貯湯式給湯装置において、
制御手段(25)は、
給湯使用熱量が他の時間帯より多い給湯ピーク時間帯の開始時刻よりも所定時間前に、集熱推定熱量と当日の集熱実績熱量との差に基づいて集熱不足熱量を算出し、
給湯ピーク時間帯の開始時刻までに、算出した集熱不足熱量に相当する熱量を沸き増すように沸き上げ熱源装置(22)を運転することを特徴としている。
これによると、太陽光熱源装置によって実際に集熱した集熱実績熱量が集熱推定熱量より少なくなる方に外れた場合であっても、給湯ピーク時間帯が始まるまでに沸き上げ熱源装置(22)の沸き増し運転により、集熱推定熱量が得られた場合と同等の熱量を確保することができ、給湯ピーク時間帯に湯切れすることを防止できる。また、集熱実績熱量が集熱推定熱量より少なく方に外れた場合の沸き上げ熱源装置(22)の沸き増し運転は、給湯ピーク時間帯の開始時刻よりも所定時間前から給湯ピーク時間帯開始時刻までの間に集熱不足熱量を補うように行われるので、過剰沸き上げを抑制することもできる。
また、請求項2に記載の発明では、制御手段(25)は、過去に太陽光熱源装置(10)により給湯用水を加熱した集熱熱量を太陽光熱源装置(10)により給湯用水が加熱される当日の天気予測情報に基づいて補正して、太陽光熱源装置(10)により給湯用水を加熱する当日の集熱推定熱量を算出することを特徴としている。
これによると、集熱熱量が少なくなる方に天気予測が外れた場合であっても、給湯ピーク時間帯が始まるまでに沸き上げ熱源装置(22)の沸き増し運転により天気予測が当たった場合と同等の熱量を確保することができ、給湯ピーク時間帯に湯切れすることを防止できる。また、天気予測が外れた場合の沸き上げ熱源装置(22)の沸き増し運転は、給湯ピーク時間帯の開始時刻よりも所定時間前から給湯ピーク時間帯開始時刻までの間に集熱不足熱量を補うように行われるので、過剰沸き上げを抑制することもできる。
また、請求項3に記載の発明では、制御手段(25)は、集熱不足熱量の上限を、一日の給湯用必要熱量から電力コストに基づいて定まる所定時間帯開始時の残湯熱量および当日の集熱実績熱量を減じた熱量とすることを特徴としている。
電力コストに基づいて定まる所定時間帯に沸き上げ熱源装置(22)を運転しなくても集熱推定熱量を加えれば一日の給湯用必要熱量を超えてしまう場合には、天気予測が外れたときに集熱推定熱量と当日の集熱実績熱量との差に基づく集熱不足熱量を沸き増すように沸き上げ熱源装置(22)を運転すると、一日の給湯用必要熱量を超える熱量を蓄えることになる。したがって、沸き上げ熱源装置(22)が沸き増す集熱不足熱量に上限を設け、その上限値を一日の給湯用必要熱量から電力コストに基づいて定まる所定時間帯開始時の残湯熱量および当日の集熱実績熱量を減じた熱量とすれば、一日の給湯用必要熱量を超える過剰沸き上げを抑止することができる。
また、請求項4に記載の発明では、制御手段(25)は、当日の給湯ピーク時間帯の開始時刻よりも所定時間前までの太陽光熱源装置(10)による集熱熱量を、予め設定した季節により変動する一日の集熱可能熱量に対する前記所定時間前までの集熱可能熱量の比率で除して、集熱不足熱量を算出するための集熱実績熱量とすることを特徴としている。
これによると、季節により集熱完了時刻が変動し、当日の給湯ピーク時間帯の開始時刻よりも所定時間前の時点で集熱が完了していない場合であっても、集熱完了時の集熱実績熱量を用いて集熱不足熱量を算出することができる。したがって、季節により集熱完了時刻が変動しても、過剰沸き上げを確実に抑制することができる。
また、請求項5に記載の発明では、沸き上げ熱源装置(22)はヒートポンプ装置(22)であることを特徴としている。ヒートポンプ装置(22)を沸き上げ熱源装置とした場合には、沸き上げ熱源装置の時間当たりの出力が比較的小さく、沸き増しにも時間を要するため、給湯ピーク時間帯となってからの沸き増しでは湯切れを発生する可能性が増大する。したがって、沸き上げ熱源装置(22)がヒートポンプ装置(22)である貯湯式給湯装置では、集熱熱量が少なくなる方に天気予測が外れた場合であっても、給湯ピーク時間帯が始まるまでに沸き上げ熱源装置(22)の沸き増し運転により天気予測が当たった場合と同等の熱量を確保することができるという本発明の効果は極めて大きい。
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1の実施形態)
以下、本発明を適用した第1の実施形態における貯湯式給湯装置を図1ないし図4に基づいて説明する。図1は貯湯式給湯装置の全体構成を示す模式図、図2は給湯制御装置25の温調給湯制御プログラム25aの制御処理を示すフローチャートである。
本実施形態の貯湯式給湯装置は、図1に示すように、太陽熱によって熱せられた集熱媒体(例えば、不凍液)で貯湯タンク21内の給湯用水を加熱する太陽光熱源装置である太陽熱加熱装置10と、ヒートポンプサイクルを有する沸き上げ熱源装置であるヒートポンプユニット(ヒートポンプ装置)22により沸き上げられた給湯用水を出湯するヒートポンプ給湯装置(ヒートポンプ式給湯装置)20とから構成されている。
太陽熱加熱装置10は、建物の屋根などに設置される太陽熱集熱器(太陽光集熱器)11、貯湯タンク21内の給湯用水と集熱媒体とを熱交換する熱交換器12、太陽熱で熱せられた集熱媒体を太陽熱集熱器11より熱交換器12に循環させる流体回路を形成する循環流体回路14、および集熱制御手段である集熱制御装置15を備えている。
太陽熱集熱器11は、内部に日射により熱せられる流体回路が形成されており、吸入口11aから吸い込んだ集熱媒体を流通させることで加熱されるようになっている。なお、流体回路の流体温度を検出する図示しない流体温サーミスタが設けられており、太陽熱集熱器11の集熱媒体の温度情報を後述する集熱制御装置15に出力するようになっている。
熱交換器12は、貯湯タンク21内の下方部に配設されたスパイラル状のチューブであって、そのチューブの内部に集熱媒体が循環するように構成されている。そして、循環流体回路14には、集熱媒体を圧送する循環ポンプ14aが設けられており、集熱制御装置15に電気的に接続して制御される。
なお、貯湯タンク21内には上方から下方に向かって、高温の湯、中温の湯、低温の湯の順に給湯用水が貯湯されているので、すなわち、下方ほど低温の湯水が貯湯されるので、熱交換器12を貯湯タンク21内の下方部に配設することによって低温の湯水を集熱媒体により加熱することができる。
また、熱交換器12の出入口近傍には、熱交換器12に流通する出入口流体温(集熱媒体温)を検出する流体温センサ12a、12bと、熱交換器12に流通する集熱媒体の流量を検出する流量カウンタ12cとが設けられ、それぞれ流体温センサ12a、12bで検出された温度情報、および流量カウンタ12cで検出された流量情報が集熱制御装置15に出力するように電気的に接続されている。ここで、これらの流体温センサ12a、12bおよび流量カウンタ12からなる構成が集熱熱量測定手段である。
集熱制御手段である集熱制御装置15は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵のROM(図示せず)には、予め設定された集熱制御プログラム15aが収納されており、太陽熱集熱器11の図示しない流体温サーミスタ、流体温センサ12a、12bからの温度情報、流量カウンタ12cからの流量情報および図示しない操作盤に設けられた操作スイッチからの操作信号等に基づいて循環ポンプ14aを制御するように構成されている。
ヒートポンプ給湯装置20は、内部に給湯用水を蓄える貯湯タンク21、ヒートポンプサイクルからなり貯湯タンク21内の給湯用水を循環させて沸き上げ運転するヒートポンプユニット22、貯湯タンク21の下部から吸い込んだ湯水をヒートポンプユニット22に循環させて貯湯タンク21の上部に戻す水回路を形成する循環水回路23、および給湯制御手段である給湯制御装置25を備えている。
貯湯タンク21は、耐食性に優れた金属製(例えば、ステンレス製)のタンクであり、外周部に図示しない断熱材が配置されており、高温の給湯水を長時間に渡って保温することができるようになっている。また、貯湯タンク21は縦長形状であり、その底面には導入口21aが設けられ、この導入口21aには貯湯タンク21内に水道水(市水)を導入する給水配管13が接続されている。
給水配管13には、導入される水道水の水圧が所定圧となるように調節するとともに、断水などにおける湯の逆流を防止する図示しない減圧逆止弁が設けられている。さらに、給水配管13には温度検出手段である給水サーミスタ13aが設けられており、給水配管13内の温度情報を給湯制御装置25に出力するようになっている。
一方、貯湯タンク21の最上部には導出口21bが設けられ、この導出口21bには、貯湯タンク21内に蓄えられた給湯用水のうち上部に貯留された高温の給湯用水を導出するための高温取り出し管26(上部導出管)が接続されている。
そして、高温取り出し管26の経路途中には、図示しない逃がし弁が設けられた排出配管が接続しており、貯湯タンク21内の圧力が所定圧以上に上昇した場合には、貯湯タンク21内の給湯用水を外部に排出して、貯湯タンク21などにダメージを与えないようになっている。
また、図中に示す符号27を付した構成は、貯湯タンク21内に蓄えられた給湯用水のうち高温の給湯用水よりも湯温の低い中温の給湯用水を取り出すための中温取り出し配管(中間部導出管)であり、貯湯タンク21の上下方向略中央部に接続している。
さらに、図中に示す符号29を付した構成は、高温取り出し管26と中温取り出し管27との下流側合流部位に設けられた高中温混合弁であって、下流側の給湯用配管28に流通する給湯用水の湯温を調節する温度調節弁である。高中温混合弁29は、高温取り出し管26側と中温取り出し管27側との開口面積比を調節することで、高温取り出し管26から取り出した高温の給湯用水と中温取り出し管27から取り出した中温の給湯用水との混合比を調節するようになっている。
本例では、この高中温混合弁29は、図示しない操作盤で操作された設定温度に対して、約5℃程度高い湯温の給湯用水を給湯用配管28に流通させるようになっている。高中温混合弁29は、給湯制御装置25に電気的に接続されており、給湯用配管28に設けられた図示しないサーミスタにより検出される温度情報に基づいてフィードバック制御されるようになっている。
給湯用配管28は、下流端が台所、浴室などの図示しない給湯水栓に通ずる給湯用配管であり、使用側端末までの経路途中には、給湯用混合弁30、給湯サーミスタ28a、流量カウンタ28bが設けられている。
給湯サーミスタ28aは給湯用配管28内の温度情報を、流量カウンタ28bは給湯用配管28内の流量情報を、給湯制御装置25に出力するようになっている。また、給湯用混合弁30は、図示しない給湯水栓に出湯させる給湯用水の湯温を調節する温度調節弁であり、それぞれの開口面積比を調節することで、高中温混合弁29で温度調節された給湯用水と水道水との混合比を調節して操作盤で操作された設定温度に調節するように制御される。
給湯用混合弁30は、給湯制御装置25に電気的に接続されており、給湯サーミスタ28bにより検出される給湯用水の湯温に基づいてフィードバック制御されるようになっている。
貯湯タンク21の底面における導入口21aの近傍には、貯湯タンク21内の水道水を吸入するための吸入口21cが設けられ、貯湯タンク21の上部には、貯湯タンク21内に湯を吐出する吐出口21dが設けられている。この吸入口21cと吐出口21dとは循環水回路23で接続されており、循環水回路23の一部は沸き上げ熱源装置であるヒートポンプユニット22内に配置されている。
また、循環水回路23のヒートポンプユニット22内に配置された部分には、図示しない熱交換器が設けられており、吸入口21cから吸入した貯湯タンク21内の湯水を高温冷媒との熱交換により加熱し、吐出口21dから貯湯タンク21内に戻すことにより貯湯タンク21内の給湯用水を沸き上げることができるようになっている。
なお、本実施形態のヒートポンプユニット22は、図示しない圧縮機、放熱器、減圧器、蒸発器などのヒートポンプサイクルを構成する冷媒機能部品からなる例えば二酸化炭素を冷媒とする超臨界ヒートポンプである。この超臨界ヒートポンプとは、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるヒートポンプサイクルを言い、二酸化炭素以外に、エチレン、エタン、酸化窒素などを冷媒とするものであってもよい。二酸化炭素を冷媒とする超臨界ヒートポンプによれば、比較的高温(例えば、85℃〜90℃程度)の給湯水を沸き上げることができる。
ヒートポンプユニット22は、給湯制御装置25からの制御信号により作動するとともに、作動状態を給湯制御装置25に出力するようになっている。また、貯湯タンク21の上部外壁面には、貯湯タンク21内の上部の湯温を検出する出湯温度センサ21eが設けられており、導出口21bから導出される湯温の温度情報を後述する給湯制御装置25に出力するようになっている。
貯湯タンク21の外壁面には、複数の水位サーミスタ24が縦方向にほぼ等間隔に配置され、貯湯タンク21内に満たされた湯水の各水位レベルでの温度情報を給湯制御装置25に出力するようになっている。これにより、水位サーミスタ24からの温度情報に基づいて、貯湯タンク21内上方の沸き上げられた給湯用水と貯湯タンク21内下方の沸き上げられる前の水との温度境界位置を検出できるようになっている。
給湯制御装置25は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵のROM(図示せず)には、予め設定された給湯制御プログラムが設けられており、給水サーミスタ13a、給湯サーミスタ28a、出湯温度センサ21e、図示しない各種サーミスタなどからの温度情報および図示しない操作パネルからの操作信号等に基づいて、ヒートポンプユニット22内のアクチュエータ類、高中温混合弁29および給湯用混合弁30などを制御するようになっている。
なお、給湯制御装置25は、無線通信もしくは有線通信のいずれかで前述した集熱制御装置15に接続されており、太陽熱加熱装置10側の集熱情報が入力されるように構成されている。
ところで、本実施形態の給湯制御装置25では、給湯制御プログラムの他に、貯湯タンク21内の給湯用水の沸き上げ運転を行なう温調給湯制御プログラム(沸き上げ貯湯制御プログラム)25aが設けられており、電力コストに基づいて定まる所定時間帯、具体的には電力料金が比較的安価な深夜時間帯(例えば、午後11:00〜翌朝7:00)に沸き上げ運転を行なうようになっている。
この沸き上げ運転は、深夜時間帯に達すると各水位サーミスタ24、温度センサからの温度情報に基づいて、ヒートポンプユニット22を作動させて貯湯タンク21内の下部の低温の水を加熱して高温(例えば85℃の湯)の給湯用水として蓄えておく。従って、深夜時間帯終了時(例えば、午前7:00)には、一日に使用する給湯用必要熱量に応じた貯湯量が貯湯タンク21内に蓄えられる。ただし、深夜時間帯以外において、予め設定した貯湯量を超過して使用したときは、所定の最低貯湯量以下となったときに沸き増し運転がなされるように設定されている。
次に、本発明の要部となる図2に示す温調給湯制御プログラム25aの制御処理に基づいて作動を説明する。図2に示すように、まず、制御手段である給湯制御装置25は、第1所定時刻になったか否かを判定する(ステップ210)。例えば、現在時刻が、電力コストに基づいて定まる所定時間帯である深夜時間帯の開始時刻である午後11:00に達したと判断すると、温調給湯制御プログラム25aの制御処理を開始する。
そして、各水位サーミスタ24からの温度、水位情報、および、集熱制御装置15から集熱情報のうち集熱熱量SQを読み込む(ステップ220)。ここで、集熱熱量SQは、太陽熱集熱器11で集熱した集熱媒体で貯湯タンク21内の給湯用水を加熱した熱量を示すものであり、太陽熱加熱装置10を制御する集熱制御装置15内に設けられた集熱熱量演算手段により求められた集熱熱量SQが読み込まれるものである。
例えば、太陽熱で熱せされた集熱媒体の温度が、貯湯タンク21内の熱交換器12近傍の湯温に対し温度差が所定温度以上になると、循環ポンプ14aが作動して太陽熱集熱器11で熱せされた集熱媒体が熱交換器12に循環される。これにより、貯湯タンク21内の給湯用水が加熱される。そして、その温度差が所定温度以下に達すると循環ポンプ14aが停止して集熱媒体での加熱を停止するようになっている。
このときに、集熱制御装置15では、流体温センサ12a、12bおよび流量カウンタ12cで検出された温度、流量情報に基づいて、熱交換器12から出力される単位時間当たりの加熱量を集熱熱量演算手段により求めて累積して、一日あたりの集熱熱量SQとして学習して記憶している。
そして、一日あたりの集熱熱量SQを直近の所定期間分(例えば10日分、あるいは1週間分ないし2週間分)記憶しておいて、ステップ220にて、集熱熱量SQを読み込むときに、過去所定期間分のデータに基づいて最大値を求めて読み込むようにしている。直近の所定期間の集熱熱量うちの最大値を求めることで、季節変動を加味した晴天時の集熱熱量SQを比較的容易に得ることができる。
ステップ220を実行したら、インターネットもしくはFM多重通信等を介して、天気予測情報を図示しない天気予測情報取得手段で取得し、取得した翌日昼間(給湯用水を使用する当日昼間)の天気予測情報を読み込む(ステップ230)。ここでは、通信手段を介して外部から天気予測情報を取得していたが、例えば、大気圧センサを備え、この大気圧センサから得られる圧力値の変化に応じて天気予測情報を自ら生成するものであってもよい。
ステップ230を実行したら、一日の給湯用必要熱量Q2を求める(ステップ240)。この給湯用必要熱量Q2は翌日に使用する給湯の用途に供する給湯用水の必要熱量を求めるものであり、本実施形態では、給湯用配管28から出湯される温度調節された給湯用水の熱量を、給水サーミスタ13a、給湯サーミスタ28a、流量カウンタ28bなどで検出された温度、流量情報に基づいて単位時間当たりの給湯熱量を求めて累積して、一日あたりの給湯用必要熱量Q2として給湯制御装置25で学習して記憶している。
そして、一日あたりの給湯用必要熱量Q2を少なくとも直近の所定期間分(例えば10日分、あるいは1週間分ないし2週間分)にわたって記憶しておいて、ステップ270にて給湯用必要熱量Q2を求めるときに、直近の過去所定期間分のデータに基づいて平均値を求めるようにしている。
そして、次に、残熱熱量Q1を求める(ステップ250)。この残熱熱量Q1はステップ210の第1所定時刻における給湯用水の未使用分の貯湯熱量であって、例えば、所定温度(例えば、60℃程度)以上の給湯用水の熱量を求めるものであり、ステップ220で取得した各水位サーミスタ24からの温度、水位情報に基づいて求める。
ステップ250までを実行したら、ステップ230で読み込んだ天気予測情報から、集熱熱量SQを補正する補正係数Kを算出する(ステップ260)。例えば、天気予測情報が晴れの場合には補正係数K=1、曇りの場合には補正係数K=0.5、雨降りの場合には補正係数K=0と決定する。
したがって、ステップ260で算出した補正係数Kをステップ220で求めた晴天時の集熱熱量SQに乗じることで、給湯用水を使用する当日昼間に集熱できると推定される集熱推定熱量(予測集熱熱量)K・SQが算出できる。
このように、補正係数Kは、晴天時の集熱熱量SQを補正するものであるので、ステップ220では、集熱熱量SQを読み込むときに、直近の過去所定期間にわたる一日あたりの集熱熱量の実績値を、それぞれ当日の天気実績に基づく補正係数Kで除して(雨天時は除く)、それらの平均値を算出して、晴天時の集熱熱量SQとするものであってもよい。これによれば、直近の過去所定期間の一日当たりの集熱熱量最大値を用いる場合よりも、算出処理は複雑になるものの、季節変動を加味した晴天時の集熱熱量SQを精度よく得ることができる。
ステップ260までを実行したら、次に、必要沸き上げ熱量Qを算出する(ステップ270)。具体的には下記数式1より必要沸き上げ熱量Qを算出する。
(数式1)
Q=Q2−Q1−K・SQ
すなわち、残湯熱量Q1および集熱媒体で加熱できると予測される集熱推定熱量K・SQを加味して給湯用必要熱量Q2を確保するための必要沸き上げ熱量Qを算出している。
ステップ270を完了したら、深夜時間帯の間に沸き上げを完了するように(好ましくは深夜時間帯の終了時刻直前に沸き上げを完了するように)、ヒートポンプユニット22を駆動して、必要沸き上げ熱量Qを加えQ+Q1の熱量を貯湯タンク21の上部から貯湯するように沸き上げ運転を行う(ステップ280)。ここでは、必要沸き上げ熱量Qを比較的小さくできるので、ヒートポンプユニット22の沸き上げ蓄熱運転における省エネルギー化を図ることができる。
そして、深夜時間帯が終了して昼間になり、太陽光集熱器11で太陽光を受光して太陽熱で熱せされた集熱媒体の温度が貯湯タンク21内の熱交換器12近傍の湯温よりも所定温度以上高くなると、循環ポンプ14aが作動して太陽熱集熱器11で熱せされた集熱媒体が熱交換器12に循環される。これにより、貯湯タンク21内のヒートポンプユニット22で沸き上げられた給湯用水よりも下方部の給湯用水が加熱され昇温される。
昼間時間帯において、給湯制御装置25は、第2所定時刻になったか否かを判定する(ステップ290)。例えば、現在時刻が、給湯ピーク時間帯の開始時刻17:00よりも所定時間前の時刻である15:00に達したと判断すると、ステップ300へ進む。ここで、給湯ピーク時間帯とは、給湯使用量が他の時間帯よりも多い時間帯であり、例えば、夕方から夜の間に湯を多く使用する17:00〜23:00とすることができる。
ステップ300では、当日のこれまでの(朝から15時までの)集熱熱量を集熱制御装置15から読み込み集熱実績熱量SQzとする。そして、ステップ270で用いた集熱推定熱量(予測集熱熱量)K・SQを読み込み(ステップ310)、集熱不足熱量(不足集熱熱量)ΔQmnsを算出する(ステップ320)。具体的には下記数式2より集熱不測熱量ΔQmnsを算出する。
(数式2)
ΔQmns=K・SQ−SQz
すなわち、集熱推定熱量K・SQと集熱実績熱量SQzとの差から集熱不足熱量ΔQmnsを算出する。
ステップ320を実行したら、給湯ピーク時間帯の開始時刻までに集熱不足熱量ΔQmnsに相当する熱量を沸き増すようにヒートポンプユニット22を駆動して、貯湯タンク21の上部から貯湯する沸き増し運転を行う(ステップ330)。ただし、フローチャートには示していないが、ステップ320で算出した集熱不足熱量ΔQmnsが所定値未満と僅かである場合には、ヒートポンプユニット22を効率的に運転できないため、ステップ330は行わない。
給湯制御装置25は、給湯ピーク時間帯の開始時刻(例えば、17:00)において、貯湯タンク21内の貯湯熱量が給湯ピーク時間帯の給湯使用熱量の学習値に対して不足していれば、ヒートポンプユニット22を運転して不足熱量を沸き増す沸き増し運転を行うようになっている。
また、給湯制御装置25は、貯湯タンク21内の貯湯量が湯切れ防止のために予め設定した最低貯湯量(例えば50L)を下回った場合には、時刻に係わらず最低貯湯量を確保するようにヒートポンプユニット22の沸き増し運転を行うようになっている。
なお、本実施形態では、制御手段である給湯制御装置25で図2に示すフローの制御動作を行っていたが、制御ステップの一部を集熱制御装置15側で行うものであってもよい。すなわち、制御手段は集熱制御装置15および給湯制御装置25であってもかまわない。
また、太陽熱加熱装置10による集熱熱量SQを集熱制御装置15側で求め、給湯制御装置25が集熱熱量SQを読み込むように構成したが、これに限らず、集熱制御装置15側で取得した集熱熱量測定手段である流体温センサ12a、12bおよび流量カウンタ12cの検出値を、給湯制御装置25が直接読み込んで、読み込まれた温度、流量情報に基づいて、単位時間当たりの加熱量を求めて累積し、一日あたりの集熱熱量SQとして学習して記憶するようにしてもよい。そして、給湯制御装置25側で一日あたりの集熱熱量SQを所定期間分記憶しておいて、この所定期間分のデータにから最大値を求めてもよい。
また、集熱実績熱量SQzについても、集熱熱量SQと同様に、給湯制御装置25が算出するものであってもよい。
上述の構成および作動によれば、制御手段である給湯制御装置25は、給湯ピーク時間帯の開始時刻17時よりも所定時間前である15時に、天気予測情報に基づいて補正して予測した集熱推定熱量K・SQと当日の集熱実績熱量SQzとの差から集熱不足熱量ΔQmnsを算出し、給湯ピーク時間帯の開始時刻17時までに、算出した集熱不足熱量ΔQmns分を沸き増すようにヒートポンプユニット22の沸き増し運転を行う。
したがって、昼間時間帯に集熱熱量が少なくなる方に天気予測が外れた場合であっても、給湯ピーク時間帯が始まるまでにヒートポンプユニット22の沸き増し運転により、天気予測が当たって予測通りの集熱ができた場合と同等の熱量を確保することができ、給湯ピーク時間帯に湯切れすることを防止できる。また、天気予測が外れた場合のヒートポンプユニット22の沸き増し運転は、給湯ピーク時間帯の開始時刻よりも2時間前から給湯ピーク時間帯開始時刻までの間に集熱不足熱量ΔQmns分を補うように行われるので、過剰沸き上げを抑制することもできる。
ここで、図3および図4を用いて、本実施形態の作動例について説明する。図3および図4では、各時刻における貯湯タンク21内の貯湯状態を模式的に示しており、貯湯タンク21内の破線は、層状に積層された温度の異なる湯水の境界を示しており、破線が1本の場合は、上部が高温水で下部が低温水、破線が2本の場合は、上部が高温水、中間部が中温水で下部が低温水となっており、高温水と中温水とが給湯用に用いることができる熱量を有する湯水となっている。なお、比較例を示す図5においても同様である。
なお、図3では、昼間時間帯に天気予測が当たった場合(例えば天気予測が晴れで実際にも晴れであった場合)を示しており、図4および図5では昼間時間帯に天気予測が外れた場合(例えば天気予測が晴れで実際には雨であった場合)を示している。
本実施形態によれば、図3に示すように、深夜時間帯に昼間時間帯の予測集熱熱量分を差し引いた比較的少ない沸き上げを行い、昼間時間帯に天気予測が当たった場合には、15時の時点で沸き上げ貯湯水の下方に予測集熱熱量分の湯水が貯湯されている。したがって、17時の時点で一日の給湯必要熱量に基づいて給湯負荷が高い給湯ピーク時間帯の必要熱量がほぼ確保されており、17時の時点で貯湯タンク21内の貯湯熱量が給湯ピーク時間帯の給湯使用熱量の学習値に対して不足分があるのであれば不足熱量を沸き増して、給湯ピーク時間帯に湯切れを起こすことなく風呂の湯張りや給湯を行なうことができる。
また、図4に示すように、深夜時間帯に昼間時間帯の予測集熱熱量分を差し引いた比較的少ない沸き上げを行い、昼間時間帯に天気予測が外れた場合には、15時の時点で沸き上げ貯湯水の下方に予想集熱熱量分より熱量が少ない湯水が集熱貯湯されている、もしくは、集熱貯湯されていない(本例では集熱された貯湯水はない)。ところが、予測集熱熱量と集熱実績熱量との乖離分の不足熱量は、15時から17時までの間に沸き増しされる。したがって、17時の時点では、天気予測が当たった場合と同等に、一日の給湯必要熱量に基づいて給湯負荷が高い給湯ピーク時間帯の必要熱量がほぼ確保されており、17時の時点で貯湯タンク21内の貯湯熱量が給湯ピーク時間帯の給湯使用熱量の学習値に対して不足分があるのであれば不足熱量を沸き増して、給湯ピーク時間帯に湯切れを起こすことなく風呂の湯張りや給湯を行なうことができる。
これに対し、図2に示すステップ290〜330を行わない制御の場合には、図5に示すように、深夜時間帯に昼間時間帯の予測集熱熱量分を差し引いた比較的少ない沸き上げを行い、昼間時間帯に天気予測が外れた場合には、17時の時点で沸き上げ貯湯水の下方に予想集熱熱量分より熱量が少ない湯水が集熱貯湯されている、もしくは、集熱貯湯されていない(本例では集熱された貯湯水はない)。したがって、17時の時点で給湯負荷が高い給湯ピーク時間帯の必要熱量には大きく不足しており、17時の時点で貯湯タンク21内の貯湯熱量が給湯ピーク時間帯の給湯使用熱量の学習値に対して不足分があるので不足熱量を沸き増していくが、既に給湯ピーク時間帯に突入しており、給湯ピーク時間帯の風呂の湯張りや給湯等を行なう際に沸き増しが間に合わず、湯切れを発生してしまう。
このように、本実施形態によれば、昼間時間帯に天気予測が外れた場合であっても、給湯ピーク時間帯が始まる17時までに沸き増しして、天気予測が当たって予測通りの集熱ができた場合と同等の熱量を確保することができ、給湯ピーク時間帯に湯切れすることを防止できる。
また、集熱推定熱量を直近の所定期間に太陽熱加熱装置10により給湯用水に集熱した集熱実績熱量と給湯用水に集熱される当日の天気予測情報とに基づいて算出しているので、集熱実績熱量を天気予測情報により補正して季節変動を加味しつつ集熱推定熱量を精度よく算出することができる。
また、ヒートポンプユニット22を沸き上げ熱源装置とする場合には、ヒートポンプは時間当たりの出力が比較的小さく、沸き増しにも時間を要するため、天気予測が外れた際に給湯ピーク時間帯となってからの沸き増しでは湯切れを発生する可能性が増大する。したがって、本実施形態のように、ヒートポンプユニット22を沸き上げ熱源装置としている場合に、集熱熱量が少なくなる方に天気予測が外れた場合であっても、給湯ピーク時間帯が始まるまでにヒートポンプユニット22の沸き増し運転により天気予測が当たった場合と同等の熱量を確保することができるという効果は極めて大きい。
また、太陽熱集熱器11で熱せられた集熱媒体を蓄えるためのタンクを別に設ける必要がないことでその設置スペースが小さくできる。
また、太陽熱加熱装置10は、熱交換器12から給湯用水に出力される集熱熱量SQを測定する集熱熱量測定手段を流体温センサ12a、12bおよび流量カウンタ12cで構成しており、熱交換器12に流通する集熱媒体の温度、流量情報などから集熱熱量を容易に算出することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について図6に基づいて説明する。
本第2の実施形態は、前述の第1の実施形態と比較して、給湯ピーク時間帯の開始時刻までに沸き増す集熱不足熱量に相当する熱量に上限を設け、過剰沸き上げを一層抑制している点が異なる。なお、第1の実施形態と同様の部分については、同一の符号をつけ、その説明を省略する。
図6に示すように、本第2の実施形態では、給湯制御装置25は、ステップ290で第2所定時刻(例えば15:00)に達したと判断すると、ステップ300では、当日のこれまでの(朝から15時までの)集熱熱量を集熱制御装置15から読み込み集熱実績熱量SQzとする。そして、ステップ310で集熱推定熱量(予測集熱熱量)K・SQを読み込み、集熱推定熱量K・SQと集熱実績熱量SQzとの差(K・SQ−SQz)を算出する(ステップ312)。
次に、一日の給湯用必要熱量Q2から残湯熱量Q1および集熱実績熱量SQzを減じた熱量(Q2−Q1−SQz)を算出する(ステップ314)。そして、ステップ312で算出した熱量(K・SQ−SQz)と、ステップ314で算出した熱量(Q2−Q1−SQz)とを比較し、小さい方を集熱不足熱量(不足集熱熱量)ΔQmnsとする(ステップ322)。
ステップ322を実行したら、ステップ330へ進み、第1の実施形態と同様に沸き増し運転を行う。
第1の実施形態では、熱量(K・SQ−SQz)を集熱不足熱量(不足集熱熱量)ΔQmnsとしていたが、本第2の実施形態では、熱量(K・SQ−SQz)を集熱不足熱量(不足集熱熱量)ΔQmnsとするものの、これに、集熱不足熱量ΔQmnsの上限を熱量(Q2−Q1−SQz)とするという制限を設けたことと同等となる。
深夜時間帯にヒートポンプユニット22を運転しなくても集熱推定熱量K・SQを加えれば一日の給湯用必要熱量Q2を超えてしまう場合には、15:00〜17:00に集熱推定熱量K・SQと当日の集熱実績熱量SQzとの差である集熱不足熱量ΔQmnsを沸き増すようにヒートポンプユニット22を運転すると、一日の給湯用必要熱量Q2を超える熱量を蓄えることになり、不必要な沸き増しを行うことになる。
そこで、ヒートポンプユニット22が沸き増す集熱不足熱量ΔQmnsに上限を設け、その上限値を給湯用必要熱量Q2から残湯熱量Q1および集熱実績熱量SQzを減じた熱量(Q2−Q1−SQz)としている。これにより、給湯用必要熱量Q2を超える過剰沸き上げを抑止することができる。
上述の説明では、ステップ322でステップ312で算出した熱量(K・SQ−SQz)と、ステップ314で算出した熱量(Q2−Q1−SQz)とを比較し、小さい方を集熱不足熱量ΔQmnsとしていたが、熱量の比較はこれに限定されるものではなく、これと同義の比較であればよい。
集熱推定熱量K・SQと熱量(Q2−Q1)とを比較して、熱量K・SQの方が小さいときには熱量(K・SQ−SQz)を集熱不足熱量ΔQmnsとし、熱量(Q2−Q1)の方が小さいときには熱量(Q2−Q1−SQz)を集熱不足熱量ΔQmnsとしてもよい。
また、ステップ270で算出した必要沸き上げ熱量Qが正値であるときには熱量(K・SQ−SQz)を集熱不足熱量ΔQmnsとし、必要沸き上げ熱量Qが負値であるときには熱量(Q2−Q1−SQz)を集熱不足熱量ΔQmnsとしてもよい。
また、ステップ280で沸き上げ運転を行ったときには熱量(K・SQ−SQz)を集熱不足熱量ΔQmnsとし、ステップ280で沸き上げ運転を行わなかったときには熱量(Q2−Q1−SQz)を集熱不足熱量ΔQmnsとしてもよい。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について図7に基づいて説明する。
本第3の実施形態は、前述の第1の実施形態と比較して、季節により集熱完了時刻が変動することを考慮して、集熱不足熱量を算出するときに集熱が完了していなくても、集熱完了時の集熱実績熱量を用いて集熱不足熱量を算出して、過剰沸き上げを確実に抑制している点が異なる。なお、第1の実施形態と同様の部分については、同一の符号をつけ、その説明を省略する。
第1の実施形態では、ステップ320において、前述の数式2によりに集熱不測熱量ΔQmnsを算出していたが、本第3の実施形態では、当日の15時時点での集熱実績熱量SQzを補正係数K2で除して一日の集熱実績熱量としている。本実施形態のステップ320では、具体的には下記数式3より集熱不測熱量ΔQmnsを算出する。
(数式3)
ΔQmns=K・SQ−SQz÷K2
ここで補正係数K2は、一日の集熱可能熱量に対する集熱集計時点(15時時点)での集熱可能熱量の比であり、例えば図7に示すような月日(カレンダー)と補正係数K2との関係を予め設定してある。
図7に示すように、秋分の日から春分の日までは、15時までに集熱を完了する(100%集熱する)ため補正係数K2を「1」としており、夏至の日を中心とする約2ヶ月間は、15時までに集熱を80%完了する(80%集熱する)ため補正係数K2を「0.8」としている。
また、春分の日から夏至の日1ヶ月前までは、15時までに集熱を完了する比率に応じて補正係数K2を漸次減少させており、夏至の日1ヵ月後から秋分の日までは、15時までに集熱を完了する比率に応じて補正係数K2を漸次増大させている。
このように、15時時点の集熱実績熱量SQzを予め設定した季節により変動する一日の集熱可能熱量に対する15時までの集熱可能熱量の比率で除して補正し、集熱不測熱量ΔQmnsを算出するための真の集熱実績熱量としている。これにより、季節により集熱完了時刻が変動し、給湯ピーク時間帯の開始時刻17時よりも所定時間前である15時の時点で集熱が完了していない場合であっても、集熱完了時の集熱実績熱量を用いて集熱不足熱量を算出することができる。したがって、季節により集熱完了時刻が変動しても、過剰沸き上げを確実に抑制することができる。
夏場等において15時時点で集熱が完了していない場合に、15時時点での集熱実績熱量をそのまま用いると、15時以降に集熱する熱量が考慮されず、17時までに過剰沸き増しを行ってしまうが、この対策として集熱集計時刻を集熱完了時として給湯ピーク時間帯開始時刻に近づけ過ぎると、沸き増し時間が充分に確保できず、沸き増しが完了していない状態で給湯ピーク時間帯に突入し、湯切れを発生してしまう場合がある。本実施形態によれば、このような不具合の発生を防止することができる。
なお、ここでは、集熱集計から沸き増し開始を15時に固定しているが、給湯ピーク時間帯の開始時刻までに沸き増し運転時間が確保できるのであれば、季節に応じて時刻をずらすものであってもよい。例えば、一年を通じて、一日の集熱可能熱量に対する集熱熱量割合が80%となる時刻を、給湯ピーク時間帯の開始時刻17時よりも所定時間前の時刻として変動させるものであってもよい。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、給湯制御装置25は、過去に太陽熱加熱装置10により給湯用水を加熱した集熱熱量を太陽熱加熱装置10により給湯用水が加熱される当日の天気予測情報に基づいて補正して、太陽熱加熱装置10により給湯用水を加熱する当日の集熱推定熱量を算出していたが、これに限らず、天気予測情報に基づかずに、例えば、一定の係数を常に集熱熱量に乗じること等で当日の集熱推定熱量を設定するものであってもよい。
これによると、太陽熱加熱装置10によって実際に集熱した集熱実績熱量が集熱推定熱量より少なくなる方に外れた場合であっても、給湯ピーク時間帯が始まるまでにヒートポンプ装置22の沸き増し運転により、集熱推定熱量が得られた場合と同等の熱量を確保することができ、給湯ピーク時間帯に湯切れすることを防止できる。また、集熱実績熱量が集熱推定熱量より少なく方に外れた場合のヒートポンプ装置22の沸き増し運転は、給湯ピーク時間帯の開始時刻よりも所定時間前から給湯ピーク時間帯開始時刻までの間に集熱不足熱量を補うように行われるので、過剰沸き上げを抑制することもできる。
また、上記各実施形態では、沸き上げ熱源装置であるヒートポンプユニット22は、高圧側の冷媒圧力が臨界圧力を超える超臨界ヒートポンプサイクルを有する装置であったが、これに限定されるものではなく、高圧側冷媒圧力が臨界圧以下であるヒートポンプサイクルを備えるものであってもよい。また、沸き上げ熱源装置はヒートポンプ装置に限定されず、例えば電気ヒータによって給湯用水を沸き上げる熱源装置であってもかまわない。
本発明を適用した第1の実施形態における貯湯式給湯装置の全体構成を示す模式図である。 第1の実施形態における給湯制御装置25の沸き上げ運転制御動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態における貯湯式給湯装置の作動例を説明する図である。 第1の実施形態における貯湯式給湯装置の作動例を説明する図である。 比較例である貯湯式給湯装置の作動例を説明する模式図である。 第2の実施形態における給湯制御装置25の沸き上げ運転制御動作を示すフローチャートである。 第3の実施形態における月日と補正係数K2との関係を示すグラフである。
符号の説明
10 太陽熱加熱装置(太陽光熱源装置)
11 太陽熱集熱器(太陽光集熱器)
12 熱交換器
15 集熱制御装置
20 ヒートポンプ給湯装置
21 貯湯タンク
22 ヒートポンプユニット(ヒートポンプ装置、沸き上げ熱源装置)
25 給湯制御装置(制御手段)

Claims (5)

  1. 内部に給湯用水を貯えるための貯湯タンク(21)と、
    前記貯湯タンク(21)内の給湯用水を沸き上げる沸き上げ熱源装置(22)と、
    太陽光集熱器(11)で太陽光を受光して加熱された集熱媒体により前記貯湯タンク(21)内の給湯用水を加熱する太陽光熱源装置(10)と、
    前記沸き上げ熱源装置(22)の運転を制御する制御手段(25)と、を備え、
    前記制御手段(25)が、
    過去に前記太陽光熱源装置(10)により給湯用水を加熱した集熱熱量に基づいて、前記太陽光熱源装置(10)により給湯用水を加熱する当日の集熱推定熱量を設定し、
    電力コストに基づいて定まる所定時間帯に、一日の給湯用必要熱量から前記所定時間帯開始時の残湯熱量および前記集熱推定熱量を減じた熱量を加えるように前記沸き上げ熱源装置(22)の運転を制御する貯湯式給湯装置において、
    前記制御手段(25)は、
    給湯使用熱量が他の時間帯より多い給湯ピーク時間帯の開始時刻よりも所定時間前に、前記集熱推定熱量と当日の集熱実績熱量との差に基づいて集熱不足熱量を算出し、
    前記給湯ピーク時間帯の開始時刻までに前記集熱不足熱量に相当する熱量を沸き増すように前記沸き上げ熱源装置(22)を運転することを特徴とする貯湯式給湯装置。
  2. 前記制御手段(25)は、過去に前記太陽光熱源装置(10)により給湯用水を加熱した集熱熱量を前記太陽光熱源装置(10)により給湯用水が加熱される当日の天気予測情報に基づいて補正して、前記太陽光熱源装置(10)により給湯用水を加熱する当日の集熱推定熱量を算出することを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
  3. 前記制御手段(25)は、前記集熱不足熱量の上限を、前記給湯用必要熱量から前記残湯熱量および前記集熱実績熱量を減じた熱量とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の貯湯式給湯装置。
  4. 前記制御手段(25)は、当日の前記給湯ピーク時間帯の開始時刻よりも前記所定時間前までの前記太陽光熱源装置(10)による集熱熱量を、予め設定した季節により変動する一日の集熱可能熱量に対する前記所定時間前までの集熱可能熱量の比率で除して、前記集熱不足熱量を算出するための前記集熱実績熱量とすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の貯湯式給湯装置。
  5. 前記沸き上げ熱源装置(22)は、ヒートポンプ装置(22)であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の貯湯式給湯装置。
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