JP2010112568A - 加湿装置 - Google Patents

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健司 南雲
Toshikatsu Katagiri
敏勝 片桐
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洋平 日高
Takumoto Ikada
拓素 井加田
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智 飯高
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Abstract

【課題】好適に加湿可能な加湿装置を提供する。
【解決手段】複数の中空糸膜12が束ねられてなる中空糸膜束11と、ケース21と、を有し、空気が中空糸膜束11の前端側から中空糸膜12内に流入し、カソードオフガスがケース21内であって中空糸膜12外を通流する加湿器10と、中空糸膜束11内におけるカソードオフガスの通流領域Rに対応して、空気が中空糸膜12内を通流するように、中空糸膜束11の前端側における空気の流入領域Sを可変する板状体41及び板状体41を回動させるサーボモータ51を有する流入領域可変手段と、を備える加湿装置1である。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池等に供給される空気等の流体を加湿する加湿器を備える加湿装置に関する。
固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)等の燃料電池においては、燃料電池を構成する電解質膜の湿潤状態を確保するべく、水素(燃料ガス)、酸素を含む空気(酸化剤ガス)を加湿する加湿器が必要とされる。このような加湿器は、中空糸膜を束ねてなる中空糸膜束と、中空糸膜束を収容するケースとを備え、例えば、燃料電池に向かう加湿すべき空気が中空糸膜内を、燃料電池のカソードから排出された多湿のカソードオフガスが中空糸膜外を、それぞれ通流する(特許文献1参照)。
特開2006−3069号公報
ところが、ケース内に流入し中空糸膜束に向かうカソードオフガスの流量が少ない場合、カソードオフガスの流れが、中空糸膜束の輪切り断面方向において、ばらついてしまう。すなわち、この流量の少ないカソードオフガスは、中空糸膜束内の全体に行き渡らず、例えば、カソードオフガスの流入部から近い部分に偏ってしまう。そして、このようにカソードオフガスが偏って通流すると、カソードオフガスの未通流の部分における中空糸膜内を通流する空気が好適に加湿されない虞がある。
そこで、本発明は、好適に加湿可能な加湿装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、複数の中空糸膜が束ねられてなる中空糸膜束と、前記中空糸膜束を収容する筒状のケースと、を有し、第1流体が前記中空糸膜束の一端側から前記中空糸膜内に流入し、前記第1流体と異なる湿度の第2流体が、前記中空糸膜束の外周面に向かって流入した後、前記ケース内であって前記中空糸膜外を通流する加湿器と、前記中空糸膜束内における第2流体の通流領域に対応して、第1流体が前記中空糸膜内を通流するように、前記中空糸膜束の一端側における第1流体の流入領域を可変する流入領域可変手段と、を備えることを特徴とする加湿装置である。
ここで、「前記中空糸膜束内における第2流体の通流領域に対応して、第1流体が前記中空糸膜内を通流する」とは、その外を第2流体が通流する中空糸膜内を、第1流体が通流することを意味する。
このような加湿装置によれば、流入領域可変手段が、中空糸膜束内における第2流体の通流領域に対応して、第1流体が中空糸膜内を通流するように、中空糸膜束の一端側における第1流体の流入領域を可変する。これにより、ケース内において、第1流体は、外を第2流体が通流する中空糸膜内を通流する。したがって、中空糸膜を介して、湿度が低い第1流体又は第2流体を好適に加湿できる。
また、前記流入領域可変手段は、前記中空糸膜束の一端側の近傍で回動軸周りに回動することで前記流入領域を可変する板状の板状体と、前記中空糸膜束内における第2流体の通流領域に対応して前記板状体を回動させる駆動手段と、を備えることを特徴とする加湿装置である。
このような加湿装置によれば、駆動手段が、第2流体の通流領域に対応して、板状体を回動することにより、中空糸膜束の一端側における第1流体の流入領域を可変できる。
また、前記流入領域可変手段は、前記中空糸膜の一端側の近傍において、第1流体が通流する流路を囲み、変形することで前記流入領域を可変する可撓性を有する壁部と、前記中空糸膜束内における第2流体の通流領域に対応して前記壁部を変形させる駆動手段と、を備えることを特徴とする加湿装置である。
このような加湿装置によれば、駆動手段が、第2流体の通流領域に対応して、壁部を変形することにより、中空糸膜束の一端側における第1流体の流入領域を可変できる。
本発明によれば、好適に加湿可能な加湿装置を提供することができる。
≪第1実施形態≫
以下、本発明の第1実施形態について、図1から図5を参照して説明する。
≪燃料電池システムの構成≫
まず、第1実施形態に係る加湿装置が組み込まれた燃料電池システム100の構成について、図1を参照して説明する。
燃料電池システム100は、図示しない燃料電池自動車(移動体)に搭載されており、燃料電池スタック110と、水素タンク121と、コンプレッサ131と、加湿器10を有する加湿装置1と、アクセル61と、これらを電子制御するECU70(Electronic Control Unit、電子制御装置)と、を備えている。
燃料電池スタック110は、固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)であり、MEA(Membrane Electrode Assembly、膜電極接合体)をセパレータ(図示しない)で挟持してなる単セルが複数積層されて構成されている。MEAは、電解質膜(固体高分子膜)と、これを挟持するカソード及びアノードとを備えている。各セパレータには、溝や貫通孔からなるアノード流路111及びカソード流路112が形成されている。
そして、水素が、水素タンク121から、配管121a、アノード流路111を介してアノードに供給され、酸素を含む空気が、外気を吸気するコンプレッサ131から、配管131a、加湿器10、配管131b、カソード流路112を介してカソードに供給されると、アノード及びカソードに含まれる触媒(Pt等)上で電極反応が起こり、燃料電池スタック110が発電可能な状態となる。
このように発電可能な状態の燃料電池スタック110と、外部負荷(例えば走行用のモータ)とが電気的に接続され、電流が取り出されると、燃料電池スタック110が発電するようになっている。
また、アノード流路111から排出されたアノードオフガスは、配管121bを介して、希釈器132に排出されるようになっている。一方、カソード流路112から排出されたカソードオフガスは、配管131c、加湿器10、配管132aを介して、希釈器132に排出され、希釈器132においてアノードオフガス中の未消費の水素を希釈するようになっている。そして、希釈後のガスは、配管132bを介して、車外に排出されるようになっている。
なお、カソードオフガスは、カソードにおける電極反応により生成する水蒸気(水分)により多湿である。また、生成した水蒸気の一部は電解質膜をアノード側に透過するので、アノードオフガスも多湿である。
このようにコンプレッサ131から吐出された空気は、加湿器10で加湿された後、カソード流路112に供給され、燃料電池スタック110の発電に寄与した後、カソードオフガスとして、カソード流路112から排出され、加湿器10に流入する。すなわち、コンプレッサ131から吐出された空気は、途中で分岐等することなく、カソードオフガスとして加湿器10に流入する。したがって、加湿器10に流入するカソードオフガスの流量は、コンプレッサ131から吐出される空気の流量や、コンプレッサ131の回転速度と比例関係となる。
次に、加湿装置1の具体的構成について、図2〜図4を参照して説明する。ここで、明確に説明するために、図2を基準として、前、後、左、右、上、下を設定する。
加湿装置1は、加湿器10と、板状体41(図3参照)と、サーボモータ51(駆動手段)とを備えている。
加湿器10は、コンプレッサ131からカソード流路112に向かう加湿すべき空気(第1流体)を、カソード流路112から排出された多湿のカソードオフガス(第2流体)で加湿するものであって、その外形は図2示すように略直方体を呈している。すなわち、カソード流路112に向かう空気の湿度と、カソードオフガスの湿度とは異なり、カソードオフガスの湿度が高くなっている。
図3に示すように、加湿器10は、中空糸膜束11と、中空糸膜束11を収容する四角筒状のケース21とを備えている。なお、中空糸膜束11とケース21との軸方向(長手方向)は略一致している。
中空糸膜束11は、ポリイミド等から形成され、水分透過性を有する中空糸膜12が、複数本(例えば10〜10000本)にて束ねられたものである。
ケース21は、その内部に、中空糸膜束11を収容する四角筒状の容器であり、例えば、PC(ポリカーボネート)やPPO(ポリフェニレンオキサイド)等の硬質樹脂から形成されている。
中空糸膜束11の前側及び後側は、エポキシ樹脂等から形成されるポッティング部13、13(封止部)を介して、ケース21に固定されている。そして、ケース21の前側には前キャップ31が取り付けられており、ケース21の後側には後キャップ33が取り付けられている。
そして、コンプレッサ131からの空気は、前キャップ31の空気流入部32から前キャップ31内を通って各中空糸膜12内に流入し、各中空糸膜12内を後方に向かって通流した後、後キャップ33内を通って、後キャップ33の空気流出部34から外部(配管131b、図1)に流出するようになっている。
一方、カソードオフガスは、四角筒状を呈するケース21の天壁部22(周壁部の一部)の後側に形成されたオフガス流入部22a(第2流体流入部)から、下方に向かって、つまり、中空糸膜束11の上面14(外周面の一部)に向かって流入するようになっている。このように流入したカソードオフガスは、中空糸膜12外であってケース21(中空糸膜束11)内を前方に向かって通流した後、ケース21の底壁部23の前側に形成されたオフガス流出部23aから外部(配管132a、図1)に流出するようになっている。
すなわち、加湿すべき燃料電池スタック110に向かう空気が中空糸膜12内を後方に向かって通流し、多湿のカソードオフガスが中空糸膜12外を前方に向かって通流するように構成されている。つまり、空気の通流方向とカソードオフガスの通流方向とは対向しており、空気が効率的に加湿されるようになっている。
また、カソードオフガスは、その流量が多くなると、図4に示すように、上下方向(カソードオフガスの流入方向)において中空糸膜束11の下側まで流入し、中空糸膜束11内の全体を前方に向かって通流する傾向を有している。つまり、カソードオフガスの流量が多くなると、中空糸膜束11内におけるカソードオフガスの通流領域Rは大きくなる。
一方、その流量が少なくなると、カソードオフガスは、図3に示すように、上下方向において中空糸膜束11の下側には流入できず、オフガス流入部22aから近い中空糸膜束11の上側部分内を前方に向かって通流する傾向を有している。つまり、カソードオフガスの流量が少なくなると、中空糸膜束11内におけるカソードオフガスの通流領域Rは小さくなる。
このような加湿器10に流入するカソードオフガスの流量と、中空糸膜束11内におけるカソードオフガスの通流領域Rと関係は、中空糸膜束11を構成する中空糸膜12の充填密度、中空糸膜束11の高さ(上下長さ)、オフガス流入部22aの内径等に依存し、事前試験やシミュレーションによって取得される。
そして、カソードオフガスの通流領域Rと、後記する空気の流入領域S(板状体41の開度)との関係も事前試験等によって取得される。
板状体41は、中空糸膜束11の前端側(一端側)における空気の流入領域Sを可変するものであって、板状を呈している。そして、板状体41は、中空糸膜束11の前側の近傍であって、回動軸42を介して前キャップ31の前壁部に取り付けられており、回動軸42周りに回動自在となっている。
サーボモータ51(DCモータ)は、ECU70からの指令に従って、板状体41を回動するものであり、前キャップ31に取り付けられている。なお、サーボモータ51の出力軸(図示しない)は、図示しない減速機構を介して、板状体41の回動軸42に接続されており、サーボモータ51が作動すると、板状体41が回動し、流入領域Sが可変されるようになっている。
図1に戻って説明を続ける。
アクセル61は、運転者が燃料電池自動車を加速させる場合に踏み込まれるペダルであり、運転席の足元に配置されている。そして、アクセル61は、アクセル開度(踏み込み量)をECU70に出力するようになっている。
なお、アクセル開度が大きくなると、燃料電池スタック110に対する要求発電量が大きくなり、アクセル開度が小さくなると要求発電量が小さくなる。
ECU70は、燃料電池システム100を電子制御する制御装置であり、CPU、ROM、RAM、各種インタフェイス、電子回路などを含んで構成されており、その内部に記憶されたプログラムに従って、各種機器を制御し、各種処理を実行するようになっている。なお、ECU70は、加湿装置1に内蔵される構成でもよい。
また、ECU70は、アクセル開度等の発電要求量に基づいて、燃料電池システム100を制御する機能を備えている。例えば、ECU70は、アクセル開度が大きく、発電要求量が大きくなるほど、コンプレッサ131の回転速度を高め、カソード流路112に空気を大流量で供給するように設定されている。
さらに、ECU70は、前記したように、加湿器10に流入するカソードオフガスの流量と、コンプレッサ131の回転速度とが比例関係となることから、コンプレッサ131に指令する回転速度に基づいて、加湿器10に流入するカソードオフガスの流量を算出する機能を備えている。
さらにまた、ECU70は、加湿器10に流入するカソードオフガスの流量と、図5のマップとに基づいて、サーボモータ51を制御して板状体41を回動し、中空糸膜束11内におけるカソードオフガスの通流領域Rに対応して、空気が中空糸膜12内を通流するように、中空糸膜束11の前端側(一端側)における空気の流入領域S(板状体41の開度)を可変する機能を備えている。
なお、図5のマップは、事前試験等により求められ、ECU70に予め記憶されている。
すなわち、図3に示すように、カソードオフガスの流量が少なくなると(コンプレッサ131の回転速度が低くなると)、カソードオフガスがオフガス流入部22aに近い中空糸膜束11の上側部分内を通流し、カソードオフガスの通流領域Rが小さくなるので、これに対応して、空気が上側の中空糸膜12内に流入するように、流入領域Sを小さくする機能を備えている。
一方、カソードオフガスの流量が多くなると(コンプレッサ131の回転速度が高くなると)、図4に示すように、カソードオフガスが、中空糸膜束11内の全体を通流し、カソードオフガスの通流領域Rが大きくなるので、これに対応して、空気が全ての中空糸膜12内に流入するように、流入領域Sを大きくする機能を備えている。
すなわち、中空糸膜束11内におけるカソードオフガスの通流領域Rに対応して、空気が中空糸膜12内を通流するように、中空糸膜束11の前端側における空気の流入領域Sを可変する流入領域可変手段は、板状体41と、サーボモータ51と、ECU70とを備えて構成されている。
≪燃料電池システムの作用効果≫
次に、燃料電池システム100の作用効果について、図3、図4を参照して説明する。
図3に示すように、アクセル開度が小さく、加湿器10に流入するカソードオフガスの流量が少ない場合、この流量の少ないカソードオフガスは、中空糸膜束11の上側部分内を前方に向かって通流する(通流領域R:小)。
これに対応して、ECU70は板状体41を回動して空気の流入領域S(板状体41の開度)を小さくし(矢印A1参照)、外をカソードオフガスが通流する上側の中空糸膜12内に空気を流入させる。これにより、加湿すべき空気が通流する中空糸膜12の外を多湿のカソードオフガスが通流することになり、空気を好適に加湿できる。
一方、図4に示すように、アクセル開度が大きく、加湿器10に流入するカソードオフガスの流量が多い場合、この流量の多いカソードオフガスは、中空糸膜束11内の全体を前方に向かって通流する(通流領域R:大)。
これに対応して、ECU70は板状体41を回動して空気の流入領域S(板状体41の開度)を大きくし(矢印A2参照)、外をカソードオフガスが通流する全ての中空糸膜12内に空気を流入させる。これにより、加湿すべき空気を、中空糸膜12から大きく圧力損失を受けずに通流させつつ、多湿のカソードオフガスにより好適に加湿できる。
なお、ここでは、空気の流入領域S、カソードオフガスの通流領域Rが、大小である2段階を例示しているが、図5のマップに従って、空気の流入領域Sを無段階、つまり線形的に制御してよいことは言うまでもない。
≪第2実施形態≫
次に、本発明の第2実施形態について、図6〜図7を参照して説明する。
第2実施形態に係る加湿装置2の加湿器10Aを構成する前キャップ31の下壁部35はゴム製であり、可撓性を有している。そして、この下壁部35が、加湿器10Aに流入するカソードオフガスの流量に対応して変形することで、中空糸膜束11に流入する空気の流入領域Sが可変するようになっている。
なお、前キャップ31の下壁部35は、中空糸膜束11の前端側の近傍において、空気が通流する流路(前キャップ31内)を囲む流路壁部である。
また、第2実施形態に係る加湿装置2は、ECU70からの指令に従って、前キャップ31の下壁部35を、カソードオフガスの流量に対応して変形する駆動装置52(駆動手段)を備えている。駆動装置52は、ブラケット(図示しない)を介して前キャップ31に取り付けられると共に、ソレノイド53と、ソレノイド53によって進退する出力軸54を備えている。出力軸54の上端は前キャップ31の下壁部35に固定されると共に、出力軸54は圧縮コイルばね55によって上向きに付勢されている。
そして、図6に示すように、加湿器10Aに流入するカソードオフガスの流量が少ない場合、ECU70はソレノイド53をOFFする。そうすると、出力軸54は、圧縮コイルばね55に付勢され、上方に前進すると共に、下壁部35を上方に押す(矢印A3参照)。これにより、可撓性を有する下壁部35は変形しつつ上方に移動し、空気の流入領域Sが小さくなる。したがって、空気が、その外をカソードオフガスが通流する上側の中空糸膜12内に流入する
一方、図7に示すように、加湿器10Aに流入するカソードオフガスの流量が多い場合、ECU70はソレノイド53をONする。そうすると、出力軸54は、下方に後退すると共に、下壁部35を下方に引っ張る(矢印A4参照)。これにより、下壁部35は変形しつつ下方に移動し、空気の流入領域Sが大きくなる。したがって、空気が、その外をカソードオフガスが通流する全ての中空糸膜12内に流入する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば次のように変更することができる。
前記した各実施形態では、空気が中空糸膜12内を通流し、カソードオフガスが中空糸膜12外を通流する構成を例示したが、空気が中空糸膜12外を通流し、湿度の高いカソードオフガスが中空糸膜12内を通流する構成でもよい。
また、空気及びカソードオフガスの通流方向が、逆向きである構成を例示したが、同方向でもよい。
さらに、カソードオフガスが、加湿器10、10Aの上方から流入し、加湿器10、10Aから下方に向かって流出する構成を例示したが、カソードオフガスの流入・流出方向はこれに限定されず、例えば、上方から流入し、上方に向かって流出する構成でもよいし、側方から流入・流出する構成でもよい。
さらにまた、第1流体が空気、第2流体がカソードオフガスである構成、つまり、第1流体及び第2流体がガスである構成を例示したが、例えば、第2流体が水(液体)である構成でもよい。
前記した各実施形態では、加湿器10、10Aが空気とカソードオフガスとの間で水分交換し、燃料電池スタック110に向かう空気を加湿する構成を例示したが、その他に例えば、水素とアノードオフガスとの間で水分交換し、燃料電池スタック110に向かう水素を加湿する構成でもよい。
前記した各実施形態では、アクセル開度に従って指令されるコンプレッサ131の回転速度に基づいて、加湿器10、10Aに流入するカソードオフガスの流量を算出する構成としたが、その他に例えば、配管131cに流量センサを設け、カソードオフガスの流量を直接的に検出する構成でもよい。
前記した第1実施形態では、板状体41が回動することにより流入領域Sが可変する構成を例示したが、その他に例えば、サーボモータ(駆動手段)によってスライドするシャッタにより流入領域Sが可変する構成でもよい。
前記した第1実施形態では、板状体41がサーボモータ51により回動する構成を例示したが、その他に例えば、流入領域Sが小さくなる方向(板状体41開度が小さくなる方向)に板状体41を付勢するコイルばね(駆動手段)を設け、カソードオフガス及び空気の流量が多くなった場合、この流量が多い空気が前記コイルばねに抗して板状体41を開方向に押圧して、板状体41を開き、流入領域Sを大きくする構成でもよい。
これと同様に、第2実施形態では、下壁部35を上方に付勢するコイルばね(駆動手段)を設けてもよい。
第1実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 第1実施形態に係る加湿装置の斜視図である。 第1実施形態に係る加湿装置の側断面図(図2のX1−X1線断面図)であり、加湿器に流入するカソードオフガスの流量が少なく、カソードオフガスの通流領域Rが小さく、空気の流入領域Sが小さい状態を示す。 第1実施形態に係る加湿装置の側断面図(図2のX1−X1線断面図)であり、加湿器に流入するカソードオフガスの流量が多く、カソードオフガスの通流領域Rが大きく、空気の流入領域Sが大きい状態を示す。 加湿器に流入するカソードオフガスの流量(コンプレッサの回転速度)と、空気の流入領域S(板状体の開度)との関係を示すマップである。 第2実施形態に係る加湿装置の側断面図であり、加湿器に流入するカソードオフガスの流量が少なく、カソードオフガスの通流領域Rが小さく、空気の流入領域Sが小さい状態を示す。 第2実施形態に係る加湿装置の側断面図であり、加湿器に流入するカソードオフガスの流量が多く、カソードオフガスの通流領域Rが大きく、空気の流入領域Sが大きい状態を示す。
符号の説明
1 加湿装置
10 加湿器
11 中空糸膜束
12 中空糸膜
21 ケース
41 板状体(流入領域可変手段)
42 回動軸
51 サーボモータ(駆動手段、流入領域可変手段)
R カソードオフガスの通流領域
S 空気の流入領域

Claims (3)

  1. 複数の中空糸膜が束ねられてなる中空糸膜束と、前記中空糸膜束を収容する筒状のケースと、を有し、第1流体が前記中空糸膜束の一端側から前記中空糸膜内に流入し、前記第1流体と異なる湿度の第2流体が、前記中空糸膜束の外周面に向かって流入した後、前記ケース内であって前記中空糸膜外を通流する加湿器と、
    前記中空糸膜束内における第2流体の通流領域に対応して、第1流体が前記中空糸膜内を通流するように、前記中空糸膜束の一端側における第1流体の流入領域を可変する流入領域可変手段と、
    を備えることを特徴とする加湿装置。
  2. 前記流入領域可変手段は、前記中空糸膜束の一端側の近傍で回動軸周りに回動することで前記流入領域を可変する板状の板状体と、前記中空糸膜束内における第2流体の通流領域に対応して前記板状体を回動させる駆動手段と、を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。
  3. 前記流入領域可変手段は、前記中空糸膜の一端側の近傍において、第1流体が通流する流路を囲み、変形することで前記流入領域を可変する可撓性を有する壁部と、前記中空糸膜束内における第2流体の通流領域に対応して前記壁部を変形させる駆動手段と、を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。

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