JP2010112148A - キャッピングベンチカット工法 - Google Patents

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重喜 中川
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Abstract

【課題】ウエッジライナー及びウエッジの先端部を保護するための余剰な穿孔を最小限とするベンチカット工法を提供する。
【解決手段】該ベンチの先端縁から後方へ向かって所定の距離を置いて当該先端縁に沿って所定間隔を置いてウエッジライナー及びウエッジを挿入する孔をベンチ上面から前記岩盤の厚みよりも少なくとも0.3M以上深い位置まで穿孔し、穿孔した孔内へ充填物を充填してキャッピングを施す。次にベンチの先端縁に位置した孔の上方部分からウエッジの長さに近接した深さまで、順次岩盤へ亀裂を形成し、先端縁に沿って岩盤を崩壊する。以下同様の亀裂形成作業をベンチの先端部から離れて位置する孔へ繰り返しながら岩盤を崩壊する。キャッピングを施した孔は当該ベンチの崩壊が完了するまで、全長を無駄なく、ウエッジライナー及びウエッジを挿入するための孔として使用できる。
【選択図】図5

Description

発明の詳細な説明
本発明は、一般には割岩破砕工法に関し、より詳細には、岩盤によって形成されたベンチをベンチカットする工法において、これまでよりも深く穿孔した孔へ詰め物を詰めてキャッピングを施し、これにより一旦開けた孔をベンチカットが終了するまで有効に利用することが出来る新規なキャッピングベンチカット工法に関する。
これまで、岩山等における岩盤を割岩し破砕する際には、岩盤に孔を開け、そこに火薬を詰めて爆破したり、又は大型のブレーカー装置を使用して岩を破砕する方法が広く行われている。しかし現場が民家に近いようなところでは爆破された岩などが広範囲にわたり飛散するため発破を使用することができないし、同様に大型ブレーカーを長時間にわたり使用することは大きな振動と共に大きな騒音を長時間発生するので好ましくない。このような場合には、岩盤に複数の孔を穿孔しその孔に化学静破剤を注入して割岩したり、割岩機とブレーカーとの併用で硬岩の破砕処理を行っている。一般に化学静破剤は非常に高価である。そこで、割岩機等の使用が広く活用されている。割岩機としてはウエッジライナーとウエッジとを使用するものが一般的である。
この広く活用されている方法では、初めに破砕すべき岩盤に穿孔ロッド及び穿孔ビットなどを使用して所定の間隔をおいて直線状に配列するように複数個の孔を開け、その孔へ拡幅可能なウエッジライナーを差し込む。次いでこのウエッジライナーの中心部へ割岩機の楔形状を有しているウエッジを、油圧シリンダーによって差し込む。このウエッジの導入によってウエッジライナーを半径方向外方へ強制的に拡幅し、岩盤に開けた孔に強力な外向きの力を発生させて岩盤へ亀裂を形成するものである。現時点では、このウエッジライナー及びウエッジの長さは約1〜2メートル(M)程であり、一つの孔を使用して割岩出来る岩盤深さはこのウエッジライナー及びウエッジの長さによって制限されている。岩盤を拡幅破砕した後は、必要に応じてブレーカー装置などによって二次破砕を行ない、その後、岩盤の除去作業を行う。より具体的には、例えば約1Mの長さのウエッジライナー及びウエッジを使用して深さ約1Mの岩盤に亀裂を形成するためには、通常、当該岩盤へ約1.3〜1.5M程の深さの孔を所定の間隔を置いて直線状に配列するように複数個穿孔する。
次いで、各孔の入口部分から例えば0.5M程度までウエッジライナーを挿入し、次に油圧シリンダー等によってウエッジをウエッジライナーの間へ挿入してウエッジライナーを拡幅し、一旦その位置で楔効果により岩盤に亀裂を形成する。次いで、ウエッジを引き抜いて、ウエッジライナーを縮幅した状態に戻し、今度は該ウエッジライナーを入口部分から0.7M程まで差し込み次いでウエッジライナー間へウエッジを押し込んで岩盤に亀裂を形成する。再びウエッジライナーを縮幅した後、最終的にウエッジライナーを1M程まで差し込みウエッジの作用でその部分の岩盤に亀裂を形成する。こうして深さ1M程の岩盤に亀裂を形成している。次いで隣の孔に関しても同様の手順により亀裂形成作業を進める。こうして順次亀裂を形成した岩盤を公知の装置によって除去し、岩盤の破砕作業を実行している。孔の深さを約1Mではなく、約1.3〜1.5Mまで余分に掘るのは、ウエッジの先端部を保護するためである。穿孔深さを1M程度とすると、ウエッジライナー及びウエッジを1M程まで差し込んだときに、その先端部がその孔の底端部の岩盤へ衝突してウエッジ等が損傷するからである。なお、岩盤の性質によっては、1つの孔へ一度の拡幅作業で所望の亀裂を形成することも出来、また3回以上の拡幅作業を繰り返す必要がある場合もある。この方法は、破砕すべき岩盤の厚みが、例えば約1〜2M程であり、それ以上はウエッジライナー等を操作するための油圧シリンダーが孔へ突き当たりそれ以上深く割岩することが出来なくなる。
このような割岩方法では、上述したような現今のウエッジ装置の大きさからすれば、略1〜2M程度の厚みの岩盤に亀裂を形成するのが最大限可能な破砕作業である。そのため、例えば、図1に示すようなAベンチ〜Cベンチまであるような作業現場において、最終整地面(FH)からAベンチまでの高さをHA、同様にBベンチまでの高さをHB、Cベンチまでの高さをHCとし、Aベンチ、Bベンチ、Cベンチを全てFH線まで順次切り崩すという作業について想定する。なお、これらのベンチ等は現場の形状に基いた段取り作業により予め形成される。図2は図1の概略の上面図である。これまでの工法によって上述のような切り崩し作業を行う場合の手順を図3に示す。例えば、Aベンチから切り崩し作業を開始しBベンチに至る作業について述べると、初めに図2及び図3(1)に示すように、Aベンチの右側先端縁(LA0)から約1M左側に、当該先端縁LA0に沿うように複数個(n個)の孔h11、h12〜h1nを所定の間隔をおいて形成する。次いで、先端縁LA0から約2M左側に同様に先端縁LA0に沿うように複数個の孔h21、h22〜h2nを所定の間隔で形成する。同様の手順によってAベンチ面の全面に複数個の孔hを穿孔する。各孔hの穿孔間隔及び直径は、岩盤の強度、性質、その他、使用するウエッジライナー及びウエッジ等割岩機の能力等によって変動するが、使用するウエッジライナー及びウエッジの長さを例えば約1Mとすると、概括的には穿孔間隔は約1Mで各孔の直径は約0.1〜0.2M、深さは約1.3〜1.5Mが適当であろう。
次に、図2及び図3(1)に示すように最も先端縁LA0に近接しかつ最も側方にある孔h11へ対して、ウエッジライナー及びウエッジを差し込んで複数回にわたる拡幅作業を施し、高さ約1Mの岩盤(あ1)に複数の亀裂を形成する。同様の作業を、前記先端縁LA0に沿って配置されている、孔h11に隣接している孔h12に対しても実行し、岩盤(あ1)に隣接する岩盤(あ2:図示無し)に亀裂を形成する。順次同様な作業を行うことにより、先端縁LA0に沿って穿孔した最も先端縁LA0に近接した孔h11〜h1nの全体に亀裂を形成する。こうして、帯状に配置されている約1Mの幅及び高さの岩盤(あ1〜あn)を破断し崩落させる(図3(2)参照)。この際、必要に応じて、適当な補助装置例えばブレーカー等を使用してそれらの岩盤を破砕し、その後これらの破砕した岩盤を除去することは前述した通りである。除去された岩盤(あ1〜あn)の下側には図3(2)に示すように、孔h11〜h1nの下端部分h111等が残存している。この部分は、上述したように、ウエッジライナー及びウエッジの下方先端部保護のために、本来必要な穿孔深さ(例えば1M)よりも余分に穿孔した孔h11の下端部分h111等(深さ、例えば約0.3〜0.5M)である。
次いで、孔h11の後方に穿孔した孔h21へ同様にウエッジライナー及びウエッジを使用して拡幅作業を施し、岩盤(あ1)の後方に位置する岩盤(い1)に複数の亀裂を形成する。即ち、前記先端縁LA0に沿って孔h11の後方に互いに隣接して配置されている孔h21〜h2nに対して行う。こうして孔h21〜h2nの全体に亀裂を形成し、次いで、先端縁LA0から2列目の帯状の岩盤(い1〜いn:図示無し)を破断し崩落させる(図3(3)参照)。崩落し除去された岩盤(い1)の下側には同様に孔h21〜h2nの下端部分h211〜h2n1等が残る。
以下同様の拡幅作業を各孔h31〜h3n、h41〜h4n、・・・にて実施し、岩盤を拡幅破砕し、この破砕された岩盤を除去する。その結果、ベンチAの頂部岩盤が厚さ約1Mにわたり除去され、そこに第1小ベンチA1が形成される。そしてこの第1小ベンチA1には、先の孔の残存部分h111、h211・・・が残る(図3(4)参照)。次に、図3(1)に示すと同様の手順で、今や、第1小ベンチA1の新たな先端縁となった部分LA1から約1M後方(図3(5)において左方)に沿って孔i11〜i1nと、そこから更に後方1Mほどのところに該先端縁LA1に沿って孔i21〜i2nを形成する。こうして上述したと同様の手順により小ベンチA1面内に多数の孔(i)を穿孔する。これらの孔も、前記孔(h)と同様の直径及び深さ寸法を有している。ここで注意すべきことは、図3(5)から分かるように、孔i11、i21・・・は、先の孔h11、h21、・・・等の残存部分h111、h211、・・・等とは全く別に穿孔する必要がある。なぜなら、先の孔の残存部分h111、h211、・・・は、先の孔h11、h21、・・・の拡幅破砕作業によってその殆どが変形したり、孔の中心位置が偏心しており、その残存部分を更に深く穿孔するためには使用できない状態に成っており、もし、無理に使用しようとすると、穿孔ロッドが変形したり、穿孔ビットが破損するからである。従って、これらの孔i11、i12、・・・i1n、i21、i22・・・i2n等は、先の孔の残存部分h111、h211に近接した位置にあることも多いが、これらの残存部分とは重ならない位置において更に約1.3〜1.5M程の深さに新たに穿孔作業を行う必要がある。
こうして形成した孔i11〜i1n、i21〜i2n、i31〜i3n、・・・に対して同様にウエッジライナー及びウエッジを使用して拡幅作業を施し、これにより岩盤(か1)(き1)、(く1)・・・に複数の亀裂を形成する。こうして、第1小ベンチA1の新たな先端縁LA1から1列目、2列目、・・・の帯状の岩盤(か1〜かn:図示無し)、(き1〜きn:図示無し)、(く1〜くn:図示無し)・・・を破断し崩落させる(図3(6)〜(7)参照)。亀裂が形成され破断しかつ崩落しその後、除去された岩石の下側には図3(8)に示すような更に新たな岩盤を有する更なる第2小ベンチA2が発現するが、この第2小ベンチA2の岩盤には図3(4)に示すと同様に孔i11、i21、・・・の下端部分i111、i211、・・・が残存している。この状態においては、先の孔h11、h21、・・・の図3(4)に示すような残存部分h111、h211、・・・は既に岩盤(か1〜かn)、(き1〜きn)、・・・と共に崩落し消滅している。これにより、Aベンチの頂部が高さ約2Mにわたり崩壊されたことになる。
図3(1)及び図3(5)に示すと同様の手順で、第2小ベンチ上で、今や、新たな先端縁LA2となった部分から約1M後方に沿って孔j11〜j1nと、更にそこから更に後方1Mほどのところに該先端縁LA2に沿って孔j21〜j2nを形成する。上述したと同様の手順により先端縁LA2を含む第2小ベンチA2により画定される岩盤面内に多数の孔(j)を形成する。これらの孔も、当初の孔(h)等と同様の寸法を有している。ここでも、図3(9)から分かるように、孔j11、j12、・・・j21、j22・・・は、先の孔i11、i21、・・・等の残存部分i111、i211、・・・等とは全く別に穿孔される必要があることは前述したと同様である。以下、同様の手順により、Aベンチの頂部が順次崩落し、最終的に、第n小ベンチAn(図3(12))が発現しその先端部に先端縁LAnが形成される。この第n小ベンチAnの岩盤に上述と同様の方法で亀裂を形成して、岩盤(ま1〜まn、み1〜みn、む1〜むn、・・・)を崩落させる。こうして最終的にAベンチの高さをBベンチの高さと同じにする。このため、Bベンチの作業域が拡大し、Bベンチでの作業は、より迅速かつ的確に実行できる。その後、更に同様の手順を繰り返すことにより、Bベンチを順次崩壊することにより、Bベンチの高さをCベンチの高さと同じにする。最後に、同様の手順によりCベンチを順次崩壊することによりCベンチの高さを所望のFHと同一レベルとする。
東京流機製造株式会社発行カタログ「CDH−951C」カタログ番号1992・1000AM ヤマモトロックマシン株式会社発行カタログ「BIGGER HRB−1000、HRB−1700」カタログ番号15.8.2000
発明が解決しようとする課題
しかしながら、このようなウエッジライナー及びウエッジを使用した公知のベンチカット工法では、以下に述べるような課題があった。即ち、公知の工法では、第1に、岩盤を拡幅破断するために使用するウエッジライナー及びウエッジの先端部を保護するために、例えば深さ1Mの孔を形成するたびに本来必要な深さ以上に深い(例えば、1.3〜1.5M)穿孔作業が必要である。そして、これらの余分に穿孔した部分は、後の作業には全く役に立つものではなく、このために要する労力、時間、燃料代が無駄になり、生産性に欠けるという課題があった。第2に、後の作業に全く利用しない穿孔作業を繰り返すために、工期が長くなるという課題があった。なぜなら、本来、有効に使用可能な穿孔作業の、例えば2倍の又はそれに近い穿孔作業が必要だからである。また、小ベンチの数が増加して穿孔作業が増加すればするほど、それに伴って本来必要とされない無駄な穿孔作業が比例的に増大する。第3に、例えば図3(5)(9)に示すように、以前の孔の残存部分が、小ベンチ(A1、A2、・・・)において新規に穿孔作業をする際の位置に近接している場合があるため、新たな穿孔作業中に、ビットが残存孔と相関して、当該ビットが破損し及びロッドが曲がる等の危険性があるという課題があった。そしてこのような危険性を避けるために新たな穿孔作業の際に穿孔位置を変更しなければならないという課題もあった。本件発明はこれらの課題を解決するものである。
課題を解決するための手段
本発明は、これらの課題を解決するため、所定の高さを有する岩盤からなるベンチをウエッジライナー及びウエッジを使用した割岩機によって割岩破砕するキャッピングベンチカット工法を提供する。この工法は、該ベンチの先端縁から後方へ向かって所定の距離を置いて当該先端縁に沿って所定間隔を置いてウエッジライナー及びウエッジを挿入する孔をベンチの上面から穿孔すること、該ベンチの先端縁から更に後方へ向かって所定の距離を置いて当該先端縁に沿って所定間隔を置いてウエッジライナー及びウエッジを挿入する孔をベンチの上面から穿孔すること、以下同様にしてベンチの上面から当該ベンチの先端縁に沿ってウエッジライナー及びウエッジを挿入する所定数の孔を穿孔すること、ベンチの上面から穿孔するこれらの孔の深さが破砕する岩盤の厚みよりも少なくとも0.3M以上深い位置まで伸張していること、穿孔した孔内へ充填物を充填してキャッピングを施すこと、充填物を充填した孔であって、ベンチの先端縁に位置した孔へウエッジライナー及びウエッジを挿入して当該孔の上方部分からウエッジの長さに近接した深さまで岩盤へ亀裂を形成すること、次いで、該ベンチの先端縁に沿って穿孔した別の孔へウエッジライナー及びウエッジを挿入して当該孔の上方部分からウエッジの長さに近接した深さまで岩盤へ亀裂を形成すること、同様の手順で順次該ベンチの先端縁に沿って穿孔した孔へ亀裂を形成すること、こうして亀裂が形成された岩盤を崩壊すると、以下同様の亀裂形成作業をベンチの先端縁から離れて位置する孔へ繰り返しながら岩盤を崩壊すること、の諸工程よりなり、ベンチの上面から穿孔しキャッピングを施した孔を当該ベンチの崩壊が完了するまでウエッジライナー及びウエッジを挿入するための孔として使用することが出来ることを特徴とする工法を開示する。
図4及び図5は、本件発明のキャッピングベンチカット工法及びベンチカット手順を図解した図である。なお、従前との差異を明確にするため、前提としては、図1及び図2に示すと同様に、Aベンチ〜Cベンチまであるような作業現場において、最終整地面FHからAベンチまでの高さをHA、Bベンチ面までの高さをHB、Cベンチまでの高さをHCとし、各ベンチ間の高さを例えば5〜7.5Mとし、また、Aベンチの岩盤から切り崩しを開始し、次いでBベンチ、最後にCベンチを切り崩して、Aベンチ、Bベンチ、Cベンチの全ての岩盤をFH線まで順次切り崩すという作業を想定し、現場の上面図は図2に示すような状態とする。また、従前との相違が明確になるように、同様の部材又は部分には同様の符合を付して説明する。
初め、図2に示すように、Aベンチの右側先端縁(LA0)から約1M左側に当該先端縁LA0に沿って複数個の孔h11〜h1nを所定の間隔(例えば0.8〜1.0M)をおいて形成する。次いで、先端縁LA0から約2M左側に同様に先端縁LA0に沿って複数個の孔h21〜h2nを所定の間隔で形成する。以下、同様にしてAベンチ面に複数個の孔hを所定の間隔で形成する。ただし的確な作業を実行するためには、これらの間隔は、岩盤の強度によってその間隔を広げたり狭めたりすることが必要である。各孔hの直径は、岩盤の強度、性質、その他、使用するウエッジライナー及びウエッジ装置の能力等によって変動するが、使用するウエッジライナー及びウエッジの長さを例えば約1Mとすると、直径約0.2Mである。またその深さは(Aベンチの高さからBベンチの高さを引いた高さ(HA−HB)+(0.3〜0.5M))程度である。よって、破砕する岩盤の厚さ(HA−HB)を7.5Mとすると、Aベンチ面からの穿孔深さは約(7.8〜8.0)Mである。しかしこの数値は種々の要素により変動することは上述した通りである。この穿孔作業はそれ自体公知の油圧式のクローラードリルを使用することが出来る。なお、Aベンチから約7.8〜8.0Mの深さの穿孔は、図4(1)に示すように、Bベンチまでのレベルよりも更に約0.3〜0.5M程深い。これは使用するウエッジライナー及びウエッジの先端部を保護するためである。公知の工法では、図3(1)に示すように、穿孔深さは約1.3〜1.5Mだったことに比較して、本願発明の、Aベンチから約7.8〜8.0Mの深さは、非常に深いことに留意されたい。
このようにAベンチにおいて深い穿孔作業が全て完了したなら、これらの深い孔h11・・h1n、h21・・h2n、・・・へ比較的比重が軽く押圧可能な物質、例えば発泡スチロールの粒状粉末又は破砕粉末、おがくず、またはもみがら等の充填物Pを流し込みこれらの孔を充填して、これらの孔にキャッピングを施す。このキャッピング作業は、岩盤の穿孔作業が全て完了した後に限定されるものではなく、1つの穿孔作業が終了するたびに行うことが最も好ましい。これらの孔へ充填物Pを充填してキャッピングを施すのは、岩盤の拡幅作業や亀裂形成作業又は崩壊作業の際に、これらの孔に、小さい岩石や土砂等が入り込まないようにするためである。しかし、現場作業の効率性を考慮すると、全ての穿孔作業が終了した後に行ってもよい。流入する岩石等の量が多くなく、多少の岩石や土砂がその孔へ流入しても作業上あまり大きな害が発生しないと考えるからである。もし雨天や湧水状況下など、多量の土砂や岩石が長時間に渡り流入するような場合には出来るだけ早急にこのキャッピング作業をすることが望ましいことは当然である。このように穿孔した深い孔へキャッピングを施す作業も従来工法にはなかった工程である。複数の極めて深い孔とそれらへ充填物Pを充填した状態を図4(1)に示している。
次に、従来工法と同様に、Aベンチの最も先端縁LA0に近くかつ最も側方にある孔h11へウエッジライナー及びウエッジを差し込んで複数回にわたり岩盤に拡幅作業を施し、高さ約1Mの岩盤(あ1)に複数の亀裂を形成する。この孔には既に軽量の充填物Pが充填されているが、ウエッジライナー及びウエッジの差し込み作業の妨げにはならない。なぜなら、この充填物は、軽量で、ウエッジライナー及びウエッジを差し込めば、充填物Pは自由に下方へ押し込まれるからである。同様の作業を、前記先端縁LA0に沿って配置されかつ図2において孔h11の左側に隣接している孔h12に対しても実行し、岩盤(あ1)に隣接する岩盤(あ2:図示無し)に亀裂を形成する。順次同様な作業を行うことにより、先端縁LA0に沿って穿孔した先端縁LA0に近接した孔h11〜h1nの全体に高さ約1Mにわたり亀裂を形成する。そこで、帯状に配置されているこれらの岩盤(あ1〜あn:図示無し)を破断し崩落させる(図4(2)参照)。岩盤(あ1等)の高さが約1Mであるのは、ウエッジライナー及びウエッジの寸法により破断深さがほぼこの寸法に制限されること、さらには当初の段取り作業によりその破断深さをそのように意図していることによる。従って使用する割岩装置の寸法及びそれに伴った作業想定寸法によっては1M以上に設定することも出来ることは当然である。なお、この拡幅、崩落作業に関しては、必要に応じて、適当な補助装置例えばブレーカー等を使用してそれらの岩盤を破砕することが出来る。その後これらの破砕した岩盤を除去することは前述したと同様である。除去された岩盤(あ1〜あn)の下方には、孔h11の下端部h111が詰め物即ち充填物Pを詰めたキャッピング状態でBベンチの下方まで伸張している(図4(2))。なお、最初に亀裂を形成するため、Aベンチの最も先端縁LA0に近くかつ最も側方にある孔h11へウエッジライナー及びウエッジを差し込むように述べたが、これは限定事項ではなく、Aベンチの最も先端縁LA0の近くに位置する孔であれば、最も側方にある孔h11に限定されずに、側方から離れた中央部分など何れかの任意の孔から拡幅作業を開始することも出来る。
次いで、孔h11の後方に穿孔しかつ充填物をキャッピングした孔h21と、これに隣接する孔h22・・・h2nへ順次同様にウエッジライナー及びウエッジを導入して拡幅破断作業を施し、崩落した岩盤(あ1)の後方に位置する岩盤(い1〜いn)に高さ1Mにわたり複数の亀裂を形成して当該岩盤(い1〜いn)を除去する。勿論、この場合も、孔h11の後方の孔h21から拡幅破断作業を開始する必要はなく、別の任意の孔から開始しても良いことは当然である。しかし説明を容易にするため端の孔から作業を開始するように述べる。以下においても同様である。Aベンチの岩盤(あ1〜あn)(い1〜いn)が崩壊することにより、そこに第1小ベンチA1が画定される(図4(3)参照)。次に、既に穿孔されかつキャッピングを施してある孔h111へ、及びこれに並んで穿孔されかつキャッピングを施してある孔h121、・・・h1n1へ、順次ウエッジライナー及びウエッジを導入して拡幅作業を行う。こうして第1小ベンチA1の先端縁LA1に近接して位置している岩盤(か1〜かn)に亀裂を発生させてそれらの岩盤を崩落除去する(図4(4)参照)。これらの岩盤(か1〜かn)に亀裂を発生させてそれらの岩盤を崩落除去する場合に、本件発明においては、新たな穿孔作業は全く不要であり、既に穿孔しかつキャッピングを施してある孔を有効に使用しているのである。なお、当該岩盤(か1〜かn)の崩落によって小ベンチA1の幅が狭まると同時に新たな第2小ベンチA2が形成される。これにより、Aベンチの右端には小ベンチ(A、A1、A2)からなる段部が形成される。
次いで、既に穿孔し充填物Pを流入してキャッピングを施している孔h31及びこれに隣接している孔h32・・・h3nへ、順次同様にウエッジライナー及びウエッジを導入して拡幅作業を施し、既に崩落している岩盤(い1〜いn)の後方に位置する岩盤(う1〜うn)に深さ1Mにわたり複数の亀裂を形成し、その後、当該岩盤(う1〜うn)を除去する(図4(5))。これにより、岩盤(か)の崩落によって狭まった第1小ベンチA1が再び拡大する。同様の手順によって、順次岩盤に亀裂を形成し、当該岩盤を崩落させるのである。これらの亀裂発生作業においては、いずれも既に図4(1)においてAベンチから穿孔しかつ充填物Pを充填した複数の深い孔を順次使用するのである。
図5は、本願発明において亀裂を形成しかつ崩落させる岩盤の順番を示したものである。図5において、A、B、CはAベンチ、Bベンチ、Cベンチを示す。また、数字は亀裂を形成しかつ崩落させる岩盤の順番を示している。図5において、数字1は図4に示す(あ)の列を、数字2、3、4、5、6、7、8、9、10・・・は夫々図4の(い)の列、(か)の列、(う)の列、(き)の列、(さ)の列、(え)の列、(く)の列、(し)の列、(た)の列、・・・・を示す。即ち、崩落させる岩盤の手順としては、断面形状にて見た場合、常に、図4に示すように、上方から右下方へ段部を形成するように崩落させ、最も下段のステップが形成されたときには、再度Aベンチまで戻り、そこから更に右下方へ順次崩落させるのである。勿論、ここで、例えば、数字1即ち(あ)は、図4に示す(あ1)及びこれに隣接する(あ2、あ3、・・・あn)を総括した呼称であることは図4の説明から明らかなところである。しかしながら、本願発明においては、常に図5に示す数字の順番通りに岩盤を崩落させなければならないものではない。例えば、作業上の段取りその他の要請により、岩盤10の部分に特定の小ベンチを形成したい場合には、岩盤1〜14を順次崩壊した後、再度、Aベンチの上面へ戻り、岩盤16−17−18−19−22・・・を拡幅して崩落させ、崩壊した岩盤を除去すれば、岩盤10−14−19・・・等の下面には特定の小ベンチが形成される。また、図3の実施例のように、Aベンチの上面部分から順次下方へ、面全体を同時に並行的に削り取りたいという場合には、岩盤を、1−2−4−7−11−16・・・の順序で崩落させればよい。
本発明においては、AベンチからBベンチの下方部分まで穿孔し充填物Pを充填した孔(h11、h12、・・h1n、h21、h22、・・h2n、・・・)が、Aベンチの岩盤の拡幅作業に最初から最後まで有効に使用されるので、途中で再度穿孔作業を行うということはない。またこのように深く穿孔した孔は全て充填物Pでキャッピングされているため、図4(5)等において同一の孔に何度もウエッジライナー等を挿入して拡幅作業を繰り返すと、ウエッジライナー及びウエッジがその孔内の詰め物を順次孔の底の方へ強く押し込む状態となって遂にはウエッジライナー及びウエッジがその孔に入り込まれない状態が発現することが想定される。このような場合には、必要に応じて、下方へ押し込まれて圧縮された充填物Pを予め吸引装置で吸い出したり、または高圧空気を孔内へ導入して余分な充填物Pを孔から放出させる。このような作業を要求されるときには、孔の深さも大分浅い状態になっているので、かかる作業は容易に達成することが出来る。これにより孔へのウエッジライナー及びウエッジの導入が容易になる。なお、本願発明においても、本来の拡幅作業を行う岩盤高さよりも、ウエッジライナー及びウエッジの先端部保護のために、0.3〜0.5M程深く余分に穿孔する必要があるが、この余分に穿孔する作業は、図4及び図5に示すように、Aベンチから穿孔する孔については、Bベンチにのみ残存するものだけであり、Bベンチから穿孔する孔については、Cベンチにのみ残存するものだけであり、公知の工法のように、小ベンチを形成するたびにその小ベンチ面の全面に余分な穿孔を形成するという必要はない。しかし、AベンチからFH面まで貫通する孔を穿孔するならば、これらの余分な穿孔作業は、FH面にのみ形成されることになり一層の無駄が省略できる。
なお、実施例においては、穿孔方向が全て垂直方向に向かって穿孔した状態を示しているが、これは必須の事項ではなく、必要な場合には、垂直方向に対して所定の角度を有する方向に斜め方向に穿孔しても良い。この場合には、割岩効果を考慮すると、先端縁に沿って帯状に穿孔する作業は全ての孔が同様の方向に傾斜した状態になるように穿孔することが望ましい。割岩線を一致させるためである。
本発明は、所定の高さを有する岩盤によって形成されているベンチをウエッジライナー及びウエッジを使用した割岩機によって割岩破砕するキャッピングベンチカット工法を開示している。この工法では、該ベンチの先端縁から後方へ向かって所定の距離(例えば、1M)を置いて当該先端縁に沿って所定間隔(例えば1M)を置いてウエッジライナー及びウエッジを挿入する孔をベンチの上面から穿孔する。次いで該ベンチの先端縁から更に後方へ向かって所定の距離(例えば1M)を置いて当該先端縁に沿って所定間隔を置いて同様にウエッジライナー及びウエッジを挿入する孔をベンチの上面から穿孔する。しかしこれらの距離又は間隔の具体的な数値は、現地における岩盤の性質、割岩機の能力、等によって変動することは理解されよう。以下同様にしてベンチの上面から当該ベンチの先端縁に沿ってウエッジライナー及びウエッジを挿入する所定数の孔を穿孔する。ここでベンチの上面から穿孔するこれらの孔の深さは当該ベンチを形成している岩盤の厚み(約1M)よりも少なくとも0.3M以上深い位置まで伸張するように穿孔する。これはウエッジライナー及びウエッジの先端部を保護するためである。
こうして穿孔した孔内へは充填物を充填してキャッピングを施す。充填物としては、発泡スチロール等の粒状体、発泡スチロール以外の種々のプラスチック材料から成る発泡体の粒状物、またはそれらの発泡体物質の破砕物、おがくず、もみがら、その他の比重の軽い押圧可能な物質が好ましい。しかし、これらは限定的なものではなく、軽量で安価で望ましくは非吸水性又は撥水性の押圧可能な物質であればこれらの物質の2種またはそれ以上の混合体(例えば、発泡スチロールの粒状物とおがくず、その他)またはそれ以外の物質でも良い。好ましくは、発泡スチロールその他の発泡体から成る非吸水性の粒状物質が望ましい。その後、これらの充填物を充填した孔であって、ベンチの先端縁に位置した孔へウエッジライナー及びウエッジを挿入して当該孔の上方部分からウエッジの長さに近接した深さまで岩盤へ亀裂を形成する。次いで、該ベンチの先端縁に沿って穿孔した別の孔へウエッジライナー及びウエッジを挿入して当該孔の上方部分からウエッジの長さに近接した深さまで岩盤へ亀裂を形成する。同様の手順で順次該ベンチの先端縁に沿って穿孔した孔へ亀裂を形成する。その後亀裂が形成された岩盤を崩壊する。以下同様の亀裂形成作業をベンチの先端縁から離れて位置する孔へ繰り返しながら岩盤を崩壊する。そして、特に本願発明においては、ベンチの上面から穿孔しキャッピングを施した孔を当該ベンチの崩壊が完了するまでウエッジライナー及びウエッジを挿入するための有効な孔として使用することが出来るのである。また、本願発明は、段形状を形成するように岩盤を順次崩壊するキャッピングベンチカット工法を開示している。また、本願発明は、ベンチの上面全体を順次下方に向かって並列的に崩壊するキャッピングベンチカット工法を開示している。なお、上記記載において、ウエッジライナー及びウエッジを記述が容易なように便宜的に1M程度として記述したが、これはあくまでも例示であり、これ以上長い場合においても短い場合においても同様に本願発明の工法が有用に使用できることは当業者に明らかであろう。
発明の効果
本発明のウエッジライナー及びウエッジを使用したキャッピングベンチカット工法では、岩盤を拡幅破断するために使用するウエッジライナー及びウエッジを導入する孔の深さを従来工法よりもかなり深く、AベンチとBベンチとの差(例えば、7.5M)に、ウエッジライナー及びウエッジの先端部保護のための深さ(例えば0.3〜0.5M)を付加した深さとしている。更に、これらの孔へ発泡スチロール粉末、おがくず、もみがら、その他の比重の軽い押圧可能な充填物Pでキャッピングしてこれらの孔へ岩盤の小片、土壌などが入り込むのを阻止している。このため、一旦穿孔したこれらの深い孔が、Aベンチのカット作業が終了するまで、最初から最後まで有効に使用出来る。従って、従来工法のように、小ベンチを形成するたびに本来必要な深さ以上に深い穿孔作業を繰り返す必要がなくなり、このような穿孔作業に要する労力、時間、燃料代の無駄がなくなり、また、一旦開けた孔を最後まで有効に活用できるので、生産性を上昇させることが出来る。また、このように一旦穿孔した孔を有効に活用できるので、岩盤の頂部を切り崩し小ベンチを形成するたびに同様な孔を穿孔する作業(図3(5)、(9)(13))が不要となり、工期が短縮できる。その上、例えば図3(5)(9)(13)に示すように、以前の孔の残存部分が、新規に穿孔作業をする際の位置に近接して位置するという危険が全くないため、ビットが残存孔と相関して、当該ビットが破損したりロッドが曲がる危険性等が完全に解消される等の効果がある。
また、本発明においては、ウエッジライナー及びウエッジの先端保護のための余分な穿孔作業は、ベンチ間に小ベンチを形成する回数が増えても増加することはない。公知の工法では、ベンチ間に形成される小ベンチの数が増えると、それに伴って余分な穿孔作業が比例的に増え全く利用しない穿孔作業を繰り返すために、工期が長くなり、本来、有効に使用可能な穿孔作業の、例えば2倍の又はそれに近い穿孔作業が必要だった。これに対して、本発明の工法では、穿孔する孔は、本来、拡幅作業に必要な孔であり、これらの必要な孔は最初の段階で穿孔作業を完了しているので、ベンチカット作業中に余分な穿孔作業を行う必要がない。従って、作業効率の高いベンチカット作業が可能となる。
更にまた、例えば図3(5)(9)に示すように、以前の孔の残存部分が、新規に穿孔作業をする際の位置に近接して位置している場合があるため、新たな穿孔作業中に、ビットが残存孔と相関して、当該ビット及びロッドが曲げられる危険性があるという課題があった。そしてこのような危険性を避けるために新たな穿孔作業に際して穿孔位置を変更する必要があるという課題があった。本件発明ではこれらの課題は完全に解消している。これは、図4に示した例では、Aベンチから穿孔する孔の深さはBベンチまでの深さよりも0.3〜0.5M程度、岩盤の性質によっては0.5〜1M程深い位置まで穿孔しているが、この場合、Bベンチの面には図4、図5に示す様に、残存孔h111、h121〜h1n1、h211、h221〜h2n1、・・・に相当するような孔が形成される。同様に、Cベンチにも、FH面にも残存孔が存在する。これらの残存孔の数は、単にBベンチ、Cベンチ、FH面に残存するだけなので、従来工法の様に、割岩作業をするたびに各小ベンチ毎に多数残存することはないので、この点で極めて大きい改善となっている。しかし、Bベンチ及びCベンチに形成されるこれらの残存孔をも発生させたくない場合には、図4(1)において、最頂部のAベンチにおいて穿孔する孔h11、h21、・・・の深さを当初から図1に示すFH相当面より約0.3〜0.5M深くまで形成して置けば良い。こうすれば、残存孔は、FH面にのみ形成されることになり、一層の効率アップが図れる。
作業現場の一例を示す各ベンチの断面図である。 図1の概略上面図である。 公知のベンチカット作業の工程を時間を追って示した図である。 本発明のベンチカット作業の工程を時間を追って示した図である。 本発明のベンチカット作業の崩壊手順を示した図である。
符号の説明
A、B、C:ベンチ
A1、A2、A3、・・・小ベンチ
HA、HB、HC:最終整地面から各ベンチまでの高さ
FH:最終整地面
LA0:Aベンチの先端縁
LA1、LA2、・・・:小ベンチの先端縁
h、h11〜h1n、h21〜h2n、・・・:孔
P:充填物
あ1〜あn、い1〜いn、・・・く1〜くn、け1〜けn、・・・:被破砕岩盤
h111〜h1n1、h211〜h2n1、・・・孔の下端部分

Claims (3)

  1. 所定の高さを有する岩盤からなるベンチをウエッジライナー及びウエッジを使用した割岩機によって割岩破砕するキャッピングベンチカット工法であって、
    該ベンチの先端縁から後方へ向かって所定の距離を置いて当該先端縁に沿って所定間隔を置いてウエッジライナー及びウエッジを挿入する孔をベンチの上面から穿孔すること、
    該ベンチの先端縁から更に後方へ向かって所定の距離を置いて当該先端縁に沿って所定間隔を置いてウエッジライナー及びウエッジを挿入する孔をベンチの上面から穿孔すること、
    以下同様にしてベンチの上面から当該ベンチの先端縁に沿ってウエッジライナー及びウエッジを挿入する所定数の孔を穿孔すること、
    ベンチの上面から穿孔するこれらの孔の深さが前記岩盤の厚みよりも少なくとも0.3M以上深い位置まで伸張していること、
    穿孔した孔内へ充填物を充填してキャッピングを施すこと、
    充填物を充填した孔であって、ベンチの先端縁に位置した孔へウエッジライナー及びウエッジを挿入して当該孔の上方部分からウエッジの長さに近接した深さまで岩盤へ亀裂を形成すること、
    次いで、該ベンチの先端縁に沿って穿孔した別の孔へウエッジライナー及びウエッジを挿入して当該孔の上方部分からウエッジの長さに近接した深さまで岩盤へ亀裂を形成すること、
    同様の手順で順次該ベンチの先端縁に沿って穿孔した孔へ亀裂を形成すること、
    亀裂が形成された岩盤を崩壊すること、
    以下同様の亀裂形成作業をベンチの先端部から離れて位置する孔へ繰り返しながら岩盤を崩壊すること、
    の諸工程よりなり、ベンチの上面から穿孔しキャッピングを施した孔を当該ベンチの崩壊が完了するまでウエッジライナー及びウエッジを挿入するための孔として使用することが出来ることを特徴とするキャッピングベンチカット工法。
  2. 穿孔した孔へ充填する充填物が、発泡プラスチックの粒体物、おがくず、もみがら等の比重が軽く押圧可能な物質よりなることを特徴とする請求項1に記載のキャッピングベンチカット工法。
  3. 段形状を形成するように岩盤を順次崩壊することを特徴とする請求項1〜2の何れか1に記載のキャッピングベンチカット工法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5145503B1 (ja) * 2012-02-28 2013-02-20 株式会社神島組 破砕方法
JP2016175018A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 鹿島建設株式会社 解体方法
CN109306868A (zh) * 2018-06-30 2019-02-05 佛山科枫文化传播有限公司 一种岩石分裂机

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