JP2010112077A - 構造物の制振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】履歴ダンパーへの軸力を低減し、履歴ダンパーの性能低下を防止するとともに、建て方の工程管理を容易にした構造物の制振装置を提供する。
【解決手段】上下に対向する上梁部材12aと下梁部材12bを有し、上梁部材12aから下方に上支持部材13aを突設し、下梁部材12bから上方に下支持部材13bを突設する。上支持部材13aの下端と下支持部13bの上端との間に、上梁部材12aと下梁部12bの延在方向において上梁部材12aと下梁部材12b間の相対変位で生じる剪断力で塑性変形することにより制振機能を発揮する履歴ダンパー15を配設してなる構造物の制振装置において、上支持部材13aの下端と履歴ダンパー15の下端との間に、前記剪断力を履歴ダンパー15に全て伝達し、かつ上梁部材12aと下梁部材12bの上下方向の相対変位を吸収する変位吸収機構16を設けたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、建物の上下階の梁部材間などに設置して使用される構造物の制振装置に関し、特に鉄骨構造の構造物において、これに入力される振動エネルギを履歴エネルギとして吸収するようにした制振装置の改良に関する。
近年、構造物の振動応答を制御して地震による構造物の揺れを積極的に低減し、構造物に付加された機能が維持されるようにした制振構造付きの構造物が普及してきている。
このような制振構造には、免震構造や制振構造などがあり、エネルギ吸収機構は、履歴減衰機構、摩擦減衰機構および粘性減衰機構などに分類される。このうち、履歴減衰機構は、これを構成する履歴減衰部材が地震時等における水平方向に振動によって塑性変形し、その履歴減衰効果により制振機能を発揮するものである(特許文献1参照)。
従来の制振装置について、図13を参照して説明する。
図13に示す制振装置は、間柱タイプのもので、建物の躯体を構成する上下階の梁部材1a,1b間に差し渡し状態に設置して使用される。
この間柱タイプの制振装置は、上階の上梁部材1aに上端が一体的に接合された上支持部材2aと、下階の下梁部材1bに下端が一体的に接合された下支持部材2bと、これら上部支持部材2aと下支持部材2bとの間に直列に配設された履歴ダンパー(パネルダンパー)3とから構成されている。
なお、図13において、4は下梁部材1b上に敷設されたスラブ、5は上支持部材2aの高力ボルトであり、6は下支持部材2bの高力ボルトである。
このような間柱タイプの制振装置において、構造物に振動が入力されることで上梁部材1aと下梁部材1bとの間に生じる水平方向の相対変位で生じた図13の矢印Xに示す剪断力(または矢印Xと逆向きの剪断力)が履歴ダンパー3に加わると、履歴ダンパー3は塑性変形し、その履歴減衰効果により制振機能を発揮する。なお、地震時における上支持部材および下支持部材の変形は、これらが有する弾性範囲内にとどまる。
特開2005−314917号公報
上記のような間柱タイプの制振装置に使用される履歴ダンパー3は、施工時に特段の対策を講じなければ、上階の重量が履歴ダンパー3に伝達され、履歴ダンパー3に圧縮力が生じる。また、施工後に建物の躯体を構成する柱部材がクリープ変形し、柱部材が負担していた圧縮力の一部が制振部材である履歴ダンパー3に移ることも考えられる。さらに、地震時の変形により制振部材である履歴ダンパー3に軸力が加わる。すなわち、図14に示すように、地震時に建物全体が曲げ力を受け、例えば、建物の一方の側に圧縮力が作用に、他方の側に引っ張り力が作用すると、これに対応して履歴ダンパー3に圧縮方向および引っ張り方向の軸力が加わる。
ところで、履歴ダンパーに大きな圧縮力や引張力などの軸力が加わると、累積塑性変形能力などの性能が低下することが報告されている。そのため、履歴ダンパーに加わる上下方向の軸力について対策が必要となる。
履歴ダンパーに圧縮力が生じないようにするため、上階の施工が終了するまで図13に示した上支持部材2aの高力ボルト5の締付けをしないという方法が用いられる。そして、上階の施工が終了し、上階の重量を柱部材が支持した状態で高力ボルト5の締め付けを行うことにより、履歴ダンパーに軸力が生じることを防ぐことができる。
しかしながら、高力ボルトの締付けが残工事として残り、制振部材周囲の仕上げ工事ができなくなるため、工程管理上問題となることが多い。また、この方法では柱部材のクリープ変形や地震時の変形による履歴ダンパーへの軸力を低減することはできないという問題がある。
本発明は、上記のような従来の問題を解決するためになされたもので、履歴ダンパーへの軸力を低減し、履歴ダンパーの性能低下を防止するとともに、建て方の工程管理を容易にした構造物の制振装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、上下に対向する上梁部材および下梁部材と、前記上梁部材から下方に突設された上支持部材と、前記下梁部材から上方に突設された下支持部材と、前記上支持部材の下端と前記下支持部の上端との間に設けられ前記上梁部材と前記下梁部の延在方向において前記上梁部材と前記下梁部材間の相対変位で生じる剪断力で塑性変形して制振機能を発揮する履歴ダンパーと、を備える構造物の制振装置であって、前記上支持部材の下端と前記履歴ダンパーの上端との間、または、前記下支持部材の上端と前記履歴ダンパーの下端との間に、前記剪断力を前記履歴ダンパーに全て伝達しかつ前記上梁部材と前記下梁部材の上下方向の相対変位を吸収する変位吸収機構が設けられていることを特徴とする。
本発明にかかる構造物の制振装置においては、履歴ダンパーと下支持部材との間に、剪断力を履歴ダンパーに伝達し、かつ上梁部材と下梁部材の上下方向の相対変位を吸収する変位吸収機構を設けたので、履歴ダンパーに軸力が生ぜず、履歴ダンパーの性能低下を防ぐことができる。さらに、従来のような高力ボルトの締付けを上階の施工後にするなどの対策も不要になり、残工事が減るなど建て方の工程管理が容易になり、クリープ変形や地震時の変形による履歴ダンパーへの軸力を低減することができる。
以下、本発明にかかる構造物制振装置の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明にかかる制振装置を建物の躯体を構成する間柱に適用した場合の一例を示す間柱型制振装置の全体の正面図、図2は図1の右側面図、図3は図1のA−A線に沿う横断平面図、図4は図1のB−B線に沿う平面図である。
制振を行う建物は、図1に示すように、複数の柱部材11と複数の梁部材12とから構成された鉄骨ラーメン構造物からなり、間柱タイプの制振装置10は上下方向に間隔をおいて水平方向に平行に配設された上階の梁部材12a(以下、上梁部材という)と下階の梁部材12b(以下、下梁部材という)との間に配設される。
間柱タイプの制振装置10は、図1及び図2に示すように、上梁部材12aの延在方向(図1の矢印X方向)の中間部に垂下状態に接合された上支持部材13aと、下梁部材12bの延在方向(図1の矢印X方向)の中間部に鉛直に接合された下支持部材13bと、上支持部材13aと下支持部材13bとの間に位置して上支持部材13aの下端に結合フランジ部14を介して結合された履歴ダンパー15と、履歴ダンパー15の下端と下支持部材13bの上端との間に設けられた変位吸収機構16とを含んで構成される。
履歴ダンパー15は、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向において上梁部材12aと下梁部材12bとの間の相対変位で生じる剪断力で塑性変形し、その履歴減衰効果により制振機能を発揮するものであり、H型鋼のウェブ部分15aに低降伏点の鋼材が接合されたパネルダンパーから構成される。
変位吸収機構16は、上記剪断力を履歴ダンパー15に全て伝達し、さらに、上梁部材12aと下梁部材12bの上下方向(図1の矢印Z方向)及び上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と直角な水平方向(図1の矢印Y方向)の相対変位を吸収するものである。
このような変位吸収機構16は、図1〜図4に示すように、ダンパー側エンドプレート161、支持部材側エンドプレート162、ダンパー側板部材163、一対の支持部材側板部材164を備える。
ダンパー側エンドプレート161は、履歴ダンパー15の下端に上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向に延在して設けられている。支持部材側エンドプレート162は、ダンパー側エンドプレート161に平行にかつ相対向して下支持部材13bの上端に設けられている。ダンパー側板部材163は、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向におけるダンパー側エンドプレート161の下面中央に位置する箇所に下方へ向け突出して設けられ、矩形板状を呈している。一対の支持部材側板部材164は、支持部材側エンドプレート162から上方へ向け突出して設けられ上梁部材12a、12bの延在方向における支持部材側エンドプレート162の両端に上梁部材12aと下梁部材12bの上下方向(図1の矢印Z方向)及び上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と直角な水平方向(図1の矢印Y方向)に摺動可能に接触している。そして、支持部材側板部材164の外形形状は矩形板状を呈している。
ダンパー側板部材163の上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と直角な左右の側壁面163a、163bと、一対の支持部材側板部材164の上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と直角な側壁面164aとは、図1の矢印Z方向及び矢印Y方向に摺動可能に接触され、さらに、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向である図1の矢印X方向では、ダンパー側板部材163の左右の側壁面163a、163cと一対の支持部材側板部材164の側壁面164aとが互いに当接し合うことにより、変位吸収機構16による前記剪断力の履歴ダンパー15への伝達を、ダンパー側板部材163と一対の支持部材側板部材164を介して行うように構成されている。
また、ダンパー側板部材163の下面と支持部材側エンドプレート162の上面との間に隙間165aを形成するとともに支持部材側板部材164の上面とダンパー側エンドプレート161の下面との間に隙間165bを形成し、この隙間165b、165bにより上梁部材12aと下梁部材12b間の上下方向の相対変位を吸収するようになっている。
さらに、変位吸収機構16は、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と直角な水平方向、すなわち図1に示す矢印Y方向において上梁部材12aと下梁部材12b間の図1の矢印Y方向の相対変位も吸収できるように構成されている。
なお、ダンパー側板部材163および支持部材側板部材164はすみ肉溶接によってそれぞれのダンパー側エンドプレート161または支持部材側エンドプレート162に接合されている。
また、図1では図示省略したが、上支持部材13aおよび下支持部材13bは、図13に示す従来の制振装置と同様に、高力ボルトにより結合された上下部材から構成されている。また、図1に示す符号17は下梁部材12b(または上梁部材12a)上に敷設されたスラブである。
また、建て方時に、隙間形成用のプレートをダンパー側板部材163の下面と支持部材側エンドプレート162との間に介在しておき、上支持部材13aおよび下支持部材13bの高力ボルトが締め付けられた後に上記プレートを抜き取ることで、隙間165a、165bを形成することができる。
このような本実施の形態に示す間柱タイプの制振装置10において、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向である図1の矢印X方向では、ダンパー側板部材163の左右の側壁面163a、163bと一対の支持部材側板部材164の側壁面164aとが互いに当接し合うことにより、ダンパー側エンドプレート161と支持部材側エンドプレート162は図1の矢印Xに示す上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向に相対移動できない構造になっているため、地震により構造物を構成する躯体に図1の矢印Xに示す方向の力が作用することにより、上梁部材12aと下梁部材12bの間にその延在方向の相対変位が生じると、上梁部材12aと下梁部材12b間の相対変位で生じる剪断力が変位吸収機構16のダンパー側板部材163と一対の支持部材側板部材164を介して履歴ダンパー15に伝達される。これにより、履歴ダンパー15が塑性変形し、その履歴減衰効果により制振機能を発揮する。
また、本実施の形態に示す制振装置10の変位吸収機構16では、ダンパー側板部材163の下面と支持部材側エンドプレート162の上面との間に隙間165aが形成されているとともに下板部材164の上面とダンパー側エンドプレート161の下面との間にも隙間165bが形成されているため、床の振動などよって上梁部材12aと下梁部材12bとの間に生じる図1の矢印Zに示す上下方向の相対変位は、ダンパー側エンドプレート161と支持部材側エンドプレート162とが隙間165a、165bを介して上下方向に相対移動することで吸収できる。これにより、上梁部材12aと下梁部材12b間の上下方向の相対変位で生じる履歴ダンパー15への軸力を低減することができるとともに柱部材のクリープ変形を防止できる。
さらに、本実施の形態に示す制振装置10の変位吸収機構16においては、ダンパー側エンドプレート161と支持部材側エンドプレート162とがダンパー側板部材163の左右の両側壁面163a、163bと支持部材側板部材164の側壁面164aとの摺動可能な接触面に沿って上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と直角な水平方向(図1の矢印Y方向)に相対移動できる構造になっているため、上梁部材12aと下梁部材12b間に生じる矢印Y方向の相対変位も吸収することができる。これにより、矢印Y方向の相対変位で生じる履歴ダンパー15への力を低減できる。
(実施の形態2)
図5は本発明にかかる制振装置を建物の躯体を構成する間柱に適用した場合の他の例を示す間柱型制振装置の全体の正面図、図6は図5の右側面図、図7は図1のC−C線に沿う横断平面図、図8は図5の縦断正面図である。
この図5に示す制振用の建物は、図1に示す場合と同様に、複数の柱部材11と複数の梁部材12とから構成された鉄骨ラーメン構造物からなり、間柱タイプの制振装置20は上下方向に間隔をおいて水平方向に平行に配設された上階の梁部材12a(以下、上梁部材という)と下階の梁部材12b(以下、下梁部材という)との間に配設される。
間柱タイプの制振装置20は、図5及び図6に示すように、上梁部材12aの水平方向の中間部に垂下状態に接合された上支持部材23aと、下梁部材12bの水平方向の中間部に鉛直に接合された下支持部材23bと、上支持部材23aと下支持部材23bとの間に位置して上支持部材23aの下端に結合フランジ部24を介して結合された履歴ダンパー25と、履歴ダンパー25の下端と下支持部材23bの上端との間に設けられた変位吸収機構26とを含んで構成される。
履歴ダンパー25は、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向において上梁部材12aと下梁部材12bとの間の相対変位で生じる剪断力で塑性変形し、その履歴減衰効果により制振機能を発揮するものであり、H型鋼のウェブ部分25aに低降伏点の鋼材が接合されたパネルダンパーから構成される。
変位吸収機構26は、上記剪断力を履歴ダンパー25に全て伝達し、さらに、上梁部材12aと下梁部材12bの上下方向(図5の矢印Z方向)及び上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と直角な水平方向(図5の矢印Y方向)の相対変位を吸収するものである。
このような変位吸収機構26は、図5〜図8に示すように、ダンパー側エンドプレート261、支持部材側エンドプレート262、ダンパー側角型鋼管部材263、支持部材側角型鋼管部材264を備える。
ダンパー側エンドプレート261は、履歴ダンパー25の下端に上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向に延在して設けられている。支持部材側エンドプレート262は、ダンパー側エンドプレート261に平行にかつ相対向して下支持部材13bの上端に設けられている。ダンパー側角型鋼管部材263は、ダンパー側エンドプレート261の下面で上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向の中央に位置する箇所に下方に向け突出して設けられている。支持部材側角型鋼管部材264は、支持部材側エンドプレート262の上面から上方に向け突出して設けられ、ダンパー側角型鋼管部材263が挿入される、または、ダンパー側角型鋼管部材263の外周囲を覆うように構成されている。
ダンパー側角型鋼管部材263は、図5〜図8に示すように、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と直角な水平方向(図5の矢印Y方向)に延在する左右の側壁263a、263cと、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と平行な方向に延在する前後の側壁263b、263dを有する。
また、支持部材側角型鋼管部材264は、図5〜図8に示すように、ダンパー側角型鋼管部材263の左右の側壁263a、263cと前後の側壁263b、263dのそれぞれに外方から正対する左右の側壁264a、264cと前後の側壁264b、264dを有しており、この側壁264a〜264dのうち、左右の側壁264a、264cはダンパー側角型鋼管部材263の左右の側壁263a、263cと上下方向(図5の矢印Z方向)及び上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と直角な水平方向(図5の矢印Y方向)に摺動可能に接触し、さらに、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向である図5の矢印X方向では、ダンパー側角型鋼管部材263の左右の側壁面263a、263cと支持部材側角型鋼管部材264の左右の側壁264a、264cとが互いに当接し合うことにより、変位吸収機構26による前記剪断力の履歴ダンパー25への伝達を、ダンパー側角型鋼管部材263と支持部材側角型鋼管部材264を介して行うように構成されている。
また、ダンパー側角型鋼管部材263の下端と支持部材側エンドプレート262の上面との間に隙間265aが形成されているとともに支持部材側角型鋼管部材264の上端とダンパー側エンドプレート261の下面との間に隙間265bが形成され、これら隙間265b、265bを介して上梁部材12aと下梁部材12b間の上下方向の相対変位を吸収するようになっている。
さらに、支持部材側角型鋼管部材264の前後の側壁264b、264dと、これらに正対するダンパー側角型鋼管部材263の前後の側壁263b、263dとの間にはそれぞれ隙間266a,266bされている。これにより、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と直角な水平方向(図5の矢印Y方向)において上梁部材12aと下梁部材12b間の矢印Y方向の相対変位も吸収するようになっている。
なお、ダンパー側角型鋼管部材263および支持部材側角型鋼管部材264はすみ肉溶接によってそれぞれのダンパー側エンドプレート261または支持部材側エンドプレート262に接合されている。
また、図5では図示省略したが、上支持部材13aおよび下支持部材13bは、図13に示す従来の制振装置と同様に、高力ボルトにより結合された上下部材から構成されている。また、図5に示す符号17は下梁部材12b(または上梁部材12a)上に敷設されたスラブである。
また、建て方時に、隙間形成用のプレートを支持部材側角型鋼管部材264の上端とダンパー側エンドプレート261との間に介在しておき、上支持部材13aおよび下支持部材13bの高力ボルトが締め付けられた後に上記プレートを抜き取ることで、隙間265a,265bを形成することができる。
このような本実施の形態に示す間柱タイプの制振装置20において、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向である図5の矢印X方向では、ダンパー側角型鋼管部材263の左右の側壁263a、263cと支持部材側角型鋼管部材264の左右の側壁264a、264cとが互いに当接し合うことにより、ダンパー側エンドプレート261と支持部材側エンドプレート262は図5の矢印Xに示す上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向に相対移動できない構造になっているため、地震により構造物を構成する躯体に図5の矢印Xに示す方向の力が作用することにより、上梁部材12aと下梁部材12bの間にその延在方向の相対変位が生じると、上梁部材12aと下梁部材12b間の相対変位で生じる剪断力が変位吸収機構16のダンパー側角型鋼管部材263と支持部材側角型鋼管部材264を介して履歴ダンパー25に伝達される。これにより、履歴ダンパー25が塑性変形し、その履歴減衰効果により制振機能を発揮する。
また、本実施の形態に示す制振装置20の変位吸収機構26では、支持部材側角型鋼管部材264の上端とダンパー側エンドプレート261の下面との間に隙間265bが形成されているとともにダンパー側角型鋼管部材263の下端と支持部材側エンドプレート262の上面との間にも隙間265aが形成されているため、床の振動などよって上梁部材12aと下梁部材12bとの間に生じる図5の矢印Zに示す上下方向の相対変位は、ダンパー側エンドプレート261と支持部材側エンドプレート262とが隙間265a、265bを介して上下方向に相対移動することで吸収できる。これにより、上梁部材12aと下梁部材12b間の上下方向の相対変位で生じる履歴ダンパー25への軸力を低減することができるとともに柱部材のクリープ変形を防止できる。
さらに、本実施の形態に示す制振装置20の変位吸収機構26においては、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と平行な支持部材側角型鋼管部材264の前後の側壁264b、264dとダンパー側角型鋼管部材263の前後の側壁263b、263dとの間にそれぞれ隙間266a,266bが設けられているため、この隙間に相当する分、ダンパー側エンドプレート261と支持部材側エンドプレート262とが互いに摺動可能に接触する側壁に沿って上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と直角な水平方向(図5の矢印Yに示す方向)に相対移動させることができる。このため、上梁部材12aと下梁部材12b間に生じる矢印Y方向の相対変位も吸収でき、矢印Y方向の相対変位で生じる履歴ダンパー25への力を低減できる。
(実施の形態3)
図9は本発明にかかる制振装置を建物の躯体を構成する間柱に適用した場合の更に他の一例を示す間柱型制振装置の全体の正面図、図10は図9の右側面図、図11は図9のD−D線に沿う平面図、図12は図9のE−E線に沿う平面図である。
この図9に示す制振用の建物は、図1に示す場合と同様に、複数の柱部材11と複数の梁部材12とから構成された鉄骨ラーメン構造物からなり、間柱タイプの制振装置30は上下方向に間隔をおいて水平方向に平行に配設された上階の梁部材12a(以下、上梁部材という)と下階の梁部材12b(以下、下梁部材という)との間に配設される。
間柱タイプの制振装置30は、図9及び図10に示すように、上梁部材12aの延在方向の中間部に垂下状態に接合された上支持部材13aと、下梁部材12bの水平方向の中間部に鉛直に接合された下支持部材13bと、上支持部材13aと下支持部材13bとの間に位置して上支持部材13aの下端に結合フランジ部34を介して結合された履歴ダンパー35と、履歴ダンパー35の下端と下支持部材13bの上端との間に設けられた変位吸収機構36とを含んで構成される。
履歴ダンパー35は、構造物の水平方向で上梁部材12aと下梁部材12bとの間の相対変位で生じる剪断力で塑性変形し、その履歴減衰効果により制振機能を発揮するものであり、H型鋼のウェブ部分35aに低降伏点の鋼材が接合されたパネルダンパーから構成される。
変位吸収機構36は、上記剪断力を履歴ダンパー35に全て伝達し、さらに、上梁部材12aと下梁部材12bの上下方向(図9の矢印Z方向)及び上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と直角な水平方向(図9の矢印Y方向)の相対変位をも吸収するものである。
このような変位吸収機構36は、図9〜図12に示すように、ダンパー側エンドプレート361、支持部材側エンドプレート362、ダンパー側形鋼部材363、一対の支持部材側形鋼部材364を備える。
ダンパー側エンドプレート361は、履歴ダンパー35の下端に上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向に延在して設けられている。支持部材側エンドプレート362は、ダンパー側エンドプレート361に平行にかつ相対向して下支持部材13bの上端に設けられている。ダンパー側形鋼部材363は、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向におけるダンパー側エンドプレート361の下面中央に位置する箇所に下方に向け突出して設けられている。また、ダンパー側形鋼部材363は、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向に延在して設けたウェブ363aと、このウェブ363aの両端に直角に設けた左右のフランジ363b,363cを有している。
一対の支持部材側形鋼部材364は、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向におけるダンパー側エンドプレート361の両端に上梁部材12aと下梁部材12bの上下方向(図9の矢印Z方向)及び上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と直角な水平方向(図9の矢印Y方向)に摺動可能に接触している。また、一対の支持部材側形鋼部材364は、ダンパー側形鋼部材363の左右のフランジ363b,363cと正対するフランジ364aを有している。
また、ダンパー側エンドプレート363の先端と支持部材側形鋼部材364の上面との間に隙間365aが形成されているとともに支持部材側形鋼部材364の先端とダンパー側エンドプレート363の下面との間に隙間365bが形成されている。この隙間365a、365bにより、上梁部材12aと下梁部材12b間の上下方向の相対変位を吸収するようになっている。
さらに、変位吸収機構36は、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と直角な水平方向、すなわち図9に示す矢印Y方向において上梁部材12aと下梁部材12b間の矢印Y方向の相対変位も吸収できるように構成されている。これは、ダンパー側形鋼部材363のフランジ363b,363cと支持部材側形鋼部材364のフランジ364aとが図9に示す矢印Y方向に相対的に摺動することで可能となる。
なお、ダンパー側形鋼部材363および支持部材側形鋼部材364はすみ肉溶接によってそれぞれのダンパー側エンドプレート361または支持部材側エンドプレート362に接合されている。
また、図9では図示省略したが、上支持部材13aおよび下支持部材13bは、図13に示す従来の制振装置と同様に、高力ボルトにより結合された上下部材から構成されている。また、図9に示す符号17は下梁部材12b(または上梁部材12a)上に敷設されたスラブである。
また、建て方時に、隙間形成用のプレートをダンパー側形鋼部材363の下端と支持部材側エンドプレート362との間に介在しておき、上支持部材13aおよび下支持部材13bの高力ボルトが締め付けられた後に上記プレートを抜き取ることで、隙間365a、365bを形成することができる。
このような本実施の形態に示す間柱タイプの制振装置30において、上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向である図9の矢印X方向では、ダンパー側形鋼部材363の左右のフランジ363a、363cと一対の支持部材側形鋼部材364のフランジ364aとが互いに当接し合うことにより、ダンパー側エンドプレート361と支持部材側エンドプレート362は図9の矢印Xに示す上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向に相対移動できない構造になっているため、地震により構造物を構成する躯体に図9の矢印Xに示す水平方向の力が作用することにより、上梁部材12aと下梁部材12bの間に水平方向の相対変位が生じると、上梁部材12aと下梁部材12b間の相対変位で生じる剪断力が変位吸収機構36のダンパー側形鋼部材363と一対の支持部材側形鋼部材364を介して履歴ダンパー35に伝達される。これにより、履歴ダンパー35が塑性変形し、その履歴減衰効果により制振機能を発揮する。
また、本実施の形態に示す制振装置30の変位吸収機構36では、ダンパー側形鋼部材363の突出先端と支持部材側形鋼部材364との間に隙間365aが形成されているとともに支持部材側形鋼部材364の突出先端とダンパー側形鋼部材363との間にも隙間365bが形成されているため、床の振動などよって上梁部材12aと下梁部材12bとの間に生じる図9の矢印Zに示す上下方向の相対変位は、ダンパー側エンドプレート361と一対の支持部材側エンドプレート362とが隙間365a、365bを介して上下方向に相対変位することで吸収できる。これにより、上梁部材12aと下梁部材12b間の上下方向の相対変位で生じる履歴ダンパー35への軸力を低減することができるとともに柱部材のクリープ変形を防止できる。
さらに、本実施の形態に示す制振装置30の変位吸収機構36においては、ダンパー側エンドプレート361と支持部材側エンドプレート362とがダンパー側形鋼部材363のフランジ363b,363cと支持部材側形鋼部材364のフランジ364aを介して上梁部材12aと下梁部材12bの延在方向と直角な水平方向(図9の矢印Yに示す方向)に相対移動できる構造になっているため、上梁部材12aと下梁部材12b間に生じる矢印Y方向の相対変位も吸収することができる。これにより、矢印Y方向の相対変位で生じる履歴ダンパー15への力を低減できる。
なお、上記各実施の形態1〜3では、下支持部材の上端と履歴ダンパーの下端との間に変位吸収機構を設けた場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、上支持部材の下端と履歴ダンパーの上端との間に変位吸収機構を設けるようにしてもよい。この場合も上記各実施の形態と同様な作用効果が得られる。
本発明にかかる制振装置を建物の躯体を構成する間柱に適用した場合の一例を示す間柱型制振装置の全体の正面図である。 図1の右側面図である。 図1のA−A線に沿う横断平面図である。 図1のB−B線に沿う平面図である。 本発明にかかる制振装置を建物の躯体を構成する間柱に適用した場合の他の例を示す間柱型制振装置の全体の正面図である。 図5の右側面図である。 図1のC−C線に沿う横断平面図である。 図5の縦断正面図である。 本発明にかかる制振装置を建物の躯体を構成する間柱に適用した場合の更に他の一例を示す間柱型制振装置の全体の正面図である。 図9の右側面図である。 図9のD−D線に沿う平面図である。 図9のE−E線に沿う平面図である。 従来における間柱型制振装置の全体の正面図である。 地震時に履歴ダンパーが受ける軸力の説明図である。
符号の説明
10,20,30……制振装置、11……柱部材、12a……上梁部材、12b……下梁部材、13a……上支持部材、13b……下支持部材、15,25,35……履歴ダンパー、16,26,36……変位吸収機構。

Claims (8)

  1. 上下に対向する上梁部材および下梁部材と、
    前記上梁部材から下方に突設された上支持部材と、
    前記下梁部材から上方に突設された下支持部材と、
    前記上支持部材の下端と前記下支持部の上端との間に設けられ前記上梁部材と前記下梁部の延在方向において前記上梁部材と前記下梁部材間の相対変位で生じる剪断力で塑性変形して制振機能を発揮する履歴ダンパーと、
    を備える構造物の制振装置であって、
    前記上支持部材の下端と前記履歴ダンパーの上端との間、または、前記下支持部材の上端と前記履歴ダンパーの下端との間に、前記剪断力を前記履歴ダンパーに伝達しかつ前記上梁部材と前記下梁部材の上下方向の相対変位を吸収する変位吸収機構が設けられている、
    ことを特徴とする構造物の制振装置。
  2. 前記変位吸収機構は、前記上梁部材と前記下梁部材の延在方向と直角な水平方向において前記上梁部材と前記下梁部材間の相対変位も吸収するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の構造物の制振装置。
  3. 前記変位吸収機構は、
    前記履歴ダンパーの下端または上端に水平方向に延在して設けられダンパー側エンドプレートと、
    前記ダンパー側エンドプレートに平行にかつ相対向して前記上支持部材の下端または前記下支持部材の上端に設けられた支持部材側エンドプレートと、
    前記ダンパー側エンドプレートから前記支持部材側エンドプレートに向けて突設されたダンパー側板部材と、
    前記支持部材側エンドプレートから前記ダンパー側エンドプレートに向けて突設され前記上梁部材と前記下梁部材の延在方向における前記ダンパー側板部材の両端に上下方向に摺動可能に接触する一対の支持部材側板部材とを備え、
    前記ダンパー側板部材と前記支持部材側エンドプレートとの間に上下方向の隙間を形成するとともに前記支持部材側板部材と前記ダンパー側エンドプレートとの間に上下方向の隙間を形成し、
    前記変位吸収機構による前記剪断力の前記履歴ダンパーへの伝達は、前記ダンパー側板部材と前記一対の支持部材側板部材とが前記上梁部材と前記下梁部の延在方向に一体に移動することで行われ、
    前記変位吸収機構による前記上梁部材と前記下梁部材の上下方向の相対変位の吸収は、前記ダンパー側板部材と前記一対の支持部材側板部材とが前記隙間を介して上下方向に相対変位することで行われることを特徴とする請求項1または2記載の構造物の制振装置。
  4. 前記上梁部材と前記下梁部材の延在方向における前記ダンパー側板部材の両端と前記一対の支持部材側板部材とは、前記上梁部材と前記下梁部材の延在方向と直角な水平方向にも摺動可能に接触しており、
    前記変位吸収機構は、前記上梁部材と前記下梁部材の延在方向における前記ダンパー側板部材の両端と前記一対の支持部材側板部材とが前記上梁部材と前記下梁部材の延在方向と直角な水平方向に摺動することで、前記上梁部材と前記下梁部材の延在方向と直角な水平方向の相対変位も吸収することを特徴とする請求項3記載の構造物の制振装置。
  5. 前記変位吸収機構は、
    前記履歴ダンパーの下端または上端に水平方向に延在して設けられダンパー側エンドプレートと、
    前記ダンパー側エンドプレートに平行にかつ相対向して前記上支持部材の下端または前記下支持部材の上端に設けられた支持部材側エンドプレートと、
    前記ダンパー側エンドプレートから前記支持部材側エンドプレートに向けて突設されたダンパー側角型鋼管部材と、
    前記支持部材側エンドプレートから前記ダンパー側エンドプレートに向けて突設され前記ダンパー側角型鋼管部材が挿入される、または、前記ダンパー側角型鋼管部材を覆う支持部材側角型鋼管部材とを備え、
    前記ダンパー側角型鋼管部材は前記上梁部材と前記下梁部材の延在方向と直角な方向に延在する左右の側壁を有し、
    前記支持部材側角型鋼管部材は前記ダンパー側角型鋼管部材の左右の側壁と上下方向に摺動可能に接触する側壁を有し、
    前記ダンパー側角型鋼管部材と前記支持部材側エンドプレートとの間に上下方向の隙間を形成するとともに前記支持部材側角型鋼管部材と前記ダンパー側エンドプレートとの間に上下方向の隙間を形成し、
    前記変位吸収機構による前記剪断力の前記履歴ダンパーへの伝達は、前記ダンパー側角型鋼管部材の左右の側壁と前記支持部材側角型鋼管部材の側壁とが前記上梁部材と前記下梁部の延在方向に一体に移動することで行われ、
    前記変位吸収機構による前記上梁部材と前記下梁部材の上下方向の相対変位の吸収は、前記ダンパー側角型鋼管部材の左右の側壁と前記支持部材側角型鋼管部材の側壁とが前記隙間を介して上下方向に相対変位することで行われることを特徴とする請求項1記載の構造物の制振装置。
  6. 前記ダンパー側角型鋼管部材の左右の側壁と前記支持部材側角型鋼管部材の側壁とは、前記上梁部材と前記下梁部材の延在方向と直角な水平方向にも摺動可能に接触しており、
    前記変位吸収機構は、前記ダンパー側角型鋼管部材の左右の側壁と前記支持部材側角型鋼管部材の側壁とが前記上梁部材と前記下梁部材の延在方向と直角な水平方向に摺動することで、前記上梁部材と前記下梁部材の延在方向と直角な水平方向の相対変位も吸収することを特徴とする請求項5記載の構造物の制振装置。
  7. 前記変位吸収機構は、
    前記履歴ダンパーの下端または上端に水平方向に延在して設けられダンパー側エンドプレートと、
    前記ダンパー側エンドプレートに平行にかつ相対向して前記上支持部材の下端または前記下支持部材の上端に設けられた支持部材側エンドプレートと、
    前記ダンパー側エンドプレートから前記支持部材側エンドプレートに向けて突設されたダンパー側形鋼部材と、
    前記上梁部材と前記下梁部材の延在方向における前記ダンパー側形鋼部材の両端に上下方向に摺動可能に接触する一対の支持部材側形鋼部材とを備え、
    前記ダンパー側形鋼部材は前記上梁部材と前記下梁部材の延在方向に延在するウェブと、ウェブの両端に設けられた左右のフランジを有し、
    前記各支持部材側形鋼部材は前記ダンパー側形鋼部材の左右のフランジと上下方向に摺動可能に接触するフランジを有し、
    前記支持部材側形鋼部材と前記ダンパー側エンドプレートとの間に上下方向の隙間を形成するとともに前記ダンパー側形鋼部材と前記支持部材側エンドプレートとの間に上下方向の隙間を形成し、
    前記変位吸収機構による前記剪断力の前記履歴ダンパーへの伝達は、前記ダンパー側形鋼部材と前記一対の支持部材側形鋼部材とが前記上梁部材と前記下梁部の延在方向に一体に移動することで行われ、
    前記変位吸収機構による前記上梁部材と前記下梁部材の上下方向の相対変位の吸収は、前記ダンパー側エンドプレートと前記一対の支持部材側エンドプレートとが前記隙間を介して上下方向に相対変位することで行われることを特徴とする請求項1記載の構造物の制振装置。
  8. 前記ダンパー側形鋼部材の左右のフランジと前記支持部材側形鋼部材のフランジとは、前記上梁部材と前記下梁部材の延在方向と直角な水平方向にも摺動可能に接触しており、
    前記変位吸収機構は、前記ダンパー側形鋼部材の左右のフランジと前記支持部材側形鋼部材のフランジとが前記上梁部材と前記下梁部材の延在方向と直角な水平方向に摺動することで、前記上梁部材と前記下梁部材の延在方向と直角な水平方向の相対変位も吸収することを特徴とする請求項7記載の構造物の制振装置。
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