JP6269243B2 - 建物補強構造 - Google Patents

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本発明は、建物補強構造に関する。
既存建物の耐震性を向上させる需要が高まっている。但し、既存建物の耐震補強工事は、建物を使用しながらの施工が基本となるため、人体に有害な溶接ヒュームの発生や火災発生の危険性がある溶接作業を出来る限り行わずに施工することが望まれている。そこで、例えば、屋根トラスの斜材に補鋼材を溶接するのではなく、接着材を用いて補強用鋼板を斜材に貼設し、更に、補強用鋼板が斜材と一体化するように、補強用繊維シートを巻き付ける方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2009−235730号公報
上述のように、既存の斜材を補強するだけでなく、既存建物の柱梁架構内に、新たに、斜材や制振ダンパー等を設ける耐震補強工事においても、溶接作業を出来る限り行わないことが望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、溶接作業を低減した工事により既存の柱梁架構に補強部材が設けられた建物補強構造を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するための建物補強構造は、既存建物における一対の柱と一対の梁とで囲われた架構内に補強部材が設けられた建物補強構造であって、前記梁は、鉛直方向に対向する上下一対の水平フランジと、前記上下一対の水平フランジ間を前記架構の構面に沿って延びるウェブと、を備え、前記上下一対の水平フランジのうち前記架構の中心側に位置する第1の水平フランジの内側面に当接する第1の水平板部であり、前記第1の水平フランジの外側面に当接し前記補強部材の端部が連結される連結用部材と共に、前記第1の水平フランジを挟持した状態で、第1の締結部材により、前記第1の水平フランジ及び前記連結用部材に固定される第1の水平板部と、前記ウェブに当接し、前記鉛直方向の端部が前記第1の水平板部に連結され、第2の締結部材により前記ウェブに固定される第2の鉛直板部と、前記第1の水平フランジ及び前記ウェブに交差する方向に沿う面を有し、前記梁の軸方向に沿う側面が前記第1の水平板部及び前記第2の鉛直板部に連結され、前記第1の水平板部と前記第2の鉛直板部との連結角度を保持する第3の鉛直板部と、を備える梁補強部材が設けられていることを特徴とする建物補強構造である。
このような建物補強構造によれば、溶接作業を低減した工事により、補強部材、連結用部材、及び、梁補強部材を既存の柱梁架構に設けつつ、地震発生時等に補強部材に作用した力によって梁が変形してしまうことを抑制できる。
かかる建物補強構造であって、前記連結用部材が、前記第1の水平フランジの前記外側面に当接する第4の水平板部と、前記構面に沿い、前記鉛直方向の端部が前記第4の水平板部に連結された第5の鉛直板部と、前記第4の水平板部及び前記第5の鉛直板部に交差する方向に沿う面を有し、前記梁の軸方向に沿う側面が前記第4の水平板部及び前記第5の鉛直板部に連結され、前記第4の水平板部と前記第5の鉛直板部との連結角度を保持する第6の鉛直板部と、を備えることを特徴とする建物補強構造である。
このような建物補強構造によれば、地震発生時等に補強部材に作用した力によって梁が変形してしまうことを、より確実に抑制できる。
かかる建物補強構造であって、前記梁補強部材は、前記第1の水平フランジと前記鉛直方向に対向する第2の水平フランジの内側面に当接し、前記第2の鉛直板部の前記鉛直方向の端部が連結された第7の水平板部を備え、前記第3の鉛直板部は、前記梁の軸方向に沿う側面が前記第7の水平板部に連結され、前記第2の鉛直板部と前記第7の水平板部との連結角度を保持することを特徴とする建物補強構造である。
このような建物補強構造によれば、地震発生時等に補強部材に作用した力によって梁が変形してしまうことを、より確実に抑制できる。また、梁補強部材の第2の板部を梁のウェブから離そうとする力が作用した際に、第7の板部によって第2の板部の変形を抑制できる。また、梁を挟んで並ぶ架構内にそれぞれ設けられる補強部材が連結される梁に設ける梁補強部材を共通化できる。
かかる建物補強構造であって、前記第2の締結部材の締結位置が、前記鉛直方向における前記ウェブの中央部よりも前記第1の水平板部から離れた側に位置することを特徴とする建物補強構造である。
このような建物補強構造によれば、梁補強部材の第2の板部のうち梁のウェブから離れ易い部位に第2の締結部材を設けることができ、第2の板部が梁のウェブから離れてしまうことを、より確実に抑制できる。
本発明によれば、溶接作業を低減した工事により既存の柱梁架構に補強部材が設けられた建物補強構造を提供することができる。
第1実施形態の建物補強構造を説明する図である。 図2Aは梁補強部材の概略斜視図であり、図2B及び図2Cは図1の位置AA,位置BBにおける既存梁周辺の概略断面図である。 図3Aから図3Cは比較例の梁補強部材を説明する図である。 図4A及び図4Bは梁補強部材の変形例を説明する図である。 図5A及び図5Bはブレース材の端部を既存柱に取り付ける方法を説明する図である。 第2実施形態の建物補強構造を説明する図である。 摩擦ダンパーを説明する図である。
以下、建物補強構造の実施形態について図を用いて説明する。
===第1実施形態===
図1は、第1実施形態の建物補強構造1を説明する図(柱梁架構の構面に直交するY方向から見た図)である。図2Aは、梁補強部材11の概略斜視図であり、図2B及び図2Cは、図1の位置AA,位置BBにおける既存梁3周辺の概略断面図である。図3Aから図3Cは、比較例の梁補強部材を説明する図である。
耐震補強工事の対象となる既存建物は、鉛直方向に延び、X方向に間隔を空けて設けられた一対の既存柱2と、一対の既存柱2間をY方向に延び、鉛直方向に間隔を空けて設けられた一対の既存梁3とを備え、鉛直方向下側の既存梁3上にコンクリート床4(例えばRCスラブ)が構築された建物とする。そのような既存建物における一対の既存柱2と一対の既存梁3とで囲われた架構内に、ブレース材5を設けることによって、建物補強構造1を構築する。第1実施形態では、図1に示すように、2本のブレース材5を逆V字状に取り付ける場合を例に挙げる。この場合、各ブレース材5の一端が、上側の既存梁3のX方向中央部に取り付けられ、各ブレース材5の他端が、既存柱2の下端部に取り付けられる。
また、第1実施形態では、既存梁3をH型鋼とする、つまり、鉛直方向に対向し、水平面に沿う上下一対の水平フランジ3f1,3f2と、一対の水平フランジ3f1,3f2間を柱梁架構の構面に沿って延びるウェブ3wと、を備えたものとする。但しこれに限らず、既存梁3が例えば溝形鋼等であってもよい。また、ブレース材5の途中に制振ダンパー(例えばオイルダンパーや摩擦ダンパー)を組み込んでもよい。また、ブレース材5の配置方法は、図1に示す方法に限らず、例えばX字状やK字状に配置してもよく、ブレース材5の本数も2本に限らない。
一般に、鉄骨系の建物の梁にブレース材を取り付ける場合、梁の架構内側の面に、ブレース材の端部を取り付けるためのガセットプレートが、溶接で取り付けられる。しかし、溶接作業には、人体に有害な溶接ヒュームの発生や、火災発生の危険性が伴う。そのため、既存建物の耐震補強工事で溶接作業を行う場合には、例えば、建物の使用者を一時的に移転させたり、作業エリアを区画して排気装置を設け、作業場周辺の人に防塵マスクを着用させたりする必要がある。また、既存建物での溶接作業は、無理な姿勢での作業になる等、高度な溶接技術が必要となり、品質を保つことが難しい。そこで、本願では、溶接作業を低減した工事によって、既存の柱梁架構内に、ブレース材5や制振ダンパー等の補強部材が設けられた建物補強構造を提供することを目的とする。
そのため、第1実施形態の建物補強構造1では、上側の既存梁3の下フランジ3f1に、締結部材BN2(例えばボルト及びナット)により、ガセットプレート10を取り付ける。ガセットプレート10(連結用部材)は、図1及び図2Bに示すように、下フランジ3f1の下面3f1b(外側面)に当接する「当接板部101(第4の水平板部)」と、柱梁架構の構面に沿い、且つ、上端部が当接板部101に連結された「連結板部102(第5の鉛直板部)」と、図2Cに示すように、当接板部101及び連結板部102に交差する方向に沿う三角形状の面を有し、X方向(梁の軸方向)に沿う側面が当接板部101及び連結板部102に連結され、当接板部101と連結板部102との連結角度を保持する「補強板部103(第6の鉛直板部)」と、を備えたものとする。
なお、当接板部101には、既存梁3に固定するための締結部材BN2を通す孔が形成され、連結板部102には、ブレース材5の端部を取り付けるための締結部材BN1を通す孔が形成されている。また、図1では、補強板部103がX方向に間隔を空けて3つ並んでいるが、補強板部103の数はこれに限らない。また、X方向から見た補強板部103の形状も三角形状に限らず、例えば四角形状でもよい。
地震発生時等では、ブレース材5に作用した力がガセットプレート10を介して上側の既存梁3に、鉛直方向上向きの力(圧縮力)や下向きの力(引張力)として作用することがある。そうすると、既存梁3(特に下フランジ3f1)が変形してしまう虞がある。そこで、第1実施形態の建物補強構造1では、ガセットプレート10を介してブレース材5が連結される上側の既存梁3の部位に「梁補強部材11」を設ける。
梁補強部材11は、図2Aに示すように、Y方向の一方側の側面が開口した箱形状の部材とする。詳しくは、梁補強部材11は、図2Bに示すように、既存梁3の上下一対のフランジ3f1,3f2のうち、柱梁架構の中心側に位置する下フランジ3f1(第1の水平フランジ)の上面3f1a(内側面)に当接する「第1当接板部111(第1の水平板部)」と、既存梁3のウェブ3wに当接し、下端部が第1当接板部111に連結された「第2当接板部112(第2の鉛直板部)」と、既存梁3の上フランジ3f2(第2の水平フランジ)の下面3f2a(内側面)に当接し、第2当接板部112の上端部が連結された「第3当接板部113(第7の水平板部)」と、図2Cに示すように、フランジ3f1,3f2及びウェブ3wに交差する方向に沿う長方形の面を有し、X方向に沿う側面が第1〜第3当接板部111〜113に連結された「補強板部114(第3の鉛直板部)」と、を備える。
なお、梁補強部材11は、既存梁3のウェブ3wを挟んだY方向の両側にそれぞれ設けられる。また、第1当接板部111及び第2当接板部112には、既存梁3に固定するための締結部材BN2,BN3を通す孔h1,h2が形成されている。また、この実施形態では、補強板部114がX方向に間隔を空けて3つ並ぶとするが、補強板部114の数はこれに限らない。
そして、既存の柱梁架構内にブレース材5を設ける耐震補強工事では、まず、梁補強部材11の第1当接板部111、及び、ガセットプレート10の当接板部101にそれぞれ形成された孔の位置に合わせて、上側の既存梁3の下フランジ3f1に孔を形成する。同様に、梁補強部材11の第2当接板部112に形成された孔の位置に合わせて、上側の既存梁3のウェブ3wに孔を形成する。次に、既存梁3のフランジ3f1,3f2及びウェブ3wで囲われた2つの空間に一対の梁補強部材11をそれぞれ嵌め込み、一対の梁補強部材11の各第2当接板部112でウェブ3wを挟んだ状態で、締結部材BN3(第2の締結部材)により、第2当接板部112を既存梁3のウェブ3wに固定する。
次に、上側の既存梁3の下面に、ガセットプレート10の当接板部101を当接させ、ガセットプレート10の当接板部101と梁補強部材11の第1当接板部111とで既存梁3の下フランジ3f1を挟んだ状態で、締結部材BN2(第1の締結部材)により、ガセットプレート10の当接板部101及び梁補強部材11の第1当接板部111を、既存梁3の下フランジ3f1に固定する。最後、ガセットプレート10の連結板部102に、ブレース材5の端部を、締結部材BN1により連結する。なお、各部材を連結する締結部材BN1〜BN3は、ボルト及びナットに限らず、例えば、一方側からの締め込みだけて締結可能なワンサイドボルト等でもよい。また、図1では、梁補強部材11を既存梁3に固定する締結部材BN2,BN3がX方向に4個並んでいるが、締結部材BN2,BN3の数はこれに限らない。
以上のように、第1実施形態の建物補強構造1では、現場で溶接作業を行うことなく、既存の柱梁架構に、ブレース材5、ガセットプレート10、及び、梁補強部材11を設けることができる。そのため、前述のように、建物の使用者を移転させる等の対策を講じる必要がなく、また、溶接作業に比べて容易なボルトの締結作業で施工できるため、簡便に短工期で工事を行える。
また、既存梁3の下フランジ3f1は、締結部材BN2により、ガセットプレート10の当接板部101及び梁補強部材11の第1当接板部111と一体化され、図2Bに示すように断面性能が高まる。同様に、既存梁3のウェブ3wは、締結部材BN3により、梁補強部材11の第2当接板部112と一体化され、断面性能が高まる。従って、ブレース材5からガセットプレート10を介して既存梁3に伝達される鉛直方向の力によって、既存梁3の下フランジ3f1やウェブ3wが変形してしまうことを抑制できる。
ここで、仮に、梁補強部材11が、補強板部114を備えず、第2当接板部112が締結部材BN3により梁のウェブ3wに固定されていないとする。そうすると、例えば、図3Aに示すように、ガセットプレート10を介してブレース材5から既存梁3に鉛直方向上向きの力が作用した際に、第2当接板部112を既存梁3のウェブ3wから離そうとする力が作用してしまう。そのため、本実施形態の梁補強部材11のように、第2当接板部112を締結部材BN3によって既存梁3のウェブ3wに固定するとよい。そうすることで、第2当接板部112が既存梁3のウェブ3wに当接した状態を保持でき、既存梁3からの梁補強部材11の落下等を防ぎ、梁補強部材11を既存梁3に安全に設置できる。
また、既存梁3に、梁補強部材11の第1当接板部111及びガセットプレート10の当接板部101を固定する際に、第2当接板部112を既存梁3のウェブ3wに締結部材BN3で固定しておくことができる。そのため、既存梁3に第1当接板部111等を固定する作業中に、既存梁3から梁補強部材11が落下してしまうことを防ぎ、安全に施工できる。
また、図3Aに示すように、第2当接板部112は、既存梁3に固定されている第1当接板部111に連結している側の下端部を支点に傾き易く、第2当接板部112のうち鉛直方向上側の部位の方が、下側の部位に比べて、既存梁3のウェブ3wから離れ易い。そこで、図2Bに示すように、第2当接板部112を既存梁3のウェブ3wに固定する締結部材BN3の締結位置を、鉛直方向における既存梁3のウェブ3wの中央部CLよりも鉛直方向上側(第1当接板部111から離れた側)に位置させるとよい。そうすることで、第2当接板部112が既存梁3のウェブ3wから離れてしまうことを、より確実に抑制できる。但し、これに限らず、締結部材BN3の締結位置を、例えば、既存梁3のウェブ3wの鉛直方向中央部CLにしてもよい。
また、仮に、梁補強部材11の第2当接板部112は既存梁3のウェブ3wに固定されているが、梁補強部材11が補強板部114を備えていないとする。そうすると、例えば、図3Bに示すように、ガセットプレート10を介してブレース材5から既存梁3に鉛直方向下向きの力が作用した際に、既存梁3の下フランジ3f1が変形してしまう。そのため、本実施形態の梁補強部材11のように補強板部114を設け、第1当接板部111と第2当接板部112の連結角度θ1(ここでは90度)が保持されるようにするとよい。そうすることで、鉛直方向の力が作用しても、梁補強部材11の第1当接板部111と第2当接板部112の連結角度θ1が保持され、第1当接板部111の変形が抑制されるため、既存梁3の下フランジ3f1の変形も抑制される。
同様に、ガセットプレート10にも補強板部103を設け、当接板部101と連結板部102の連結角度θ2(ここでは90度)が保持されるようにするとよい。そうすることで、鉛直方向の力が作用しても、ガセットプレート10の当接板部101と連結板部102の連結角度θ2が保持され、当接板部101の変形が抑制されるため、既存梁3の下フランジ3f1の変形も抑制される。
また、仮に、梁補強部材11が第3当接板部113を備えていないとする。そうすると、図3Aに示すように、第2当接板部112を既存梁3のウェブ3wから離そうとする力が強く作用した場合に、図3Cに示すように、第2当接板部112のうち締結部材BN3の間の部位が変形してしまう虞がある。そのため、本実施形態の梁補強部材11のように第3当接板部113を設けることで、第2当接板部112の変形を抑制できる。
更に、本実施形態の梁補強部材11では、補強板部114が第2当接板部112及び第3当接板部113に連結され、補強板部114によって、第2当接板部112と第3当接板部113の連結角度θ3(ここでは90度)が保持される。そのため、梁補強部材11、及び、既存梁3の変形を、より確実に抑制できる。また、第3当接板部113に締結部材を通す孔を形成すれば、既存梁3より上側の柱梁架構内に設けるブレース材5を連結するためのガセットプレート10を、既存梁3の上フランジ3f2に固定でき、且つ、上側の柱梁架構内のブレース材5から伝達される鉛直方向の力による既存梁3の変形を抑制できる。つまり、鉛直方向に並ぶ柱梁架構内にそれぞれ設けられるブレース材5が連結される既存梁3に設ける梁補強部材11を共通化できる。
図4A及び図4Bは、梁補強部材12の変形例を説明する図である。梁補強部材は図2に示す形状に限らない。例えば、図4Aに示すように、ブレース材5が連結されない側の既存梁3のフランジに当接する板部(図2Bの第3当接板部113)がなくてもよいし、第2当接板部122の鉛直方向の長さが既存梁3のウェブ3wの鉛直方向の長さよりも短くてもよい。また、図4Bに示すように、X方向から見た補強板部123の形状が三角形状であってもよい。これらの場合にも、既存梁3の変形を抑制できる。
図5A及び図5Bは、ブレース材5の端部を既存柱2に取り付ける方法を説明する図である。図1に示すように、ブレース材5を逆V字状に取り付ける場合、ブレース材5の一端は既存柱2の下端部に取り付けられる。ブレース材5を既存柱2に取り付ける場合にも、現場での溶接作業を低減することが望まれているため、以下に示す方法が挙げられる。
例えば、図1に示すように、鉛直方向に延び、上端が上側の既存梁3の下面に当接し、下端がコンクリート床4の上面に当接した補強柱20を、既存柱2のX方向の架構内側の面に当接させて設ける。補強柱20は、図5Aに示すように、H型鋼201と、H型鋼201の下端部のフランジからそれぞれY方向延びた4つの延長板部202と、延長板部202のY方向の両側面をそれぞれ覆う一対の連結板部203とを、備えたものとする。一方、既存柱2のX方向の架構外側の面に、外側当接部材21を当接させて設ける。外側当接部材21は、既存柱2のX方向の架構外側の面に当接する当接板部211と、当接板部211のY方向の両端部からX方向の架構外側に延びる一対の連結板部212と、当接板部211のY方向の中央部からX方向の架構外側に延びる補強板部213と、を備えたものとする。
そして、補強柱20の連結板部203、既存柱2、及び、外側当接部材21の連結板部212の各Y方向の側面に、板状の連結部材22を沿わせた状態で、補強柱20の連結板部203と連結部材22とを締結部材BNにより固定するとともに、外側当接部材21の連結板部212と連結部材22とを締結部材BNにより固定する。その結果、補強柱20、外側当接部材21、及び、連結部材22は、既存柱2に固定して取り付けられる。最後に、補強柱20の延長板部202に、ブレース材5の端部5aを、締結部材BNにより連結する。以上のように、現場で溶接作業を行うことなく、既存柱2にブレース材5を取り付けることができる。
また、地震発生時等に、ブレース材5から補強柱20に鉛直方向の力が伝達された場合には、その鉛直方向の力を、上側の既存梁3、又は、コンクリート床4や下側の既存梁3に伝達できる。一方、ブレース材5から補強柱20に補強柱20を水平方向に圧縮する力が伝達された場合には、その圧縮力を、補強柱20から既存柱2のX方向の架構内側の面、つまり、既存柱2に伝達できる。また、ブレース材5から補強柱20に補強柱20を水平方向に引っ張る力が伝達された場合には、その引張力を、補強柱20から連結部材22と外側当接部材21とを順に介して、既存柱2のX方向の架構外側の面、つまり、既存柱2に伝達できる。
また、図5Bに示すように、補強柱20と外側当接部材21とを連結する連結部材を、ボルト22B(例えば高力ボルトやPC鋼棒)、及び、ナット22Nを有する締結部材としてもよい。そして、補強柱20は、H型鋼201と、H型鋼201の下端部のフランジからそれぞれY方向延びた4つの延長板部202と、を備えたものとし、外側当接部材21は、既存柱2のX方向の架構外側の面に当接する板状部材とする。そして、Y方向における既存柱2の両側面よりも外側の各位置において、X方向に沿って、補強柱20の延長板部202及び外側当接部材21に通されたボルト22Bに、ナット22Nを締結することによって、補強柱20と外側当接部材21とを連結する。この場合にも、現場で溶接作業を行うことなく、既存柱2にブレース材5を取り付けることができる。
但し、これに限らず、既存梁3と同様に、既存柱2にも締結部材でガセットプレート10を取り付け、ブレース材5の端部を連結し、既存柱2のフランジとウェブとで囲われた空間に、梁補強部材11と同じ形状の補強部材を設けてもよい。また、既存柱2にガセットプレートや補強部材を溶接で取り付けてもよく、その場合も、既存梁3には現場での溶接を行うことなくブレース材5が取り付けられるため、溶接作業を低減できる。
===第2実施形態===
図6は、第2実施形態の建物補強構造1を説明する図であり、図7は、摩擦ダンパー30を説明する図である。第2実施形態では、既存の柱梁架構内に補強部材として、間柱型の摩擦ダンパー30を設ける場合を例に挙げる。
摩擦ダンパー30は、図7に示すように、一端が下束材41に接続された第1摺動板31と、一端が上束材40に接続され、他端が第1摺動板31を挟むように配置された一対の第2摺動板32と、第1摺動板31と対向する第2摺動板32の面に固定された一対の摩擦板33と、皿ばねユニット34と、を備えたものとする。皿ばねユニット34は、皿ばね35、ボルト36、及び、ナット37を備え、第1摺動板31と第2摺動板32とが摩擦板33を介して重ね合わされた状態で、各板31〜33にボルト36が通され、ボルト36の軸に皿ばね35が通されナット37が締結されている。これにより、第1摺動板31、第2摺動板32、及び、摩擦板33は、互いに押圧された状態となる。
そして、第2摺動板32及び摩擦板33に形成されたボルト36を通す孔39は、ボルト36との隙間が微小な孔39であるのに対して、第1摺動板31に形成されたボルト36を通す孔38は、X方向に延びた長孔38となっている。そのため、地震発生時等に柱梁架構が水平方向の力を受けると、第1摺動板31と、第2摺動板32及び摩擦板33とが、X方向に相対移動する。その結果、第1摺動板31と摩擦板33との間に摩擦力が発生し、柱梁架構に作用した力が制振される。
このような摩擦ダンパー30を既存の柱梁架構に設ける場合にも、現場での溶接作業を低減することが望まれている。そこで、第1実施形態のガセットプレート10(図2参照)を、摩擦ダンパー30の第2摺動板32が接続された上束材40の上端、及び、第1摺動板31が接続された下束材41の下端に連結する。なお、上束材40及び下束材41にガセットプレート10を連結する方法は、現場で締結部材を用いて連結する方法でもよいし、施工現場に搬入する前に予め溶接で連結する方法でもよい。
また、摩擦ダンパー30の第1摺動板31と第2摺動板32とがX方向に相対移動すると、上束材40及び下束材41を介して、上側の既存梁3及び下側の既存梁3に、鉛直方向の力が伝達される。そこで、第1実施形態の梁補強部材11(図2参照)を、上下の既存梁3に設けるとよい。詳しくは、上束材40に連結された連結用部材10の連結板部101と梁補強部材11の第1当接板部111とで、上側の既存梁3の下フランジ3f1を挟んだ状態で、締結部材BN2により各部材を固定し、下束材41に連結された連結用部材10の連結板部101と梁補強部材11の第1当接板部111とで、下側の既存梁3の上フランジ3f2及びコンクリート床4を挟んだ状態で、締結部材BN2により各部材を固定する。そうすることで、現場での溶接作業を低減した工事により、摩擦ダンパー30、連結用部材10、及び、梁補強部材11を既存の柱梁架構に設けつつ、既存梁3の変形を抑制できる。
以上、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
1 建物補強構造、2 既存柱(柱)、3 既存梁(梁)、3f1 下フランジ(第1の水平フランジ)、3f1a 上面(内側面)、3f1b 下面(外側面)、
3f2 上フランジ(第2の水平フランジ)、3f2a 下面(内側面)、
3w ウェブ、4 コンクリート床、5 ブレース材(補強部材)、10 ガセットプレート(連結用部材)、101 当接板部(第4の水平板部)、102 連結板部(第5の鉛直板部)、103 補強板部(第6の鉛直板部)、11 梁補強部材、
111 第1当接板部(第1の水平板部)、112 第2当接板部(第2の鉛直板部)、113 第3当接板部(第7の水平板部)、114 補強板部(第3の鉛直板部)、
20 補強柱、201 H型鋼、202 延長板部、203 連結板部、21 外側当接部材、211 当接板部、212 連結板部、213 補強板部、22 連結部材、22B ボルト、22N ナット、30 摩擦ダンパー(補強部材)、31 第1摺動板、32 第2摺動板、33 摩擦板、34 皿ばねユニット、35 皿ばね、36 ボルト、37 ナット、38 孔、39 孔、40 上束材、41 下束材、
40 上束材、41 下束材、BN1 締結部材、BN2 締結部材(第1の締結部材)、BN3 締結部材(第2の締結部材)

Claims (4)

  1. 既存建物における一対の柱と一対の梁とで囲われた架構内に補強部材が設けられた建物補強構造であって、
    前記梁は、鉛直方向に対向する上下一対の水平フランジと、前記上下一対の水平フランジ間を前記架構の構面に沿って延びるウェブと、を備え、
    前記上下一対の水平フランジのうち前記架構の中心側に位置する第1の水平フランジの内側面に当接する第1の水平板部であり、前記第1の水平フランジの外側面に当接し前記補強部材の端部が連結される連結用部材と共に、前記第1の水平フランジを挟持した状態で、第1の締結部材により、前記第1の水平フランジ及び前記連結用部材に固定される第1の水平板部と、
    前記ウェブに当接し、前記鉛直方向の端部が前記第1の水平板部に連結され、第2の締結部材により前記ウェブに固定される第2の鉛直板部と、
    前記第1の水平フランジ及び前記ウェブに交差する方向に沿う面を有し、前記梁の軸方向に沿う側面が前記第1の水平板部及び前記第2の鉛直板部に連結され、前記第1の水平板部と前記第2の鉛直板部との連結角度を保持する第3の鉛直板部と、
    を備える梁補強部材が設けられていることを特徴とする建物補強構造。
  2. 請求項1に記載の建物補強構造であって、
    前記連結用部材が、
    前記第1の水平フランジの前記外側面に当接する第4の水平板部と、
    前記構面に沿い、前記鉛直方向の端部が前記第4の水平板部に連結された第5の鉛直板部と、
    前記第4の水平板部及び前記第5の鉛直板部に交差する方向に沿う面を有し、前記梁の軸方向に沿う側面が前記第4の水平板部及び前記第5の鉛直板部に連結され、前記第4の水平板部と前記第5の鉛直板部との連結角度を保持する第6の鉛直板部と、
    を備えることを特徴とする建物補強構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の建物補強構造であって、
    前記梁補強部材は、前記第1の水平フランジと前記鉛直方向に対向する第2の水平フランジの内側面に当接し、前記第2の鉛直板部の前記鉛直方向の端部が連結された第7の水平板部を備え、
    前記第3の鉛直板部は、前記梁の軸方向に沿う側面が前記第7の水平板部に連結され、前記第2の鉛直板部と前記第7の水平板部との連結角度を保持することを特徴とする建物補強構造。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の建物補強構造であって、
    前記第2の締結部材の締結位置が、前記鉛直方向における前記ウェブの中央部よりも前記第1の水平板部から離れた側に位置することを特徴とする建物補強構造。
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