JP2010111720A - バイオアスファルトおよびその製造方法、並びにバイオアスファルトを用いた重質油の改質方法および石炭の液化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】重質残渣油、三次回収原油、および非在来型原油の改質を、小規模装置で簡単に行うことを可能とし、且つ、高い歩留まりを得つつも環境汚染を最小に抑えることができるバイオアスファルトを提供する。
【解決手段】バイオアスファルトは、残渣油100部に対し、油脂を10部以上含有するバイオアスファルトであって、該残渣油は、(a)原油由来の重質残渣油、(b)非在来型原油、(c)(a)若しくは(b)の改質残渣油、(d)石炭の液化後の残渣油、又は(e)(a)〜(d)の残渣油のいずれかを少なくとも20%含有する残渣油であり、油脂は、動植物油脂、脂肪酸エステル、改質脂肪酸エステル、又はこれらのうちの一又は二以上の混合物であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、バイオアスファルトおよびその製造方法、並びに該バイオアスファルトを用いた重質油の改質方法および石炭の液化方法に関する。
石油精製において、原油は常圧蒸留、減圧蒸留等の工程を経て、種々の目的の石油製品へと精製される。石油製品は、沸点の比較的低いLPG、ナフサ、ガソリン、ジェット燃料、灯油、および軽油といった軽質油と、これら各留分を採取したときに残る、重油やアスファルトといった重質残渣油(以下、「重質油」ということもある。)と、に大きく分類される。
一般に、市場では、軽質油の需要が多いが、その一方で、重質残渣油、特にアスファルトは、常温で固体になるため利便性に劣り、低品位燃料又は道路舗装若しくは建築材料等、用途が限られていた。また、現在、三次回収原油、並びに、オイルサンドおよびオイルシェール等(以下、「非在来型原油」ということがある。)の採掘が盛んに行われているが、これら三次回収原油や非在来型原油は、いずれも重質油である。したがって、重質油の量は増加しつつあり、それは軽質油の需要と対比した市場の需給バランスからすると著しく乖離している。この乖離を是正するため、限りある資源の有効活用を図るべく、重質油、特にアスファルトを上品位燃料へ改質する試み(軽質化)が為されている。
しかし、重質油を改質する場合、そのための分解装置を導入するには巨額の投資を要する上、これら重質油には触媒阻害物質(硫黄、窒素、酸素、リン、カリウム)が多量に含まれているため、該分解装置が高負荷運転を強いられるという問題があった。また、触媒の分解効率の低下による生産性の低下、そして、これによって生じる環境汚染物質の増加、という問題も起こっていた。
さらに、将来のエネルギー資源として、石油よりも埋蔵量が多く価格が安定している石炭は、有望視されている。しかし、石炭は、固体ゆえに採掘、輸送、そしてエネルギー資源として実際に使用する際に、多大なコストを要するため、石炭の液化が求められている。
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであり、重質残渣油、三次回収原油、および非在来型原油の改質を、小規模装置で簡単に行うことを可能とし、且つ、高い歩留まりを得つつも環境汚染を最小に抑えることができるバイオアスファルトを提供することを目的とする。
また、本発明は、該バイオアスファルトを用いた、重質残渣油、三次回収原油、および非在来型原油等、重質油の改質方法、さらに、該バイオアスファルトを用いた石炭の液化方法を提供することを目的とする。
以下、本発明について説明する。
第一の本発明は、残渣油100部に対し、油脂を10部以上含有するバイオアスファルトであって、該残渣油は、(a)原油由来の重質残渣油、(b)非在来型原油、(c)(a)若しくは(b)の改質残渣油、(d)石炭の液化後の残渣油、又は(e)(a)〜(d)の残渣油のいずれかを少なくとも20%含有する残渣油であり、上記油脂は、動植物油脂、脂肪酸エステル、改質脂肪酸エステル、又はこれらのうちの二以上の混合物であることを特徴とする、バイオアスファルトである。
第一の本発明のバイオアスファルトにおいて、残渣油100部に対し、油脂の含有量が10部以上であれば、残渣油を十分に液化し、好ましいバイオアスファルトを作成することができ、油脂の含有量が40部以上のとき、より好ましい。これは、例えば、液化が困難な重質油、石炭、又は非在来型原油を二段階に分けて液化する場合でも、油脂の含有量が10重量部以上であれば、十分な液化効果が得られるからである。
ここで、「バイオアスファルト」とは、アスファルトを代表とする重質油にバイオ燃料である動植物油を混合してなる油脂のことをいう。「原油由来の重質残渣油」とは、原油を減圧蒸留して得られる残油であり、特にアスファルトのことをいう。該原油には、三次回収の原油も含む。また、「非在来型原油」とは、超重質のオイルサンド、ヘビーオイル、オイルシェールのことをいう。
第一の本発明において、油脂は、サラダ油、白絞油、コーン油、大豆油、ゴマ油、菜種油(キャノーラ油)、米油、糠油、椿油、ベニバナ油、パーム油、パーム殻油、ヤシ油、綿実油、ひまわり油、オリーブオイル、ピーナッツオイル、アーモンドオイル、アボカドオイル、グレープシードオイル、ヤトロファ(ジャトロファ)オイル、魚油、肝油、鮫油、ラード、ヘット(牛脂)、鶏油、シュマルツ、ショートニング、バター、マーガリン、カカオバター、および硬化油、からなる群より選択される一又は二以上の油脂の混合物であることが好ましい。中でも、入手性、コスト等の観点から、パーム油、大豆油、菜種油、およびヤトロファオイルがより好ましく、パーム油が最も好ましい。尚、バイオ燃料の原料として生産されているヤトロファオイルは、非食用作物でもあることから、今後の利用拡大が期待される。
第二の本発明は、残渣油の温度を流動点プラス50℃以上に保ちつつ、残渣油に油脂を添加混合する工程と、この混合物を撹拌する工程と、を具備するバイオアスファルトの製造方法であって、残渣油は、(a)原油由来の重質残渣油、(b)非在来型原油、(c)(a)若しくは(b)の改質残渣油、(d)石炭の液化後の残渣油、又は(e)(a)〜(d)の残渣油のいずれかを少なくとも20%含有する残渣油であり、油脂は、動植物油脂、脂肪酸エステル、改質脂肪酸エステル、又はこれらのうちの二以上の混合物であることを特徴とする、バイオアスファルトの製造方法である。
「流動点」とは、JIS K2269に規定されている流動点を意味する。具体的には、試験管にとった45mLの試料を45℃に加温し、つぎに規定の方法で冷却する。試料の温度が2.5℃下がるごとに試験管を冷却浴から取り出し、試料が5秒間、全く動かなくなったときの温度を読み取り、この値に2.5℃を加えた温度を流動点として求める。
残渣油の温度を「流動点プラス50℃以上」にするのは、この温度になると残渣油が流動し始めるため、油脂を添加混合し、これらを撹拌する工程における作業性が向上するからである。
第三の本発明は、第一の本発明のバイオアスファルトを原油由来の重質残渣油、非在来型原油、又はそれらの改質残渣油に添加混合する工程と、温度100〜500℃、大気圧以上の圧力で撹拌する工程と、を具備する、重質油の改質方法である。
撹拌時において、より好ましい温度は140〜300℃であり、より好ましい圧力は1〜5MPaであり、反応雰囲気は大気下又は還元雰囲気下、より好ましくは還元雰囲気下、例えば窒素/水素雰囲気下である。
第四の本発明は、第一の本発明のバイオアスファルトを石炭に添加混合する工程と、温度200〜500℃、1〜10MPaの圧力下で撹拌する工程と、を具備する、石炭の液化方法である。
第四の本発明において、第一の本発明のバイオアスファルトを石炭に添加する工程では、石炭とバイオアスファルトが反応しやすくなるように、石炭を予め粒子状に粉砕して表面積を広げておくことが好ましい。撹拌時の温度は、200〜400℃であることが好ましく、圧力も第二の本発明の条件より高いことが好ましい。尚、反応雰囲気は大気下又は還元雰囲気下、より好ましくは還元雰囲気下、例えば窒素/水素雰囲気下である。
第四の本発明において、石炭の改質は、一段階で行ってもよいし、二段階で行ってもよい。一段階で行う場合には、残渣油100部に対し油脂を20部以上、好ましくは40部以上含有するバイオアスファルトを用いることが好ましい。これは、後述するように、石炭は重質油に比べ、石炭中に含まれるミセル構造体の物理吸着が強く、これを分解するためにより多くの油脂を必要とするためである。また、二段階で行う場合には、各段階において、残渣油100部に対し油脂を10部以上含有するバイオアスファルトを用いることが好ましい。石炭は、産地や種類によって液化のしやすさが異なるが、二段階で液化を行うことが好ましい。
第一の本発明のバイオアスファルトによれば、重質残渣油を小規模装置で比較的簡単に液化することができ、この液化されたバイオアスファルト自体を燃料として使用することができる。また、該バイオアスファルトを用いて、さらに重質残渣油を小規模装置で比較的簡単に改質することができる。これにより、取り扱い性の悪い重質残渣油や非在来型原油等、劣質で高粘度(固体を含む)のエネルギー資源を効率的に軽質化することができる。そして、重質残渣油や非在来型原油等の粘性・流動性を共に低下させて、利便性を向上させることができる。
また、第一の本発明のバイオアスファルトを用いることで、劣質ゆえに低品位燃料とされていた重質油を、高品位燃料に変換することができる。つまり、エネルギー資源としての高付加価値化が図れ、より市場のニーズに沿った石油製品を生産することができる。
第二の本発明のバイオアスファルトの製造方法によれば、特殊な装置を必要としないため、いかなる場所でも、簡単に、且つ、迅速、低コスト、しかも環境に対して低負荷で、第一の本発明のバイオアスファルトを製造することができる。
第三の本発明の方法によれば、巨額の設備投資および高度なオペレーション技術を必要とせず、甚大な環境汚染を伴わないで、重質残渣油の改質を行うことができる。すなわち、比較的低温・低圧の条件で簡便な装置によって改質できる。したがって、場所や規模を問わずに改質を実施することができ、また、環境汚染物質の増加を抑制することができる。さらに、アスファルト等を低粘度化、流動化させることにより、送油性、貯蔵のしやすさ(省スペース)、および燃焼効率の向上を図ることができる。
第四の本発明の方法によれば、固体である石炭を、比較的低温・低圧の条件で簡便な装置によって液化することができる。石炭を液化すれば、パイプラインにより輸送コストを低減させることができるだけでなく、貯蔵のしやすさ(省スペース)、燃焼温度の低下、燃焼効率の向上など、取り扱い性も向上させることができるため、石炭の製品としての付加価値を向上させることができる。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下本発明を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(バイオアスファルト)
本発明のバイオアスファルトは、残渣油100部に対し、油脂を10部以上含有するバイオアスファルトであって、該残渣油は、(a)原油由来の重質残渣油、(b)非在来型原油、(c)(a)若しくは(b)の改質残渣油、(d)石炭の液化後の残渣油、又は(e)(a)〜(d)の残渣油のいずれかを少なくとも20%含有する残渣油であり、上記油脂は、動植物油脂、脂肪酸エステル、改質脂肪酸エステル、又はこれらのうちの二以上の混合物であることを特徴とする。
上記(a)〜(e)の残渣油において、入手容易性やコストの観点から、原油由来の重質残渣油、特にアスファルトを用いることが好ましい。
また、油脂は、サラダ油、白絞油、コーン油、大豆油、ゴマ油、菜種油(キャノーラ油)、米油、糠油、椿油、ベニバナ油、パーム油、パーム殻油、ヤシ油、綿実油、ひまわり油、オリーブオイル、ピーナッツオイル、アーモンドオイル、アボカドオイル、グレープシードオイル、ヤトロファ(ジャトロファ)オイル、魚油、肝油、鮫油、ラード、ヘット(牛脂)、鶏油、シュマルツ、ショートニング、バター、マーガリン、カカオバター、および硬化油、からなる群より選択される一又は二以上の油脂の混合物であることが好ましい。中でも、入手性、コスト等の観点から、パーム油、大豆油、菜種油、およびヤトロファオイルがより好ましく、パーム油が最も好ましい。尚、バイオ燃料の原料として生産されているヤトロファオイルは、非食用作物でもあることから、今後の利用拡大が期待される。
バイオアスファルトにおける、残渣油と油脂との混合比率は、残渣油100部に対し、油脂を10部以上であれば特に限定されないが、油脂が40部以上であることがより好ましい。混合比率については、改質対象が重質油であれば油脂は低比率(以下、「低油脂」ということがある。)でもよく、石炭等改質しにくいものであれば油脂は高比率(以下、「高油脂」ということがある。)であることが好ましい。また、仕向地が温暖な地域であれば低油脂でもよく、寒冷地であれば高油脂であることが好ましい。さらに、改質が一段階でもよい場合、例えば重質油の改質のような場合は低油脂でもよいが、改質が二段階ある方が好ましい場合、すなわち、石炭等より改質が困難なものについては高油脂であることが好ましい。最適な混合比率は、使用する残渣油と油脂の種類や組み合わせによって変わるが、例えば、低油脂でもよい場合、アスファルト90質量%およびパーム油10質量%の混合物からなるバイオアスファルトが好ましく用いられ、また、高油脂であることが要求される場合、アスファルト60質量%およびパーム油40質量%の混合物からなるバイオアスファルトが好ましく用いられる。
本発明のバイオアスファルトは、約50〜200℃の広い温度範囲において、比較的低粘度であり、また、100〜270℃では、常圧混合が可能であるため、取り扱い性が極めてよい。さらに、該バイオアスファルトを使用することで、例えば、バイオアスファルト1Lあたり重質残渣油5〜100Lを改質することができる。これにより、取り扱い性の悪い重質残渣油や非在来型原油等、劣質で高粘度(固体を含む)のエネルギー資源を効率的に軽質化することができる。つまり、重質残渣油や非在来型原油等の粘性・流動性を共に低下させ、利便性を向上させることができる。
(バイオアスファルトの製造方法)
本発明のバイオアスファルトの製造方法は、残渣油を流動点プラス50℃以上に保ちつつ、油脂を添加混合する工程と、この混合物を撹拌する工程と、を具備するバイオアスファルトの製造方法であって、残渣油は、(a)原油由来の重質残渣油、(b)非在来型原油、(c)(a)若しくは(b)の改質残渣油、(d)石炭の液化後の残渣油、又は(e)(a)〜(d)の残渣油のいずれかを少なくとも20%含有する残渣油であり、油脂は、動植物油脂、脂肪酸エステル、改質脂肪酸エステル、又はこれらのうちの二以上の混合物であることを特徴とする。
アスファルトとパーム油を用いてバイオアスファルトを作成する場合の例を以下に示す。アスファルトを流動点プラス50〜100℃の温度範囲に保ちながらパーム油を添加混合するとき、アスファルトが完全に液化しないため、両者を混練機等によってバッチ式ブレンドを行って作成することが好ましい。また、アスファルトを流動点プラス100〜300℃の温度範囲に保ちながらパーム油を添加混合するときには、アスファルトが液化するため、製油所等におけるラインブレンドによって作成することが効率的でより好ましい。
(バイオアスファルトを用いた重質油の改質方法)
本発明の重質油の改質方法は、上記本発明のバイオアスファルトを原油由来の重質残渣油、非在来型原油、又はそれらの改質残渣油に添加混合する工程と、温度100〜500℃、大気圧以上の圧力で撹拌する工程と、を具備する。
撹拌時において、より好ましい温度は140〜300℃であり、大気圧での混合も可能であるが、より好ましい圧力は1〜5MPaであり、反応雰囲気は大気下又は還元雰囲気下、より好ましくは還元雰囲気下、例えば窒素/水素雰囲気下である。
上記本発明の方法によって原油由来の重質残渣油、非在来型原油、又はそれらの改質残渣油、特にアスファルトの改質が可能となるメカニズムは、以下の様に考えられる。図1は、原油由来の重質残渣油、特にアスファルトの構造を説明する概略図である。アスファルト10は、通常、常温で固体であり、その構造は、アスファルテン20と称する高分子量の炭化水素が、芳香族炭化水素からなる油分30(以下、「縮合芳香族30」ということもある。)およびレジン40の中にコロイド状に分散してなる。アスファルテン20は、縮合環の芳香族炭化水素(以下、「ミセル25(多数の分子の会合体)」ということもある。)が物理吸着して高分子化したものであるとされている(以下、「ミセル構造体21」という。)。アスファルテン20がこのようなミセル構造体21を有する高分子であるため、アスファルトは、粘性が高く、常温で固体という特有の性質を持っている。尚、アスファルト10中において、アスファルテン20だけでなく、レジン40も、サイズは小さいながら、ミセル45からなるミセル構造体41を形成している。
図2は、原油由来の重質残渣油、特にアスファルトのミセル構造体が本発明のバイオアスファルトによって分解される様子を説明する概略図である。本発明の方法のように、アスファルト10を140℃以上に昇温すると、アスファルト10中に含まれているアスファルテン20やレジン40が膨張して、ミセル構造体21、41(図1参照)中の個々のミセル25、25間および45、45間の物理吸着が緩む。そして、このアスファルトに上述のバイオアスファルト100が添加されていると、ミセル構造体21、41中のミセル25、25間およびミセル45、45間にバイオアスファルト100の油分が浸透する。そうすると、アスファルトの温度の低下に伴って、アスファルト中の縮合芳香族30と上記バイオアスファルト100、アスファルテン20の個々のミセル25と上記バイオアスファルト100、レジン40の個々のミセル45と上記バイオアスファルト100、のそれぞれの組み合わせが一体化してしまう。一旦、周囲をバイオアスファルトの油分に囲まれたミセルは、もはや元のミセル構造体21、41には戻れず、各ミセル25、45が分散する。即ち、見かけ分子量が中程度(1000〜5000)であるレジン40および見かけ分子量が高程度(4000〜数万)であるアスファルテン20が、800〜2000前後の分子量を持つ芳香族(縮合芳香族)として分散する。結果、低温領域でも充分な流動性が確保できる。更に流動点以下でも、柔軟性に富んだ樹脂となる。
図3は、極性基を含有する重質油の構造を説明する概略図である。図4は、極性基を含有する重質油が本発明のバイオアスファルトによって分解される様子を説明する概略図である。さらに、図5は、石炭および非在来型原油の構造を説明する概略図である。
分解のメカニズムは、非在来型原油においても同様である。但し、非在来型原油には、そのミセル構造体内にアスファルトとの比較で2〜3倍の極性基、すなわち硫黄、リン、窒素、酸素、カリウムの化合物を含有している。図3に示すように、極性基50が重質油のミセル構造体22、42内に存在すると、極性基が化学的および物理的にミセル25、25およびミセル45、45と結びつき、ミセル構造体22、42を硬くする。この極性基50の存在によって、極性基の分布に応じてミセル25、25間およびミセル45、45間の拘束力が不均一となり、完全な分解を困難にしている(図4参照)。そこで、非在来型原油や石炭を分解するためには、バイオアスファルトの使用量も2倍以上に増量することが好ましい。
また、図5に示すように、非在来型原油の場合、後述する石炭の場合と同様に、原油由来の重質残渣油と比べてより高い炭化度を有する緻密なミセル構造体からなるため、分解しにくい。そこで、非在来型原油の場合は、より高温の200℃程度まで加熱し、構造体内のミセル間の拘束を緩めることが必要となる。
上記の方法で原油由来の重質油を改質すれば、巨額の設備投資および高度なオペレーション技術を必要とせず、甚大な環境汚染を伴わないで、重質残渣油の改質を行うことができる。すなわち、比較的低温・低圧の条件で簡便な装置によって改質できる。したがって、場所や規模を問わずに改質を実施することができ、また、環境汚染物質の増加を抑制することができる。さらに、アスファルト等を低粘度化、流動化させることにより、送油性、貯蔵のしやすさ(省スペース)、および燃焼効率の向上を図ることができる。
従来の熱分解による方法では、減圧残渣油(アスファルト)100部を熱分解装置に入れ、1000℃前後の高温で、1〜10MPaの圧力下、熱分解すると、最終的に、軽質製品80質量%と、石油コークス15質量%とを得ることができる。しかし、この方法では、熱分解装置と軽質製品を液化するための液化装置とに、多額の投資を要する。また、減圧残渣油の5部が燃焼して消滅するため収率が低下するばかりか、多量の二酸化炭素を排出してしまうため、環境負荷がかかる。
さらに従来の水素分解法では、減圧残渣油(アスファルト)100部に水素5部を添加して、水素分解装置にて500℃以下の高温で、12MPa以上の高圧下、分解を行うと、軽質製品80質量%と水添アスファルト25質量%が得られる。しかし、水素分解装置は高額であるばかりでなく、水素も高価である。そして、水素分解では触媒を用いるため、極性基を多量に含む重質原油の減圧残渣油を分解するとき、触媒の分解効率の低下により生産性が著しく低下し安定な操業が難しくなる。
これに対し、本発明の改質方法によれば、簡便な装置で行うにもかかわらず、減圧残渣油(アスファルト)100部に対し、バイオアスファルト10部を添加し、容器の中で300℃以下、1MPa未満にて撹拌すると、110部のバイオアスファルトが得られる。
(バイオアスファルトを用いた石炭の液化方法)
本発明の石炭の液化方法は、上述のバイオアスファルトを石炭に添加混合する工程と、温度200〜500℃、1〜10MPaの圧力下で撹拌する工程と、を具備する。
該石炭の液化方法において、バイオアスファルトを石炭に添加する工程では、石炭とバイオアスファルトが反応しやすくなるように、石炭を予め粒子状に粉砕して表面積を広げておくことが好ましい。混合時の温度は、200〜400℃であることが好ましく、圧力も重質油の改質方法の条件より高いことが好ましい。尚、反応雰囲気は大気下、より好ましくは還元雰囲気下、例えば窒素/水素雰囲気下である。
石炭の液化のメカニズムも、重質油の改質のメカニズムとほぼ同様である。但し、上述の非在来型原油のように、石炭も、原油由来の重質残渣油と比べてより高い炭化度を有する緻密なミセル構造体からなるため、分解しにくい(図5参照)。そこで、石炭の液化を行う場合は、より高温の200〜500℃まで加熱し、構造体内のミセル間の拘束を緩めることが必要となる。
また、石炭も、化石燃料であることから、原油由来の重質残渣油と同様のミセル構造体を有するが、そのミセル構造体内にアスファルトとの比較で2〜3倍の極性基、すなわち硫黄、リン、窒素、酸素、カリウムの化合物を含有している(図3参照)。そこで、石炭の改質を一段階で行う場合には、非在来型原油の改質で述べたように、石炭中に含まれるミセル構造体の物理吸着をより分解しやすくするために、バイオアスファルトの使用量も2倍以上に増量することが好ましい。具体的には、残渣油100部に対し油脂を20部以上含有するバイオアスファルトを用いることが好ましい。また、二段階で行う場合には、残渣油100部に対し油脂を10部以上含有するバイオアスファルトを用いることが好ましい。石炭は、産地や種類によって液化のしやすさが異なるが、二段階で液化を行うことが好ましい。
このように、本発明の石炭の液化方法を用いれば、固体である石炭を比較的低温・低圧の条件で簡便な装置によって液化することができる。石炭を液化すれば、パイプラインにより輸送コストを低減させることができるだけでなく、貯蔵のしやすさ(省スペース)、燃焼温度の低下、燃焼効率の向上など、取り扱い性も向上させることができるため、石炭の製品としての付加価値を向上させることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
<バイオアスファルトを用いたアスファルトの改質>
(実施例1)
アスファルト90mLとパーム油10mLとを、加熱温度140℃で5分間撹拌混合することによりアスファルトを液化し(以下、「アスファルトの一次液化」ということがある。)、実施例1のバイオアスファルト100mLを作成した。作成したバイオアスファルトの動粘度を、JIS K2283の方法に従って、温度50℃、100℃、および150℃それぞれにおいて測定し、添加混合の作業性、そしてアスファルトの液化度を以下の基準で評価した。評価結果を表1に示す。尚、温度50℃における動粘度は、100〜200℃での粘度線図を延長することにより得られた推定動粘度である。
添加混合の作業性は、混合時のアスファルトの粘度に応じて異なる。本実施例では、添加混合の作業性を以下の基準で評価した。
◎:添加混合の作業性が良好であった。
○:添加混合の作業性に問題がなかった。
×:添加混合の作業性に問題があった。
撹拌後のアスファルトの液化度は、改質されたアスファルトの動粘度をアスファルト100%の動粘度で除して得られた数値「粘度低減効果」で表し、この数値に基づいて、下記の基準で評価した。
○:粘度低減効果が20%未満で、液化が良好になされていた。
△:粘度低減効果が20%以上80%未満で、液化が不十分だった。
×:粘度低減効果が80%以上で、ほとんど液化されなかった。
次に、アスファルト400mLに、上記バイオアスファルト100mLを添加混合し、大気圧下、温度140℃で5分間撹拌混合し、バイオアスファルトによるアスファルトの液状化(以下、「アスファルトの二次液化」ということがある。)を行った。その後、得られた結果物の動粘度を測定し、一次液化の場合と同様の方法で、添加混合の作業性およびアスファルトの液化度を評価した。評価結果を表2に示す。
(実施例2)
バイオアスファルトを、アスファルト60mLとパーム油40mLとを用いて作成した以外は、実施例1と同様に実施例2を行った。その後、実施例2のバイオアスファルトの動粘度を測定し、添加混合の作業性、そしてアスファルトの液化度を評価した。評価結果を表1に示す。また、実施例2のバイオアスファルトを用いたアスファルトの液化について、評価結果を表2に示す。
(実施例3)
バイオアスファルトを、アスファルト20mLとパーム油80mLとを用いて作成した以外は、実施例1と同様に実施例3を行った。その後、実施例3のバイオアスファルトの動粘度を測定し、添加混合の作業性、そしてアスファルトの液化度を評価した。評価結果を表1に示す。また、実施例3のバイオアスファルトを用いたアスファルトの液化について、評価結果を表2に示す。
(比較例1)
バイオアスファルトを、アスファルト97.5mLとパーム油2.5mLとを用いて作成した以外は、実施例1と同様に比較例1を行った。比較例1のバイオアスファルトの動粘度を、表1に示す。また、比較例1のバイオアスファルトを用いたアスファルトの液化について、評価結果を表2に示す。
(比較例2)
バイオアスファルトを、アスファルト95mLとパーム油5mLとを用いて作成した以外は、実施例1と同様に比較例2を行った。比較例2のバイオアスファルトの動粘度を、表1に示す。また、比較例2のバイオアスファルトを用いたアスファルトの液化について、評価結果を表2に示す。
(参考例1)
参考例1として、アスファルト100%の温度50℃、100℃および150℃における動粘度を測定した。測定値を表1に示す。尚、アスファルト100%の温度50℃における動粘度は、推定動粘度である。該推定動粘度は、100〜200℃での粘度線図を延長することにより得られた。
Figure 2010111720
Figure 2010111720
表1より、実施例1〜3で得られたバイオアスファルトは、温度50℃、100℃、および150℃における動粘度が低く、一次液化が良好になされており、作業性も極めて良好であった。また、表2より、実施例1〜3で得られたバイオアスファルトを用いた二次液化では、実施例1の液化が不十分であったが、実施例2および3では、液化が良好になされ、且つ、作業性も極めて良好であった。
一方、比較例1および2のバイオアスファルトは、表1に示すように、油脂の量が少なく、液化が不十分であった。そのため、表2に示すように、これらバイオアスファルトを用いてアスファルトの二次液化を試みたが、ほとんど液化することができなかった。また、比較例1および2の場合、作業性にも問題があった。
<バイオアスファルトを用いた石炭の液化>
(実施例4)
液化用溶剤として、パーム油40質量%およびアスファルト60質量%の混合物からなるバイオアスファルトを用いて、商業的に入手した褐炭および無煙炭(関西熱化学株式会社より入手)を液化させた。実施例4の試験は、以下の手順に従って行った。
まず、褐炭および無煙炭を径1mm前後に破砕し、100℃のオートクレーブで5分間乾燥させた。そして、圧力10MPaに耐え得るステンレス鋼製の耐圧容器100cc(内径5cm×高さ5cm×肉厚4mm)6本に、乾燥石炭が70cc、液化用溶剤が30ccとなるように充填した。さらに、それぞれの容器中に、外径8mmの鉄球を入れ、容器に蓋をし、容器ネジ部にテフロンシール(「テフロン」は、デュポン社の登録商標である。)を用いて密封した。その後、上記容器を400℃の恒温炉に入れ、3本ずつ30分間加熱した。加熱の際、10分毎に、恒温炉から試料を取り出し、耐熱手袋をした手で1分間激しく振って撹拌した後、すぐに恒温炉に試料を戻した。所定時間加熱後、恒温炉から試料を取り出し、60分間自然放冷した。
(実施例5)
恒温炉での石炭の加熱時間を60分間とした以外は、実施例4と同様の手順で石炭の液化を行った。
(比較例3)
液化用溶剤として、パーム油のみからなる溶剤を用いたこと以外は、実施例4と同様の手順で石炭の液化を行った。
(比較例4)
恒温炉での石炭の加熱時間を60分間とした以外は、比較例3と同様の手順で石炭の液化を行った。
(評価方法)
外観・臭い・手触り(ざらざら感覚、平滑度)より、石炭の液化を評価した。実施例4および5、並びに比較例3および4において、いずれも試験後の試験対象の外観は黒色であり、臭いはほぼ無臭であった。そして、手触りに関する評価結果は、表3に示す。
◎:ざらざら感が全くない。
○:ざらざら感がほとんどない。
△:ややざらざらする。
×:ざらざらする。
Figure 2010111720
(評価結果)
実施例4において、加熱温度400℃で、バイオアスファルトによる石炭の液化を確認することができた。手触りについて、褐炭では、ややざらざら感があるものの、無煙炭ではざらざら感はほとんどなかった。また、実施例5において、褐炭ではざらざら感はほとんどなく、無煙炭ではざらざら感は全くなかった。
これに対し、比較例3において、パーム油100%からなる溶剤による石炭の液化は部分的に確認することができるに留まった。すなわち、手触りについて、30分間加熱した褐炭では、ざらざらのままで、液化されておらず、無煙炭では、多少は液化されていたがややざらざら感が残った。また、比較例4においては、60分間加熱しても、褐炭ではざらざら感が残り、無煙炭においては、60分間加熱してやっとざらざら感がほぼなくなった。
実施例と比較例との比較より、実施例に示す本願のバイオアスファルトを用いた方が、植物油脂100%からなる比較例の油脂を用いた場合よりも石炭の液化が顕著であるということができる。これは、バイオアスファルト中のアスファルトと石炭の構造がミセル構造体を含む等近似しているため、パーム油に比べ、互いにより馴染み易いことによるものと考えられる。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うバイオアスファルト、並びにこれを用いた重質油の改質方法および石炭の液化方法もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
原油由来の重質残渣油の構造を説明する概略図である。 原油由来の重質残渣油のミセル構造体が本発明のバイオアスファルトによって分解される様子を説明する概略図である。 極性基を含有する重質油の構造を説明する概略図である。 極性基を含有する重質油が本発明のバイオアスファルトによって分解される様子を説明する概略図である。 石炭および非在来型原油の構造を説明する概略図である。
符号の説明
10 アスファルト
20 アスファルテン
21、22 ミセル構造体
25 ミセル
30 縮合芳香族
40 レジン
41、42 ミセル構造体
45 ミセル
50 極性基
100 バイオアスファルト

Claims (5)

  1. 残渣油100部に対し、油脂を10部以上含有するバイオアスファルトであって、
    前記残渣油は、(a)原油由来の重質残渣油、(b)非在来型原油、(c)前記(a)若しくは(b)の改質残渣油、(d)石炭の液化後の残渣油、又は(e)前記(a)〜(d)の残渣油のいずれかを少なくとも20%含有する残渣油であり、
    前記油脂は、動植物油脂、脂肪酸エステル、改質脂肪酸エステル、又はこれらのうちの二以上の混合物であることを特徴とする、
    バイオアスファルト。
  2. 前記油脂は、サラダ油、白絞油、コーン油、大豆油、ゴマ油、菜種油(キャノーラ油)、米油、糠油、椿油、ベニバナ油、パーム油、パーム殻油、ヤシ油、綿実油、ひまわり油、オリーブオイル、ピーナッツオイル、アーモンドオイル、アボカドオイル、グレープシードオイル、ヤトロファ(ジャトロファ)、魚油、肝油、鮫油、ラード、ヘット(牛脂)、鶏油、シュマルツ、ショートニング、バター、マーガリン、カカオバター、および硬化油、からなる群より選択される一又は二以上の油脂の混合物であることを特徴とする、請求項1に記載のバイオアスファルト。
  3. 残渣油の温度を流動点プラス50℃以上に保ちつつ、残渣油に油脂を添加混合して混合物とする工程と、この混合物を撹拌する工程と、を具備するバイオアスファルトの製造方法であって、
    前記残渣油は、(a)原油由来の重質残渣油、(b)非在来型原油、(c)前記(a)若しくは(b)の改質残渣油、(d)石炭の液化後の残渣油、又は(e)前記(a)〜(d)の残渣油のいずれかを少なくとも20%含有する残渣油であり、
    前記油脂は、動植物油脂、脂肪酸エステル、改質脂肪酸エステル、又はこれらのうちの二以上の混合物であることを特徴とする、
    バイオアスファルトの製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載のバイオアスファルトを原油由来の重質残渣油、非在来型原油、又はそれらの改質残渣油に添加混合する工程と、温度100〜500℃、大気圧以上の圧力で撹拌する工程と、を具備する、重質油の改質方法。
  5. 請求項1又は2に記載のバイオアスファルトを石炭に添加混合する工程と、温度200〜500℃、1〜10MPaの圧力下で撹拌する工程と、を具備する、石炭の液化方法。
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