JP2010111409A - 包装用気泡シート体、及び包装用気泡ボード体 - Google Patents

包装用気泡シート体、及び包装用気泡ボード体 Download PDF

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肇 川上
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Abstract

【課題】安全性に関する課題、生産性に関する課題、並びに被包装物に悪影響を及ぼしやすい、という課題を解消する。
【解決手段】キャップフィルム2C、バックフィルム2Bからなる2層の気泡シート2あるいはキャップフィルム2C、バックフィルム2B、ライナーフィルム2Lからなる3層の気泡シート2を主体に構成され、この気泡シートにおける平坦なフィルムの一方または両方に、その流れ方向に沿って、前記気泡シート2より小さい巾の粘着フィルム3を1本または複数本ラミネートする。
【選択図】図1

Description

本発明は、包装に使用される気泡シート体及び気泡ボード体に関するものである。
包装用部材として気泡シートは多用されている。この気泡シートによって内容物を容易に梱包する為に当該気泡シートの平坦な部分に粘着剤を塗布したり、粘着フィルムを貼り合わせて粘着性を付与したものは以前より知られていた。
この中で粘着剤を気泡シートに直に塗布する方法(例えば、特許文献1)は、粘着剤の乾燥にかなり長時間の加熱が必要であり、その乾燥時間を稼ぐ為に生産スピードが落ちたり、加熱によって基材の気泡シートを損ねたりするので好ましくない。また、加熱温度が低く、乾燥時間が短くてすむ有機溶剤系の粘着剤はその発生する気体が人体に有害であり、換気装置が大掛かりになるという問題があった。一方、粘着フィルムを不用意に貼った場合生産性は良くなるが、包装に使用した場合に前記粘着フィルムが被包装物に付着しやすくなるという不具合を招きやすい。特に、この種の粘着フィルムは、紫外線により変質して軟化しやすく、被包装物に悪影響を及ぼしやすいという問題があった。
特開2005‐205818号公報
本発明は、以上のような事情に着目してなされたものであって、安全性に関する課題、生産性に関する課題、並びに被包装物に悪影響を及ぼしやすい、という課題を解消することができる包装用気泡シート体並びにその気泡シート体を用いた包装用袋及び包装用箱を提供するものである。
以上のような課題を解決するためになされた本発明に係る包装用気泡シート体は、キャップフィルム、バックフィルムからなる2層の気泡シートあるいはキャップフィルム、バックフィルム、ライナーフィルムからなる3層の気泡シートを主体に構成され、この気泡シートにおける平坦なフィルムの一方または両方に、その流れ方向に沿って、前記気泡シートより小さい巾の粘着フィルムを1本または複数本ラミネートしたことを特徴とする。
また、気泡シートの流れ方向とは、巾方向に対して直角方向に延びる長手方向のことを指し、この方向は巾方向に比べて、引き裂きにくいという性質を有する。
このようなものであれば、粘着フィルムを使用しているため、有機溶剤による危険性を排除しつつ、生産性を向上させることができる。特に、気泡シートよりも幅狭な粘着フィルムをその流れ方向にラミネートするようにしているので、気泡シートの製造過程において前記粘着フィルムを同時にラミネートすることが可能になって、効率よく生産することが可能になるだけでなく、包装に用いた場合に、被包装物に粘着フィルムが付着しにくくなる。
このような包装用気泡シート体の好適な態様としては、前記粘着フィルムのラミネート領域の割合が全領域の3%ないし25%であるものを挙げることができる。
粘着フィルムのラミネート領域が25%よりも大きいと、粘着フィルムの粘着層が被包装物に触れてしまう可能性が高くなる。さらに、粘着剤の塗布に比べて比較的高価な粘着フィルムのラミネート領域が大きくなれば、それに伴い経済的な優位性も失われることとなる。また、粘着フィルムのラミネート領域が3%よりも小さいと、粘着層が気泡シートと接触する部分が少なすぎることにより、必要とする粘着力を得られなくなる。
本発明の気泡シートを大型機械等の梱包や養生シートとして長尺で用いる場合には、一定の間隔をもって巾方向に沿って粘着層を設けることが好ましい。
包装に適した気泡シート体としては、気泡シートが四角形のものであり、その気泡シートにおける流れ方向の一辺に沿って、粘着フィルムをラミネートしたものを挙げることができる。
さらに、このような包装用気泡シート体を用いて、封止した場合に前記粘着フィルムの全面が気泡シートの構成フィルムに接着され得るように構成し、被包装物の収容空間に粘着フィルムが露出しないようにしたことを特徴とする包装用袋または包装用箱を作ることができる。すなわち、流れ方向に沿って少なくとも1本の粘着フィルムがラミネートされた気泡シートを利用して、包装用袋や包装用箱のそれぞれ粘着要素が必要な所にのみ粘着フィルムが配された加工品を作ることができる。
また、本発明に係る包装用気泡ボード体は、キャップシート、バックシート、ライナーシートからなる3層の気泡ボードを主体に構成され、この気泡ボードにおける平坦なシートの一方または両方に、その流れ方向に沿って、前記気泡ボードより小さい巾の粘着フィルムを1本または複数本ラミネートしたことを特徴とする。
ここで、気泡ボードとは、例えばポリプロピレン等の樹脂をダイスから溶融した状態で押し出したシートに、多数のキャップ状の突起を真空成形し、このキャップシートの底面と頂面にそれぞれ平坦なバックシート及びライナーシートを融着させて中空構造の板としてなる成型品をいい、気泡シートに比べて剛性を有する。
また、気泡ボードの流れ方向とは、巾方向に対して直角方向に延びる長手方向のことを指す。
このようなものであれば、粘着フィルムを使用しているため、有機溶剤による危険性を排除しつつ、生産性を向上させることができる。特に、気泡ボードよりも幅狭な粘着フィルムをその流れ方向にラミネートするようにしているので、包装に用いた場合に、被包装物に粘着フィルムが付着しにくくなる。
このような包装用気泡ボード体の好適な態様としては、前記粘着フィルムのラミネート領域の割合が全領域の3%ないし25%であるものを挙げることができる。
本発明の気泡ボードを大型機械等の梱包や養生ボードとして長尺で用いる場合には、一定の間隔をもって巾方向に沿って粘着層を設けることが好ましい。
さらに、このような包装用気泡ボード体を用いて、封止した場合に前記粘着フィルムの全面が気泡ボードの構成シートに接着され得るように構成し、被包装物の収容空間に粘着フィルムが露出しない包装用箱を作ることができる。すなわち、流れ方向に沿って少なくとも1本の粘着フィルムがラミネートされた気泡ボードを利用して、包装用箱における粘着要素が必要な所にのみ粘着フィルムが配された加工品を作ることができる。
本発明によれば、安全かつ効率的に製造することができ、しかも、被包装物に粘着剤が接触することなく被包装物を包装することができる包装用気泡シート体並びにその気泡シート体を用いた包装用袋及び包装用箱を提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
この包装用気泡シート体1は、図1及び図2に示すように、多数の気泡2A形成用突起を有してなるキャップフィルム2Cと、このキャップフィルム2Cの突起開放側に添着したバックフィルム2Bと、前記キャップフィルム2Cの突起先端側に添着したライナーフィルム2Lとからなる3層構造を有する気泡シート2と、前記ライナーフィルム2Lの流れ方向に沿ってラミネートされた1本の粘着フィルム3とを具備してなる。
前記気泡シート2は、キャップフィルム2C、バックフィルム2B及びライナーフィルム2Lからなる3層構造を有する従来品と同様であり、材料としては、常用のポリエチレンをはじめ、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、エチレン‐酢酸ビニル共重合体、ナイロンそのほか他種類のプラスチックが使用できる。キャップフィルム2Cは、多数の円柱形状の突起を有している。バックフィルム2Bは、凹凸を有しない平坦なものであり、前記キャップフィルム2Cの突起開放側に添着されることにより、多数の密閉された気泡2Aが形成される。この気泡2Aは、形状が低い円柱形状であって、寸法は直径が6〜50mm、高さが2〜30mmである。また、この気泡2Aの配置は、流れ方向には千鳥状になっているが、巾方向には直線上に並んでいる。ライナーフィルム2Lは、凹凸を有しない平坦なものであり、前記キャップフィルム2Cの突起先端側に添着されることにより、キャップフィルム2Cを介して前記バックフィルム2Bとほぼ平行に配される。
気泡シート2の流れ方向とは、キャップフィルム2C、バックフィルム2B、ライナーフィルム2Lがそれぞれダイスから熱可塑化状態で真空形成ロールに押し出されるフィルムから成形され、押し出し行程で延伸される押し出し方向(言い換えれば、気泡シート2の長手方向)を指す。気泡シート2の流れ方向は、千鳥状に配した各キャップがほぼ円形であり、これらのキャップによってシートに方向性を持たせていないという要件とが相俟って、気泡シート2を流れ方向に引き裂こうとした場合に、引き裂き方向がシート体の流れ方向から免れるため、流れ方向に沿って直線上に引き裂くことは困難である。
前記粘着フィルム3は、両面に粘着層32を有する従来品と同様の両面粘着フィルム3であり、例えば、ポリエステルを基材31として、その基材31の両面にアクリル系の粘着剤を均一に塗布した粘着層32を有しており、さらにその粘着層32の基材31と相対する面に、粘着層32を保護し容易に剥離可能に構成される剥離層(図示しない)を有しているものである。粘着層32の一方は、前記気泡シート2のバックシート2Bにラミネートされるときに気泡シート2の流れ方向に沿って付着される。粘着層32の他方は、前記剥離層が粘着層32に付着されている状態のまま前記気泡シート2にラミネートされ、被包装物9を包装する際にこの剥離層をはずして使用する。粘着層32の他方は、被包装物9の大きさ及び形状や包装の仕方によって異なる部分に付着されることとなるが、粘着層32は被包装物9に触れることのないように気泡シート2に付着される。より具体的には、この粘着層の他方は、その全面を気泡シート2の構成フィルムに接着し、被包装物9が収容されている空間に粘着フィルム3が露出しないように付着されるものである。
本実施形態においては、前記気泡シート2の巾寸法が1200mmに対して前記粘着フィルム3の巾寸法を50mmとしており、この粘着フィルム3を気泡シート2の流れ方向に沿って最側端に、気泡シート2の側端と粘着フィルム3の側端が一致するようにバックシート2Bに重なり合わせてラミネートしている。以下、気泡シート2において粘着フィルム3がラミネートされている部分を「ラミネート領域4」、ラミネート領域4と同じ面に存在するラミネートされていない部分を「非ラミネート領域5」と呼ぶ。
以下、上記実施形態における気泡シート2を用いた被包装物9の包装の仕方について記載する。
まず、図3に示すように、折り畳み形式による上包み包装6については、まず、上記実施形態で説明したバックフィルム2B側にラミネート領域4を有する気泡シート2を用意する。この気泡シート2は、四角形で流れ方向一辺に沿って粘着フィルム3をラミネートしてなる。この気泡シート2のバックフィルム2Bの上に、ラミネート領域4を避けて被包装物9を載置する。非ラミネート領域5端部の2つの角をそれぞれ被包装物9に向けて折り畳み、その後、もう一方のラミネート領域4端部の2つの角をそれぞれ被包装物9に向けて折り畳む。その際、粘着フィルム3の全面がライナーフィルム2Lに付着するように4つの角を折り重ねて封止する。このように包装することで、被包装物9に粘着フィルム3が触れないようにしつつ、被包装物9が上包み包装6の外部に容易に飛び出さない構造とする。
次に、図4に示すように、包装用袋7については、まず、上記実施形態で説明したバックフィルム2B側にラミネート領域4を有する気泡シート2を用意し、この気泡シート2における非ラミネート領域5の巾方向中心に沿って、非ラミネート領域5の他端部をラミネート領域4側へ二つ折りにする。当該折り部が包装用袋7の底部71として機能する。二つ折りする際、非ラミネート領域5の他端部をラミネート領域4と非ラミネート領域5の境界に沿わせるように配すれば、被包装物9の密封度をより増すことができる。その後、二枚重なった気泡シート2の側縁部、すなわち気泡シート2の巾方向に沿ってヒートシール処理によって封止する。上述した方法により、非ラミネート領域5の他端部とバックフィルム2Bによって開口73が形成され、ラミネート領域4が蓋72として機能し、折り込まれたバックフィルム2Bが作る空間が収容空間74として機能する包装用袋7を作成することができる。なお、図4では、説明の便宜上、包装用袋7のうちヒートシール処理が施された部分にパターンを付している。
この包装用袋7を用いて包装する際には、粘着フィルム3の全面がライナーフィルム2Lに付着するように蓋72を折り重ねて封止する。このように包装することで、被包装物9に粘着フィルム3が触れないようにしつつ、被包装物9が包装用袋7の外部に容易に飛び出さない構造とする。
最後に、図5に示すように、包装用箱8について説明する。この包装用箱8は、底面部81と、底面部81から立ち上がる側面部82と、側面部82のうちの一面から連続して設けられる蓋部83とを具備する。まず、上記実施形態で説明したバックフィルム2B側にラミネート領域4を有する気泡シート2を用意し、気泡シート2を図5の最左図のような形、具体的には気泡シート2を組み立てた際に箱の底面部81となる部分がくびれた形に打ち抜く。次に底面部81となる部分の巾方向中心に沿って二つ折りする。その後、二枚重なった気泡シート2の側縁部、すなわち気泡シート2の巾方向に沿ってヒートシール処理により封止する。また、側面部82と底面部81とがそれぞれ直角となるように、底面部81を箱の蓋部83の方へ押し上げ、底面部81の側縁と側面部82の底縁をヒートシール処理によって封止する。蓋部83は、その3つの側縁を直角に立ち上げることにより、3次元形状とする。上述した方法により、4つの側面部82の上方に開口84が形成され、ラミネート領域4を一部に有した蓋部83と、非ラミネート領域5のみによって囲まれる内部に収容空間85を有する包装用箱8を作成することができる。なお、図5においても図4と同様に、包装用箱8のうちヒートシール処理が施された部分にパターンを付している。
この包装用箱8を用いて包装する際には、粘着フィルム3の全面がライナーフィルム2Lに付着するように蓋部83を嵌め合わせて封止する。このように包装することで、被包装物9に粘着フィルム3が触れないようにしつつ、被包装物9が包装用箱8の外部に容易に飛び出さない構造とする。
このように、本実施形態に係る包装用気泡シート体1は、キャップフィルム2C、バックフィルム2B、ライナーフィルム2Lからなる3層の気泡シート2が四角形のものであり、その平坦なフィルムであるバックフィルム2Bの流れ方向一辺に沿って、気泡シート2より小さい巾の粘着フィルム3を1本ラミネートしているので、気泡シート2の全領域に粘着フィルム3を有していなくとも、また、巾方向に沿って粘着フィルム3を有していなくとも、被包装物9を包装することができる。また、粘着フィルム3の粘着層32が被包装物9に触れることなく包装し得るため、被包装物9に粘着剤が付着する心配もなくなり、粘着剤の成分による被包装物9の変化や被包装物9を取り出す時の気泡シート2の破損を防ぐこともできる。
特に、粘着フィルム3をバックフィルム2Bの外面に気泡シート2の流れ方向に沿ってラミネートするため、従来から知られる気泡シート2の製造ラインの途中に、粘着フィルム3を気泡シート2の構成フィルムと同じ速度で漸次供給されるように構成された粘着フィルム3の供給装置を配することによって実施することができる点で実用的である。
バックフィルム2B及びライナーフィルム2Lのいずれの面に粘着フィルム3をラミネートするか、つまり、バックフィルム2B及びライナーフィルム2Lのいずれの面に被包装物9を配置させるかを選択することができ、その選択を被包装物9の性質等により行うことが可能となる。また、バックフィルム2B及びライナーフィルム2Lの材料を適宜選択することができるため、再生材料を使用する場合であっても、必要な面に新しい合成樹脂層を位置させることができる。そのため、安全性を高めることが容易であり、品質保証を行なうことも可能になる。
さらに、気泡シート2の主材料としてポリエチレンを用いたので、他の合成樹脂に比べて柔軟性及び可とう性に優れているため、被包装物9の形状にフィットしやすく、また、折り畳み形式による上包み包装6において折り曲げに耐えることができる。
また、気泡シート2の巾寸法が1200mmに対して粘着フィルム3の巾寸法が50mmとしており、ラミネート領域4の割合が全領域の約4%であるので、粘着フィルム3の粘着層32が被包装物9に触れてしまう可能性がほとんどなく、また、被包装物9を包装するのに必要な粘着力が得られる。さらに、粘着剤の塗布に比べて比較的高価な粘着フィルム3のラミネート領域4を最小限に抑えることができるので、経済的な優位性も得られる。
また、気泡シート2の主材料としてポリエチレンを用いたので、他の合成樹脂に比べて柔軟性及び可とう性に優れているため気泡シート2の折り曲げに耐えることができ、このような包装用気泡シート体1を用いて、必要な部分に粘着フィルム3が配置される包装用袋7または包装用箱8に容易に加工することができる。つまり、流れ方向に沿って1本粘着フィルム3がラミネートされた気泡シート2を打ち抜き、袋の蓋72及び箱の蓋部83といった粘着要素が必要な所にのみ粘着フィルム3が配置され、それぞれの収容空間74、85に粘着フィルム3が露出しない加工品を作ることができる。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではなく、次のような形態も考えられる。
上記の包装用気泡シート体に替えて、この包装用気泡シート体に比べて剛性を有する包装用気泡ボード体を適用することができる。具体的には、包装用気泡ボード体が、多数の気泡形成用突起を有してなるキャップシートと、このキャップシートの突起開放側に添着したバックシートと、前記キャップシートの突起先端側に添着したライナーシートとからなる3層構造を有する気泡ボードと、前記ライナーシートの流れ方向に沿ってラミネートされた1本の粘着フィルムとを具備してなるものである。前記気泡ボードは、例えばポリプロピレン等の樹脂をダイスから溶融した状態で押し出したキャップシートに多数のキャップ状の突起を真空形成し、このキャップシートの底面と頂面にそれぞれ平坦なバックシート及びライナーシートを融着させて中空構造の板としているものである。
気泡ボードの流れ方向とは、キャップシートがダイスから熱可塑化状態で真空形成ロールに押し出されるフィルムから成形され、押し出し行程で延伸される押し出し方向(言い換えれば、気泡ボードの長手方向)を指す。
また、本実施形態で用いられる粘着フィルムの素材及び粘着フィルムをラミネートする領域は、包装用気泡シート体で説明したものと同様であるため、説明を省略する。
最後に、このような包装用気泡ボード体を用いて作られる包装用箱についても、包装用箱の構造、その組立方法、及びこの包装用箱を用いた包装方法に関して、包装用気泡シート体を用いて作られる包装用箱と同様であるため、説明を省略する。
このように、本実施形態の変形例に係る包装用気泡ボード体は、キャップシート、バックシート、ライナーシートからなる3層の気泡ボードを主体に構成され、この気泡ボードにおける平坦なシートの一方または両方に、その流れ方向に沿って、前記気泡ボードより小さい巾の粘着フィルムを1本または複数本ラミネートされているので、気泡ボードの全領域に粘着フィルムを有していなくとも、また、巾方向に沿って粘着フィルムを有していなくとも、被包装物を包装することができる。また、粘着フィルムの粘着層が被包装物に触れることなく包装し得るため、被包装物に粘着剤が付着する心配もなくなり、粘着剤の成分による被包装物の変化や被包装物を取り出す時の気泡ボードの破損を防ぐこともできる。
バックシート及びライナーシートのいずれの面に粘着フィルムをラミネートするか、つまり、バックシート及びライナーシートのいずれの面に被包装物を配置させるかを選択することができ、その選択を被包装物の性質等により行うことが可能となる。また、バックシート及びライナーシートの材料を適宜選択することができるため、再生材料を使用する場合であっても、必要な面に新しい合成樹脂層を位置させることができる。そのため、安全性を高めることが容易であり、品質保証を行なうことも可能になる。
さらに、気泡ボードの主材料としてポリプロピレンを用いて、気泡シートよりも剛性を持たせたものであるため、外部の衝撃等から被包装物をより頑丈に保護することができる。
また、気泡ボードの巾寸法が1200mmに対して粘着フィルムの巾寸法が50mmとしており、ラミネート領域の割合が全領域の約4%であるので、粘着フィルムの粘着層が被包装物に触れてしまう可能性がほとんどなく、また、被包装物を包装するのに必要な粘着力が得られる。さらに、粘着剤の塗布に比べて比較的高価な粘着フィルムのラミネート領域を最小限に抑えることができるので、経済的な優位性も得られる。
また、気泡ボードの主材料としてポリプロピレンを用いて、気泡シートよりも剛性を持たせたものであるため、このような包装用気泡ボード体を用いて、必要な部分に粘着フィルムが配置される包装用箱に容易に加工することができる。つまり、流れ方向に沿って1本粘着フィルムがラミネートされた気泡シートを打ち抜き、箱の蓋部といった粘着要素が必要な所にのみ粘着フィルムが配置され、それぞれの収容空間に粘着フィルムが露出しない加工品を作ることができる。このような包装用箱は、気泡シート体で作った箱よりも剛性を有するため、被包装物の内容や箱の使用方法によって気泡ボード体で作る方が好適な場合に有効である。
本実施例では、気泡シート2または気泡ボードの流れ方向に沿って1本のみ粘着フィルム3をラミネートしたものを示したが、図6に示すように、流れ方向に沿って複数本の粘着フィルム3を並べてラミネートしたものであってもよい。ラミネート作業後に流れ方向に沿ってスリット加工をすれば、特に効率的に複数の気泡シート体を製造することができる。
また、本発明の包装用気泡シート体のさらに他の例として、図7ないし図9に示されるものも考えられる。図7に示される包装用気泡シート体1は、キャップフィルム2C、バックフィルム2B、ライナーフィルム2Lからなる3層の気泡シート2におけるバックフィルム2B側に、その流れ方向に沿って、前記気泡シート2より小さい巾の粘着フィルム3を両側縁に沿って2本ラミネートし、さらにその2本の粘着フィルム3を架け渡すように巾方向に沿って一定間隔をもって、ホットメルトHを帯状に塗布している。
このようなものであれば、本発明の包装用気泡シート体1を、例えば大型機械等の梱包や養生シートとして長尺で用いる場合に好適である。なお、この場合に用いる粘着剤としてはホットメルトHに限られず種々変更可能であるが、ホットメルトHを用いれば他の粘着剤に比べて毒性が小さく、また熱を加えない状態で比較的取扱い易いため好ましい。
なお、ホットメルトHの塗布パターンは、図7に示すような帯状のものに限られず、図8に示すような点状または図9に示すようなスパイラル状の他種々変更可能である。
以上のようなホットメルトの塗布は、同様に気泡ボード体にも適用することにより、気泡シート体の場合と同様の効果が得られる。すなわち、包装用気泡ボード体は、例えば、キャップシート、バックシート、ライナーシートからなる3層の気泡ボードにおけるバックシート側に、その流れ方向に沿って、前記気泡ボードより小さい巾の粘着フィルムを両側縁に沿って2本ラミネートし、さらにその2本の粘着フィルムを架け渡すように巾方向に沿って一定間隔をもって、ホットメルトを帯状に塗布するものを挙げることができる。
気泡シートとしては、上述したような主原料としてポリエチレンを用いたものに替えて、折り曲げ箇所の多い包装態様においてその折り曲げに耐え得るように、ポリオレフィンのうちヒンジ特性の良好なポリプロピレンを用いることもできる。この他にも、エチレン‐酢酸ビニル共重合体、ナイロンそのほか多種類のプラスチックが使用できる。
また、気泡シート2または気泡ボードが3層のものである場合、ライナーフィルム2Lまたはライナーシートに粘着フィルム3をラミネートするものであってもよく、また、バックフィルム2B若しくはバックシート、またはライナーフィルム2L若しくはライナーシートのいずれかに一方のみに粘着フィルム3をラミネートする場合に限らず、バックフィルム2Bまたはバックシート及びライナーフィルム2Lまたはライナーシートの両方に粘着フィルム3をラミネートするものであってもよい。
粘着フィルム3のラミネートの対象となる気泡シート2は、3層のものに限られず、キャップフィルム2C及びバックフィルム2Bからなる2層構造のものであってもよい。この場合、平坦な面を有する前記バックフィルム2Bに粘着フィルム3をラミネートすることとなる。
さらに、1本または複数本の気泡シート2または気泡ボードより小さい巾の粘着フィルム3をラミネートするにあたって、気泡シート2または気泡ボードの流れ方向に沿ってラミネートする場合に限らず、気体シート体または気泡ボード体の巾方向に沿ってラミネートするものであってもよい。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の実施形態に係る包装用気泡シート体を示す部分平面図。 同実施形態に係る包装用気泡シート体を示すA‐A線断面図。 同実施形態に係る包装用気泡シート体を用いた包装の一態様を示す概略説明図。 同包装の他の態様を示す概略説明図。 同包装のさらに他の態様を示す概略説明図。 本発明の他の実施形態を示す部分平面図。 本発明のさらに他の実施形態を示す部分平面図。 本発明のさらに他の実施形態の変形例を示す部分平面図。 本発明のさらに他の実施形態の変形例を示す部分平面図。
符号の説明
1…包装用気泡シート体
2…気泡シート
2C…キャップフィルム
2B…バックフィルム
2L…ライナーフィルム
3…粘着フィルム
4…ラミネート領域
7…包装用袋
8…包装用箱
74、85…収容空間
9…被包装物

Claims (10)

  1. キャップフィルム、バックフィルムからなる2層の気泡シートあるいはキャップフィルム、バックフィルム、ライナーフィルムからなる3層の気泡シートを主体に構成され、この気泡シートにおける平坦なフィルムの一方または両方に、その流れ方向に沿って、前記気泡シートより小さい巾の粘着フィルムを1本または複数本ラミネートしたことを特徴とする包装用気泡シート体。
  2. 前記粘着フィルムのラミネート領域の割合が全領域の3%ないし25%である請求項1記載の包装用気泡シート体。
  3. 前記気泡シートが、さらにその巾方向に沿って粘着層を設けている請求項1または2記載の包装用気泡シート体。
  4. 気泡シートが四角形のものであり、その気泡シートにおける流れ方向の一辺に沿って、粘着フィルムをラミネートしている請求項1、2または3記載の包装用気泡シート体。
  5. 請求項1、2または3記載の包装用気泡シート体を用いて作られた包装用袋であって、封止した場合に前記粘着フィルムの全面が気泡シートの構成フィルムに接着され得るように構成し、被包装物の収容空間に粘着フィルムが露出しないようにしたことを特徴とする包装用袋。
  6. 請求項1、2または3記載の包装用気泡シート体を用いて作られた包装用箱であって、封止した場合に前記粘着フィルムの全面が気泡シートの構成フィルムに接着され得るように構成し、被包装物の収容空間に粘着フィルムが露出しないようにしたことを特徴とする包装用箱。
  7. キャップシート、バックシート、ライナーシートからなる3層の気泡ボードを主体に構成され、この気泡ボードにおける平坦なシートの一方または両方に、その流れ方向に沿って、前記気泡ボードより小さい巾の粘着フィルムを1本または複数本ラミネートしたことを特徴とする包装用気泡ボード体。
  8. 前記粘着フィルムのラミネート領域の割合が全領域の3%ないし25%である請求項7記載の包装用気泡ボード体。
  9. 前記気泡ボードが、さらにその巾方向に沿って粘着層を設けている請求項7または8記載の包装用気泡ボード体。
  10. 請求項7、8または9記載の包装用気泡ボード体を用いて作られた包装用箱であって、封止した場合に前記粘着フィルムの全面が気泡ボードの構成シートに接着され得るように構成し、被包装物の収容空間に粘着フィルムが露出しないようにしたことを特徴とする包装用箱。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1072063A (ja) * 1996-06-28 1998-03-17 Hajime Kawakami 包装作業性を改善したプラスチック気泡シート

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