JP2010110940A - 平版印刷版の画線部形成用材料、この画線部形成用材料が使用された平版印刷版、この平版印刷版の画線部形成方法及びこの平版印刷版の書換え方法 - Google Patents

平版印刷版の画線部形成用材料、この画線部形成用材料が使用された平版印刷版、この平版印刷版の画線部形成方法及びこの平版印刷版の書換え方法 Download PDF

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Abstract

【課題】支持体表面に画線部の形成が可能であり、酸、アルカリ及び有機溶剤等の薬剤を使用することなく、しかも支持体表面を損傷することなく形成した画線部の除去が可能で、除去した後の回収も容易で、環境に優しい平版印刷版の画線部形成用材料、この画線部形成用材料が使用された書き換え可能な平版印刷版、この平版印刷版の画線部形成方法及びこの平版印刷版の書換え方法を提供する。
【解決手段】水に対する下限臨界溶解温度が摂氏15度以下であり、乾燥により親油性被膜を形成可能な温度応答性高分子材料を含むことを特徴とする平版印刷版の画線部形成用材料である。
【選択図】なし

Description

本発明は、コンピューター・トゥ・プレート(CTP)方式、特にインクジェット方式により画線形成が可能な平版印刷版の画線部形成用材料、この画線部形成用材料が使用された書き換え可能な平版印刷版、この平版印刷版の画線部形成方法及びこの平版印刷版の書換え方法に関する。
近年、平版印刷の分野においては、印刷画線データのデジタル化とデジタル描画技術の進歩に伴い、フィルムによるアナログ画線の焼付けに替えて、例えば、レーザーを用いて、光モードや熱モードで直接画線情報を記録し、薬品によって現像処理可能な印刷版が実用化されている。
近年においては、環境への配慮と資源の保護が重視され、薬品を使用する現像工程を必要とせず、しかも印刷画線を書き換えて複数回繰返して使用可能な印刷版が求められている。このような要求に対応して、レーザーを用いて、光モードや熱モードで画線形成するのみで印刷可能な印刷版が提案されている。さらに、レーザーを用いる方式と比較して装置がコンパクトなうえ、取り扱いが容易で使いやすい利点を有するインクジェット方式で画線形成するのみで印刷可能な印刷版が提案されている。
例えば、特許文献1には、機械的又は電気化学的に粗面にされたアルミニウムの支持体表面に、親油性樹脂粒子の水分散液又は石油系溶剤中の樹脂粒子からなる分散液によって、親油性画線領域を形成して乾燥する、あるいは乾燥して焼き付けることによって平版印刷版を製造する技術が開示されており、インクジェット方式で画線形成することも開示されている。
特許文献2には、表面が親油性又は親水性である版ドラムを支持体とし、インクジェット方式によって、支持体表面が親油性の場合には非画線材料(メタノールで希釈したポリビニルアルコール)を付着させて非画線部を形成して印刷版とし、支持体表面が親水性の場合には画線材料(トルエンで希釈したポリエチレン)を付着させて画線部を形成して印刷版として印刷し、印刷終了後、溶剤等を使用したクリーニングによって前記インクジェット方式で付着させた非画線材料又は画線材料を取り去り、版ドラム表面を元の状態に復帰することが示されている。
特許文献3及び4には、いずれも、支持体に親水性表面を形成し、この親水性表面に、インクジェット方式を用いて、一般式GnJM4-n(Gは疎水性有機基、Jは炭素、ケイ素、ゲルマニウム、チタン、ジルコニウム、錫から選択される原子価4の元素、Mはハロゲン又はアルコキシ基、nは1〜3の整数。)で表される化合物を含有する溶液で画線描画し疎水性の印刷画線領域を形成した刷版が示されている。このような刷版は、印刷終了後にインキを洗浄除去して保管し、再使用する際は、印刷用原版に含まれる一般式GnJM4-nである化合物を熱分解温度以上に加熱してその化合物を熱分解して疎水性基を離脱させることが示されている。
そして、特許文献3には、加熱によって親水化する素材の酸化チタンで表面を被覆した支持体を、前記素材が親水化する温度に加熱して親水性表面を形成し、印刷終了後の親水性表面の回復は、画線形成した化合物が加熱分解する温度に親水性表面を加熱することが開示されている。
また、特許文献4には、特定波長の光の照射によって親水化する素材の酸化チタンで表面を被覆した支持体を、前記素材が親水化する波長の光で照射して親水性表面を形成し、印刷終了後の親水性表面の回復は、画線形成した化合物が加熱分解する温度に親水性表面を加熱することに加え、素材が親水化する波長の光を照射して、親水性化の確実を期すことが開示されている。
特許文献5には、親水性支持体表面に塩基性基を有する化合物を含有するインク受容層を設け、このインク受容層の表面に、酸性基を有する化合物を含有するインクで画線を描画し、このインクに活性放射線を照射して硬化させ、疎水性画線を形成して印刷版とし、また、酸性の消去液によって、この消去液に溶解する塩基性基を有する化合物を含有するインク受容層ごと疎水性画線を除去することが開示されている。
特許文献6には、低温度で流体媒体に可溶性であるが、下限臨界溶解温度(LCST:lower critical solution temperature)より高い温度では、流体媒体から沈降するポリマーとして理解される温度応答性高分子材料が、顔料、充填材料、ナノ粒子などの粒子表面の被覆に使用することができ、また、ガラス、金属及び半導体からの表面である非粒状基体表面の被覆に使用することができるものであることが開示されている。
特開昭54-117203号公報 特開平4-97848号公報 特開2002-127353号公報 特開2002-127354号公報 特開2007−313802号公報 特表2006-507399号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものは、印刷版の繰返し使用の可能性を示しておらず、再生使用できるものでないという問題がある。特許文献2に記載のものは、版ドラム表面を元の状態に復帰する際に溶剤及びアルカリ水溶液を必要としており、ランニングコストが嵩む上、環境への配慮から排水設備が必要であるという問題がある。
特許文献3及び4に記載のものは、親水性の印刷用原版表面の形成及び再生のために、加熱装置や露光装置を必要とし、設備的に比較的大がかりなものとならざるを得ず、イニシャルコスト及びランニングコストの双方が嵩む上、コンパクト化が困難であるという問題を有する。また、当該加熱装置による加熱は、少なくとも、支持体が熱破壊する温度以下でしかも印刷画線領域を形成する化合物が熱分解する温度以上でなければならず、加熱温度と加熱時間を比較的細かく調整する制御手段が必要であるという問題がある。
特許文献5に記載のものは、画線部分の消去には酸性の消去液を必要としており、ランニングコストが嵩む上、環境への配慮から排水設備が必要であるという問題がある。特許文献6に記載のものは、温度応答性高分子材料の印刷版への用途を何ら示していない。
そこで、本発明は、支持体表面に画線部の形成が可能であり、この形成した画線部の除去を、酸、アルカリ及び有機溶剤等の薬剤を使用することなく、しかも支持体表面を損傷することなく可能で、除去した後の回収も容易で、環境に優しい平版印刷版の画線部形成用材料、この画線形成用材料が使用された書き換え可能な平版印刷版、この平版印刷版の画線部形成方法及びこの平版印刷版の書換え方法を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するために、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、水に対する下限臨界溶解温度が摂氏15度以下であり、乾燥により親油性被膜を形成可能な温度応答性高分子材料を用いることにより、支持体表面に画線部の形成が可能であり、形成した画線部の除去を、酸、アルカリ及び有機溶剤等の薬剤を使用することなく、しかも支持体表面を損傷することなく可能で、除去した後の回収も容易で、環境に優しい平版印刷版の画線部形成用材料、この画線形成用材料が使用された書き換え可能な平版印刷版、この平版印刷版の画線部形成方法及びこの平版印刷版の書換え方法を提供できることを見出した。
すなわち、本発明は、水に対する下限臨界溶解温度が摂氏15度以下であり、乾燥によって親油性被膜を形成可能な温度応答性高分子材料を含むことを特徴とする平版印刷版の画線部形成用材料である。また、本発明は、親水性面を有する支持体の前記親水性面に親油性の画線が形成された書換え可能な平版印刷版において、前記画線が、水に対する下限臨界溶解温度が摂氏15度以下であり、乾燥により親油性被膜を形成可能な温度応答性高分子材料によって形成されていることを特徴とする平版印刷版である。さらに、本発明は、親水性面を有する支持体の前記親水性面に親油性の画線部を形成する平版印刷版の画線部形成方法において、前記親水性面を有する支持体の前記親水性面の少なくとも一部に、水に対する下限臨界溶解温度が摂氏15度以下であり、乾燥により親油性被膜を形成可能な温度応答性高分子材料が溶解された溶液を付着する付着ステップと、付着した前記温度応答性高分子材料を乾燥する乾燥ステップとを備えたことを特徴とする平版印刷用刷版の画線部形成方法である。またさらに、本発明は、前記平版印刷版の画線部が形成された領域を前記温度応答性高分子材料の下限臨界溶解温度以下の水に曝すことによって、前記画線部を除去する画線部除去ステップと、前記画線部除去ステップによって画線部が除去された支持体の親水性面に前記画線部形成方法を施すことによって画線部を形成する画線部再形成ステップとを備えたことを特徴とする平版印刷版の書換え方法である。
以上のように、本願発明によれば、支持体表面に画線部の形成が可能であり、形成した画線部の除去を、酸、アルカリ及び有機溶剤等の薬剤を使用することなく、しかも支持体表面を損傷することなく可能で、除去した後の回収も容易で、環境に優しい平版印刷版の画線部形成用材料、この画線部形成用材料を使用した書き換え可能な平版印刷版、この平版印刷版の画線部形成方法及びこの平版印刷版の書換え方法を提供することができる。
[平版印刷版の画線部形成用材料]
本発明に係る平版印刷版の画線部形成用材料に用いられる温度応答性高分子材料は、水に対する下限臨界溶解温度(LCST:lower critical solution temperature)が摂氏15度以下であり、摂氏10度以下かつ摂氏0度以上であることがより好ましい。水に対するLCSTは、LCSTより高い温度域においては水に不溶であるが、LCSTより低い温度域において水に可溶であることを示す。温度応答性高分子材料としては、気温、湿し水温度、インキ温度及びローラーなどの印刷機器部材の温度よりLCSTが低いものが選択されることが好ましい。平版印刷では、湿し水によって、画線部以外の印刷版表面にインキが付着するのを防止するとともに、印刷版表面を冷却してそこの温度を適正な範囲に維持している。そのため、湿し水は、供給源となる貯留槽での温度が摂氏5〜15度程度(特開2007−185873号公報、特開昭63−001543号公報、特開昭62−152852号公報、特開昭54−044915号公報及び実開昭55−008156号公報参照)に維持され、印刷版表面には、温度が摂氏13〜17度程度で(特開2006−289782号公報及び登録実用新案第3063364号公報参照)供給されているので、本発明に係る平版印刷版の画線部形成用材料に用いられる温度応答性高分子材料のLCSTを摂氏15度以下としたのである。なお、湿し水の貯留槽での温度が摂氏5〜15度程度に維持されること及び印刷版表面に供給される湿し水の温度が摂氏15度以下の場合があり得ることを考慮すれば、平版印刷版の画線部形成用材料に用いられる温度応答性高分子材料のLCSTは、摂氏10度以下であるのがより好ましい。LCSTが摂氏15度以下、より好ましくは摂氏10度以下の範囲であれば、付着され乾燥されて被膜化した画線部形成用材料が湿し水に溶解せず、すなわち極めて明確な疎水性を発現し、また良好な付着性を得ることができる。一方、下限値を0度より低くしてしまうと、画線部の除去が水によって行えないから、温度応答性高分子材料のLCSTが摂氏0度以上であることが好ましい。印刷における温度環境が比較的高い場合、水に対するLCSTが本発明の範囲内でより高い温度応答性高分子材料を用いることができる。水に対するLCSTがより高い温度応答性高分子材料を用いることによって、より高い温度の水で画線部の除去が可能となり、画線部を除去するための水の冷却設備等を別途設ける必要がなくなる。また、水に対するLCSTがより低い温度応答性高分子材料を用いる場合、凝固点降下させた食塩水等を用いることによって、画線部除去時間を短縮することができる。
温度応答性高分子材料としては、例えば、式(1)で表されるN−置換アクリルアミドポリマー(LCST:摂氏32度)、式(2)で表されるN−置換メタクリルアミドポリマー(LCST:摂氏32度)、ポリビニルメチルエーテル(LCST:摂氏32〜34度)及びメチルセルロース(LCST:摂氏65度)等のセルロース類を用いて重合した共重合体が挙げられる。
Figure 2010110940
Figure 2010110940
式(1)で表されるN−置換アクリルアミドポリマーとしては、例えば、ポリ−N−イソプロピルアクリルアミド、ポリ−N−エチルアクリルアミドが挙げられる。式(2)で表されるN−置換メタクリルアミドポリマーとしては、例えば、ポリ−N,N−ジメチルメタクリルアミド、ポリ−N−イソプロピルメタクリルアミド、ポリ−N−tert-ブチルメタクリルアミドが挙げられる。
前記の温度応答性高分子材料は、いずれもLCSTが高く、平版印刷版の画線部形成用材料として使用することが難しい。そこで、本発明では、平版印刷版の画線部形成用材料として、式(1)で表されるN−置換アクリルアミドポリマー又は式(2)で表されるN−置換メタクリルアミドポリマーの共重合体(例えば式(3)参照)である温度応答性高分子材料を用いることができる。このような重合体は、異なるモノマーを重合させることにより得ることができる。コモノマーとしては、N−tert−ブチルアクリルアミド、N−n−ヘキシルアクリルアミドが挙げられる。共重合体は、共重合させるモノマーの比率を変えることにより、LCSTの値が変化するので、好ましく用いることができる。
Figure 2010110940
本発明に係る平版印刷画線形成用材料は、温度応答性高分子材料以外に、画線部の強度を向上させるための添加剤や可視性を付与するための添加剤を含んでもよい。
[平版印刷版]
本発明に係る平版印刷版は、親水性面を有する支持体の親水性面の上に、上述した温度応答性高分子材料によって画線が形成された構成となっている。このような支持体としては、公知のものを使用することができる。具体的には、金属、合成樹脂、金属と合成樹脂の複合体、紙と金属の複合体、紙と合成樹脂の複合体及びセラミックスを挙げることができる。支持体の材料としては、本発明に係る平版印刷版を繰り返し使用することを目的とすることから、支持体及びその表面の親水性能が、画線部の形成やその除去の繰り返しに耐え得る必要があり、しかも所定枚数の印刷に耐え得る強度を有する必要があるなど、機械的強度及び寸法安定性等の面から金属が好ましい。
支持体に用いられる金属としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金及び鉄が挙げられる。アルミニウム合金としては、銅、マグネシウム又はチタンとアルミニウムとの合金が挙げられる。これらの金属ではアルミニウムが好ましく、表面が粗面化されかつ陽極酸化されたアルミニウムが最も好ましい。粗面化されかつ陽極酸化されたアルミニウム表面は、強い親水性を持つため、インキ汚れが起こりにくくなる。粗面化されかつ陽極酸化されたアルミニウムとは、電気化学的又は機械的な研磨のいずれか又は双方によって砂目立て処理(粗面化)され、陽極酸化処理され及び封孔処理されたアルミニウムである。アルミニウムの砂目立て処理としては、例えば、ボール研磨法、ブラシ研磨法、液体ホーニングによる研磨法及びバフ研磨法、並びにこれらを組み合わせた研磨法を挙げることができる。さらに、燐酸、硫酸、塩酸及び硝酸等の無機酸のいずれか又はいくつかを含む溶液を浴びせ、必要に応じて中和処理して水洗する電解エッチング法も挙げられる。陽極酸化処理は、硫酸、シュウ酸、燐酸及びマロン酸等のいずれか又はいくつかを含む溶液を電解液とし、アルミニウム板を陽極として電解処理することである。封孔処理は、沸騰水処理や水蒸気処理等を行うことである。金属材料からなる支持体は、シート状に加工されたものであっても良く、またシリンダー状のものであっても良く、その形態は、問わない。
支持体に用いられる合成樹脂としては、例えば、飽和ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、酢酸セルロース、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート及びポリカーボネートが挙げられる。これら合成樹脂フィルムや紙などからなる柔軟性支持体の場合は、その表面に親水性結着剤や自己増膜可能な高親水性の粒子からなる層を必要に応じて架橋することによって、表面に親水性面を形成することができる。柔軟性支持体に親水性層を形成するための親水性結着剤としては、例えば、ビニルアルコール、アクリルアミド、メチロールアクリルアミド、メチロールメタクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリレート、及びヒドロキシエチルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマー、並びにマレイン酸ビニルメチルエーテルコポリマー等の親水性ポリマー及びコポリマーを挙げることができる。親水性結着剤を架橋する架橋剤としては、例えば、ホルムアルデヒド、グリオキサル及び加水分解テトラ-アルキルオルトシリケートが挙げられる。自己増膜可能な高親水性の粒子としては、例えば、コロイドシリカ、アルミナ粒子及び酸化チタンのような重金属酸化物の粒子が挙げられる。柔軟性支持体の親水性面は、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム又は酸化チタン等の粒子を含有させて、機械的強度及び保水性の向上、並びに適度な凹凸を付与してもよい。使用する粒子の平均径は、0.1〜5.0μmであることが好ましい。
支持体に用いられるセラミックスとしては、アルミナ(Al23)やジルコニア(ZrO2)が挙げられる。
[平版印刷版の画線部形成方法]
本発明に係る平版印刷版の画線部形成方法は、支持体の親水性面の少なくとも一部に、水に対する下限臨界溶解温度(LCST)が摂氏15度以下である温度応答性高分子材料が溶解された溶液を付着する付着ステップと、その付着した前記温度応答性高分子材料を乾燥する乾燥ステップとを備えている。
付着ステップにおいては、前記温度応答性高分子材料を液状媒体に溶解させた溶液(描画液)を調製し、支持体の親水性表面上の少なくとも一部に描画液を付着する。形成される画線部の画線なりに描画液を付着する場合、乾燥ステップを経て画線部を形成することができる。一方、支持体の親水性面の全域に描画液を付着する場合、乾燥ステップにおいて乾燥された温度応答性高分子材料のうち、形成される画線部以外の領域を除去する除去ステップによって、画線部を形成することができる。
描画液に使用する媒体としては、水又は食塩水等の水を媒体とする溶液若しくは混合液などがある。描画液の媒体に水又は水を媒体とする溶液若しくは混合液が使用される場合は、描画域に含まれる温度応答性高分子材料のLCST以上になると、温度応答性高分子材料の疎水化凝集が生じうる。これを避けるために、描画液をLCST以下に保つ冷却装置を併用することができる。温度応答性高分子材料を、温度に左右されることなく溶解する溶媒が存在する場合は、その溶媒を用いた描画液とすることにより、疎水化凝集を回避することができるので好ましい。
描画液を親水性面に付着する方法としては、描画液を毛筆やペンなどによって塗りこむ方法、インクジェットにより吐出する方法、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布及びロール塗布が挙げられる。
親水性面の一部に画線なりに付着する場合は、描画液を毛筆やペンなどによって塗りこむ方法、インクジェットにより吐出する方法及び画線なりに切り抜いた型板の上から描画液を付着する方法であることが好ましく、インクジェットにより吐出する方法であることがさらに好ましい。インクジェット方式により描画液を付着する場合は、描画液は、温度応答性高分子材料を温度応答性高分子材料のLCST以下の温度の水に溶解した溶液を用いることができるが、LCST以上の温度になると、温度応答性高分子の疎水化凝集が生じ、インクジェットノズルが詰まる不具合が生じるので、溶液の温度安定性を考慮して、水以外で、乾燥が容易でかつ毒性のない溶媒に溶解した描画液を用いることが好ましい。このような溶媒としては、エチルアルコールを挙げることができる。描画液をインクジェットにより吐出する場合、インクジェット装置は、特に制限はなく、描画液の物性に合わせ、目的とする解像度を達成しうる公知の装置を任意に選択して用いることができる。
親水性面全域に描画液を付着する場合は、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布及びロール塗布により付着させる方法であることが好ましい。
付着した描画液の乾燥つまり温度応答性高分子材料の乾燥は、例えば、熱風乾燥、常温での真空乾燥、常温での放置乾燥及び加熱乾燥等の公知の方法を用いることができる。熱風乾燥及び加熱乾燥の場合は、ポリマーを分解しない程度に穏やかに、例えば摂氏70度程度の雰囲気中に2時間程放置して行う。
乾燥ステップにより乾燥された温度応答性高分子材料の少なくとも一部を除去する除去ステップは、親水性面全域に描画液が付着され、乾燥されて親水性面の全域を親油性面が覆った状態で、画線部となる部分以外の親油性面部分を除去することにより、画線部を形成する。除去する方法としては、乾燥した温度応答性高分子材料をLCST以下の水に曝して溶解させ除去する方法及び水に曝した状態で、LCST以下に冷却して溶解し除去する方法が挙げられる。
水に曝す方法としては、毛筆やペンなどによって水を付与する方法、インクジェットにより水を吐出して付与する方法及び画線部となる部分以外を切り抜いた型板の上から水を任意の方法により付与する方法が挙げられ、インクジェットにより水を吐出して付与する方法であることが好ましい。水を吐出して付与するインクジェット装置は、付着ステップで描画液を吐出する場合と同様、特に制限はなく、水を吐出できて、目的とする解像度を達成しうる公知の装置を任意に選択して用いることができる。
[平版印刷版の書換え方法]
本発明に係る平版印刷版の書換え方法は、画線部除去ステップと画線部再形成ステップを備える。画線部除去ステップは、前記平版印刷版の画線部が形成された領域を前記温度応答性高分子材料のLCST以下の水に曝すことによって、前記画線部を除去する。本発明において、画線部は、LCSTが摂氏15度以下であり、乾燥により親油性被膜を形成可能な温度応答性高分子材料によって形成されているので、画線部をLCST以下の水に曝すことにより、除去することができる。
画像部をLCST以下の水に曝して除去する方法としては、LCST以下の温度の水に浸漬して溶解させ除去する方法、LCST以下の温度の水を任意の方法により供給して溶解させ除去する方法、LCST以上の温度の水に浸漬した状態で、水の温度を下げて溶解させ除去する方法、及びLCST以上の温度の水を任意の方法により供給した状態で、その状態のまま全体の温度を下げて溶解させ除去する方法が挙げられる。これらの除去にあたり、画線部を布やスポンジで擦ることで画線部の除去を促進できる。擦り作業は、手作業又は専用の装置で行ってもよいし、印刷機械内の水着けローラーやインキ着けローラーを代用してもよい。
画線部を溶解させた溶解液は、回収し、その後回収液の温度を上昇させることにより、温度応答性高分子材料を析出させることができる。析出させた温度応答性高分子材料は、濾過等により分離し回収することができ、温度応答性高分子材料として再利用が可能である。
また、画線部再形成ステップは、前記画線部除去ステップによって画線部が除去された支持体の親水性面に前記画線部形成方法を施すことによって画線部を形成する。これにより、画線部を書き換えることができる。この書換え方法を繰返すことにより、複数回の書換えが可能である。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
平版印刷画線形成用材料及び描画液A乃至Eの調製:
先ず、安定剤MHHQを含むN-イソプロピルアクリルアミド(東京化成工業株式会社製)1.3gと、N-tert-ブチルアクリルアミド(東京化成工業株式会社製)1.1gを室温(摂氏25度)の純水20ミリリットルに溶解した。さらに、画線部形成時の被膜強度を向上させる目的でクレイ(Laponite(登録商標)、Rockwood Additives Limited製)を添加して、窒素雰囲気下、室温に保ったまま、マグネチックスターラーを用いて溶解するまで撹拌した。次いで、チオ硫酸アンモニウム5.6mg、チオ硫酸ナトリウム1.8mgを添加し、窒素雰囲気下、摂氏5乃至10度でラジカル重合させた。得られた反応液をLCST以上に加熱して、開始剤及び低分子成分を除去し、モル比でN-tert-ブチルアクリルアミドが45%のN-イソプロピルアクリルアミドとN-tert-ブチルアクリルアミドの共重合ポリマー(以下、画線ポリマーAという)を得た。
次に、画線ポリマーAを、エチルアルコール(関東化学株式会社製)に画線ポリマーAの濃度が0.1モル/リットルとなるように溶解した。さらに、可視性を持たせるために市販の水溶性青色染料を若干色づく程度に添加し、画線ポリマーAを含む溶液(以下、描画液Aという)を得た。なお、水溶性青色染料の添加による画線ポリマーAの水に対する不溶化は認められなかった。
次に、安定剤MHHQを含むN-イソプロピルアクリルアミド(東京化成工業株式会社製)の量と、N-tert-ブチルアクリルアミド(東京化成工業株式会社製)の量以外は、画線ポリマーAと同様の調整方法によって、画線ポリマーB乃至Eを得た。画線ポリマーBは、モル比でN-tert-ブチルアクリルアミドが40%、画線ポリマーCは、モル比でN-tert-ブチルアクリルアミドが30%、画線ポリマーDは、モル比でN-tert-ブチルアクリルアミドが20%、画線ポリマーEは、モル比でN-tert-ブチルアクリルアミドが10%であった。なお、画線ポリマーB乃至Eを精製する際の、安定剤MHHQを含むN-イソプロピルアクリルアミド(東京化成工業株式会社製)及びN-tert-ブチルアクリルアミド(東京化成工業株式会社製)の量は表1に示す通りだった。
Figure 2010110940
得られた画線ポリマーA乃至Eをそれぞれ純水に溶かし、温度変化による濁度(Transmittance)の違いを紫外可視分光光度計(アジレントテクノロジー社製)を用いて測定した。結果を図1に示す。図1中、濁度が一気に低下する温度が、画線ポリマーの水に対するLCSTである。画線ポリマーA乃至EそれぞれのLCSTは、摂氏10.2度、摂氏13度、摂氏17度、摂氏22度及び摂氏27度であった。
平版印刷画線形成用材料及び描画液a乃至eの調製:
クレイを添加しない以外は画線ポリマーA乃至Eと同様に調整したクレイ無添加のN-イソプロピルアクリルアミドとN-tert-ブチルアクリルアミドの共重合ポリマー(以下、画線ポリマーa乃至eという)を得た。画線ポリマーa乃至eについて、画線ポリマーA乃至Eと同様に濁度を測定することによりLCSTを求めた。結果を図2に示す。これらの結果より、共重合する2つのモノマーの含有比率によりLCSTを調節することができ、また、クレイ有無によるLCSTの大きな変化は見られないことが分かる。ちなみに、画線ポリマーa乃至eそれぞれのLCSTは、摂氏9.2度、摂氏12度、摂氏17度、摂氏22度及び摂氏29度であった。
(実験例1)
表面を電解研磨し、さらに陽極酸化処理したアルミニウム板の支持体(商品名:ニッペGARAHAN(空版)A、ニッペグラフィックス株式会社製)の表面に綿棒で描画液A乃至Eをそれぞれ異なる位置に所定の形状で付着させた。その後、室温下に約1昼夜放置して乾燥させて、画線ポリマーA乃至Eのそれぞれの乾燥被膜からなる5つの別個の画線部を形成した。形成された画線部は、いずれも青みがかっており、画線の形状が目視により確認可能であった。
次に、画線部が形成された支持体を輪転機(商品名:カラートップエコワイド、株式会社東京機械製作所製)の版胴に取付けた。印刷には、オフセット印刷用インキ(商品名:ヴァンテアンエコーHS藍、東洋インキ工業株式会社製)及び湿し水調製剤(商品名:Litho Supply ALKY、東洋インキ工業株式会社製)を水道水で100倍に希釈した湿し水を使用した。ブランケットは、新聞用高速輪転機用のブランケット(商品名:エディター10、バルカン社製)を用いた。毎時3万部(連続紙走行速度:毎分約135メートル)の印刷速度で、超軽量新聞用紙(商品名:SL紙、王子製紙株式会社製)に約1000部を印刷した。印刷中の、湿し水の貯留槽での温度は摂氏15度程度、印刷版表面の温度は摂氏18度程度であった。
その結果、画線ポリマーEの乾燥被膜からなる画線部によって印刷紙面に印刷された画線は、約30部を印刷した時点で消滅し、画線ポリマーDの乾燥被膜からなる画線部によって印刷紙面に印刷された画線は、約45部を印刷した時点で消滅した。画線ポリマーA乃至Cの乾燥被膜からなる画線部によって印刷紙面に印刷された画線は、印刷中消滅することがなく、印刷されたいずれの印刷紙面においても、ベタ画線の濃度は0.9前後であり、非画線部に目視できる汚れはなく、製品として耐えうる品質であった。また、支持体表面の画線部は、画線ポリマーD及びEの乾燥被膜によるものは消滅していたが、他に損傷、劣化は目視できなかった。
その後、輪転機をクローリング速度(毎分約4.4メートル)で印圧を掛けずに作動させて、貯留槽での温度を摂氏12度に調整した湿し水のみを印刷版表面に約2分間供給した。印刷版表面の温度は摂氏15度程度であった。その結果、画線ポリマーCの乾燥被膜による画線部は消滅していたが、画線ポリマーA及びBの乾燥被膜による画線部に損傷、劣化は目視できなかった。
(実験例2)
実験例1と同じ支持体(商品名:ニッペGARAHAN(空版)A、ニッペグラフィックス株式会社製)の表面に、印刷解像度600dpiの市販のインクジェットプリント装置によって、10ポイントの文字とスクリーン線数120線の網点画線を描画液A乃至Eによりそれぞれ支持体表面の異なる位置に付着させた。その後、室温下に約1昼夜放置して乾燥させて、画線ポリマーA乃至Eのそれぞれの乾燥被膜からなる5つの別個の画線部を形成した。形成された画線部は、いずれも青みがかっており、画線の形状や文字が目視により確認可能であった。
次に、画線部が形成された支持体を輪転機(商品名:カラートップエコワイド、株式会社東京機械製作所製)の版胴に取付け、約2000部を印刷した以外は、実験例1と同様に印刷した。印刷中の、湿し水の貯留槽での温度は摂氏15度程度、印刷版表面の温度は摂氏18度程度であった。
その結果、画線ポリマーEの乾燥被膜からなる画線部によって印刷紙面に印刷された画線は、約25部を印刷した時点で消滅し、画線ポリマーDの乾燥被膜からなる画線部によって印刷紙面に印刷された画線は、約35部を印刷した時点で消滅した。画線ポリマーA乃至Cの乾燥被膜からなる画線部によって印刷紙面に印刷された画線は、印刷中消滅することがなく、刷出し時及び刷り終わり間際のいずれの印刷紙面においても、スクリーン線数120線の90パーセント網点画線が確認でき、文字の欠けや掠れが生じておらず、非画線部に目視できる汚れはなく、製品として耐え得る品質であった。また、支持体表面の画線部は、画線ポリマーD及びEの乾燥被膜によるものは消滅していたが、他に損傷、劣化は目視できなかった。
その後、輪転機をクローリング速度(毎分約4.4メートル)で印圧を掛けずに作動させて、貯留槽での温度を摂氏12度に調整した湿し水のみを印刷版表面に約2分間供給した。印刷版表面の温度は摂氏15度程度であった。その結果、画線ポリマーCの乾燥被膜による画線部は消滅していたが、画線ポリマーA及びBの乾燥被膜による画線部に損傷、劣化は目視できなかった。
(実験例3)
実験例1及び実験例2において使用した支持体を、画線ポリマーA及びBの乾燥被膜のインキを除去しないまま、摂氏5度の水に浸漬し、30分間放置した後、取り出した。画線部を形成する画線ポリマーA及びBの乾燥被膜は、インキとともにほぼ除去された。また、摂氏5度の水に2、3分ほど浸漬した後、浸漬したままの状態でナイロンスポンジによって擦ることによっても、画線部を形成する画線ポリマーA及びBの乾燥被膜を容易に除去することができた。
画線部を除去した支持体表面の水分を拭き取り、室温下に放置して乾燥後、実験例2と同様にインクジェットプリント装置で、実験例2とは異なる文字及び画線を描画液A及びBによりそれぞれ支持体表面の異なる位置に付着させ、その後、室温下に約1昼夜放置した。この支持体を輪転機の版胴に取り付け、約2000部を実験例2と同様に印刷した。その結果、実験例2と同様の品質が得られ、画線部を書き換えての繰り返し使用が可能であった。
(実験例4)
実験例3において、画線ポリマーA及びBの乾燥被膜を摂氏5度の水に浸漬させ画線ポリマーA及びBが溶解した水を得た。この水を画線ポリマーAのLCSTを超える温度まで昇温したところ、画線ポリマーAが析出した。これを、濾過により分離した後、更にこの水を画線ポリマーBのLCSTを超える温度まで昇温したところ、画線ポリマーBが析出した。そして、これも濾過により分離することができた。このことから、水に溶解した画線ポリマーの回収は容易で、画線部を一種の画線ポリマーで形成すれば、再利用が可能であることが分かる。
画線ポリマーA乃至Eについて、紫外可視分光光度計を用いて濁度を測定したグラフである。 画線ポリマーa乃至eについて、紫外可視分光光度計を用いて濁度を測定したグラフである。

Claims (6)

  1. 水に対する下限臨界溶解温度が摂氏15度以下であり、乾燥によって親油性被膜を形成可能な温度応答性高分子材料を含むことを特徴とする平版印刷版の画線部形成用材料。
  2. 親水性面を有する支持体の前記親水性面に親油性の画線が形成された書換え可能な平版印刷版において、
    前記画線が、水に対する下限臨界溶解温度が摂氏15度以下であり、乾燥により親油性被膜を形成可能な温度応答性高分子材料によって形成されていることを特徴とする平版印刷版。
  3. 親水性面を有する支持体の前記親水性面に親油性の画線部を形成する平版印刷版の画線部形成方法において、
    前記親水性面を有する支持体の前記親水性面の少なくとも一部に、水に対する下限臨界溶解温度が摂氏15度以下であり、乾燥により親油性被膜を形成可能な温度応答性高分子材料が溶解された溶液を付着する付着ステップと、
    付着した前記温度応答性高分子材料を乾燥する乾燥ステップと、
    を備えたことを特徴とする平版印刷用刷版の画線部形成方法。
  4. 前記付着ステップは、形成される画線部の画線なりに前記溶液を付着することを特徴とする請求項3記載の平版印刷版の画線部形成方法。
  5. 前記乾燥ステップにおいて乾燥された温度応答性高分子材料の一部を除去する除去ステップをさらに備え、
    前記付着ステップは、前記支持体の前記親水性面の全域に前記溶液を付着し、
    前記除去ステップは、前記画線部以外の領域を除去することを特徴とする請求項3記載の平版印刷版の画線部形成方法。
  6. 請求項2記載の平版印刷版の画線部が形成された領域を前記温度応答性高分子材料の下限臨界溶解温度以下の水に曝すことによって、前記画線部を除去する画線部除去ステップと、
    前記画線部除去ステップによって画線部が除去された支持体の親水性面に請求項3乃至5いずれか記載の画線部形成方法を施すことによって画線部を形成する画線部再形成ステップと
    を備えたことを特徴とする平版印刷版の書換え方法。
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