JP2002219882A - インキジェットによるダイレクト刷版 - Google Patents
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Abstract
ルム及び処理を必要とせず、廃棄物をほとんど、もしく
は全く生じず、作製段階を昼光中で行うことができる平
版印刷版の作製法を提供すること。 【解決手段】 インキジェット印刷により平版印刷版を
作製するための方法を開示する。インキジェット液は平
版印刷受容体の表面と反応することができるホウ素含有
基をその化学構造内に有する親油性化化合物を含有す
る。
Description
印刷版の作製法に関する。
印刷及びオフセット平版印刷を含む。これらの印刷法の
すべては、画像のパターンでインキを転移させるため
に、通常は効率のために回転印刷機の版胴上に搭載され
る版を必要とする。活版印刷の場合、画像パターンは版
上で隆起した領域の形態で表され、それがインキを受容
し、刷りによりそれを記録媒体上に転移させる。対照的
にグラビア印刷シリンダー(gravure prin
ting cylinders)は、スクリーン目又は
刻み目(indentations)の系列を含有し、
それが記録媒体上への堆積のためのインキを受容する。
れるべき画像はインキ反発性(疎油性もしくは親水性)
背景上のインキ受容性(親油性)領域のパターンとして
版上に存在する。湿式システムの場合、必要なインキ反
発性はインキ供給の前の初期の湿し(dampenin
g)(又は「湿し(“fountain)」)液の適用
により与えられる。通常の予備増感平版印刷版はフォト
ポリマー又はジアゾニウムの化学に基づくUV感受性コ
ーティングを有している。版は画像を保有しているマス
クを介してUV−露出されねばならない。マスクは、ハ
ロゲン化銀の化学に基づき、且つカメラによる又はイメ
ージ−セッター(image−setter)による露
出を含み、さらに湿式処理を含む写真法により作製され
るグラフィックアートフィルムである。用いられる版の
型に依存して(ネガティブ又はポジティブ)、非−画像
領域又は画像領域が可溶化され、それにより版が親油性
及び親水性領域に分化される。この従来の方法の欠点
は、必要であるやっかいな湿式処理を含む写真中間フィ
ルムの作製である。さらに別の欠点は印刷版自身の湿式
処理である。
スの改革においてコンピューターが出現し、写真的中間
体がもはや必要でない簡便且つ安価なダイレクト刷版
(computer−to−plate)システムを開
発する広範囲に及ぶ試みがあった。近年では種々の化学
システム及び露出法に基づくいくつかのこれらのシステ
ムが市場に導入されている。例えば、Agfa−Gev
aert N.V.の商標であるSETPRTINT材
料はハロゲン化銀DTR化学に基づいており、光−モー
ドの露出(photo−mode exposure)
及び処理の後に相補的な親油性及び親水性領域を生ずる
写真コーティングを保有するポリエチレンテレフタレー
トベースを含む。光−モードの露出に基づくが、親水性
アルミニウムベースを有している他のシステムはAgf
a−Gevaert N.V.の商標であるLITHO
STARである。強力な赤外レーザーによるヒートモー
ド露出に基づくシステムはTHERMOSTARと呼ば
れ、それもAgfa−Gevaert N.V.の商標
である。
きく、複雑で高価である。それらは大きな印刷会社によ
って、それらの印刷操作のプリプレスプロセスの余分な
ものを取り除き、それらの顧客により与えられるグラフ
ィックデザインのデジタル情報への迅速な交換及び応答
を利用するための手段として用いられるために設計され
ている。平版印刷を用いている多くの比較的小さいプリ
ンターのための経済的且つ有効なダイレクト刷版システ
ムを求める強い要求が残っている。
満たすために、平版印刷版の作製において用いるための
複数の電子性ノンインパクト印刷システムが研究されて
きた。これらの中で第1のものは、例えば、米国特許第
5,304,443号及びその中の引用文献に記載され
ているようなレーザー印刷システムであった。平版印刷
のための経済的且つ簡便なダイレクト刷版作製のために
注目を受けてきた他のノンインパクト印刷システムは、
例えば、米国特許第4,958,564号に記載されて
いるような熱転写印刷である。
あるハードコピー出力プリンターとしてインキジェット
プリンターがレーザープリンターに取って代わってき
た。インキジェットプリンターの競争的な利点のいくつ
かは低コスト及び確実性である。インキジェット印刷シ
ステムは比較的迅速な画像出力システムであり、それが
複雑な光学系を必要としないために簡単な構造を有す
る。最近では、平版印刷版の作製のためのインキジェッ
トプリンターの使用を提案するいくつかの報告が文献に
ある。
親油性液体又は流体(liquidor fluid)
のインキがインキジェット印刷により平版印刷版の親水
性アルミニウム表面上に印刷された。インキ中にはチタ
ネート又はシランカップリング剤が存在した。
印刷装置がPCT WO 94/11191に記載され
ている。それは疎水性又は親水性物質を疎水性印刷版上
に堆積させることを目的としている。
ンキジェット印刷により銀−還元可能な画像を生ずるた
めの材料を含有する流体インキと親水性媒体の組が金属
銀画像の形成に用いられ、それは十分に疎水性の銀画像
を形成するための湿式処理に続いて平版印刷版を与える
と言われている。
相変化型のインキであるインキジェット印刷が米国特許
第4,833,486号に記載されており、オフセット
版の表面上に熱いワックスを堆積させている。ワックス
が冷却されるとそれは固化し、それにより印刷版を与え
る。固体のインキジェット印刷は、ワックスもしくは樹
脂画像がその熱可塑性、化学的性質及び接着性のために
限られた耐久性を有し、媒体上で固化したインキジェッ
ト滴の量及び丸い形が液体のインキジェット印刷で見ら
れる固有の解像性を有していない点で平版印刷版にとっ
て重大な欠点を有する。
公報におけるように、感光性平版印刷版ブランクに不透
明な画像もしくはマスクパターンを適用するためのイン
キジェット印刷の使用においても先行技術がある。次い
でブランクをインキジェット画像形成されたマスクパタ
ーンを介して露出し、次いで通常の方法により処理し、
平版印刷版を得る。この方法は通常の平版印刷版の材料
及び処理を保留しており、通常の版がそれを介して露出
されるフォトマスクの代わりとしてインキジェット印刷
を使用しているのみである。かくしてこの方法は版作製
法の複雑性及び費用を増しており、版の疎水性画像に関
してインキジェットインキ画像に依存していない。米国
特許第5,495,803号は、印刷版のためのフォト
マスクの作製のための、固体もしくは相変化型のインキ
ジェット印刷を記載している。
印刷版の作製法のさらに別の例として、日本特開昭56
−113456号公報は、インキ反発性材料(例えば硬
化可能なシリコーン類)をインキジェット印刷により印
刷版上に印刷する印刷版の作製法を提案している。この
方法により得られる印刷版は、基質の表面上に形成され
るインキ−反発性材料が非−画像部分として働く凹版印
刷版である。結局、シャドーの領域又は反転された線
(reversed lines)における印刷画像の
解像度はあまり良くない。さらに、印刷版の表面のほと
んどを占める非−画像部分全体の上にインキ−反発性材
料を堆積させねばならないので、この方法では多量のイ
ンキが必要であり、それにより印刷プロセスが遅くな
る。
より約30℃〜260℃の温度に予備加熱されているこ
とができるフォトポリマー性インキ組成物を用いるイン
キジェット印刷により基質上にポジティブもしくはネガ
ティブ画像を形成し、得られる印刷された基質をUV線
に供し、それにより該インキ組成物を硬化させて該画像
を形成することを含む、フォトポリマー性レリーフ−型
印刷版の作製法を開示している。これは、時には該イン
キの高い蒸気圧及び毒性のために不愉快な方法である。
吸収層及び基質と吸収層の間の親水性化層を有する基質
上に光重合可能なインキ組成物を用いるインキジェット
印刷により画像を形成し、該インキ組成物が増感される
波長領域内の化学線にそれを露出して画像を硬化させる
ことを含む、平版印刷版の作製法を開示している。該印
刷版の印刷耐久性は低い。
性処理に供された記録材料上に、光硬化可能な成分を含
有する疎水性インキを用いるインキジェット印刷により
印刷画像を形成し、表面全体を化学線に露出する段階を
含む印刷版の作製法を開示している。しかしながら、平
版印刷版のために用いられるべき基質の表面は通常優れ
た親水性及び保水性を得るための機械的研磨、陽極酸化
又は親水性処理のような種々の処理に供される。従っ
て、非常に高い表面張力を有するインキ組成物の使用で
さえ、インキスプレッディングの故の基質の表面上の劣
った画像及び低い印刷耐久性を生ずる。
の後に除去されるインキ吸収層を平版印刷ベースにコー
ティングすることにより、該インキスプレッディングを
避けるための方法を開示している。これは不経済且つや
っかいな方法である。
sclosure 289118は、インキが疎水性ポ
リマーラテックスであるインキジェットを用いる印刷版
の作製法を開示している。しかしながら該印刷版は悪い
インキ受容性及び低い印刷耐久性を有する。
を用いるインキジェット法によりオフセット印刷版を作
製するための方法を開示している。そこには該インキが
いかにして製造されるかは示されていないが、実施例か
らそれが製造が困難な人工ラテックスに関連しているこ
とが明らかである。
刷版上にインキ画像を形成することにより、ならびにま
た、この画像−形成された領域にトナーを付着させるこ
とにより、この画像を熱的に定着させることによって印
刷版を作製する方法を開示している。インキの組成は言
及されておらず、トナーの組成のみが開示されている。
インキセットシステムに従い、表面層が親水性にされて
いる導電性支持体上に親水性物質を含有するインキ画像
を形成し、インキジェット書き込み(writing)
の時点に導電性支持体にバイアス電圧を適用することに
よりそれを乾燥又は硬化させる、版−作製法を開示して
いる。これはやっかいな方法である。
可能な成分を含有する噴出可能な(ejectabl
e)物質を用いるジェット印刷により版表面上に画像形
成堆積物を射出する、印刷に再利用できる印刷版の作製
法を開示している。画像は画像形成堆積物を形成し、そ
れは可変周波数及び可変電力誘導加熱器を用いて印刷版
の表面に融着される。
体及び有機カルボニル化合物より成る群から選ばれる反
応性成分を含むインキジェット液により平版印刷版が作
製されている。好ましい態様では、反応性化合物は有機
酸のクロム錯体の1種もしくはそれより多くを含んでい
る。
を拡張するものであり、それによって親油性化液がイン
キジェット印刷により平版印刷受容体上に直接適用され
る。
めの簡単且つ安価な方法を提供することである。
ィックフィルムを必要としない平版印刷版の作製法を提
供することである。
しない平版印刷版の作製法を提供することである。
どもしくは全く廃棄物を生じず、従って生態学の観点か
ら有利である平版印刷版の作製法を提供することであ
る。
階を昼光中で行うことができる平版印刷版の作製法を提
供することである。
なるであろう。
り平版印刷受容体の表面上に流体の滴を情報通りに分配
することを含む平版印刷版の作製法であって、該流体が
該平版印刷受容体の該表面と反応することができるホウ
素含有基をその化学構造内に有する親油性化化合物を含
有することを特徴とする平版印刷版の作製法を提供する
ことにより実現される。
ic acid)である。
られる種々の成分を詳細に説明する。
該平版印刷受容体の該表面と反応できるホウ素含有基を
その化学構造内に有する親油性化化合物がインキジェッ
ト流体中に存在することである。
(I):
もしくは不飽和脂肪族鎖、置換もしくは非置換のアリー
ルもしくはヘテロアリール基より成る群から選ばれ;R
2及びR3は独立して水素、負の電荷を補償するための
対イオン、置換もしくは非置換の飽和もしくは不飽和脂
肪族鎖、置換もしくは非置換のアリールもしくはヘテロ
アリール基から選ばれ;すべてのR−基は互いに環を形
成していることができる]により示されるボロン酸エス
テル又はボロン酸である。
2及びR3が水素であるボロン酸である。
ある。他のボロン酸は文献に十分に実証されている方法
に従って製造することができる。二重もしくは三重結合
のヒドロホウ素化(hydroboration)は典型的な合成戦略
である。典型的なヒドロホウ素化試薬は、カテコールボ
ラン(J.Org.Chem.60,3717−372
2(1995)、J.Am.Chem.Soc.97
(18),5249−5255(1975))、HBB
r2SMe2(Langmuir 10(7),2228
−2234(1994))及びピナコールボラン(J.
Org.Chem.57,3482−3485(199
2))である。ヒドロホウ素化は、例えば、Sm(II
I)(J.Org.Chem.58,5307−530
9(1993))又はRh−化合物(J.Am.Che
m.Soc.121,2696−2704(199
9))により触媒され得る。他の合成戦略は有機金属化
合物を利用するものであり、それをホウ酸エステル又は
塩化ホウ素と反応させる(J.Org.Chem.5
4,2179−2183(1989)、J.Org.C
hem.59,6391−6394(1994)、J.
Chem.Soc.,Chem.Commun.199
8,9,1047−1048、Tetrahedron
54(26),7465−7484(1998))。
とりわけ、J.Org.Chem.60,7508−7
510(1995)に記載されているようなアルコキシ
−二ホウ素誘導体とアリールハロゲン化物の間のPd
(0)−触媒反応は、ボロン酸もしくはエステルの製造
のための第3の可能な戦略である。可能な製造のこの限
られた概覧からわかる通り、ボロン酸及びエステルは容
易に得られ得る化合物である。
有官能基を有する他の有用な親油性化化合物を下記に示
す。これらの化合物は不斉有機合成における触媒として
周知である:
m.Soc.109,7925(1987)、J.A
m.Chem.Soc.116,3151(1994)
及びTetrahedron Lett.1992,3
3,6907に記載されている。
0.02〜3重量%の量でインキ中に存在することがで
きる。
ド分散液の形態にあり、それがプリンターヘッドのノズ
ルを通過できることが必要である。
の組合わせである。特定の液体担体の選択は、特定のイ
ンキジェットプリンターならびにインキジェット印刷に
用いられているインキジェット印刷ヘッド及びカートリ
ッジとのその適合性に依存する。用いられているインキ
ジェット法:ピエゾ、サーマル、バブルジェット(登録
商標)又は連続インキジェットに依存して水に基づく、
及び溶媒に基づく流体の両方を本発明で用いることがで
きる。
あるが、水性組成物は1種もしくはそれより多い水と混
和性の溶媒、例えばエチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール又はトリメチロール
プロパンのような多価アルコールを含むことができる。
水性組成物中の水性担体媒体の量は30〜99.99
5、好ましくは50〜95重量%の範囲内であることが
できる。
て有機溶媒、例えばアルコール類、ケトン類又はアセテ
ート類を用いることもできる。
射速度、滴の分離長(separation leng
th)、滴寸法及び流れの安定性は水性組成物の表面張
力及び粘度に大きく影響される。インキジェット印刷シ
ステムと一緒に用いるのに適したインキジェット液は2
0〜60、好ましくは30〜50ダイン/cmの範囲内
の表面張力を有していることができる。水性インキジェ
ット流体における表面張力の制御は少量の界面活性剤の
添加により行われ得る。用いられるべき界面活性剤の量
は簡単な試行錯誤試験を介して決定され得る。インキジ
ェットの技術分野において数種のアニオン性及び非イオ
ン性界面活性剤が既知である。市販の界面活性剤にはA
ir Productsからの商標であるSURFYN
OL TMシリーズ;DuPontからの商標であるZ
ONYL TMシリーズ;3Mからの商標であるFLU
ORAD TMシリーズ及びCyanamidからの商
標であるAEROSOL TMシリーズが含まれる。流
体の粘度は好ましくは室温で20mPa.s以下、例え
ば1〜10、好ましくは1〜5mPa.sである。
の成分を含むことができる。プリントヘッドのオリフィ
スにおけるインキの乾固を防ぐのを助けるために補助溶
媒が含まれていることができる。インキオーバータイム
(ink over time)内に起こり得る望まし
くない微生物成長を防ぐために殺生物剤を加えることが
できる。場合によりインキ中に存在することができる追
加の添加剤には増粘剤、pH調節剤、緩衝剤、導電率強
化剤(conductivity enhancing
agents)、乾燥剤及び脱泡剤が含まれる。
像コントラストを強化するために、染料を加えることが
できる。インキジェット法に適しているとして多くの染
料及び顔料が既知である。適した染料はさらに担体媒体
(すなわち水性に基づく、又は溶媒に基づく)中におけ
るそれらの適合性ならびに親油性化剤との適合性に基づ
いて選ばれ、すなわちそれらは凝結を生じてはならな
い。水性インキのために特に好ましいのはアシッドブラ
ック(acid black)のようなアニオン性染料
である。
こともできる。典型的な支持体には金属性及びポリマー
性シートもしくは箔が含まれる。好ましくは金属性表面
を有する支持体が用いられる。好ましくは金属性表面は
酸化される。本発明の特に好ましい態様の場合、陽極酸
化されたアルミニウム表面を有する支持体が用いられ
る。平版印刷版のための支持体は典型的には、例えば電
気化学的研磨により研磨され、次いで例えば硫酸及び/
又はリン酸を用いる陽極酸化法により陽極酸化されたア
ルミニウムから作られる。研磨及び陽極酸化の両方法は
当該技術分野において周知であり、本明細書でさらに記
載する必要はない。画像の書き込みの後、印刷版に通常
の方法で印刷インキを供給し、版を印刷機上で用いるこ
とができる。インキ供給の前に、印刷の技術分野におい
て周知の通り、アラビアゴムのような天然ゴム又はカル
ボキシメチルセルロースのような合成ゴムの水溶液で版
を処理することができる。
性表面を有する平版印刷ベースは例えば架橋された親水
性層が設けられた紙又はプラスチックフィルムのような
柔軟性支持体を含む。特に適した架橋された親水性層
は、ホルムアルデヒド、グリオキサール、ポリイソシア
ナート、メラミン型架橋剤、アンモニウムジルコニルカ
ルボナート、チタネート架橋剤又は加水分解されたテト
ラアルキルオルトシリケートのような架橋剤を用いて架
橋された親水性結合剤から得られ得る。後者が特に好ま
しい。
ー、例えばビニルアルコール、アクリルアミド、メチロ
ールアクリルアミド、メチロールメタクリルアミド、ア
クリレート酸(acrylate acid)、メタク
リレート酸(methacrylate acid)、
ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタ
クリレートのホモポリマー及びコポリマーあるいは無水
マレイン酸/ビニルメチルエーテルコポリマーを用いる
ことができる。用いられる(コ)ポリマー又は(コ)ポ
リマー混合物の親水度は好ましくは少なくとも60重量
パーセント、好ましくは80重量パーセントの程度まで
加水分解されたポリ酢酸ビニルの親水度と同じか、もし
くはそれより高い。
性結合剤層は、層の機械的強度及び多孔度を向上させる
コロイド性無機顔料、例えば二酸化チタン又は他の金属
酸化物の粒子である金属酸化物粒子も含有していること
ができる。これらの粒子の導入は架橋された親水性層の
表面に顕微鏡的丘と谷から成る均一な粗いきめを与え、
それは背景領域における水のための保存場所として働く
と思われる。好ましくは、これらの粒子はベリリウム、
マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、ガドリニウム、
ゲルマニウム、ヒ素、インジウム、錫、アンチモン、テ
ルル、鉛、ビスマス、チタン又は遷移金属の酸化物もし
くは水酸化物である。特に好ましい無機粒子はアルミニ
ウム、ケイ素、ジルコニウム又はチタンの酸化物もしく
は水酸化物であり、最高で親水性層の75重量%で用い
られる。無機顔料は0.005μm〜10μmの範囲の
粒度を有していることができる。
された親水性層の厚さは0.2〜25μmの範囲内で変
わることができ、好ましくは1〜10μmである。
れた親水性層の特定の例は、EP−A 601240、
GB−P 1419512、FR−P 230035
4、US−P 3,971,660、US−P 4,2
84,705及びEP−A 514490に開示されて
いる。
支持体として、プラスチックフィルム、例えば下塗りさ
れたポリエチレンテレフタレートフィルム、下塗りされ
たポリエチレンナフタレートフィルム、酢酸セルロース
フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフ
ィルムなどを用いるのが特に好ましい。プラスチックフ
ィルム支持体は不透明又は透明であることができる。
的接触なしで、インキ流体の小さい滴をインキ受容体表
面の上に直接射出する。印刷装置は印刷データを電子的
に保存し、滴を画像通りに押出すための機構を制御す
る。印刷は紙を横切ってプリントヘッドを動かすことに
より、あるいはその逆により行われる。インキジェット
プリンターについての初期の特許にはUS 3,73
9,393、US 3,805,273及びUS 3,
891,121が含まれる。
る。第1の型の方法では、圧力波パターンを適用するこ
とにより連続滴流が作られる。この方法は連続インキジ
ェット印刷として既知である。第1の態様では、滴流が
静電的に帯電し、偏向し、再収集される滴と、非帯電の
ままであり、非偏向のそれらの道を続け、画像を形成す
る滴に分けられる。あるいは又、帯電偏向流が画像を形
成し、非帯電非偏向ジェットが再収集される。連続イン
キジェット印刷のこの変形では、いくつかのジェットが
種々の程度に偏向し、かくして画像を記録する(多偏向
システム(multideflection syst
em))。
マンド(on demand)」で作ることができ
(“DOD”又は「ドロップオンデマンド」法)、その
方法では受容体上の画像形成に滴が用いられる場合のみ
に印刷装置が滴を押出し、それにより滴の帯電、偏向の
ハードウェア及びインキの再収集の複雑さを避ける。ド
ロップ−オン−デマンドでは、圧電変換器の機械的動き
により作られる圧力波によって(いわゆる「ピエゾ
法」)又は不連続の熱的推進(thermal pus
hes)によって(いわゆる「バブルジェット」法又は
「サーマルジェット」法)インキ滴を作ることができ
る。
るが、本発明はそれらに制限されるものではない。
以下の方法を用いて調べた。親油性化剤をイソプロパノ
ール中に0.1〜2%w/wの濃度で溶解した。次にイ
ンキ液の6μlの滴を上記の通りに電気化学的に研磨さ
れ、陽極酸化された平版印刷受容体上に噴射した。AB
DICK 360印刷機上に版を搭載し、インキとして
VAN SON RUBBERBASE(Van So
n Co.の商標)及び湿し液として2% TAME
(Anchor/Lithchemko Co.の商
標)を用いることにより、局部的親油性を調べた。滴画
像のインキ吸収を評価した。
を繰り返した。
の場合の優れたインキ吸収を示している。
Claims (3)
- 【請求項1】 インキジェット印刷により平版印刷受容
体の表面上に流体のの滴を情報通りに分配することを含
む平版印刷版の作製法であって、該流体が該平版印刷受
容体の該表面と反応することができるホウ素含有基をそ
の化学構造内に有する親油性化化合物を含有することを
特徴とする平版印刷版の作製法。 - 【請求項2】 該親油性化化合物が下記の一般式
(I): 【化1】 [式中、R1は置換もしくは非置換の飽和もしくは不飽
和脂肪族鎖、置換もしくは非置換のアリールもしくはヘ
テロアリール基より成る群から選ばれ;R2及びR3は
独立して水素、負の電荷を補償するための対イオン、置
換もしくは非置換の飽和もしくは不飽和脂肪族鎖、置換
もしくは非置換のアリールもしくはヘテロアリール基か
ら選ばれ;すべてのR−基は互いに環を形成することが
できる]により示されるボロン酸エステル又はボロン酸
である請求項1に従う方法。 - 【請求項3】 一般式(I)のR2及びR3が水素であ
って、該親油性化化合物がボロン酸である請求項2に従
う方法。
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