JP2010110086A - ケーブル拘束具 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業者のスキルにかかわらず、また、特殊な工具を使用することなく、ケーブルのシュリンクバック現象を抑える。
【解決手段】V字状の溝13を備えた拘束体15と、V字状の溝13の各壁面に当接しているケーブル1を、弾性体17の付勢力により拘束体15と協働して挟み込む拘束体19とを有するケーブル拘束具3である。
【選択図】図2

Description

本発明は、ケーブル拘束具に係り、特に、ケーブルのシースのシュリンクバック現象を防止するものに関する。
ケーブルのシースのシュリンクバック現象とは、ケーブル製造時にケーブルシース(ビニル、ポリエチレン等で構成されたシース)の長手引張方向に生じた残留歪が、ケーブル敷設後の熱負荷(年間や日間の温度差、日射の有無、ケーブル負荷電流の変化等による負荷)により解放され、さらに、ケーブルシースとケーブルコアと間の摩擦抵抗の低減やケーブルの拘束力(曲がり部の面圧、ブラケットの締付)の低下等の現象が付加されて、ケーブル端部のケーブルシースが収縮することである。
たとえば、6600V用のCVケーブルの屋外用端末部においてケーブルシースのシュリンクバック現象が確認されている。
シュリンクバック現象が進行すると、ケーブルシース内部への浸水や遮蔽銅テープの破断等が発生するおそれがあり、著しい場合には、絶縁破壊に至ることがある。
シュリンクバック現象を抑えるために、ケーブルシースの収縮力に勝る力でケーブルシースを強制的に把持する方式や、壁面に取り付けられたクリートでケーブルを拘束する方式が採用されている。すなわち、テープ巻き処理方式、熱収縮チューブ方式、プレフォームバインド方式、クリートを用いた方式等が採用されている。
テープ巻き処理方式とは、通常、高圧ケーブルの端部処理に絶縁テープや防水テープなどのテープが使用されているが、このテープの巻き量を増やしたり、テープの材質として加硫ゴムなどの特殊なもの採用することで、ケーブルシースにテープによる拘束力を与え、シュリンクバック現象を防止するものである(たとえば、特許文献1参照)。テープ巻き処理方式は、施工現場等で一般的に広く採用されている方式である。
熱収縮チューブ方式とは、高圧ケーブルの端部処理のために巻いたテープの上から、更なる拘束力を期待して内面に接着剤のついた熱収縮チューブを被覆し、ケーブルシースとケーブルの端末部とを拘束するものである。
プレフォームバインド方式とは、高圧ケーブル端部のケーブルシースにらせん状のバインド線を巻き付けて、このバインド線の端末部をブラケット等に引っ掛け、ケーブルシースがシュリンクバックしようとするときに、バインド線が引っ張れてその内径が小さくなり、拘束力を発生するものである(たとえば、特許文献2、特許文献3参照)。
クリートを用いた方式とは、機器やコンクリートの壁などに取り付けたスプリング式クリート等にケーブルを固定する方式であり、ケーブルを締め付けて拘束し、かつ、壁面等にクリートを取り付けることで、ケーブルと壁面との間での相対的な移動を拘束するものである。なお、クリートを用いた方式は、ケーブルシースのシュリンクバック対策としてではなく、ケーブル自体の固定を主目的として採用されている。
また、シュリンクバック現象を抑える他の方式として、スプリングリングを用いてケーブル端末部におけるシースの移動を防止する方式(たとえば、特許文献4参照)、くさび状のリングを用いてケーブル端末部におけるシースの移動を防止する方式(たとえば、特許文献5参照)、ジグザグ形状の線状体を用いてケーブル端末部におけるシースの移動を防止する方式(たとえば、特許文献6参照)が知られている。
特開2008−236939号公報 特開平10−94132号公報 特開平10−145929号公報 特開平10−210642号公報 特開平10−126945号公報 特開2006−115668号公報
ところで、上述したテープ巻き処理方式では、テープを巻く必要があるので、作業者のスキル(熟練度)によってテープの巻き量や引っ張り力にばらつきが発生し、安定した状態でケーブルシースを拘束することができないという問題がある。
また、上述した熱収縮チューブ方式では、火気(特殊工具)を使用するので、作業が煩わしくなるという問題がある。また、熱収縮チューブの加熱作業で、作業者のスキルの違いにより、部分的に加熱不足が生じる場合があるという問題がある。また、既設のケーブルの端末に適用する場合、2つ割れのチューブが必要になり材料の選別が必要になるという問題がある。
また、上述したプレフォームバインド方式では、ケーブルのサイズ(外径)が変わる毎にバインド線(プレフォームバインド)の形状を変えなければならず、ケーブルサイズの共用化に対応することができないという問題がある。また、バインド線を把持する把持点を備えたブラケット等が必要になり、把持点の端末に対する位置関係や構造によりプレフォームバインドの形状を端末の種類毎に決定する必要があるという問題がある。また、ケーブルが太くなったとき、プレフォームバインドのケーブルへの巻き付け回数を確保するために、プレフォームバインドを長くしなければならず、プレフォームバインドが長くなったことにより、機器によっては、プレフォームバインドの設置ができない場合があるという問題がある。
また、上述したクリートを用いた方式では、機器やコンクリートの壁でクリートを把持しなければならず、クリートの設置場所によっては機器やコンクリートの壁などにクリートを設置することができず(たとえば、柱状端末では、クリートを設置できず)、ケーブルシースを拘束することができない場合があるという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、作業者のスキルにかかわらず、また、特殊な工具を使用することなく、ケーブルのシュリンクバック現象を抑えることができるケーブル拘束具を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、V字状の溝を備えた第1の拘束体と、前記V字状の溝の各壁面に当接しているケーブルを、弾性体の付勢力により前記第1の拘束体と協働して挟み込む第2の拘束体とを有するケーブル拘束具である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のケーブル拘束具において、前記第2の拘束体は、Uボルトで構成されているケーブル拘束具である。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のケーブル拘束具において、前記第2の拘束体は、V字状の溝を備えており、このV字状の溝の各壁面を前記ケーブルを当接させて前記ケーブルを挟み込む構成であるケーブル拘束具である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のケーブル拘束具において、前記ケーブルに当接する前記拘束体の部位には、高分子化合物の被膜が設けられているケーブル拘束具である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のケーブル拘束具において、前記ケーブル拘束具が前記ケーブルを挟み込んだ状態では、前記ケーブル拘束具は環状になって前記ケーブルを囲んでおり、この環状のケーブル拘束具の一部が非磁性体で構成されていることによって、前記ケーブル拘束具の磁性体の部位が途切れて非環状に形成されているケーブル拘束具である。
本発明によれば、作業者のスキルにかかわらず、また、特殊な工具を使用することなく、ケーブルのシュリンクバック現象を抑えることができるという効果を奏する。
図1は、ケーブル1用の屋外端末部で、端末部の近傍にケーブル拘束具3を取り付けた場合を示している。なお、図1(a)は、平面図であり、図1(b)は側面図である。図1における参照符号5は、終端接続部本体であり、参照符号7は、ケーブル1をクランプするクランパであり、参照符号9は、ブラケットである。
ケーブル1として、たとえば、電力用の架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CVケーブル)や架橋ポリエチレン絶縁ポリエチレンシースケーブル(CEケーブル)等の電力用ケーブルを掲げることができる。
なお、ケーブル拘束具3は、たとえば、終端接続部本体の近傍(直下)に設置されて使用される。
図2、図3は、本発明の実施形態に係るケーブル拘束具3の概略構成を示す図である。
ケーブル拘束具3は、ケーブル1のケーブルシース11におけるシュリンクバック現象を防止するための拘束具であって、V字状の溝13を備えた拘束体15と、この拘束体15とは別体で構成されている拘束体(たとえば、Uボルト)19とを備えている。また、弾性体(たとえば、圧縮コイルばね)17の付勢力により各拘束体15,19が協働してケーブル1を挟み込むように構成されている。各拘束体15,19でケーブル1を挟み込んでいるときには、ケーブル1が拘束体15のV字状の溝13の各壁面と拘束体19の一部(図2(a)に示す底部45)とに当接している。
圧縮コイルばね17は、各拘束体15,19の間に設けられており、拘束体15に対する拘束体19の位置が僅かに変わっても(たとえば、挟み込んでいるケーブル1の外径が僅かに変わっても)、付勢力をほとんど変化させることなく、ケーブル1をほぼ一定の押圧力で挟み込むようになっている。
拘束体15は、板状に形成されている。詳しく説明すると、拘束体15は、図3(b),(c)で示すように、長方形状で平板状の素材を、この長手方向の中央の箇所21で所定の角度(たとえば、90°)に曲げ、前記素材の長手方向の一端部側の箇所23で所定の角度(たとえば、135°)に曲げ、前記素材の長手方向の他端部側の箇所25で所定の角度(たとえば、135°)に曲げた形状に形成されている。各曲げ箇所21,23,25は直線状に形成されており前記素材の幅方向に延びている。
このようにして各曲げを行ったことにより、V字状の溝13を備えた中央部位27と、一端部側部位29と、他端部側部位31とが形成されている。一端部側部位29は、前記素材の長手方向でV字状の溝13の一方の側に形成されており、他端部側部位31は、前記素材の長手方向でV字状の溝13の他方の側に形成されている。また、一端部側部位29と他端部側部位31とは、ほぼ同一平面上に存在している。
一端部側部位29には、Uボルト19の一方の直線状部33を通すための貫通孔35が設けられており、他端部側部位31にも、Uボルト19の他方の直線状部37を通すための貫通孔39が設けられている。
ここで、ケーブル拘束具3でケーブル1を拘束する手順について説明する。
まず、断面がたとえば円形状に形成されているケーブル1(ケーブル1の端部に位置しているケーブルシース11)を、拘束体15のV字状の溝13の各壁面に当接させる。
続いて、ケーブル1が当接している拘束体15の各貫通孔35,39に、Uボルト19の各直線状部33,37を通し、Uボルト19の湾曲部40(底部45)をケーブル1に当接させる。
続いて、各貫通孔35,39から突出しているUボルト19の各直線状部33,37に圧縮コイルばね17を設置する。この設置が終えた状態では、圧縮コイルばね17の内側をUボルト19の直線状部33,37が通っており、Uボルト19の直線状部33,37に先端部側の部位が、圧縮コイルばね19から突出している。
続いて、各圧縮コイルばね17から突出しているUボルト19の各直線状部33,37の先端部側の部位に形成されているねじ部に、ワッシャ41とナット43とを係合させる。
これにより、図2に示すように、Uボルト19の一方の直線状部33に係合しているナット43(ワッシャ41)と、拘束体15の一端部側部位29との間に、圧縮コイルばね17が圧縮された状態で設置され、また、Uボルト19の他方の直線状部37に係合しているナット43(ワッシャ41)と、拘束体15の他端部側部位31との間にも、圧縮コイルばね17が圧縮された状態で設置される。そして、拘束体15がUボルト19の湾曲部40(底部45)に近づくように付勢され、圧縮コイルばね17の付勢力で、拘束体15とUボルト19とが協働してケーブル1を挟み込む。
このような挟み込むがなされることによって、ケーブル1のケーブルシース11がケーブル1のケーブルコアを押圧し、ケーブル1におけるケーブルシース11のシュリンクバック現象を防止することができる。
なお、図2に示す状態において、ケーブル1の太さ(外径)が破線L1で示すように小さくなった場合には、拘束体15とUボルト19の湾曲部40の底部45との間の距離L3を小さくすればよい。また、圧縮コイルばね17による付勢力を大きくする場合には、ナット43(ワッシャ41)と拘束体15との間の距離L5を小さくすればよいし、逆に、圧縮コイルばね17による付勢力を小さくする場合には、距離L5を大きくすればよい。すなわち、ナット43の位置を調整することによって、圧縮コイルばね17による付勢力を調整することができる。
これにより、ケーブル1にケーブル拘束具3を設置する場合、作業者は距離L5を測定することにより、予定されている付勢力(押圧力)で、ケーブル1を拘束することができる。なお、圧縮コイルばね17のばね定数を変えることによって、圧縮コイルばね17による付勢力を変えるようにしてもよい。
ここで、ケーブル拘束具3を用いた試験結果を、図4を用いて説明する。
図4の横軸は、熱負荷のサイクル(回数)を示し、縦軸は、ケーブル1の端部におけるケーブルシース11のシュリンクバック量を示す。
図4に示す試料1,試料2のグラフG1,G2は、圧縮コイルばね17の1本あたりの付勢力を30kgf(294N)〜45kgfにした場合におけるサイクル数とシュリンクバック量との関係を示している。試料3,試料4のグラフG3,G4は、圧縮コイルばね17の1本あたりの付勢力を20kgf〜30kgfにした場合におけるサイクル数とシュリンクバック量との関係を示している。なお、試料1,試料2,試料3,試料4で用いた圧縮コイルばね17のばね定数は、2kgf/mm〜3kgf/mmである。試料5,試料6のグラフG5,G6は、対策を施していない場合におけるサイクル数とシュリンクバック量との関係を示している。
図4から理解されるように、圧縮コイルばね17の1本あたりの付勢力を20kgf〜45kgf(2本の圧縮コイルばね17の付勢力を40kgf〜90kgf)にすることによって、シュリンクバック現象が効果的に低減されている。なお、拘束されるケーブルの種類や環境等の条件に応じて、圧縮コイルばね17の1本あたりの付勢力を、上記20kgf〜45kgfの範囲よりも広い範囲で適宜変更してもよい。たとえば、5kgf〜100kgfの範囲で変更してもよい。
また、ケーブル1に当接する各拘束体15,19の部位には、高分子化合物の被膜47が設けられている。
具体的には、図3で示すように、拘束体15の中央部位27と、Uボルト19の湾曲部40とが、高分子化合物の薄い被膜47で覆われている。
また、ケーブル拘束具3がケーブル1を挟み込んだ状態では、図2(a)に示すように、ケーブル拘束具3は環状になってケーブル1の外周を囲むようになっているが、この環状のケーブル拘束具3の一部が非磁性体で構成されていることによって、ケーブル拘束具3の磁性体の部位が途切れて非環状に形成されている。
具体的には、拘束体15、Uボルト19のうちの少なくともいずれかが、非磁性体(たとえば、ステンレス鋼、黄銅、エンジニリングプラスチック等の高分子化合物のうちのいずれかの材料)で構成されている。なお、各拘束体15,19を高分子化合物で製作した場合には、図3で示す薄い被膜47は不要になる。
ケーブル拘束具3によれば、拘束体15とUボルト19と弾性体17とでケーブル1を挟み込んでケーブル1を拘束するので、ケーブルシース11のシュリンクバック現象を無くすことができると共に、上述した各問題点を解決すことができる。
すなわち、ケーブル拘束具3によれば、Uボルト19やナット43によってケーブル拘束具3をケーブル1に着脱するので、作業者のスキルにかかわらず、また、特殊な工具を使用することなく、ケーブル1のシュリンクバック現象を抑えることができると共に、ケーブル拘束具3の設置時間を短縮することができる。
また、ケーブル拘束具3によれば、V字状の溝13でケーブル1を拘束するので、様々な外径のケーブル1(ケーブルシース11)を拘束することができ、ケーブル拘束具3の共用化をはかることができる。
また、ケーブル拘束具3によれば、拘束体15とUボルト19とが別体で構成されているので、既設ケーブル、新設ケーブルのいずれのケーブルにも、ケーブル拘束具3を容易に設置することができ、ケーブル1の拘束を容易におこなうことができる。また、ケーブル1の端末の形態や施工場所にかかわらずケーブル1の任意の箇所にケーブル拘束具3を設置してケーブル1を拘束することができる。
さらに、ケーブル拘束具3によれば、圧縮コイルばね17の付勢力により、ケーブル1の外周の一箇所を拘束体15のV字状の溝13の一方の壁面に当接させ、ケーブル1の外周の他一箇所を拘束体15のV字状の溝13の他方の壁面に当接させ、ケーブル1の外周のさらなる他一箇所をUボルト19の湾曲部40(底部45)に当接させてケーブル1を拘束しているので、作業者のスキルにかかわらず、安定した拘束力でケーブル1を拘束することができる。
また、ケーブル1を一旦拘束した後に、経年変化によりケーブル1の外径に若干の変化があっても、もしくは、ケーブル敷設後の熱負荷(年間や日間の温度差、日射の有無、ケーブル負荷電流の変化等による負荷)によるケーブル1の温度の変化でケーブル1の外径に若干の変化が繰り返しあっても、ケーブル1の拘束力はほとんど変化せず、ケーブルシース11とケーブルコアとが、常に一定の力以上の力で押圧されて密着し、安定した拘束をすることができる。
また、ケーブル拘束具3では、このケーブル拘束具3を壁等に別途設置する必要がなく、また、プレフォームバインドの把持点も不要であるので、ケーブル拘束具3をケーブル1の任意の位置に容易に設置することができる。
さらに、ケーブル1を拘束したときに環状に形成される拘束体15とUボルト19とでケーブル1の外周を囲むようにしてケーブル1を拘束する構成であるので、ケーブル拘束具3を小型にすることができる。
また、ケーブル拘束具3によれば、拘束体15が板状に形成されているので、拘束体15の製造が容易になっていると共に、拘束体15が軽量化されている。
また、ケーブル拘束具3によれば、拘束体15の中央部位27が高分子化合物の被膜で覆われており、Uボルト19の湾曲部40が高分子化合物の被膜で覆われているので、ケーブル拘束具3でケーブル1を拘束したときに、ケーブル1に傷がつくことを防止することができると共に、ケーブル1とケーブル拘束具3との密着性を高めることができる。
また、ケーブル拘束具3によれば、拘束体15、Uボルト19のうちの少なくともいずれかが、非磁性体で構成されているので、ケーブル1に電流が流れた場合であっても、磁性体による磁束ループの形成がされなくなり、ケーブル1に電流が流れた場合におけるケーブル拘束具3の発熱を防止することができる。
ここで、1つのケーブル拘束具3を、図1や図2に示すように、ケーブル1に実際に設置するときに要する時間と、従来の方式による対策をケーブルの1箇所に実際に施すときに要する時間とを比較する。
ケーブル拘束具3の設置に要する時間は、新設のケーブルであろうと既設のケーブルであろうと、約1分である。これに対して、テープ巻き処理方式では、新設のケーブルの場合に約8分を要し、既設のケーブルの場合には、既設のテープを剥ぎ取る作業が必要なので約20分を要している。熱収縮チューブ方式では、新設のケーブルの場合であっても既設のケーブルの場合であっても約5分を要している。プレフォームバインド方式では、新設のケーブルの場合であっても既設のケーブルの場合であっても約1分を要している。
ところで、図2(b)で示すように、Uボルト19の湾曲部40の断面形状(Uボルト19の長手方向に直交する平面による断面形状)は円形になっているが、必ずしも円形である必要はなく、上記断面形状を非円形に形成してもよい。そして、上記断面のうちで曲率半径の大きい部位がケーブルに当接するよにしてもよい。
具体的には、図2(b)のII部に対応した図である図2(c)で示すように、上記断面形状を楕円形状とし、曲率半径の大きい部位40Aがケーブル1に当接するようにしてもよい。また、図2(b)のII部に対応した図である図2(d)で示すように、上記断面形状を半円状とし、直線状の部位40Bがケーブル1に当接するようにしてもよい。
これにより、Uボルト19の底部45とケーブル1との接触面積が大きくなり、拘束体15とUボルト19とが、ケーブルを安定した状態で挟み込むことができる。
また、ケーブル拘束具3を、図5や図6に示すように適宜変更してもよい。
図5に示すケーブル拘束具3aは、Uボルト19の代わりに拘束体49を用いている点が、図2や図3に示すケーブル拘束具3と異なる。
すなわち、ケーブル拘束具3aは、拘束体15と拘束体49とを備えて構成されている。拘束体49は、V字状の溝51を備えており、拘束体15に設けられているV字状の溝13の各壁面に当接しているケーブル1にV字状の溝51の各壁面を当接させ、ケーブル1を挟み込むように構成されている。
さらに説明すると、拘束体49は、本体部53と各ボルト部55,57とを備えて構成されている。
本体部53は、拘束体15から各貫通孔35,39を取り除いた形状に形成されている。すなわち、本体部53は、V字状の溝51を備えた中央部位59と、平板状に形成された一端部側部位61と、平板状に形成された他端部側部位63とを備えている。
V字状の溝51に隣接している一端部側部位61の面には、一方のボルト部55が一体的に設けられている。ボルト部55は、一端部側部位61の厚さ方向であってV字状の溝51から離れる方向に延びている。他方のボルト部57も、ボルト部55と同様にして、他端部側部位63に一体的に設けられている。
ここで、ケーブル拘束具3aでケーブル1を拘束する手順について説明する。
まず、ケーブル1を、拘束体15のV字状の溝13の各壁面に当接させる。
続いて、ケーブル1が当接している拘束体15の各貫通孔35,39に、拘束体49の各ボルト部55,57を通し、拘束体49に設けられているV字状の溝51の各壁面をケーブル1に当接させる。
続いて、各貫通孔35,39から突出している各ボルト部55,57に圧縮コイルばね17を設置する。この設置が終えた状態では、圧縮コイルばね17の内側をボルト部55,57が通っており、ボルト部55,57の先端部側が、圧縮コイルばね17から突出している。
続いて、各圧縮コイルばね17から突出している各ボルト部55,57の先端部に形成されているねじ部にワッシャ41とナット43とを係合させる。
これにより、一方のボルト部55に係合しているナット43(ワッシャ41)と拘束体15の一端部側部位29との間に、圧縮コイルばね17が圧縮された状態で設置され、また、他方のボルト部57に係合しているナット43(ワッシャ41)と拘束体15の他端部側部位31との間に、圧縮コイルばね17が圧縮された状態で設置される。そして、拘束体15が拘束体19の本体部53(V字状の溝51)に近づくように付勢され、圧縮コイルばね17の付勢力で、各の拘束体15,49が協働してケーブル1を挟み込む。
これにより、ケーブル拘束具3aは、図2や図3に示すケーブル拘束具3と同様な効果奏する。
また、ケーブル拘束具3aにおいて、図2や図3に示すケーブル拘束具3と同様にして、各中央部位27,59を高分子化合物の薄い被膜で覆ってもよいし、拘束体15、拘束体49の少なくともいずれかを非磁性体で構成してもよい。さらには、拘束体49の本体部53、一方のボルト部55、他方のボルト部57のうちの少なくともいずれかを非磁性体で構成してもよい。
図6に示すケーブル拘束具3bは、各ボルト部55,57を本体部53から分離した点が、図5に示すケーブル拘束具3aと異なる。
すなわち、ケーブル拘束具3bは、拘束体15とこの拘束体15とほぼ同形状に形成されている拘束体65とを備えて構成されている。
ここで、ケーブル拘束具3bでケーブル1を拘束する手順について説明する。
まず、ケーブル1を、拘束体15のV字状の溝13の各壁面に当接させる。
続いて、ケーブル1が当接している拘束体15に対向させて、拘束体65のV字状の溝67の各壁面をケーブル1に当接させる。
続いて、拘束体15の一方の貫通孔35と拘束体65の一方の貫通孔69とに一方のボルト71を通し、拘束体15の他方の貫通孔39と拘束体65の他方の貫通孔73とに他方のボルト75を通す。
続いて、各貫通孔35,39から突出している各ボルト71,75の軸部に圧縮コイルばね17を設置する。この設置が終えた状態では、圧縮コイルばね17の内側をボルト71,75の軸部が通っており、各ボルト71,75の軸部の先端部側が、圧縮コイルばね17から突出している。
続いて、各圧縮コイルばね17から突出している各ボルト部71,75のねじ部にワッシャ41とナット43とを係合させる。
これにより、一方のボルト71に係合しているナット43(ワッシャ41)と、拘束体15の一端部側部位29との間に、圧縮コイルばね17が圧縮された状態で設置され、他方のボルト75に係合しているナット43(ワッシャ41)と、拘束体15の他端部側部位31との間にも、圧縮コイルばね17が圧縮された状態で設置される。そして、拘束体15が拘束体65に近づくように付勢され、圧縮コイルばね17の付勢力で、拘束体15と拘束体65とが協働してケーブル1が挟み込む。
なお、ケーブル拘束具3bにおいて、図5に示すケーブル拘束具3aと同様にして、各拘束体の中央部位を高分子化合物の薄い被膜で覆ってもよいし、拘束体15、拘束体65、ボルト71、ボルト75の少なくともいずれかを非磁性体で構成してもよい。
また、上記説明では、ケーブル拘束具3,3a,3bが電力用のケーブル1を拘束するものとしているが、ケーブル拘束具3,3a,3bを通信用ケーブルに使用してもよいし、また、柱上の屋外端末部だけでなく、屋内端末部、マンホール内の直線接続部、変圧器の機器の直結端末に使用してもよい。
ケーブル用の屋外端末部で、端末部の近傍にケーブル拘束具を取り付けた場合を示す図である。 本発明の実施形態に係るケーブル拘束具の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るケーブル拘束具の概略構成を示す図である。 ケーブル拘束具の試験結果を示す図である。 ケーブル拘束具の変形例を示す図である。 ケーブル拘束具の変形例を示す図である。
符号の説明
1 ケーブル
3、3a、3b ケーブル拘束具
13、51、67 V字状の溝
15、19、49、65 拘束体
17 弾性体(圧縮コイルばね)

Claims (5)

  1. V字状の溝を備えた第1の拘束体と;
    前記V字状の溝の各壁面に当接しているケーブルを、弾性体の付勢力により前記第1の拘束体と協働して挟み込む第2の拘束体と;
    を有することを特徴とするケーブル拘束具。
  2. 請求項1に記載のケーブル拘束具において、
    前記第2の拘束体は、Uボルトで構成されていることを特徴とするケーブル拘束具。
  3. 請求項1に記載のケーブル拘束具において、
    前記第2の拘束体は、V字状の溝を備えており、このV字状の溝の各壁面を前記ケーブルを当接させて前記ケーブルを挟み込む構成であることを特徴とするケーブル拘束具。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のケーブル拘束具において、
    前記ケーブルに当接する前記拘束体の部位には、高分子化合物の被膜が設けられていることを特徴とするケーブル拘束具。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のケーブル拘束具において、
    前記ケーブル拘束具が前記ケーブルを挟み込んだ状態では、前記ケーブル拘束具は環状になって前記ケーブルを囲んでおり、この環状のケーブル拘束具の一部が非磁性体で構成されていることによって、前記ケーブル拘束具の磁性体の部位が途切れて非環状に形成されていることを特徴とするケーブル拘束具。
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