JP2010109806A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、アンテナ装置の許容された共振周波数の帯域を大幅に拡大することにより、許容された共振周波数帯域への調整を容易にすることを目的とする。
【解決手段】本発明は、基板上に形成した第1のコイル及び第2のコイルと、第1及び第2のコイルそれぞれに並列接続された第1のコンデンサ及び第2のコンデンサと、基板の下部に設置された磁性シートとを備え、第1のコイルと第2のコイルとを直列に接続することにより、2つの共振点を有する共振波形を得るものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、RF−ID、即ちICカードやICタグなどの無線通信媒体との通信を行う無線通信媒体処理装置、あるいは無線通信媒体そのものに用いられるアンテナ装置であり、電磁誘導方式、マイクロ波方式での通信性を向上させると共に、薄くて低コストのアンテナ装置に関するものである。
従来より、RF−ID即ち非接触型ICカードやICタグにおいて、アンテナ装置の共振周波数は、周辺環境により大きく変化していた。例えば、携帯電話等の通信装置に備えられる様々の回路によって影響を受けていた。このことから、アンテナ装置にトリマーコンデンサや静電容量パターンを取り付け、各種機器にアンテナ装置を組み込む際にトリマーコンデンサにより静電容量を調整したり、静電容量パターンをトリミングすることによりアンテナ装置の共振周波数の調整をおこなっていた(例えば特許文献1参照)。
特開平11−353440号公報
様々な無線通信媒体との通信を行う無線通信処理装置や、無線通信媒体そのものにおいて通信の安定性を確保するには、アンテナ装置の共振周波数を所望の周波数(例えば13.56MHz)近傍に合わせこむ必要がある。この値はNFC(ニア・フィールド・コミュニケーション)で定められた規格の値である。
図11は従来のアンテナ装置を示す図であるが、従来のアンテナ装置100では、アンテナ装置100にトリマーコンデンサや静電容量パターン101を組み込むことからアンテナ装置100のコストアップにつながっていた。図10にS11カーブを示す。図6では縦軸にS11信号のデシベルを示し、横軸に周波数を示す。縦軸の1単位は0.3dBであり、横軸の1単位は300kHzである。図10で示すようにNFCで許容されている共振周波数は13.56MHz±50kHzである。このように、従来のアンテナ装置では、許容されている共振周波数の帯域が非常に狭く、この結果、規格で定められている上記近傍値にアンテナの共振周波数を合わせ込む調整が非常に困難であった。つまり、アンテナ装置100の共振周波数の許容範囲が狭いので、この許容範囲に合致できないアンテナ装置100が多く発生し、不良を多発させていた。
本発明は、上記の問題に鑑み、電磁誘導方式やマイクロ波方式を用いて通信を行うアンテナ装置において、許容される共振周波数を拡張することにより、共振周波数の調整を容易にしたアンテナ装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するために、本発明は、基板上に形成した第1のコイル及び第2のコイルと、前記第1及び第2のコイルそれぞれに並列接続された第1のコンデンサ及び第2のコンデンサと、前記基板の下部に設置された磁性シートとを備え、前記第1のコイルと前記第2のコイルとを直列に接続することにより、2つの共振点を有する共振波形を得るようにしたものである。
本発明によれば、アンテナ装置の許容された共振周波数の帯域を大幅に拡大することができることから、許容された共振周波数帯域への調整を容易にし、この結果、共振周波数が許容共振周波数帯域内に合致しないアンテナ装置の発生を大幅に防止することができる。
本発明の請求項1に記載の発明によれば、基板上に形成した第1のコイル及び第2のコイルと、第1及び第2のコイルそれぞれに並列接続された第1のコンデンサ及び第2のコンデンサと、基板の下部に設置された磁性シートとを備え、第1のコイルと第2のコイルとを直列に接続することにより、2つの共振点を有する共振波形を得るようにしたものである。
この構成により、アンテナ装置の許容された共振周波数の帯域を拡大させ、アンテナ装置の共振周波数の調整を容易に行うことができる。
本発明の請求項2に記載の発明によれば、2つの共振点P1・P2が、0<|P1−P2|<500kHzになるように第1のコンデンサの静電容量値C1と第2のコンデンサの静電容量値C2を最適化するようにしたものである。
これにより、アンテナ装置の共振周波数において2つの共振条件が重なりあい、アンテナ装置の許容された共振周波数の帯域を拡張ことができる。
本発明の請求項3に記載の発明によれば、第1のコイルと前記第2のコイルが同じインダクタンスを有する場合、第1のコンデンサの静電容量値をC1とした時、第2のコンデンサの静電容量値C2は、C2=C1±αとなり、αの値は0<α<10pFの範囲内であるようにしたものである。
これにより、2つのコイルのインダクタンスが同じ場合でも、チップコンデンサの静電容量C2を前記のような範囲に限定することで、アンテナ装置の共振周波数において2つの共振条件が重なりあい、アンテナ装置の周波数の帯域を拡張することができる。
本発明の請求項4に記載の発明によれば、基板上に形成した少なくとも3つ以上のコイルと、3つ以上のコイルそれぞれに並列接続されたコイルの数と同数のコンデンサと、基板の下部に設置された磁性シートとを備え、3つ以上のコイルをそれぞれ直列に接続することにより、コイルの数と同数の共振点P1、P2・・・Pn(nは3以上の整数)を有する共振波形を得、それぞれのループアンテナの共振周波数の共振点P1、P2、・・・Pnが、500×(n−2)kHz<|P1−Pn|<500×(n−1)kHzになるように3つ以上のチップコンデンサの静電容量値C1、C2、・・・Cn(nは3以上の整数)を最適化するようにしたものである。
これにより、3つ以上のループアンテナの共振周波数の共振点を前記のような範囲にすることで、アンテナ装置の共振周波数において3つ以上の共振条件が重なりあい、アンテナ装置の周波数の帯域を大幅に拡張することができ、広帯域で共振周波数の調整を容易に行うことができるアンテナ装置を提供することができる。
本発明の請求項5に記載の発明によれば、基板上に3つ以上形成されたコイルが同じインダクタンスを有する場合、3つ以上のコンデンサの静電容量値をC1、C2、・・・Cnとした時、コンデンサCnの静電容量値は、Cn=C1±α×(n−1)となり(nは3以上の整数値)、αの値は0<α<10pFの範囲内であるようにしたものである。
これにより、コイルが同じインダクタンスを有する場合でも、アンテナ装置の共振周波数において3つ以上の共振条件が重なりあい、アンテナ装置の周波数の帯域を拡張ことができ、広帯域で共振周波数の調整が容易なアンテナ装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例1について図面を用いて説明する。
まず、本発明のアンテナ装置1の構成、形状について説明する。図1は、本発明の実施例1におけるアンテナ装置1の構成図である。
以下に、図1を用いてアンテナ装置1を構成する各部の詳細について説明する。
2は、ループアンテナからなるアンテナ部3を形成する基板である。アンテナ部3を設けた基板2は、ポリイミド、PET、ガラエポ基板等で形成することが可能であり、ポリイミド、PET等に形成することで薄くて柔軟性を有するアンテナ部3およびループアンテナ2を形成することができる。また、ポリイミド、PET等のフィルムはコストが安いことから、低価格のアンテナ装置1を作製することが可能となり、本実施例では、ポリイミドからなる。
アンテナ部3は、2つのループアンテナがスパイラル状に形成される。スパイラルの構造としては、中央に開口部を備えたスパイラル形状であればよく、その形状は円形または略矩形または多角形のいずれであってもよい。スパイラル構造とすることで、十分な磁界を得て、誘導電力の発生と相互インダクタンスによる無線通信媒体と無線通信媒体処理装置との通信を可能とするものである。また、アンテナ部3は、2つ以上のループアンテナ2を組合わせたものであってもよい。
さらに、アンテナの材質としては、金、銀、銅、アルミ、ニッケル等の導電性の金属製線材、金属製板材、金属製箔材、または金属製筒材等から適宜選択することができ、金属線、金属箔、導電性ペースト、めっき転写、スパッタ、蒸着、もしくは、スクリーン印刷により形成することができる。
次に、磁性シート4について説明する。
磁性材は、フェライトやパ−マロイ、センダスト、珪素合板等の金属材料で構成される。
磁性材としては、軟磁性フェライトが好ましく、フェライト粉体を乾式プレス成形し、焼成することにより焼成体、高密度のフェライト焼成体とすることができ、軟磁性フェライトの密度が3.5g/cm3以上であることが好ましい。更に軟磁性フェライトの磁性体の大きさが、結晶粒界以上であることが好ましい。また磁性シート4は、0.05mm〜3mm程度で形成されるシ−ト状(あるいは板状、膜状、層状)のものである。
軟磁性フェライトとしては、Ni―ZnO3、ZnO、NiO、CuO、または、Fe23、ZnO、MnO、CuOからなっていてもよい。更にアモルファス合金、パ−マロイ、電磁鋼、珪素鉄、Fe―Al合金、センダスト合金のいずれかの磁性体の単層であってもよく、フェライト、アモルファス箔、パ−マロイ、電磁鋼、センダストの積層体であってもよく、また、様々な磁性体を組み合わせた積層体であってもよい。磁性材を積層する際には、樹脂、紫外線硬化型樹脂、可視光硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、耐熱性樹脂、合成ゴム、両面テープ、粘着層、またはフィルムの少なくとも1つの手段により、磁性材が接着され積層構造となる。
更に本発明の磁性シート4は、フェライト、アモルファス合金、パ−マロイ、電磁鋼、珪素鉄、Fe―Al合金、センダスト合金の単体、または積層体を樹脂、紫外線硬化型樹脂、可視光硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、耐熱性樹脂、合成ゴム、両面テープ、粘着層、またはフィルムの少なくとも1つの手段によりコ−ティングをおこなったものでもよい。
また、フェライト、アモルファス箔、パ−マロイ、電磁鋼、センダスト単体および積層体が、磁性体固片の集合体であってもよく、整合配置することにより、磁性シート8総厚に対して磁性体を効率よく形成できる。
更に、全ての磁性体固片がその上下面を略同一面となるように配置することで、磁性シ−ト4に要求される厚み寸法や、機械的強度、その他の物理的性能の範囲において磁性体の最大限の体積を利用することができ、高い磁気性能を得ることができる。
本発明の磁性シート4は、単層、多層構造、または固片からなり、樹脂、紫外線硬化型樹脂、可視光硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、耐熱性樹脂、合成ゴム、両面テープ、粘着層、またはフィルムの少なくとも1つの手段によりコ−ティングを行うことで、柔軟性が高くて耐久性に優れる上、表面抵抗が高く、表面にアンテナ印刷やめっきなどによる回路形成を行うことが容易である。
ここで本実施例において、磁性シート4は、Ni−Zn系フェライトまたは、Mn−Zn系フェライト材を800℃〜1000℃で焼成したもので、焼成した磁性シート4を保護テープ、両面テープ等の保護シート5、6によりコーティングし、ローラー等で磁性シート4を粉砕することで柔軟性を有した磁性シート4を作製する。
また、保護部材5、6によりコ−ティングされた磁性シート4は、非常に優れた柔軟性を有しているので、パンチング等により、容易に打ち抜き成形加工ができるので、複雑な形状の加工も低コストで、しかも大量に成形できるという特徴も有する。
更に、磁性シート4の形状としては、略三角柱、略四角柱、略円柱、略球等の形状で構成されていてもよい。
本発明の磁性シート4は、両面テープまたは微粘着テープ等に固定されローラーにて粉砕されることにより、磁性シート4に柔軟性を与えることができる。また、ローラーにて粉砕されることで磁性シート4の加工性がよくなり、加工時の負荷も少なくなるので、製品の低コスト化も実現できる。更に、磁性シート4がローラーにより粉砕されることで、磁性シート4に隙間ができ、磁性シート4の上に樹脂を印刷した際に、樹脂が磁性シート4に滲みこみ、樹脂がバインダーの役割を果たし磁性シート4に更に柔軟性をもたせることが可能となる。
また、本発明の磁性シート4は、磁性材にスリットを設けることにより、磁性シート4を容易に分割することができ、柔軟性及び加工性に優れた磁性シート4を実現できる。
次に、保護部材5、6について説明する。
保護部材5、6は、樹脂、紫外線硬化型樹脂、可視光硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、耐熱性樹脂、合成ゴム、両面テープ、粘着層、またはフィルムの少なくとも1つの手段がもちいられ、アンテナ装置1およびアンテナ装置1を構成する各部品の曲げやたわみ等に対する柔軟性だけではなく、耐熱性、耐湿性等の耐候性を考慮して選定をおこなってもよい。また、アンテナ装置1およびアンテナ装置1を構成する各部品の片面、両面、片側面、両側面または全面が、保護部材5、6によりコ−ティングされていてもよい。
特に磁性シート4の焼成体は、通常、曲げやたわみ等に対して破壊されてしまうのに対して、焼成体の磁性シート4の片面、両面、片側面、両側面または全面が、樹脂、紫外線硬化型樹脂、可視光硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、耐熱性樹脂、合成ゴム、両面テープ、粘着層、またはフィルム等の保護部材5、6によりコ−ティングをすると優れた柔軟性を有するようになり、しかも表面抵抗が高く、表面にアンテナ印刷やめっきなどによる回路形成を行うことが容易になる。
また、保護部材5、6によりコ−ティングされた磁性シート4は、適度な柔軟性を有しているので、パンチング等により、容易に打抜き成形加工ができるので、複雑な形状の加工も低コストで、しかも大量に成形できるという特徴も有する。
また、基板2と磁性シート4の間にスペーサーを用いる場合は、磁性シート4の両面を保護部材5、6でコーティングする必要はなく、片面のみに磁性シート4のコーティングを行う。
次に、端子接続部7について説明する。
端子接続部7は、アンテナ部3の外側に形成されており、アンテナ部3の両端部と接続される。端子接続部7は、アンテナ部3を設けた基板2に形成されていてもよく、端子接続部7は携帯電話等の携帯端末の回路基板上のコネクターと接続される。
また、端子接続部7の材質としては、金、銀、銅、アルミ、ニッケル等の導電性の金属製線材、金属製板材、金属製箔材、または金属製筒材等から適宜選択することができ、金属線、金属箔、導電性ペースト、めっき転写、スパッタ、蒸着、もしくは、スクリーン印刷により形成することができ、本実施例では、基板2と同一基板上に形成されており、スルーホールによってアンテナ部3と接続されている。
次に、チップコンデンサ8について説明する。
チップコンデンサ8はループアンテナであるアンテナ部3の終端である端子接続部7の近傍部の基板2上に実装されており、チップコンデンサ8の静電容量値を変えることでアンテナ装置1の共振周波数の共振点を変化させることができる。チップコンデンサ8は通常1005サイズのものが用いられ、周囲環境により共振周波数が変動する可能性があるため、環境温度に対する静電容量値の変化が少ないものが選択される。
上記内容の構成によりアンテナ装置1は形成される。
また、アンテナ装置1を携帯電話等の小型端末に搭載する際には、アンテナ部3が形成された基板2に両面テープ、接着剤、粘着層、または樹脂等を塗布することで携帯端末の必要な箇所に貼り付ける。
図2は本発明の実施例1におけるアンテナ装置とこれに接続した周辺回路を示す図である。図2において、図1で説明した構成と同じ番号が付されたものは図1で説明したものと同じものを示す。9はアンテナ部3の一部を構成するコイルであり、このコイル9とチップコンデンサ8が並列に接続されている。本発明では、チップコンデンサ8を並列に接続したコイル9を互いに直列に接続することにより、許容共振周波数の帯域を拡張している。10は整合回路であり、11は携帯端末側のメインチップである。整合回路10はアンテナ装置1とメインチップ11とのインピーダンスを合わせるために、メインチップ11は携帯端末等の送受信信号を処理するためにそれぞれ備えられている。
なお、本発明の実施例1のアンテナ装置1では、基板2上に4ターンのループアンテナ(コイル9)と2ターンのループアンテナ(コイル9)が形成されており、4ターンのループアンテナに接続されているチップコンデンサの静電容量は138pFであり、2ターンのループアンテナに接続されているチップコンデンサの静電容量は310pFである。
これら2つのループアンテナ(コイル9)とチップコンデンサ8は図2に示されているように接続され、それにより図4に示されるような2つの共振点が形成され、アンテナ装置1の帯域が500kHz(13.56MHz(−100kHz、+400kHz))にまで拡張される。この2つのループアンテナの共振点の関係は、0<|P1−P2|<500kHz(P1、P2はそれぞれのチップコンデンサによる共振点を示す)となっており、これ以上共振点が離れてしまうと2つの共振波形の重なりがなくなり、アンテナ装置1が広帯域化されなくなる。つまり、それぞれの共振波形が分離されてしまい、許容された共振周波数の拡張が達成できなくなる。
また、形成する2つのループアンテナ(コイル9)を同じインダクタンスにした場合では、一方のループアンテナ(コイル9)に接続するチップコンデンサ8の静電容量値をC1とした時、他方のループアンテナ(コイル9)に接続するチップコンデンサ8の静電容量値C2は、C2=C1±αとなり、αの値は0<α<10pFの範囲内となる。
このような条件にループアンテナ(コイル9)とチップコンデンサ8を設定することで、アンテナ装置1の共振周波数の帯域を拡張することができ、アンテナ装置1の共振周波数の調整が容易となり、アンテナ装置1を組み込む際の面倒な調整作業を削減することが可能となる。
次に、3つ以上のループアンテナ(コイル9)を形成する場合について説明する。図3は実施例1における3つの共振点を有する時のアンテナ装置の簡易図であり、チップコンデンサ8が並列に接続された3つのコイル9をそれぞれ直列に接続したものである。このように、3つのコイル9(並列にチップコンデンサ8を接続したもの)を直列に接続したアンテナ装置1の許容共振周波数帯域は図5で示すように拡張される。図5から明らかなように、3つのチップコンデンサ8を備えたアンテナ装置1では、3つの共振点が形成され、アンテナ装置1の帯域が約700kHzにまで拡張される(13.56MHz−300kHz、+400kHz)。
これら3つのループアンテナの共振点の関係は、500×(n−2)kHz<|P1−Pn|<500×(n−1)kHzとなっており、これ以上に共振点が離れてしまうと共振波形の重なりがなくなり、アンテナ装置1が広帯域化されなくなる。なお、ループアンテナ(コイル9)が3つの場合には、n=3であるが、3以上、例えば、ループアンテナが4つ以上形成される場合にはn=4になることは言うまでもない。
また、形成する3つ以上のループアンテナを同じインダクタンスにした場合、第1のループアンテナに接続するチップコンデンサの静電容量値をC1とした時、n番目のループアンテナに接続するチップコンデンサの静電容量値Cnは、Cn=C1±α×(n−1)となり、αの値は0<α<10pFの範囲内となる。
このような条件にループアンテナ2とチップコンデンサを設定することで、アンテナ装置1の共振周波数の帯域を拡張することができ、携帯電話等のような携帯通信端末にアンテナ装置1を組み込んだとしても、アンテナ装置1の共振周波数の調整が容易になり、狭い許容共振周波数帯域に合わせるという面倒な調整作用を行うことを防止する。この結果、非常に簡単にアンテナ装置1を各種機器に組み込めるようにすることができる。
以下、本発明の実施例2について図面を用いて説明する。図6は本発明の実施例2におけるアンテナ装置の構成図である。
図6に示されているようにコイル9とチップコンデンサ8とが接続されたアンテナ部3を形成しており、そのアンテナ部3の近傍に別のコイル9とチップコンデンサ8が接続されたアンテナ部3を近づけることにより、図7に示されているような2つの共振点が形成され、アンテナ装置1の帯域が500kHz(13.56MHz(−100kHz、+400kHz))にまで拡張される。
実施例2での一方のコイル9のターン数は4ターンであり、このコイルに接続されるチップコンデンサ8の静電容量は138pFであり、もう一方のコイル9のターン数は2ターンで、チップコンデンサの静電容量は310pFである。
実施例1と異なり実施例2ではコイル9同士が直列に接続されていないことから、コイル9同士の位置を変化させることで自由に共振波形を変化させることができ、共振周波数の帯域を任意に設定することが可能となる。
しかしながら、コイル9同士を5mm以上離してしまうと磁界結合が弱くなり、共振波形を形成しなくなることから、コイル9同士の距離は5mm以下の位置に保たれ必要がある。また、コイル9同士の位置関係は、図6に示されているように一方のコイル9の外側にもう一方のコイル9が形成されている状態でもよく、これとは逆に一方のコイル9の内側にもう一方のコイル9が形成されている状態のいずれでもよい。
このようにアンテナ装置1を設定にすることで、アンテナ装置1の共振周波数の帯域を自由に変化させることができ、アンテナ装置1の共振周波数を狭帯域に合わせこむ必要がなくなる。この結果、非常に簡単にアンテナ装置1を各種機器に組み込めるようにすることができる。
以下、本発明の実施例3について図面を用いて説明する。図8は実施例3におけるアンテナ装置の構成図である。
図8に示されているようにコイル9とチップコンデンサ8とが接続されたアンテナ部3を形成しており、そのアンテナ部3の近傍に別のコイル9とチップコンデンサ8とインピーダンス10が接続されたアンテナ部3を近づけることにより、図9に示されているような2つの共振点が形成され、アンテナ装置1の帯域が500kHz(13.56MHz(−100kHz、+400kHz))にまで拡張される。
実施例3での一方のコイル9のターン数は4ターンであり、このコイルに接続されるチップコンデンサ8の静電容量は138pFであり、もう一方のコイル9のターン数は2ターンで、チップコンデンサの静電容量は310pFで、インピーダンス10は任意の値に設定することができる。
実施例1と異なり実施例3ではコイル9同士が直列に接続されていないことから、コイル9同士の位置を変化させることで自由に共振波形を変化させることができ、共振周波数の帯域を任意に設定することが可能となる。
しかしながら、コイル9同士を5mm以上離してしまうと磁界結合が弱くなり、共振波形を形成しなくなることから、コイル9同士の距離は5mm以下の位置に保たれ必要がある。また、コイル9同士の位置関係は、図8に示されているように一方のコイル9の外側にもう一方のコイル9が形成されている状態でもよく、これとは逆に一方のコイル9の内側にもう一方のコイル9が形成されている状態のいずれでもよい。
また、実施例2と異なり実施例3では一方のアンテナ部3にインピーダンス10が接続されており、このインピーダンス値を任意に設定することで自由にアンテナ装置1の共振波形を変化させることができる。しかもアンテナ装置1のQ値を任意に変えることができることから、アンテナ特性である通信距離を自由に変更することが可能となる。
このようにアンテナ装置1を設定にすることで、アンテナ装置1の共振周波数の帯域および通信距離を自由に変化させることができ、アンテナ装置1の共振周波数を狭帯域に合わせこむ必要がなくなる。この結果、非常に簡単にアンテナ装置1を各種機器に組み込めるようにすることができ、アンテナ特性を自由に設定することが可能となる。
本発明のアンテナ装置は、商品棚などに収納される非接触ICカードやICタグなどの無線通信媒体に電力と送信データを供給し、無線通信媒体から受信データを負荷変動により取得する無線通信媒体処理装置であって、特に自動で商品管理、書籍管理等が可能となる収納棚、展示棚以外の医薬品管理、危険物管理、貴重品管理システム等々などの、通信範囲を拡大させることが必要な用途にも適用できる。
本発明の実施例1におけるアンテナ装置の構成図 本発明の実施例1におけるアンテナ装置と周辺回路を示す図 本発明の実施例1における3つの共振点を有する時のアンテナ装置の簡易図 本発明の実施例1における2つの共振点を有する時の共振周波数の帯域図 本発明の実施例1における3つの共振点を有する時の共振周波数の帯域図 本発明の実施例2におけるアンテナ装置の構成図 本発明の実施例2における2つの共振点を有する時の共振周波数の帯域図 本発明の実施例3におけるアンテナ装置の構成図 本発明の実施例3における2つの共振点を有する時の共振周波数の帯域図 従来の技術における共振周波数の帯域図 従来の技術におけるアンテナ装置の簡易図
符号の説明
1 アンテナ装置
2 基板
3 アンテナ部
4 磁性シート
5 保護シート
6 保護シート
7 端子接続部
8 チップコンデンサ
9 コイル
10 整合回路
100 アンテナ装置
101 静電容量パターン

Claims (5)

  1. 基板上に形成した第1のコイル及び第2のコイルと、前記第1及び第2のコイルそれぞれに並列接続された第1のコンデンサ及び第2のコンデンサと、前記基板の下部に設置された磁性シートとを備え、前記第1のコイルと前記第2のコイルとを直列に接続することにより、2つの共振点を有する共振波形を得ることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記2つの共振点P1・P2が、0<|P1−P2|<500kHzになるように前記第1のコンデンサの静電容量値C1と前記第2のコンデンサの静電容量値C2を最適化することを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記第1のコイルと前記第2のコイルが同じインダクタンスを有する場合、前記第1のコンデンサの静電容量値をC1とした時、前記第2のコンデンサの静電容量値C2は、C2=C1±αとなり、αの値は0<α<10pFの範囲内であることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  4. 基板上に形成した少なくとも3つ以上のコイルと、前記3つ以上のコイルそれぞれに並列接続された前記コイルの数と同数のコンデンサと、前記基板の下部に設置された磁性シートとを備え、前記3つ以上のコイルをそれぞれ直列に接続することにより、前記コイルの数と同数の共振点P1、P2・・・Pn(nは3以上の整数)を有する共振波形を得、前記それぞれのループアンテナの共振周波数の共振点P1、P2、・・・Pnが、500×(n−2)kHz<|P1−Pn|<500×(n−1)kHzになるように前記3つ以上のチップコンデンサの静電容量値C1、C2、・・・Cn(nは3以上の整数)を最適化することを特徴とするアンテナ装置。
  5. 前記基板上に3つ以上形成されたコイルが同じインダクタンスを有する場合、前記3つ以上のコンデンサの静電容量値をC1、C2、・・・Cnとした時、前記コンデンサCnの静電容量値は、Cn=C1±α×(n−1)となり(nは3以上の整数値)、αの値は0<α<10pFの範囲内であることを特徴とする請求項4記載のアンテナ装置。
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