JP2010109296A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高耐圧と速い動作とを共に実現することが可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】N型基板1上のN型の半導体層2、半導体層2の表面の、P型の第1拡散層4及び、この第1拡散層4と互いに離間し、かつ、第1拡散層4を囲む、P型の第2拡散層4から成る第1ソース領域及び第1ドレイン領域、第1拡散層4の表面のP型の第3拡散層5、第2拡散層4の表面のP型の第4拡散層7、第2拡散層4の表面と半導体層2の表面とをまたぎ、第4拡散層7と電気的に接続された、N型の第5拡散層8、第1ソース領域及び第1ドレイン領域及び半導体層2上の第1ゲート電極10、第1ゲート電極10と容量接続されているドレイン電極13、ドレイン電極13と第3拡散層5とを電気的に接続する配線12,15を含む、半導体装置を構成する。
【選択図】図1
【解決手段】N型基板1上のN型の半導体層2、半導体層2の表面の、P型の第1拡散層4及び、この第1拡散層4と互いに離間し、かつ、第1拡散層4を囲む、P型の第2拡散層4から成る第1ソース領域及び第1ドレイン領域、第1拡散層4の表面のP型の第3拡散層5、第2拡散層4の表面のP型の第4拡散層7、第2拡散層4の表面と半導体層2の表面とをまたぎ、第4拡散層7と電気的に接続された、N型の第5拡散層8、第1ソース領域及び第1ドレイン領域及び半導体層2上の第1ゲート電極10、第1ゲート電極10と容量接続されているドレイン電極13、ドレイン電極13と第3拡散層5とを電気的に接続する配線12,15を含む、半導体装置を構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置に係わり、特に高耐圧が要求されるダイオードやトランジスタを有する半導体装置に係わる。
高耐圧パワーエレクトロニクスアプリケーション用途の高耐圧パワーデバイスとして、縦型PNダイオード及び縦型DMOSFET(二重拡散電界効果型トランジスタ)が、一般的に知られている。
縦型DMOSFETは、縦方向のドリフト領域の厚さ(深さ)及び不純物濃度によって、高耐圧を確保している。
縦型DMOSFETは、縦方向のドリフト領域の厚さ(深さ)及び不純物濃度によって、高耐圧を確保している。
また、縦型PNダイオード及び縦型DMOSFETにおいて、さらに、素子の高い耐圧と低いオン抵抗とを両立するデバイス構造として、いわゆるスーパージャンクション構造がある。
このスーパージャンクション構造では、通常、ドリフト領域とピラー領域とが交互に繰返し形成されている(例えば、特許文献1参照。)
このスーパージャンクション構造では、通常、ドリフト領域とピラー領域とが交互に繰返し形成されている(例えば、特許文献1参照。)
スーパージャンクション構造の縦型PNダイオードの一例の断面図を、図7に示す。
図7に示すように、N+基板51上に、N−のエピタキシャル層52が形成され、このエピタキシャル層52内に、柱状のP−のピラー領域53が形成されている。このP−のピラー領域53が形成されている部分以外の、残ったN−のエピタキシャル層52を、ドリフト領域と呼んでいる。
ピラー領域53の上には、エピタキシャル層52の表面までP型のボディ領域54が形成されており、このP型のボディ領域54は、ピラー領域53よりも広い幅で形成されている。
ボディ領域54の中央の表面には、P型の電位取り出し領域(PSD)55が形成されている。各ボディ領域54のP型の電位取り出し領域(PSD)55が配線で接続されて、アノード62となっている。これに対して、基板51側が、カソード61となっている。
図7に示すように、N+基板51上に、N−のエピタキシャル層52が形成され、このエピタキシャル層52内に、柱状のP−のピラー領域53が形成されている。このP−のピラー領域53が形成されている部分以外の、残ったN−のエピタキシャル層52を、ドリフト領域と呼んでいる。
ピラー領域53の上には、エピタキシャル層52の表面までP型のボディ領域54が形成されており、このP型のボディ領域54は、ピラー領域53よりも広い幅で形成されている。
ボディ領域54の中央の表面には、P型の電位取り出し領域(PSD)55が形成されている。各ボディ領域54のP型の電位取り出し領域(PSD)55が配線で接続されて、アノード62となっている。これに対して、基板51側が、カソード61となっている。
また、スーパージャンクション構造の縦型DMOSFETの一例の断面図を、図8に示す。
図8に示すように、N+基板51〜ボディ領域54までは、図7の縦型PNダイオードと同様の構成となっている。
この縦型DMOSFETにおいては、さらに、ボディ領域54の表面に、中央のP型の電位取り出し領域(PSD)55と、その右又は左のN型の電位取り出し領域(NSD)56とが形成されている。
2つのボディ領域54のNSD56の間の上には、図示しないゲート絶縁膜を介してゲート電極57が形成されている。
ゲート電極57と、ゲート絶縁膜と、ボディ領域54と、PSD55と、NSD56と、ドリフト領域52とにより、MOSトランジスタが構成される。ゲート電極57の下のボディ領域54表面がMOSトランジスタのチャネルとなる。
図8に示すように、N+基板51〜ボディ領域54までは、図7の縦型PNダイオードと同様の構成となっている。
この縦型DMOSFETにおいては、さらに、ボディ領域54の表面に、中央のP型の電位取り出し領域(PSD)55と、その右又は左のN型の電位取り出し領域(NSD)56とが形成されている。
2つのボディ領域54のNSD56の間の上には、図示しないゲート絶縁膜を介してゲート電極57が形成されている。
ゲート電極57と、ゲート絶縁膜と、ボディ領域54と、PSD55と、NSD56と、ドリフト領域52とにより、MOSトランジスタが構成される。ゲート電極57の下のボディ領域54表面がMOSトランジスタのチャネルとなる。
そして、図7の縦型PNダイオード及び図8の縦型DMOSFETにおいて、P−のピラー領域53と、N−のドリフト領域52とは、同じ不純物量に設計されている。
このため、図7の縦型PNダイオードに逆バイアスが印加されたときや、図8の縦型DMOSFETがオフ状態であってドレイン・ソース間に逆バイアスが印加されたときには、ピラー領域53とドリフト領域52とが完全に空乏化されて、電界分布が均一になる。
これにより、スーパージャンクション構造を用いない場合と比較して、ドリフト領域の不純物濃度を高くしても、高耐圧を確保することができる。
また、ドリフト領域の不純物濃度を高くできるため、トランジスタがオン状態でのオン抵抗を低くすることが可能となる。
即ち、素子の高耐圧と低オン抵抗の両立を実現することができる。
このため、図7の縦型PNダイオードに逆バイアスが印加されたときや、図8の縦型DMOSFETがオフ状態であってドレイン・ソース間に逆バイアスが印加されたときには、ピラー領域53とドリフト領域52とが完全に空乏化されて、電界分布が均一になる。
これにより、スーパージャンクション構造を用いない場合と比較して、ドリフト領域の不純物濃度を高くしても、高耐圧を確保することができる。
また、ドリフト領域の不純物濃度を高くできるため、トランジスタがオン状態でのオン抵抗を低くすることが可能となる。
即ち、素子の高耐圧と低オン抵抗の両立を実現することができる。
なお、昇圧型コンバータの出力段回路等においては、縦型PNダイオードが縦型DMOSFETと一対で用いられることから、縦型DMOSFETと同様にNSDやゲート電極を有する構造の縦型PNダイオードが構成される場合がある。
ここで、図7に示した縦型PNダイオードにおいて、図9Aに回路構成図を示すような、昇圧型コンバータの出力段回路を構成した場合の動作を説明する。
図9Aに示すように、ダイオードDのアノード側に、トランジスタTrのドレイン端子と、インダクタ(コイル)Lとが、接続されている。このトランジスタTrのソース端子側は、接地されている。また、ダイオードDのカソード側は、キャパシターCを介して、接地電位に接続されている。そして、ダイオードDとして、図7に示した縦型PNダイオードを使用する。
図9Aに示すように、ダイオードDのアノード側に、トランジスタTrのドレイン端子と、インダクタ(コイル)Lとが、接続されている。このトランジスタTrのソース端子側は、接地されている。また、ダイオードDのカソード側は、キャパシターCを介して、接地電位に接続されている。そして、ダイオードDとして、図7に示した縦型PNダイオードを使用する。
図9Aでは、トランジスタTrがオン状態であり、入力端子からインダクタLを通じてトランジスタTrに電流が流れる。
ここで、図9Bに示すように、トランジスタTrがオフ状態になると、入力端子と接地との間が遮断されるため、インダクタLの逆起電力により、トランジスタTrのドレイン端子の電位が上がる。
このとき、トランジスタTrのドレイン端子とダイオードDのアノードとが接続されているので、ダイオードDのアノード・カソード間に順方向のバイアス電圧が印加される。このため、ダイオードDを介して電流が流れ、キャパシターCをチャージする。
また、ダイオードDを流れる電流波形を、図10に示す。図9Bの順方向のバイアス電圧が印加されている状態では、+側の電流が流れる。
そして、図7の縦型PNダイオードに順方向のバイアス電圧が印加されているときには、図11Aに示すように、ホール71が、ピラー領域53から、ドリフト領域52を通じて、カソード61に流入する。これにより、ホール71が多数キャリアである電子と再結合して消滅する。
ここで、図9Bに示すように、トランジスタTrがオフ状態になると、入力端子と接地との間が遮断されるため、インダクタLの逆起電力により、トランジスタTrのドレイン端子の電位が上がる。
このとき、トランジスタTrのドレイン端子とダイオードDのアノードとが接続されているので、ダイオードDのアノード・カソード間に順方向のバイアス電圧が印加される。このため、ダイオードDを介して電流が流れ、キャパシターCをチャージする。
また、ダイオードDを流れる電流波形を、図10に示す。図9Bの順方向のバイアス電圧が印加されている状態では、+側の電流が流れる。
そして、図7の縦型PNダイオードに順方向のバイアス電圧が印加されているときには、図11Aに示すように、ホール71が、ピラー領域53から、ドリフト領域52を通じて、カソード61に流入する。これにより、ホール71が多数キャリアである電子と再結合して消滅する。
一方、図9Cに示すように、トランジスタTrがオン状態になり、入力端子からインダクタLを通ってトランジスタTrを介してグランドへ電流が流れると、トランジスタTrのドレイン端子は急激にグランド電位に下がる。
このとき、ダイオードDのアノード電位もグランド電位に下がるため、ダイオードDのアノード・カソード間に、急激に逆方向のバイアス電圧が印加された状態になる。
図9Cの逆方向のバイアス電圧が印加されている状態では、図10の電流波形において、−側の電流の領域に変化する。
そして、図7の縦型PNダイオードに逆方向のバイアス電圧が印加されているときには、図11Bに示すように、再結合せずに残っているカソード61内の少数キャリアであるホール71がアノード62の負電位によって引き抜かれる。これにより、カソード61からアノード62に向かって電流が流れる。
このとき、ダイオードDのアノード電位もグランド電位に下がるため、ダイオードDのアノード・カソード間に、急激に逆方向のバイアス電圧が印加された状態になる。
図9Cの逆方向のバイアス電圧が印加されている状態では、図10の電流波形において、−側の電流の領域に変化する。
そして、図7の縦型PNダイオードに逆方向のバイアス電圧が印加されているときには、図11Bに示すように、再結合せずに残っているカソード61内の少数キャリアであるホール71がアノード62の負電位によって引き抜かれる。これにより、カソード61からアノード62に向かって電流が流れる。
図10の電流波形に示すように、逆方向のバイアス電圧が印加された状態になると、順方向とは逆方向の電流が流れ、アノード・カソード間接合の空乏層が安定して拡がった状態になると、電流量が減少する(図10では0に近づく)という過渡応答を示す。この安定状態になるまでの時間が、図10に示すリバースリカバリータイムtrr(逆回復時間)である。
なお、図8に示した縦型DMOSFETを用いて昇圧型コンバータの出力段回路を構成した場合には、図12に示す回路構成となる。図12に示すように、スイッチング用の第1のトランジスタTr1のドレイン端子とキャパシターCとの間に、縦型DMOSFETから成る第2のトランジスタTr2が接続されている。
この構成の場合も同様に、逆方向のバイアス電圧が印加されると、トランジスタTr2に順方向時とは逆方向の電流が流れる。
この構成の場合も同様に、逆方向のバイアス電圧が印加されると、トランジスタTr2に順方向時とは逆方向の電流が流れる。
図7及び図8に示したような、縦型PNダイオードや縦型DMOSFETにおいて、リバースリカバリータイムが長いと、回路動作が遅くなり、また逆方向電流による消費電流が増えて効率が低下する、といった問題があった。
上述した問題の解決のために、本発明においては、高耐圧と速い動作とを共に実現することが可能な半導体装置を提供するものである。
本発明の半導体装置は、以下の各層、各部を含むものである。
(A)第1導電型の半導体基体上に形成された第1導電型不純物を含有する半導体層
(B)半導体層の表面に形成された、第2導電型不純物を含有する第1拡散層
(C)半導体層の表面に、第1拡散層と互いに離間し、かつ、第1拡散層を囲むように形成された、第2導電型不純物を含有する第2拡散層から成る、第1ソース領域及び第1ドレイン領域
(D)第1拡散層の表面に形成された、第2導電型不純物を含有する第3拡散層
(E)第2拡散層の表面に形成された、第2導電型不純物を含有する第4拡散層
(F)半導体層の表面、第1拡散層及び第2拡散層の表面に形成されたゲート絶縁膜
(G)半導体層の表面上、第1ソース領域の第2拡散層の表面の一部上、第1ドレイン領域の第2拡散層の表面の一部上に、ゲート絶縁膜を介して形成された第1ゲート電極
(H)第1ソース領域の第2拡散層の表面、及び半導体層の表面をまたぐように形成され、第4拡散層と電気的に接続された、第1導電型不純物を含有する第5拡散層
(I)第1ドレイン領域に電気的に接続され、かつ第1ゲート電極と容量接続されているドレイン電極
(J)ドレイン電極と第3拡散層とを電気的に接続する配線
(A)第1導電型の半導体基体上に形成された第1導電型不純物を含有する半導体層
(B)半導体層の表面に形成された、第2導電型不純物を含有する第1拡散層
(C)半導体層の表面に、第1拡散層と互いに離間し、かつ、第1拡散層を囲むように形成された、第2導電型不純物を含有する第2拡散層から成る、第1ソース領域及び第1ドレイン領域
(D)第1拡散層の表面に形成された、第2導電型不純物を含有する第3拡散層
(E)第2拡散層の表面に形成された、第2導電型不純物を含有する第4拡散層
(F)半導体層の表面、第1拡散層及び第2拡散層の表面に形成されたゲート絶縁膜
(G)半導体層の表面上、第1ソース領域の第2拡散層の表面の一部上、第1ドレイン領域の第2拡散層の表面の一部上に、ゲート絶縁膜を介して形成された第1ゲート電極
(H)第1ソース領域の第2拡散層の表面、及び半導体層の表面をまたぐように形成され、第4拡散層と電気的に接続された、第1導電型不純物を含有する第5拡散層
(I)第1ドレイン領域に電気的に接続され、かつ第1ゲート電極と容量接続されているドレイン電極
(J)ドレイン電極と第3拡散層とを電気的に接続する配線
上述の本発明の半導体装置によれば、第1ゲート電極、ゲート絶縁膜、第1ソース領域及び第1ドレイン領域、半導体層により、MOSトランジスタが構成される。
そして、第5拡散層(第1導電型)が、第2拡散層(第2導電型)の表面と半導体層(第1導電型)の表面とをまたぐように形成されているので、これら第2拡散層及び半導体層が電気的に接続される。さらに、第1ドレイン領域に電気的に接続されたドレイン電極が、配線により第3拡散層と電気的に接続されている。これにより、第3拡散層と半導体層の間に順方向のバイアス電圧が印加されているときに、ドレイン電極と半導体層との間にも順方向の電圧が印加される。
さらにまた、ドレイン電極が第1ゲート電極と容量接続されている。これにより、第3拡散層と半導体層の間に逆方向のバイアス電圧が印加されているときに、第3拡散層と電気的に接続されたドレイン電極の電位の変化に対応して、ドレイン電極と容量接続されている第1ゲート電極の電位が変化する。この第1ゲート電極の電位の変化により、MOSトランジスタがオン状態になって、半導体層内の少数キャリア(例えば、ホール)をドレイン電極から半導体装置の外部へ、素早く引き抜くことが可能になる。
従って、リバースリカバリータイムを短くすることができる。
そして、第5拡散層(第1導電型)が、第2拡散層(第2導電型)の表面と半導体層(第1導電型)の表面とをまたぐように形成されているので、これら第2拡散層及び半導体層が電気的に接続される。さらに、第1ドレイン領域に電気的に接続されたドレイン電極が、配線により第3拡散層と電気的に接続されている。これにより、第3拡散層と半導体層の間に順方向のバイアス電圧が印加されているときに、ドレイン電極と半導体層との間にも順方向の電圧が印加される。
さらにまた、ドレイン電極が第1ゲート電極と容量接続されている。これにより、第3拡散層と半導体層の間に逆方向のバイアス電圧が印加されているときに、第3拡散層と電気的に接続されたドレイン電極の電位の変化に対応して、ドレイン電極と容量接続されている第1ゲート電極の電位が変化する。この第1ゲート電極の電位の変化により、MOSトランジスタがオン状態になって、半導体層内の少数キャリア(例えば、ホール)をドレイン電極から半導体装置の外部へ、素早く引き抜くことが可能になる。
従って、リバースリカバリータイムを短くすることができる。
上述の本発明によれば、リバースリカバリータイムを短くすることが可能になるため、回路動作を速くすることができる。また、逆方向の電流による消費電流を低減して、効率良く動作させることができる。
また、第1導電型と第2導電型との接合部分において、高い耐圧が得られる。
従って、本発明により、高い耐圧と速い動作とを共に実現することが可能な半導体装置を構成することができる。
また、第1導電型と第2導電型との接合部分において、高い耐圧が得られる。
従って、本発明により、高い耐圧と速い動作とを共に実現することが可能な半導体装置を構成することができる。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態とする)について説明する。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第1の実施の形態に対する比較例
3.第2の実施の形態
4.変形例
なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第1の実施の形態に対する比較例
3.第2の実施の形態
4.変形例
<1.第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態の半導体装置の概略構成図(断面図)を、図1に示す。
本実施の形態は、縦型のDMOSFET(以下、縦型DMOSFETと呼ぶこととする)を有する半導体装置に、本発明を適用した場合である。
本発明の第1の実施の形態の半導体装置の概略構成図(断面図)を、図1に示す。
本実施の形態は、縦型のDMOSFET(以下、縦型DMOSFETと呼ぶこととする)を有する半導体装置に、本発明を適用した場合である。
図1に示すように、N+基板1上に、N−のエピタキシャル層2から成るドリフト領域と、P−のピラー領域3とが、交互に繰返し形成されて、スーパージャンクション構造が構成されている。
P−のピラー領域3の上には、エピタキシャル層2の表面までP型のボディ領域4が形成されている。このP型のボディ領域4は、ピラー領域3よりも広い幅で形成されている。
中央部の3つのボディ領域4においては、ボディ領域4の表面に、ボディ領域4の電位取り出し領域となるP型の電位取り出し領域(PSD)5と、N型の電位取り出し領域(NSD)6とが、それぞれ形成されている。P型の電位取り出し領域(PSD)5は、ボディ領域の中央の表面に形成されている。N型の電位取り出し領域(NSD)6は、P型の電位取り出し領域(PSD)5の左、右、もしくは左右、即ちP型の電位取り出し領域(PSD)5の外側に形成されている。
また、ボディ領域4及びドリフト領域2の表面上には、ゲート絶縁膜9が形成されている。そして、2つのボディ領域4の表面のN型の電位取り出し領域(NSD)6に一部オーバーラップするように、ドリフト領域2上をまたいで、ゲート絶縁膜9上にゲート電極10が形成されている。
これにより、中央部の3つのボディ領域4において、N型の電位取り出し領域(NSD)6をソース、ゲート電極10下のボディ領域4をバックゲート、ドリフト領域2をドレインとする、縦型DMOSFET構造のNMOSトランジスタ21が構成されている。
また、ボディ領域4及びドリフト領域2の表面上には、ゲート絶縁膜9が形成されている。そして、2つのボディ領域4の表面のN型の電位取り出し領域(NSD)6に一部オーバーラップするように、ドリフト領域2上をまたいで、ゲート絶縁膜9上にゲート電極10が形成されている。
これにより、中央部の3つのボディ領域4において、N型の電位取り出し領域(NSD)6をソース、ゲート電極10下のボディ領域4をバックゲート、ドリフト領域2をドレインとする、縦型DMOSFET構造のNMOSトランジスタ21が構成されている。
また、ゲート絶縁膜9及びゲート電極10の上には、フィールド絶縁層11が形成されている。
さらに、NMOSトランジスタ21の各ボディ領域4において、P型の電位取り出し領域(PSD)5及びN型の電位取り出し領域(NSD)6と、ゲート電極10とが、配線層12で接続されている。
この配線層12は、フィールド絶縁層11及びゲート絶縁膜9を貫通してエピタキシャル層2の表面まで達する、孔を埋めている。この孔の部分の配線層12が、P型の電位取り出し領域(PSD)5及びN型の電位取り出し領域(NSD)6や、ゲート電極10と、電気的に接続されている。
このように、配線層12によって、ゲート電極10とボディ領域4の電位取り出し領域5,6とが電気的に接続されているので、縦型DMOSFET構造のNMOSトランジスタ21が、縦型PNダイオードと同様の動作をする。
さらに、NMOSトランジスタ21の各ボディ領域4において、P型の電位取り出し領域(PSD)5及びN型の電位取り出し領域(NSD)6と、ゲート電極10とが、配線層12で接続されている。
この配線層12は、フィールド絶縁層11及びゲート絶縁膜9を貫通してエピタキシャル層2の表面まで達する、孔を埋めている。この孔の部分の配線層12が、P型の電位取り出し領域(PSD)5及びN型の電位取り出し領域(NSD)6や、ゲート電極10と、電気的に接続されている。
このように、配線層12によって、ゲート電極10とボディ領域4の電位取り出し領域5,6とが電気的に接続されているので、縦型DMOSFET構造のNMOSトランジスタ21が、縦型PNダイオードと同様の動作をする。
また、図1に示す半導体装置において、NMOSトランジスタ21のさらに外側に、NMOSトランジスタ21と互いに離間して、かつ、NMOSトランジスタを囲むように形成された、スーパージャンクション構造の横型MOSFETが配置されている。
この外側の横型MOSFETでは、ボディ領域4の表面の構成がNMOSトランジスタ21と異なっており、ボディ領域4の中央部の表面にP型の電位取り出し領域(PSD)7が形成されている。そして、このP型の電位取り出し領域(PSD)7のうち、NMOSトランジスタ21に最も近いP型の電位取り出し領域(PSD)7のNMOSトランジスタ21側に、N型の電位取り出し領域(NSD)8が形成されている。このN型の電位取り出し領域(NSD)8は、ボディ領域4の表面とドリフト領域2の表面とにまたがるように形成されている。
P型の電位取り出し領域(PSD)7及びN型の電位取り出し領域(NSD)8は、配線層14により電気的に接続されている。
この配線層14は、フィールド絶縁層11及びゲート絶縁膜9を貫通してエピタキシャル層2の表面まで達する、孔を埋めている。この孔の部分の配線層14が、P型の電位取り出し領域(PSD)7及びN型の電位取り出し領域(NSD)8と電気的に接続されている。
この外側の横型MOSFETでは、ボディ領域4の表面の構成がNMOSトランジスタ21と異なっており、ボディ領域4の中央部の表面にP型の電位取り出し領域(PSD)7が形成されている。そして、このP型の電位取り出し領域(PSD)7のうち、NMOSトランジスタ21に最も近いP型の電位取り出し領域(PSD)7のNMOSトランジスタ21側に、N型の電位取り出し領域(NSD)8が形成されている。このN型の電位取り出し領域(NSD)8は、ボディ領域4の表面とドリフト領域2の表面とにまたがるように形成されている。
P型の電位取り出し領域(PSD)7及びN型の電位取り出し領域(NSD)8は、配線層14により電気的に接続されている。
この配線層14は、フィールド絶縁層11及びゲート絶縁膜9を貫通してエピタキシャル層2の表面まで達する、孔を埋めている。この孔の部分の配線層14が、P型の電位取り出し領域(PSD)7及びN型の電位取り出し領域(NSD)8と電気的に接続されている。
この外側の横型MOSFETでは、2つのボディ領域4の上にまたがって、その上のゲート絶縁膜9を介して、ゲート電極10が形成されている。
これにより、ボディ領域4をソース・ドレインとし、ドリフト領域2をバックゲートとする、横型MOSFET構造のPMOSトランジスタ22が構成されている。
これにより、ボディ領域4をソース・ドレインとし、ドリフト領域2をバックゲートとする、横型MOSFET構造のPMOSトランジスタ22が構成されている。
また、PMOSトランジスタ22の2つのボディ領域4のうち、NMOSトランジスタ21とは反対側のボディ領域4は、PMOSトランジスタ22のドレイン領域であり、P型の電位取り出し領域(PSD)7にドレイン電極13が接続されている。このドレイン電極13は、配線層12,14と同様の電極・配線材料によって形成されている。
このドレイン電極13は、フィールド絶縁層11及びゲート絶縁膜9を貫通してエピタキシャル層2の表面まで達する、孔を埋めている。この孔の部分のドレイン電極13が、P型の電位取り出し領域(PSD)7と電気的に接続されている。
さらに、ドレイン電極13は、フィールド絶縁層11上で、ゲート電極10の上方に延長された張り出し部分13Aを有している。このドレイン電極13の張り出し部分13Aは、フィールド絶縁層11を介して、ゲート電極10と容量接続されている。
このドレイン電極13は、フィールド絶縁層11及びゲート絶縁膜9を貫通してエピタキシャル層2の表面まで達する、孔を埋めている。この孔の部分のドレイン電極13が、P型の電位取り出し領域(PSD)7と電気的に接続されている。
さらに、ドレイン電極13は、フィールド絶縁層11上で、ゲート電極10の上方に延長された張り出し部分13Aを有している。このドレイン電極13の張り出し部分13Aは、フィールド絶縁層11を介して、ゲート電極10と容量接続されている。
PMOSトランジスタ22の2つのボディ領域4のうち、NMOSトランジスタ21側のボディ領域4は、PMOSトランジスタ22のソース領域である。このソース領域であるボディ領域4の表面にあるP型の電位取り出し領域(PSD)7は、ソース取り出し領域となる。
また、PMOSトランジスタ22のドレイン領域であるボディ領域4の表面にあるP型の電位取り出し領域(PSD)7は、ドレイン取り出し領域となる。
また、PMOSトランジスタ22のドレイン領域であるボディ領域4の表面にあるP型の電位取り出し領域(PSD)7は、ドレイン取り出し領域となる。
さらにまた、NMOSトランジスタ21のゲート電極10及びボディ領域4に接続された配線層12と、PMOSトランジスタ22のボディ領域4に接続されたドレイン電極13とが、配線15によって電気的に接続されている。
PMOSトランジスタ22において、上述のようにN型の電位取り出し領域(NSD)8が、ボディ領域4の表面とドリフト領域2の表面とにまたがるように形成されている。これにより、P型のボディ領域4及びピラー領域3と、N型のドリフト領域2とが、電気的に接続されて、等電位となる。
ここで、本実施の形態の半導体装置において、図2Aに回路構成図を示すような、昇圧型コンバータの出力段回路を構成した場合を想定して、図1に示す半導体装置の動作を説明する。
図2Aは、図9Aに示した昇圧型コンバータの出力段回路のダイオードDの代わりに、図1の半導体装置を使用したものである。
図2Aに示すように、NMOSトランジスタTr2(図1の21)と、PMOSトランジスタTr3(図1の22)とに加えて、他のトランジスタTr1、インダクタ(コイル)L、キャパシターC1を有して、昇圧型コンバータの出力段回路が構成されている。
NMOSトランジスタTr2(21)のソース及びバックゲートには、他のトランジスタTr1のドレイン端子と、インダクタ(コイル)Lとが、接続されている。トランジスタTr1のソース端子は、接地されている。NMOSトランジスタTr2(21)のドレインには、PMOSトランジスタTr3(22)のソース及びバックゲートが接続されている。PMOSトランジスタTr3(22)のドレインは、キャパシターC1を介して、接地電位に接続されている。PMOSトランジスタTr3(22)のドレインは、NMOSトランジスタTr2(21)のソース、バックゲート、並びにゲートに接続されている。さらに、PMOSトランジスタTr3(22)のドレインとPMOSトランジスタTr3(22)のゲートとの間に、キャパシターC2が形成されており、容量接続されている。
図2Aに示すように、NMOSトランジスタTr2(図1の21)と、PMOSトランジスタTr3(図1の22)とに加えて、他のトランジスタTr1、インダクタ(コイル)L、キャパシターC1を有して、昇圧型コンバータの出力段回路が構成されている。
NMOSトランジスタTr2(21)のソース及びバックゲートには、他のトランジスタTr1のドレイン端子と、インダクタ(コイル)Lとが、接続されている。トランジスタTr1のソース端子は、接地されている。NMOSトランジスタTr2(21)のドレインには、PMOSトランジスタTr3(22)のソース及びバックゲートが接続されている。PMOSトランジスタTr3(22)のドレインは、キャパシターC1を介して、接地電位に接続されている。PMOSトランジスタTr3(22)のドレインは、NMOSトランジスタTr2(21)のソース、バックゲート、並びにゲートに接続されている。さらに、PMOSトランジスタTr3(22)のドレインとPMOSトランジスタTr3(22)のゲートとの間に、キャパシターC2が形成されており、容量接続されている。
図2Aでは、トランジスタTr1がオン状態であり、入力端子からインダクタLを通じてトランジスタTr1に電流が流れる。なお、NMOSトランジスタTr2(21)は、ソースとゲートとが電気的に接続されているので、縦型PNダイオードとして動作する。
ここで、図2Bに示すように、トランジスタTr1がオフ状態になると、入力端子と接地との間が遮断されるため、インダクタLの逆起電力により、トランジスタTr1のドレイン端子の電位が上がる。
このとき、トランジスタTr1のドレイン端子とNMOSトランジスタTr2(21)のソース、バックゲートが接続されているので、NMOSトランジスタTr2(21)のソース、バックゲートとドレインとの間に、順方向のバイアス電圧が印加される。そして、NMOSトランジスタTr2(21)を介して電流が流れ、キャパシターC1をチャージする。
ここで、図2Bに示すように、トランジスタTr1がオフ状態になると、入力端子と接地との間が遮断されるため、インダクタLの逆起電力により、トランジスタTr1のドレイン端子の電位が上がる。
このとき、トランジスタTr1のドレイン端子とNMOSトランジスタTr2(21)のソース、バックゲートが接続されているので、NMOSトランジスタTr2(21)のソース、バックゲートとドレインとの間に、順方向のバイアス電圧が印加される。そして、NMOSトランジスタTr2(21)を介して電流が流れ、キャパシターC1をチャージする。
そして、PMOSトランジスタ22のドレインは、NMOSトランジスタ21のソース(NSD6)、バックゲート(ボディ領域4)、並びにゲート電極10に電気的に接続されている。これにより、図1のNMOSトランジスタ21に順方向のバイアス電圧が印加されているときには、PMOSトランジスタ22のドレイン(ボディ領域4)とバックゲート(ドリフト領域2、N型半導体基板1)との間にも、順方向電圧が印加される。
このため、順方向のバイアス時の電流駆動能力を高めることができる。
このときの状態を図3に示す。ホール16及び電子17は、図11Aと同様の動きをしている。
このため、順方向のバイアス時の電流駆動能力を高めることができる。
このときの状態を図3に示す。ホール16及び電子17は、図11Aと同様の動きをしている。
一方、図2Cに示すように、トランジスタTr1がオン状態になり、入力端子からインダクタLを通ってトランジスタTr1を介してグランドへ電流が流れると、トランジスタTr1のドレイン端子は急激にグランド電位に下がる。
このとき、NMOSトランジスタTr2(21)のソース、バックゲート、ゲート電位もグランド電位に下がるため、NMOSトランジスタTr2(21)のソース、バックゲートとドレインとの間に、急激に逆方向のバイアス電圧が印加された状態になる。
このとき、NMOSトランジスタTr2(21)のソース、バックゲート、ゲート電位もグランド電位に下がるため、NMOSトランジスタTr2(21)のソース、バックゲートとドレインとの間に、急激に逆方向のバイアス電圧が印加された状態になる。
そして、図1のNMOSトランジスタ21に逆方向のバイアス電圧が印加されているときには、PMOSトランジスタ22のドレイン(ボディ領域4)とバックゲート(ドリフト領域2、N型半導体基板1)との間にも、逆方向電圧が印加される。
PMOSトランジスタ22のドレインは、NMOSトランジスタ21のソース(NSD6)、バックゲート(ボディ領域4)、並びにゲート電極10に電気的に接続されている。
また、ゲート電極10上のフィールド絶縁層11を介して、ゲート電極10とドレイン電極13の張り出し部分13Aとが、容量接続されている。
このとき、ドレイン電極13の電位がNMOSトランジスタ21のソース、バックゲート、ゲート電位と同様に下がるのに伴い、キャパシターC2の容量結合によりPMOSトランジスタ22のゲート電位も下がり、PMOSトランジスタ22がオン状態となる。
PMOSトランジスタ22がオン状態となることにより、図4に示すように、ドリフト領域2内に残存した少数キャリアであるホール16が、PMOSトランジスタ22のソース、チャネル、ドレインを通って、グランドへ引抜かれる。これにより、ホール16の引き抜き効率が向上し、リバースリカバリータイムtrrの短縮が可能となる。
PMOSトランジスタ22のドレインは、NMOSトランジスタ21のソース(NSD6)、バックゲート(ボディ領域4)、並びにゲート電極10に電気的に接続されている。
また、ゲート電極10上のフィールド絶縁層11を介して、ゲート電極10とドレイン電極13の張り出し部分13Aとが、容量接続されている。
このとき、ドレイン電極13の電位がNMOSトランジスタ21のソース、バックゲート、ゲート電位と同様に下がるのに伴い、キャパシターC2の容量結合によりPMOSトランジスタ22のゲート電位も下がり、PMOSトランジスタ22がオン状態となる。
PMOSトランジスタ22がオン状態となることにより、図4に示すように、ドリフト領域2内に残存した少数キャリアであるホール16が、PMOSトランジスタ22のソース、チャネル、ドレインを通って、グランドへ引抜かれる。これにより、ホール16の引き抜き効率が向上し、リバースリカバリータイムtrrの短縮が可能となる。
少数キャリアであるホール16が引き抜かれ、NMOSトランジスタ21の縦型ボディダイオードのアノード(ボディ領域4)とカソード(ドリフト領域2)間に空乏層が拡がっていくと、安定した逆バイアス印加状態になる。
この状態になると、PMOSトランジスタ22のゲート電極10の電位がバックゲート(ドリフト領域2)の正電位によって上がり、PMOSトランジスタ22はオフ状態となる。
この状態になると、PMOSトランジスタ22のゲート電極10の電位がバックゲート(ドリフト領域2)の正電位によって上がり、PMOSトランジスタ22はオフ状態となる。
本発明の第1導電型不純物を含有する半導体層は、本実施の形態では、N−のエピタキシャル層2である。
本発明の第1拡散層は、本実施の形態では、中央のNMOSトランジスタ21のボディ領域4である。
本発明の第2拡散層は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のボディ領域4である。そして、本発明の第1ソース領域は、PMOSトランジスタ22のボディ領域4のうち、NMOSトランジスタ21側のものである。本発明の第1ドレイン領域は、PMOSトランジスタ22のボディ領域4のうち、NMOSトランジスタ21とは反対側のものである。
本発明の第3拡散層は、本実施の形態では、中央のNMOSトランジスタ21のP型の電位取り出し領域(PSD)5である。
本発明の第4拡散層は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のP型の電位取り出し領域(PSD)7である。
本発明の第5拡散層は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のN型の電位取り出し領域(NSD)8である。
本発明の第1ゲート電極は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のゲート電極10である。
本発明のドレイン電極は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のP型の電位取り出し領域(PSD)7に接続された、ドレイン電極13である。
本発明のドレイン電極と第3拡散層とを電気的に接続する配線は、本実施の形態では、ドレイン電極13と、中央のNMOSトランジスタ21のP型の電位取り出し領域(PSD)5とを電気的に接続する、配線層12及び配線15である。
本発明の第1拡散層は、本実施の形態では、中央のNMOSトランジスタ21のボディ領域4である。
本発明の第2拡散層は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のボディ領域4である。そして、本発明の第1ソース領域は、PMOSトランジスタ22のボディ領域4のうち、NMOSトランジスタ21側のものである。本発明の第1ドレイン領域は、PMOSトランジスタ22のボディ領域4のうち、NMOSトランジスタ21とは反対側のものである。
本発明の第3拡散層は、本実施の形態では、中央のNMOSトランジスタ21のP型の電位取り出し領域(PSD)5である。
本発明の第4拡散層は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のP型の電位取り出し領域(PSD)7である。
本発明の第5拡散層は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のN型の電位取り出し領域(NSD)8である。
本発明の第1ゲート電極は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のゲート電極10である。
本発明のドレイン電極は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のP型の電位取り出し領域(PSD)7に接続された、ドレイン電極13である。
本発明のドレイン電極と第3拡散層とを電気的に接続する配線は、本実施の形態では、ドレイン電極13と、中央のNMOSトランジスタ21のP型の電位取り出し領域(PSD)5とを電気的に接続する、配線層12及び配線15である。
なお、本発明の半導体装置において、前述した(A)〜(J)の構成に加えて、さらに下記の各部を含む構成とすることが可能である。
(K)第1拡散層の表面に形成された第1導電型不純物を含有する第6拡散層から成る、第2ソース領域
(L)半導体層の表面上、第1拡散層の表面の一部上、並びに、第6拡散層の表面上に、ゲート絶縁膜を介して形成され、第3拡散層及び第2ソース領域と電気的に接続された第2ゲート電極
そして、第6拡散層及び第2ソース領域は、本実施の形態では、中央のNMOSトランジスタ21のN型の電位取り出し領域(NSD)6である。
第2ゲート電極は、本実施の形態では、中央のNMOSトランジスタ21のゲート電極10である。
(K)第1拡散層の表面に形成された第1導電型不純物を含有する第6拡散層から成る、第2ソース領域
(L)半導体層の表面上、第1拡散層の表面の一部上、並びに、第6拡散層の表面上に、ゲート絶縁膜を介して形成され、第3拡散層及び第2ソース領域と電気的に接続された第2ゲート電極
そして、第6拡散層及び第2ソース領域は、本実施の形態では、中央のNMOSトランジスタ21のN型の電位取り出し領域(NSD)6である。
第2ゲート電極は、本実施の形態では、中央のNMOSトランジスタ21のゲート電極10である。
また、本発明の半導体装置において、前述した(A)〜(J)の構成に加えて、さらに下記の各部を含む構成とすることが可能である。
(M)第1導電型の半導体基体上に形成された第1導電型不純物を含む第1ピラー層
(N)第1ピラー層と交互に配置され、第1拡散層の下方に延びるように形成された、第2導電型不純物を含む第2ピラー層
(O)第2拡散層の下方に延びるように形成された第3ピラー層
そして、第1ピラー層は、本実施の形態では、各ピラー領域3の間にある、N型のドリフト領域2である。
第2ピラー層は、本実施の形態では、中央のNMOSトランジスタ21のピラー領域3である。
第3ピラー層は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のピラー領域3である。
(M)第1導電型の半導体基体上に形成された第1導電型不純物を含む第1ピラー層
(N)第1ピラー層と交互に配置され、第1拡散層の下方に延びるように形成された、第2導電型不純物を含む第2ピラー層
(O)第2拡散層の下方に延びるように形成された第3ピラー層
そして、第1ピラー層は、本実施の形態では、各ピラー領域3の間にある、N型のドリフト領域2である。
第2ピラー層は、本実施の形態では、中央のNMOSトランジスタ21のピラー領域3である。
第3ピラー層は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のピラー領域3である。
上述の本実施の形態によれば、中央のNMOSトランジスタ21の外側に、NMOSトランジスタ21と離間して、NMOSトランジスタ21を囲うように、横型MOSFETからなるPMOSトランジスタ22が形成されている。
そして、PMOSトランジスタ22のソース領域側では、ボディ領域4の表面のN型の電位取り出し領域(NSD)8がボディ領域4の表面からドリフト領域2の表面にまたぐように形成されている。これにより、PMOSトランジスタ22のソース領域側のボディ領域4とドリフト領域2が電気的に接続されるため、これらの領域が等電位となる。
また、PMOSトランジスタ22のドレイン領域側では、ドレイン電極13が、配線15によって、NMOSトランジスタ21のゲート電極10やP型の電位取り出し領域(PSD)5及びN型の電位取り出し領域(NSD)6に電気的に接続されている。これにより、NMOSトランジスタ21のボディ領域4及びゲート電極10の電位の変化に伴い、PMOSトランジスタ22のドレイン電極13の電位が変化する。
さらに、ドレイン電極13が、PMOSトランジスタ22のゲート電極10の上方に張り出した張り出し部13Aを有し、ドレイン電極13の張り出し部13Aとゲート電極10とがフィールド絶縁層11を介して容量接続されている。これにより、ドレイン電極13の電位の変化に対応して、ドレイン電極13と容量接続されているゲート電極10の電位が変化する。
そして、PMOSトランジスタ22のソース領域側では、ボディ領域4の表面のN型の電位取り出し領域(NSD)8がボディ領域4の表面からドリフト領域2の表面にまたぐように形成されている。これにより、PMOSトランジスタ22のソース領域側のボディ領域4とドリフト領域2が電気的に接続されるため、これらの領域が等電位となる。
また、PMOSトランジスタ22のドレイン領域側では、ドレイン電極13が、配線15によって、NMOSトランジスタ21のゲート電極10やP型の電位取り出し領域(PSD)5及びN型の電位取り出し領域(NSD)6に電気的に接続されている。これにより、NMOSトランジスタ21のボディ領域4及びゲート電極10の電位の変化に伴い、PMOSトランジスタ22のドレイン電極13の電位が変化する。
さらに、ドレイン電極13が、PMOSトランジスタ22のゲート電極10の上方に張り出した張り出し部13Aを有し、ドレイン電極13の張り出し部13Aとゲート電極10とがフィールド絶縁層11を介して容量接続されている。これにより、ドレイン電極13の電位の変化に対応して、ドレイン電極13と容量接続されているゲート電極10の電位が変化する。
従って、NMOSトランジスタ21のボディ領域4とドリフト領域2との間に逆方向のバイアス電圧が印加されているときに、ドレイン電極13の電位が下がるのに対応して、PMOSトランジスタ22のゲート電極10の電位が下がる。
これにより、PMOSトランジスタ22がオン状態になり、ドリフト領域2内に残存した少数キャリアであるホール16が、PMOSトランジスタ22のソース、チャネル、ドレインを通って、ドレイン電極13から外部へ引き抜かれる。
このようにして、ホール16を素早く引き抜くことができ、リバースリカバリータイムtrrを短くすることが可能になる。
これにより、PMOSトランジスタ22がオン状態になり、ドリフト領域2内に残存した少数キャリアであるホール16が、PMOSトランジスタ22のソース、チャネル、ドレインを通って、ドレイン電極13から外部へ引き抜かれる。
このようにして、ホール16を素早く引き抜くことができ、リバースリカバリータイムtrrを短くすることが可能になる。
このようにリバースリカバリータイムtrrを短くすることが可能になるため、回路動作を速くすることができる。また、逆方向の電流による消費電流を低減して、効率良く動作させることができる。
そして、NMOSトランジスタ21及びPMOSトランジスタ22がスーパージャンクション構造であることにより、高い耐圧が得られる。
そして、NMOSトランジスタ21及びPMOSトランジスタ22がスーパージャンクション構造であることにより、高い耐圧が得られる。
また、本実施の形態の半導体装置の構成によれば、順方向バイアス電圧が印加されているときには、PMOSトランジスタ22のドレイン(ボディ領域4)とバックゲート(ドリフト領域2、N型半導体基板1)との間にも、順方向電圧が印加される。
このため、順方向のバイアス時の電流駆動能力を高めることができる。
このため、順方向のバイアス時の電流駆動能力を高めることができる。
従って、本実施の形態により、高耐圧と速い動作とを共に実現することが可能な半導体装置を構成することができる。
上述の実施の形態は、本発明を、スーパージャンクション構造の縦型DMOSFETに適用した場合を説明した。
スーパージャンクション構造を用いない縦型DMOSFET、スーパージャンクション構造を有する縦型のPN接合型ダイオード、スーパージャンクション構造を用いない縦型のPN接合型ダイオードにも、同様に本発明を適用することが可能である。
また、これらの構成を含む、PN接合により高い耐圧が得られる構成に、本発明を適用することが可能である。
スーパージャンクション構造を用いない縦型DMOSFET、スーパージャンクション構造を有する縦型のPN接合型ダイオード、スーパージャンクション構造を用いない縦型のPN接合型ダイオードにも、同様に本発明を適用することが可能である。
また、これらの構成を含む、PN接合により高い耐圧が得られる構成に、本発明を適用することが可能である。
<2.第1の実施の形態に対する比較例>
ここで、本発明の第1の実施の形態に対する比較例の半導体装置を説明する。
この比較例の半導体装置の概略構成図(断面図)を、図13に示す。なお、図13においては、符号やゲート絶縁膜の図示省略等を、図8と同様にしている。
ここで、本発明の第1の実施の形態に対する比較例の半導体装置を説明する。
この比較例の半導体装置の概略構成図(断面図)を、図13に示す。なお、図13においては、符号やゲート絶縁膜の図示省略等を、図8と同様にしている。
図13に示す半導体装置は、図1の配線層12が配線として表記されている他は、図1のNMOSトランジスタ21の部分と同じ構成である。
即ち、図13に示す半導体装置は、図1に示した本発明の第1の実施の形態の半導体装置から、PMOSトランジスタ22を除いた構成とみなすことができる。
即ち、図13に示す半導体装置は、図1に示した本発明の第1の実施の形態の半導体装置から、PMOSトランジスタ22を除いた構成とみなすことができる。
この図13に示す比較例の半導体装置を使用した、昇圧型コンバータの出力段回路の構成を、図14に示す。
図14に示すように、図2Aに示した出力段回路から、PMOSトランジスタTr3(22)とキャパシターC2とを除いた構成となっている。
図14に示すように、図2Aに示した出力段回路から、PMOSトランジスタTr3(22)とキャパシターC2とを除いた構成となっている。
図14に示す出力段回路において、図13に示した半導体装置に対して、順方向のバイアスを印加したときの状態を図15Aに示し、逆方向のバイアスを印加したときの状態を図15Bに示す。
図15A及び図15Bに示すように、図11A及び図11Bに示した従来の縦型PNダイオードと、ホール71及び電子72の動きが同様であり、図11A及び図11Bに示した従来の縦型PNダイオードと同様に動作することがわかる。
そして、この比較例では、PMOSトランジスタTr3(22)がないため、逆方向のバイアス電圧が印加されているときに、ホール71を素早く引き抜くことができず、リバースリカバリータイムが長くなる。
図15A及び図15Bに示すように、図11A及び図11Bに示した従来の縦型PNダイオードと、ホール71及び電子72の動きが同様であり、図11A及び図11Bに示した従来の縦型PNダイオードと同様に動作することがわかる。
そして、この比較例では、PMOSトランジスタTr3(22)がないため、逆方向のバイアス電圧が印加されているときに、ホール71を素早く引き抜くことができず、リバースリカバリータイムが長くなる。
<3.第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態の半導体装置の概略構成図(断面図)を、図5に示す。
本実施の形態は、縦型のPN接合型ダイオード(以下、縦型PNダイオードと呼ぶこととする)を有する半導体装置に、本発明を適用した場合である。
本実施の形態の半導体装置の概略構成は、図1に示した先の実施の形態(縦型DMOSFETの場合)と同様であるので、以下、特に図1の半導体装置とは異なる部分を説明する。
図5に示すように、中央部の3つのボディ領域4においては、ボディ領域4の表面の中央部にP型の電位取り出し領域(PSD)5が形成されているだけで、ゲート電極は形成されていない。各ボディ領域4のP型の電位取り出し領域(PSD)5には、配線層12が電気的に接続されている。
これにより、中央部の3つのボディ領域4において、縦型PNダイオード23が構成されている。
この縦型PNダイオード23においても、ピラー領域3及びボディ領域4とドリフト領域2とがスーパージャンクション構造に形成されているため、耐圧を高くすることができる。
本発明の第2の実施の形態の半導体装置の概略構成図(断面図)を、図5に示す。
本実施の形態は、縦型のPN接合型ダイオード(以下、縦型PNダイオードと呼ぶこととする)を有する半導体装置に、本発明を適用した場合である。
本実施の形態の半導体装置の概略構成は、図1に示した先の実施の形態(縦型DMOSFETの場合)と同様であるので、以下、特に図1の半導体装置とは異なる部分を説明する。
図5に示すように、中央部の3つのボディ領域4においては、ボディ領域4の表面の中央部にP型の電位取り出し領域(PSD)5が形成されているだけで、ゲート電極は形成されていない。各ボディ領域4のP型の電位取り出し領域(PSD)5には、配線層12が電気的に接続されている。
これにより、中央部の3つのボディ領域4において、縦型PNダイオード23が構成されている。
この縦型PNダイオード23においても、ピラー領域3及びボディ領域4とドリフト領域2とがスーパージャンクション構造に形成されているため、耐圧を高くすることができる。
なお、図2A〜図2Cに示した昇圧型コンバータの出力段回路において、NMOSトランジスタTr2の代わりに、本実施の形態の縦型PNダイオード23を使用した場合の回路構成図を、図6に示す。
図6においては、スイッチング用のトランジスタTr1のドレイン端子とPMOSトランジスタTr3(22)との間に、ダイオードD(23)が接続されている。
ダイオードD(23)のアノード端子は、トランジスタTr1のドレイン端子、インダクタ(コイル)L、並びにPMOSトランジスタTr3(22)のドレインに接続されている。ダイオードD(23)のカソード端子は、PMOSトランジスタTr3(22)のソース及びバックゲートに接続されている。
その他の構成は、図2A〜図2Cに示した出力段回路と同様である。即ち、図2A〜図2Cと同様に、PMOSトランジスタTr3(22)のドレインとPMOSトランジスタTr3(22)のゲートとの間に、キャパシターC2が形成されており、容量接続されている。
図6においては、スイッチング用のトランジスタTr1のドレイン端子とPMOSトランジスタTr3(22)との間に、ダイオードD(23)が接続されている。
ダイオードD(23)のアノード端子は、トランジスタTr1のドレイン端子、インダクタ(コイル)L、並びにPMOSトランジスタTr3(22)のドレインに接続されている。ダイオードD(23)のカソード端子は、PMOSトランジスタTr3(22)のソース及びバックゲートに接続されている。
その他の構成は、図2A〜図2Cに示した出力段回路と同様である。即ち、図2A〜図2Cと同様に、PMOSトランジスタTr3(22)のドレインとPMOSトランジスタTr3(22)のゲートとの間に、キャパシターC2が形成されており、容量接続されている。
本発明の第1導電型不純物を含有する半導体層は、本実施の形態では、N−のエピタキシャル層2である。
本発明の第1拡散層は、本実施の形態では、中央の縦型PNダイオード23のボディ領域4である。
本発明の第2拡散層は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のボディ領域4である。
本発明の第3拡散層は、本実施の形態では、中央の縦型PNダイオード23のP型の電位取り出し領域(PSD)5である。
本発明の第4拡散層は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のP型の電位取り出し領域(PSD)7である。
本発明の第5拡散層は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のN型の電位取り出し領域(NSD)8である。
また、第1ピラー層は、本実施の形態では、各ピラー領域3の間にある、N型のドリフト領域2である。第2ピラー層は、本実施の形態では、中央の縦型PNダイオード23のピラー領域3である。第3ピラー層は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のピラー領域3である。
本発明の第1拡散層は、本実施の形態では、中央の縦型PNダイオード23のボディ領域4である。
本発明の第2拡散層は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のボディ領域4である。
本発明の第3拡散層は、本実施の形態では、中央の縦型PNダイオード23のP型の電位取り出し領域(PSD)5である。
本発明の第4拡散層は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のP型の電位取り出し領域(PSD)7である。
本発明の第5拡散層は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のN型の電位取り出し領域(NSD)8である。
また、第1ピラー層は、本実施の形態では、各ピラー領域3の間にある、N型のドリフト領域2である。第2ピラー層は、本実施の形態では、中央の縦型PNダイオード23のピラー領域3である。第3ピラー層は、本実施の形態では、外側のPMOSトランジスタ22のピラー領域3である。
上述の本実施の形態によれば、図1に示した先の実施の形態と同様に、中央の縦型PNダイオード23の外側に、PMOSトランジスタ22が設けられている。
そして、このPMOSトランジスタ22は、ボディ領域4とドリフト領域2にまたがって形成されたN型の電位取り出し領域(NSD)8を有し、ドレイン電極13の張り出し部13Aをゲート電極10の上方に形成して、ゲート電極10と容量接続させている。
このため、縦型PNダイオード23に通常と逆方向のバイアス電圧が印加されたときに、ドリフト領域2に残存する少数キャリアであるホールを素早く引き抜くことができ、リバースリカバリータイムtrrを短くすることが可能になる。これにより、回路動作を速くすることができる。
そして、縦型PNダイオード23及びPMOSトランジスタ22がスーパージャンクション構造であることにより、高い耐圧が得られる。
また、順方向バイアス電圧が印加されているときには、先の実施の形態と同様に、順方向のバイアス時の電流駆動能力を高めることができる。
従って、本実施の形態により、高耐圧と速い動作とを共に実現することが可能な半導体装置を構成することができる。
そして、このPMOSトランジスタ22は、ボディ領域4とドリフト領域2にまたがって形成されたN型の電位取り出し領域(NSD)8を有し、ドレイン電極13の張り出し部13Aをゲート電極10の上方に形成して、ゲート電極10と容量接続させている。
このため、縦型PNダイオード23に通常と逆方向のバイアス電圧が印加されたときに、ドリフト領域2に残存する少数キャリアであるホールを素早く引き抜くことができ、リバースリカバリータイムtrrを短くすることが可能になる。これにより、回路動作を速くすることができる。
そして、縦型PNダイオード23及びPMOSトランジスタ22がスーパージャンクション構造であることにより、高い耐圧が得られる。
また、順方向バイアス電圧が印加されているときには、先の実施の形態と同様に、順方向のバイアス時の電流駆動能力を高めることができる。
従って、本実施の形態により、高耐圧と速い動作とを共に実現することが可能な半導体装置を構成することができる。
<4.変形例>
本発明の変形例としては、例えば、以下に挙げる構成が考えられる。
(1)スーパージャンクション構造以外の接合部の構造により、高い耐圧を実現する構成
(2)ピラー領域がなく、ボディ領域だけの構成
(3)ボディ領域とピラー領域とが一体であり、同じ幅である構成
(4)縦型DMOSFET(NMOSトランジスタ)のゲート電極が、基体に埋め込まれたトレンチ構造である構成
(5)縦型ではない(例えば横型の)接合部を有する構成
(6)ドレイン電極とゲート電極との容量接続が、図1及び図5とは異なる構成
これらの他にも、様々な変形が可能である。
本発明の変形例としては、例えば、以下に挙げる構成が考えられる。
(1)スーパージャンクション構造以外の接合部の構造により、高い耐圧を実現する構成
(2)ピラー領域がなく、ボディ領域だけの構成
(3)ボディ領域とピラー領域とが一体であり、同じ幅である構成
(4)縦型DMOSFET(NMOSトランジスタ)のゲート電極が、基体に埋め込まれたトレンチ構造である構成
(5)縦型ではない(例えば横型の)接合部を有する構成
(6)ドレイン電極とゲート電極との容量接続が、図1及び図5とは異なる構成
これらの他にも、様々な変形が可能である。
図1及び図5では、ドレイン電極13の張り出し部13Aがゲート電極10の図中左右方向、即ちゲート長方向に平行に形成されている。
これに対して、上述の変形例の(6)の具体的な例としては、例えば、以下のような構成が考えられる。
(6−1)ドレイン電極を、ゲート電極上であり、かつ、ゲート幅方向に平行に形成した構成
(6−2)ドレイン電極を、ゲート電極の横や斜め上の位置に、ゲート電極と平行に形成した構成
(6−3)ドレイン電極に接続された配線を、ゲート電極と平行に形成して、ゲート電極と容量接合させた構成
なお、(6−3)の構成は、ドレイン電極とゲート電極とが直接容量接続した構成ではなく、間接的に容量接続した構成である。
これらの構成でも、ドレイン電極とゲート電極とを容量接続させることが可能である。
これに対して、上述の変形例の(6)の具体的な例としては、例えば、以下のような構成が考えられる。
(6−1)ドレイン電極を、ゲート電極上であり、かつ、ゲート幅方向に平行に形成した構成
(6−2)ドレイン電極を、ゲート電極の横や斜め上の位置に、ゲート電極と平行に形成した構成
(6−3)ドレイン電極に接続された配線を、ゲート電極と平行に形成して、ゲート電極と容量接合させた構成
なお、(6−3)の構成は、ドレイン電極とゲート電極とが直接容量接続した構成ではなく、間接的に容量接続した構成である。
これらの構成でも、ドレイン電極とゲート電極とを容量接続させることが可能である。
本発明の半導体装置において、半導体としては、シリコンの他、ゲルマニウムや、化合物半導体も使用することが可能である。
また、本発明の半導体装置において、半導体基体としては、半導体基板、半導体基板とその上の半導体エピタキシャル層等の構成を使用することが可能である。
また、本発明の半導体装置において、半導体基体としては、半導体基板、半導体基板とその上の半導体エピタキシャル層等の構成を使用することが可能である。
また、上述した各実施の形態では、基板1及びドリフト領域2をN型として、ピラー領域3及びボディ領域4をP型としていた。
本発明では、これらの各領域が、それぞれ逆の導電型である半導体装置を構成することも可能である。
本発明では、これらの各領域が、それぞれ逆の導電型である半導体装置を構成することも可能である。
また、図1に示した実施の形態では、PMOSトランジスタ22のソース領域を、ゲート電極10のNMOSトランジスタ21側に形成し、さらにNSD8をソース領域のPSD7よりもNMOSトランジスタ21側に形成していた。
本発明では、ソース領域とドレイン領域との位置関係や、同電位とする電位取り出し領域の位置が、上述した実施の形態の構成に限定されるものではなく、他の構成としても本発明の作用効果を生じるものである。
図1に示した構成とすると、NSD8がNMOSトランジスタ21に近くなるため、図4に示したホール16の移動距離が短くなって、リバースリカバリータイムtrrを短縮する効果が顕著になると考えられる。
本発明では、ソース領域とドレイン領域との位置関係や、同電位とする電位取り出し領域の位置が、上述した実施の形態の構成に限定されるものではなく、他の構成としても本発明の作用効果を生じるものである。
図1に示した構成とすると、NSD8がNMOSトランジスタ21に近くなるため、図4に示したホール16の移動距離が短くなって、リバースリカバリータイムtrrを短縮する効果が顕著になると考えられる。
なお、本発明において、第1拡散層と、第1拡散層を囲むように形成された第2拡散層との、平面形状や平面配置は、様々な構成が可能であり、特に限定されるものではない。
平面形状としては、例えば、個々に独立した島状、ストライプ状、リング状等が挙げられる。
平面配置としては、第2拡散層を第1拡散層の周囲全体に設けた配置や、第2拡散層を第1拡散層の1次元方向の両外側(前後又は左右)に設けた配置等が挙げられる。
平面形状としては、例えば、個々に独立した島状、ストライプ状、リング状等が挙げられる。
平面配置としては、第2拡散層を第1拡散層の周囲全体に設けた配置や、第2拡散層を第1拡散層の1次元方向の両外側(前後又は左右)に設けた配置等が挙げられる。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
1 基板、2 エピタキシャル層(ドリフト領域)、3 ピラー領域、4 ボディ領域、5,7 P型の電位取り出し領域(PSD)、6,8 N型の電位取り出し領域(NSD)、9 ゲート絶縁膜、10 ゲート電極、11 フィールド絶縁層、12 配線層、13 ドレイン電極、14 ソース電極、15 配線、16 ホール、17 電子、21,Tr2 NMOSトランジスタ、22,Tr3 PMOSトランジスタ、C,C1,C2 キャパシター、D ダイオード、L インダクタ(コイル)、Tr,Tr1 トランジスタ
Claims (5)
- 第1導電型の半導体基体上に形成された第1導電型不純物を含有する半導体層と、
前記半導体層の表面に形成された、第2導電型不純物を含有する第1拡散層と、
前記半導体層の表面に、前記第1拡散層と互いに離間し、かつ、前記第1拡散層を囲むように形成された、第2導電型不純物を含有する第2拡散層から成る、第1ソース領域及び第1ドレイン領域と、
前記第1拡散層の表面に形成された、第2導電型不純物を含有する第3拡散層と、
前記第2拡散層の表面に形成された、第2導電型不純物を含有する第4拡散層と、
前記半導体層の表面、前記第1拡散層及び前記第2拡散層の表面に形成されたゲート絶縁膜と、
前記半導体層の表面上、前記第1ソース領域の前記第2拡散層の表面の一部上、並びに前記第1ドレイン領域の前記第2拡散層の表面の一部上に、前記ゲート絶縁膜を介して形成された第1ゲート電極と、
前記第1ソース領域の前記第2拡散層の表面、及び前記半導体層の表面をまたぐように形成され、前記第4拡散層と電気的に接続された、第1導電型不純物を含有する第5拡散層と、
前記第1ドレイン領域に電気的に接続され、かつ前記第1ゲート電極と容量接続されているドレイン電極と、
前記ドレイン電極と前記第3拡散層とを電気的に接続する配線とを含む
半導体装置。 - 前記第1拡散層の表面に形成された第1導電型不純物を含有する第6拡散層から成る、第2ソース領域と、
前記半導体層の表面上、前記第1拡散層の表面の一部上、並びに、前記第6拡散層の表面上に、前記ゲート絶縁膜を介して形成された第2ゲート電極とをさらに含み、
前記第3拡散層及び前記第2ソース領域と、前記第2ゲート電極とが、電気的に接続されている
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記第1拡散層及び前記第3拡散層を含んでPN接合型ダイオードが構成され、各前記第1拡散層の表面の前記第3拡散層が配線層によって電気的に接続されている
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記第1導電型の半導体基体上に形成された第1導電型不純物を含む第1ピラー層と、
前記第1ピラー層と交互に配置され、前記第1拡散層の下方に延びるように形成された、第2導電型不純物を含む第2ピラー層と、
前記第2拡散層の下方に延びるように形成された第3ピラー層とをさらに含む
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記ドレイン電極が、前記第1ゲート電極上に張り出した張り出し部を有し、前記張り出し部と前記第1ゲート電極とが容量接続されている、請求項1に記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008282451A JP2010109296A (ja) | 2008-10-31 | 2008-10-31 | 半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008282451A JP2010109296A (ja) | 2008-10-31 | 2008-10-31 | 半導体装置 |
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JP2008282451A Pending JP2010109296A (ja) | 2008-10-31 | 2008-10-31 | 半導体装置 |
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JP (1) | JP2010109296A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE212018000097U1 (de) | 2017-01-25 | 2019-07-31 | Rohm Co., Ltd. | Halbleitervorrichtung |
KR20230009248A (ko) * | 2021-07-08 | 2023-01-17 | 현대모비스 주식회사 | 전력 반도체 소자 및 그 제조 방법 |
-
2008
- 2008-10-31 JP JP2008282451A patent/JP2010109296A/ja active Pending
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DE112018001442T5 (de) | 2017-01-25 | 2020-01-09 | Rohm Co., Ltd. | Halbleitervorrichtung |
US12027579B2 (en) | 2017-01-25 | 2024-07-02 | Rohm Co., Ltd. | Semiconductor device having a carrier trapping region including crystal defects |
KR20230009248A (ko) * | 2021-07-08 | 2023-01-17 | 현대모비스 주식회사 | 전력 반도체 소자 및 그 제조 방법 |
KR102572223B1 (ko) * | 2021-07-08 | 2023-08-30 | 현대모비스 주식회사 | 전력 반도체 소자 및 그 제조 방법 |
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