JP2010105085A - 切削インサートおよび切削工具並びにそれを用いた切削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 切刃の位置精度および強度を維持した上で、広範な切削条件下で優れた切屑排出性を発揮する切削インサートを提供する。
【解決手段】 上面と、下面と、側面と、切刃と、を備えた切削インサートである。上面は、切刃に沿うすくい面と、該すくい面の内方に位置から上方に突出する隆起部と、を有し、切刃は、下面に略平行となるよう形成されている。隆起部は、すくい面から延び該切刃から離間するにつれて高位となるよう傾斜する傾斜面を有している。傾斜面は、上面視でコーナー部に対して凸状をなす第1傾斜面と、上面視で第1辺に対して凹状となる略円弧形状をなす第2傾斜面と、を有している。上面視で、第2傾斜面の一端と切刃との距離をX1、第2傾斜面の中間部と切刃との距離をX2、第2傾斜面の他端と切刃との距離をX3、としたとき、X1≦X3<X2である。下面に対する第1傾斜面の傾斜角度をθ1、第2傾斜面の傾斜角度をθ2、としたとき、θ1<θ2である。
【選択図】 図3

Description

本発明は、切削インサートおよび切削工具並びにそれを用いた切削方法に関する。
金属等の被削材を加工する切削工具は、ホルダと該ホルダに装着された切削インサートとを備えている。切削インサートは、コーナー部と該コーナー部の一端側に配置された第1辺を有する上面と、下面と、上面と下面とを接続する側面と、コーナー部および第1辺に沿って形成された切刃と、を有している。
特許文献1に開示されている切削インサートは、切刃と、該切刃に沿って形成されたすくい面と、該すくい面から上方に突出する隆起部と、を有している。
前記切刃は、コーナー部から離れるにつれて低位となるよう傾斜して設けられている。
前記隆起部は、切刃に沿って、切刃から離れるにつれて高位となるよう傾斜する傾斜面を有している。該傾斜面は、上面視において、コーナー部から離れるにつれて切刃から一旦遠ざかり、その後、更にコーナー部から離れるにつれて急激に切刃に近づくよう屈曲して配置されている。
さらに、前記傾斜面の下面に対する傾斜角度は、全周に渡って略一定である。
このような形状をなす切削インサートは、コーナー部から離れるにつれて、傾斜した切刃による切削抵抗の低減と、傾斜面と切刃との高さの差が大きくなることによる切屑のカール作用の向上が図れる。
しかしながら、上記の切削インサートにおいては、前記隆起部によって切屑の排出性は向上するものの、傾斜して設けられた切刃によって、切刃の位置精度や切刃強度が低下してしまう。したがって、加工精度が低下したり、切刃が欠損したりするといった問題があった。
特開平07−241706号公報
本発明の課題は、切刃の位置精度および強度を維持した上で、広範な切削条件下で優れた切屑排出性を発揮する切削インサートを提供することである。
本発明に係る切削インサートは、コーナー部と該コーナー部の一端側に配置された第1辺とを有する上面と、該上面に対応する下面と、前記上面と前記下面とを接続する側面と、前記コーナー部および前記第1辺に沿って形成された切刃と、を備えた切削インサートであって、前記上面は、前記切刃に沿って形成されたすくい面と、該すくい面の内方に位置する隆起部と、を有し、前記切刃は、前記下面に略平行となるよう形成されているとともに、前記隆起部は、前記すくい面から延びるとともに前記切刃に沿って、前記切刃から離間するにつれて高位となるよう傾斜して設けられた傾斜面を有しており、該傾斜面は、上面視で前記コーナー部に対して凸状をなす第1傾斜面と、該第1傾斜面に隣接するとともに上面視で前記第1辺に対して凹状となる略円弧形状をなす第2傾斜面と、を有し、前記第2傾斜面は、前記第1傾斜面側に位置する一端と、該一端の他方に位置する他端と、前記一端と他端との間に位置する中間部と、を有し、上面視において、前記第2傾斜面の一端と前記切刃との距離をX1、前記第2傾斜面の中間部と前記切刃との距離をX2、前記第2傾斜面の他端と前記切刃との距離をX3、としたとき、X1≦X3<X2であるとともに、前記下面に対する前記第1傾斜面の傾斜角度をθ1、前記下面に対する前記第2傾斜面の傾斜角度をθ2、としたとき、θ1<θ2であることを特徴とする。
さらに、本発明に係る切削工具は、上述した切削インサートをホルダに装着してなることを特徴とする。
また、本発明に係る被削材の切削方法は、被削材を切削する方法であって、被削材を回転させ、上述した切削工具の前記切刃を前記被削材に近接させる工程と、前記切削工具の前記切刃の少なくとも一部を前記被削材の表面に接触させ、前記被削材を切削する工程と、前記被削材から前記切刃を離間させる工程と、を備えている。
本発明に係る切削インサートおよび切削工具によれば、切刃の位置精度および強度を維持した上で、広範な切削条件下で優れた切屑排出性を発揮することができる。
また、本発明に係る被削材の切削方法によれば、加工精度の高い切削加工が可能となり、仕上げ面精度の高い加工物を得ることができる。
<切削インサート>
図1および図2を用いて、本発明に係る第1の実施形態における切削インサート1(以下、インサート1と略す。)について、詳細に説明する。
図1は、本実施形態のインサート1の全体斜視図、図2は、インサート1の(a)上面図、(b)側面図である。そして、図3は、図2(a)の要部拡大図であり、図4は、図3の(a)A−A断面図、(b)B−B断面図、(c)C−C断面図、(d)D−D断面図である。
インサート1は、上面2と、該上面2に対応する下面3と、上面2と下面3とを接続する側面4と、を有している。上面2は、コーナー部21と該コーナー部21の一端側に配置された第1辺22と、を有している。本実施形態においては、上面2は、略菱形形状をなしている。
また、インサート1は、コーナー部21と第1辺22に沿って形成される切刃6を有している。本実施形態においては、図1および図2(a)に示すように、上面3が有する4つのコーナー部21のうち、鋭角をなす2つのコーナー部21に沿って、各々切刃6が形成されている。すなわち、インサート1は、2つの切刃6を有している、いわゆる、2コーナー仕様のインサートである。さらに、切刃6は、図2(b)に示すように、下面3に略平行となるよう形成されている。
また、インサート1は、上面3に、切刃6に沿って形成されたすくい面5と、該すくい面の内方に位置する隆起部7と、を有している。該隆起部7は、すくい面5から延びるとともに切刃6に沿って形成された傾斜面8を有している。該傾斜面8は、切刃6から離間するにつれて高位となるよう傾斜して設けられている。
該隆起部7の傾斜面8は、コーナー部21の近くに位置する第1傾斜面81と、該第1傾斜面81よりもコーナー部21から離れて位置する第2傾斜面82とを有している。第1傾斜面81は、図2(a)に示すように、コーナー部21に沿うとともに上面視でコーナー部21に対して凸状をなしている。第2傾斜面82は、図2(a)に示すように、第1辺22に沿うとともに上面視で第1辺22に対して凹状となる略円弧形状をなしている。
本実施形態においては、第1傾斜面81は、図4(a)に示すように、コーナー部21の二等分線を通る断面において、直線状をなす。また、本実施形態においては、第2傾斜面82も、図4(b)乃至(d)に示すように、切刃6に垂直な断面において、直線状をなす。また、本実施形態においては、図4(a)乃至(d)に示すように、第1傾斜面81および第2傾斜面82とも、各々、上記断面において曲面状のつなぎ面を介して、すくい面5と接続されている。
なお、第1傾斜面81は、上面視だけでなく、切刃6に略垂直な断面においても、凹曲面状をなしていることが好ましい(不図示)。一方、第2傾斜面82は、切刃6に略垂直な断面において、凸曲面状をなしていることが好ましい(不図示)。このような構成により、切屑をより安定してカールさせることができる。
ここで、図2(a)に示すように、第2傾斜面82は、その両端のうちコーナー部21の近くに位置する端部である一端821と、該一端821よりもコーナー部21から離れて位置する端部である他端822と、一端821と他端822との間に位置する中間部823と、を有している。
そこで、上面視において、第2傾斜面82の一端821と切刃6との距離をX1、第2傾斜面82の中間部823と切刃6との距離をX2、第2傾斜面82の他端822と切刃6との距離をX3、とする。このとき、本実施形態において、隆起部7は、X1≦X3<X2を満たすよう形成されている。
なお、ここでいう距離X1〜X3は、図3および図4に示すように、各々、上面視において、切刃6に略垂直な方向における、傾斜面8(第1傾斜面81や第2傾斜面82)の外縁と切刃6との距離をいう。
また、本実施形態においては、上述したように、略平坦な傾斜面8は、曲面をなすつなぎ面を介して、略平坦なすくい面5と接続している。本実施形態のようにつなぎ面を有する形態においては、傾斜面8の外縁とは、つなぎ面の最下点とする。したがって、距離X1〜X3は、切刃6に略垂直な方向における、切刃6からすくい面5の最下点までの距離とする。図4(b)および(d)に、X1,X3をそれぞれ図示する。
さらに、下面3に対する第1傾斜面81の傾斜角度をθ1、下面3に対する第2傾斜面82の傾斜角度をθ2とする。このとき、本実施形態において、隆起部7は、θ1<θ2をも満たすよう形成されている。
なお、ここでいう傾斜角度θ1、θ2は、図4に示すように、下面3に対して、隆起部7の傾斜面8(第1傾斜面81または第2傾斜面82)が傾斜する角度、すなわち、下面3と傾斜面8とのなす角度をいう。
このように本実施形態のインサート1は、切刃6を下面3に略平行となるよう設けるとともに、上面3に設けられた隆起部7の切刃6からの距離、および隆起部7の下面3に対する傾斜角度を上述した関係を満たす隆起部7を有することで、切刃の位置精度および切刃強度を高く維持した上で、広範な切削条件下において、優れた切屑排出性を発揮することができる。
具体的には、切り込み量が小さい場合、すなわち、切刃6のうちコーナー部21に沿う部分のみで切削される場合は、次のような形態で切屑が排出される。まず、コーナー部21に沿って設けられた傾斜面8である第1傾斜面81が、上面視において、コーナー部21に対して凸状をなしているとともに、より小さい傾斜角度を有している。これにより、切削抵抗の増大を抑制して、生成される幅の小さな切屑を安定してカールさせることができる。さらに、切刃6からの距離が上述の関係を満たすよう第2傾斜面82が設けられている。そのため、安定してカールされた切屑を、第1傾斜面81よりもコーナー部から離れて配置される第2傾斜面82によって、すくい面5上で詰まらせることを抑制できる。その結果、切屑を隆起部7の上面側にスムーズに流すことが出来る。
さらに、切り込み量が大きい場合、すなわち、切刃6のうちコーナー部21に沿う部分に加えて第1辺22に沿う部分で切削される場合は、次のような形態で切屑が排出される。第1辺22に沿って設けられた傾斜面8である第2傾斜面82が、第1傾斜面81の傾斜角度よりも大きい傾斜角度を有し、切刃6からの距離が上述した関係を満たすとともに上面視において第1辺22に対して凹状となる略円弧形状をなしている。これにより、生成される幅の大きな切屑が第2傾斜面82に接触した際に、カールされずに滑ってしまうことを抑制することができる。
以上より、本実施形態のインサート1は、切刃6の位置精度および強度を維持した上で、切り込み量が小さな切削条件から大きな切削条件まで、広範な切削条件下で、優れた切屑排出性を発揮することができる。
なお、ここでいう第2傾斜面82の中間部823と切刃6との距離X3は、図2(a)および図3に示すように、上面視において、切刃6に略垂直な方向における第2傾斜面82の中間部823の外縁と切刃6との距離のうち最大の値をいう。
また、図3に示すように、上面視において、第2傾斜面82の一端821と他端822とを結ぶ仮想直線をMとする。また、仮想直線Mと第2傾斜面82の中間部823との最大の距離をX4とする。なお、X4は、上述したX1〜X3と同様、上面視において、切刃6に略垂直な方向における距離である。
ここで、本実施形態においては、図3に示すように、隆起部7は、X4<X1となるよう形成されている。すなわち、切り込み量が大きい切削条件下、いわゆる、高切り込み加工時に、切屑が通過するすくい面5の距離を少なくともX1だけ確保した位置に、隆起部7が配置される。さらに、隆起部7の傾斜面8の第2傾斜面82は、上面視において、X1よりも小さい寸法で、両端(821、822)が中間部823よりも内方に屈曲する略円弧状をなすよう形成される。
このような構成をなすことで、高切り込み加工の際に生成する幅の大きな切屑を、該傾斜面8の第2傾斜面82によって、より一層安定してカールさせることができる。特に、X4<X1を満たすため、すくい面5に沿って流れてきた切屑が、インサート1の内方で詰まることを抑制することができる。すなわち、切屑が傾斜面8の第2傾斜面82に沿って、切刃6に略垂直な方向ではなく、コーナー部21から遠ざかるようにガイドする機能が高まる。したがって、切屑の詰まりを抑制する効果が高まる。その結果、高い切屑排出性による加工精度の向上が図れる。
さらに、本実施形態においては、上面視において、第2傾斜面82と切刃6との距離は、第2傾斜面82の中間において、最大となっている。これにより、ブレーカ幅を確保した上で、切削抵抗の低減を図ることができる。加えて、切屑を、コーナー部から離れる方向に誘導する事ができるため、切屑のかみ込み等による切刃の欠損を抑制することができる。
またさらに、上面視において、コーナー部21の二等分線に沿う方向における第1傾斜面81の寸法W1は、第1辺22に略垂直な方向における第2傾斜面82の寸法W2以上である。これにより、切り込み量が小さい切削条件下において、伸びやすい切屑が生成した場合であっても、第1傾斜面81によって安定して切屑をカールさせることができる。
なお、ここでいうW1は、図4(a)に示すように、すくい面5の最下点から第1傾斜面81の内方側端部までの寸法をいう。
一方、ここでいうW2は、第1辺22に略垂直な方向における第2傾斜面82の寸法が徐変している場合は、前記寸法のうち最大のものをいう。
なお、本実施形態においては、第2傾斜面82の前記寸法は、上面視において、第2傾斜面82の全長に渡って略一定である。
したがって、本実施形態においては、第2傾斜面82の寸法W2は、任意の位置における前記寸法をとればよい。
さらに、コーナー部21に沿うすくい面5のすくい角θ3は、第1辺22に沿うすくい面5のすくい角θ4よりも小さい。これにより、切削時に大きな負荷がかかり欠損が発生し易いコーナー部21において、切刃の強度が増し、コーナー部21における欠損を抑制することができるとともに、加工精度が向上する。
また、本実施形態においては、図2(a)および図3に示すように、隆起部7は、第2傾斜面82よりも、さらにコーナー部21から離れた位置に、略円弧状の第3部83を更に有している。第3部83は、第2傾斜面82と隣接して設けられている。また、上面視における図2(a)に示すように、第3部83の円弧の半径R3は、上面視における第2傾斜面82の円弧の半径R2よりも大きい。すなわち、第3部83は、第2傾斜面82よりも直線に近い形状を有しており、第3部83の中間は、第2傾斜面82の中間よりも切刃6に対して近い位置に配置されている。
これにより、カールされにくい延性に富む被削材であっても、第2傾斜面82および第3部83の2段階で、切屑を十分にカールさせることができる。
以上、本実施形態においては、上面3が略菱形形状をなす形態を例示したが、これに限らない。コーナー部21および第1辺22を有する形状であれば、上面3は、略三角形状など他の略多角形状をなす形態でも良い。
さらに、本実施形態においては、第2傾斜面82に隣接して上面視で円弧状をなす第3部83を有する形態を例示したがこれに限らない。例えば、隆起部7の傾斜面8において、第2傾斜面82のコーナー部から離れた側に隣接する領域を、切刃6に略平行となるよう設けた形態であってもよい。
また、本実施形態においては、第2傾斜面82の寸法Wが全長に渡って一定である形態を例示したが、第2傾斜面82の寸法Wが、徐変する形態であっても構わない。例えば、コーナー部21から離れるにしたがって、第2傾斜面82の寸法Wが増大している形態であってもよい。
<切削工具>
次に、本発明に係る切削工具11の一実施例について、図5を用いて説明する。図5は、切削工具11の先端側の上面図である。
切削工具11は、ホルダ12と、上述のインサート1と、を備えている。ホルダ12は、先端にインサートポケット13を有している。インサートポケット13は、ホルダ12の上面と一側面と先端面とに開口している。インサート1は、切刃部6がホルダ12の外周部から突出するようインサートポケット13に装着される。
切削工具11は、上述したインサート1を装着してなるため、広範な切削条件下において、優れた切屑排出性を発揮することができる。特に、延性に富む被削材を切削加工する際にも、切屑がカールされずに伸びた状態でホルダ12に絡み付くことを抑制することができる。したがって、加工精度が高く、切刃部の欠損を抑制することができる。その結果、工具寿命が長くなる。
<被削材の切削方法>
最後に、本発明に係る被削材の切削方法の一実施例について、図6を用いて説明する。図6(a)〜(c)は、本発明の一実施形態にかかる切削方法を示す工程図である。
本実施形態に係る被削材の切削方法は、以下の(I)〜(III)の工程を有している。
(I)被削材を回転させ、上述した本実施形態の切削工具11の切刃6を被削材に近接させる工程
(II)切刃6を被削材の表面に接触させて被削材を切削する工程
(III)切刃6を被削材から離間させる工程
このような本実施形態の切削方法は、上述した優れた切屑排出性を有した切削工具11を用いて加工されるため、切屑のホルダ12への絡み付きを抑制することができる。そのため、加工精度の向上および切刃6の欠損を抑制することができる。その結果、仕上げ面精度の高い切削加工を、長期に渡って安定して行うことができる。
具体的には、まず、ホルダ12にインサート1を取り付ける。具体的には、インサート1の略中間部に形成された貫通穴15に固定ネジ16を挿通する。ついで、該固定ネジ16の先端側をインサートポケット13の取付座面に形成されたネジ穴に螺合する。そして、インサート1の切刃6が一側方に向かうようにして、ホルダ12にインサート1を取り付ける(図5)。
ホルダ12にインサート1を取り付けた後、図6(a)に示すように、被削材120を該被削材120の軸心121を中心に回転させ、切削工具11の切刃6を被削材120に近づける(図6(a)中の矢印A方向)。なお、切刃6と被削材120とは相対的に近づけばよく、例えば被削材120を切削工具11に近づけてもよい。
ついで、図6(b)に示すように、切刃6を被削材120に接触させて切削工具11を矢印B方向に移動させながら該被削材120を切削する。このとき、切削工具11に装着されたインサート1は、前記した通り、下面3に略平行である切刃6および上記傾斜面8を有する隆起部7を有している。したがって、生成された切屑を隆起部7の傾斜面8によって安定してカールし、スムーズに排出することができる。特に、伸びやすい切屑が生成する被削材の切削加工条件下においても、切屑をスムーズに排出することができる。したがって、切削加工時に、切屑がホルダ12に絡み付くことを抑制することができる。したがって、切刃6が欠損するのを抑制することができ、加工精度が早期に悪化することを抑制することができる。その結果、長期に渡って、加工精度の高い切削性能を発揮することができる。
前記伸びやすい切り屑が生成する条件としては、例えば、靱性が高い被削材を削る場合等が挙げられる。
その後、図6(c)に示すように、被削材120から切削工具11を矢印C方向に離間させる。なお、被削材120と切削工具11とは相対的に遠ざければよく、例えば被削材120を切削工具11から遠ざけてもよい。切削加工を継続する場合には、被削材120を回転させた状態を保持して、被削材120の異なる箇所に切削工具11の切刃6を接触させる工程を繰り返せばよい。
以上、本発明にかかるいくつかの実施形態について例示したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意のものとすることができることは言うまでもない。
本発明に係る一実施形態による切削インサート1の全体斜視図である。 インサート1の(a)上面図、(b)側面図である。 図2(a)の要部拡大図である。 図3の(a)A−A断面図、(b)B−B断面図、(c)C−C断面図、(d)D−D断面図である。 本発明に係る一実施形態による切削工具1の先端側の上面図である。 (a)〜(c)は、本発明の一実施形態にかかる切削方法を示す工程図である。
符号の説明
1 切削インサート
2 上面
21 コーナー部
22 第1辺
3 下面
4 側面
5 すくい面
6 切刃
7 隆起部
8 傾斜面
81 第1傾斜面
82 第2傾斜面
821 一端
822 他端
823 中間部
11 切削工具
12 ホルダ
X1〜X3 切刃と第1傾斜面または第2傾斜面の一端、他端、中間部との距離
θ1、θ2 下面に対する第1傾斜面、第2傾斜面の傾斜角度
W1、W2 上面視における第1傾斜面、第2傾斜面の寸法
θ3、θ4 下面に対するすくい面の傾斜角度

Claims (7)

  1. コーナー部と該コーナー部の一端側に配置された第1辺とを有する上面と、該上面に対応する下面と、前記上面と前記下面とを接続する側面と、前記コーナー部および前記第1辺に沿って形成された切刃と、を備えた切削インサートであって、
    前記上面は、前記切刃に沿って形成されたすくい面と、該すくい面の内方に位置する隆起部と、を有し、
    前記切刃は、前記下面に略平行となるよう形成されているとともに、
    前記隆起部は、前記すくい面から延びるとともに前記切刃に沿って、前記切刃から離間するにつれて高位となるよう傾斜して設けられた傾斜面を有しており、
    該傾斜面は、上面視で前記コーナー部に対して凸状をなす第1傾斜面と、該第1傾斜面に隣接するとともに上面視で前記第1辺に対して凹状となる略円弧形状をなす第2傾斜面と、を有し、
    前記第2傾斜面は、前記第1傾斜面側に位置する一端と、該一端の他方に位置する他端と、前記一端と他端との間に位置する中間部と、を有し、
    上面視において、前記第2傾斜面の一端と前記切刃との距離をX1、前記第2傾斜面の中間部と前記切刃との距離をX2、前記第2傾斜面の他端と前記切刃との距離をX3、としたとき、X1≦X3<X2であるとともに、
    前記下面に対する前記第1傾斜面の傾斜角度をθ1、前記下面に対する前記第2傾斜面の傾斜角度をθ2、としたとき、θ1<θ2であることを特徴とする切削インサート。
  2. 上面視において、前記第2傾斜面の一端と他端とを結ぶ仮想直線と前記第2傾斜面の中間部との最大の距離は、前記X1よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の切削インサート。
  3. 上面視において、前記第2傾斜面と前記切刃との距離は、前記第2傾斜面の中央において、最大であることを特徴とする請求項1または2に記載の切削インサート。
  4. 上面視において、前記コーナー部の略二等分線に沿う方向における前記第1傾斜面の寸法は、前記第1辺に略垂直な方向における第2傾斜面の寸法以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の切削インサート。
  5. 前記コーナー部に沿うすくい面のすくい角は、前記第1辺に沿うすくい面のすくい角よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の切削インサート。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の切削インサートをホルダに装着してなる切削工具。
  7. 被削材を切削する方法であって、
    被削材を回転させ、請求項1乃至5のいずれかに記載の切削工具の前記切刃を前記被削材に近接させる工程と、
    前記切削工具の前記切刃の少なくとも一部を前記被削材の表面に接触させ、前記被削材を切削する工程と、
    前記被削材から前記切刃を離間させる工程と、を有した被削材の切削方法。
JP2008277711A 2008-10-29 2008-10-29 切削インサートおよび切削工具並びにそれを用いた切削方法 Active JP5393105B2 (ja)

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