JP2010102749A - ホログラムパターン付き偏光ビームスプリッタ及び光ピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストアップを招くことなく、光ディスクに記録されたデータ用の信号とトラッキングエラー検出用の信号とを得られるPBSを提供する。
【解決手段】PBS12は、第1及び第2の2つの透明基板30、32と、これらの各透明基板30、32に挟まれたスプリッタ層34とホログラム層36とで構成されている。スプリッタ層34は、P偏光光を透過させ、S偏光光を反射させる。ホログラム層36は、P偏光光が入射した場合、その光を回折させることなく透過させ、S偏光光が入射した場合、その光を回折させる。PBS12は、第2透明基板32の上面32aからS偏光光が入射すると、その反射光をスプリッタ層34で反射させるとともに、ホログラム層36で回折させる。これにより、偏光性ホログラム素子を別途設ける必要がなくなるので、コストアップが防止される。
【選択図】図2

Description

本発明は、入射した光を、その偏光方向によって分離するホログラムパターン付き偏光ビームスプリッタ、及びこれを用いた光ピックアップ装置に関する。
CDやDVDなどの光ディスクに記録されたデータを読み取ったり、光ディスクに対してデータを書き込んだりする光ピックアップ装置が普及している。光ピックアップ装置では、光源が照射した読み取り光と、光ディスクで反射した反射光とを偏光ビームスプリッタで分離することにより、フォトダイオードなどの検出器に反射光を入射させている。また、こうした光ピックアップ装置の中には、偏光ビームスプリッタから出射された反射光を偏光性ホログラム素子で回折させ、0次回折光と±1次回折光とを複数の検出器で検出するものがある(例えば、特許文献1参照)。こうすることで、光ディスクに記録されたデータ用の信号とトラッキングエラー検出用の信号とを各検出器の出力から得ることができる。
特開平9−288844号公報
しかしながら、上記特許文献1のように偏光ビームスプリッタと偏光性ホログラム素子とを設けると、部品点数の増加にともなうコストアップが懸念される。また、偏光ビームスプリッタと偏光性ホログラム素子との位置調整を行わなければならないため、組み立てが煩雑になり、これにともなう組立コストのアップも懸念される。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであって、コストアップを招くことなく、簡便な構成で光ディスクに記録されたデータ用の信号とトラッキングエラー検出用の信号とを得られるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のホログラムパターン付き偏光ビームスプリッタは、光学的に等方性の材料からなり、光が入射する第1光入射面と、所定の角度傾斜した状態で前記第1光入射面と向かい合う第1傾斜面とを有する第1透明基板と、前記第1傾斜面上に設けられ、P偏光光又はS偏光光である第1偏光光を透過させ、前記第1偏光光に対して偏光方向が90度回転した第2偏光光を反射させるスプリッタ層と、前記スプリッタ層の上に設けられ、入射した光の偏光方向によって回折の度合いが異なるホログラムパターンを有し、前記第1偏光光を回折させることなく透過させるとともに、前記第2偏光光を回折させて複数の光束に分離させるホログラム層と、光学的に等方性の材料からなり、光が入射する第2光入射面と、前記第1傾斜面と略同一の角度傾斜した状態で前記第2光入射面と向かい合う第2傾斜面とを有し、前記各光入射面が略平行になるとともに前記スプリッタ層と前記ホログラム層とを前記各傾斜面で挟むように配置される第2透明基板とを備えたことを特徴とする。
なお、前記スプリッタ層は、屈折率の異なる複数の誘電体膜を交互に積層してなる光学多層膜で構成され、前記ホログラム層は、誘電体膜で構成されていることが好ましい。また、前記ホログラム層は、複屈折性を有する誘電体膜を筋状に形成し、前記誘電体膜をその長手方向と略直交する方向に所定の間隔を開けて複数並べることにより、縞模様状の前記ホログラムパターンを形成していることが好ましい。さらに、前記各傾斜面の傾斜角度は、45度であることが好ましい。
また、本発明は、光ディスクの記録面に向けて光源から読み取り光を照射し、前記記録面で反射した反射光を受光することによって前記光ディスクに記録されたデータを読み取る光ピックアップ装置において、光学的に等方性の材料からなり、前記読み取り光が入射する第1光入射面と、所定の角度傾斜した状態で前記第1光入射面と向かい合う第1傾斜面とを有する第1透明基板と、前記第1傾斜面上に設けられ、P偏光光又はS偏光光である前記読み取り光を透過させ、前記記録面で反射することによって前記読み取り光に対して偏光方向が90度回転した前記反射光を反射させることにより、前記読み取り光と前記反射光とを分離させるスプリッタ層と、前記スプリッタ層の上に設けられ、入射した光の偏光方向によって回折の度合いが異なるホログラムパターンを有し、前記読み取り光を回折させることなく透過させるとともに、前記反射光を回折させて前記光ディスクに記録されたデータ用の光束とトラッキングエラー検出用の光束とを含む複数の光束に分離させるホログラム層と、光学的に等方性の材料からなり、前記反射光が入射する第2光入射面と、前記第1傾斜面と略同一の角度傾斜した状態で前記第2光入射面と向かい合う第2傾斜面とを有し、前記各光入射面が略平行になるとともに前記スプリッタ層と前記ホログラム層とを前記各傾斜面で挟むように配置される第2透明基板とからなるホログラムパターン付き偏光ビームスプリッタを設けたことを特徴とする。
さらに、前記ホログラムパターン付き偏光ビームスプリッタは、前記各光入射面が前記読み取り光の光軸に対して略直交するとともに、前記読み取り光が前記スプリッタ層及び前記ホログラム層に対してP偏光光となるように配置されることが好ましい。
本発明では、偏光ビームスプリッタにスプリッタ層とホログラム層とを設け、第2偏光光が入射した際に、スプリッタ層で反射すると同時にホログラム層で回折するようにした。これにより、偏光性ホログラム素子を別途設ける必要がなくなるので、部品点数の増加にともなうコストアップを招く心配がない。また、位置調整を行う必要もないので、組立コストのアップを招く心配もない。
図1に示すように、光ピックアップ装置2は、レーザダイオード10(以下、LD10と称す)、偏光ビームスプリッタ12(以下、PBS12と称す)、コリメートレンズ14、λ/4波長板16、対物レンズ18、フォトダイオード20(以下、PD20と称す)で構成されている。光ピックアップ装置2は、光ディスク4の記録面4aに向けて光源であるLD10から読み取り光を照射する。そして、記録面4aで反射した反射光をPD20で受光し、反射光の光強度の強弱を検知することにより、光ディスク4に記録されたデータを読み取る。
LD10は、P偏光光又はS偏光光である光を読み取り光として照射し、その読み取り光をPBS12に入射させる。
PBS12は、第1及び第2の2つの透明基板30、32と、これらの各透明基板30、32に挟まれたスプリッタ層34とホログラム層36とで構成され、略直方体状に形成されている。スプリッタ層34及びホログラム層36は、第1透明基板30の底面30a、及び第2透明基板32の上面32aに対して略45度傾斜して設けられている。このPBS12は、底面30aと上面32aとが読み取り光の光軸S1に対して直交するとともに、読み取り光の偏光方向がスプリッタ層34及びホログラム層36に対してP偏光となるように配置される。
各透明基板30、32には、光学ガラスや光学プラスチックなどの光学的に等方性の材料が用いられている。スプリッタ層34は、P偏光光をほぼ100%透過させ、S偏光光をほぼ100%反射させる光学特性を有している。ホログラム層36には、入射する光の偏光方向によって回折の度合いが異なるホログラムパターンが形成されている。このホログラム層36は、P偏光光が入射した場合、その光を回折させることなく透過させ、S偏光光が入射した場合、その光を回折させる光学特性を有している。また、ホログラム層36は、0次回折光が透過せず、0次回折光の光軸S2に対して所定の角度傾斜した±1次回折光、及びそれ以上の高次回折光が透過するように構成されている。
前述のように、LD10は、P偏光の読み取り光をPBS12に入射させる。PBS12は、読み取り光が入射すると、スプリッタ層34及びホログラム層36を透過させ、その読み取り光をコリメートレンズ14に入射させる。なお、図1では、便宜上、スプリッタ層34及びホログラム層36に厚みを持たせて記載しているが、スプリッタ層34の膜厚は、約0.55μmであり、ホログラム層36の膜厚は、約0.1μmである。
コリメートレンズ14は、光軸Sを中心に±10度程度の広がりを持ってLD10から照射される読み取り光を平行光束に変換し、λ/4波長板16に入射させる。λ/4波長板16は、直線偏光の読み取り光を円偏光に変換し、対物レンズ18に入射させる。対物レンズ18は、円偏光に変換された読み取り光を記録面4a上に集光させ、読み取り光を記録面4aに照射する。
記録面4aに照射された読み取り光は、記録面4aで反射し、反射光となって再び対物レンズ18に入射する。この際、反射光は、ピットの有無や結晶化による反射率の変化などといった記録面4aの状態に応じて光強度が変化する。また、反射光は、記録面4aで反射することにより、読み取り光とは逆向きに回転する円偏光になる。
対物レンズ18は、入射した反射光を平行光束に変換し、λ/4波長板16に入射させる。λ/4波長板16は、円偏光の反射光を直線偏光の光に変換し、コリメートレンズ14に入射させる。この際、反射光は、読み取り光と回転方向が逆向きの円偏光であるため、読み取り光に対して90度回転した直線偏光、すなわちスプリッタ層34及びホログラム層36に対するS偏光光に変換される。コリメートレンズ14は、反射光を集光し、PBS12に入射させる。
PBS12は、S偏光の反射光が入射すると、その反射光をスプリッタ層34で反射させ、第2透明基板32の側面32bから出射させる。PBS12は、上面32aが光軸S1と略直交するように配置され、且つスプリッタ層34が上面32aに対して略45度傾斜して設けられているため、略45度の反射角度(光軸S1と光軸S2との角度)で反射光を反射させる。また、PBS12は、スプリッタ層34で反射させるとともに、ホログラム層36で反射光を回折させ、反射光を複数の光束に分離させる。
ところで、PBS12が図1とは反対に、スプリッタ層34が光ディスク4側を向くように配置されていると、ホログラム層36での回折が起きずに反射光が反射してしまうことになる。このため、PBS12は、図1に示すように、必ずホログラム層36が光ディスク4側を向くように配置される。
PD20は、側面32bと対面し、側面32bから出射される1次回折光が入射するように配置されている。PD20は、入射した1次回折光を光電変換し、その光強度に応じた電気信号を出力する。これにより、PD20の受光面上の位置に応じて、光ディスク4に記録されたデータ用の信号とトラッキングエラー検出用の信号とが得られる。
図2は、PBS12の構成を概略的に示す分解斜視図である。第1透明基板30は、直角二等辺三角形状の断面を有する三角柱に形成されており、LD10からの読み取り光が入射する光入射面である底面30aと、この底面30aと略直交する側面30bと、略45度傾斜した状態で底面30a及び側面30bと向かい合う傾斜面30cとを有している。
第2透明基板32は、第1透明基板30と略同一の形状に形成されており、記録面4aからの反射光が入射する光入射面である上面32aと、この上面32aと略直交し、スプリッタ層34で反射した反射光が出射する光出射面である側面32bと、略45度傾斜した状態で上面32a及び側面32bと向かい合う傾斜面32cとを有している。
各透明基板30、32は、底面30aと上面32aとが略平行になるとともに、スプリッタ層34とホログラム層36とを各傾斜面30c、32cで挟むように組み合わされる。これにより、前述のように、PBS12が略直方体状に形成されるとともに、スプリッタ層34及びホログラム層36が略45度傾斜して設けられる。なお、底面30a、及び上面32aには、これらの面における光の反射を防止するAR(Anti-Reflection)コート層を設けることが好ましい。
図3に示すように、スプリッタ層34は、第1誘電体膜40と、この第1誘電体膜40よりも低い屈折率の第2誘電体膜42とを交互に積層してなる光学多層膜で構成されている。本実施形態では、5層の第1誘電体膜40と、4層の第2誘電体膜42とからなる9層構造の光学多層膜をスプリッタ層34として示している。第1誘電体膜40には、例えば、五酸化ニオブ(Nb)が用いられる。また、第2誘電体膜42には、例えば、酸化シリコン(SiO)が用いられる。なお、各誘電体膜40、42の層数、及び材料は、上記に限定されるものではない。
光学多層膜からなるスプリッタ層34は、P偏光光に対応する屈折率と、S偏光光に対応する屈折率とを持つ複屈折性を有している。P偏光光に対応する屈折率は、各透明基板30、32の屈折率と略同一になっている。これにより、底面30a又は上面32aからPBS12に入射したP偏光光は、スプリッタ層34で反射することなく透過する。一方、S偏光光に対応する屈折率は、各透明基板30、32の屈折率よりも低くなっている。これにより、底面30a又は上面32aからPBS12に入射したS偏光光は、スプリッタ層34の表面で全反射する。
図2、及び図3に示すように、ホログラム層36は、筋状に形成され、その長手方向と略直交する方向(矢線A方向)に所定の間隔を開けて複数並べられた誘電体膜44からなる。ホログラム層36は、この誘電体膜44によって縞模様状のホログラムパターンを形成している。誘電体膜44には、例えば、酸化シリコンが用いられる。なお、誘電体膜44の材料は、これに限定されるものではない。また、誘電体膜44は、単層構造のものに限らず、例えば、スプリッタ層34と同様の光学多層膜で形成してもよい。
誘電体膜44は、光学多層膜と同様に、P偏光光に対応する屈折率と、S偏光光に対応する屈折率とを持つ複屈折性を有している。P偏光光に対応する屈折率は、各透明基板30、32の屈折率と略同一になっている。これにより、底面30a又は上面32aからPBS12に入射したP偏光光は、ホログラム層36で回折することなく透過する。一方、S偏光光に対応する屈折率は、各透明基板30、32の屈折率よりも高くなっている。これにより、底面30a又は上面32aからPBS12に入射したS偏光光は、誘電体膜44が形成されている部分と形成されていない部分との屈折率差によって回折する。
前述のように、スプリッタ層34の膜厚t1は、約0.55μmであり、ホログラム層36の膜厚t2は、約0.1μmである。また、誘電体膜44の配列ピッチPtは、4.0〜5.0μmである。なお、各膜厚t1、t2、及び配列ピッチPtは、これに限定されるものではない。
上記構成のPBS12を製造するには、先ず、蒸着によって第2透明基板32の傾斜面32cの全体に酸化シリコンの薄膜を製膜し、周知のフォトリソグラフィ技術によって各誘電体膜44を成形することにより、ホログラム層36を形成する。この後、蒸着によってホログラム層36の上に光学多層膜を製膜することにより、スプリッタ層34を形成する。光学多層膜の製膜方法については、例えば、特開2007−102111号公報に詳細に説明されている。そして、各傾斜面30c、32cでスプリッタ層34及びホログラム層36を挟むように、スプリッタ層34及びホログラム層36が形成された第2透明基板32と第1透明基板30とを接着することにより、PBS12が完成する。なお、PBS12の製造手順は、上記に限定されるものではない。
[実施例]
次に、上記構成のPBS12の実施例について説明する。各透明基板30、32には、屈折率1.77813の光学ガラスを用いた。第2透明基板32の傾斜面32c全体に、屈折率1.46085の酸化シリコンの薄膜を98nmの膜厚で製膜し、この薄膜をエッチングして複数の誘電体膜44からなるホログラム層36を形成した。この後、下表1に示す9層構造の光学多層膜からなるスプリッタ層34をホログラム層36の上に形成した。そして、スプリッタ層34及びホログラム層36が形成された第2透明基板32と第1透明基板30とを接着し、PBS12を完成させた。
Figure 2010102749
完成したPBS12に対し、光軸を中心に±12度の広がり角を持つ波長405nmのS偏光光を上面32aと光軸とが略直交するように照射し、上面32aから入射させた。PBS12に入射したS偏光光は、スプリッタ層34で反射するとともに、ホログラム層36で回折し、回折光となって側面32bから出射した。
図4、5は、上記のようにS偏光光を入射させた際の透過率を示すグラフである。各グラフの横軸は、上面32aに入射する光の入射角度(光の広がり角度)であり、各グラフの縦軸は、PBS12を透過した回折光の透過率である。また、図4は、S偏光光を入射させた際の0次回折光の透過率を示し、図5は、S偏光光を入射させた際の±1次回折光の透過率を示している。
図4に示すように、上記のようにS偏光光を入射させた際の0次回折光の透過率は、±12度の入射角度にわたって、ほぼ0%であった。一方、図5に示すように、±1次回折光の透過率(すなわち回折効率)は、±12度の入射角度の範囲で、約40%であった。また、この際、±1次回折光の回折角は、約11度であった。このように、本実施例によれば、波長405nmの青紫光に対し、約40%の高い回折効率、及び約11度の良好な回折角を得ることができる。
上記実施形態では、0次回折光が出射されないようにホログラム層36を構成したが、これに限ることなく、0次回折光と±1次回折光とが出射されるようにホログラム層36を構成してもよい。なお、0次回折光を出射させるか否かは、ホログラム層36の膜厚や材料を変えることによって調整することができる。
上記実施形態では、ほぼ100%のP偏光光が透過するようにスプリッタ層34を構成したが、これに限ることなく、例えば、85%は透過させ、残りの15%は反射させるといったように、P偏光光の一部が反射するようにスプリッタ層34を構成してもよい。このように構成し、反射した一部のP偏光光をPDなどの検出器で検出するようにすれば、その検出信号をAPC(Auto Power Control)信号として利用することができる。
上記実施形態では、P偏光光が透過し、S偏光光が反射するようにスプリッタ層34を構成したが、これとは反対に、S偏光光が透過し、P偏光光が反射するようにスプリッタ層34を構成してもよい。なお、P偏光光が反射するようにスプリッタ層34を構成する場合には、S偏光光が回折せず、P偏光光が回折するようにホログラム層36を構成すればよい。
また、上記実施形態では、スプリッタ層34及びホログラム層36の傾斜角度を45度としたが、傾斜角度は、これに限定することなく、任意の角度でよい。さらに、上記実施形態では、光ピックアップ装置2に本発明のPBS12を適用したが、本発明のPBS12は、これに限ることなく、他の光学装置に適用してよい。
光ピックアップ装置の構成を概略的に示す説明図である。 偏光性ホログラム素子の構成を概略的に示す分解斜視図である。 偏光性ホログラム素子の構成を概略的に示す部分断面図である。 PBSにS偏光光を入射させた際の0次回折光の透過率を示すグラフである。 PBSにS偏光光を入射させた際の±1次回折光の透過率を示すグラフである。
符号の説明
2 光ピックアップ装置
4 光ディスク
4a 記録面
10 LD(光源)
12 偏光ビームスプリッタ(ホログラムパターン付き偏光ビームスプリッタ)
30 第1透明基板
30a 底面(第1光入射面)
30c 傾斜面(第1傾斜面)
32 第2透明基板
32a 上面(第2光入射面)
32c 傾斜面(第2傾斜面)
34 スプリッタ層
36 ホログラム層
40 第1誘電体膜
42 第2誘電体膜
44 誘電体膜

Claims (6)

  1. 光学的に等方性の材料からなり、光が入射する第1光入射面と、所定の角度傾斜した状態で前記第1光入射面と向かい合う第1傾斜面とを有する第1透明基板と、
    前記第1傾斜面上に設けられ、P偏光光又はS偏光光である第1偏光光を透過させ、前記第1偏光光に対して偏光方向が90度回転した第2偏光光を反射させるスプリッタ層と、
    前記スプリッタ層の上に設けられ、入射した光の偏光方向によって回折の度合いが異なるホログラムパターンを有し、前記第1偏光光を回折させることなく透過させるとともに、前記第2偏光光を回折させて複数の光束に分離させるホログラム層と、
    光学的に等方性の材料からなり、光が入射する第2光入射面と、前記第1傾斜面と略同一の角度傾斜した状態で前記第2光入射面と向かい合う第2傾斜面とを有し、前記各光入射面が略平行になるとともに前記スプリッタ層と前記ホログラム層とを前記各傾斜面で挟むように配置される第2透明基板とを備えたことを特徴とするホログラムパターン付き偏光ビームスプリッタ。
  2. 前記スプリッタ層は、屈折率の異なる複数の誘電体膜を交互に積層してなる光学多層膜で構成され、前記ホログラム層は、誘電体膜で構成されていることを特徴とする請求項1記載のホログラムパターン付き偏光ビームスプリッタ。
  3. 前記ホログラム層は、複屈折性を有する誘電体膜を筋状に形成し、前記誘電体膜をその長手方向と略直交する方向に所定の間隔を開けて複数並べることにより、縞模様状の前記ホログラムパターンを形成していることを特徴とする請求項1又は2記載のホログラムパターン付き偏光ビームスプリッタ。
  4. 前記各傾斜面の傾斜角度が、45度であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のホログラムパターン付き偏光ビームスプリッタ。
  5. 光ディスクの記録面に向けて光源から読み取り光を照射し、前記記録面で反射した反射光を受光することによって前記光ディスクに記録されたデータを読み取る光ピックアップ装置において、
    光学的に等方性の材料からなり、前記読み取り光が入射する第1光入射面と、所定の角度傾斜した状態で前記第1光入射面と向かい合う第1傾斜面とを有する第1透明基板と、前記第1傾斜面上に設けられ、P偏光光又はS偏光光である前記読み取り光を透過させ、前記記録面で反射することによって前記読み取り光に対して偏光方向が90度回転した前記反射光を反射させることにより、前記読み取り光と前記反射光とを分離させるスプリッタ層と、前記スプリッタ層の上に設けられ、入射した光の偏光方向によって回折の度合いが異なるホログラムパターンを有し、前記読み取り光を回折させることなく透過させるとともに、前記反射光を回折させて前記光ディスクに記録されたデータ用の光束とトラッキングエラー検出用の光束とを含む複数の光束に分離させるホログラム層と、光学的に等方性の材料からなり、前記反射光が入射する第2光入射面と、前記第1傾斜面と略同一の角度傾斜した状態で前記第2光入射面と向かい合う第2傾斜面とを有し、前記各光入射面が略平行になるとともに前記スプリッタ層と前記ホログラム層とを前記各傾斜面で挟むように配置される第2透明基板とからなるホログラムパターン付き偏光ビームスプリッタを設けたことを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 前記ホログラムパターン付き偏光ビームスプリッタは、前記各光入射面が前記読み取り光の光軸に対して略直交するとともに、前記読み取り光が前記スプリッタ層及び前記ホログラム層に対してP偏光光となるように配置されることを特徴とする請求項5記載の光ピックアップ装置。
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