JP2010102090A - 信号生成装置、焦点位置検出装置、および撮像装置 - Google Patents

信号生成装置、焦点位置検出装置、および撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】撮像光学系の色収差に起因する測距誤差を補正するための信号を生成することができる信号生成装置、ならびに撮像光学系の色収差に起因する測距誤差を抑制することができる焦点位置検出装置および撮像装置を提供する。
【解決手段】信号生成装置1000は、撮像光学系MOを通して同一被写体の像が投影される位置に配置される複数の受光素子を有するラインセンサ200_b、200_rと、ラインセンサ200_b、200_rの夫々の近傍に配置され、ラインセンサ200_b、200_rの受光素子が受光する被写体と同一の被写体からの光を受光するとともに、当該被写体からの光を分光した少なくとも2種類のスペクトルに対応する信号を出力するモニタセンサMPD_b、MPD_rとを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被写体から受光した光に応じた焦点位置検出用の信号を生成する信号生成装置に関する。また、本発明は、被写体から受光した光に応じた信号に基づいて撮像光学系の焦点位置を検出する焦点位置検出装置および撮像装置に関する。
従来、位相差検出方式を採用した焦点調節装置では、被写体光の波長成分に応じて色収差が発生するために、光源の色温度や被写体の色味により焦点調節精度が劣化することが知られている。このような問題に対処するために、特許文献1に開示された技術では、イメージセンサアレイの近傍に配置された2つのフォトセンサからの信号に基づいて入射光束中の近赤外光の割合を求め、イメージセンサアレイの出力から求まる焦点検出結果を補正している。
特開昭62−174710号公報
しかし、特許文献1に記載の技術を用いても、入射光束中の青色の光の割合を知ることができない。焦点位置検出装置の光学系が緑色の光に対して最適化して設計されている場合、赤色の光と青色の光では色収差に起因する測距誤差の傾向が逆になるため、青みがかった被写体を測距した場合には、前述の色収差に起因する測距誤差を補正することはできないという課題がある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであって、撮像光学系の色収差に起因する測距誤差を補正するための信号を生成することができる信号生成装置を提供することを目的とする。また、本発明は、撮像光学系の色収差に起因する測距誤差を抑制することができる焦点位置検出装置および撮像装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、撮像光学系を通して同一被写体の像が投影される位置に配置される複数の受光素子を一次元方向に配列したラインセンサと、前記ラインセンサの近傍に配置され、当該ラインセンサの前記受光素子が受光する被写体と同一の被写体からの光を受光するとともに、当該被写体からの光を分光した少なくとも2種類のスペクトルに対応する信号を出力するモニタセンサと、を具備することを特徴とする信号生成装置である。
また、本発明の信号生成装置において、前記少なくとも2種類のスペクトルのピーク値は緑の帯域を挟んで存在することを特徴とする。
また、本発明の信号生成装置において、前記少なくとも2種類のスペクトルのピーク値間の帯域の光が前記モニタセンサに入射されることを抑制する光学フィルタを更に具備することを特徴とする。
また、本発明の信号生成装置において、前記モニタセンサは、当該モニタセンサを構成する半導体基板の深さ方向に、第1の導電性材料で形成された第1の半導体領域と、第2の導電性材料で形成された第2の半導体領域と、が交互に積層された構造を有することを特徴とする。
また、本発明の信号生成装置において、前記モニタセンサは、当該モニタセンサを構成する半導体基板の表面に沿った、当該モニタセンサの配列方向に2ヶ所以上配置されていることを特徴とする。
また、本発明の信号生成装置は、前記モニタセンサから出力される信号に基づき、前記撮像光学系が有する色収差に起因する測距誤差を補正するための補正データを生成する補正データ生成部を更に具備することを特徴とする。
また、本発明は、撮像光学系を通して同一被写体の像が投影される位置に配置される複数の受光素子を有するラインセンサと、前記ラインセンサの近傍に配置され、当該ラインセンサの前記受光素子が受光する被写体と同一の被写体からの光を受光するとともに、当該被写体からの光を分光した少なくとも2種類のスペクトルに対応する信号を出力するモニタセンサと、前記モニタセンサから出力される信号に基づき、前記撮像光学系が有する色収差に起因する測距誤差を補正するための補正データを生成する補正データ生成部と、前記ラインセンサから出力される信号に基づき、前記撮像光学系の焦点のずれ量を計算する演算部と、前記補正データおよび前記焦点のずれ量に基づき、前記撮像光学系の少なくとも一部を移動する移動量を決定する移動量決定部と、を具備することを特徴とする焦点位置検出装置である。
また、本発明は、撮像素子と、被写体からの光を当該撮像素子に投影する撮像光学系と、当該撮像光学系を通して同一被写体の像が投影される位置に配置される複数の受光素子を有するラインセンサと、前記ラインセンサの近傍に配置され、当該ラインセンサの前記受光素子が受光する被写体と同一の被写体からの光を受光するとともに、当該被写体からの光を分光した少なくとも2種類のスペクトルに対応する信号を出力するモニタセンサと、前記モニタセンサから出力される信号に基づき、前記撮像光学系が有する色収差に起因する測距誤差を補正するための補正データを生成する補正データ生成部と、前記ラインセンサから出力される信号に基づき、前記撮像光学系の焦点のずれ量を計算する演算部と、前記補正データおよび前記焦点のずれ量に基づき、前記撮像光学系の少なくとも一部を移動する移動量を決定する移動量決定部と、前記移動量決定部によって決定された前記移動量に基づき、前記撮像光学系の少なくとも一部を駆動する駆動部と、を具備することを特徴とする撮像装置である。
本発明の信号生成装置によれば、モニタセンサにより2種類以上のスペクトルに対応した信号を得ることが可能となる。したがって、撮像光学系の色収差に起因する測距誤差を補正するための信号を生成することができる。また、本発明の焦点位置検出装置および撮像装置によれば、モニタセンサにより得られた2種類以上のスペクトルに対応した信号に基づき、撮像光学系が有する色収差に起因する測距誤差を補正することによって、測距誤差を抑制することができる。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
<カメラおよび光学系の構成>
まず、本発明の第1の実施形態を説明する。図1は、本実施形態によるカメラ(撮像装置)の構成を示している。図1に示すカメラCAMは、撮像光学系MOと、ファインダーFDと、焦点位置検出装置AFMと、モータドライバMD(駆動部)と、設定ボタンBTとを有する。
撮像光学系MOは、被写体像を結像し、結像された被写体像を撮影する。この撮像光学系MOは、交換が可能な撮影レンズOLと、撮像素子IMGと、メインミラーMMと、サブミラーSMとを有する。サブミラーSMは、焦点検出用に使われているが、本実施形態では説明のため撮像光学系を構成する一部位であると位置付けている。ファインダーFDは、撮像光学系MOからの光束の一部が導かれ、撮影者が被写体像を確認するために用いられる。このファインダーFDは、ペンタプリズムPRISMと、AE(Auto Exposure)センサAEMと、接眼レンズELとを有する。
焦点位置検出装置AFMは、撮像光学系からの光束の一部が導かれ、被写体像までの距離を測定するために用いられる。この焦点位置検出装置AFMは、視野マスクMASK、コンデンサレンズCL、固定ミラーFM、セパレータレンズSLから成る瞳分割光学系PSと、ラインセンサ200_b、ラインセンサ200_r、モニタセンサMPD_b、モニタセンサMPD_r、色温度補正量計算部120(補正データ生成部)から成る信号生成装置1000と、相関演算部COREL(演算部)、レンズ駆動量決定部DET(移動量決定部)から成る演算装置CPUとを有する。
モータドライバMDは、焦点位置検出装置AFMから受け取った、被写体像までの距離を示す情報に基づいて撮像光学系MOを制御する。設定ボタンBTは、撮影者がカメラの動作状態を制御するために用いられる。
以下、図1を用いて、カメラ操作における焦点位置検出装置AFMの作用を説明する。焦点位置検出装置AFMは、撮影者がカメラの操作を始めてから撮像を行うまでに働く。撮像を行うまでの間、メインミラーMMとサブミラーSMは図示した位置にあり、撮影レンズOLにより導かれた被写体像に関する光束の一部はメインミラーMMで反射され、ペンタプリズムPRISMに導かれる。ペンタプリズムPRISMを通過した光束の一部はAEセンサAEMに導かれる。AEセンサAEMが検知した被写体の明るさに関する信号は演算装置CPUに出力される。この信号は撮像素子IMGの露光時間の調節に用いられる。ペンタプリズムPRISMを通過した光束の残りは、接眼レンズELに導かれ、撮影者の目に像を結ぶ。
メインミラーMMで反射されなかった光束はサブミラーSMに達する。サブミラーSMで反射された光束は撮像等価面(撮像レンズOLを通過してサブミラーSMで反射された光束が1次結像する、撮像素子IMGと光学的に等価な位置にあたる面)上に結像する。この光束は、撮像等価面上の近傍に設置された視野マスクMASK、コンデンサレンズCLに導かれ、固定ミラーFMで反射された後、セパレータレンズSLに導かれる。セパレータレンズSLの結像位置には信号生成装置1000が置かれている。
信号生成装置1000上には、ラインセンサ200_bとラインセンサ200_rが、セパレータレンズSLに対して光学的に共役な位置に設置されている。また、モニタセンサMPD_bとモニタセンサMPD_rも、セパレータレンズSLに対して光学的に共役な位置に設置されている。
撮影者が設定ボタンBTを押すことにより、被写体の撮影が開始される。撮影者が撮影を開始すると、演算装置CPUは、設定ボタンBTからの入力に基づいて、コマンドCMDを信号生成装置1000に出力する。
このコマンドCMDを受け取ることにより、信号生成装置1000は被写体像を電気信号に変換する働きを開始する。信号生成装置1000では、ラインセンサ200_bおよびラインセンサ200_rで検出された、2つの被写体像を示す電気信号である受光素子列出力Vout_bおよび受光素子列出力Vout_rと、モニタセンサMPD_bおよびモニタセンサMPD_rから得られた被写体の色温度とに基づいて色温度補正量計算部120が補正データCOMPを算出し、演算装置CPUに出力する。演算装置CPUでは、相関演算部CORELが受光素子列出力Vout_bおよび受光素子列出力Vout_rを用いて焦点のズレ量を計算する。このズレ量と補正データCOMPはレンズ駆動量決定部DETに入力される。レンズ駆動量決定部DETはこれらの入力信号に基づき、被写体の色温度も加味した最終的なレンズ送り量を決定する。レンズ送り量の情報はモータドライバMDに出力される。
モータドライバMDが、レンズ送り量の情報に応じた分、撮影レンズOLを移動すると、撮影レンズOLは合焦状態となる。撮像は、焦点位置検出装置AFMの動作が終わってから開始される。この時には、メインミラーMMならびにサブミラーSMは、図1の紙面上方向に跳ね上げられる。この状態になると、撮影レンズOLで導かれた被写体像は撮像素子IMG上に結像される。この状態で撮像素子IMGを働かせることで、被写体の像が撮影される。
<位相差検出方式>
次に、図11を用いて、位相差検出方式の焦点位置検出装置AFMにつき詳しく説明する。図11(a)は、被写体像11aと、焦点位置検出装置AFMが像を捉えるエリア11bとを示している。
図11(b)は、図11(a)に示したエリア11bの被写体像情報を用いて焦点情報を得る方法を説明しており、図1と共通の構成部位には同じ名称を当てている。同図では、撮影レンズOLと、焦点位置検出装置AFMを構成するコンデンサレンズCLと、セパレータレンズSLと、信号生成装置1000を構成するラインセンサ200_bおよびラインセンサ200_rと、撮像等価面のみを示している。
コンデンサレンズCLとセパレータレンズSLにより、撮影光束は2つの光束に分割される。図上で撮影レンズOLの上側を通った被写体像はラインセンサ200_b上に再結像される。同様に撮影レンズOLの下側を通った被写体像はラインセンサ200_r上に再結像される。この再結像された2像の間隔は、合焦時をZとすると、前ピン時にはZより小さくなり、逆に後ピン時にはZより大きくなる。さらに、2像間隔の変化はデフォーカス量(ピントずれ量)にほぼ比例するので、この2像間隔を検出することにより、撮影レンズOLのデフォーカス量およびデフォーカス方向を算出することができる。撮影レンズOLは、このデフォーカス量に応じた移動量だけ駆動されることにより、合焦状態になる。
<信号生成装置および演算装置の構成と動作>
次に、本実施形態による信号生成装置1000の構成を説明する。図2は、図1における信号生成装置1000の構成を示している。図2に示すように、信号生成装置1000は、制御部100と、色温度補正量計算部120と、ラインセンサ200_bと、ラインセンサ200_rと、モニタセンサMPD_bと、モニタセンサMPD_rとを有する。
制御部100は、演算装置CPUから受け取ったコマンドCMDに応じて、転送クロックφ1と、転送クロックφ2と、ゲート信号TGと、モニタリセット信号φrmとを制御して出力する。色温度補正量計算部120は、被写体の光像に含まれるスペクトルの割合に基づき、色収差に起因して生じる測距誤差を補正するための信号である補正データCOMPを演算装置CPUに出力する。
ラインセンサ200_bは、転送クロックφ1と、転送クロックφ2と、ゲート信号TGとが入力され、被写体に関する光束を光電変換した信号である受光素子列出力Vout_bを演算装置CPUに出力する。ラインセンサ200_rは、転送クロックφ1と、転送クロックφ2と、ゲート信号TGとが入力され、被写体に関する光束を光電変換した信号である受光素子列出力Vout_rを演算装置CPUに出力する。
モニタセンサMPD_bは、ラインセンサ200_bの近傍に配置されており、ラインセンサ200_bの受光量の略平均値となる光を受光し、受光量に応じた電気信号であるモニタ信号VmR_bおよびVmB_bを制御部100および色温度補正量計算部120に出力する。モニタセンサMPD_rは、ラインセンサ200_rの近傍に配置されており、ラインセンサ200_bの受光量の略平均値となる光を受光し、受光量に応じた電気信号であるモニタ信号VmR_rおよびVmB_rを色温度補正量計算部120に出力する。
上記の説明において、ラインセンサ200_bおよびラインセンサ200_r等の対になる構成要素には、「_b」または「_r」の符号を付してきたが、以降の説明において、特に夫々の構成要素を区別する必要が無い場合、「_i」の符号を付すことにする。
以下、制御部100と、ラインセンサ200_iと、モニタセンサMPD_iの構成について順番に説明する。
最初に、制御部100の構成について説明する。制御部100は、積分時間制御部110と、制御信号出力部130とを有する。積分時間制御部110は、モニタセンサMPD_iからの入力信号に基づき光の積分時間を制御する。制御信号出力部130は、モニタセンサMPD_iとラインセンサ200_iを制御する信号を出力する。
次に、ラインセンサ200_iの構成について説明する。ラインセンサ200_iは、受光素子列PDA_iと、シフトレジスタCCD_iと、アナログ処理回路400_iとを有する。受光素子列PDA_iは、光電変換する複数個の受光素子(n個の受光素子PD_i[1]〜PD_i[n](nは任意の自然数とする))を直列に順に並べた構成を有している。受光素子列PDA_iにはゲート信号TGが入力される。シフトレジスタCCD_iは、受光素子列PDA_iに隣接して設けられており、受光素子列PDA_iから読み出された電荷をアナログ処理回路400_iに転送する。シフトレジスタCCD_iには転送クロックφ1と転送クロックφ2が入力される。アナログ処理回路400_iは、シフトレジスタCCD_iから読み出された電荷を電圧に変換し、増幅して受光素子列出力Vout_iとして出力する。また、アナログ処理回路400_iより出力された受光素子列出力Vout_iはラインセンサ200_iの外部に出力される。
次に、モニタセンサMPD_iの構成について説明する。モニタセンサMPD_iは、受光素子列PDA_iを構成する受光素子に蓄積された電荷の略平均値に相当する電荷を蓄積し、その蓄積された電荷量に応じたモニタ信号VmR_iとモニタ信号VmB_iを出力する。モニタセンサMPD_bより出力されるモニタ信号VmR_bとモニタ信号VmB_bは積分時間制御部110と色温度補正量計算部120の両方に入力される。一方、モニタセンサMPD_rより出力されるモニタ信号VmR_rとモニタ信号VmB_rは色温度補正量計算部120に入力される。また、モニタセンサMPD_iには、蓄積された信号をリセットするためのモニタリセット信号φrmが入力される。
以下、モニタセンサMPD_iの詳細な構成および動作原理について説明する。最初に、図3を用いて、モニタセンサMPD_iの詳細な構成について説明する。図3は、モニタセンサMPD_iを半導体基板の深さ方向に見たときの断面を表している。
モニタセンサMPD_iは、フォトダイオード部2_iと、電荷電圧変換アンプFDAR_iと、電荷電圧変換アンプFDAB_iと、カラーフィルタCF_i(光学フィルタ)とを有する。以下、フォトダイオード部2_i、電荷電圧変換アンプFDAR_iと電荷電圧変換アンプFDAB_i、カラーフィルタCF_iの順に説明する。
最初に、フォトダイオード部2_iについて説明する。フォトダイオード部2_iは、信号生成装置1000の形成されている半導体基板内において、第1の導電型の第1の半導体領域と第2の導電型の第2の半導体領域とを交互に順次積層することにより複数のフォトダイオードが形成された構造を有する。図3に示すように、信号生成装置1000の形成されている半導体基板はn型である。n型の半導体基板の上層部には、p型の半導体領域2a_iが形成されている。また、p型の半導体領域2a_iの上層部には、n型の半導体領域2b_iが形成されている。
なお、信号生成装置1000の形成されているn型の半導体基板とp型の半導体領域2a_iのpn接合面は、信号生成装置1000の形成されている半導体基板の表面を基準として、深さd2μmの位置に存在し、p型の半導体領域2a_iとn型の半導体領域2b_iのpn接合面は、信号生成装置1000の形成されている半導体基板の表面を基準にして、深さd1μmの位置に存在する。
効率良く光電変換できる位置は、信号生成装置1000の形成されている半導体基板内における光の透過距離に応じて異なる。ここで、波長が長い光ほど、信号生成装置1000の形成されている半導体基板の深くまで到達する。たとえば、可視光線において波長が短い青成分の光は、信号生成装置1000の形成されている半導体基板の表面に近い領域で、効率良く光電変換される。また、可視光線において波長が長い赤成分の光は、信号生成装置1000の形成されている半導体基板の深い領域で、効率良く光電変換される。
したがって、所望の波長の光を効率良く光電変換したい場合には、光の波長と、当該波長を有する光の透過距離とを考慮して、半導体領域2a_iおよび2b_iの各pn接合面を形成する位置を決定する必要がある。なお、各pn接合面は、通常、信号生成装置1000の形成されている半導体基板の表面からの垂直深さを基準にして、設定される。たとえば、第1の波長を有する光を効率良く光電変換する場合を考える。ここで、第1の波長の光を効率良く光電変換できる位置は、信号生成装置1000の形成されている半導体基板内において光がdμm進んだ位置であるとする。したがって、第1の波長を有する光を効率良く光電変換させたい場合には、通常、信号生成装置1000の形成されている半導体基板の表面からの垂直深さdμmの位置に、当該光を光電変換させるフォトダイオードの接合面を設定する。
なお、半導体領域2a_iおよび半導体領域2b_iの深さは、可視光線の波長と当該波長を有する光の半導体基板内の透過距離との関係から、約0μm〜約5μmの間で設定する必要がある。また、p型の半導体領域2a_iとn型の半導体領域2b_iのpn接合面で青色の光を吸収させたい場合、深さd1を約0.3μmの位置に設計することが望ましく、信号生成装置1000の形成されている半導体基板とp型の半導体領域2a_iのpn接合面で赤色の光を吸収させたい場合、深さd2を約3μmの位置に設計することが望ましい。
図4(a)は、深さd1を約0.5μm、深さd2を約3.8μmに設定したフォトダイオードの分光特性を示している。後述するが、モニタセンサMPD_bは、全可視光を透過する分光特性を有するため、深さd1μmのpn接合で発生する光起電流は、図4(a)の分光特性が示すIB_iに等しく、深さd2μmのpn接合で発生する光起電流は、図4(a)の分光特性が示すIR_iに等しい。ただし、IB_iは電荷電圧変換アンプFDAB_iに単位時間当たりに流れ込む電流量を表し、IR_iは電荷電圧変換アンプFDAR_iに単位時間当たりに流れ込む電流量を表す。
次に、電荷電圧変換アンプFDAR_iと電荷電圧変換アンプFDAB_iについて説明する。信号生成装置1000の形成されている半導体基板と電荷電圧変換アンプFDAR_iはオーミックコンタクトされており、n型の半導体領域2b_iと電荷電圧変換アンプFDAB_iはオーミックコンタクトされている。電荷電圧変換アンプFDAR_iと電荷電圧変換アンプFDAB_iは、夫々のpn接合部にて光電変換された電荷を夫々、変換式VmR_i=QR/CRおよび変換式VmB_i=QB/CBに従って電圧VmR_iと電圧VmB_iに変換する。ただし、QRとQBは夫々のオーミックコンタクト部で検出される電荷量を表し、CRとCBは変換係数を表す。
次に、カラーフィルタCF_iについて説明する。図3に示すように、信号生成装置1000の形成されている半導体基板上には、フォトダイオード部2_iを覆うようにカラーフィルタCF_iが形成されている。カラーフィルタCF_iの分光特性は図4(b)に示す通りである。カラーフィルタCF_bの分光特性は平坦な特性であり、カラーフィルタCF_rの分光特性は波長500nm〜610nmの帯域の光線の透過を妨げる特性となっている。
次に、モニタセンサMPD_iの分光特性について、図4を用いて説明する。最初に、モニタセンサMPD_bの分光特性について説明する。図4(a)に示されたフォトダイオードの分光特性と、図4(b)に示されたカラーフィルタCF_bの分光特性の組み合わせにより、電荷電圧変換アンプFDAB_bには図4(c)に示す電流IB_bが流れ込み、電荷電圧変換アンプFDAR_bには図4(c)に示す電流IR_bが流れ込む。また、IW_b=IB_b+IR_bの特性は図4(c)に示す通りとなる。
次に、モニタセンサMPD_rの分光特性について説明する。図4(a)に示されたフォトダイオードの分光特性と、図4(b)に示されたカラーフィルタCF_rの分光特性の組み合わせにより、電荷電圧変換アンプFDAB_rには図4(d)に示す電流IB_rが流れ込み 、電荷電圧変換アンプFDAR_rには図4(d)に示す電流IR_rが流れ込む。IB_rは青色のスペクトル部分にピークをもち、IR_rは赤色のスペクトル部分にピークをもつ。また、IW_bとIB_r+IR_rの差分より、緑色のスペクトル部分に対応したIG_rを求めることができる。IG_rの特性は図4(d)に示す通りとなる。
次に、図5と図6を用いて、信号生成装置1000の動作シーケンスと、各信号の働き、色温度補正量計算部120の色温度検出動作、およびフォーカス量の補正動作について説明する。
最初に、図5を用いて、信号生成装置1000の動作シーケンスについて説明する。撮影者が設定ボタンBTを押して撮影を開始すると、その情報が演算装置CPUに伝達される。続いて、演算装置CPUは、測距動作を開始することを知らせるコマンドCMDを信号生成装置1000に送信する。信号生成装置1000がコマンドCMDを受け取った直後より、信号生成装置1000における測距動作が開始される。
信号生成装置1000は、蓄積モードと読み出しモードという2つの動作モードで動作する。最初に、蓄積モードについて説明する。蓄積モードにおいて、受光素子列PDA_iは、各受光素子で電荷を蓄積する働きと、シフトレジスタCCD_iに生じる不要な電荷を取り出す働きとをする。
信号生成装置1000は、測距動作を開始することを知らせるコマンドCMDを演算装置CPUから受け取ると、蓄積モードでの動作を開始する。コマンドCMDを受け取った直後、信号生成装置1000内の制御部100は、モニタセンサMPD_iをリセットする信号φrmと、受光素子列PDA_iの電荷をシフトレジスタCCD_iに転送する信号TGとを同じタイミングでL、H、Lの順で切り替える。各信号がHの期間に、各部に溜まっている不要な電荷が吐き出され、各信号がHからLになったタイミングから、受光素子列PDA_iとモニタセンサMPD_iにおいて、光量に応じた電荷の蓄積が始まる。
受光素子列PDA_iに蓄積される電荷は、蓄積モードの間は取り出されない。また、受光素子列PDA_iの個々の受光素子に蓄積される電荷の平均に相当する電荷がモニタセンサMPD_iに蓄積される。モニタセンサMPD_iに蓄積された電荷QCOL_i(t)は、以下の(1)式が示す関係に従って電圧に変換され、モニタ信号としてモニタセンサMPD_iより出力される。ただし、CCOLは電荷QmCOL_iを電圧に変換する際の変換係数であり、tは任意の時刻を表す。またQCOL_iおよびCCOL_iに用いられる添え字COLBまたはRを表す。以降の説明においても特にBRを区別する必要が無い場合、添え字COLを用いるものとする。
VmCOL_i(t)=Vmon_ref−QCOL_i(t)/CCOL_i ・・・(1)
モニタセンサMPD_iに蓄積された電荷QCOL_i(t)は、リセット信号φrmがHとなるタイミングでリセットされる。この時に出力される基準電圧がVmon_refである。電荷Qm_i(t)は時間の経過とともに増えていくため、モニタ信号Vm(図2のモニタ信号VmB_b、VmR_b、VmB_r、VmR_r)の出力は時間の経過とともに低下する。
これ以降、制御部100は、電荷の蓄積量を決定するため、制御部100の内部で生成される蓄積終了電圧Vthとモニタ信号Vmの大小関係をモニタする。ただし、以下の(2)式の関係が成り立つとする。
Vth<VmCOL_i(0)=Vmon_ref ・・・(2)
VmW_b=VmR_b+VmB_bがVthより大きい場合、制御部100は蓄積モードを継続する。このとき、ゲート信号TGおよびリセット信号φrmは変化しない。VmW_bがVthより小さくなると、制御部100は蓄積モードを停止する。
次に、読み出しモードについて説明する。読み出しモードでは、信号生成装置1000は、受光素子列PDA_iに蓄積された電荷を読み出す働きをする。蓄積された電荷の読み出しは、VmW_b<Vtとなった直後に開始する。制御部100は、VmW_b<Vthとなった直後にゲート信号TGをL、H、Lの順で切り替え、受光素子列PDA_iに蓄積された電荷をシフトレジスタCCD_iに転送させる。また、この瞬間のモニタ信号VmB_b、VmR_b、VmB_r、VmR_rが色温度補正量計算部120のメモリに保持される。制御部100は、VmW_b<Vtになると、シフトレジスタCCD_iに加える転送クロックφ1、φ2の変化をいったん止める。
受光素子列PDA_iに蓄積された電荷がシフトレジスタCCD_iに送られた後、制御部100は転送クロックφ1、φ2の変化を再開する。シフトレジスタCCD_iに送られた電荷はアナログ処理回路400_iの方向に順次転送される。電荷は、転送クロックφ1がHの期間にアナログ処理回路400_iに入力される。ここで、各受光素子PD_i[k]に蓄積された電荷は夫々、信号S_i[k](kは各受光素子を識別するための指標であり、1≦k≦nの任意の自然数とする)に変換され、受光素子列出力Vout_iとして出力される。
ただし、受光素子の配列上、受光素子列出力Vout_bからは信号S_b[1]を先頭とし信号S_b[n]を最後尾として各信号が順に出力され、受光素子列出力Vout_rからは信号S_r[n]を先頭とし信号S_r[1]を最後尾として各信号が順に出力される。この信号は、ベクトルデータS_b[k]およびS_r[k]として、演算装置CPUのメモリに保持される。
次に、演算装置CPUで行われる測距演算について説明する。演算装置CPU内部の相関演算部CORELは、演算装置CPUのメモリに保持された受光素子列出力Vout_bのベクトルデータS_b[k]と、受光素子列出力Vout_rのベクトルデータS_r[k]との差が最小となる受光素子シフト量より、被写体までの距離を求める。即ち、以下の(3)式において、ベクトルデータS_i[k]の相関度SX[j]が最小値となるjの値を求める。
SX[j]=Σ|S_b[k]-S_r[k+j]| ・・・(3)
ただし、jは-n/2≦j≦n/2を満たす整数であり、SX[j]が最小値となるjが負の場合が図11における後ピンに相当し、SX1[j]が最小値となるjが正の場合が図11における前ピンに相当する。この計算結果は、レンズ駆動量決定部DETに出力される。以上の説明が、被写体の色温度を考慮しない場合の測距演算に相当する。
次に、色温度に起因して発生する測距誤差を補正するための信号を生成する色温度補正量計算部120の動作シーケンスについて、図6を用いて説明する。
積分時間制御部110がモニタしているモニタ信号VmがVthに達した直後に、色温度補正量計算部120は、入力されている各モニタ信号VmB_b、VmR_b、VmB_r、VmR_rの電圧値をメモリに保持する(ステップS1)。
続いて、色温度補正量計算部120は、(VmB_b+VmR_b)-(VmB_r+VmR_r)=VmG_rを計算する(ステップS2)。
続いて、色温度補正量計算部120は、(VmR_r,VmG_r,VmB_r)の大小を比較する(ステップS3)。赤色のスペクトル部分に対応したVmR_rが最大である場合、処理はステップS4に進む。また、VmR_rが最大でない場合、処理はステップS5に進む。
ステップS4において、色温度補正量計算部120は、α1VmR_r-(β1VmG_r+γ1VmB_r)に比例した値を補正データCOMPとして演算装置CPUに出力し、色温度補正量の計算を終了する。ただし、α1、β1、γ1は任意の補正係数である(ステップS4)。
ステップS5において、色温度補正量計算部120は、(VmR_r,VmG_r,VmB_r)の大小を比較する。緑色のスペクトル部分に対応したVmG_rが最大である場合、処理はステップS6に進む。また、VmG_rが最大でない場合、処理はステップS7に進む。
ステップS6において、色温度補正量計算部120は、(α2VmR_r-γ2VmB_r)に比例した値を補正データCOMPとして演算装置CPUに出力し、色温度補正量の計算を終了する。ただし、α2、γ2は任意の補正係数である(ステップS6)。
ステップS7において、色温度補正量計算部120は、γ3VmB_r-(β3×VmG_r+α3VmR_r)に比例した値を補正データCOMPとして演算装置CPUに出力し、色温度補正量の計算を終了する。ただし、α3、β3、γ3は任意の補正係数である(ステップS7)。
次に、レンズの駆動動作について説明する。レンズ駆動量決定部DETは、相関演算部CORELから出力される、被写体の色温度を考慮しない測距演算結果と、色温度補正量計算部120から出力される補正データCOMPとに基づいて、色温度補正を考慮したレンズ送り量を決定し、色温度補正済みのレンズ送り量を意味する信号をモータドライバMDに出力する。モータドライバMDは、レンズ駆動量決定部DETから受け取ったレンズ駆動量の情報に基づいた分だけ撮影レンズOLを駆動する。
色温度補正量計算部120から出力される補正データCOMPは、前述のステップS1〜ステップS7にて説明した通り、被写体中に含まれる赤、緑、青の3色の割合に基づいて計算されている。したがって、図1に示す焦点位置検出装置AFMは、赤みがかった被写体だけでなく、青みがかった被写体の測距時に生じる測距誤差も補正したレンズ駆動量を決定することができる。
上述したように、本実施形態によれば、モニタセンサにより2種類以上のスペクトルに対応した信号を得ることが可能となる。したがって、本実施形態の信号生成装置は、撮像光学系の色収差に起因する測距誤差を補正するための信号を生成することができる。また、本実施形態の焦点位置検出装置およびカメラは、モニタセンサにより得られた2種類以上のスペクトルに対応した信号に基づき、測距誤差を補正することによって、測距誤差を抑制することができる。さらに、赤、緑、青の3色の割合に基づいて測距誤差が補正されるので、本実施形態のカメラは、どのような色温度の被写体に対しても正確な焦点位置で撮影することができる。
また、モニタセンサにおいて分光される少なくとも2種類のスペクトルのピーク値が緑の帯域を挟んで存在するようにすることで、赤色と青色のスペクトルを分光することができる。したがって、被写体からの光線中に含まれる赤色および青色のスペクトル成分による色収差に起因する測距誤差を抑制することができる。
また、モニタセンサ上にカラーフィルタを設けることによって、モニタセンサの分光特性にカラーフィルタの分光特性も加わるため、より急峻に赤色と青色の光を分光することができる。したがって、混色の少ない分光特性を有する情報を得ることができ、より正確に測距誤差を抑制することができる。
また、モニタセンサの構造を、第1の導電性材料で形成された第1の半導体領域と、第2の導電性材料で形成された第2の半導体領域とが半導体基板の深さ方向に交互に積層された構造とすることにより、半導体チップの面積の増大を招くことなく、被写体からの光線中に含まれる光のスペクトル成分を分離することができる。
なお、上記では、半導体領域2a_iおよび半導体領域2b_iの2層でフォトダイオード部2_iを構成した例を示した。しかし、2層以外の複数層(たとえば、3層や4層以上)の半導体領域でフォトダイオード部2_iを構成しても良い。
また、モニタセンサの構造は、上記のように半導体領域2a_iおよび半導体領域2b_iの2層が半導体基板の深さ方向に積層されている構造でなくても良く、pn接合面の深さの異なる2つ(または3つ以上でも良い)の半導体領域を半導体基板の表面に沿って並列に配置した構造であっても良い。このように、半導体基板の表面に沿って複数の半導体領域を形成した場合、半導体基板の深さ方向に複数の半導体領域を形成するための特殊な半導体の製造工程を設けることなく、モニタセンサを作製することができる。
同様に、モニタセンサの構造は、pn接合面の深さが同一である2つ(または3つ以上でも良い)の半導体領域を半導体基板の表面に沿って並列に配置した構造とし、これら複数の半導体領域の上に分光特性の異なるカラーフィルタを設置した構造であっても良い。このように、半導体基板の表面に沿って複数の半導体領域を形成した場合においても、半導体基板の深さ方向に複数の半導体領域を形成するための特殊な半導体の製造工程を設けることなく、モニタセンサを作製することができる。
また、上記では、信号生成装置1000の形成されている半導体基板にn型を用いた例を示した。しかし、信号生成装置1000の形成されている半導体基板にp型を用いても良い。この場合、半導体領域2a_iおよび半導体領域2b_iの導電型は、上記で示したものと逆となる。
また、上記では、色温度補正量計算部120が信号生成装置1000内に形成され、相関演算部CORELおよびレンズ駆動信号決定部DETが演算装置CPU内に形成されているが、これらは同一の半導体チップ内に形成されていても良いし、個別の半導体チップとして形成されていても良い。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。図7は、図1における信号生成装置1000に相当する信号生成装置1100の構成を示している。モニタセンサMPD_b1とモニタセンサMPD_b2が、ラインセンサ200_bを挟む2ヶ所に配置されており、モニタセンサMPD_r1とモニタセンサMPD_r2が、ラインセンサ200_rを挟む2ヶ所に配置されている点が第1の実施形態と異なる。
モニタセンサMPD_b1は、一層のpn接合ダイオードから構成されており、ダイオードの開口部にはカラーフィルタは設けられていない。したがって、モニタセンサMPD_b1は受光素子と略同一の分光特性を有する。モニタセンサMPD_b1の出力VmT_bは積分時間制御部110と色温度補正量計算部120に入力される。積分時間制御部110はVmT_bを蓄積時間の制御に用い、色温度補正量計算部120はVmT_bを全入射光量の検出に用いる。
モニタセンサMPD_b2は、一層のpn接合ダイオードから構成されており、ダイオードの開口部には、近赤外光のみを透過するカラーフィルタCF_IRが設けられている。モニタセンサMPD_b2の出力VmIR_bは色温度補正量計算部120に入力される。色温度補正量計算部120はVmIR_bを被写体の色温度の検出に用いる。
モニタセンサMPD_r1は、一般的なpn接合ダイオードから構成されており、ダイオードの開口部には、赤色光のみを透過するカラーフィルタCF_Rが設けられている。モニタセンサMPD_r1の出力VmR_rは色温度補正量計算部120に入力される。色温度補正量計算部120はVmR_rを被写体の色温度の検出に用いる。
モニタセンサMPD_r2は、一般的なpn接合ダイオードから構成されており、ダイオードの開口部には、青色光のみを透過するカラーフィルタCF_IBが設けられている。モニタセンサMPD_r2の出力VmB_rは色温度補正量計算部120に入力される。色温度補正量計算部120はVmB_rを被写体の色温度の検出に用いる。
図8(a)はモニタセンサMPD_b1の分光特性を示しており、その出力VmT_bは図8(c)に示すようになる。また、図8(b)に示すカラーフィルタCF_IR、CF_R、CF_IBの分光特性から、モニタセンサMPD_b2、MPD_r1、MPD_r2の夫々の出力VmIR_b、VmR_r、VmB_rは図8(c)に示すようになる。また、VmT_bとVmIR_b+VmR_r+VmB_rの差分から、緑色光の成分を算出することができる。
図9は信号生成装置1100の動作シーケンスを示している。図5に示した動作シーケンスと比較すると、モニタセンサMPD_b1の出力VmT_bが所望の値Vthに達したときに蓄積制御が終了し、この瞬間の出力VmT_b、VmIR_b、VmR_r、VmB_rが色温度補正量計算部120に保持される点が異なる。他の動作については図5を用いて説明した動作と同じため、詳細な説明は省略する。また、色温度補正量の計算も図6を用いて説明した計算と同様であるため、詳細な説明は省略する。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に2種類以上のスペクトルに対応した信号を得ることが可能となる。したがって、本実施形態の信号生成装置は、撮像光学系の色収差に起因する測距誤差を補正するための信号を生成することができる。また、本実施形態の焦点位置検出装置およびカメラは、モニタセンサにより得られた2種類以上のスペクトルに対応した信号に基づき、測距誤差を補正することによって、測距誤差を抑制することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。図10は、図1における信号生成装置1000に相当する信号生成装置1200の構成を示している。ラインセンサ200_bと、モニタセンサMPD_b1と、モニタセンサMPD_b2は順番に隣接して配置されており、ラインセンサ200_rと、モニタセンサMPD_r1と、モニタセンサMPD_r1は順番に隣接して配置されている点が第2の実施形態と異なる。その他の各回路動作やシーケンスは第2の実施形態と同じため、詳細な説明は省略する。
本実施形態によれば、第2の実施形態と同様の効果が得られる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明の第1の実施形態によるカメラの構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態による信号生成装置の構成を示す構成図である。 本発明の第1の実施形態によるモニタセンサの構成を示す断面構成図である。 本発明の第1の実施形態によるモニタセンサおよびカラーフィルタの分光特性を説明するための参考図である。 本発明の第1の実施形態による信号生成装置の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態による信号生成装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態による信号生成装置の構成を示す構成図である。 本発明の第2の実施形態によるモニタセンサおよびカラーフィルタの分光特性を説明するための参考図である。 本発明の第2の実施形態による信号生成装置の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第3の実施形態による信号生成装置の構成を示す構成図である。 位相差検出方式の焦点位置検出装置を説明するための説明図である。
符号の説明
100・・・制御部、110・・・積分時間制御部、120・・・色温度補正量計算部、130・・・制御信号出力部、1000,1100,1200・・・信号生成装置

Claims (8)

  1. 撮像光学系を通して同一被写体の像が投影される位置に配置される複数の受光素子を一次元方向に配列したラインセンサと、
    前記ラインセンサの近傍に配置され、当該ラインセンサの前記受光素子が受光する被写体と同一の被写体からの光を受光するとともに、当該被写体からの光を分光した少なくとも2種類のスペクトルに対応する信号を出力するモニタセンサと、
    を具備することを特徴とする信号生成装置。
  2. 前記少なくとも2種類のスペクトルのピーク値は緑の帯域を挟んで存在することを特徴とする請求項1に記載の信号生成装置。
  3. 前記少なくとも2種類のスペクトルのピーク値間の帯域の光が前記モニタセンサに入射されることを抑制する光学フィルタを更に具備することを特徴とする請求項2に記載の信号生成装置。
  4. 前記モニタセンサは、当該モニタセンサを構成する半導体基板の深さ方向に、第1の導電性材料で形成された第1の半導体領域と、第2の導電性材料で形成された第2の半導体領域と、が交互に積層された構造を有することを特徴とする請求項1に記載の信号生成装置。
  5. 前記モニタセンサは、当該モニタセンサを構成する半導体基板の表面に沿った、当該モニタセンサの配列方向に2ヶ所以上配置されていることを特徴とする請求項1に記載の信号生成装置。
  6. 前記モニタセンサから出力される信号に基づき、前記撮像光学系が有する色収差に起因する測距誤差を補正するための補正データを生成する補正データ生成部を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の信号生成装置。
  7. 撮像光学系を通して同一被写体の像が投影される位置に配置される複数の受光素子を有するラインセンサと、
    前記ラインセンサの近傍に配置され、当該ラインセンサの前記受光素子が受光する被写体と同一の被写体からの光を受光するとともに、当該被写体からの光を分光した少なくとも2種類のスペクトルに対応する信号を出力するモニタセンサと、
    前記モニタセンサから出力される信号に基づき、前記撮像光学系が有する色収差に起因する測距誤差を補正するための補正データを生成する補正データ生成部と、
    前記ラインセンサから出力される信号に基づき、前記撮像光学系の焦点のずれ量を計算する演算部と、
    前記補正データおよび前記焦点のずれ量に基づき、前記撮像光学系の少なくとも一部を移動する移動量を決定する移動量決定部と、
    を具備することを特徴とする焦点位置検出装置。
  8. 撮像素子と、
    被写体からの光を当該撮像素子に投影する撮像光学系と、
    当該撮像光学系を通して同一被写体の像が投影される位置に配置される複数の受光素子を有するラインセンサと、
    前記ラインセンサの近傍に配置され、当該ラインセンサの前記受光素子が受光する被写体と同一の被写体からの光を受光するとともに、当該被写体からの光を分光した少なくとも2種類のスペクトルに対応する信号を出力するモニタセンサと、
    前記モニタセンサから出力される信号に基づき、前記撮像光学系が有する色収差に起因する測距誤差を補正するための補正データを生成する補正データ生成部と、
    前記ラインセンサから出力される信号に基づき、前記撮像光学系の焦点のずれ量を計算する演算部と、
    前記補正データおよび前記焦点のずれ量に基づき、前記撮像光学系の少なくとも一部を移動する移動量を決定する移動量決定部と、
    前記移動量決定部によって決定された前記移動量に基づき、前記撮像光学系の少なくとも一部を駆動する駆動部と、
    を具備することを特徴とする撮像装置。
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