JP2010101134A - 開閉体制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】開閉体の開閉の際の利用者による人為的な叩き操作を、その叩き操作が加えられた場所と共に良好に検出することが可能な開閉体制御装置を提供する。
【解決手段】開閉体又は開閉体周辺の構造部材に設置され、利用者による開閉体又は構造部材への叩き操作により生じる振動を検出する振動検出センサ1と、振動検出センサ1のセンサ出力信号から複数の帯域に対応する所定の周波数帯域の信号を取り出すフィルタ部3と、フィルタ部3を通過した振動検出センサ1のセンサ出力信号が叩き特徴を有するか否かを判定する叩き特徴判定部4と、叩き特徴判定部4の判定結果に基づいて、開閉体又は構造部材への叩き操作の有無及び叩き操作を加えられた場所を判定する叩き操作判定部6とを備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、開閉体を開閉させるための当該開閉体又は当該開閉体周辺の構造部材に対する利用者の開閉指示を検出する開閉体制御装置に関する。
このような開閉体制御装置の一例として、車両用ドアを開閉させるための当該車両ドアに対する利用者の開閉指示を検出する車両用ドア開閉装置がある。そして、車両用ドア開閉装置の一例として、車両用ドアの解錠や施錠を自動的に制御するロッキングシステム(スマートエントリーシステム)と連携した車両用ドア開閉装置が知られている。このようなロッキングシステムは、利用者が携帯する携帯機との通信により利用者の車両への接近や降車を検知し、その利用者の車両用ドアに対する解錠または施錠の指示を認識して当該車両用ドアの施解錠を制御する。特開2002−295064号公報(特許文献1)には、このようなスマートエントリーシステムにおける車両用ドア開閉装置として、利用者が車両用ドアの開閉操作を行うドアハンドルに検出電極を設けたものが提案されている。この車両用ドア開閉装置では、検出電極と車両用ドアとの間で形成される静電容量を利用し、検出電極と車両用ドアとの間に利用者の手が挿入されたことにより生じる静電容量の変化を検出して利用者の指示を認識する。また、特開2005−98016号公報(特許文献2)には、ドアハンドルを握ってロックを開錠、もしくは叩いた振動リズムにより暗証番号を照合させる車両用ドア開閉装置が記載されている。
特開2002−295064号公報(第2〜9段落等) 特開2005−98016号公報(第90〜101段落、図20等)
従来のドアハンドルに設けた検出電極と車両用ドアとの間の静電容量の変化を検出する車両用ドア開閉装置では、利用者の手以外であっても検出電極と車両用ドアとの間に空気と媒質定数が異なるものが存在すると静電容量が変化する。このため、雨等の環境の変化によっても静電容量の変化を検出する場合があり、ロック解錠からドア全開までを自動で行うシステムでは、誤作動により利用者の意志と関係なくドアが開いてしまう場合がある。また、ドアを開ける際には必ずドアハンドルに手を挿入するか、リモートキーを操作する必要があるが、さらなる操作性の向上が求められている。また、リズミカルな叩きによりドアを開閉する場合でも、車両全体の振動と叩き振動とを明確に区別しないと、利用者が開閉操作していないドアが開閉する場合がある。また、雨や雹等による振動により利用者が開閉操作していないドアが開閉する可能性もある。
また、従来のように、ドアハンドルに利用者による開閉操作を検出するセンサを設ける場合、ドアハンドルの構造が複雑になったり、ドアハンドルのデザイン性が損なわれたりする可能性がある。また、車両の生産時には、信頼性を確保するためにドアハンドルを車両用ドアに取り付けた状態でセンサの感度を調整する必要があり、生産性が損なわれる。従って、ドアハンドルに依存することなく、車両用ドアへの叩き操作を検出することができる車両用ドア開閉装置が望まれる。また、ドアハンドルに依存することなく、車両用ドアへの叩き操作を検出する上では、その叩き場所を精度良く検出できることが求められる。つまり、開閉体又は開閉体周辺の構造部材への叩き操作をその叩き場所と共に精度良く検出可能な開閉体制御装置が求められている。
本発明は上記課題に鑑みて創案されたもので、開閉体の開閉の際の利用者による人為的な叩き操作を、その叩き操作が加えられた場所と共に良好に検出することが可能な開閉体制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための、本発明に係る開閉体制御装置の特徴構成は、
開閉体又は開閉体周辺の構造部材に設置され、利用者による当該開閉体又は当該構造部材への叩き操作により生じる振動を検出する振動検出センサと、
前記振動検出センサのセンサ出力信号から複数の帯域に対応する所定の周波数帯域の信号を取り出すフィルタ部と、
前記フィルタ部を通過した前記センサ出力信号が叩き特徴を有するか否かを、前記複数の帯域ごとに判定する叩き特徴判定部と、
前記叩き特徴判定部の判定結果に基づいて、前記開閉体又は前記構造部材への叩き操作の有無及び叩き操作を加えられた場所を判定する叩き操作判定部と、を備える点にある。
この特徴構成によれば、開閉体や構造部材への叩き操作により生じる振動を検出する振動検出センサからのセンサ出力信号に基づいて、叩き操作の有無及び叩き操作を加えられた場所が判定される。叩き操作を加えられる開閉体や構造部材の位置によって、叩き操作により生じる振動の周波数が異なることが発明者によって発見されている。従って、複数の帯域ごとに叩き特徴の有無を判定することによって、人為的な叩き操作を、その叩き操作が加えられた場所と共に判定することができる。このように、本特徴構成によれば、開閉体の開閉の際の利用者による人為的な叩き操作を、その叩き操作が加えられた場所と共に良好に検出することが可能な開閉体制御装置を提供することが可能となる。
また、本発明に係る開閉体制御装置は、さらに、前記開閉体又は前記構造部材への叩き操作に伴って当該開閉体又は当該構造部材に生じる共振振動の有無を、前記フィルタ部を通過した前記センサ出力信号に基づいて判定する共振判定部を備え、
前記叩き操作判定部は、前記叩き特徴判定部と前記共振判定部との判定結果に基づいて、前記開閉体又は前記構造部材への叩き操作の有無及び叩き操作を加えられた場所を判定すると好適である。
車両用ドアのドアパネルなどの開閉体や、開閉体周辺の構造部材の剛性は均一ではなく、叩き操作を加えられる開閉体の位置に応じて叩き操作により生じる振動の周波数が異なることが発明者によって発見されている。また、剛性の低い位置に対して叩き操作が行われた場合には、ドアパネルなどの開閉体全体に共振振動が発生することも、発明者によって発見されている。従って、共振判定部により開閉体に生じる共振振動の有無を判定することによって、開閉体の剛性の低い位置に叩き操作が為されたか否かを判定することができる。つまり、上記構成によって、開閉体の開閉の際の利用者による人為的な叩き操作を、その叩き操作が加えられた場所と共に良好に検出することが可能な開閉体制御装置を提供することが可能となる。
また、本発明に係る車両用ドア開閉装置は、
前記周波数判定部が、
叩き操作により生じる振動の周波数に対応する第1周波数帯域の前記センサ出力信号を通過させる第1フィルタと、
前記第1周波数帯域よりも低い第2周波数帯域の前記センサ出力信号を通過させる第2フィルタと、を備え、
前記叩き特徴判定部が、
前記第1フィルタを通過した前記センサ出力信号が叩き特徴を有するか否かを判定する第1叩き特徴判定部と、
前記第2フィルタを通過した前記センサ出力信号が叩き特徴を有するか否かを判定する第2叩き特徴判定部と、を備え、
前記共振判定部が、前記第2フィルタを通過した前記センサ出力信号、又は前記第2周波数帯域よりも低い第3周波数帯域の前記センサ出力信号を通過させる第3フィルタを通過した前記センサ出力信号に基づいて、前記共振振動の有無を判定し、
前記叩き操作判定部が、
第1叩き特徴判定部の判定結果に基づいて、前記開閉体又は前記構造部材の第1領域に対して叩き操作が行われたか否かを判定し、
第2叩き特徴判定部及び前記共振判定部の判定結果に基づいて、前記開閉体又は前記構造部材の第2領域に対して叩き操作が行われたか否かを判定する、
と好適である。
第1フィルタ部と第2フィルタ部とが、それぞれ第1周波数帯域と第2周波数帯域とのセンサ出力信号を通過させることによって、叩き操作を加えられる開閉体や構造部材の位置によって周波数が異なるセンサ出力信号が良好に分離される。そして、それぞれ分離されたセンサ出力信号に対して、第1叩き特徴判定部及び第2叩き特徴判定部が、叩き特徴の有無を判定する。従って、叩き操作を加えられる開閉体や構造部材の位置によって周波数が異なるセンサ出力信号に叩き特徴が含まれるか否かが良好に判定される。さらに、第3フィルタを通過したセンサ出力信号又は第2フィルタを通過したセンサ出力信号に基づいて共振振動の有無が判定される。
以下、本発明の実施形態を、開閉体が車両用ドアである場合を例として、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の開閉体制御装置の一例としての車両用ドア開閉装置が搭載される車両21の側面図である。本実施形態において、車両21のドア(車両用ドア、開閉体)22は、後述するドアECU20により制御される不図示のモータなどのアクチュエータにより自動で開閉作動可能なスライドドアである。ドアECU20は、開閉指示のための人為的操作があったか否かの判定結果を車両用ドア開閉装置の操作判定部から受け取り、アクチュエータを駆動してスライドドア22を開閉させる。利用者による開閉指示は、スライドドア22の車外に面したドアパネル23に対する人為的操作として実施される。人為的操作は、例えば、ドアパネル23をノックするような叩き操作である。ドアパネル23には、ドアパネル23への叩き操作による振動を検出する振動検出センサ1がドアパネル23に支持されて設置されている。尚、スライドドア22を支持するドア枠や車体は、本発明の開閉体周辺の構造部材に相当する。
図2は、車両用ドア開閉装置の構造例を模式的に示す説明図である。図3は、振動検出センサ1の設置形態の関係の一例を示す図2のIII−III断面図である。振動検出センサ1は、図1及び図2に示す符号30の位置(第1領域8)のような、一般的にドアハンドルが設けられるような位置に対応するドアパネル23の内側において、当該ドアパネル23に直接に支持されて設置されている。また、振動検出センサ1は、本例では、少なくとも短冊状の一方の端部Cを固定支持されて設置される。
本実施形態においては、振動検出センサ1が設置される部位のドアパネル23の肉厚D2が他の部位の肉厚D1に比べて薄く形成されており、より振動を受け取り易い構造としている。また、図3には、ドアパネル23の振動検出センサ1が設置される部位において、振動検出センサ1を挟む又は囲うリブ24がドアパネル23の内側に設けられる例を示している。振動検出センサ1がリブ24に囲まれてドアパネル23に設置されるので、振動検出センサ1が設置された領域(符号30の領域)に人為的な操作として印加される応力以外の応力が振動検出センサ1へ伝達されることを抑制することができる。
尚、上記構成に限らず、取り付け用のボスやフランジを有した支持部材を用いてボルトにより締結されて設置されてもよい。尚、振動検出センサ1が支持部材を用いて設置される場合、その支持部材がドアハンドルであることを妨げるものではない。振動検出センサ1からは、配線16(16a、16b)が延出し、ドアパネル23の内部に備えられた操作判定部2と接続される。
振動検出センサ1は、本実施形態では圧電センサにより構成される。本実施形態において、振動検出センサ1は、被覆11と被覆15との間に、第1電極12と、圧電体13と、第2電極14とを挟んで構成される短冊状の圧電センサである。圧電体13は、第1電極12と第2電極14とに挟持されている。圧電体13に掛かる応力による圧電効果に起因して発生する電荷は、第1電極12及び第2電極14によって検出される。第1電極12には第1配線16aが接続され、第2電極14には第2配線16bが接続されて、操作判定部2へ伝達される。ドアパネル23に対して矢印方向から叩き操作が行われると振動検出センサ1に応力が印加される。この応力に応答して圧電効果により生じる電荷が操作判定部2により検出され、人為的操作の有無が判定される。
上述したように、振動検出センサ1を取り付ける箇所の剛性は、ドアパネル23の厚み、リブ24の有無などによって異なる。つまり、ドアパネル23の剛性は場所によっても異なることになる。そして、叩き操作が加えられる場所の剛性によっては、ドアパネル23に生じる振動も異なることになる。一般的に、ドアパネル23の内部にリッジ(不図示)やリブ24が設けられている箇所、インナーパネルに対してネジ止めされている箇所、ドアパネル23の板厚が厚い箇所、ドアパネル23が曲げ加工されて凹凸が設けられている箇所などでは剛性が高い。一方、ドアパネル23の中央部など、ドアパネル23が平坦な箇所は、剛性が低い。
図4は、ドアパネルの剛性の違いによる振動波形の違いを模式的に示す波形図である。ここでは、振動検出センサ1の出力信号として例示している。剛性の高い場所への叩き操作により生じる振動波形(a)は、相対的に振動の周波数が高く、剛性の低い場所への叩き操作により生じる振動波形(b)は、相対的に振動の周波数が低い。また、剛性の低い場所への叩き操作の場合には、図4(b)に示すように、ドアパネル23のドア共振も生じる。
図4に示したように、ドアパネル23の叩き場所によって、振動検出センサ1の出力信号の波形が異なることから、ドアパネル23の叩き場所を検出することが可能である。つまり、ドアパネル23の叩き場所によって、利用者は異なる操作指示を与えることが可能である。図1に示す符号8の領域を剛性の高い第1領域、符号9の領域を剛性の低い第2領域とすれば、第1領域8と第2領域9との何れの領域に対してノック操作(叩き操作)を行ったかによって、異なる操作指示を与えることができる。例えば、第1領域8へのノックによりスライドドア22を開扉させ、第2領域9へのノックによってスライドドア22を閉扉させることが可能となる。図5は、このようなドアパネル23の叩き場所を検出し、判定することができる車両用ドア開閉装置の構成を模式的に示すブロック図である。
図5に示すように、本発明の車両用ドア開閉装置の操作判定部2は、フィルタ部3と、叩き特徴判定部4と、共振判定部5と、叩き操作判定部6とを備えて構成されている。操作判定部2の判定結果は、ドアECU20に伝達され、ドアECU20は判定結果に基づいて、モータなどのアクチュエータ40を駆動制御して、スライドドア22を開閉させる。
フィルタ部3は、振動検出センサ1のセンサ出力信号から所定の周波数帯域の信号を取り出す機能部である。叩き特徴判定部4は、ドアパネル23に生じた振動が叩き操作によるものであるか否かを、フィルタ部3を通過したセンサ出力信号が叩き特徴を有するか否かに基づいて判定する機能部である。共振判定部5は、ドアパネル23への叩き操作に伴ってドアパネル23に生じる共振振動の有無を、フィルタ部3を通過したセンサ出力信号に基づいて判定する機能部である。叩き操作判定部6は、叩き特徴判定部4と共振判定部5との判定結果に基づいて、ドアパネル23(スライドドア22)への叩き操作の有無及びドアパネル23が叩き操作を加えられた場所を判定する機能部である。
フィルタ部3は、叩き操作により生じる振動の周波数に対応する第1周波数帯域のセンサ出力信号を通過させる第1フィルタ31と、第1フィルタ31の周波数帯域よりも低い第2周波数帯域のセンサ出力信号を通過させる第2フィルタ32とを備えて構成される。本実施形態では、さらに、第2フィルタ32の周波数帯域よりも低い第3周波数帯域のセンサ出力信号を通過させる第3フィルタ33も備えられる。
周波数判定部3の第1フィルタ31は、例えばハイパスフィルタである。第2フィルタ32は、第1フィルタ31よりも周波数帯域が低いハイパスフィルタ、又はバンドパスフィルタである。あるいは、第2フィルタ32は、第1フィルタ31の周波数帯域よりも低い周波数帯域に対応したローパスフィルタであってもよい。また、第3フィルタ33は、第2フィルタ32よりも周波数帯域が低いバンドパスフィルタ、あるいは、第2フィルタ32の周波数帯域よりも低い周波数帯域に対応したローパスフィルタであってもよい。
第1フィルタ31は、振動波形において所定の周波数よりも低い周波数帯域が減衰された減衰振動波形を生成する。振動波形には、ドアパネル23の共振成分などの低周波成分が含まれる場合があるが、第1フィルタ31は、低周波の振動を減衰した減衰振動波形を生成する(図4(a)参照)。第2フィルタ32がハイパスフィルタ、又はバンドパスフィルタである場合には、第1フィルタ31と同様に、低周波の振動を減衰した減衰振動波形を生成する(図4(b)の左側参照)。第2フィルタ32がローパスフィルタの場合には、ドアパネル23の共振成分などの低周波成分を含み、第1フィルタ31を通過するような高い周波数の振動成分が除かれた減衰振動波形を生成する(図4(b)参照)。第3フィルタ33は、ドアパネル23の共振成分などの低周波成分を含み、第2フィルタ32を通過するような周波数帯の振動成分が除かれた減衰振動波形を生成する(図4(b)の右側参照)。
叩き特徴判定部4は、第1フィルタ31を通過したセンサ出力信号(図4(a))や、第2フィルタ32を通過したセンサ出力信号(図4(b)左側)が、叩き特徴を有しているか否かを判定する。叩き特徴とは、利用者によりノック操作が行われたことを示す特徴である。本実施形態においては、叩き特徴判定部4は、第1叩き特徴判定部41と第2叩き特徴判定部42との2つの機能部を有している。第1叩き特徴判定部41は、第1フィルタ31を通過したセンサ出力信号(減衰振動波形)に叩き特徴があるか否かを判定する。第2叩き特徴判定部42は、第2フィルタ32を通過したセンサ出力信号(減衰振動波形)に叩き特徴があるか否かを判定する。第1叩き特徴判定部41と第2叩き特徴判定部42との判定原理は同様であるので、以下、叩き特徴判定部4として一括して説明する。
叩き特徴判定部4は、図6に示すように、減衰振動波形から包絡線Wを取得し、この包絡線Wに基づいて叩き特徴の有無を判定する。包絡線Wを取得することにより、アイドリングによるエンジンの振動、車載オーディオの音響による振動、雨による振動等のノイズが除去できる。図6では減衰振動波形の山を繋いで包絡線Wを形成したが、減衰振動波形の谷を繋いで包絡線を取得してもよい。また、減衰振動波形を電圧のプラス側あるいはマイナス側に全波整流して、全波整流後の波形の山又は谷を繋いで包絡線を取得してもよい。全波整流後の波形は、山と山、あるいは谷と谷との間隔が、全波整流前の波形に比べて狭くなるので、より高い精度で包絡線を取得することが可能となる。
叩き特徴判定部4は、図6に示されるような包絡線Wが所定のしきい値Vtからピーク値Pに至るまでの増加時間T1と、包絡線Wがピーク値Pから所定のしきい値Vtまで減衰する減衰時間T2とに基づいて、叩き特徴の有無を判定する。即ち、包絡線の勾配が特定の勾配である場合に、叩き特徴があったと判定する。
本実施形態では包絡線Wのピーク電圧(ピーク値P)の1/10の値をしきい値電圧(しきい値Vt)としている。しきい値Vtは任意に設定可能である。また、包絡線Wごとにしきい値Vtを設定することなく、例えば平均値などの標準的なピーク値Pから標準的なしきい値Vtが設定されていてもよい。包絡線Wがしきい値Vtを超えてからピーク値Pに至るまでの立ち上がり時間(増加時間T1)は、数ms以内(例えば3〜5ms以内)とすると好適である。また、ピーク値Pから所定のしきい値Vtまで減衰する減衰時間T2は、150ms以内とすると好適である。減衰時間T2はスライドドア22の大きさ、取り付け位置、ドアパネル23の材質等により変化する。
共振判定部5は、図4(b)の右側に示されたような共振振動の有無を判定する。つまり、共振判定部5は、第3フィルタ33を通過したセンサ出力信号に、所定振幅、所定周波数の振動波形が含まれているか否かを判定する。尚、例えば、第2フィルタ32がローパスフィルタにより構成されるような場合には、フィルタ部3は、第3フィルタ33を有さずに構成されてもよい。この場合、共振判定部5は、第2フィルタ32を通過したセンサ出力信号に基づいて共振振動の有無を判定すればよい。つまり、第2フィルタを通過したセンサ出力信号に、所定振幅、所定周波数の振動波形が含まれているか否かを判定する。
叩き操作判定部6は、第1叩き特徴判定部41、第2叩き特徴判定部42、共振判定部5の判定結果に基づいて、叩き操作の有無、及びドアパネル23の叩かれた場所を判定する。例えば、以下のような判定が実施される。
(判定例1)
叩き操作判定部6は、第1叩き特徴判定部41又は第2叩き特徴判定部42において叩き特徴が有ると判定された場合には、叩き操作有りと判定する。この時、第1叩き特徴判定部41のみにおいて叩き特徴が有ると判定された場合には、剛性の高い領域、即ち第1領域8に対して叩き操作が加えられたと判定する。一方、第2叩き特徴判定部42のみにおいて叩き特徴が有ると判定された場合には、剛性の低い領域、即ち第2領域9に対して叩き操作が加えられたと判定する。第1叩き特徴判定部41及び第2叩き特徴判定部42の双方において叩き特徴が有ると判定された場合には、予め定められた優先順位に従って、第1領域8又は第2領域9の何れかに対して叩き操作が加えられたと判定する。あるいは、叩き操作が加えられていないと判定するようにしてもよい。判定例1においては、共振判定部5を利用することなく、叩き操作の有無、及び叩き操作が加えられた位置が判定される。従って、判定例1のような判定を実施する場合には、共振判定部5を備えることなく、操作判定部2が構成されてもよい。
(判定例2)
叩き操作判定部6は、第1叩き特徴判定部41のみにおいて叩き特徴があると判定され、共振判定部5において共振振動が無いと判定された場合には、ドアパネル23の剛性の高い箇所がノックされたと判定する。第2叩き特徴判定部42のみにおいて叩き特徴が有ると判定され、共振判定部5において共振振動が有ると判定された場合には、ドアパネル23の剛性の低い箇所がノックされたと判定する。第1叩き特徴判定部41及び第2叩き特徴判定部42の双方において叩き特徴が有ると判定された場合には、判定例1と同様に優先順位を決めておいても良いし、叩き操作が加えられていないと判定するようにしてもよい。判定例2においては、共振判定部5も利用して、叩き操作の有無、及び叩き操作が加えられた位置が判定される。
(判定例3)
上記の判定条件は一例であり、その他にも種々の条件を設定することができる。例えば、第2叩き特徴判定部42のみにおいて叩き特徴が有ると判定され、共振判定部5において共振振動が無いと判定された場合には、操作指示が行われていないと判定することもできる。誤判定を廃して正確な判定を実施する上ではこのような判定が好ましい。但し、同じ条件において、ドアパネル23の剛性の低い箇所がノックされたと判定することもできる。共振が発生するほどの強さではないものの、叩き操作が加えられた場合が想定される。車両のスライドドア22の取り付け方や構造、ドアパネル23の材質などに応じて、適宜条件が定められると好適である。
〔その他の実施形態〕
(1)
以上、本発明を車両のスライドドアに適用した場合を例として説明したが、当然ながら本発明は、スライドドアに限定されるものではない。図7に示すように、バックドア25にも適用することができる。図7に示す例において、振動検出センサ1は、エンブレム26の裏側近傍に配接され、エンブレム26の両側の領域が剛性の高い第1領域8である。そして、バックドア25の下方が剛性の低い第2領域9である。
(2)
以上、本発明をスライドドア及びバックドア等の車両用ドアに適用した場合を例として説明したが、当然ながら本発明は、車両用ドアに限定されるものではない。車両のパワー・ウィンドゥや、ルーフ・ウィンドゥ等、車両内の他の開閉体にも適用可能である。
(3)
また、本発明の適用範囲は、車両用の開閉体に限定されるものではない。住宅やオフィス等の自動ドアなどにも適用することが可能である。
(4)
また、操作判定部2の構成は、図5に基づいて上述した構成に限定されるものではない。図8は、車両用ドア開閉装置の別の構成例を模式的に示すブロック図である。本構成は、プレ判定手段7を備えている点において、図5に示す構成と相違する。プレ判定手段7は、プレ判定部71とスイッチ72を有して構成される。スイッチ72は、振動検出センサ1とフィルタ部3との間に設けられ、一例としてアナログスイッチにより構成される。
スイッチ72は、プレ判定部71により制御される。プレ判定部71によりスイッチ72がオン状態に制御されると、振動検出センサ1の出力がフィルタ部3に入力される。プレ判定部71によりスイッチ72がオフ状態に制御されると、振動検出センサ1の出力はフィルタ部3に入力されなくなる。振動検出センサ1の出力はフィルタ部3に入力されない場合には、叩き特徴判定部4、共振判定部5において、叩き特徴や共振が「ない」と判定されるため、叩き操作判定部6において叩き操作が「ない」と判定される。
プレ判定部71は、振動検出センサ1の出力を受け取り、振動検出センサ1の出力が叩き特徴らしき特徴を有しているか否かを判定する。ここで、叩き特徴らしき特徴とは、叩き特徴判定部4において判定する基準よりも緩い基準に基づいて判定される特徴である。例えば、振動検出センサ1の出力信号が所定の振幅以上で振動しているかや、フィルタ部3の周波数帯域よりも広い所定の周波数帯の周波数で振動しているかといった特徴である。
振動検出センサ1の出力信号が所定の振幅で振動していない場合には、図6に示すような叩き特徴を有している可能性が低い。従って、プレ判定部71は、「叩き特徴らしき特徴がない」と判定する。また、振動検出センサ1の出力信号が所定の振幅以上で振動している場合であっても、フィルタ部3の周波数帯域よりも広い所定の周波数帯の周波数で振動していない場合には、「叩き特徴らしき特徴がない」と判定する。このような場合には、フィルタ部3において、信号がカットされ、後段の叩き特徴判定部4や共振判定部5においても、叩き特徴や共振が「ない」と判定されることになるからである。
このように、プレ判定手段7を設けることによって、無駄な信号処理を省くことが可能となり、判定結果をより早く得ることが可能となる。また、無駄な信号処理を省略できることにより、演算負荷を軽減することができ、省エネルギー化にも寄与する。尚、上記説明では、プレ判定部71の判定結果により、スイッチ72が制御される場合を例示したが、プレ判定部71の判定結果を直接、叩き操作判定部6が受け取り、「叩き操作がない」と判定してもよい。
以上、説明したように、本発明によって、開閉体の開閉の際の利用者による人為的な叩き操作を、その叩き操作が加えられた場所と共に良好に検出することが可能な開閉体制御装置を提供することができる。特に、本発明が車両用ドアに適用された場合、ドアハンドルに依存することなく、車両用ドアの開閉の際の利用者による人為的な叩き操作を、その叩き操作が加えられた場所と共に良好に検出することが可能な車両用ドア開閉装置を提供することができる。
スライドドアに車両用ドア開閉装置が搭載される車両の側面図 車両用ドア開閉装置の構造例を模式的に示す説明図 振動検出センサの設置形態の一例を示す図2のIII−III断面図 ドアパネルの剛性の違いによる振動波形の違いを模式的に示す波形図 車両用ドア開閉装置の構成例を模式的に示すブロック図 包絡線及び叩き特徴を示す説明図 バックドアに車両用ドア開閉装置が搭載される車両の背面図 車両用ドア開閉装置の別の構成例を模式的に示すブロック図
符号の説明
1:振動検出センサ
3:フィルタ部
4:叩き特徴判定部
5:共振判定部
6:叩き操作判定部
22:スライドドア(開閉体)
23:ドアパネル
25:バックドア(開閉体)
31:第1フィルタ
32:第2フィルタ
33:第3フィルタ
41:第1叩き特徴判定部
42:第2叩き特徴判定部

Claims (3)

  1. 開閉体又は開閉体周辺の構造部材に設置され、利用者による当該開閉体又は当該構造部材への叩き操作により生じる振動を検出する振動検出センサと、
    前記振動検出センサのセンサ出力信号から複数の帯域に対応する所定の周波数帯域の信号を取り出すフィルタ部と、
    前記フィルタ部を通過した前記センサ出力信号が叩き特徴を有するか否かを、前記複数の帯域ごとに判定する叩き特徴判定部と、
    前記叩き特徴判定部の判定結果に基づいて、前記開閉体又は前記構造部材への叩き操作の有無及び叩き操作を加えられた場所を判定する叩き操作判定部と、
    を備える開閉体制御装置。
  2. 前記開閉体又は前記構造部材への叩き操作に伴って当該開閉体又は当該構造部材に生じる共振振動の有無を、前記フィルタ部を通過した前記センサ出力信号に基づいて判定する共振判定部を備え、
    前記叩き操作判定部は、前記叩き特徴判定部と前記共振判定部との判定結果に基づいて、前記開閉体又は前記構造部材への叩き操作の有無及び叩き操作を加えられた場所を判定する請求項1に記載の開閉体制御閉装置。
  3. 前記フィルタ部は、
    叩き操作により生じる振動の周波数に対応する第1周波数帯域の前記センサ出力信号を通過させる第1フィルタと、
    前記第1周波数帯域よりも低い第2周波数帯域の前記センサ出力信号を通過させる第2フィルタと、を備え、
    前記叩き特徴判定部は、
    前記第1フィルタを通過した前記センサ出力信号が叩き特徴を有するか否かを判定する第1叩き特徴判定部と、
    前記第2フィルタを通過した前記センサ出力信号が叩き特徴を有するか否かを判定する第2叩き特徴判定部と、を備え、
    前記共振判定部は、前記第2フィルタを通過した前記センサ出力信号、又は前記第2周波数帯域よりも低い第3周波数帯域の前記センサ出力信号を通過させる第3フィルタを通過した前記センサ出力信号に基づいて、前記共振振動の有無を判定し、
    前記叩き操作判定部は、
    第1叩き特徴判定部の判定結果に基づいて、前記開閉体又は前記構造部材の第1領域に対して叩き操作が行われたか否かを判定し、
    第2叩き特徴判定部及び前記共振判定部の判定結果に基づいて、前記開閉体又は前記構造部材の第2領域に対して叩き操作が行われたか否かを判定する、
    請求項2に記載の開閉体制御装置。
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