JP2010100089A - ステアリングホイール - Google Patents

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Abstract

【課題】溝部の機能を損なうことなく、模様層をその繋ぎ目においても硬質部に確実に転写させることのできるステアリングホイールを提供する。
【解決手段】ステアリングホイールのリム部における硬質部21の端部22(小径部25)に溝部24を設ける。転写フィルムを浮かべた水の中に硬質部21を沈めることにより、同転写フィルム上の模様層35を硬質部21の外表面に転写させ、同転写の終期に模様層35の端縁35Aを繋ぎ合わせる。さらに、複数の分割片を小径部25の周りに配置して溝部24に嵌合させることにより、同小径部25を被覆する円環状の装飾リングを形成する。こうしたステアリングホイールにおいて溝部24を、小径部25のうち、模様層35の端縁35Aが繋ぎ合わされた状態で転写される予定の箇所の近傍とは異なる箇所にのみ設け、この溝部24の両端部にせき止め部30を設ける。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両等の操舵装置に用いられるステアリングホイールに関し、より詳しくは、転写フィルムを浮かべた液体中にリム部の少なくとも硬質部を沈める液圧転写法が行なわれることにより、同転写フィルム上の模様層が硬質部の外表面に転写されてなるステアリングホイールに関するものである。
車両用ステアリングホイールは、一般に、ステアリングシャフトの軸線を中心とする円環状をなし、かつ同軸線を含む面において略円形の断面を有するリム部を備えている。そして、この車両用ステアリングホイールの一態様として、リム部の意匠性、感触の向上等を意図し、円環状をなすリム部のその円環の周方向についての一部が硬質部によって構成され、残部が軟質部によって構成されたものが、例えば特許文献1及び特許文献2に記載されている。このステアリングホイールでは、さらに、硬質部の外表面に対し液圧転写法によって木目模様等の模様層が転写されるとともに、軟質部に皮革が被せられる。
上記ステアリングホイールではリム部の製作に際し、硬質部の成形、模様層の転写、軟質部の成形、皮革の被覆、の各工程がこの順で行なわれる。
上記各種工程のうち、液圧転写法では、転写フィルムを浮かべた液体中に硬質部が沈められて転写フィルムが硬質部の外表面に付着される。この付着に伴い転写フィルム上の模様層が硬質部の外表面に転写される。そして、転写の終期に模様層の端縁が、硬質部の内周側(ステアリングシャフトの軸線側)で繋ぎ合わされることで、少なくとも硬質部の外表面全体に模様層が形成される。また、皮革の被覆に際しては、軟質部の成形後に皮革が軟質部の全体と硬質部の一部とに被せられ、同硬質部に設けられた環状の木目込み溝に皮革の端部が押し込まれて係止される。
また、近年では、リム部のさらなる意匠性の向上を目的として、図13に示すように、模様層71と皮革72との間に、金属光沢等を有する別体の装飾リング73を配置することが考えられている。以下、この技術を従来技術というものとする。
この従来技術の場合、硬質部の成形に際し、図14に示すように、硬質部74の端部が、同硬質部74における両端部間の箇所(中間部75)よりも径の小さな小径部76とされる。この小径部76において中間部75との境界部付近には円環状のリブ77が設けられる。リブ77及び中間部75間の空間は、硬質部74について前記略円形の断面(図16参照)の外縁に沿って延びる溝部78となる。そして、硬質部74の成形後に行なわれる液圧転写法により、溝部78の壁面等に対しても、硬質部74の中間部75と同様に転写フィルム79が付着されて、同転写フィルム79上の模様層71が転写される。
装飾リング73は、図13に示すように、リム部82の外殻部の中でも強度の高い箇所である硬質部74に対し、嵌合により装着される。装着された状態では、装飾リング73は溝部78との嵌合により硬質部74に位置決めされ、しかもガタつくことが抑制される。軟質部81は、硬質部74が成形され、かつ装飾リング73が装着された後に、その装飾リング73に接した状態でリム部芯金83上に成形される。
さらに、皮革72が軟質部81の全体と装飾リング73の軟質部81側の箇所とに被せられ、同装飾リング73に設けられた木目込み溝84に係止される。
特開2000−190852号公報 特開2000−190853号公報
ところが、上記従来技術に係るステアリングホイールのリム部82では、図15に示すように、液圧転写法の実施に際し、中間部75の小径部76との境界部分において、模様層71の端縁71Aが綺麗に繋ぎ合わされた状態で転写されないことがある。これは、次の現象が起こるためと考えられる。硬質部74は、前述したように、ステアリングシャフトの軸線を含む面において略円形の断面を有している(図16参照)。そのため、転写フィルム79の浮かべられた液体85中に硬質部74を沈めていくと、液圧により転写フィルム79が硬質部74に付着する。
この際、転写フィルム79がまず中間部75の外表面とリブ77の外表面とに付着するが、それらの間(溝部78に対応する箇所)では転写フィルム79が硬質部74のいずれの箇所にも付着しない状況が生ずる。一方、転写フィルム79は一般に伸びにくい性質を有している。そのため、転写フィルム79は、溝部78に対応する箇所で液圧に耐えきれなくなると切断され、液体85が図16において網点(細かな点の集まり)で示すように、溝部78内に入り込む。硬質部74を液体85中に沈めていくに従い、転写フィルム79の上記切断、及び液体85の溝部78内への進入も進行する。
こうした現象が生じても、硬質部74が液体85中に沈められる多くの過程では、その液体85よりも先に転写フィルム79が硬質部74の外表面に付着するため、模様層71を綺麗に硬質部74(中間部75)に転写させることが可能である。
しかし、硬質部74が液体85中に沈められる工程の終期に、同硬質部74の内周側の箇所(略円形の断面の上部を含む箇所)に転写フィルム79を付着させるには、その転写フィルム79の対向する一対の端縁79Aが互いに近づくように、同転写フィルム79を硬質部74の断面形状に沿って回り込ませなければならない。その回り込みの分、転写フィルム79が付着するタイミングが遅くなり、転写フィルム79よりも先に液体85が硬質部74の外表面に付着する。転写フィルム79は液体85を介しては硬質部74の外表面に付着できないため、転写フィルム79上の模様層71は、硬質部74に転写されることなく液体85と一緒に流れ出てしまう。その結果、前述したような、模様層71の端縁71Aが綺麗に繋ぎ合わされた状態で転写されない現象が起こるものと考えられる。なお、こうした現象は、ステアリングシャフトの軸線を含む面におけるリム部82の断面が、上記略円形とは異なるものであっても同様に起こり得る。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、溝部の機能を損なうことなく、模様層をその繋ぎ目においても硬質部に確実に転写させることのできるステアリングホイールを提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ステアリングシャフトの軸線を中心とする円環状のリム部を備え、円環状をなす前記リム部のその円環の周方向についての一部が他部よりも硬い硬質部により構成され、前記硬質部の各端部には、前記軸線を含む面における断面の外縁に沿って延びる溝部が設けられ、転写フィルムを浮かべた液体中に前記硬質部を沈める液圧転写法が行なわれることにより、同転写フィルム上の模様層が前記硬質部の外表面に転写されるとともに、同転写の終期に前記模様層の端縁が繋ぎ合わされ、さらに、少なくとも自身の外表面に装飾の施された複数の分割片が、前記硬質部の前記端部の周りに配置されて前記溝部に嵌合されることにより、前記硬質部の前記端部を被覆する装飾リングが形成されたステアリングホイールであって、前記溝部は、前記硬質部の前記端部のうち、前記模様層の前記端縁が繋ぎ合わされた状態で転写される予定の箇所の近傍とは異なる箇所にのみ設けられるとともに、同溝部の両端部にはせき止め部が設けられていることを要旨とする。
上記の構成によれば、液圧転写法の実施に際し、硬質部を液体中に沈めていくと、液圧が転写フィルムに作用し、硬質部に沿って同転写フィルムが変形し、同硬質部の外表面に付着する。この際、硬質部の端部の溝部に対応する箇所では、転写フィルムが同硬質部のいずれの箇所にも付着しない。転写フィルムの上記付着しない部分が液圧により切断されると、液体が溝部内に入り込む。硬質部を液体中に沈めていくに従い、転写フィルムの上記切断、及び液体の溝部内への進入も進行する。しかし、硬質部が液体中に沈められる工程の終期には、液体の溝部内への進入が、溝部の両端部に設けられたせき止め部によって止められる。
そのため、このときには、転写フィルムの端縁同士が近づくように、同転写フィルムを硬質部に沿って回り込ませなければならず、その回り込みの分、転写フィルムの硬質部に付着するタイミングが遅くなるが、同タイミングよりも先に液体が硬質部に付着することがなくなる。その結果、転写フィルムは硬質部に沿って回り込んでその外表面に付着する。模様層の端縁は、綺麗に繋ぎ合わされた状態で硬質部の外表面に転写される。
さらに、複数の分割片が硬質部の端部の周りに配置されて溝部に嵌合されることにより、硬質部の端部を被覆した状態の装飾リングが形成される。この状態では、溝部は、装飾リングの硬質部に対する位置決めをする機能と、同装飾リングが硬質部に対してガタつくのを抑制する機能とを発揮する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、円環状をなす前記リム部のその円環の周方向についての他部は、前記硬質部よりも柔らかい軟質部により構成され、前記軟質部には皮革が被せられ、さらに、同皮革の端部が前記装飾リングの一部に被せられて同装飾リングに係止されていることを要旨とする。
上記の構成によれば、円環状をなすリム部は、その円環の周方向については、外表面に模様層が形成された硬質部と、皮革によって被覆された軟質部と、それら硬質部及び軟質部間に配置され、かつ自身の外表面に装飾の施された装飾リングとを備えたものとなる。このように装飾リングが設けられることで、模様層と皮革との間に装飾リングによる別の意匠面が現出し、リム部の意匠は、模様層と皮革とが隣り合うものよりも変化に富んだものとなる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記リム部は、前記軸線を含む面において略円形の断面を有しており、前記硬質部の各端部には、同硬質部の両端部間の中間部よりも径の小さな小径部が設けられており、同小径部において前記中間部との境界部近傍には、前記小径部よりも大径で、かつ前記中間部よりも小径のリブが設けられており、前記リブ及び前記中間部間の空間により前記溝部が構成されていることを要旨とする。
上記の構成によれば、硬質部の中間部と、各端部の小径部に設けられたリブとの間の空間により溝部が成立させられる。そして、各分割片が溝部に嵌合されることで、装飾リングがリブ及び溝部を隠した状態で硬質部の小径部の周りに装着される。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記小径部において、前記リブと前記軟質部との間には、前記小径部よりも大径で、かつ前記軟質部よりも小径の第2リブが設けられており、前記リブ及び前記第2リブ間の円環状の第2溝部に、前記装飾リングの前記分割片が嵌合されていることを要旨とする。
上記の構成によれば、リブ及び第2リブ間の空間が円環状の第2溝部として機能する。そして、各分割片が上述した溝部に加え第2溝部に嵌合されることで、装飾リングが、上記リブ及び溝部に加え、第2リブ及び第2溝部をも覆い隠した状態で硬質部の小径部の周りに装着される。第2溝部に対する装飾リングの嵌合により、同装飾リングの強度が高められる。そのため、装飾リングに係止された皮革が熱等により収縮して引っ張り力が作用しても、装飾リングは変形しにくく、皮革の係止状態が維持される。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記小径部の外表面は前記両せき止め部間で露出しており、同両せき止め部間の空間は前記第2溝部に連通していることを要旨とする。
ここで、上述した請求項1に記載の発明の効果は、両せき止め部間の形態に拘わらず、すなわち、埋まっていても切欠かれていても、溝部の両端部がせき止め部によって塞がれている限り得られる。従って、請求項5に記載の発明によるように、小径部の外表面が両せき止め部間で露出していて、同両せき止め部間の空間が第2溝部に連通している場合には、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られるほか、両せき止め部間が埋められているものよりも、少ない材料で硬質部が形成されることとなる。
本発明のステアリングホイールによれば、溝部の機能を損なうことなく、模様層をその繋ぎ目においても硬質部に確実に転写させることができる。
以下、本発明を車両用ステアリングホイールに具体化した一実施形態について、図1〜図12を参照して説明する。
車両の運転席の前方には、図1に示すように、ステアリングシャフト11が回転可能に設けられ、そのステアリングシャフト11にステアリングホイール12が取付けられている。ステアリングホイール12は、操舵時に運転者により把持されるリム部(リング部と呼ばれる場合もある)13と、リム部13によって囲まれた空間に配置されたパッド部14と、リム部13及びパッド部14を複数箇所で連結するスポーク部15とを備えて構成されている。
リム部13は、ステアリングシャフト11の軸線Lを中心とする円環状をなし、かつ同軸線Lを含む面において略円形の断面を有している(図7参照)。ここでは、軸線Lを含む面におけるリム部13の断面形状を、説明の便宜上円形とするものとする。もちろん、この断面形状は、非円形、例えば楕円形等であってもよい。さらには、上記断面形状は、略円形とは異なる形状であってもよい。円環状をなすリム部13のその円環の周方向の位置を特定するために、本実施形態では、車両が直進しているときの状態(中立状態)を基準に、「上」、「下」、「左」、「右」を規定するものとする。
ステアリングホイール12の上記構成部材(リム部13、パッド部14及びスポーク部15)の各内部には、鉄、アルミニウム、マグネシウム、又はこれらの合金等の金属材料によって形成された芯金16が配設されている。芯金16はステアリングホイール12の骨格部分をなすものであり、図2に示すように円環状のリム部芯金17と、リム部芯金17の中心部分に位置し、かつ上記ステアリングシャフト11の端部に対し一体回転可能に取付けられるボス部芯金18と、リム部芯金17及びボス部芯金18を連結する複数本のスポーク部芯金19とを備えている。これらの芯金のうちリム部芯金17は、リム部13の上記略円形の断面における中心部分に配置されている(図7参照)。リム部芯金17について、上記ステアリングシャフト11の軸線Lを含む面における断面形状は特に限定されず、ここでは、説明・図示等の便宜上、四角形の断面形状としている(図7参照)。リム部芯金17は、これ以外の断面形状、例えば、円形、逆U字形状等の断面形状を有するものであってもよい。
図1に示すように、リム部芯金17の周方向についての一部、ここでは上部及び下部は、硬質樹脂材料からなる硬質部21によって被覆されている。これらの硬質部21は、前記ステアリングシャフト11の軸線Lを含む面において略円形の断面を有している(図7参照)。なお、上記硬質樹脂材料としては、例えばポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
また、リム部芯金17の周方向についての他部、ここでは左右両側部は、上記硬質部21よりも柔らかい軟質樹脂材料からなる軟質部31によって被覆されている。これらの軟質部31は、前記ステアリングシャフト11の軸線Lを含む面において、上記硬質部21と略同一の形状及び大きさの円形断面を有している。なお、上記軟質樹脂材料としては、軟質ポリウレタン、軟質ポリ塩化ビニル、各熱可塑性エラストマー(ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリオレフィン系、ポリスチレン系)等が挙げられる。
ここで、上記各硬質部21の各部を区別するために、周方向についての両端部を「端部22」といい、両端部22間を「中間部23」というものとする。このように定義すると、図3〜図6の少なくとも1つに示すように、各硬質部21の端部22には、前記略円形の断面の外縁に沿って延びる円環状の溝部24が設けられている。より詳しくは、各端部22は中間部23よりも径の小さな小径部25となっている。この小径部25において中間部23との境界部近傍には、小径部25よりも大径で、かつ中間部23よりも小径のリブ26が設けられている。そして、リブ26及び中間部23間の空間により溝部24が構成されている。
小径部25において、リブ26と軟質部31との間には、小径部25よりも大径で、かつ軟質部31よりも小径の第2リブ27が、小径部25の全周にわたって設けられている(図3参照)。さらに、第2リブ27は、リブ26よりも若干小径に形成されている。この第2リブ27と、上述したリブ26との間の空間は、円環状の第2溝部28を構成している。ここでは、第2溝部28は溝部24よりも幅広に形成されている。第2リブ27上には凹部29が設けられている(図6参照)。
上記小径部25を含む各硬質部21の外表面には、木目模様等からなる模様層35が形成され、その模様層35の端縁35Aが硬質部21の外表面のうち内周側(ステアリングシャフト11の軸線L側)の箇所で繋ぎ合わされている(図6参照)。この模様層35は、後述する液圧転写法(水圧転写法)が行なわれることによって形成されたものであり、数μm(例えば1〜3μm)の厚みを有している。
図3及び図5の少なくとも一方に示すように、硬質部21の小径部25と、その小径部25上の各部(溝部24、リブ26、第2リブ27及び第2溝部28)とは、装飾リング45によって被覆されている。装飾リング45は、前後一対の分割片46を備えている。各分割片46は合成樹脂によって形成されており、その少なくとも外表面には、メッキ等の加飾方法により金属光沢等の装飾が施されている。各分割片46は、略円筒状をなす部材をその軸線を含む面において前後に2分割したような形状をなしている。
各分割片46において、硬質部21の中間部23側の端部には、上記溝部24に嵌合し得る突部47が形成されている。また、各分割片46において、第2溝部28に対応する箇所には、同第2溝部28に嵌合し得る第2突部48が形成されている。さらに、各分割片46において第2リブ27の上記凹部29(図6参照)に対応する箇所には、同凹部29に嵌合し得る突起(図示略)が設けられている。そして、両分割片46が硬質部21の小径部25の周りに配置されて、突部47が溝部24に嵌合されるとともに第2突部48が第2溝部28に嵌合され、さらには突起が第2リブ27の凹部29に嵌合されている。これらの嵌合により、両分割片46が円環状に繋がって、硬質部21の端部22(小径部25)等を覆う装飾リング45が形成されている。さらに、両分割片46は相互に接合されている。
装飾リング45には、その外表面の全周にわたって円環状の木目込み溝51が形成されている。この木目込み溝51は、装飾リング45において、上記第2突部48に対応する箇所に設けられている。
図3に示すように、上記軟質部31の全体と装飾リング45の軟質部31側の箇所とには、皮革52が接着された状態で被せられている。この皮革52は、縫合糸によってリム部13の内周側(ステアリングシャフト11の軸線L側)で縫合されている。また、皮革52の周方向についての端部は、前記木目込み溝51内に押し込まれて壁面に接着固定される等して、装飾リング45に係止されている。
さらに、本実施形態では、図6に示すように上記溝部24及びリブ26が、中間部23の小径部25との境界部分のうち、模様層35の端縁35Aが繋ぎ合わされた状態で転写される予定の箇所の近傍とは異なる箇所にのみ設けられている。前者の箇所(端縁35Aの転写予定箇所)は、硬質部21の内周側(軸線L側)となる箇所である。この溝部24の両端部には、同端部を塞ぐせき止め部30が設けられており、液圧転写法の実施時に溝部24内に液体(水55)が入り込んでも、その液体(水55)をせき止めるようにしている。小径部25の外周であって上記両せき止め部30間となる箇所、及びリブ26において両せき止め部30間に対応する箇所(以下、両者を単に「両せき止め部30間等」という)はともに切欠かれており、小径部25の内周側(軸線L側)の外表面は両せき止め部30間等において露出している。こうした構成により、両せき止め部30間の空間24’は、リブ26の両端部間の空間(両せき止め部30間に対応する空間)を通じて、上述した第2溝部28に連通している。
上記のように構成された本実施形態のステアリングホイール12では、リム部13の製作に際し、(I)硬質部21の成形、(II)模様層35の転写、(III )装飾リング45の装着、(IV)軟質部31の成形、(V)皮革52の装着、の各工程がこの順で行なわれる。
(I)硬質部21の成形工程
この工程では、硬質部21の成形型(図示略)に、図2に示す芯金16がセットされる。成型型の型締め後、同成型型に硬質部21の成形材料が注入されて、リム部芯金17の所定の箇所(上部及び下部の2箇所)に硬質部21が成形される。その後に、硬質部21の設けられたリム部芯金17が成形型から取り出される。
(II)模様層35の転写工程
この工程では、凹凸等の三次元表面を有する被転写体に対し、木目模様等の模様を形成して加飾を行う方法である液圧転写法が実施される。この液圧転写法では、図7に示すように、転写槽に貯留された液体の液面に、その液体に溶解する材料からなり、かつ表面に模様層の印刷されたフィルム(転写フィルム)が浮かべられる。ここでは、転写槽に貯留された水55の液面(水面55A)に、水溶性材料であるポリビニルアルコール等からなり、かつ表面に模様層の印刷されたフィルム(転写フィルム41)が、その模様層を上にした状態で浮かべられる。転写フィルム41を湿潤させた状態で、その上方から被転写体(ここでは硬質部21のみが成形された状態のリム部芯金17)が、ステアリングシャフト11の軸線Lを水平、又は水平に対し若干傾斜させた状態で下降させられる。図7では、説明の便宜上、軸線Lを水平にした状態でリム部芯金17が下降させられるものとしている。硬質部21が着水した後も下降が続けられると、硬質部21が徐々に水55内に沈められる。
ここで、硬質部21は、前述したように、ステアリングシャフト11の軸線Lを含む面において略円形の断面を有している。そのため、転写フィルム41の浮かべられた水55中に硬質部21が沈められていくと、転写フィルム41に水圧が加わり、同転写フィルム41が硬質部21の形状に沿って変形して付着し、これに伴い模様層35が硬質部21の外表面に転写される。
この際、転写フィルム41は、図8に示すように中間部23の外表面とリブ26の外表面とに付着するが、それらの中間部23とリブ26との間(溝部24に対応する箇所)では転写フィルム41が硬質部21のいずれの箇所にも付着しない。一方、転写フィルム41は一般に伸びにくい性質を有している。そのため、転写フィルム41は、溝部24に対応する箇所で、図8において実線の太い矢印で示す水圧に耐えきれなくなると切断される(図8の二点鎖線参照)。この切断した箇所から、水55が溝部24内に入り込む。硬質部21を水中に沈めていくに従い、転写フィルム41の上記切断、及び水55の溝部24内への進入も進行する。
こうした現象が生じても、硬質部21が水55中に沈められる多くの過程では、図9に示すように、水55よりも先に転写フィルム41の切断近傍部分が硬質部21の外表面に付着するため、模様層35は綺麗に硬質部21に転写させられる。
また、硬質部21が水中に沈められる工程の終期には、図10において網点で示すように、溝部24内の水55が、小径部25上の両せき止め部30間の空間24’へ流入することが、一対のせき止め部30によって遮られる。これに伴い、上記空間24’から第2溝部28へ水55が流れることも抑制される。そのため、このときには、転写フィルム41の端縁41Aが互いに近づくように、同転写フィルム41を硬質部21に沿って回り込ませなければならず、その回り込みの分、転写フィルム41の硬質部21に付着するタイミングが遅くなるが、同タイミングよりも先に水55が硬質部21に付着することがなくなる。
ここで、転写フィルム41は水55を介しては硬質部21の外表面に付着できないため、仮に、水55が転写フィルム41よりも先に硬質部21に付着すると、転写フィルム41上の模様層35は硬質部21に転写されることなく水55と一緒に流れ出てしまう。しかし、本実施形態では、前述したように、水55がせき止め部30によってせき止められて、転写フィルム41よりも先に硬質部21に付着することがないため、転写フィルム41は、図11に示すように、硬質部21の内周側の箇所(略円形の断面の上部を含む箇所)に沿って回り込んで付着する。模様層35の端縁35Aは、転写の終期に綺麗に繋ぎ合わされた状態で硬質部21(中間部23)の外表面に転写される。このようにして、少なくとも硬質部21の外表面全体に模様層35が形成される。従来技術とは異なり、模様層35の端縁35Aが綺麗に繋ぎ合わされた状態で転写されないといった現象は起こりにくくなる。
(III )装飾リング45の装着工程
この工程では、硬質部21の中間部23と各小径部25上のリブ26との間の空間が溝部24として機能するとともに、リブ26と第2リブ27との間の空間が円環状の第2溝部28として機能する。
図5において実線で示すように、一対の分割片46が硬質部21の端部22(小径部25)の周りに配置される。各分割片46の突部47が溝部24に嵌合され、第2突部48が第2溝部28に嵌合されるとともに、突起が凹部29に嵌合される。これらの嵌合により、図5において二点鎖線で示すように、リブ26、溝部24、第2リブ27、第2溝部28といった、硬質部21の小径部25上にあるもの全てを覆い隠した状態で、同小径部25の周りに円環状の装飾リング45が形成される。さらに、両分割片46は、振動溶着、接着等の手段によって相互に接合される。
この状態では、溝部24及びリブ26は、小径部25の全周の多くの部分に設けられているため、小径部25の全周に設けられている場合ほどではないにせよ、同装飾リング45の硬質部21に対する位置決めをする機能と、同装飾リング45が硬質部21に対してガタつくのを抑制する機能とを充分に発揮する。
第2溝部28及び第2リブ27もまた、装飾リング45の硬質部21に対する位置決めをする機能と、同装飾リング45が硬質部21に対してガタつくのを抑制する機能とを充分に発揮する。
さらに、装飾リング45の突起と第2リブ27の凹部29との嵌合は、装飾リング45ががたつくのを抑制する機能を発揮する。
また、各分割片46が、強度の高い硬質部21の溝部24だけでなく第2溝部28にも嵌合されることで、装飾リング45の強度が高められる。
(IV)軟質部31の成形工程
この工程では、軟質部31の成形型(図示略)に、硬質部21及び模様層35を有し、かつ装飾リング45の装着されたリム部芯金17がセットされる。成形型の型締め後、同成形型に軟質部31の成形材料が注入されて、リム部芯金17の所定の箇所(左右両側部)に軟質部31が成形される(図3参照)。この際、装飾リング45とリム部芯金17との間に隙間がある場合には、上記成形材料がこの隙間を通って硬質部21側へ流入しようとする。しかし、硬質部21の端部22と装飾リング45とが、第2リブ27において嵌合していて密着している(隙間の少ない状態となっている)ため、成形材料の硬質部21側への流入がこの嵌合部分で遮られる。そして、軟質部31の成形後に、硬質部21、模様層35、軟質部31が設けられ、かつ装飾リング45の装着されたリム部芯金17が成形型から取り出される。
(V)皮革52の装着工程
この工程では、図3に示すように、各軟質部31の外表面の全面と、装飾リング45の軟質部31側の箇所の外表面とに皮革52が被せられる。皮革52の両外縁部が接近させられた状態で縫合される。また、皮革52の周方向についての端部が木目込み溝51に押し込まれ、同木目込み溝51の壁面に接着されることで、同皮革52が装飾リング45に係止される。
上述した(I)〜(V)の工程を順に経ることにより、外表面に模様層35が形成された硬質部21と、皮革52によって被覆された軟質部31と、それらの硬質部21及び軟質部31間に配置され、かつ自身の外表面に装飾の施された装飾リング45とを備えたリム部13が得られる。
そして、このように装飾リング45が設けられることで、模様層35と皮革52との間に装飾リング45による別の意匠面(金属調の光沢面)が現出する。
以上詳述した本実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)仮に、図6において二点鎖線で示すようにリブ26が円環状(無端状)をなしていて、なおかつ両せき止め部30が設けられていないとすると、硬質部21を水55に沈めていく過程で溝部24内に水55が流入した場合、二点鎖線の矢印で示すように、水55が両せき止め部30間の空間24’に流入して模様層35の転写に悪影響を及ぼす。
しかし、本実施形態では、溝部24を、小径部25のうち、模様層35の端縁35Aが繋ぎ合わされた状態で転写される予定の箇所の近傍とは異なる箇所にのみ設けるとともに、同溝部24の両端部に一対のせき止め部30を設けている。そのため、模様層35の端縁35Aの近傍部分が転写されるときには、水55を両せき止め部30によってせき止めて、同水55が上記空間24’に流入するのを遮ることができる。これに伴い、上記空間24’から第2溝部28へ水55が流れることも抑制することができる。その結果、空間24’の水55が転写フィルム41よりも先に硬質部21に付着する現象を起こりにくくし、転写フィルム41を硬質部21の内周側の箇所に回り込ませて綺麗に付着させることができる。
また、小径部25の外表面の一部にのみ溝部24のない箇所を設けているだけなので、同外表面の全周に溝部24が設けられる場合ほどではないにせよ、同溝部24が装飾リング45の硬質部21に対する位置決めをする機能と、同装飾リング45が硬質部21に対してガタつくのを抑制する機能とを発揮させることができる。
このように本実施形態によれば、溝部24の機能を損なうことなく、模様層35をその繋ぎ目においても硬質部21(中間部23)に確実に転写させることができる。
(2)リム部13の周方向についての他部を軟質部31によって構成し、この軟質部31に皮革52を被せ、さらに、同皮革52の周方向についての端部を装飾リング45の一部(軟質部31側の箇所)に被せて同装飾リング45の木目込み溝51に係止している(図3参照)。このため、模様層35と皮革52との間に装飾リング45による別の意匠面を現出させ、リム部13の意匠を、模様層35と皮革52とが隣り合うものよりも変化に富んだものにして、意匠性を高めることができる。
(3)硬質部21の各端部22を、中間部23よりも径の小さな小径部25としている。この小径部25における中間部23との境界部近傍に、小径部25よりも大径で、かつ中間部23よりも小径のリブ26を設けている(図5参照)。そのため、このリブ26と中間部23との間の空間により溝部24を成立させることができる。さらに、各分割片46の突部47を溝部24に嵌合させることで、リブ26及び溝部24を隠した状態で装飾リング45を小径部25の周りに装着することができる。
(4)小径部25におけるリブ26と軟質部31との間に、小径部25よりも大径で、かつ軟質部31よりも小径の第2リブ27を設けている(図3参照)。また、リブ26及び第2リブ27間の円環状の第2溝部28に、各分割片46の第2突部48を嵌合させている。そのため、装飾リング45を、リブ26及び溝部24に加え、第2リブ27及び第2溝部28をも覆い隠した状態で小径部25の周りに装着することができるほか、装飾リング45の強度を高めることができる。そのため、車両が夏期の炎天下で駐車されて、車内が高温になった場合等において、装飾リング45に係止された皮革52が熱等により収縮して引っ張り力が作用しても、装飾リング45が変形するのを抑制し、皮革52を装飾リング45に係止された状態に保持することができる。
(5)小径部76上であって、両せき止め部30間等を切欠くことによって、小径部76の外表面を両せき止め部30間等で露出させている。そして、同両せき止め部30間の空間24’を、リブ26の端部間の空間を通じて第2溝部28に連通させている。そのため、両せき止め部30間等を切欠かずに埋めた場合よりも、少ない硬質樹脂材料で硬質部21を形成することが可能となり、リム部13の軽量化や製造コストの低減を図ることができる。
(6)ここで、上述した(1)の効果は、両せき止め部30間等の形態に拘わらず、すなわち、両せき止め部30間等が埋まっていても、切欠かれて小径部25が露出していても、溝部24の両端部がせき止め部30によって塞がれている限り得られる。
しかし、両せき止め部30間等が切欠かれていて小径部25が露出している場合には、切欠かれず両せき止め部30間等が埋まっている場合よりも、第2溝部28において転写フィルム41が切断されにくくなる。
より詳しくは、図12(A)は、硬質部21の端部22(小径部25)について、両せき止め部30間等が切欠かれている場合(本実施形態がこれに該当する)のその切欠き部分での断面を示している。この場合、中間部23の角部23Cと第2リブ27の第2溝部28側の角部27Cとの間では、転写フィルム41は硬質部21のいずれの箇所にも付着せず、宙に浮いた状態で張られる。転写フィルム41において、この浮いた箇所の長さをL1とする。また、転写フィルム41が、上記両角部23C,27C間において第2溝部28等の壁面に貼り付くために伸びなければならない範囲の長さをl1とする。この場合の転写フィルム41の伸び率S1はl1/L1で表すことができる。
一方、図12(B)は、硬質部21の端部22(小径部25)について、両せき止め部30間等が切欠かれず、埋められている場合において、切欠かれず残っている箇所(残部56)での断面を示している。この場合、残部56の第2溝部28側の角部56Cと第2リブ27の第2溝部28側の角部27Cとの間では、転写フィルム41は硬質部21のいずれの箇所にも付着せず、第2溝部28において宙に浮いた状態で張られる。転写フィルム41において、この浮いた箇所の長さをL2とする。また、転写フィルム41が、上記両角部56C,27C間において第2溝部28の壁面に貼り付くために伸びなければならない範囲の長さをl2とする。この場合の転写フィルム41の伸び率S2はl2/L2で表すことができる。
これらの伸び率S1,S2の大小関係は、第2リブ27の高さ(小径部25からの突出長(第2リブ27の外径))の影響を受ける。本実施形態のように、第2リブ27がリブ26(残部56)よりも低い(小径である)ときには、S1<S2の関係が成立する。因みに、この関係は、第2リブ27がリブ26(残部56)と同じ高さ(同一径)のときにも成立する。さらに、リブ26が第2リブ27に対し極端に低くなる(小径になる)と、上記の関係は成立しなくなる。そのため、図12(A)の場合には、転写フィルム41は壁面に貼り付くために、(B)の場合よりも伸びなくてもよく、切断されにくい。
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・リム部芯金17上における硬質部21及び軟質部31の周方向の位置を上記実施形態とは異なる位置に変更してもよい。
・リム部芯金17上における硬質部21及び軟質部31を上記実施形態とは異なる数、例えば1つずつ、又は3つずつ設けてもよい。この場合、スポーク部15の本数等に応じて硬質部21及び軟質部31の各数を設定してもよい。
・軟質部31及び装飾リング73の一部は、皮革52によって被覆されず、露出するものであってもよい。
・模様層35は、上記実施形態とは異なり、硬質部21の外表面にのみ形成されてもよい(リム部芯金17の外表面に形成されなくてもよい)。
・模様層35の外表面に、ポリウレタン、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂等からなる透明なコーティング層をさらに設けて、同模様層35を保護するようにしてもよい。
・模様層35の模様は、木目模様とは異なるものであってもよい。
・硬質部21として、合成樹脂とは異なる硬質材料、例えば金属によって形成されたものを用いてもよい。装飾リング45(分割片46)についても、同様の変更が行なわれてもよい。
・装飾リング45を3つ以上の分割片46によって構成してもよい。
・装飾リング45として、上記実施形態とは異なる断面形状を有するものを用いてもよい。
・両せき止め部30間の空間24’、及びリブ26の端部間の空間を埋めて、小径部25が両せき止め部30間で露出しないようにしてもよい。また、この場合には、上述した伸び率S2が図12(B)で示すものよりも大きくならない範囲で、第2リブ27の小径部25からの突出長(第2リブ27の外径)を変更することが望ましい。
・水以外の液体を用いて液圧転写法を実施してもよい。
・本発明は、車両に限らず、航空機、船舶等の他の乗り物における操舵装置のステアリングホイールに適用することもできる。
その他、前記各実施形態から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに記載する。
(A)請求項5に記載のステアリングホイールにおいて、前記小径部からの前記第2リブの突出長は、同小径部からの前記リブの突出長よりも小さく設定されている。
上記の構成によれば、第2溝部における転写フィルムの伸び率を小さくし、同第2溝部で転写フィルムが切断されるのを抑制することができる。
本発明を具体化した一実施形態におけるステアリングホイールの概略正面図。 図1のステアリングホイールにおける芯金を示す正面図。 リム部における装飾リング近傍部分の断面構造を示す部分断面図。 図3に対応する図であり、リム部芯金上に硬質部が成形され、かつ模様層が転写された状態を示す部分断面図。 硬質部に装飾リングが装着される前の状態を、図3とは異なる断面において示す部分断面図。 リム部芯金上に硬質部が成形され、かつ模様層が転写された状態を示す部分斜視図。 硬質部等に模様層が転写される直前の状態を、図4のY−Y線に沿った断面において示す部分断面図。 硬質部の端部が水中に沈められる過程で転写フィルムが水圧によって切断される様子を示す部分断面図。 硬質部の端部が水中に沈められる途中の状態を、図7と同じ断面において示す部分断面図。 硬質部の端部の大部分が水中に沈められたときに、溝部内に流入する水がせき止め部でせき止められる様子を、図7と同じ断面において示す部分断面図。 硬質部の端部の全体が水中に沈められたときの状態を、図7と同じ断面において示す部分断面図。 硬質部の端部が水中に沈められる際の同端部の内周側部分を示す図であり、(A)は、両せき止め部間等が切欠かれる場合の転写フィルムの伸び率を説明する部分断面図、(B)は、切欠かれない場合の転写フィルムの伸び率を説明する部分断面図。 従来技術を示す図であり、図3に対応するリム部の部分断面図。 従来技術を示す図であり、図4に対応する部分断面図。 従来技術を示す図であり、図6に対応する部分斜視図。 従来技術を示す図であり、硬質部等に模様層が転写される途中の状態を、図14のZ−Z線に沿った断面において示す部分断面図。
符号の説明
11…ステアリングシャフト、12…ステアリングホイール、13…リム部、21…硬質部、22…硬質部の端部、23…硬質部の中間部、24…溝部、24’…空間、25…小径部、26…リブ、27…第2リブ、28…第2溝部、30…せき止め部、31…軟質部、35…模様層、35A,41A…端縁、41…転写フィルム、45…装飾リング、46…分割片、52…皮革、55…水(液体)、L…ステアリングシャフトの軸線。

Claims (5)

  1. ステアリングシャフトの軸線を中心とする円環状のリム部を備え、
    円環状をなす前記リム部のその円環の周方向についての一部が他部よりも硬い硬質部により構成され、
    前記硬質部の各端部には、前記軸線を含む面における断面の外縁に沿って延びる溝部が設けられ、
    転写フィルムを浮かべた液体中に前記硬質部を沈める液圧転写法が行なわれることにより、同転写フィルム上の模様層が前記硬質部の外表面に転写されるとともに、同転写の終期に前記模様層の端縁が繋ぎ合わされ、
    さらに、少なくとも自身の外表面に装飾の施された複数の分割片が、前記硬質部の前記端部の周りに配置されて前記溝部に嵌合されることにより、前記硬質部の前記端部を被覆する装飾リングが形成されたステアリングホイールであって、
    前記溝部は、前記硬質部の前記端部のうち、前記模様層の前記端縁が繋ぎ合わされた状態で転写される予定の箇所の近傍とは異なる箇所にのみ設けられるとともに、同溝部の両端部にはせき止め部が設けられていることを特徴とするステアリングホイール。
  2. 円環状をなす前記リム部のその円環の周方向についての他部は、前記硬質部よりも柔らかい軟質部により構成され、
    前記軟質部には皮革が被せられ、さらに、同皮革の端部が前記装飾リングの一部に被せられて同装飾リングに係止されている請求項1に記載のステアリングホイール。
  3. 前記リム部は、前記軸線を含む面において略円形の断面を有しており、前記硬質部の各端部には、同硬質部の両端部間の中間部よりも径の小さな小径部が設けられており、同小径部において前記中間部との境界部近傍には、前記小径部よりも大径で、かつ前記中間部よりも小径のリブが設けられており、前記リブ及び前記中間部間の空間により前記溝部が構成されている請求項1又は2に記載のステアリングホイール。
  4. 前記小径部において、前記リブと前記軟質部との間には、前記小径部よりも大径で、かつ前記軟質部よりも小径の第2リブが設けられており、
    前記リブ及び前記第2リブ間の円環状の第2溝部に、前記装飾リングの前記分割片が嵌合されている請求項3に記載のステアリングホイール。
  5. 前記小径部の外表面は前記両せき止め部間で露出しており、同両せき止め部間の空間は前記第2溝部に連通している請求項4に記載のステアリングホイール。
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