JP2010098650A - フェージングシミュレータおよび無線通信機器試験システム - Google Patents

フェージングシミュレータおよび無線通信機器試験システム Download PDF

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Abstract

【課題】フェージングシミュレータにおけるクリッピング処理の状態を容易に把握でき、誤った測定を行う可能性を低減する。
【解決手段】フェージングシミュレータ30は、入力されるデータ信号Daに対して所望のフェージング処理を施し、そのフェージング処理後のデータ信号DbをD/A変換器23の桁数Nより多いM桁で出力するフェージング処理部31と、そのフェージング処理部31の出力データ信号Dbに対してN桁で示される特定値を上限値とするクリップ処理を行い、そのクリップ処理して得られたデータ信号を出力するクリップ処理部33と、クリップ処理部33でクリップ処理されたデータの頻度を求めるクリップ頻度検出部35と、クリップ頻度検出部35の検出結果を表示する表示部45と備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信機器の間で生じるフェージングを模擬的に与えた信号を生成するフェージングシミュレータにおいて、フェージング処理により生じるクリッピングの状態を測定者が把握でき、誤った測定を行わないようにするための技術に関する。
無線通信機器の間で生じるフェージングを模擬的に与えた信号を生成するフェージングシミュレータでは、送信側と受信側とが単一の伝搬ルートで通信を行う際に、その一方側が移動端末で移動するような場合と、複数の異なる伝搬ルートを経て互いに干渉し合う電波で通信を行う場合(マルチパス)とがあるが、このマルチパスを模擬したフェージングの場合、入力信号に対してそれぞれ異なる遅延と減衰、および雑音の付加を行ってからそれらの信号を加算して得ている。
上記のように入力信号にフェージングを与えるフェージングシミュレータは、例えば次の特許文献1に開示されている。
特開平11−281697号公報
上記したようなマルチパスを模擬してフェージング処理されたデータ信号の振幅の最大値は、元の信号より大きくなる。
このフェージング処理された信号は、D/A変換処理によりアナログ信号に変換されてから、試験対象の無線機器が送受信する高周波帯に変換される。
したがって、フェージング処理されたデータ信号を扱うD/A変換器は、元のデータ信号のより桁数の多いダイナミックレンジの大きいものが必要とされるが、データのサンプリングレートが高速化してきているのに対し、その高速なサンプリングレート(クロックレート)に対応したD/A変換器は桁数が制限されてしまい、現状では10数ビットが限度となる。
特に、フェージング処理されたデジタル変調信号の実効値とピーク値の比(クレストファクタ)は大きくなる。そして、そのピーク値をD/A変換器の桁数以下となるように入力信号のレベルを低下させてしまうと、送信信号の実効値(平均値)が低下してしまい、S/Nの低い信号で測定を行わなければならない。
そこで、一般的には、フェージング処理で得られた信号のピーク値が、D/A変換器の桁数で決まる最大値を越える場合については、その最大値によるクリップ処理を行って、信号の実効値を大きく低下させない状態で測定することが行われている。
特に、基地局装置の機能を有する信号発生装置の信号発生部とD/A変換器の間に外付けするような形式のフェージングシミュレータの場合には、出力するデータ信号の桁数をD/A変換器の桁数に合わせる必要があり、上記クリッピング処理が必須となる。
ところが従来のフェージングシミュレータでは、実際に入力された信号についてのクリッピング処理がどのような頻度で行われているかを把握することができず、測定対象の無線機器にデータ誤りが発生した場合に、その無線機器に与える信号のS/Nが低いのか、クリッピングによるものか、フェージングによるものかを判別することが困難であり、誤った測定を行う可能性があった。
本発明は、この問題を解決し、フェージングシミュレータにおけるクリッピング処理の状態を容易に把握でき、誤った測定を行う可能性を低減されたフェージングシミュレータおよび無線通信機器試験システムを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1のフェージングシミュレータは、
入力されるデータ信号に対して所望のフェージング処理を施し、該フェージング処理後のデータ信号をM桁(Mは複数)で出力するフェージング処理部(31)と、
前記フェージング処理部の出力データ信号に対して前記M桁より少ないN桁(Nは複数)で示される特定値を上限値とするクリップ処理を行い、該クリップ処理して得られたデータ信号を出力するクリップ処理部(33)と、
前記クリップ処理部でクリップ処理されたデータの頻度を求めるクリップ頻度検出部(35)と、
前記クリップ頻度検出部の検出結果を表示する表示部(45)とを備えている。
また、本発明の請求項2のフェージングシミュレータは、請求項1記載のフェージングシミュレータにおいて、
前記クリップ頻度検出部は、
前記クリップ処理部によってクリップ処理されたデータ信号のクリップ処理前の値と、前記上限値以上の所定のしきい値(La〜Lb)とを比較するレベル比較手段(36a〜36c)と、
前記レベル比較手段でデータ信号のクリップ処理前の値が前記所定のしきい値を越えた回数を計数する計数手段(38a〜38c)と、
クリップ処理されたデータの頻度を、前記計数手段の計数結果に基づいて前記所定のしきい値を境界とするレベル範囲毎に求める頻度算出手段(40)とを有していることを特徴とする。
また、本発明の請求項3のフェージングシミュレータは、請求項1または請求項2記載のフェージングシミュレータにおいて、
前記表示部は、前記クリップ頻度検出部の検出結果の時間経過に対する変化を示すグラフを表示することを特徴とする。
また、本発明の請求項4のフェージングシミュレータは、請求項2記載のフェージングシミュレータにおいて、
前記表示部は、前記クリップ頻度検出部の検出結果の時間経過に対する変化を示すグラフを前記レベル範囲毎の頻度の内訳が識別できる状態で表示することを特徴とする。
また、本発明の請求項5のフェージングシミュレータは、請求項2記載のフェージングシミュレータにおいて、
前記表示部は、前記クリップ頻度検出部の検出結果のうち指定された時間帯における前記レベル範囲毎の頻度をグラフで表示することを特徴とする。
また、本発明の請求項6の無線通信機器試験システムは、
試験用のデータ信号を出力するデータ信号発生部(22)と、
前記データ信号を受けて所望のフェージング処理を施し、該フェージング処理後のデータ信号をN桁で出力するフェージングシミュレータ(30)と、
前記フェージングシミュレータから出力されたN桁のデータ信号をアナログ信号に変換するD/A変換器(23)と、
前記D/A変換器の出力信号を、試験対象の無線通信機器が受信可能な周波数帯に変換して出力する周波数変換部(24)とを備えた無線通信機器試験システムにおいて、
前記フェージングシミュレータは、
入力される前記データ信号に対して所望のフェージング処理を施し、該フェージング処理後のデータ信号を前記N桁より多いM桁(Mは複数)で出力するフェージング処理部(31)と、
前記フェージング処理部の出力データ信号に対して前記N桁で示される特定値を上限値とするクリップ処理を行い、該クリップ処理して得られたデータ信号を出力するクリップ処理部(33)と、
前記クリップ処理部でクリップ処理されたデータの頻度を求めるクリップ頻度検出部(35)と、
前記クリップ頻度検出部の検出結果を表示する表示部(45)と備えていることを特徴とする。
また、本発明の請求項7の無線通信機器試験システムは、請求項6記載の無線通信機器試験システムにおいて、
前記フェージングシミュレータの前記クリップ頻度検出部は、
前記クリップ処理部によってクリップ処理されたデータ信号のクリップ処理前の値と、前記上限値以上の所定のしきい値(La〜Lb)とを比較するレベル比較手段(36a〜36c)と、
前記レベル比較手段でデータ信号のクリップ処理前の値が前記所定のしきい値を越えた回数を計数する計数手段(38a〜38c)と、
クリップ処理されたデータの頻度を、前記計数手段の計数結果に基づいて前記所定のしきい値を境界とするレベル範囲毎に求める頻度算出手段(40)とを有していることを特徴とする。
また、本発明の請求項8の無線通信機器試験システムは、請求項6または請求項7記載の無線通信機器試験システムにおいて、
前記フェージングシミュレータの前記表示部は、前記クリップ頻度検出部の検出結果の時間経過に対する変化を示すグラフを表示することを特徴とする。
また、本発明の請求項9の無線通信機器試験システムは、請求項7記載の無線通信機器試験システムにおいて、
前記フェージングシミュレータの表示部は、前記クリップ頻度検出部の検出結果の時間経過に対する変化を示すグラフを前記レベル範囲毎の頻度の内訳が識別できる状態で表示することを特徴とする。
また、本発明の請求項10の無線通信機器試験システムは、請求項7記載の無線通信機器試験システムにおいて、
前記フェージングシミュレータの表示部は、前記クリップ頻度検出部の検出結果のうち指定された時間帯における前記レベル範囲毎の頻度をグラフで表示することを特徴とする。
このように本発明では、クリップ処理部でクリップ処理されたデータの頻度を求め、その結果を表示する構成であるため、フェージングシミュレータにおけるクリッピング処理の状態を容易に把握でき、誤った測定を行う可能性を格段に低くすることができる。
また、上限値以上のしきい値とデータ信号のクリップ処理前の値とのレベル比較によってそのしきい値を境界とするレベル範囲毎にクリップ処理されたデータの頻度を求めるものでは、クリップ処理前のデータの値の状態をより詳しく把握でき、さらに誤った測定を行う可能性を低くすることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した無線通信機器試験システム20の全体構成を示している。
この無線通信機器試験システム20は、被試験装置1と無線による通信が可能な擬似基地局装置の送信部21と、それに外付けするフェージングシミュレータ30とで構成されている。なお、送信部21とフェージングシミュレータ30が同一筐体内に一体的に構成された装置であってもよい。
送信部21のデータ信号発生部22は、試験に用いるL桁(例えばL=N=14ビットでNは後述のD/A変換23の桁数)のデータ信号Da(ベースバンド信号)を所定のビットレートで発生して、外付け型のフェージングシミュレータ30に入力する。
なお、ここでは説明を簡単にするために、L=N桁とし、データ信号Daを0以上のN桁の単成分データとして扱うが、正負を含むN桁の単成分データあるいは、直交成分I、Qの各N桁のデータの場合であってもよい。また、フェージングシミュレータ30に与えるデータ信号の桁数Lは必ずしもD/A変換器23の桁数Nに等しい必要はない(ただし後述するMに対し、M>L)。ただし、フェージングシミュレータ30を用いないでデータ信号発生部22からD/A変換器23へデータ信号を直接与える場合にはL=Nとなる。
フェージングシミュレータ30は、データ信号Daをフェージング処理部31で受け、フェージング条件設定部32によって設定されたフェージング処理を施し、そのフェージング処理で得られたM桁のデータ信号Dbを、クリップ処理部33およびクリップ頻度検出部35に出力する。なお、フェージング条件の設定処理は操作部48の操作などによって行えるようになっている。
ここで、前記したように、フェージング処理でマルチパスが設定された場合、データ信号Daに対してそれぞれ異なる遅延、減衰および雑音が付与され、それらが加算合成されてデータ信号Dbが生成されることになる。このデータ信号Dbの生成の際に、その実効値が元の桁数(L=N)の範囲内に十分入るように全体の利得や各パスの減衰が設定されているが、パスが増えた分、合成されたデータ信号Dbのレベルのダイナミックレンジは大きくなり、桁数(L=N)の範囲に入らない成分も生じるので、フェージング処理部31では得られるデータ信号Dbに数桁の余裕を与えている(例えばN<M=16ビット)。
これに対して、送信部21のD/A変換器23の桁数はMより少ないNとなっているので、フェージング処理部31から出力されたM桁のデータ信号Dbをそのまま与えることはできない。
このために、クリップ処理部33によりM桁のデータ信号Dbに対するクリップ処理を行って、D/A変換器23が扱えるN桁のデータ信号Dcに変換し、これを送信部21のD/A変換器23に与える。
このクリップ処理は、最も単純には、N桁で表されるデータの最大値(2−1)を上限値Lmとし、この上限値Lmと入力されるM桁のデータ信号Dbの値を比較(N+1〜M桁までに「1」があるか否かを調べる)し、この上限値Lmを越えるデータ信号Dbについては、そのデータを、上限値Lmを表すデータ(この場合Nビット全て「1」のデータ)に変更して出力し、この上限値Lmを越えないデータ信号Dbについては、M桁のデータ信号Dbのうち、最下位からN桁までのデータをそのまま出力する。
なお、ここでは上限値LmをN桁で表されるデータの最大値(2−1)に設定する場合について説明するが、デジタル値で上限値をクリップしてもアナログ信号に変換したときに内部のフィルタの応答特性により上限値を越える場合が生じ、それが問題になる場合には、そのフィルタの応答特性によるレベルの増減を見込んで上限値を変えてもよい。例えば、上限値LmをN桁で表されるデータの最大値(2−1)の1/2(−6dB)に設定してもよい。
このようにクリップ処理されたN桁のデータ信号Dcは、送信部21のN桁のD/A変換器23に入力されてアナログ信号Aに変換され、周波数変換部24に入力されて、試験対象の無線通信機器1が受信可能な周波数帯に変換され、試験対象の無線通信機器1に送信される。
一方、このフェージングシミュレータ30には、クリップ処理部33でクリップ処理されたデータ信号の頻度を求めるクリップ頻度検出部35と、その検出結果を表示するための表示部45が設けられている。
クリップ頻度検出部35は、単にクリップ処理されたデータの数(頻度)だけでなく、そのデータのクリップ前の値がどのレベル範囲にあるか(つまりレベル分布)を把握できるように複数(ここでは3つ)のレベル比較器36a、36b、36cを有している。
各レベル比較器36a〜36cには、それぞれ異なるしきい値La、Lb、Lcがしきい値設定器37により設定されている。
ここで、例えばしきい値Laは、前記したクリップ処理部33で用いた上限値Lm以上の値を用いる。例えば上限値Lmに等しいしきい値Laを基準(0dB)として設定され、しきい値Lbにはその2倍の値2Lm(6dB)、しきい値Lcにはさらにその2倍の値4Lm(12dB)が設定されているものとする。なお、上限値を越える頻度についてのみ把握する場合には上限値Lmに等しいしきい値Laによるレベル比較器だけよく、6dB、12dBのレベル比較は不要である。また、しきい値を6dBのみにしてもよく、その数をさらに増やす、例えば3dB単位に4段階にする等してもよい。
各レベル比較器36a〜36cは、例えば入力するデータ信号Dbがそれぞれのしきい値La、Lb、Lcより大きいときパルスを1つ出力し、入力するデータ信号Dbがそれぞれのしきい値La、Lb、Lc以下のときにはパルスを出力しない。
このレベル比較器36a〜36cが出力するパルスはそれぞれ計数器38a〜38cによって計数され、その計数値Ua〜Ucが頻度算出部40に入力される。したがって、この計数値Ua〜Ucは、前記した各しきい値La〜Lcを境界とするレベル範囲毎のクリップ処理されたデータの数(頻度)を示している。
つまり、クリップ前の値が0dB(上限値Lm)を越えるレベル範囲のデータ数がUa、クリップ前の値が6dBを越えるレベル範囲のデータ数がUb、クリップ前の値が12dBを越えるレベル範囲のデータ数がUcである。
なお、ここで、0dB、6dBおよび12dBを越えるレベル範囲の各頻度を求めているが、0〜6dBのレベル範囲のデータ数(Ua−Ub)、6〜12dBのレベル範囲のデータ数(Ub−Uc)、12dB以上のレベル範囲のデータ数Ucから頻度を求めてもよい。
また、計数器39は、各レベル比較器36a〜36cに入力されるデータ信号Dbの数Wを計数し頻度算出部40に入力する。
頻度算出部40は、4つの計数器38a〜38c、39の出力に基づいて、クリップ処理されたデータの頻度を算出する。
この頻度の算出は、各計数器38a〜38c、39を一定時間T(例えば1秒)経過する毎にリセット信号Rでリセットし、そのT時間に得られる各計数出力Ua〜Uc、Wを求めて図示しないメモリに順次記憶し、各しきい値を境界とするレベル範囲毎の頻度Ha〜Hcを次のように求める。
Ha=Ua/W
Hb=Ub/W
Hc=Uc/W
平均値算出部41は、上記のようにして得られた単位時間当たりのクリップ頻度に対する平均化演算を行う。
例えば、単位時間(この場合1秒)当たりの頻度Aa(1)〜Ac(1)と、その頻度についての所定時間、例えば10秒、60秒の移動平均Aa(10)〜Ac(10)、Aa(60)〜Ac(60)を算出する。
この上記のようにして得られたレベル範囲毎の頻度あるいは平均値算出部41で得られた各頻度の移動平均は、表示部45の表示制御部45aに入力され、操作部48によって指定された表示形態でクリップ頻度の情報が表示器45bに表示される。
例えば、数値一覧表示が指定された場合には、図2のように、単位時間当たりのクリップの平均と移動平均が一覧表示される。
これらの表示を確認することで、クリップされたデータの頻度が全体でどの程度あり、クリップ前の値の割合も容易に把握することができる。
したがって、例えば0dBを越える範囲のクリップ頻度が異常に小さい場合には、データ信号Dcの実効値が低下している可能性があり、それによるS/N低下に起因して測定対象の無線通信機器1での誤りが多く発生する可能性が高いと判断することができる。この場合、例えばフェージング処理部31の利得を上げる調整を行うことで正しい測定を行うことができる。
また、逆に例えば0dBを越える範囲のクリップ頻度が異常に大きい場合には、データ信号Dcの実効値がクリップレベル(上限値)に近くなっている可能性があり、そのクリップによるデータの誤りが多く発生して測定対象の無線通信機器1で誤りが多く発生する可能性が高いと判断することができる。この場合、例えばフェージング処理部31の利得を下げる調整を行うことで正しい測定を行うことができる。
また、上記のような数値の一覧表示だけでなくグラフ表示も可能になっている。例えば、クリップ前の値が0dBを越えるクリップ頻度Haの時間変動表示が指定された場合、図3に示すように、各時間(Tあるいはその整数倍)の0dBを越える頻度Haの時間変動が棒グラフ表示される。なお、他のレベル範囲のクリップ頻度Hb、Hcのグラフも指定可能であり、それらを同一画面に時間軸を揃えて並べて表示してもよい。
また、ある時間帯の個別頻度表示を指定すると、図4のように、指定された時間帯における各レベル範囲のクリップ頻度Ha、Hb、Hcを棒グラフ表示する。
また、全クリップ頻度の時間変動表示が指定されると、図5のように、各時間の各レベル範囲毎のクリップ頻度が内訳表示された棒グラフが表示される。
このようにグラフ化された表示を確認することで、クリップの頻度の状態をより直感的に把握することができ、しかも、そのクリップ前の値の分布も容易に把握できる。
上記説明では、N桁のデータ信号を0以上の単成分として説明していたが、正負の符号を含めてその絶対値がN桁で表されるデータ信号の場合には、上記クリップ処理および表示処理を絶対値に対して行えばよい。
また、直交するI成分とQ成分のデータをデータ信号発生部22からそれぞれN桁で生成している場合、上記クリップ処理を、I成分とQ成分についてそれぞれ行う。この場合、例えば図6の(a)のように、データ信号DbのI成分IbとQ成分Qbで決まる位相角φを維持し、両成分の振幅が上限値Lm以下となるようなデータ信号DcのI成分Ic′とQ成分Qc′とを出力するのが理想的である。
ただし、この場合位相角φの演算が必要となり、処理が複雑化する。また振幅がクリップされている部分は復調時にエラーが発生する部分であるから、位相を正しく保持しないでもよい場合も考えられる。
したがって、例えば図6の(b)のように、単純にデータ信号DbのI成分IbとQ成分Qbのうち、上限値Lmを越えているI成分Ibの値を上限値Lmと等しくなるI成分Ib′に変更する処理を行ってもよい。この場合、位相が元の値φからφ′に変化してしまうが、位相角φの演算が不要で、処理が極めて簡単となり、装置構成上でのメリットは大きい。
なお、上記のようにI成分とQ成分からなるデータ信号を扱う場合、クリップ頻度は、成分毎に前記同様に各レベル範囲について頻度を求めてその結果を表示すればよい。この表示は、I成分とQ成分のどちらか一方のクリップ頻度を選択的に表示してもよく、I成分とQ成分の両方のクリップ頻度を並べて表示してもよい。また、I成分とQ成分のクリップ頻度で論理和をとり(つまりI成分とQ成分とがともにクリップされた場合の数を検出し)、その結果を表示してもよい。
なお、上述の例では、データ信号発生部22が発生するデータ信号の桁数LがNに等しいとして説明したが、前記したように、Lは必ずしもD/A変換器23の桁数Nに等しい必要はなく、フェージングシミュレータ30の入力として許容される桁数の範囲内であればよい。
本発明の実施形態の構成を示す図 実施形態の測定結果の表示例を示す図 実施形態の測定結果の表示例を示す図 実施形態の測定結果の表示例を示す図 実施形態の測定結果の表示例を示す図 I、Q直交成分に対するクリップ処理の方法を示す図
符号の説明
20……無線通信機器試験システム、21……送信部、22……データ信号発生部、23……D/A変換器、24……周波数変換部、30……フェージングシミュレータ、31……フェージング処理部、32……フェージング条件設定部、33……クリップ処理部、35……クリップ頻度検出部、36a〜36c……レベル比較器、37……しきい値設定器、38a〜38c、39……計数器、40……頻度算出部、41……平均値算出部、45……表示部、48……操作部

Claims (10)

  1. 入力されるデータ信号に対して所望のフェージング処理を施し、該フェージング処理後のデータ信号をM桁(Mは複数)で出力するフェージング処理部(31)と、
    前記フェージング処理部の出力データ信号に対して前記M桁より少ないN桁(Nは複数)で示される特定値を上限値とするクリップ処理を行い、該クリップ処理して得られたデータ信号を出力するクリップ処理部(33)と、
    前記クリップ処理部でクリップ処理されたデータの頻度を求めるクリップ頻度検出部(35)と、
    前記クリップ頻度検出部の検出結果を表示する表示部(45)とを備えたフェージングシミュレータ。
  2. 前記クリップ頻度検出部は、
    前記クリップ処理部によってクリップ処理されたデータ信号のクリップ処理前の値と、前記上限値以上の所定のしきい値(La〜Lb)とを比較するレベル比較手段(36a〜36c)と、
    前記レベル比較手段でデータ信号のクリップ処理前の値が前記所定のしきい値を越えた回数を計数する計数手段(38a〜38c)と、
    クリップ処理されたデータの頻度を、前記計数手段の計数結果に基づいて前記所定のしきい値を境界とするレベル範囲毎に求める頻度算出手段(40)とを有していることを特徴とする請求項1記載のフェージングシミュレータ。
  3. 前記表示部は、前記クリップ頻度検出部の検出結果の時間経過に対する変化を示すグラフを表示することを特徴とする請求項1または請求項2記載のフェージングシミュレータ。
  4. 前記表示部は、前記クリップ頻度検出部の検出結果の時間経過に対する変化を示すグラフを前記レベル範囲毎の頻度の内訳が識別できる状態で表示することを特徴とする請求項2記載のフェージングシミュレータ。
  5. 前記表示部は、前記クリップ頻度検出部の検出結果のうち指定された時間帯における前記レベル範囲毎の頻度をグラフで表示することを特徴とする請求項2記載のフェージングシミュレータ。
  6. 試験用のデータ信号を出力するデータ信号発生部(22)と、
    前記データ信号を受けて所望のフェージング処理を施し、該フェージング処理後のデータ信号をN桁で出力するフェージングシミュレータ(30)と、
    前記フェージングシミュレータから出力されたN桁のデータ信号をアナログ信号に変換するD/A変換器(23)と、
    前記D/A変換器の出力信号を、試験対象の無線通信機器が受信可能な周波数帯に変換して出力する周波数変換部(24)とを備えた無線通信機器試験システムにおいて、
    前記フェージングシミュレータは、
    入力される前記データ信号に対して所望のフェージング処理を施し、該フェージング処理後のデータ信号を前記N桁より多いM桁(Mは複数)で出力するフェージング処理部(31)と、
    前記フェージング処理部の出力データ信号に対して前記N桁で示される特定値を上限値とするクリップ処理を行い、該クリップ処理して得られたデータ信号を出力するクリップ処理部(33)と、
    前記クリップ処理部でクリップ処理されたデータの頻度を求めるクリップ頻度検出部(35)と、
    前記クリップ頻度検出部の検出結果を表示する表示部(45)と備えていることを特徴とする無線通信機器試験システム。
  7. 前記フェージングシミュレータの前記クリップ頻度検出部は、
    前記クリップ処理部によってクリップ処理されたデータ信号のクリップ処理前の値と、前記上限値以上の所定のしきい値(La〜Lb)とを比較するレベル比較手段(36a〜36c)と、
    前記レベル比較手段でデータ信号のクリップ処理前の値が前記所定のしきい値を越えた回数を計数する計数手段(38a〜38c)と、
    クリップ処理されたデータの頻度を、前記計数手段の計数結果に基づいて前記所定のしきい値を境界とするレベル範囲毎に求める頻度算出手段(40)とを有していることを特徴とする請求項6記載の無線通信機器試験システム。
  8. 前記フェージングシミュレータの前記表示部は、前記クリップ頻度検出部の検出結果の時間経過に対する変化を示すグラフを表示することを特徴とする請求項6または請求項7記載の無線通信機器試験システム。
  9. 前記フェージングシミュレータの表示部は、前記クリップ頻度検出部の検出結果の時間経過に対する変化を示すグラフを前記レベル範囲毎の頻度の内訳が識別できる状態で表示することを特徴とする請求項7記載の無線通信機器試験システム。
  10. 前記前記フェージングシミュレータの表示部は、前記クリップ頻度検出部の検出結果のうち指定された時間帯における前記レベル範囲毎の頻度をグラフで表示することを特徴とする請求項7記載の無線通信機器試験システム。
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