JP2010098001A - 半導体レーザ装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ装置およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】窒化物半導体レーザ素子をマウント部材に実装する構造での歩留まりが下がる問題を解決できる半導体レーザ装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】窒化物半導体レーザ装置は、サブマウント2と、サブマウント2の表面に半田4で実装され、窒化物半導体からなる側面を有する窒化物半導体レーザ素子1と備えている。この窒化物半導体レーザ素子1の側面の一部は誘電体膜117にて覆われている。これにより、半田4が窒化物半導体レーザ素子1の側面の一部に付着しないようにして、その付着によるp−n短絡の発生を防ぐことができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、III−V族窒化物半導体からなる窒化物半導体レーザ素子を備えた半導体レーザ装置およびその製造方法に関する。
窒化物半導体レーザ素子は、高密度光記録媒体を対象とした情報の読み出しや書き込みを行うための短波長光源として注目されている。さらに、窒化物半導体レーザ素子は、出射光を可視光領域に波長変換を行なうことが可能なことから、照明やバックライトなどの可視光の光源としても期待されている。そして、窒化物半導体レーザ素子の用途を拡大すべく、動作を安定させたり、高出力化したりする技術の開発が検討されている。窒化物半導体レーザ素子を高出力化した場合、窒化物半導体レーザ素子の発熱を効率的に逃がす放熱対策が重要となる。このため、窒化物半導体レーザ素子の実装として、放熱の面で有利なジャンクションダウン実装が検討されている。
従来、窒化物半導体レーザ素子としては、窒化物半導体が側面から露出したままのものがある(例えば特開2007−180522号公報(特許文献1)参照)。この窒化物半導体レーザ素子では、共振器長方向に沿って延びるストライプ形状のリッジ部が窒化物半導体に形成されている。また、上記窒化物半導体レーザ素子のリッジ部側の表面には、リッジ部を挟むように一対のクラック防止溝が形成されている。このクラック防止溝からは窒化物半導体が露出している。
このような窒化物半導体レーザ素子をサブマウントにジャンクションダウン実装すると、窒化物半導体レーザ素子とサブマウントとの間の半田は、窒化物半導体レーザ素子の側面に這い上がって付着してしまう。この際、上記半田はクラック防止溝内に入り込んでしまう。
その結果、上記窒化物半導体レーザ素子において、p型窒化物半導体とn型窒化物半導体とが半田を介して短絡する不良が生じ、歩留まりが低下するという問題があった。
なお、AlGaAs半導体レーザの側面に比べて、窒化物半導体レーザ素子の側面は、外方に向かって突出するような湾曲面となっているため、半田が這い上がり易くなっている。
特開2007−180522号公報
そこで、本発明の課題は、窒化物半導体レーザ素子をマウント部材に実装する構造での歩留まりが下がる問題を解決できる半導体レーザ装置およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の半導体レーザ装置は、
マウント部材と、
上記マウント部材の表面に導電性接着剤で実装され、窒化物半導体からなる側面を有する窒化物半導体レーザ素子と
備え、
上記窒化物半導体レーザ素子の側面の少なくとも一部が誘電体にて覆われていることを特徴としている。
上記構成の半導体レーザ装置によれば、上記マウント部材の表面に導電性接着剤で実装することによって、窒化物半導体レーザ素子への導電性接着剤の這い上がりが生じても、窒化物半導体レーザ素子の側面の少なくとも一部が誘電体にて覆われているので、窒化物半導体レーザ素子の側面への導電性接着剤の付着による短絡を防ぐことができ、歩留りが下がる問題を解決できる。
また、上記窒化物半導体レーザ素子の側面への導電性接着剤の付着による短絡を防ぐことができるので、信頼性を高くすることができる。
一実施形態の半導体レーザ装置では、
上記窒化物半導体レーザ素子の上記マウント部材側の表面にはクラック防止溝が形成され、
上記クラック防止溝が誘電体で覆われている。
上記実施形態の半導体レーザ装置によれば、上記クラック防止溝の側面および底面が窒化物半導体からなっていても、誘電体がクラック防止溝を覆うので、クラック防止溝の側面および底面への導電性接着剤の付着を確実に防ぐことができる。
一実施形態の半導体レーザ装置では、
上記誘電体が、ジルコニア、AlN、AlON、ダイヤモンド、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、SiOのうちの少なくとも1つを含む。
上記実施形態の半導体レーザ装置によれば、上記誘電体が、ジルコニア、AlN、AlON、ダイヤモンド、DLC、SiOのうちの少なくとも1つを含むことにより、光学損失を小さくできる。
一実施形態の半導体レーザ装置では、
上記マウント部材は、AlN、ダイヤモンド、SiCまたはCuが主材料であるサブマウントである。
上記実施形態の半導体レーザ装置によれば、上記マウント部材は、AlN、ダイヤモンド、SiCまたはCuが主材料であるサブマウントであるので、熱伝導率が高く、信頼性および熱飽和レベルを上げることができる。
一実施形態の半導体レーザ装置では、
上記導電性接着剤は、Au−Su半田、Su−Ag−Cu半田またはAg半田である。
上記実施形態の半導体レーザ装置によれば、上記導電性接着剤がAu−Su半田、Su−Ag−Cu半田またはAg半田であるので、熱伝導率が高く、信頼性および熱飽和レベルを上げることができる。
一実施形態の半導体レーザ装置では、
上記マウント部材はステムである。
上記実施形態の半導体レーザ装置によれば、上記マウント部材がステムであり、サブマウントを使用しないので、安価に熱抵抗を下げることができ、導電性接着剤による熱抵抗の増大を下げることができる。
一実施形態の半導体レーザ装置では、
上記窒化物半導体レーザ素子は、
リッジ部と、
上記リッジ部の両側に形成され、上記リッジ部と略同じ高さを有するテラス部と
を有する。
上記実施形態の半導体レーザ装置によれば、上記リッジ部の両側には、リッジ部と略同じ高さを有するテラス部を形成しているので、機械的な衝撃からリッジ部をテラス部で保護できる。
本発明の半導体レーザ装置の製造方法は、
マウント部材の表面に導電性接着剤を形成する形成工程と、
上記導電性接着剤上に、窒化物半導体からなる側面の少なくとも一部が誘電体にて覆われている窒化物半導体レーザ素子を載置し、上記マウント部材の表面に上記窒化物半導体レーザ素子を実装する搭載工程と
を備えたことを特徴としている。
上記構成の半導体レーザ装置の製造方法によれば、上記マウント部材の表面に導電性接着剤を形成した後、導電性接着剤上に窒化物半導体レーザ素子を載置し、マウント部材の表面に上記窒化物半導体レーザ素子を実装する。この際、上記窒化物半導体レーザ素子への導電性接着剤の這い上がりが生じても、窒化物半導体レーザ素子の側面の少なくとも一部は誘電体にて覆われているので、窒化物半導体レーザ素子の側面への導電性接着剤の付着による短絡を防ぐことができ、歩留りが下がる問題を解決できる。
また、上記窒化物半導体レーザ素子の側面への導電性接着剤の付着による短絡を防ぐことができるので、信頼性を高くすることができる。
本発明の半導体レーザ装置によれば、マウント部材の表面に導電性接着剤で実装することによって、窒化物半導体レーザ素子への導電性接着剤の這い上がりが生じても、窒化物半導体レーザ素子の側面の少なくとも一部が誘電体にて覆われているので、窒化物半導体レーザ素子の側面への導電性接着剤の付着による短絡を防ぐことができ、歩留りが下がる問題を解決できる。
また、上記窒化物半導体レーザ素子の側面への導電性接着剤の付着による短絡を防ぐことができるので、信頼性を高くすることができる。
本発明の半導体レーザ装置の製造方法によれば、導電性接着剤上に窒化物半導体レーザ素子を載置し、マウント部材の表面に上記窒化物半導体レーザ素子を実装によって、窒化物半導体レーザ素子への導電性接着剤の這い上がりが生じても、窒化物半導体レーザ素子の側面の少なくとも一部は誘電体にて覆われているので、窒化物半導体レーザ素子の側面への導電性接着剤の付着による短絡を防ぐことができ、歩留りが下がる問題を解決できる。
また、上記窒化物半導体レーザ素子の側面への導電性接着剤の付着による短絡を防ぐことができるので、信頼性を高くすることができる。
以下において、本発明による種々の実施形態を説明するにあたり、以下の説明の用語の意味を予め明らかにしておく。
まず、「クラック防止溝」とは、窒化物半導体レーザ素子が含む基板、または、窒化物半導体レーザ素子が含む窒化物半導体層に形成された溝であって、その窒化物半導体層が受ける応力緩和するためのストライプ状の凹部である。
また、「窒化物半導体レーザ素子」とは、加工基板に窒化物半導体成長層が積層された後に、各種プロセスを行って電極層が形成されると共に、個々のチップに分割されたものとする。
また、「窒化物半導体レーザ装置」とは、窒化物半導体レーザ素子がリッジ部を有する場合、窒化物半導体レーザ素子がステムやサブマウントなどのマウント部材上に、ジャンクションダウン方式でマウントされたものとする。
また、「マウント部材」とは、窒化物半導体レーザ素子をマウントするステム、または、ステム上にマウントされるサブマウントを意味することとする。したがって、例えば「マウント部材上に窒化物半導体レーザ素子をジャンクションダウン方式でマウントする」と記載した場合、その記載は、窒化物半導体レーザ素子をステム上にジャンクションダウン方式で直接マウントすること、または、ステム上にマウントされたサブマウント上に窒化物半導体レーザ素子をジャンクションダウン方式でマウントすることを意味する。
また、「導電性接着剤」とは、半田に代表される電気接続や物理的接続をするために2点以上の金属表面間で金属結合している合金やAgペーストに代表されるような、高温焼成型金属接着剤や、ポリマーと導電性物質を混合した物質からなる金属接着剤を意味する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態の窒化物半導体レーザ素子1の概略断面図である。
上記窒化物半導体レーザ素子1は窒化物半導体からなっている2つの側面を有し、この各側面の一部は誘電体膜117に覆われている。ここで、上記窒化物半導体レーザ素子1の側面とは、窒化物半導体レーザ素子1がレーザ光を出射する方向に平行、かつ、窒化物半導体レーザ素子1を構成する層を積層する方向に平行な面のことである。なお、上記誘電体膜117は誘電体の一例である。
より詳しくは、上記窒化物半導体レーザ素子1は、n型(以下、n導電型を「n−」と記載し、p導電型を「p−」と記載する。)GaN基板101を備えている。また、上記窒化物半導体レーザ素子は、n−GaN基板101上に順次形成された層厚0.5μmのn−GaN層102、層厚2μmのn−Al0.05Ga0.95N下部クラッド層103、層厚0.1μmのn−GaNガイド層104、層厚20nmのGaN下部隣接層105、活性層106、層厚50nmのGaN上部隣接層107、層厚20nmのp−Al0.2Ga0.8Nキャリアバリア層108、層厚0.6μmのp−Al0.1Ga0.9N上部クラッド層109、層厚0.1μmのp−GaNコンタクト層110を備えている。さらに、上記窒化物半導体レーザ素子1の上面(基板101とは反対側の表面)にはクラック防止溝113A,113Bが形成されている。このクラック防止溝113A,113Bの底面および側面は窒化物半導体からなっている。
上記誘電体膜117は、膜厚500nmがSiO膜からなって、クラック防止溝113A,113Bも覆っている。つまり、上記クラック防止溝113A,113Bの底面および側面は露出していない。
上記基板101の表面にはクラック防止溝112A,112Bが形成されている。また、上記基板101の裏面にはn側電極111が形成されている。このn側電極111の構造は、基板101側からTi/Al/Mo/Pt/Auとなっている。
上記コンタクト層110上にはp側コンタクト電極114が形成されている。さらに、上記p側コンタクト電極114上にはp側電極115が形成されている。このp側電極115は、p側コンタクト電極114側からMo/Au/Auの構造を有している。
また、上記上部クラッド層109およびコンタクト層110には、ストライプ状のリッジ部116が形成されている。このリッジ部116は、光出射方向(<1−100>方向)に延伸して、リッジストライプ型導波路を構成している。また、上記リッジ部116は、下端幅W1が約7μm、上端幅W2が7.2μm、高さHが0.1μmとなっている。
また、上記リッジ部116の両側面は誘電体膜117で覆われている。この誘電体膜117は、リッジ部116の上面つまりコンタクト層110の表面を覆っていない。また、上記誘電体膜117においてリッジ部116の両側面を覆う部分は、リッジ部116の両側方から基板101とは反対側に向かって突出している。この構造は、上記リッジ部116の上面および両側面をSiO誘電体膜を形成した後、その誘電体膜においてリッジ部116の上面を覆う部分のみを除去することで形成されている。このため、上記リッジ部116の上面に対する誘電体膜117の突出量は、誘電体膜117の膜厚に等しくなる。このような誘電体膜117により、光閉じ込めおよび電流狭窄の効果を得ている。
また、上記上部クラッド層109には、リッジ部116を挟むようにテラス部118A,118Bが形成されている。このテラス部118A,118Bはリッジ部116と略同じ高さを有する。また、上記テラス部118A,118Bの上面および側面は、誘電体膜117で覆われている。そして、上記テラス部118A,118B上の誘電体膜117の表面はリッジ部116の上面よりも高い位置にある。言い換えれば、上記基板101の表面からテラス部118A,118B上の誘電体膜117の表面までの高さは、基板101の表面からリッジ部116の上面までの高さよりも高くなっている。
上記キャリアバリア層108、上部クラッド層109およびコンタクト層110には、それぞれ、pドープ不純物としてのMg(マグネシウム)が1×1018cm−3〜1×1020cm−3濃度でドープされている。上記上部クラッド層109およびコンタクト層110のドープ濃度の代表例は、4×1019cm−3である。なお、本実施形態において、コンタクト層110を省略して、上部クラッド層109がコンタクト層110を兼ねるようにしてもよい。
上記活性層205は、アンドープのIn0.15Ga0.85N井戸層(厚さ:4nm)とアンドープのGaN障壁層(厚さ:8nm)とが、井戸層、障壁層、井戸層、障壁層、井戸層の順で形成された多重量子井戸構造(井戸数3)である。井戸層および障壁層は、InGa1−xN(0≦x<1)、AlGa1−xN(0≦x<1)、InGaAlN、GaN1−xAs(0<x<1)、GaN1−x(0<x<1)、またはこれらの化合物などの窒化物半導体で形成できるが、障壁層は井戸層よりもバンドギャップエネルギーが大きくなるような組成とする。また、素子の発振閾値を引き下げる目的から、活性層を井戸数が2〜4の多重量子井戸構造(MQW構造)とすることが好ましいが、SQW(単一量子井戸)構造とすることを排除するものではない。この場合、本明細書でいうところの井戸層に挟まれる障壁層は存在しない。
上記構成の窒化物半導体レーザ素子1の各窒化物半導体層は、公知の窒化物半導体の結晶成長方法、例えばMOCVD(有機金属気相成長)法で積層できる。
また、上記n側電極111はEB(電子ビーム)蒸着法にて形成する。また、上記p側コンタクト電極114はEB蒸着法にて厚さ50nmとなるように形成する。そして、上記p側電極115は、厚さ15nmのMo、厚さ25nmのAuをスパッタリング法にて順次形成した後、厚さ15nmのMo膜、厚さ25nmのAu膜をスパッタリング法にて順次形成した後、無電解メッキ法により、そのAu膜の厚さを最終的に3μmとする。また、上記誘電体膜117はプラズマCVD法により形成している。
図2は、上記半導体レーザ素子1を作成するためのウェハ200の一部の概略断面図である。
上記ウェハ200を分割ラインLに沿って分割すると、窒化物半導体レーザ素子31が複数得られる。
このようなに作成した窒化物半導体レーザ素子31を、上記第1実施形態と同様に、サブマウント2に実装した場合、クラック防止溝313A,313Bの底面および側面の窒化物半導体や、窒化物半導体レーザ素子31の側面の一部の窒化物半導体に半田4が付着するのを確実に防ぐことができる。
また、上記窒化物半導体レーザ素子31の側面への半田4の這い上がり距離が5μm以下であれば、短絡することは無い。
上記誘電体膜317は、ジルコニア、AlN、AlON、ダイヤモンド、DLC、SiOのうちの少なくとも1つ含んでいる。
図3は、上記窒化物半導体レーザ素子1を備えた窒化物半導体レーザ装置の概略前面図である。
上記窒化物半導体レーザ装置は、AlNからなるサブマウント2と、このサブマウント2を介して搭載すると共に、9ΦのCuブロックステムからなるステム3とを備えている。なお、上記サブマウント2はマウント部材の一例である。
上記サブマウント2の表面には、窒化物半導体レーザ素子1がジャンクションダウンで実装されている。この実装にはAu−Sn半田4を使用している。より詳しくは、上記半田4は、窒化物半導体レーザ素子1とサブマウント2との間にあり、窒化物半導体レーザ素子1をサブマウント2に接着している。そして、上記半田4の幅W3は、窒化物半導体レーザ素子1の横幅W4よりも広くなっている。ここで、上記窒化物半導体レーザ素子1の横幅W4とは、光出射方向に垂直、かつ、基板101の表面に平行な方向の幅である。なお、上記半田4は導電性接着剤の一例である。
以下、上記窒化物半導体レーザ装置の実装について述べる。
まず、上記サブマウント2を形成するためのAlN部材の表面上に、導電性接着剤の一例としてのAuSn層をスパッタリング法により形成した後、AuSn層をフォトリグラフィーによりパターニングする。このとき、上記AuSn層の幅を、窒化物半導体レーザ素子1の横幅W4以上とする。その後、上記AlN部材をダイシングにより分割し、サブマウント2を作成する。
次に、上記AuSn層上に窒化物半導体レーザ素子1を載置加熱することにより、AuSn層と、Auからなるp側電極115とを合金化させた後、冷却して固化させる。これにより、上記窒化物半導体レーザ素子1がサブマウント2の表面に半田4を介して固定される。このとき、上記半田4の幅W3は、窒化物半導体レーザ素子1の横幅W4よりも広くなる。
このように、上記AuSn層上に窒化物半導体レーザ素子1を載置した場合、図4に示すように、窒化物半導体レーザ素子1へのAuSnの這い上がりが生じても、窒化物半導体レーザ素子1の各側面の一部が誘電体膜117にて覆われているので、窒化物半導体レーザ素子1の各側面でp−n短絡が起こらないようにして、歩留まりの低下を防ぐことができる。
また、上記AuSnがクラック防止溝113A,113B内に入ったとしても、クラック防止溝113A,113Bの側面および底面は誘電体膜117で覆われているので、クラック防止溝113A,113Bの側面および底面でp−n短絡が起こらないようにして、歩留まりの低下を防ぐことができる。
上記第1実施形態では、半田4の幅W3は、窒化物半導体レーザ素子1の横幅W4よりも広かったが、窒化物半導体レーザ素子1の横幅W4よりも狭くしてもよい。上記半田4の幅W3を窒化物半導体レーザ素子1の横幅W4よりも狭くした場合、窒化物半導体レーザ素子1への半田4の這い上がりが発生し難くなるので好ましい。
上記第1実施形態では、窒化物半導体レーザ素子1の各側面の一部を誘電体膜117で覆っていたが、窒化物半導体レーザ素子1の各側面の全部を誘電体膜117で覆ってもよい。
上記第1実施形態では、SiO膜からなる誘電体膜117を用いていたが、ジルコニア膜、AlN膜、AlON膜、ダイヤモンド膜またはDLC膜からなる誘電体膜を用いてもよい。
上記第1実施形態において、SiO膜、ジルコニア膜、AlN膜、AlON膜、ダイヤモンド膜およびDLC膜のうちの少なくとも2つからなる誘電体が、窒化物半導体レーザ素子1の各側面の一部または全部を覆うようにしてもよい。
上記第1実施形態では、AlNからなるサブマウント2を用いていたが、ダイヤモンド、SiCまたはCuが主材料であるサブマウント2を用いてもよい。
上記第1実施形態では、Au−Su半田4を用いていたが、Su−Ag−Cu半田、Ag半田、高温焼成型Agペーストまたは導電性樹脂等を用いてもよい。
上記第1実施形態では、Auを含むp側電極115を用いていたが、Au、AgおよびCuのうちの少なくとも1つを含むp側電極を用いてもよい。
上記第1実施形態では、SiOからなる誘電体膜117を用いていたが、AlN、AlON、ダイヤモンドおよびDLCのうちの少なくとも1つからなる誘電体膜を用いてもよい。
上記第1実施形態において、クラック防止溝が形成されていない窒化物半導体レーザ素子を用いてもよいし、あるいは、図5に示す窒化物半導体レーザ素子31を用いてもよい。
上記窒化物半導体レーザ素子31は、リッジ部の一方の側方側にのみ、クラック防止溝312,313を有している。このクラック防止溝312は、ジルコニア、AlN、AlON、ダイヤモンド、DLC、SiOのうちの少なくとも1つ含む誘電体膜317で覆われている。なお、上記誘電体膜317は誘電体の一例である。
また、上記窒化物半導体レーザ素子31は、窒化物半導体からなる2つの側面の一部を有しているが、この各側面の一部は誘電体膜317で覆われている。
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2実施形態の窒化物半導体レーザ装置の概略前面図である。また、図6において、図3に示した第1実施形態の構成部と同一構成部は、図3における構成部と同一参照番号を付して説明を省略する。
上記窒化物半導体レーザ装置は、サブマウント2の表面に半田14で実装された窒化物半導体レーザ素子41を備えている。なお、上記半田14は、導電性接着剤の一例であり、上記第1実施形態の半田4とは形状のみが異なる。
上記窒化物半導体レーザ素子41は窒化物半導体からなっている2つの側面を有し、この各側面の一部は誘電体膜417に覆われている。ここで、上記窒化物半導体レーザ素子41の側面とは、窒化物半導体レーザ素子1がレーザ光を出射する方向に平行、かつ、窒化物半導体レーザ素子41を構成する層を積層する方向に平行な面のことである。なお、上記誘電体膜417は誘電体の一例である。
より詳しくは、上記窒化物半導体レーザ素子41は、リッジストライプ型ではなく、内部狭窄構造型の素子である。そして、上記窒化物半導体レーザ素子41は、n−GaN基板401、電流狭窄層402、活性層403、p−コンタクト電極404、p側電極405およびn側電極406を有している。また、上記窒化物半導体レーザ素子41のサブマウント2側の表面には、クラック防止溝413A,413Bが形成されている。
上記誘電体膜417は、クラック防止溝413A,413Bも覆っている。つまり、上記クラック防止溝413A,413Bの底面および側面は露出していない。また、上記誘電体膜417は、ジルコニア、AlN、AlON、ダイヤモンド、DLC、SiOのうちの少なくとも1つ含んでいる。
上記構成の窒化物半導体レーザ装置によれば、窒化物半導体レーザ素子21の実装は上記第1実施形態と同様に行われるが、誘電体膜417によって、窒化物半導体レーザ素子1の各側面でのp−n短絡、および、クラック防止溝413A,413Bの側面および底面でのp−n短絡が起こらないようにして、歩留まりの低下を防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、実施形態において挙げた数値、材料、構造、プロセスなどはあくまで例にすぎず、これに限定されるものではない。
具体的には、上述の実施形態において、AlONをECRスパッタ法を用いて形成しているが、平行平板スパッタ法等を用いてもよい。n電極およびpコンタクト電極をEB蒸着法にて形成しているが、これらは、スパッタ法や抵抗蒸着法により形成してもよく、p電極をスパッタ法により形成しているが、蒸着法で形成してもよく、厚膜Auを無電解メッキ法で形成しているが、電解メッキ法やスパッタ法、蒸着法で形成してもよい。pコンタクト電極材料は、Pdを使用しているがNi等の金属を使用してもよく、p電極もMo/Auを使用しているが、Auのみや、Pt/Ti/Au等の多層構造でもよい。半導体層はMOCVD法にて積層しているが、MBE法を使用してもよい。
本発明では、クラック防止溝は、必ずしも、各素子に複数本形成する必要なく、必要なら、1本だけであってもよい。
上記第1,第2実施形態を組み合わせたものを本発明の一実施形態としてもよい。また、上記第2実施形態において、第1実施形態で行ったような変形を行ってもよい。
図1は本発明の第1実施形態の窒化物半導体レーザ素子の概略断面図である。 図2は上記第1実施形態の窒化物半導体レーザ素子を製造するためのウェハの一部の概略段面図である。 図3は上記第1実施形態の窒化物半導体レーザ装置の概略前面図である。 図4は上記第1実施形態の窒化物半導体レーザ装置の概略前面図である。 図5は上記第1実施形態の窒化物半導体レーザ素子の変形例の概略断面図である。 図6は本発明の第2実施形態の窒化物半導体レーザ装置の概略前面図である。
符号の説明
1,31,41…窒化物半導体レーザ素子
2…サブマウント
3…ステム
4,14…半田
112A,112B,113A,113B,312,313,413A,413B…クラック防止溝
117,317…誘電体膜

Claims (8)

  1. マウント部材と、
    上記マウント部材の表面に導電性接着剤で実装され、窒化物半導体からなる側面を有する窒化物半導体レーザ素子と
    備え、
    上記窒化物半導体レーザ素子の側面の少なくとも一部が誘電体にて覆われていることを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 請求項1に記載の半導体レーザ装置において、
    上記窒化物半導体レーザ素子の上記マウント部材側の表面にはクラック防止溝が形成され、
    上記クラック防止溝が誘電体で覆われていることを特徴とする半導体レーザ装置。
  3. 請求項1または2に記載の半導体レーザ装置において、
    上記誘電体が、ジルコニア、AlN、AlON、ダイヤモンド、DLC、SiOのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする半導体レーザ装置。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項に記載の半導体レーザ装置において、
    上記マウント部材は、AlN、ダイヤモンド、SiCまたはCuが主材料であるサブマウントであることを特徴とする半導体レーザ装置。
  5. 請求項1から4までのいずれか一項に記載の半導体レーザ装置において、
    上記導電性接着剤は、Au−Su半田、Su−Ag−Cu半田またはAg半田であることを特徴とする半導体レーザ装置。
  6. 請求項1から5までのいずれか一項に記載の半導体レーザ装置において、
    上記マウント部材はステムであることを特徴とする半導体レーザ装置。
  7. 請求項1から6でのいずれか一項に記載の半導体レーザ装置において、
    上記窒化物半導体レーザ素子は、
    リッジ部と、
    上記リッジ部の両側に形成され、上記リッジ部と略同じ高さを有するテラス部と
    を有することを特徴とする半導体レーザ装置。
  8. マウント部材の表面に導電性接着剤を形成する形成工程と、
    上記導電性接着剤上に、窒化物半導体層からなる側面の少なくとも一部が誘電体にて覆われている窒化物半導体レーザ素子を載置し、上記マウント部材の表面に上記窒化物半導体レーザ素子を実装する搭載工程と
    を備えたことを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
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