JP2010097184A - 投射型表示装置 - Google Patents

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俊輔 井澤
Takashi Morohoshi
孝 諸星
Tetsuji Suzuki
▲鉄▼二 鈴木
Manabu Endo
学 遠藤
Yasuo Ishizaka
安雄 石坂
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Abstract

【課題】ツイストを有する垂直配向反射型液晶表示素子及びワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタ(WG-PBS)を有する投射表示装置において高品質の映像を表示する。
【解決手段】WG-PBSW2は、液晶表示素子1r,1b,1gに対して傾斜され、ワイヤグリッド2aを第1の基板11に平行としている。液晶表示素子1r,1b,1gにおいてワイヤグリッド2aを第2の基板12上へ垂直に投影させた直線の方向の内の一方向であって反時計方向に90度回転した際に偏光分光面の延長面と第2の基板12の延長面とが交差する方向に向くときにおける直線方向をX軸とし、液晶表示素子1r,1b,1gが第1のツイスト(ノーマルツイスト)タイプの場合、素子の基準線ベクトルが第1の基板11側から見て反時計方向に225°±10°、第2のツイスト(リバースツイスト)タイプの場合、素子の基準線ベクトルが第1の基板11側から見て反時計方向に315°±10°である。
【選択図】図3

Description

本発明は、反射型液晶表示素子を用いて構成された投射型表示装置に関し、特に、表示画像のコントラストを高くするとともに、ディスクリネーションによる表示画像の品質低下を防止することができる投射型表示装置に関するものである。
近年、液晶表示素子を用いた投射型表示装置が提案されている。この投射型表示装置は、プレゼンテーションやホームシアターにおける大画面表示機器として使用される機会が多くなっており、各種の方式が開発されている。
特に、反射型液晶表示素子を用いた投射型表示装置は、特許文献1に記載されているように、高解像度で明るい画像を表示することが可能である。反射型液晶表示素子は、透明電極を表面に形成した一方の基板と、画素毎の反射電極と駆動回路をマトリクス状に配置した他方の基板とを対向させ、これらの対向面間に液晶層を封止した構造を有しており、液晶の駆動回路を表示画素の下側に配置させることができるからである。
また、液晶層が垂直配向型液晶からなる反射型液晶表示素子を用いるとともに、この反射型液晶表示素子への入射光をワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタ(以下、「WG−PBS」という。)を介して入射させることにより、高いコントラストの画像を表示することが可能となる。
このような投射表示装置は、図14に示すように、反射型液晶表示素子1と、この反射型液晶表示素子1に対して45°の傾斜角をもって配置されたWG−PBS2とを有して構成されている。反射型液晶表示素子1は、透明電極が形成された透明基板11と、画素毎の反射電極及び駆動回路がマトリクス状に配置されたアクティブマトリクス基板12とが対向配置され、これら透明基板11及びアクティブマトリクス基板12の空隙に液晶層13が封止されて構成されている。
WG−PBS2は、透明な平板上に多数のワイヤグリッド(WG)2aが形成されて構成されている。このWG−PBS2は、ワイヤグリッド(WG)2aを反射型液晶表示素子1に対して平行にして設置されている。このWG−PBS2へ入射した照明光は、反射型液晶表示素子1への入射光となるP偏光成分がWG−PBS2を透過し、S偏光成分はWG−PBS2により反射される。WG−PBS2を透過した照明光のP偏光成分は、反射型液晶表示素子1に入射する。
反射型液晶表示素子1は、入射した照明光を画像信号に応じて偏光変調して反射する。反射型液晶表示素子1により反射された変調光は、WG−PBS2に戻る。この変調光のうち、変調されたS偏光成分のみがWG−PBS2により反射され、P偏光成分は、WG−PBS2を透過して、照明光の入射方向への戻り光となる。WG−PBS2により反射された変調光は、検光子(例えば、偏光板)3を経て、図示しない結像レンズ系に入射され、スクリーンに投射されて結像する。検光子3は、WG−PBS2により反射された変調光を検光する光学素子である。
反射型液晶表示素子1においては、透明基板11及びアクティブマトリクス基板12のそれぞれの液晶層13側の表面には、配向膜14,15が形成されている。これら配向膜14,15により、液晶層13における液晶分子には、図15に示すように、液晶配向条件が付与されている。そして、特許文献1には、このような垂直配向型液晶からなる液晶層13を有する反射型液晶表示素子1と、WG−PBS2とを組み合わせた投射表示装置において、コントラストの高い表示画像を得るための液晶配向条件が示されている。
すなわち、この投射表示装置においては、反射型液晶表示素子1の液晶層13における液晶配向は、WG−PBS2との関係で、図16、または、図17に示すように、所定の条件を満たす方向になっている。この投射表示装置においては、液晶として、誘電異方性が負であるネマティック液晶が用いられており、液晶分子16−1,16−2には、プレチルト角θpが付与されている。そして、液晶分子16−1,16−2の長軸をアクティブマトリクス基板12上に投影させた線分(以下「投影線分」という)17−1,17−2は、WG−PBS2のワイヤグリッド2aをアクティブマトリクス基板12上へ垂直に投影させた際のアクティブマトリクス基板12上での直線の方向の内の一の方向であって反時計方向に90度回転した際に偏光分光面の延長面とアクティブマトリクス基板12の表面の延長面とが交差する方向に向くときにおける当該直線方向をX軸としたとき、投影線分17−1,17−2までの角αは、透明基板11側から見て、図16に示すように、X軸から反時計方向に形成されており、その角度は45°となっている、または、図17に示すように、時計方向に形成されており、その角度は45°となっている。
そして、前記液晶配向条件について、図16及び図17のようにアクティブマトリクス基板12にx−y−z軸をとって投影線分17−1,17−2をベクトルで表すと、各ベクトル17−1,17−2は、x−y平面上において、図18A及び図18Bのように示される。液晶分子16−1,16−2の方位角をx軸からの角度ψで定義した場合には、前記のベクトル17−1は、図18Aに示すように、ψが反時計方向に225°となり、17−2は、図18Bに示すように、反時計方向に315°となる。
ところで、一般に、反射型液晶表示素子において、明状態で最大出力(明るさ)が得られる液晶配向は、液晶層の液晶分子を基板面に投影させた線分の方向と入射偏光の振動方向とのなす角度が45°近傍の場合とされている。具体的には、液晶表示素子における出力Tは、例えば米国特許第4127322号明細書中に示されているように、次の数式(1)で表すことができる。
T=K・sin(2ψ)・sin(π・Δneff・d/λ)・・・・・(1)
但し、Kは定数、ψは方位角、Δneffは液晶分子の実効的な複屈折、dは液晶セルの厚さ、λは入射する偏光の波長である。
本式より、最大出力が得られる方位角ψ が45°,135°,225°,315°であることが理解できる。
すなわち、図18A及び図18Bにおいて、反時計方向に45°、反時計方向に135°、反時計方向に225°、反時計方向に315°の4つの方位角ψにおいて、明状態で最大出力(明るさ)が得られる。
一方、暗状態の明るさは方位角ψが反時計方向に45°、または、反時計方向に135°の場合と、方位角ψが反時計方向に225°、または、反時計方向に315°の場合とで比較的大きく異なっており、方位角ψが反時計方向に225°、または、反時計方向に315°の場合に暗状態の明るさは沈む。したがって、方位角ψが反時計方向に225°、または、反時計方向に315°である液晶配向条件において、明状態の出力(明るさ)を大きく確保しながら、最大限のコントラスト比を実現することが可能になる。
一方、特許文献2には、前述した課題に鑑み、斜めから入射する光に対しても高いコントラストが得られる垂直配向型液晶分子を用いた液晶表示素子を提供することを目的として、対向する基板表面に電極を有する一対の基板と、この基板間に挟持される垂直配向型液晶分子を含む液晶層と、この垂直配向型液晶分子のプレチルト方向を、一対の基板間でツイストするように配向処理された基板表面上の配向層とを有する垂直配向反射型液晶表示素子が提案されている。
そして、特許文献3では、ツイスト角を所定の条件に設定するとともに、WG−PBSを用いた投射表示装置への適用を検討している。
特開2007−101764公報 特開2002−072217公報 特開2007−212997公報
ところで、特許文献3では、WG−PBSを組み合わせた投射表示装置における高いコントラストが得られる条件は明確ではない。
また、各液晶分子に一定方向へ僅かな傾斜(プレチルト角)を与えることで、各液晶分子の倒れる方向がばらばらになってディスクリネーションが発生することを抑えているが、ディスクリネーションは完全に零になるわけではなく、WG−PBSを組み合わせた投射表示装置へ適用した場合、適用如何によっては、画面に悪影響を及ぼす。この悪影響は、典型的には、投射映像の斜め線に本来の色ではない色が表示されてしまう現象として現れる。
そこで、本発明は、ツイストを有する垂直配向反射型液晶表示素子及びWG−PBSを組み合わせた投射型表示装置において、高いコントラストとディスクリネーションの影響を最小にすることができる条件を明確にし、高品質の映像を表示することを可能にすることを目的とする。
前述の課題を解決し、前記目的を達成するため、本発明に係る投射型表示装置は、以下の構成のいずれか一を有するものである。
〔構成1〕
光源と、光源からの照明光がワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタを介して偏光されて入射される反射型液晶表示素子と、反射型液晶表示素子により偏光変調されて反射されワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタにより光源に戻る光路から分岐された変調光を結像させる結像レンズ系とを備え、反射型液晶表示素子は、透明電極が形成され照明光が入射される透明な第1の基板と、第1の基板と空隙を介して平行に対向配置され画素毎に反射電極及び駆動回路がマトリクス状に配置され第1の基板を介して入射された照明光を反射して第1の基板を透して射出させる第2の基板と、第1及び第2の基板間に封止され第1の基板を透して入射された照明光を偏光変調する誘電異方性が負のネマティック液晶からなる液晶層とを有して構成され、第1の基板側から見て、第2の基板側の液晶の配向方向が所定の基準線に対して時計回り方向に配向され、 第1の基板側の液晶の配向方向が反時計回り方向に配向されている第1のツイストタイプ、または、第1の基板側から見て、第2の基板側の液晶の配向方向が所定の基準線に対して反時計回り方向に配向され、 第1の基板側の液晶の配向方向が時計回り方向に配向されている第2のツイストタイプの垂直配向反射型液晶表示素子であり、ワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタは、偏光分光面を反射型液晶表示素子の第1の基板に対して傾斜させるとともに、偏光分光面に形成されたワイヤグリッドを第1の基板に平行として配置されており、反射型液晶表示素子において、ワイヤグリッドを第2の基板へ垂直に投影させた際の第2の基板上での直線の方向の内の一の方向であって反時計方向に90°回転した際に偏光分光面の延長面と第2の基板面の延長面とが交差する方向に向くときにおける当該直線方向をX軸としたとき、反射型液晶表示素子が第1のツイストタイプ液晶素子である場合には、第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に225°±10°となっており、反射型液晶表示素子が第2のツイストタイプ液晶素子である場合には、第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に315°±10°となっていることを特徴とするものである。
〔構成2〕
お互いに異なる帯域成分を含む複数色の照明光を発生する照明光発生手段と、各色の帯域の照明光に対応して配置された各色用のワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタを介して、対応する帯域の照明光が偏光されて入射される各色用反射型液晶表示素子と、各色用反射型液晶表示素子により偏光変調されて反射され対応するワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタにより光源に戻る光路から分岐された各色の変調光を合成する色合成手段と、色合成手段を経た変調光を結像させる結像レンズ系とを備え、各色用反射型液晶表示素子は、透明電極が形成され照明光が入射される透明な第1の基板と、第1の基板と空隙を介して平行に対向配置され画素毎に反射電極及び駆動回路がマトリクス状に配置され第1の基板を介して入射された照明光を反射して第1の基板を透して射出させる第2の基板と、第1及び第2の基板間に封止され第1の基板を透して入射された照明光を偏光変調する誘電異方性が負のネマティック液晶からなる液晶層とを有して構成され、第1の基板側から見て、第2の基板側の液晶の配向方向が所定の基準線に対して時計回り方向に配向され、 第1の基板側の液晶の配向方向が反時計回り方向に配向されている第1のツイストタイプ、または、第1の基板側から見て、第2の基板側の液晶の配向方向が所定の基準線に対して反時計回り方向に配向され、 第1の基板側の液晶の配向方向が時計回り方向に配向されている第2のツイストタイプの垂直配向反射型液晶表示素子であり、各色用ワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタは、偏光分光面を各色用反射型液晶表示素子の第1の基板に対して傾斜させるとともに、偏光分光面に形成されたワイヤグリッドを第1の基板に平行として配置されており、反射型液晶表示素子において、ワイヤグリッドを第2の基板へ垂直に投影させた際の第2の基板上での直線の方向の内の一の方向であって反時計方向に90°回転した際に偏光分光面の延長面と第2の基板面の延長面が交差する方向に向くときにおける当該直線方向をX軸としたとき、各色用反射型液晶表示素子のうち、第1のツイストタイプの反射型液晶表示素子は、第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に225°±10°となっており、各色用反射型液晶表示素子のうち、第2のツイストタイプの反射型液晶表示素子は、第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に315°±10°となっていることを特徴とするものである。
〔構成3〕
構成2を有する投射型表示装置において、複数色の照明光を発生する照明光発生手段は、光の3原色のいずれかをそれぞれ含む帯域成分の照明光を発生し、色合成手段は、3原色のうちの第1の色の光のみを選択的に反射し第2及び第3の色の光を透過させる第1の光学多層膜と、3原色のうちの第2の色の光のみを選択的に反射し第1及び第3の色の光を透過させる第2の光学多層膜とが垂直に交差されて構成されており、各色用反射型液晶表示素子は、第1の色の照明光が入射される第1の色用反射型液晶表示素子、第2の色の照明光が入射される第2の色用反射型液晶表示素子及び第3の色の照明光が入射される第3の色用反射型液晶表示素子であり、全てが第1のツイストタイプの反射型液晶表示素子、または、全てが第2のツイストタイプの反射型液晶表示素であって、第1の色用反射型液晶表示素子からの第1の色の変調光は、色合成手段の第1の光学多層膜により反射されて結像レンズ系に入射され、第2の色用反射型液晶表示素子からの第2の色の変調光は、色合成手段の第2の光学多層膜により反射されて結像レンズ系に入射され、第3の色用反射型液晶表示素子からの第3の色の変調光は、色合成手段の第1及び第2の光学多層膜を透過して結像レンズ系に入射されることを特徴とするものである。
〔構成4〕
構成2を有する投射型表示装置において、複数色の照明光を発生する照明光発生手段は、光の3原色のいずれかをそれぞれ含む帯域成分の照明光を発生し、色合成手段は、3原色のうちの赤色の光のみを選択的に反射し青色及び緑色の光を透過させる第1の光学多層膜と、3原色のうちの青色の光のみを選択的に反射し赤色及び緑色の光を透過させる第2の光学多層膜とが垂直に交差されて構成されており、各色用反射型液晶表示素子は、赤色の照明光が入射される第2のツイストタイプの赤色用反射型液晶表示素子、青色の照明光が入射される第1あるいは第2のツイストタイプの用反射型液晶表示素子及び緑色の照明光が入射される第1のツイストタイプの緑色用反射型液晶表示素子であり、赤色用反射型液晶表示素子からの赤色の変調光は、色合成手段の第1の光学多層膜により反射されて結像レンズ系に入射され、青色用反射型液晶表示素子からの青色の変調光は、色合成手段の第2の光学多層膜により反射されて結像レンズ系に入射され、緑色用反射型液晶表示素子からの緑色の変調光は、色合成手段の第1及び第2の光学多層膜を透過して結像レンズ系に入射されることを特徴とするものである。
〔構成5〕
構成2を有する投射型表示装置において、複数色の照明光を発生する照明光発生手段は、光の3原色のいずれかをそれぞれ含む帯域成分の照明光を発生し、色合成手段は、3原色のうちの赤色の光のみを選択的に反射し青色及び緑色の光を透過させる第1の光学多層膜と、3原色のうちの青色の光のみを選択的に反射し赤色及び緑色の光を透過させる第2の光学多層膜とが垂直に交差されて構成されており、各色用反射型液晶表示素子は、赤色の照明光が入射される第1のツイストタイプの赤色用反射型液晶表示素子、青色の照明光が入射される第1あるいは第2のツイストタイプの青色用反射型液晶表示素子及び緑色の照明光が入射される第2のツイストタイプの緑色用反射型液晶表示素子であり、赤色用反射型液晶表示素子からの赤色の変調光は、色合成手段の第1の光学多層膜により反射されて結像レンズ系に入射され、青色用反射型液晶表示素子からの青色の変調光は、色合成手段の第2の光学多層膜により反射されて結像レンズ系に入射され、緑色用反射型液晶表示素子からの緑色の変調光は、色合成手段の第1及び第2の光学多層膜を透過して結像レンズ系に入射されることを特徴とするものである。
〔構成6〕
複数色の照明光を発生する照明光発生手段は、光の3原色のいずれかをそれぞれ含む帯域成分の照明光を発生し、赤色、青色及び緑色の帯域の照明光に対応して配置された各色用のワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタを介して、対応する帯域の照明光が偏光されて入射される各色用反射型液晶表示素子と、3原色のうちの赤色の光のみを選択的に反射し青色及び緑色の光を透過させる第1の光学多層膜と、3原色のうちの青色の光のみを選択的に反射し赤色及び緑色の光を透過させる第2の光学多層膜とが垂直に交差されて構成され、各色用反射型液晶表示素子により偏光変調されて反射され対応するワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタにより光源に戻る光路から分岐された各色の変調光を合成する色合成手段と、色合成手段を経た変調光を結像させる結像レンズ系とを備え、各色用反射型液晶表示素子は、透明電極が形成され照明光が入射される透明な第1の基板と、第1の基板と空隙を介して平行に対向配置され画素毎に反射電極及び駆動回路がマトリクス状に配置され第1の基板を介して入射された照明光を反射して第1の基板を透して射出させる第2の基板と、第1及び第2の基板間に封止され第1の基板を透して入射された照明光を偏光変調する誘電異方性が負のネマティック液晶からなる液晶層とを有して構成され、赤色の照明光が入射される第2のツイストタイプの赤色用反射型液晶表示素子、青色の照明光が入射される第2のツイストタイプの青色用反射型液晶表示素子及び緑色の照明光が入射される第1のツイストタイプの緑色用反射型液晶表示素子であり、各色用ワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタは、偏光分光面を各色用反射型液晶表示素子の第1の基板に対して傾斜させるとともに、偏光分光面に形成されたワイヤグリッドを第1の基板に平行として配置されており、反射型液晶表示素子において、ワイヤグリッドを第2の基板へ垂直に投影させた際の第2の基板上での直線の方向の内の一の方向であって反時計方向に90°回転した際に偏光分光面の延長面と第2の基板面の延長面が交差する方向に向くときにおける当該直線方向をX軸としたとき、赤色用反射型液晶表示素子は、第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に315°±10°となっており、青色用反射型液晶表示素子は、第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に135°±10°となっており、緑色用反射型液晶表示素子は、第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に225°±10°となっており、赤色用反射型液晶表示素子からの赤色の変調光は、色合成手段の第1の光学多層膜により反射されて結像レンズ系に入射され、青色用反射型液晶表示素子からの青色の変調光は、色合成手段の第2の光学多層膜により反射されて結像レンズ系に入射され、緑色用反射型液晶表示素子からの緑色の変調光は、色合成手段の第1及び第2の光学多層膜を透過して結像レンズ系に入射されるものである。
〔構成7〕
複数色の照明光を発生する照明光発生手段は、光の3原色のいずれかをそれぞれ含む帯域成分の照明光を発生し、赤色、青色及び緑色の帯域の照明光に対応して配置された各色用のワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタを介して、対応する帯域の照明光が偏光されて入射される各色用反射型液晶表示素子と、3原色のうちの赤色の光のみを選択的に反射し青色及び緑色の光を透過させる第1の光学多層膜と、3原色のうちの青色の光のみを選択的に反射し赤色及び緑色の光を透過させる第2の光学多層膜とが垂直に交差されて構成され、各色用反射型液晶表示素子により偏光変調されて反射され対応するワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタにより光源に戻る光路から分岐された各色の変調光を合成する色合成手段と、色合成手段を経た変調光を結像させる結像レンズ系とを備え、各色用反射型液晶表示素子は、透明電極が形成され照明光が入射される透明な第1の基板と、第1の基板と空隙を介して平行に対向配置され画素毎に反射電極及び駆動回路がマトリクス状に配置され第1の基板を介して入射された照明光を反射して第1の基板を透して射出させる第2の基板と、第1及び第2の基板間に封止され第1の基板を透して入射された照明光を偏光変調する誘電異方性が負のネマティック液晶からなる液晶層とを有して構成され、赤色の照明光が入射される第1のツイストタイプの赤色用反射型液晶表示素子、青色の照明光が入射される第1のツイストタイプの青色用反射型液晶表示素子及び緑色の照明光が入射される第2のツイストタイプの緑色用反射型液晶表示素子であり、各色用ワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタは、偏光分光面を各色用反射型液晶表示素子の第1の基板に対して傾斜させるとともに、偏光分光面に形成されたワイヤグリッドを第1の基板に平行として配置されており、反射型液晶表示素子において、ワイヤグリッドを第2の基板へ垂直に投影させた際の第2の基板上での直線の方向の内の一の方向であって反時計方向に90°回転した際に偏光分光面の延長面と第2の基板面の延長面が交差する方向に向くときにおける当該直線方向をX軸としたとき、赤色用反射型液晶表示素子は、第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に225°±10°となっており、青色用反射型液晶表示素子は、第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に45°±10°となっており、緑色用反射型液晶表示素子は、第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に315°±10°となっており、赤色用反射型液晶表示素子からの赤色の変調光は、色合成手段の第1の光学多層膜により反射されて結像レンズ系に入射され、青色用反射型液晶表示素子からの青色の変調光は、色合成手段の第2の光学多層膜により反射されて結像レンズ系に入射され、緑色用反射型液晶表示素子からの緑色の変調光は、色合成手段の第1及び第2の光学多層膜を透過して結像レンズ系に入射されるものである。
本発明によれば、ツイストを有する垂直配向反射型液晶表示素子及びワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタを組み合わせた投射型表示装置を用いることにより、高いコントラストとディスクリネーションの影響を最小にすることができ、高品質の映像を表示することができる。
本発明に係る投射型表示装置の第2の実施の形態における構成を示す平面図である。 位相補償板を用いない場合の基準線ベクトル方位角とコントラストの関係を示したグラフである。 ノーマルツイストタイプの反射型液晶表示素子において、位相補償板を用いない場合の基準線ベクトル方位角とコントラストの関係の詳細を示したグラフである。 リバースツイストタイプの反射型液晶表示素子において、位相補償板を用いない場合の基準線ベクトル方位角とコントラストの関係の詳細を示したグラフである。 ノーマルツイストタイプの反射型液晶表示素子において、位相補償板を用いない場合の225°近傍における基準線ベクトル方位角とコントラストの関係の詳細を示したグラフである。 本発明に係る投射型表示装置の第3の実施の形態における構成を示す平面図である。 本発明に係る投射型表示装置の第3の実施の形態における構成の他の例を示す平面図である。 本発明に係る投射型表示装置の第4の実施の形態における構成を示す平面図である。 本発明に係る投射型表示装置の第4の実施の形態における構成の他の例を示す平面図である。 本発明に係る投射型表示装置の第5の実施の形態における構成を示す平面図である。 本発明に係る投射型表示装置の第5の実施の形態における構成の他の例を示す平面図である。 反射型液晶表示素子のコントラストの測定方法を説明するための斜視図である。 ノーマルツイストタイプの反射型液晶表示素子及びリバースツイストタイプの反射型液晶表示素子の角度依存性をシミュレーションした結果を示す図である。 反射型液晶表示素子において、リタデーションを変化させ、位相補償板における位相差と光漏れの関係を示したグラフである。 図11の各曲線に基づいて求めた、各曲線の最小値をとる位相補償板の位相差(リターダンス)と液晶層のリタデーションとの関係を示すグラフである。 位相補償板を用いた場合の基準線ベクトル方位角とコントラストの関係を示したグラフである。 本発明に係る反射型液晶表示素子を適用した投射型表示装置における単色処理部の光学系の概略構成を示す側面図である。 反射型液晶表示素子における電圧の非印加状態における垂直配向型液晶の配向状態を示す図である。 反射型液晶表示素子における液晶層の液晶配向とWG−PBSとの関係を示す模式図である(投影線分が反時計方向に225°)。 反射型液晶表示素子における液晶層の液晶配向とWG−PBSとの関係を示す模式図である(投影線分が反時計方向に315°)。 反射型液晶表示素子における液晶分子の投影線分をアクティブマトリクス基板側に仮定したx−y座標上に表して液晶配向条件を説明する図である(ψ=225°)。 反射型液晶表示素子における液晶分子の投影線分をアクティブマトリクス基板側に仮定したx−y座標上に表して液晶配向条件を説明する図である(ψ=315°)。 反射型液晶表示素子において、(アクティブマトリクス基板における隣接画素の電圧差により)ディスクリネーションが発生している状態がRGB各色で異なる場合にフルカラー表示した例の拡大図である。 反射型液晶表示素子において、(アクティブマトリクス基板における隣接画素の電圧差により)ディスクリネーションが発生している状態がRGB各色で同一の場合にフルカラー表示した例の拡大図である。
以下、本発明に係る投射型表示装置の実施の形態について詳細に説明する。
〔投射型表示装置の構成〕
図14は、本発明に係る投射型表示装置における単色処理部の光学系の概略構成を示す側面図である。
本発明に係る投射型表示装置は、複数の単色処理部を有し、これら単色処理部を経た単色の変調光を合成することにより、カラー画像を表示することができる。また、本発明に係る投射型表示装置は、単一の単色処理部を備えることにより、単色の画像を表示する投射型表示装置として構成することもできる。
この投射表示装置における単色処理部は、図14に示すように、反射型液晶表示素子1と、この反射型液晶表示素子1に対して45°の傾斜角をもって配置されたWG−PBS(ワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタ)2とを有して構成されている。
反射型液晶表示素子1は、透明電極が形成され照明光が入射される透明な第1の基板である透明基板(「CE」とも言う)11と、この透明基板11と空隙を介して平行に対向配置され画素毎に反射電極及び駆動回路がマトリクス状に配置され透明基板11を介して入射された照明光を反射して透明基板11を透して射出させる第2の基板であるアクティブマトリクス基板(「IC」とも言う)12と、透明基板11及びアクティブマトリクス基板12間に封止され透明基板11を透して入射された照明光を偏光変調する誘電異方性が負のネマティック液晶からなる液晶層13とを有して構成されており、第1のツイストタイプ(以下、「ノーマルツイストタイプ」という)、または、第2のツイストタイプ(以下、「リバースツイストタイプ」という)の垂直配向反射型液晶表示素子である。
WG−PBS2は、透明な平板の一主面である偏光分光面上に多数のワイヤグリッド(WG)2aが形成されて構成されている。WG−PBS2は、偏光分光面を反射型液晶表示素子1の透明基板11に対して傾斜させるとともに、ワイヤグリッド2aを透明基板11に平行として配置されている。図示しない光源より、このWG−PBS2に入射した照明光は、反射型液晶表示素子1への入射光となるP偏光成分がWG−PBS2を透過し、S偏光成分はWG−PBS2により反射される。WG−PBS2を透過した照明光のP偏光成分は、反射型液晶表示素子1に入射する。
反射型液晶表示素子1は、入射した照明光を画像信号に応じて偏光変調して反射する。反射型液晶表示素子1により反射された変調光は、WG−PBS2に戻る。この変調光のうち、変調されたS偏光成分のみがWG−PBS2により反射され、P偏光成分は、WG−PBS2を透過して、照明光の入射方向への戻り光となる。WG−PBS2により反射された変調光は、検光子(例えば、偏光板)3を経て、図示しない結像レンズ系に入射され、スクリーンに投射されて結像する。なお、検光子3は、WG−PBS2により反射された各色の画像光から不要な偏光成分を除去するために設置される。この検光子3としては、偏光板の他、ワイヤグリッド偏光板を用いてもよい。
反射型液晶表示素子1において、透明基板11及びアクティブマトリクス基板12における液晶層13側の各表面には、蒸着表面処理方法により、SiOx化合物の配向膜14,15が施されており、液晶に所定の配向条件が付与されている。そして、液晶層13には、誘電異方性が負であるネマティック液晶であって、複屈折率Δnが光の波長を550nm(緑色)とした場合に0.155のものが適用されており、反射型液晶表示素子1は、ノーマリーブラックモードとして使用される。
以下の説明において、液晶分子の配向方向の方位角ψは、図16乃至図18Bに示すように、液晶分子の長軸方向であって界面(アクティブマトリクス基板12の表面)から離れる方向に向いたベクトルを、アクティブマトリクス基板12の主面上に投影した方位が、アクティブマトリクス基板12上における所定方向に対してなす角度として表記する。そして、アクティブマトリクス基板12上における所定方向は、ワイヤグリッド2aをアクティブマトリクス基板12上へ垂直に投影させた際のアクティブマトリクス基板12上での直線の方向の内の一の方向であって反時計方向に90度回転した際に偏光分光面の延長面とアクティブマトリクス基板12の表面の延長面とが交差する方向に向くときにおける当該直線方向(X軸)とする。
また、反射型液晶表示素子1の基準線ベクトルを以下の様に定義する。本発明に係る反射型液晶表示素子1は、透明基板11側から見て、アクティブマトリクス基板12側の液晶の配向方向が所定の基準線に対して時計回り方向に配向され、透明基板11側の液晶の配向方向が反時計回り方向に配向されているノーマルツイストタイプ、または、透明基板11側から見て、アクティブマトリクス基板12側の液晶の配向方向が所定の基準線に対して反時計回り方向に配向され、透明基板11側の液晶の配向方向が時計回り方向に配向されているリバースツイストタイプの垂直配向反射型液晶表示素子である。
そこで、上記基準線をベクトル表示した、基準線ベクトルを以下の手順で定義する。
透明基板11側での液晶の配向を、図16、図17で示すベクトル化した投影線分の方向であって、長さが1である単位ベクトルとして定義する。これを、「CE側の単位ベクトル」と呼ぶ。
一方、図10の上段に示すように、アクティブマトリクス基板12側での液晶の配向を、ベクトル化した投影線分の方向であって、長さが1である単位ベクトルとして定義する。これを、「IC側の単位ベクトル」と呼ぶ。そして、基準線ベクトルとは、CE側の単位ベクトルとIC側の単位ベクトルとをベクトル合成したベクトルと定義する。
また、基準線ベクトル方位角とは、基準線ベクトルとX軸とがX軸を基準に反時計回り方向になす角度と定義する。
そして、ノーマルツイストタイプの垂直配向反射型液晶表示素子は、透明基板11側から見て、アクティブマトリクス基板12から透明基板11に向かう回転方向が反時計方向となっているものをいう。つまり、ノーマルツイストタイプの垂直配向反射型液晶表示素子は、透明基板11側から見て、基準線ベクトルに対して時計回り方向にアクティブマトリクス基板12側の液晶の配向方向が、反時計回り方向に透明基板11側の液晶の配向方向が設定されている液晶素子である。
リバースツイストタイプの垂直配向反射型液晶表示素子は、透明基板11側から見て、アクティブマトリクス基板12から透明基板11に向かう回転方向が時計方向となっているものをいう。つまり、リバースツイストタイプの垂直配向反射型液晶表示素子は、透明基板11側から見て、基準線ベクトルに対して時計回り方向に透明基板11側の液晶の配向方向が、反時計回り方向にアクティブマトリクス基板12側の液晶の配向方向が設定されている液晶素子である。
〔第1の実施の形態〕
ここで、本発明に係る投射型表示装置の単色処理部において、偏光板3を通過した変調光(S偏光)の出力を測定するという各実験を行った。この実験において、反射型液晶表示素子1としては、ノーマルツイストタイプの反射型液晶表示素子と、リバースツイスト」タイプの反射型液晶表示素子とを用いた。
液晶分子のプレチルト角θp=82°、セル厚d=2.6μm、ツイスト角φ120°として設定した。液晶としては、光の波長を550nm(緑色)とした場合に、屈折率Δn=0.155のものを採用した。ツイスト角φについては、入射偏光光(P偏光)の振動方向と角度45°をなす基準線に対して時計回りと反時計回りにφ/2の角度をなす方向にそれぞれ画素側液晶配向方向と入射側液晶配向方向をとり、それら各方向のなす角度として定義している。
そして、照明光の赤色、青色及び緑色のそれぞれの光(各中心波長は、620nm、450nm、550nm)について、透明基板11とアクティブマトリクス基板12の全反射電極との間に印加する電圧を0〜5〔V〕の範囲で変化させ、その場合におけるWG−PBS2での反射光(S偏光)の光量を測定した。また印加電圧0〔V〕での黒の明るさと印加電圧5〔V〕での白の明るさとを測定し、その比(コントラスト)を求めた。これらの測定結果を、図2Aに示す。図2Aは、位相補償板を用いない場合の基準線ベクトル方位角とコントラストの関係を示したグラフである。
図2Aに示すように、ノーマルツイストタイプの反射型液晶表示素子では、素子の基準線ベクトルが反時計方向に225°であるときに、他の3つの角度(45°、135°、315°)に比べて最も高いコントラストを示す。また、リバースツイストタイプの反射型液晶表示素子では、素子の基準線ベクトルが反時計方向に315°であるときに、他の3つの角度(45°、135°、225°)に比べて最も高いコントラストを示す。また、図2B乃至図2Dに示すように、それぞれ±10°の角度範囲において、他の3つの角度よりも高いコントラスト比を確保することができる。すなわち、ノーマルツイストタイプの反射型液晶表示素子では、素子の基準線ベクトルが反時計方向に225°±10°の角度範囲に、リバースツイストタイプの反射型液晶表示素子では、素子の基準線ベクトルが反時計方向に315°±10°の角度範囲に設定することができる。
本発明に係る投射型表示装置において、ノーマルツイストタイプとリバースツイストタイプの反射型液晶表示素子のコントラストの挙動が異なる理由は以下の通りであると考えられる。
垂直配向型液晶分子を用いた液晶表示素子は、垂直に入射する光に対しては高いコントラストが得られるものの、入射光が傾斜してくると、コントラストが低下してしまう。したがって、F値が小さいレンズを用いた場には、垂直配向型液晶分子の利点である高コントラストが得られないという問題が生ずる。また、前述したように、プレチルトの付与により、初期状態の液晶分子には数度の傾斜が与えられるため、入射光の実質的な傾斜角は、さらに大きいものとなる。
そこで、「ツイストを有する垂直配向反射型液晶表示素子」が考案されている。この反射型液晶表示素子は、斜めから入射する光に対しても高いコントラストが得られる垂直配向型液晶分子を用いた液晶表示素子を提供することを目的として、対向する基板表面に電極を有する一対の基板と、この基板間に封止された垂直配向型液晶分子を含む液晶層と、この垂直配向型液晶分子のプレチルト方向を、一対の基板間でツイストするようにするようにしたものである。
この反射型液晶表示素子においては、ツイストの状況が変われば、コントラストの状況が異なり得る。そこで、ノーマルツイストタイプとリバースツイストタイプのコントラストに関して検討する。
光源からの入射光は、偏光子を介して液晶デバイスに入射され、液晶層を通り、反射電極に達し、ここで反射され、再び液晶層を通って外部に射出される。この射出光を、検光子を介して検出器により測光することにより、コントラストと方位角(面内観察角度)との関係を測定することができる。なお、偏光子の偏光軸と検光子の偏光軸とは、互いにクロスする関係に配置する。入射光は、F値の小さな光学系を使用したコーンアングルが大きい入射光を想定し、入射角(極角)を約10度に設定する。方位角は、偏光子の偏光軸とクロスする軸を起点として、面内で0°乃至360°回転させることが好ましい。すなわち、光源、偏光子、検光子及び検出器を一纏めにして、反射型液晶表示素子に対して方位角0°乃至360°回転させて測定する。
このようにして測定した結果に基づいて、ノーマルツイストタイプの反射型液晶表示素子とリバースツイストタイプの反射型液晶表示素子に対して、視野角特性をシミュレーションする。ここで、本発明の実施の形態における光学系に対応したシミュレーションを行うには、注意すべき点が存在する。すなわち、反射型液晶表示素子を基準として考えた場合には、方位角が変わると、入射光の偏光軸は方位角とともに変化する。一方、本発明において、ノーマルツイストタイプの反射型液晶表示素子とリバースツイストタイプの反射型液晶表示素子の方向依存性を確認する場合には、入射光の偏光ベクトルの方向は、実験装置のWG−PBS、アナライザ、反射型液晶表示素子の配置が固定されているため、入射光の偏光ベクトルの方向は一定である。そこで、図9に示すように、方位角によらず入射角の偏光方向は一定、すなわち、WG−PBSを透過してくる光の偏光方向に固定する。
シミュレーションを実施した結果、図10に示すように、ノーマルツイストタイプの反射型液晶表示素子とリバースツイストタイプの反射型液晶表示素子とでは、異なった角度依存性を示した。
そこで、測定系のコントラストを上げる工夫を行って検出感度を拡大し、改めてノーマルツイスト、リバースツイストタイプの各反射型液晶表示素子のそれぞれに対して実験を行った結果、前述したような、ノーマルツイストタイプの反射型液晶表示素子とリバースツイストタイプの反射型液晶表示素子との差異を見いだし、本発明に至ったものである。
〔第2の実施の形態〕
図1は、本発明に係る投射型表示装置の第2の実施の形態における構成を示す平面図である。
本発明に係る投射型表示装置の第2の実施の形態においては、図1に示すように、3組の前述した単色処理部(赤色(R)用、青色(B)用及び緑色(G)用)を備えて構成され、光源からの照明光を複数色の帯域成分に分解する色分解手段を備えている。この色分解手段は、光源からの照明光を光の3原色(赤色(R)、青色(B)及び緑色(G))の帯域成分に分解する。すなわち、光源からの照明光は、コンデンサレンズ50を介して、第1のダイクロイックミラー51に入射し、第1及び第3の色成分(赤色(R)及び緑色(G))が透過され、第2の色成分(青色(B))が反射される。
第2の色成分(青色)の照明光は、コンデンサレンズ53、ミラー54及びコンデンサレンズ55を経て、青色用のWG−PBS2bを介して、青色用反射型液晶表示素子(第2の反射型液晶表示素子)1bに入射される。1及び第3の色成分(赤色及び緑色)の照明光は、第2のダイクロイックミラー52に入射され、第1の色成分(赤色)が透過され、第3の色成分(緑色)が反射される。第1の色成分(赤色)の照明光は、赤色用のWG−PBS2rを介して、赤色用反射型液晶表示素子(第1の反射型液晶表示素子)1rに入射される。第3の色成分(緑色)の照明光は、緑色用のWG−PBS2gを介して、緑色用反射型液晶表示素子(第3の反射型液晶表示素子)1gに入射される。
そして、各色用反射型液晶表示素子1r,1b,1gにおいて偏光変調されて反射された変調光は、各色用WG−PBS2r,2b,2gにより反射され、光源に戻る光路から分岐されて、対応する検光子3r,3b,3gを透過して、各色の変調光を合成する色合成手段40に入射される。
色合成手段40としては、例えば、3原色のうちの第1の色(赤色)の光のみを選択的に反射し第2及び第3の色(青色及び緑色)の光を透過させる第1の光学多層膜40rと、3原色のうちの第2の色(青色)の光のみを選択的に反射し第1及び第3の色(赤色及び緑色)の光を透過させる第2の光学多層膜40bとが、垂直に交差されて構成された、いわゆるクロスダイクロイックプリズムを用いることができる。
赤色用反射型液晶表示素子1rからの赤色の変調光は、色合成手段40の第1の光学多層膜40rにより反射されて結像レンズ系56に入射される。青色用反射型液晶表示素子1bからの青色の変調光は、色合成手段40の第2の光学多層膜40bにより反射されて結像レンズ系56に入射される。緑色用反射型液晶表示素子1gからの緑色の変調光は、色合成手段40の第1及び第2の光学多層膜40r,40bを透過して、結像レンズ系56に入射される。このようにして、色合成手段40により合成された各色の変調光は、結像レンズ系56に入射される。この結像レンズ系56は、色合成手段40により合成された変調光を、図示しないスクリーン上に結像させ、画像表示を行う。
本発明に係る投射型表示装置の第2の実施の形態においては、各色用反射型液晶表示素子1r,1b,1gのうち、ノーマルツイストタイプの反射型液晶表示素子については、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルを反時計方向に225°±10°とし、各色用反射型液晶表示素子1r,1b,1gのうち、リバースツイストタイプの反射型液晶表示素子については、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルを反時計方向に315°±10°とすることにより、高いコントラストの画像を表示することができる。
〔第3の実施の形態〕
図3は、本発明に係る投射型表示装置の第3の実施の形態における構成を示す平面図である。
すなわち、図3に示すように、各色用反射型液晶表示素子1r,1b,1gの全てをノーマルツイストタイプの反射型液晶表示素子とし、各色用反射型液晶表示素子1r,1b,1gにおける基準線ベクトルを、透明基板11側から見て反時計方向に225°±10°とすることが好ましい。
図4は、本発明に係る投射型表示装置の第3の実施の形態における構成の他の例を示す平面図である。
図4に示すように、各色用反射型液晶表示素子1r,1b,1gの全てをリバースツイストタイプの反射型液晶表示素とし、各色用反射型液晶表示素子1r,1b,1gにおける基準線ベクトルを、透明基板11側から見て反時計方向に315°±10°とすることが好ましい。
〔第4の実施の形態〕
図5は、本発明に係る投射型表示装置の第4の実施の形態における構成を示す平面図である。
本発明に係る投射型表示装置の第4の実施の形態においても、各色用反射型液晶表示素子1r,1b,1gのうち、ノーマルツイストタイプの反射型液晶表示素子については、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルを反時計方向に225°±10°とし、各色用反射型液晶表示素子1r,1b,1gのうち、リバースツイストタイプの反射型液晶表示素子については、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルを反時計方向に315°±10°とすることにより、高いコントラストの画像を表示することができる。
すなわち、この投射型表示装置においては、各色用反射型液晶表示素子1r,1b,1gは、赤色(第1の色)の照明光が入射されるリバースツイストタイプの赤色用反射型液晶表示素子1rと、青色(第2の色)の照明光が入射されるリバースツイストタイプの青色用反射型液晶表示素子1bと、緑色(第3の色)の照明光が入射されるノーマルツイストタイプの緑色用反射型液晶表示素子1gとからなる。
赤色用反射型液晶表示素子1r(リバースツイストタイプ)は、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルが反時計方向に315°±10°となっており、青色用反射型液晶表示素子1b(リバースツイストタイプ)は、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルが反時計方向に315°±10°となっており、緑色用反射型液晶表示素子1g(ノーマルツイストタイプ)は、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルが反時計方向に225°±10°となっている。
この投射型表示装置においては、各色用反射型液晶表示素子1r,1b,1gは、コントラストについては最大の条件となっており、かつ、赤色及び緑色の2色については、合成された画面上において、透明基板11側の液晶配向方向(CE側の単位ベクトルの方向、以下、図3乃至図8では単に「CE」と略記する。)及びアクティブマトリクス基板12側の液晶配向方向(IC側の単位ベクトルの方向、以下、図3乃至図8では単に「IC」と略記する。)が一致している。
すなわち、この投射型表示装置においては、コントラストが高く、かつ、ディスクリネーションの不具合が顕著に改善された画像を表示することができる。
ここで、青色用反射型液晶表示素子1bは、一般にディスクリネーションに対する影響が少ないため、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルが反時計方向に225°±10°であるノーマルツイストタイプであっても良い。
図6は、本発明に係る投射型表示装置の第4の実施の形態における構成の他の例を示す平面図である。
この投射型表示装置においては、各色用反射型液晶表示素子は、赤色(第1の色)の照明光が入射されるノーマルツイストタイプの赤色用反射型液晶表示素子1rと、青色(第2の色)の照明光が入射されるノーマルツイストタイプの青色用反射型液晶表示素子1bと、緑色(第3の色)の照明光が入射されるリバースツイストタイプの緑色用反射型液晶表示素子1gとからなる。
赤色用反射型液晶表示素子1r(ノーマルツイストタイプ)は、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルが反時計方向に225°±10°となっており、青色用反射型液晶表示素子1b(ノーマルツイストタイプ)は、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルが反時計方向に225°±10°となっており、緑色用反射型液晶表示素子1g(リバースツイストタイプ)は、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルが反時計方向に315°±10°となっている。
この投射型表示装置においても、各色用反射型液晶表示素子1r,1b,1gは、コントラストについては最大の条件となっており、かつ、赤色及び緑色の2色については、合成された画面上において、透明基板11側の液晶配向方向(CE側の単位ベクトルの方向)及びアクティブマトリクス基板12側の液晶配向方向(IC側の単位ベクトルの方向)が一致している。
すなわち、この投射型表示装置においては、コントラストが高く、かつ、ディスクリネーションの不具合が顕著に改善された画像を表示することができる。
ここで、青色用反射型液晶表示素子1bは、一般にディスクリネーションに対する影響が少ないため、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルが反時計方向に315°±10°であるリバースツイストタイプであっても良い。
〔第5の実施の形態〕
図7は、本発明に係る投射型表示装置の第5の実施の形態における構成を示す平面図である。
この投射型表示装置においては、各色用反射型液晶表示素子は、赤色(第1の色)の照明光が入射されるリバースツイストタイプの赤色用反射型液晶表示素子1rと、青色(第2の色)の照明光が入射されるリバースツイストタイプの青色用反射型液晶表示素子1bと、緑色(第3の色)の照明光が入射されるノーマルツイストタイプの緑色用反射型液晶表示素子1gとからなる。
赤色用反射型液晶表示素子1r(リバースツイストタイプ)は、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルが反時計方向に315°±10°となっており、青色用反射型液晶表示素子1b(リバースツイストタイプ)は、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルが反時計方向に135°±10°となっており、緑色用反射型液晶表示素子1g(ノーマルツイストタイプ)は、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルが反時計方向に225°±10°となっている。
図8は、本発明に係る投射型表示装置の第5の実施の形態における構成の他の例を示す平面図である。
この投射型表示装置においては、各色用反射型液晶表示素子は、赤色(第1の色)の照明光が入射されるノーマルツイストタイプの赤色用反射型液晶表示素子1rと、青色(第2の色)の照明光が入射されるノーマルツイストタイプの青色用反射型液晶表示素子1bと、緑色(第3の色)の照明光が入射されるリバースツイストタイプの緑色用反射型液晶表示素子1gとからなる。
赤色用反射型液晶表示素子1r(ノーマルツイストタイプ)は、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルが反時計方向に225°±10°となっており、青色用反射型液晶表示素子1b(ノーマルツイストタイプ)は、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルが反時計方向に45°となっており、緑色用反射型液晶表示素子1g(リバースツイストタイプ)は、透明基板11側から見て、素子の基準線ベクトルが反時計方向に315°±10°となっている。
この投射型表示装置においては、赤色、青色及び緑色の各色について、合成された画面上において、透明基板11側の液晶配向方向(CE側の単位ベクトルの方向)及びアクティブマトリクス基板12側の液晶配向方向(IC側の単位ベクトルの方向)が一致している。
すなわち、この投射型表示装置においては、青色についてはコントラストが最大の条件ではないが、青色は画面のコントラストに対する寄与が3色中最も少ないので、画面全体のコントラスト劣化を最小限に抑えつつ、かつ、ディスクリネーションの不具合がほぼ完全に除去された画像を表示することができる。
以上の実施の形態は、液晶層のツイスト角φを120°、セル厚を2.6μmとした場合について説明したが、ツイスト角φは、110°〜130°の範囲とすることが可能である。
例えば、照明光の波長λを550nmとした場合に、液晶としては、屈折率Δn=0.132のものを採用し、液晶分子のプレチルト角θp=82°、セル厚dをパラメータとして2.6μm〜4.0μmの範囲でツイスト角φを100°〜150°の範囲で変化させ、印加電圧0〔V〕での黒の明るさと印加電圧5〔V〕での白の明るさとを測定し、それらの比を求めると、セル厚dが変化しても黒レベルは常にツイスト角φ=120°で最小になり、また、ツイスト角φ=110°〜130°の範囲では比較的良好な黒レベルになる。また、セル厚dが2.6μm以下の場合には、白の明るさが減少してコントラストが低下した。セル厚dが4.0μm以上の場合には、液晶の応答速度の低下やディスクリネーションの増加により、画像品位が低下した。
また、照明光の波長λを550nmとした場合に、液晶としては、屈折率Δn=0.085のものを採用し、液晶分子のプレチルト角θp=82°、セル厚dをパラメータとして1μm〜2.6μmの範囲で0.2μmずつ変化させて選択したそれぞれの条件で、ツイスト角φを100°〜150°の範囲で変化させ、印加電圧0〔V〕での黒の明るさと印加電圧5〔V〕での白の明るさとを測定し、それらの比を求めると、セル厚dが変化しても黒レベルは常にツイスト角φ=120°で最小になり、また、このツイスト角φ=110°〜130°の範囲では比較的良好な黒レベルになった。また、セル厚dが1μm以下の場合には、白の明るさが減少してコントラストが低下した。セル厚dが2.6μm以上の場合には、液晶の応答速度の低下やディスクリネーションの増加により、画像品位が低下した。
以上の結果から、セル厚は、2.6μmに限定されるわけではなく、1μm〜4μmの範囲で使用することができ、より望ましくは、1.4μm〜3.5μmが望ましい。
〔ディスクリネーションについて〕
第4の実施の形態においては、2色について合成された画面上において、透明基板11側の液晶配向方向(CE側の単位ベクトルの方向)及びアクティブマトリクス基板12側の液晶配向方向(IC側の単位ベクトルの方向)が一致している。
また、第5の実施の形態においては、3色について合成された画面上において、透明基板11側の液晶配向方向(CE側の単位ベクトルの方向)及びアクティブマトリクス基板12側の液晶配向方向(IC側の単位ベクトルの方向)が一致している。
以下、本発明に係る投射型表示装置におけるディスクリネーションについて考察する。
一般的に考察すると、垂直配向液晶は、コントラスト面では非常に有利であるが、ディスクリネーションの問題がある。これは、平行であって対向に配置された基板間に液晶を垂直配向させただけでは、電界を印加すると液晶が様々な方位角方向に傾いていくため、配向の不連続な部分(ディスクリネーション)がランダムに生じて、均一な表示が得られないという現象である。この現象を緩和させるためには、完全な垂直配向から数度プレチルトを付けて配向させる方法が採用されている。
従来、赤色、青色及び緑色を合成した3色の画面において、液晶分子の長軸をアクティブマトリクス基板上に投影させた線分(投影線分)の方向を合致させておけば、ディスクリネーションによる不具合が解決されると思われた。しかしながら、「ツイストを有する垂直配向反射型液晶表示素子」においては、各色用の反射型液晶表示素子の基準線ベクトルを画面上で合致させても、ディスクリネーションによる不具合は完全には解決されず、さらに高品質の画像を表示するには、不十分であった。
ところで、本発明においては、反射型液晶表示素子における各液晶分子には、前述したような、液晶配向条件が付与されている。ここで、対向する透明基板11及びアクティブマトリクス基板12においては、その表面状態が異なるため、各々に適した配向条件が必要となってくる。そのため、液晶分子の配向規制力は、対向する基板近傍で同一ではなく、また、そのプレチルト角も異なることが多い。
そして、ディスクリネーションの発生方向は、液晶分子の傾き方位と相関があり、その発生量は、付与するプレチルト角に強く影響を受ける。本発明においては、垂直配向型液晶分子を透明基板11及びアクティブマトリクス基板12間でツイストすることにより高いコントラストを得ているが、前述のような配向規制力、プレチルト角の差が各基板11,12間で存在する場合には、液晶分子のツイスト状態は、基準軸に対して対称ではなくなる。
これら液晶セル内の非対称性により、ディスクリネーションの発生にも差が生じることとなる。例えば、アクティブマトリクス基板12側の液晶配向方向(IC側の単位ベクトルの方向)がX軸、透明基板11側の液晶配向方向(CE側の単位ベクトルの方向)がY軸方向への配向となっている場合には、画素のX軸方向とY軸方向とで、ディスクリネーションの発生量に差が生じることとなる。
スクリーンへの投射画面上で、これらアクティブマトリクス基板12側及び透明基板11側の配向方向が赤色、青色及び緑色の各色で揃っていない場合には、前述のディスクリネーション発生量の差から、白を背景として黒の斜め線などを表示したときに、図19Aに示すように、色付きが認められることとなる。
本発明に係る投射型表示装置の第4及び第5の形態においては、2色について、特に、第5の実施の形態においては、赤色、青色及び緑色の各色について、合成された画面上において、透明基板11側の液晶配向方向(CE側の単位ベクトルの方向)及びアクティブマトリクス基板12側の液晶配向方向(IC側の単位ベクトルの方向)が一致しているので、ディスクリネーションによる色付きの不具合を、図19Bに示すように、ほぼ完全に解消したものである。
ところで、WG−PBS2と反射型液晶表示素子1との間には、必要に応じて、位相補償器として位相補償板16を挿入してもよい。位相補償板16には、例えば、面内方向の屈折率nx=nyよりも膜厚方向の屈折率nzが小さいもの(具体的には、nx=ny=1.5225、nz=1.51586)を用いることができる。これは、位相補償板16の面に対して垂直な膜厚方向の屈折率を面内方向の屈折率以下に設定した、いわゆるCプレートと呼ばれる位相補償板である。Cプレートは、面内の互いに直交する主屈折率をnx,ny、厚さ方向の主屈折率をnzとしたとき、nx=ny≧nzという条件を満たす位相補償板であると定義される。
同様に、図3乃至図8に示した投射型表示装置においては、前述した位相補償板16を各色用の単色処理部のそれぞれに、必要に応じて配置してもよい。すなわち、各色用の反射型液晶表示素子1r,1b,1gと各色用の各色用WG−PBS2r,2b,2gとの間にそれぞれ各色用の位相補償板16を配置して位相補償することにより、表示画像のコントラストが更に向上する。
これら位相補償板16は、膜厚方向の屈折率が面内方向の屈折率以下となっており、いわゆるCプレートとして形成されている。Cプレートは、面内の互いに直交する主屈折率をnx,nyとし、膜厚方向の主屈折率をnzとしたとき、nx=ny≧nzという条件を満たす位相補償板である。なお、ここではnx=nyとしているが、多少のばらつき(誤差)を有しており、nxとnyとが実質的に同じ値であるということである。
各色用位相補償板16は、各波長帯域に最適な位相差を補償するように、位相差が予め与えられている。各色用位相補償板16と空気との界面(位相補償板16の表面)には、減反射コーティングが施され、反射光が極力減らされている。
Cプレートを挿入する場合には、液晶の複屈折率Δnとセル厚dとの積であるリタデーション(セル厚dの液晶層13を光が通る際に生じるリタデーション)Δn・dは、0.5nm以下が望ましい。また、光出力は、液晶の複屈折率Δnやセル厚dによらずに、ツイスト角φ=120°で最小となる。
これに対し、位相補償板16の位相差は、図11に示すように、光漏れが極小値を取る値がリタデーションΔn・d、すなわち、複屈折率Δnやセル厚dによって異なる。図11は、複屈折率Δn=0.143の液晶を用いて、コーンアングルを12°に設定した条件で、セル厚dをパラメータにして、リタデーションΔn・dを変化させ、位相補償板16における位相差Rthと光漏れの関係を示した図である。
図11の各曲線の最小値をとる位相補償板16の位相差(リターダンス)をRthで表すと、液晶層13のリタデーションΔn・dと位相補償板16の位相差Rthとの関係は、図12に示すように、リタデーションΔn・dが200nmのとき、最適な位相補償板16の位相差Rthは、179nmとなる。また、リタデーションΔn・dが500nmのとき、最適な位相補償板16の位相差Rthは、445nmとなる。しかしながら、実際のシステムでは、液晶層13と位相補償板16の特性にはばらつきがあるため、リタデーションΔn・dが200nm乃至500nmであるときには、最適な位相補償板16の位相差Rthは、150nm乃至500nm程度とすることが必要となる。さらに、リタデーションΔn・dが300nm乃至400nmのときには、最適な位相補償板16の位相差Rthは、250nm乃至400nm程度となる。
具体的には、例えば、液晶層13の屈折率Δn=0.143、液晶層13の厚さ1.4μmとすると、リタデーションΔn・d=200nmであり、最適な位相補償板16の位相差Rthは、約179nmである。また、液晶層13の屈折率Δn=0.143、液晶層13の厚さ2.1μmとすると、リタデーションΔn・d=300nmであり、最適な位相補償板16の位相差Rthは、約266nmである。また、液晶層13の屈折率Δn=0.143、液晶層13の厚さ2.44μmとすると、リタデーションΔn・d=350nmであり、最適な位相補償板16の位相差Rthは、約312nmである。また、液晶層13の屈折率Δn=0.143、液晶層13の厚さ2.79μmとすると、リタデーションΔn・d=400nmであり、最適な位相補償板16の位相差Rthは、約359nmである。
以上のように、液晶層13の複屈折率Δnもパラメータとして選択可能であり、液晶層13の複屈折率Δn及びセル厚dによってリタデーションΔn・dが変化するので、これに最適な位相補償板16を用いることによって、画像のコントラストをさらに向上させることができる。
図13は、位相補償板を用いた場合の基準線ベクトル方位角とコントラストの関係を示したグラフである。
この位相補償板(Cプレート)16を挿入した場合には、図13に示すように、表示画像のコントラスト比は、数倍乃至10倍程度増大するが、この場合であっても、基準線ベクトル方位角とコントラストとの関係は、前述した通りである。
また、液晶層13におけるツイスト角φは、110°乃至130°の範囲とすることができる。液晶のとしては、光の波長を550nm(緑色)とした場合に、屈折率Δn=0.132のものや、Δn=0.085のものも採用することができる。
尚、本実施形態においては、光源からの光を色分解手段にて3原色の帯域成分に分解した場合について説明したが、R用,G用及びB用の3つのLED又はレーザー光源からの光を、それぞれのワイヤグリッドに照明するようにしてもよい
本発明は、反射型液晶表示素子を用いて構成された投射型表示装置に適用され、特に、表示画像のコントラストを高くするとともに、ディスクリネーションによる表示画像の品質低下を防止することができる投射型表示装置に適用される。
1r 赤色用反射型液晶表示素子
1b 青色用反射型液晶表示素子
1g 緑色用反射型液晶表示素子
2 WG−PBS
11 透明基板
12 アクティブマトリクス基板
13 液晶層
40 色合成手段
51 第1のダイクロイックミラー
52 第2のダイクロイックミラー
56 結像レンズ系

Claims (7)

  1. 光源と、
    前記光源からの照明光がワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタを介して偏光されて入射される反射型液晶表示素子と、
    前記反射型液晶表示素子により偏光変調されて反射され前記ワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタにより前記光源に戻る光路から分岐された変調光を結像させる結像レンズ系とを備え、
    前記反射型液晶表示素子は、透明電極が形成され前記照明光が入射される透明な第1の基板と、前記第1の基板と空隙を介して平行に対向配置され画素毎に反射電極及び駆動回路がマトリクス状に配置され前記第1の基板を介して入射された前記照明光を反射して前記第1の基板を透して射出させる第2の基板と、前記第1及び第2の基板間に封止され前記第1の基板を透して入射された前記照明光を偏光変調する誘電異方性が負のネマティック液晶からなる液晶層とを有して構成され、第1の基板側から見て、第2の基板側の液晶の配向方向が所定の基準線に対して時計回り方向に配向され、 第1の基板側の液晶の配
    向方向が反時計回り方向に配向されている第1のツイストタイプ、または、第1の基板側から見て、第2の基板側の液晶の配向方向が所定の基準線に対して反時計回り方向に配向され、 第1の基板側の液晶の配向方向が時計回り方向に配向されている第2のツイストタイプの垂直配向反射型液晶表示素子であり、
    前記ワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタは、偏光分光面を前記反射型液晶表示素子の第1の基板に対して傾斜させるとともに、前記偏光分光面に形成されたワイヤグリッドを前記第1の基板に平行として配置されており、
    前記反射型液晶表示素子において、前記ワイヤグリッドを前記第2の基板へ垂直に投影させた際の前記第2の基板上での直線の方向の内の一の方向であって反時計方向に90°回転した際に偏光分光面の延長面と第2の基板面の延長面とが交差する方向に向くときにおける当該直線方向をX軸としたとき、前記反射型液晶表示素子が第1のツイストタイプ液晶素子である場合には、前記第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に225°±10°の角度範囲となっており、前記反射型液晶表示素子が第2のツイストタイプ液晶素子である場合には、前記第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX
    軸方向から反時計方向に315°±10°の角度範囲となっていることを特徴とする投射型表示装置。
  2. お互いに異なる帯域成分を含む複数色の照明光を発生する照明光発生手段と、
    前記各色の帯域の照明光に対応して配置された各色用のワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタを介して、対応する帯域の照明光が偏光されて入射される各色用反射型液晶表示素子と、
    前記各色用反射型液晶表示素子により偏光変調されて反射され対応するワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタにより前記光源に戻る光路から分岐された各色の変調光を合成する色合成手段と、
    前記色合成手段を経た変調光を結像させる結像レンズ系とを備え、
    前記各色用反射型液晶表示素子は、透明電極が形成され前記照明光が入射される透明な第1の基板と、前記第1の基板と空隙を介して平行に対向配置され画素毎に反射電極及び駆動回路がマトリクス状に配置され前記第1の基板を介して入射された前記照明光を反射して前記第1の基板を透して射出させる第2の基板と、前記第1及び第2の基板間に封止され前記第1の基板を透して入射された前記照明光を偏光変調する誘電異方性が負のネマティック液晶からなる液晶層とを有して構成され、第1の基板側から見て、第2の基板側の液晶の配向方向が所定の基準線に対して時計回り方向に配向され、 第1の基板側の液晶の配向方向が反時計回り方向に配向されている第1のツイストタイプ、または、第1の基板側から見て、第2の基板側の液晶の配向方向が所定の基準線に対して反時計回り方向に配向され、 第1の基板側の液晶の配向方向が時計回り方向に配向されている第2のツイストタイプの垂直配向反射型液晶表示素子であり、
    前記各色用ワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタは、偏光分光面を前記各色用反射型液晶表示素子の第1の基板に対して傾斜させるとともに、前記偏光分光面に形成されたワイヤグリッドを前記第1の基板に平行として配置されており、
    前記反射型液晶表示素子において、前記ワイヤグリッドを前記第2の基板へ垂直に投影させた際の前記第2の基板上での直線の方向の内の一の方向であって反時計方向に90°回転した際に偏光分光面の延長面と第2の基板面の延長面が交差する方向に向くときにおける当該直線方向をX軸としたとき、前記各色用反射型液晶表示素子のうち、第1のツイストタイプの反射型液晶表示素子は、前記第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に225°±10°の角度範囲となっており、前記各色用反射型液晶表示素子のうち、第2のツイストタイプの反射型液晶表示素子は、前記第1の基板側から見て、素
    子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に315°±10°の角度範囲となっていることを特徴とする投射型表示装置。
  3. 前記複数色の照明光を発生する照明光発生手段は、光の3原色のいずれかをそれぞれ含む帯域成分の照明光を発生し、
    前記色合成手段は、前記3原色のうちの第1の色の光のみを選択的に反射し第2及び第3の色の光を透過させる第1の光学多層膜と、前記3原色のうちの第2の色の光のみを選択的に反射し第1及び第3の色の光を透過させる第2の光学多層膜とが垂直に交差されて構成されており、
    各色用反射型液晶表示素子は、前記第1の色の照明光が入射される第1の色用反射型液晶表示素子、前記第2の色の照明光が入射される第2の色用反射型液晶表示素子及び前記第3の色の照明光が入射される第3の色用反射型液晶表示素子であり、全てが第1のツイストタイプの反射型液晶表示素子、または、全てが第2のツイストタイプの反射型液晶表示素であって、
    前記第1の色用反射型液晶表示素子からの第1の色の変調光は、前記色合成手段の第1の光学多層膜により反射されて前記結像レンズ系に入射され、
    前記第2の色用反射型液晶表示素子からの第2の色の変調光は、前記色合成手段の第2の光学多層膜により反射されて前記結像レンズ系に入射され、
    前記第3の色用反射型液晶表示素子からの第3の色の変調光は、前記色合成手段の第1及び第2の光学多層膜を透過して前記結像レンズ系に入射されることを特徴とする請求項2記載の投射型表示装置。
  4. 前記複数色の照明光を発生する照明光発生手段は、光の3原色のいずれかをそれぞれ含む帯域成分の照明光を発生し、
    前記色合成手段は、前記3原色のうちの赤色の光のみを選択的に反射し青色及び緑色の光を透過させる第1の光学多層膜と、前記3原色のうちの青色の光のみを選択的に反射し赤色及び緑色の光を透過させる第2の光学多層膜とが垂直に交差されて構成されており、
    各色用反射型液晶表示素子は、前記赤色の照明光が入射される第2のツイストタイプの赤色用反射型液晶表示素子、前記青色の照明光が入射される第1あるいは第2のツイストタイプの用反射型液晶表示素子及び前記緑色の照明光が入射される第1のツイストタイプの緑色用反射型液晶表示素子であり、
    前記赤色用反射型液晶表示素子からの赤色の変調光は、前記色合成手段の第1の光学多層膜により反射されて前記結像レンズ系に入射され、
    前記青色用反射型液晶表示素子からの青色の変調光は、前記色合成手段の第2の光学多層膜により反射されて前記結像レンズ系に入射され、
    前記緑色用反射型液晶表示素子からの緑色の変調光は、前記色合成手段の第1及び第2の光学多層膜を透過して前記結像レンズ系に入射されることを特徴とする請求項2記載の投射型表示装置。
  5. 前記複数色の照明光を発生する照明光発生手段は、光の3原色のいずれかをそれぞれ含む帯域成分の照明光を発生し、
    前記色合成手段は、前記3原色のうちの赤色の光のみを選択的に反射し青色及び緑色の光を透過させる第1の光学多層膜と、前記3原色のうちの青色の光のみを選択的に反射し赤色及び緑色の光を透過させる第2の光学多層膜とが垂直に交差されて構成されており、
    各色用反射型液晶表示素子は、前記赤色の照明光が入射される第1のツイストタイプの赤色用反射型液晶表示素子、前記青色の照明光が入射される第1あるいは第2のツイストタイプの青色用反射型液晶表示素子及び前記緑色の照明光が入射される第2のツイストタイプの緑色用反射型液晶表示素子であり、
    前記赤色用反射型液晶表示素子からの赤色の変調光は、前記色合成手段の第1の光学多層膜により反射されて前記結像レンズ系に入射され、
    前記青色用反射型液晶表示素子からの青色の変調光は、前記色合成手段の第2の光学多層膜により反射されて前記結像レンズ系に入射され、
    前記緑色用反射型液晶表示素子からの緑色の変調光は、前記色合成手段の第1及び第2の光学多層膜を透過して前記結像レンズ系に入射されることを特徴とする請求項2記載の投射型表示装置。
  6. 前記複数色の照明光を発生する照明光発生手段は、光の3原色のいずれかをそれぞれ含む帯域成分の照明光を発生し、
    赤色、青色及び緑色の帯域の照明光に対応して配置された各色用のワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタを介して、対応する帯域の照明光が偏光されて入射される各色用反射型液晶表示素子と、
    前記3原色のうちの赤色の光のみを選択的に反射し青色及び緑色の光を透過させる第1の光学多層膜と、前記3原色のうちの青色の光のみを選択的に反射し赤色及び緑色の光を透過させる第2の光学多層膜とが垂直に交差されて構成され、前記各色用反射型液晶表示素子により偏光変調されて反射され対応するワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタにより前記光源に戻る光路から分岐された各色の変調光を合成する色合成手段と、
    前記色合成手段を経た変調光を結像させる結像レンズ系と
    を備え、
    前記各色用反射型液晶表示素子は、透明電極が形成され前記照明光が入射される透明な第1の基板と、前記第1の基板と空隙を介して平行に対向配置され画素毎に反射電極及び駆動回路がマトリクス状に配置され前記第1の基板を介して入射された前記照明光を反射して前記第1の基板を透して射出させる第2の基板と、前記第1及び第2の基板間に封止され前記第1の基板を透して入射された前記照明光を偏光変調する誘電異方性が負のネマティック液晶からなる液晶層とを有して構成され、前記赤色の照明光が入射される第2のツイストタイプの赤色用反射型液晶表示素子、前記青色の照明光が入射される第2のツイストタイプの青色用反射型液晶表示素子及び前記緑色の照明光が入射される第1のツイストタイプの緑色用反射型液晶表示素子であり、
    前記各色用ワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタは、偏光分光面を前記各色用反射型液晶表示素子の第1の基板に対して傾斜させるとともに、前記偏光分光面に形成されたワイヤグリッドを前記第1の基板に平行として配置されており、
    前記反射型液晶表示素子において、前記ワイヤグリッドを前記第2の基板へ垂直に投影させた際の前記第2の基板上での直線の方向の内の一の方向であって反時計方向に90°回転した際に偏光分光面の延長面と第2の基板面の延長面が交差する方向に向くときにおける当該直線方向をX軸としたとき、赤色用反射型液晶表示素子は、前記第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に315°±10°の角度範囲となっており、青色用反射型液晶表示素子は、前記第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に135°±10°の角度範囲となっており、緑色用反射型液晶表示素子は、前記第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に225°±10°の角度範囲となっており、
    前記赤色用反射型液晶表示素子からの赤色の変調光は、前記色合成手段の第1の光学多層膜により反射されて前記結像レンズ系に入射され、
    前記青色用反射型液晶表示素子からの青色の変調光は、前記色合成手段の第2の光学多層膜により反射されて前記結像レンズ系に入射され、
    前記緑色用反射型液晶表示素子からの緑色の変調光は、前記色合成手段の第1及び第2の光学多層膜を透過して前記結像レンズ系に入射されることを特徴とする投射型表示装置。
  7. 前記複数色の照明光を発生する照明光発生手段は、光の3原色のいずれかをそれぞれ含む帯域成分の照明光を発生し、
    赤色、青色及び緑色の帯域の照明光に対応して配置された各色用のワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタを介して、対応する帯域の照明光が偏光されて入射される各色用反射型液晶表示素子と、
    前記3原色のうちの赤色の光のみを選択的に反射し青色及び緑色の光を透過させる第1の光学多層膜と、前記3原色のうちの青色の光のみを選択的に反射し赤色及び緑色の光を透過させる第2の光学多層膜とが垂直に交差されて構成され、前記各色用反射型液晶表示素子により偏光変調されて反射され対応するワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタにより前記光源に戻る光路から分岐された各色の変調光を合成する色合成手段と、
    前記色合成手段を経た変調光を結像させる結像レンズ系と
    を備え、
    前記各色用反射型液晶表示素子は、透明電極が形成され前記照明光が入射される透明な第1の基板と、前記第1の基板と空隙を介して平行に対向配置され画素毎に反射電極及び駆動回路がマトリクス状に配置され前記第1の基板を介して入射された前記照明光を反射して前記第1の基板を透して射出させる第2の基板と、前記第1及び第2の基板間に封止され前記第1の基板を透して入射された前記照明光を偏光変調する誘電異方性が負のネマティック液晶からなる液晶層とを有して構成され、前記赤色の照明光が入射される第1のツイストタイプの赤色用反射型液晶表示素子、前記青色の照明光が入射される第1のツイストタイプの青色用反射型液晶表示素子及び前記緑色の照明光が入射される第2のツイストタイプの緑色用反射型液晶表示素子であり、
    前記各色用ワイヤグリッド型偏光ビームスプリッタは、偏光分光面を前記各色用反射型液晶表示素子の第1の基板に対して傾斜させるとともに、前記偏光分光面に形成されたワイヤグリッドを前記第1の基板に平行として配置されており、
    前記反射型液晶表示素子において、前記ワイヤグリッドを前記第2の基板へ垂直に投影させた際の前記第2の基板上での直線の方向の内の一の方向であって反時計方向に90°回転した際に偏光分光面の延長面と第2の基板面の延長面が交差する方向に向くときにおける当該直線方向をX軸としたとき、赤色用反射型液晶表示素子は、前記第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に225°±10°の角度範囲となっており、青色用反射型液晶表示素子は、前記第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に45°±10°の角度範囲となっており、緑色用反射型液晶表示素子は、前記第1の基板側から見て、素子の基準線ベクトルがX軸方向から反時計方向に315°±10°の角度範囲となっており、
    前記赤色用反射型液晶表示素子からの赤色の変調光は、前記色合成手段の第1の光学多層膜により反射されて前記結像レンズ系に入射され、
    前記青色用反射型液晶表示素子からの青色の変調光は、前記色合成手段の第2の光学多層膜により反射されて前記結像レンズ系に入射され、
    前記緑色用反射型液晶表示素子からの緑色の変調光は、前記色合成手段の第1及び第2の光学多層膜を透過して前記結像レンズ系に入射されることを特徴とする投射型表示装置。
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