JP2010095138A - 車両用ホイール - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、量産性を向上させることができると共に更なる軽量化を図ることができる車両用ホイールを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、ウェル部11cの外周面からホイール径方向の外側に立ち上がり、前記外周面のホイール周方向Xに延びるように形成されて、タイヤ空気室内で前記ウェル部11cの外周面上に副気室部材13を固定する縦壁14と、前記副気室部材13の一部を受け入れてこの副気室部材13がホイール周方向Xに回るのを防止する前記縦壁14に形成された受入れ部と、を備える車両用ホイール10であって、前記縦壁14は、ホイール周方向Xにおいて部分的に肉抜きされた肉抜き部19を更に有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤ空気室内の気柱共鳴(空洞共鳴)に伴う騒音を低減する車両用ホイールに関するものである。
一般に、タイヤの空気室(以下、「タイヤ空気室」という。)内で生じる気柱共鳴が、自動車のロードノイズの要因となることが知られている。気柱共鳴とは、路面からタイヤに伝わるランダムな振動がタイヤ空気室内の空気を振動させ、その結果、タイヤ空気室の気柱共鳴周波数付近で共鳴現象が起こり、共鳴音が発生する現象である。
従来、この気柱共鳴に伴う騒音を低減するため、特許文献1に記載された車両用ホイールが知られている。この車両用ホイールは、リムの周方向に沿って複数の副気室を有している。更に詳しく説明すると、この車両用ホイールでは、ホイール周方向に延びるようにウェル部に立設された環状の縦壁と、ビードシート部側に向かうウェル部の立ち上り側壁との間に形成される環状の空間部分が蓋部材で塞がれている。そして、蓋部材とウェル部と縦壁とで区画されることとなるこの空間部分がホイール周方向に所定の間隔をあけて配置された複数の隔壁で仕切られることで各副気室が形成されている。また、タイヤ空気室と各副気室とは、蓋部材に形成された連通孔で連通している。この車両用ホイールによれば、連通孔と副気室とがヘルムホルツ・レゾネータを構成し、タイヤ空気室内の気柱共鳴音を低減することができる。
特許第3992566号公報
しかしながら、従来の車両用ホイールは現実的な構造ではなかった。すなわち、ウェル部から立ち上がるように縦壁を形成したホイールに、複数の隔壁と蓋部材とを、気密性を保ちつつ、溶接、接着、嵌め込み、締結により高精度で結合させる必要があり、気密性の確保、製造工数や製造コストの増大を考慮すると、量産化に不適であるという問題があった。
そこで、本発明者らは、副気室を有する副気室部材をウェル部に嵌め込んで取り付けた車両用ホイールを先に提案している(特願2007−125139(未公開))。この車両用ホイールによれば、従来の車両用ホイール(例えば、特許文献1参照)のようにホイールに複数の隔壁や蓋部材を順次に組み付けて副気室を形成していくものと異なって、予め副気室を有する副気室部材をウェル部に嵌め込むだけで製造できるので、製造工数や製造コストを削減することができると共に、量産性を向上させることができる。
その一方で、一般にバネ下重量の軽量化は車両の運動性能に大きく影響を与えることから、前記した副気室部材を備える車両用ホイールにおいても更なる軽量化が望まれる。
そこで、本発明は、ヘルムホルツ・レゾネータを備える従来の車両用ホイールと比較して、量産性を向上させることができると共に更なる軽量化を図ることができる車両用ホイールを提供することを課題とする。
前記課題を解決した本発明は、ウェル部の外周面からホイール径方向の外側に立ち上がり、前記外周面のホイール周方向に延びるように形成されて、タイヤ空気室内で前記ウェル部の外周面上に副気室部材を固定する縦壁と、前記副気室部材の一部を受け入れてこの副気室部材がホイール周方向に回るのを防止する前記縦壁に形成された受入れ部と、を備える車両用ホイールであって、前記縦壁は、ホイール周方向において部分的に肉抜きされた肉抜き部を更に有することを特徴とする。
この車両用ホイールは、従来の車両用ホイール(例えば、特許文献1参照)のようにホイールに複数の隔壁や蓋部材を順次に組み付けて気密性を考慮しながら高精度にこれらを結合させて副気室を形成していくものと異なって、予め副気室を有する副気室部材をウェル部に設けた縦壁に係止させるだけで製造される。
また、車両用ホイールは、副気室部材を固定する縦壁に肉抜き部を有しているので縦壁部分の重量が削減される。
このような車両用ホイールにおいては、前記副気室部材は、前記ウェル部の外周面側の底板と、この底板との間で副気室を形成する上板と、前記副気室と前記タイヤ空気室を連通する連通孔と、からなる本体部と、前記底板と前記上板とを結合すると共に、前記本体部から前記縦壁側に延出して前記縦壁に形成された溝部に係止される縁部と、を有するように構成することができる。
本発明の車両用ホイールによれば、予め副気室を有する副気室部材をウェル部に設けた縦壁に係止させるだけで製造されるので、従来の車両用ホイールと比較して、製造工数や製造コストを削減することができると共に、量産性を向上させることができる。そして、縦壁の肉抜き部によって縦壁部分の重量が削減されるので軽量化を達成することができる。
以下に、本発明の実施形態について図を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態に係る車両用ホイールは、ウェル部の外周面上で副気室部材を固定する縦壁に肉抜き部を形成したことを主な特徴としている。ここでは、先ず車両用ホイールの全体構成及び副気室部材の構成について説明した後に縦壁の肉抜き部について説明する。参照する図面において、図1は、本実施形態に係る車両用ホイールの斜視図である。図2は、図1の車両用ホイールにタイヤを装着した車輪の要部正面断面図である。図3は、図2中に示したウェル部を部分的に拡大した図である。図4は、副気室部材を上板側から見た全体斜視図である。図5は、副気室部材の回り止め用突出部を図3のV方向から見た斜視図である。図6は、図5の縦壁の周方向に沿った断面(VI−VI断面)を部分的に示した図である。
(車両用ホイールの全体構成)
図1に示すように、本実施形態に係る車両用ホイール10は、リム11と、このリム11を図示しないハブに連結するためのディスク12と、リム11のウェル部11cの外周面上に固定された副気室部材13とで主に構成されている。
図2に示すように、リム11は、ホイール幅方向Yの両端部に形成されるビードシート部11a,11aと、このビードシート部11a,11aからホイール径方向Zの外側(図2の紙面上側、以下同じ)に向かって屈曲したリムフランジ部11b,11bと、ビードシート部11a,11a同士の間の部分がホイール径方向Zの内側(図2の紙面下側、以下同じ)に向かって凹んだウェル部11cとを有する。
ビードシート部11aには、タイヤ20のビード部21aが装着される。これにより、リム11の外周面とタイヤ20の内周面との間に環状の密閉空間からなるタイヤ空気室MCが形成される。
ウェル部11cは、タイヤ20をリム11に組み付けるリム組時に、タイヤ20のビード部21a,21aを落とし込むために設けられている。
このウェル部11cの外周面には、リム11の周方向に延びるように環状の縦壁14が立設されている。
この縦壁14は、図3に示すように、ウェル部11cの外周面11dからホイール径方向Zの外側(図3の紙面上側、以下同じ)に立ち上がる第1の縦壁面15を形成するように外周面11dに立設されている。
また、ウェル部11cのホイール幅方向Yの内側(図3の紙面右側、以下同じ)に形成される側面部11eには、第1の縦壁面15と対向するように第2の縦壁面16が設けられている。なお、本実施形態での縦壁14は、リム11(図2参照)を鋳造する際にウェル部11cと一体に成形される。
そして、これらの第1の縦壁面15及び第2の縦壁面16には、それぞれ溝部17が形成されている。これらの溝部17,17は、ウェル部11cの外周面11dの周方向に沿って形成されて環状の溝となっている。これらの溝部17,17には、後記する副気室部材13の縁部13eの先端部が嵌め込まれている。
なお、縦壁14に形成された溝部17は、副気室部材13の一部である縁部13eの先端部を受け入れることで副気室部材13がホイール周方向X(図1参照)に回るのを防止しており、後記するように、副気室部材13の一部である回り止め用突出部18を受け入れる切欠き部14a(図5参照)と同様に、特許請求の範囲にいう「受入れ部」を構成している。
ちなみに、本実施形態での溝部17,17は、縦壁14及び側面部11eのそれぞれに機械加工を施して形成される。
ディスク12は、図2に示すように、ウェル部11cのホイール幅方向Yの外側(図2の紙面左側)からホイール径方向Zの内側に連続して形成されている。リム11とディスク12とは、例えば、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の軽量高強度材料等から製造される。なお、これらの材料は限定されるものではなく、スチール(鋼)等から形成されるものであっても良い。また、車両用ホイール10は、スポークホイールであっても良い。そして、ウェル部11cの外周面上に次に説明する副気室部材13が固定されている。
(副気室部材の構成)
副気室部材13は、図4に示すように、ホイール周方向Xに長い部材であって、本体部13aと、回り止め用突出部18と、縁部13eとを備えている。そして、副気室部材13は、長手方向に沿って湾曲しており、図1に示すように、ウェル部11cの外周面に沿うように配置されている。ちなみに、本実施形態に係る車両用ホイール10では、図示しないが、副気室部材13がウェル部11cのホイール周方向Xに沿って等間隔に4つ配置されている。つまり、ホイール中心軸を挟んで対向する一対の副気室部材13が2組配置されている。
副気室部材13の本体部13aは、図3に示すように、底板25aと、この底板25a上に配置される上板25bとを備えている。なお、本実施形態での底板25a及び上板25bのそれぞれは、同じ厚さとなっているが、これらの厚さは相互に異なっていても良い。
底板25aは、後記するように、ウェル部11cから立ち上がる第1の縦壁面15及び第2の縦壁面16のそれぞれに向かって延出する縁部13e,13eと一体になってホイール径方向Zの内側に凸となる湾曲面を形成している。
上板25bは、ウェル部11cの外周面11dに沿うように配置された底板25a上でホイール径方向Zの外側に凸となるように湾曲して膨らみを形成している。
本体部13aは、このような底板25aと上板25bとの間に次に説明する副気室SCを形成している。
本実施形態での副気室SCは、ホイール径方向Zに薄い扁平形状となっている。
副気室SCの容積は、50〜250cc程度が好ましい。副気室SCの容積をこの範囲内に設定することで、副気室部材13は、消音効果を充分に発揮しつつ、その重量の増大を抑制して車両用ホイール10の軽量化を図ることができる。また、ホイール周方向の副気室部材13の長さは、リム11の周長と同じ長さを最大として、車両用ホイール10の重量の調整やウェル部11cに対する組付け容易性を考慮して適宜に設定することができる。
前記した回り止め用突出部18は、図1に示す車両用ホイール10が回転した際に副気室部材13の回り止めをより確実に行うものである。
この回り止め用突出部18は、図4に示すように、ホイール周方向X(車両用ホイール10(図1参照)の回転方向)と交差する方向に本体部13aから突出している。
更に詳しく説明すると、この回り止め用突出部18は、図5に示すように、本体部13aの上板25bを部分的に平坦に形成した根元部18aから縦壁14側に延びている。
回り止め用突出部18の先端部は、縦壁14に形成された切欠き部14aに嵌り込んでいる。なお、本実施形態での切欠き部14aは、縦壁14に機械加工を施して形成されたものであるが、リム11(図1参照)を鋳造する際に縦壁14と同時に形成されたものであっても良い。
なお、切欠き部14aは、前記した縦壁14の溝部17(図3参照)と同様に、特許請求の範囲にいう「受入れ部」を構成しており、回り止め用突出部18は、特許請求の範囲にいう「副気室部材の一部」に相当する。
そして、本実施形態での副気室部材13では、回り止め用突出部18と縁部13eとの間、及び根元部18aと縁部13eとの間に隙間G,Gが形成されている。これらの隙間G,Gは、車両用ホイール10(図1参照)の回転時に遠心力が本体部13aに作用した際に、本体部13aと縦壁14との間で縁部13eを撓み易くしている。その結果、この副気室部材13は、隙間G,Gがないものと比較して、回り止め用突出部18と縁部13eとの間や、根元部18aと縁部13eとの間に疲労亀裂が生じることを確実に防止することができる。
本実施形態での回り止め用突出部18は、管部材で形成されており、図3に示すように、管部材の内側には、副気室SCとタイヤ空気室MC(図2参照)とを繋ぐ連通孔13bが形成されている。
連通孔13bの断面形状は、特に制限はなく、本実施形態では楕円形(図5参照)となっているが、円形、多角形等のいずれであっても良い。連通孔13bの直径は、断面が円形の場合には、5mm以上が好ましい。また、円形以外の断面形状の連通孔13bは、その断面積で同じ断面積の円形に換算して直径5mm以上のものが好ましい。
連通孔13bの長さは、次の(式1)で示されるヘルムホルツ・レゾネータの共鳴周波数を求める式を満たすように設定される。
=C/2π×√(S/V(L+α×√S))・・・(式1)
(Hz):共鳴周波数
C(m/s):副気室SC内部の音速(=タイヤ空気室MC内部の音速)
V(m):副気室SCの容積
L(m):連通孔13bの長さ
S(m):連通孔13bの開口部断面積
α:補正係数
なお、前記共鳴周波数fは、タイヤ空気室MCの共鳴周波数に合わせられる。この際、前記した4つの副気室部材13の共鳴周波数fは、全て同じに設定しても良いし、違えても良い。具体的には、タイヤ空気室MC(図2参照)の共鳴周波数に2つの共鳴周波数(f,f)が認められる場合に、4つの副気室部材13の共鳴周波数fを(f+f)/2に設定することができる。また、リム中心を挟んで対向する一対の副気室部材13の共鳴周波数fをfに設定し、他の一対の副気室部材13の共鳴周波数fをfに設定することもできる。更に4つの副気室部材13の全ての共鳴周波数fをf、fのいずれか一方に設定しても良い。
前記した縁部13eは、図4に示すように、本体部13aからその周囲に延出する板状体で形成されている。更に詳しく説明すると、縁部13eは、図3に示すように、底板25aと上板25bとを結合している。そして、縁部13eは、前記したように、本体部13aからホイール幅方向Yに延出してその先端部が第1の縦壁面15及び第2の縦壁面16の溝部17に嵌り込んで係止されている。
縁部13eの厚さは、底板25a及び上板25bの厚さと同じ厚さに設定されている。なお、本実施形態での縁部13eは、その厚さや樹脂材料を適宜に選択することでバネ弾性を有している。
以上のような副気室部材13は、樹脂で形成されており、その軽量化や量産性の向上、製造コストの削減、副気室SCの気密性の確保等を考慮すると、軽量で高剛性のブロー成形可能な樹脂が望ましい。中でも、繰り返しの曲げ疲労にも強いポリプロピレンが特に望ましい。
(縦壁の肉抜き部)
図1に示すように、副気室部材13を固定する縦壁14には、ホイール周方向Xに沿って複数の肉抜き部19が形成されている。
更に詳しく説明すると、本実施形態での肉抜き部19は、図6に示すように、固定する副気室部材13ごとに、回り止め用突出部18が嵌め込まれる切欠き部14aを挟む両側に所定間隔で複数並ぶように形成されており、このような肉抜き部19が形成されることで縦壁14は歯車状となっている。肉抜き部19は、その深さHがウェル部11cからの縦壁14の高さと同じに設定されている。そして、肉抜き部19には、回り止め用突出部18の中心を通る遠心方向Rに等しい後記する脱型方向R(図8参照)に対して5度以上となる抜き角θが設定されている。
次に、本実施形態に係る車両用ホイール10の製造方法について説明する。ここで参照する図7は、本実施形態に係る車両用ホイール10の製造方法で使用する金型の模式図である。図8は、図7のVIII−VIII断面図である。ここではアルミニウム合金からなる車両用ホイール10の製造方法を例にとって説明する。
本実施形態に係る車両用ホイール10は、次に説明する金型内にアルミニウム合金の溶湯が注ぎ込まれることで製造される。
図7に示すように、金型50は、固定下型51と、可動型である上型52及び側型53とで主に構成されており、金型50内には、副気室部材13(図1参照)を除く車両用ホイール10の形状を模ったキャビティ54が形成されている。
図7に示すように、上型52には、キャビティ54に連通する湯口52aが形成されている。この湯口52aからキャビティ54内に溶湯が注入される。そして、固定下型51には、キャビティ54内から余剰の溶湯を所定の溶湯溜めに導く図示しない湯道が形成されている。
側型53は、図8に示すように、車両用ホイール10の周方向に4つに分割されており、側型53のそれぞれには、図6に示す各副気室部材13に対応する位置で縦壁14の肉抜き部19を形成するように複数の突起部53aが形成されている。
なお、本実施形態での切欠き部14a(図5参照)は、前記したように、機械加工で形成されるので、本実施形態での側型53には、回り止め用突出部18に対応する位置に突起部53aが形成されていない。なお、図8中の符号52は上型であり、符号54はキャビティであり、符号Rは側型53の脱型方向である。
この製造方法では、図7に示す金型50のキャビティ54内に注入した溶湯を冷却することでキャビティ54内に副気室部材13(図1参照)を除く車両用ホイール10の形状と略同形状の鋳造物を得る。
なお、前記したように、図6に示す抜き角θは、この鋳造物から側型53を脱型する際の脱型方向R(図8参照)に対して成す角度で設定されている。
そして、図示しないが、本実施形態では、脱型して得られた鋳造物に機械加工により溝部17,17(図3参照)及び切欠き部14a(図5参照)が形成され、これに副気室部材13(図3参照)が前記したように組み付けられることで車両用ホイール10(図1参照)が完成する。
次に、本実施形態に係る車両用ホイール10の作用効果について説明する。
本実施形態に係る車両用ホイール10は、従来の車両用ホイール(例えば、特許文献1参照)のようにリムに複数の隔壁や蓋部材を順次に組み付けて気密性を考慮しながら高精度にこれらを結合させて副気室を形成していくものと異なって、予め副気室SCを有する副気室部材13をリム11(ウェル部11c)に嵌め込むだけで製造される。したがって、車両用ホイール10は、前記した特許文献1のような従来の車両用ホイールと比較して、製造工数や製造コストを削減することができ、量産性を向上させることができる。また、車両用ホイール10は、従来の車両用ホイールと異なって、副気室SCの気密性の確保に対する特別な配慮も不要であるため、消音性能の品質を安定させることができる。
そして、副気室部材13が樹脂で形成されているので、車両用ホイール10は従来の車両用ホイール(例えば、特許文献1参照)と比較して、より軽量化を図ることができる。また、副気室部材13がブロー成形等で形成することができるので、車両用ホイール10は従来の車両用ホイール(例えば、特許文献1参照)と比較して、より量産性に優れる。
また、本実施形態に係る車両用ホイール10は、前記したように、副気室部材13をウェル部11cに固定する際に、縁部13eを第1の縦壁面15と第2の縦壁面16のそれぞれに設けられた溝部17に嵌め込むことで固定する。このとき、縁部13eは、前記したバネ弾性を有しているので、副気室部材13は、第1の縦壁面15と第2の縦壁面16の間に簡単にかつ強固に固定される。そして、前記したように、副気室部材13は、ホイール周方向X(図1参照)に回ることが防止される。
また、本実施形態に係る車両用ホイール10は、副気室部材13をリム11に嵌め込む前に副気室部材13単独で共鳴周波数の確認及び修正が可能なので不良品を削減することができる。
また、本実施形態に係る車両用ホイール10は、副気室部材13を固定する縦壁14に肉抜き部19を形成しているので、軽量化を達成することができる。
また、本実施形態に係る車両用ホイール10は、ホイール周方向Xと交差する方向に突出した回り止め用突出部18が、縦壁14の切欠き部14aに嵌め込まれているので、車両用ホイール10が回転した際の副気室部材13の回り止めが確実に行われる。
そして、回り止め用突出部18の内側には、連通孔13bが形成されているので、回り止め用突出部18と別途に連通孔13bを形成するための部材を設けなくてもよく、車両用ホイール10は、その構造が簡素化されて更なる軽量化を達成することができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の形態で実施することができる。なお、以下に説明する他の実施形態に係る車両用ホイールにおいて、前記実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
前記実施形態では、複数の肉抜き部19が所定間隔で設けられることで縦壁14が歯車状となっているが、本発明は車両用ホイール10が回転する際に作用した遠心力で副気室部材13が離脱しない程度の固定力を発揮する限り、肉抜き部19の数量、形状、形成位置等を適宜に変更することができる。ここで参照する図9(a)及び(b)は、縦壁に形成した肉抜き部の態様を示す模式図である。
図9(a)に示すように、この車両用ホイール10では、肉抜き部19が各副気室部材13同士の間であって各副気室部材13の固定に寄与していない縦壁14のみを肉抜きしたものである。
この車両用ホイール10によれば、縦壁14に対する各副気室部材13の固定力を変えないで軽量化を図ることができる。
図9(b)に示すように、この車両用ホイール10では、TPMS(Tire Pressure Monitoring System)のセンサユニット22がタイヤ空気室MC(図2参照)に臨むようにリム11(図2参照)に取り付けられている。そして、この車両用ホイール10では、ホイール中心を挟んで対向する側の縦壁14には、肉抜き部19が形成されていない。また、図示しないが、この対向する側での肉抜き部19の分量が少なくなるようにしたものであってもよい。この分量は、センサユニット22の重さに応じて決定され、肉抜き部19の大きさ、形状、数量等で調節することができる。
この車両用ホイール10によれば、肉抜き部19が形成されていない部分によって車両用ホイール10の静バランスをとることができる。
なお、図9(a)及び(b)中の符号18は回り止め用突出部である。
また、前記実施形態では、肉抜き部19は縦壁14が歯車状となるように取り除いて形成されているが、本発明は縦壁14をその厚さ方向に穿つ貫通孔で肉抜き部19を形成しても良い。
また、前記実施形態では、縦壁14をその厚さ方向に貫くように肉抜き部19が形成されているが、本発明は肉抜き部19を縦壁14の厚さ方向に貫かずに縦壁14を部分的に刳り抜いて形成しても良い。
また、前記実施形態では、第2の縦壁面16をウェル部11cの側面部11eに設けた車両用ホイール10について説明したが、本発明はウェル部11cに設けた他の縦壁(図示省略)に第2の縦壁面16を形成するものであっても良い。そして、このような他の縦壁に肉抜き部が形成されていても良い。
また、前記実施形態では、副気室部材13がウェル部11cの周面に沿って等間隔に4つ配置されているが、本発明は副気室部材13の数が5以上、又は3以下であっても良い。
なお、副気室部材13の数としては、消音効率を考慮すると4つ以上(2対以上)の副気室部材13のそれぞれを、ホイール中心を挟んで対向させて配置したものが望ましい。そして、車両用ホイール10の軽量化や量産性の向上を考慮すると2つから4つの副気室部材13をウェル部11cの周面に沿って等間隔に配置したものが望ましい。
また、前記実施形態では、連通孔13bが副気室部材13の長手方向の中程に形成されているが、本発明はタイヤ20のリム組みに悪影響を及ぼさない限り、連通孔13bを形成する位置に特に制限はない。したがって、連通孔13bが、副気室部材13の長手方向の一端に配置されていても良いし、副気室部材13の上板25bに配置されていても良い。また、本発明は例えば前記したように溝部17(受入れ部)に縁部13eの先端部(副気室部材13の一部)が嵌り込む場合のように、少なくとも副気室部材13の回り止めが行われていれば、副気室部材13の一部を受け入れる切欠き部14a(受入れ部)を縦壁14に形成しなくともよい。
本発明の実施形態に係る車両用ホイールの斜視図である。 図1の車両用ホイールにタイヤを装着した車輪の要部正面断面図である。 図2中に示したウェル部を部分的に拡大した図である。 副気室部材を上板側から見た全体斜視図である。 副気室部材の回り止め用突出部を図3のV方向から見た斜視図である。 図5の縦壁の周方向に沿った断面(VI−VI断面)を部分的に示した図である。 本発明の実施形態に係る車両用ホイールの製造方法で使用する金型の模式図である。 図7のVIII−VIII断面図である。 (a)及び(b)は、縦壁に形成した肉抜き部の態様を示す模式図である。
符号の説明
10 車両用ホイール
11c ウェル部
13 副気室部材
13a 本体部
13e 縁部
14 縦壁
14a 切欠き部
17 溝部
18 回り止め用突出部
19 肉抜き部
25a 底板
25b 上板
MC タイヤ空気室
X ホイール周方向
SC 副気室

Claims (2)

  1. ウェル部の外周面からホイール径方向の外側に立ち上がり、前記外周面のホイール周方向に延びるように形成されて、タイヤ空気室内で前記ウェル部の外周面上に副気室部材を固定する縦壁と、
    前記副気室部材の一部を受け入れてこの副気室部材がホイール周方向に回るのを防止する前記縦壁に形成された受入れ部と、
    を備える車両用ホイールであって、
    前記縦壁は、ホイール周方向において部分的に肉抜きされた肉抜き部を更に有することを特徴とする車両用ホイール。
  2. 前記副気室部材は、前記ウェル部の外周面側の底板と、この底板との間で副気室を形成する上板と、前記副気室と前記タイヤ空気室を連通する連通孔と、からなる本体部と、
    前記底板と前記上板とを結合すると共に、前記本体部から前記縦壁側に延出して前記縦壁に形成された溝部に係止される縁部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用ホイール。
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