JP2010094940A - パッチ貼着器 - Google Patents
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Abstract
【課題】パッチ保持体の着脱作業を容易且つ迅速に行うことのできるパッチ貼着器を提供すること。
【解決手段】シートSのパンチング穴に対応する穴P1を備えたパッチPを積層状態で保持するとともに、パッチPを一枚ずつパンチング穴の周囲に貼り付け可能に設けたパッチ貼着器10であって、パッチ貼着部11を備えたベース12上にガイド部材14が設けられ、当該ガイド部材14に操作部材15が昇降可能に支持されている。操作部材15には、パッチ保持体16が装着されており、当該パッチ保持体16は、パッチPを貫通する軸部材100と、回転操作体102と、一対の挟持部材103とを含む。回転操作体102を回転操作することで、挟持部材103の相対間隔が拡大して軸部材100を回転操作体102から抜き出し可能となっている。
【選択図】図2
【解決手段】シートSのパンチング穴に対応する穴P1を備えたパッチPを積層状態で保持するとともに、パッチPを一枚ずつパンチング穴の周囲に貼り付け可能に設けたパッチ貼着器10であって、パッチ貼着部11を備えたベース12上にガイド部材14が設けられ、当該ガイド部材14に操作部材15が昇降可能に支持されている。操作部材15には、パッチ保持体16が装着されており、当該パッチ保持体16は、パッチPを貫通する軸部材100と、回転操作体102と、一対の挟持部材103とを含む。回転操作体102を回転操作することで、挟持部材103の相対間隔が拡大して軸部材100を回転操作体102から抜き出し可能となっている。
【選択図】図2
Description
本発明はパッチ貼着器に係り、更に詳しくは、書類等シート状の被着体に形成されたパンチング穴を補強するパッチ貼着器に関する。
一般に、多数枚の書類を綴じ込む場合には、所定のパンチを用いて書類の端縁に沿う二箇所にパンチング穴が形成され、これらのパンチング穴に綴じ具を挿通させる方法が採用されている。このパンチング穴は、頻繁なる書類の捲り操作等によって破断する場合が多々生ずるため、これを防止する補強として、パンチング穴を囲むようにパッチを貼り付けることのできるパッチ貼着器が市販されている。
特許文献1には、積層状態に設けられたパッチを所定位置にセットし、ステープラーと同様の操作感でパッチを一枚ずつパンチング穴の回りに貼着できるようにしたパッチ貼着器が開示されている。
WO2008/096725 A1
特許文献1におけるパッチ貼着器は、積層状態のパッチを貫通して当該パッチを保持するパッチ保持体を含み、当該パッチ保持体は、操作部材の自由端側に着脱自在に設けられる構成となっている。このパッチ貼着器は、パッチ保持体に保持されたパッチを使い切った後に、パッチ保持体を操作部材から抜き出して新たなパッチ積層体が補充可能となっている。
しかしながら、前記パッチ保持体は、その先端側を摘んで操作部材の自由端側に装着する構成となっている。従って、補充用のパッチ積層体にパッチ保持体の軸部材を貫通させて操作部材に装着するときに、軸部材の先端部が最先のパッチから僅かに突出する状態となるため、当該突出した部分を摘んでパッチ保持体を操作部材に装着する際の作業性が悪い、という難点がある。
また、パッチ保持体を操作部材から抜き出す作業は、操作部材の先端側とパッチ貼着部との間の限られた空間内で行うものであるため、パッチ保持体の着脱作業空間が限定的となり、当該作業空間を広く確保して行うことができない、という問題もある。
しかしながら、前記パッチ保持体は、その先端側を摘んで操作部材の自由端側に装着する構成となっている。従って、補充用のパッチ積層体にパッチ保持体の軸部材を貫通させて操作部材に装着するときに、軸部材の先端部が最先のパッチから僅かに突出する状態となるため、当該突出した部分を摘んでパッチ保持体を操作部材に装着する際の作業性が悪い、という難点がある。
また、パッチ保持体を操作部材から抜き出す作業は、操作部材の先端側とパッチ貼着部との間の限られた空間内で行うものであるため、パッチ保持体の着脱作業空間が限定的となり、当該作業空間を広く確保して行うことができない、という問題もある。
[発明の目的]
本発明は、このような不都合に着目して案出されてものであり、その目的は、パッチ保持体の着脱作業を容易且つ迅速に行うことのできるパッチ貼着器を提供することにある。
本発明は、このような不都合に着目して案出されてものであり、その目的は、パッチ保持体の着脱作業を容易且つ迅速に行うことのできるパッチ貼着器を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、被着体のパンチング穴に対応する穴を備えたパッチを積層状態で保持するとともに、前記パッチを一枚ずつパンチング穴の周囲に貼り付け可能に設けたパッチ貼着器において、
前部にパッチ貼着部を備えたベースと、前記パッチ貼着部に対して相対的に進退可能に設けられて前記パッチに貼着力を付与する操作部材と、この操作部材に支持されるとともに、前記積層状のパッチを、その接着層がパッチ貼着部側に向くように設けられたパッチ保持体とを備え、
前記パッチ保持体は、前記パッチの穴を貫通する軸部材と、当該軸部材の外周側に組み合わされるとともに前記操作部材に支持される着脱操作手段とを含み、
前記着脱操作手段を所定操作することで、前記軸部材が操作部材から抜き出し可能に設けられる、という構成を採っている。
前部にパッチ貼着部を備えたベースと、前記パッチ貼着部に対して相対的に進退可能に設けられて前記パッチに貼着力を付与する操作部材と、この操作部材に支持されるとともに、前記積層状のパッチを、その接着層がパッチ貼着部側に向くように設けられたパッチ保持体とを備え、
前記パッチ保持体は、前記パッチの穴を貫通する軸部材と、当該軸部材の外周側に組み合わされるとともに前記操作部材に支持される着脱操作手段とを含み、
前記着脱操作手段を所定操作することで、前記軸部材が操作部材から抜き出し可能に設けられる、という構成を採っている。
また、本発明は、被着体のパンチング穴に対応する穴を備えたパッチを積層状態で保持するとともに、前記パッチを一枚ずつパンチング穴の周囲に貼り付け可能に設けたパッチ貼着器において、
前部にパッチ貼着部を備えたベースと、当該パッチ貼着部よりも後方位置で前記ベースから起立するガイド部材と、このガイド部材に沿って昇降可能に設けられるとともの押し下げ操作することで前記パッチに貼着力を付与する操作部材と、前記パッチ貼着部の上方相対位置で前記操作部材の前方下部に支持されるとともに、前記積層状のパッチを、その接着層がパッチ貼着部側に向くように設けられたパッチ保持体とを備え、
前記パッチ保持体は、前記パッチの穴を貫通する軸部材と、前記操作部材に回転可能に支持された状態で前記軸部材が貫通可能に設けられてパッチ最後部側に位置する回転操作体と、この回転操作体に連なるとともに軸部材の上端側を挟み込んで当該軸部材を保持する挟持部材とを含み、
前記回転操作体を回転させたときに、前記挟持部材の相対間隔が拡大して前記回転操作体から軸部材が抜き出し可能に設けられる、という構成を採ることができる。
前部にパッチ貼着部を備えたベースと、当該パッチ貼着部よりも後方位置で前記ベースから起立するガイド部材と、このガイド部材に沿って昇降可能に設けられるとともの押し下げ操作することで前記パッチに貼着力を付与する操作部材と、前記パッチ貼着部の上方相対位置で前記操作部材の前方下部に支持されるとともに、前記積層状のパッチを、その接着層がパッチ貼着部側に向くように設けられたパッチ保持体とを備え、
前記パッチ保持体は、前記パッチの穴を貫通する軸部材と、前記操作部材に回転可能に支持された状態で前記軸部材が貫通可能に設けられてパッチ最後部側に位置する回転操作体と、この回転操作体に連なるとともに軸部材の上端側を挟み込んで当該軸部材を保持する挟持部材とを含み、
前記回転操作体を回転させたときに、前記挟持部材の相対間隔が拡大して前記回転操作体から軸部材が抜き出し可能に設けられる、という構成を採ることができる。
本発明において、前記ガイド部材は、前後方向に移動可能な状態で下部後端側がベースに回転可能に支持されている一方、下部前端側がベースに係り合い可能に設けられ、前記ガイド部材を後方に移動させることで下部前端側とベース側との係り合いが解除されて前記操作部材の前方下部とパッチ貼着部との相互間隔が拡大可能に設けられる、という構成を採ることが好ましい。
また、前記挟持部材は、前記回転操作体から上方に延びて先端間が相対的に狭くなる爪部を含み、前記軸部材の上端側は、前記爪部に引っ掛け可能な凸部を外周に備える、という構成を採ることができる。
更に、前記操作部材の内面側に、前記挟持部材の位置を所定位置に保つリブが設けられ、前記回転操作体を回転させたときに、前記リブが回転操作体と挟持部材との間に捻れ変形を生じさせて挟持部材の相対間隔を拡大させる、という構成を採っている。
本発明によれば、パッチの穴を貫通する軸部材に着脱操作手段が組み合わされ、当該着脱操作手段を介して軸部材が操作部材に対して着脱自在に設けられているため、軸部材の先端側を摘むような必要がなく、着脱操作手段を所定操作するだけで軸部材を操作部材から抜き出すことができる。
特に、パッチ保持体が回転操作体と当該回転操作体に連なる挟持部材とを備えた構成とし、回転操作体を回転させることで挟持部材の相対間隔を拡大させて軸部材の抜き出しを可能とした構成では、回転操作体を回転させるだけの簡単な操作となる。
また、前記ガイド部材の下部後端側をベースに回転可能に支持し、下部前端側をベースに係り合い可能に設けた構成では、当該係り合いを解除したときに、ガイド部材が回転可能となり、これに支持されている操作部材の前部をパッチ貼着部から離れる方向に移動させることができる。従って、操作部材とパッチ貼着部との間隔を拡大した作業空間が形成でき、当該空間を利用して軸部材の着脱作業を容易に行うことができる。
更に、前記挟持部材が爪部を含み、前記軸部材の上端側が爪部に引っ掛け可能な凸部を備えた構成では、軸部材を操作部材に装着する際に、凸部が爪部を乗り越えたときに、クリック動作によって係り合った状態を容易に認識することができ、軸部材の装着ミスを未然に防止することができる。
また、操作部材の内面側に設けられたリブにより回転操作体と挟持部材との相対的な捻れ変形を生じさせる構成とした場合には、操作部材の内面側の形状を利用した構造により特別な部材を必要とすることがない。
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書において、特に明記しない限り、「前」とは図1中左側を示し、「後」とは同図中右側を示すものとし、また、「幅」若しくは「左右」とは、図1中紙面直交方向に対して用いられる。
図1には、本実施形態に係るパッチ貼着器の概略正面図が示され、図2には、その縦断面図が示されている。これらの図において、パッチ貼着器10は、被着体としてのシートSのパンチング穴に対応する穴P1を備えたパッチPを積層状態で保持し、前記パッチPを一枚ずつパンチング穴の周囲に貼り付け可能に設けられている。このパッチ貼着器10は、前部にパッチ貼着部11を備えたベース12と、パッチ貼着部11よりも後方位置でベース12から起立するガイド部材14と、このガイド部材14に沿って昇降可能に支持されて上下方向に進退可能に設けられた操作部材15と、当該操作部材15の前方下部に支持されるとともに、前記積層状のパッチPを、その接着層がパッチ貼着部11側に向くように保持するパッチ保持体16とを備えて構成されている。
前記パッチ貼着部11は、図1及び図2に示されるように、シートSの受け面を形成する台座20と、シートSの差し込み位置を決定するとともに、浮き上がりを規制する押さえ部材21とからなる。台座20は、図3(A)に示されるように、平面視略方形の板状に設けられている。この台座20は、前記ベース11に取り付けられた状態で、中央部が前後両端に対して上位となるように、緩やかな円弧状の軌跡に沿う曲面形状に設けられている。台座20の中央部には、シートSに形成されるパンチング穴に略対応した直径を有する穴20Aが形成されているとともに、台座20の下面側における幅方向(図3(B)中左右方向)両側には、脚片23がそれぞれ設けられている。これら脚片23の外側端には、爪23Aが形成されており、当該爪23Aは、ベース11に設けられた一対の凸部24(図4参照)の相対面に形成された凹部24Aに「パチン」と嵌り込み可能とされ、これにより、台座20がベース11から不用意に外れてしまうことがないようになっている。また、台座20の前後方向(図3(C)中上下方向)両側にはリブ片25がそれぞれ形成されている。
前記ベース12は、図4〜図7に示されるように、平面視略小判状を備えた底面部27と、この底面部27の外周に連なる周壁26と、底面部27の中央部から前方に向けて設けられたパンチ穴位置決め部材28と、当該パンチ穴位置決め部材28の幅方向両側に位置する前述した凸部24と、底面部27の左右両側(図4中上下両側)における中央部に設けられて前記押さえ部材21を取り付ける一対の固定用穴29と、当該固定用穴29の前方位置で周壁26の内面側に形成された一対の凹部30と、前記ガイド部材14の前後移動を案内する一対の凸片32と、底面部27の後部幅方向二箇所に設けられて前記ガイド部材14の下部後端側を回転可能に支持する突軸33を備えた一対の軸受片34と、底面部27の中央部よりやや前方の幅方向二箇所に設けられてガイド部材14の下部前端側を係り合わせるフック部36とを備えて構成されている。
前記パンチ穴位置決め部材28は、図6に示されるように、前記底面部27から起立する起立部28Aと、この起立部28Aの上端から斜め下方に向けられた領域を介して略水平方向前方に向けられたアーム片部28Bと、当該アーム片部28Bの先端から上向きに突設された穴受け凸部28Cとからなり、アーム片部28Bが片持ち姿勢となって穴受け凸部28Cが上下に変位可能に設けられている。
前記フック部36は、図4及び図7に示されるように、後方に開放する袋状をなし、当該フック部36を利用してガイド部材14の下部前端側の後述する係り合わせと、その解除が可能に設けられている。
前記ベース12に取り付けられる押さえ部材21は、図2、図8及び図9に示されるように、略鉛直面内で平行に配置された一対の支持板38と、これら支持板38の前方に略水平向きで連なる横行部39とからなり、この横行部39の下部前方が後方よりも高くなる傾斜曲面に設けられているとともに、当該傾斜曲面内にパッチPを受け入れ可能な丸穴40が形成されている。支持板38の下部後端部には突起41が形成されているとともに、下部外側面には爪状凸部42が形成され、突起41と爪状凸部42がベース12に形成された前記固定用穴29と凹部30に嵌合可能とされ、これにより、押さえ部材21がベース12に固定されるようになっている。
前記ガイド部材14は、図2に示されるように、ベース12に取り付けられて上下方向に延びるガイド本体45と、当該ガイド本体45に支持されて上下にスライド可能な中間ガイド46とを含む。ガイド本体45は、図10〜図13に示されるように、ベース12の底面部27に接地する底板48と、当該底板48の前部側から略鉛直上方に向けられた起立板49と、底板48の幅方向下部両側から後方において起立した一対の翼板部50とを含む。
前記底板48の前端部における幅方向両側には、前記ベース12に設けられたフック部36内に挿入されてこれに係り合う一対の突片部51が設けられている一方、底板48の後部側上面には、コイルばね53の下部位置を規制する突条部52(図12参照)が前後方向に向けられた姿勢で設けられている。
前記起立板49の前面側には、上下方向(図13中紙面直交方向)に延びるレール溝49Aが幅方向両側に設けられており、これらレール溝49A間には、中央溝49Bが設けられている。中央溝49Bの上下両端には、段部54(図12参照)が形成されており、上方の段部54によって前記中間ガイド46のスライド限が決定されるようになっている。また、起立板49の幅方向両側面には、突条のレール部55が上下方向に沿って形成されている。
前記翼板部50の後部下方には、前後方向に向けられたスロット穴57が形成されており、当該スロット穴57内に、前記突軸33が前後方向移動可能且つ回転可能に受容される。
前記中間ガイド46は、図14〜18に示されるように、前記起立板49の前面側に位置する略長方形状の前面部60と、この前面部60の幅方向両側に連なる一対の側面部61とからなり、横断面形状が略コ字状をなす形状に設けられている。前面部60の後面側(図15中右側面)には、前記レール溝49A内に位置する縦リブ63が幅方向二箇所に設けられており、これら縦リブ63間の中央部には、U字状の切欠部64内に位置するストッパ片65が設けられている。ここで、ストッパ片65の下端には、後方に突出する鈎状部65Aが形成されており、当該鈎状部65Aが前記起立板49の前面側上部に設けられた段部54に引っ掛かることで、中間ガイド46が上方に抜け出ることがないように保たれる。
前記側面部61の各内面側には、前記起立板49のレール部55に対応する凹溝67が形成されている一方、各外面側には段落ち面61Aが形成され、当該段落ち面61Aの上端側に面位置が相対的に高く設けられた段部61Bが形成されている。
前記操作部材15は、第1及び第2のケース部材70、71を相互に突き合わせるように組み立てて構成される。これら第1及び第2のケース部材70、71は、実質的に対称形状をなし、従って、以下においては、第1のケース部材70について説明するものとし、第2のケース71については同一符号を付して説明を省略する。
第1のケース部材70は、図19に示されるように、略クランク形状に近似した側壁部73を含む。この側壁部73は、横断面形状において皿状の輪郭(図22参照)を形成するように設けられており、側壁部73の最上端に頂壁部74が設けられている。頂壁部74には略鉛直方向に向けられた中間壁部75を介して下段頂壁76が連なり、当該下段頂壁76には下方に向けられた後壁部78が連なるように形成されている。また、第1のケース部材70の前方下部(図20では右方下部)は、下方に突出して第2のケース71と共に筒状の形成する支持部80が設けられており、当該支持部80にパッチ保持体16を保持するように設けられている。
図22に示されるように、左右方向中央部より右側には、仕切壁部81が形成されており、この仕切壁部81と、前記中間壁部75との間に前記ガイド部材14の受容空間Cが形成されている。この受容空間Cを形成する側壁部73の内面側において、前記中間壁部75の延長線下方には、図20に示されるように、ガイドリブ83が設けられているとともに、当該ガイドリブ83の同図中右側には、前記中間ガイド46の側面部61に設けられた段落ち面61Aに対応するリブ85が設けられている。このリブ85の上端側は、図20に示されるように、仕切壁部81側に向けられた屈曲リブ85Aとされ、当該屈曲リブ85Aに前記中間ガイド46の段部61Bが引っ掛かるようになっている。
前記支持部80は、図22に示されるように、前記仕切壁部81と平行に設けられた補強壁87と、当該補強壁87の右側に設けられた一対の軸受け壁89、90と、これら軸受壁89、90間に設けられたリブ片92と、図20に示されるように、リブ片92の下部側を横断するように設けられるとともに後述するパッチ保持体16の挟持部材103を所定位置に保つ横リブ93と、支持部80の下端内周において内径寸法を僅かに小さくするフランジ部94とを備えて構成されている。
なお、図20中符号95は、第2のケース部材71との相互連結を行うためのねじ等を挿入するための連結筒を示す。
なお、図20中符号95は、第2のケース部材71との相互連結を行うためのねじ等を挿入するための連結筒を示す。
前記パッチ保持体16は、図2、図27及び図28に示されるように、パッチPの穴P1を貫通する軸部材100と、前記操作部材15に略水平面内で回転可能に支持されるとともに前記軸部材100が貫通可能な状態で組み合わされてパッチ最後部側に位置する着脱操作手段としての回転操作体102と、この回転操作体102に連なるとともに軸部材100の上端側を挟み込んで当該軸部材100を保持する挟持部材103とにより構成されている。
前記軸部材100は、図27に示されるように、上半部100Aが丸軸状に設けられる一方、下半部100Bが横断面において略小判形に設けられ、当該下半部100BがパッチPの保持領域として形成されている。この軸部材100の上端部には、周方向180度間隔を隔てた位置に、略扇状をなす一対の凸部104が設けられている。この一方、軸部材100の下端100Cは円形をなし、下端面の中央部に断面形状が台形状となる凹み部105が設けられ、これによって、下端外縁が薄肉となるように設けられている。下端100Cの直径は、パッチPの穴P1と略同一か僅かに大きく設定されており、この寸法設定によってパッチPの積層体が軸部材100から不用意に抜け出ることがないようになっている。
前記回転操作体102は、図28に示されるように、円板状部106を備えて構成されている。円板状部106の上面側にはネック部107を介して連なるフランジ部108が設けられており、当該フランジ部108が前記支持部80に設けられたフランジ部94に上方から係り合って支持されるようになっている。なお、円板状部106及びネック部107の中央部は、前記軸部材100の貫通を許容するとともに、軸部材100の下半部100Bの相対回転を規制する略小判状の貫通穴106Aが設けられている。この一方、外周部分には、爪先等を引っかけて所定の回転操作力を付与するための突起106Bが設けられている。
本実施形態の挟持部材103は、前記貫通穴106Aの外側に位置する一対配置とされている。この挟持部材103は、片状をなし、先端(上端)間が相対的に狭くなるように屈曲して形成された爪部103Aを備えて構成されている。これら爪部103Aは、前記扇状の凸部104が上方から引っ掛かり可能となる相対間隔に設定されている。
なお、回転操作体102と挟持部材103は、ポリプロピレン等の樹脂材料による一体成形品により構成されており、挟持部材103は、後述するように回転操作体102すなわち円板状部106を回転操作したときに、支持部80の内面形状との相関関係によって先端間が容易に拡大する方向に捻れ変形可能となっている。
なお、回転操作体102と挟持部材103は、ポリプロピレン等の樹脂材料による一体成形品により構成されており、挟持部材103は、後述するように回転操作体102すなわち円板状部106を回転操作したときに、支持部80の内面形状との相関関係によって先端間が容易に拡大する方向に捻れ変形可能となっている。
次に、本実施形態におけるパッチ貼着器10の組み立て方法を説明した後、その使用方法について、図29及び図30をも参照しながら説明する。
パッチ貼着器10の組み立てに際しては、先ず、ベース12にガイド部材14を構成するガイド本体45が組み合わされる。すなわち、ガイド本体45の翼板部50に設けられたスロット穴57内に突軸33を受容させるとともに、当該突軸33をスロット穴57の最後部に位置させる。そして、ガイド本体45を前方にスライド移動させることで、突片部51をフック部36内に差し込んで両者を係り合わせることができる(図29参照)。
次いで、台座20の脚片23をベース12側の凸部24の凹部24Aに嵌合させた後、押さえ部材21の装着が行われる。押さえ部材21は、突起41と爪状凸部42をベース12に形成された固定用穴29と凹部30に嵌合させることによって行うことができる。
このようにして台座20と押さえ部材21との組み立てが完了した状態で、操作部材15を組み合わせる。この操作部材15は、第1のケース部材70の受容空間Cに中間ガイド46を受容させ、当該中間ガイド46の段部61Bを屈曲リブ85Aの上縁に引っ掛けておく。そして、支持部80にパッチ保持体16を配置する。このパッチ保持体16には、予め軸部材100を上半部100A側から積層状のパッチPに挿入して当該パッチPを下半部100B側に位置させておき、軸部材100の凸部104側を回転操作体102の貫通穴106Aに挿入する。そして、一対の挟持部材103間に軸部材100の上半部100Aを位置させるとともに、凸部104が挟持部材103の爪部103Aを乗り越えて当該爪部103Aに引っ掛けることで組み合わせることができる。
パッチ保持体16は、回転操作体102のフランジ部108が支持部80のフランジ部94の上位に位置するようにセットされ、この後、第1のケース部材70の内側を閉塞するように、第2のケース部材71を合わせ、図示しないねじ等を介して両者を一体化させて操作部材15の組み立てを完了することができる。
次いで、操作部材15内に予め受容された中間ガイド46を介して操作部材15をガイド本体45に支持させる。この際、中間ガイド46の縦リブ63をガイド本体45の前面側に設けられたレール溝49Aに上方から受容させると同時に、側面部61の各内面側に設けられた凹溝67内にガイド本体45側のレール部55を受容させる。中間ガイド46をガイド本体45に上方から差し込むときには、中間ガイド46のストッパ片65に設けられた鈎状部65Aがガイド本体45の起立板49の前面側上部に設けられた段部54を強制的に乗り越えるが、一旦乗り越えた後には、中間ガイド46が上方に抜け出ることはなく、従って、操作部材15が抜け出てしまうような不都合は生じない。
なお、中間ガイド46を介してガイド本体45に操作部材15を組み合わせるときに、コイルばね53を操作部材15とベース12側との間に配置した状態で行われ、従って、操作部材15をガイド本体45に組み合わせた後は、当該操作部材15は常に上方に力が付与されて前記鈎状部65Aが段部54に引っ掛かった位置を初期位置として保つようになる。
なお、中間ガイド46を介してガイド本体45に操作部材15を組み合わせるときに、コイルばね53を操作部材15とベース12側との間に配置した状態で行われ、従って、操作部材15をガイド本体45に組み合わせた後は、当該操作部材15は常に上方に力が付与されて前記鈎状部65Aが段部54に引っ掛かった位置を初期位置として保つようになる。
パッチPの貼着を行う場合には、図1に示されるように、シートSを押さえ部材21下に差し込むとともに、シートSのパンチング穴内に、パンチ穴位置決め部材28の起立部28Aを位置させておく。この状態で、操作部材15を上方から押し下げ操作することで、パッチ保持体16が下降し、最先のパッチPをシートSに貼着することができる。なお、最先のパッチPが次なるパッチPから剥離される作用若しくは動作は、前述した特許文献1に記載された作用若しくは動作と実質的に同様である。
積層状のパッチPが全て消費されたときには、新たなパッチPの積層体を補充すればよい。この補充作業は、軸部材100を操作部材15に支持された回転操作体102から抜き出すことによって行うことができる。この抜き出しは、回転操作体102の突起106Bに指先を引っかけて水平面内で円板状部106に回転力を付与することによって行われる。円板状部106に回転力が付与されると、これに一体化されている挟持部材103も回転しようとするが、当該挟持部材103は、図30に示されるように、横リブ93によって回転規制され、これによって、挟持部材103が捻られるようになる。そして、この捻れによって爪部103A側が相対する爪部103Aに対して離れるように相互に間隔を拡大する。この間隔拡大により、軸部材100の凸部104は、爪部103Aとの係り合いが解除されることとなり、軸部材100の自重によって当該軸部材100が回転操作体102から抜け出ることとなる。
軸部材100の抜き出しを行う際には、操作部材15を傾斜姿勢としてパッチ保持体16側とパッチ貼着部11との間に大きな空間を形成して行うことができる。すなわち、図29に示されるように、操作部材15に対して後ろ向きの力を付与することで、ガイド部材14がベース12上で後方にスライド移動し、これによって突片部51とフック部36との係り合わせが解除され、ガイド部材14は、前記軸部33を回転中心として図29中時計方向に回転可能となる。
このようにして抜き出された軸部材100に新たなパッチPの積層体を支持させた後に、軸部材100を回転操作体102に下方から差し込めばよい。この差し込みを行うと、軸部材100の凸部104が挟持部材103の爪部103A間を強制的に乗り越えて当該爪部103Aに係り合い、以後の抜き出しが阻止される。
従って、このような実施形態によれば、パッチPの補充作業を行うにあたり、ベース12との間の作業空間を拡大した状態で、軸部材100の抜き出しと、回転操作体102への挿入操作とを容易且つ迅速に行うことができる、という効果を得る。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、主に特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施の形態に対し、形状、材料、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材料などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
すなわち、本発明は、主に特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施の形態に対し、形状、材料、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材料などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、着脱操作手段としての回転操作体102は図示構成例に
限定されるものではなく、軸部材100を操作部材15から自重等によって抜き出すことのできる構成であれば足りる。具体的には、軸部材100を貫通させる部材の内径寸法が所定操作で拡大、縮小できるような部材を用い、当該部材を操作部材15側に支持させる構成等が例示できる。
限定されるものではなく、軸部材100を操作部材15から自重等によって抜き出すことのできる構成であれば足りる。具体的には、軸部材100を貫通させる部材の内径寸法が所定操作で拡大、縮小できるような部材を用い、当該部材を操作部材15側に支持させる構成等が例示できる。
また、本発明に係るパッチ貼着器10の各構成部材の相対位置等は、図示構成例に限定されるものではなく、前述したように、パッチPの積層体を保持する軸部材100の着脱可能な構造が採用される限り、種々変更可能である。
10 パッチ貼着器
11 パッチ貼着部
12 ベース
14 ガイド部材
15 操作部材
16 パッチ保持体
93 横リブ
100 軸部材
103 挟持部材
103A 爪部
104 凸部
102 回転操作体(着脱操作手段)
P パッチ
S シート(被着体)
11 パッチ貼着部
12 ベース
14 ガイド部材
15 操作部材
16 パッチ保持体
93 横リブ
100 軸部材
103 挟持部材
103A 爪部
104 凸部
102 回転操作体(着脱操作手段)
P パッチ
S シート(被着体)
Claims (5)
- 被着体のパンチング穴に対応する穴を備えたパッチを積層状態で保持するとともに、前記パッチを一枚ずつパンチング穴の周囲に貼り付け可能に設けたパッチ貼着器において、
前部にパッチ貼着部を備えたベースと、前記パッチ貼着部に対して相対的に進退可能に設けられて前記パッチに貼着力を付与する操作部材と、この操作部材に支持されるとともに、前記積層状のパッチを、その接着層がパッチ貼着部側に向くように設けられたパッチ保持体とを備え、
前記パッチ保持体は、前記パッチの穴を貫通する軸部材と、当該軸部材の外周側に組み合わされるとともに前記操作部材に支持される着脱操作手段とを含み、
前記着脱操作手段を所定操作することで、前記軸部材が操作部材から抜き出し可能に設けられていることを特徴とするパッチ貼着器 - 被着体のパンチング穴に対応する穴を備えたパッチを積層状態で保持するとともに、前記パッチを一枚ずつパンチング穴の周囲に貼り付け可能に設けたパッチ貼着器において、
前部にパッチ貼着部を備えたベースと、当該パッチ貼着部よりも後方位置で前記ベースから起立するガイド部材と、このガイド部材に沿って昇降可能に設けられるとともの押し下げ操作することで前記パッチに貼着力を付与する操作部材と、前記パッチ貼着部の上方相対位置で前記操作部材の前方下部に支持されるとともに、前記積層状のパッチを、その接着層がパッチ貼着部側に向くように設けられたパッチ保持体とを備え、
前記パッチ保持体は、前記パッチの穴を貫通する軸部材と、前記操作部材に回転可能に支持された状態で前記軸部材が貫通可能に設けられてパッチ最後部側に位置する回転操作体と、この回転操作体に連なるとともに軸部材の上端側を挟み込んで当該軸部材を保持する挟持部材とを含み、
前記回転操作体を回転させたときに、前記挟持部材の相対間隔が拡大して前記回転操作体から軸部材が抜き出し可能に設けられていることを特徴とするパッチ貼着器 - 前記ガイド部材は、前後方向に移動可能な状態で下部後端側がベースに回転可能に支持されている一方、下部前端側がベースに係り合い可能に設けられ、前記ガイド部材を後方に移動させることで下部前端側とベースとの係り合いが解除されて前記操作部材の前方下部とパッチ貼着部との相互間隔が拡大可能に設けられていることを特徴とする請求項2記載のパッチ貼着器。
- 前記挟持部材は、前記回転操作体から上方に延びて先端間が相対的に狭くなる爪部を含み、前記軸部材の上端側は、前記爪部に引っ掛け可能な凸部を外周に備えていることを特徴とする請求項2又は3記載のパッチ貼着器。
- 前記操作部材の内面側に、前記挟持部材の位置を所定位置に保つリブが設けられ、前記回転操作体を回転させたときに、前記リブが回転操作体と挟持部材との間に捻れ変形を生じさせて挟持部材の相対間隔を拡大させることを特徴とする請求項2、3又は4記載のパッチ貼着器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008269853A JP2010094940A (ja) | 2008-10-20 | 2008-10-20 | パッチ貼着器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008269853A JP2010094940A (ja) | 2008-10-20 | 2008-10-20 | パッチ貼着器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010094940A true JP2010094940A (ja) | 2010-04-30 |
Family
ID=42256977
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008269853A Pending JP2010094940A (ja) | 2008-10-20 | 2008-10-20 | パッチ貼着器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010094940A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015107623A (ja) * | 2013-12-06 | 2015-06-11 | コクヨS&T株式会社 | パッチ貼着具 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1111073A (ja) * | 1997-06-19 | 1999-01-19 | Kokuyo Co Ltd | パッチ貼着器 |
JPH1191283A (ja) * | 1997-09-25 | 1999-04-06 | Shibata Kogyo Kk | パンチ穴補強用パッチ貼付器 |
-
2008
- 2008-10-20 JP JP2008269853A patent/JP2010094940A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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