JP2010094513A - 生体吸収性外科用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】インビボで使用するのに適した生体吸収性組成物、ならびにその使用方法を提供すること。
【解決手段】R−[A]−R、およびR−[A]−R−[A]−R
からなる群より選択される式の生体吸収性マクロマー組成物であって、上記式において、Rはヒドロキサメートセグメントを含み、Rは多糖類およびポリオールからなる群より選択されるポリマーセグメントを含み、Aは生体吸収性の基であり、そして、vは約1〜約20の数である、生体吸収性マクロマー組成物。
【選択図】なし

Description

関連出願に対する相互参照
本願は、2008年10月15日に出願された米国仮特許出願第61/105,482号の利益およびこの仮出願に対する優先権を主張し、この仮出願の全開示は、本明細書中に参考として援用される。
技術分野
本開示は、組織接着剤および/または組織シーラントとしての使用を含めた、インサイチュで適用するために適した組成物に関する。
関連技術の説明
マトリクスメタロプロテイナーゼ(MMP)は、多くの細胞外マトリクス分子(コラーゲン、ゼラチン、フィブロネクチン、ラミニンおよびプロテオグリカンを含む)に対する基質特異性を有する中性の亜鉛依存性エンドペプチダーゼである。これらは、その触媒活性について亜鉛に依存している。
多くの細胞は、インビボでMMPを発現しない。その代わりに、増殖因子、ホルモン、炎症性サイトカイン、細胞−マトリクス相互作用および細胞のトランスフォーメーション(cellular transformation)がその発現を調節する。好中球および好酸球の分泌顆粒は、いくつかもMMPを蓄えることが知られているが、多くの細胞型は、通常、非常に少量のMMPを合成する。
MMPは、シグナル配列、アミノ末端プロペプチドドメイン、触媒性亜鉛結合ドメイン、プロリンリッチなヒンジ領域およびカルボキシ末端のヘモペキシン様ドメインを含むいくつかの共通する構造特性を共有する。
細胞外マトリクスの分解は、形態形成に関連する生理学的リモデリング、生殖、および、成長および維持のプロセス(例えば、細胞移動、新脈管形成および組織再生)における通常の現象である。しかしながら、炎症の間およびいくつかの疾患状況においては、過剰のMMPが周囲のタンパク質性マトリクスを分解し、その結果、結合組織の破壊もしくは弱体化、無秩序な細胞移動/浸潤、および/または、組織の線維化をもたらし得る。例えば、結合組織の弱体化または破壊は、慢性関節リウマチ、変形性関節症、慢性歯周炎(periodontis)、ならびに、動脈および心臓の動脈瘤のような疾患を生じ得る。したがって、骨粗しょう症、変形性関節症、ヒト慢性歯周疾患および種々のタイプの動脈瘤を処置するために、MMPインヒビターが使用されてきた。
近年、縫合糸を接着用ボンドで置き換えるもしくは増強することに対する関心が増してきた。しかしながら、この領域における研究は、外科用接着剤が外科医によって受け入れられるためには、外科用接着剤が多数の特性を有さなければならないことを明らかにした。外科用接着剤は、高度な初期の粘着性と、生体組織へと迅速に接着する能力を示さなければならず;接着強度は、接着が機能不全となる前に組織の機能不全を引き起こすように十分に高いべきであり;接着剤は、ブリッジ(bridge)、代表的には浸透性のある柔軟なブリッジを形成するべきであり;そして、接着剤のブリッジおよび/またはその代謝産物は、局所的な組織毒性も発癌作用も引き起こすべきではない。
組織接着剤または組織シーラントとして有用ないくつかの物質が現在利用可能である。現在利用可能な1つのタイプの接着剤は、シアノアクリレート接着剤である。シアノアクリレート接着剤の持つ1つの不都合な点は、この接着剤が高い曲げ率を有し、その有用性を制限し得ることである。
現在利用可能な別のタイプの組織シーラントは、ウシおよび/またはヒトの供給源に由来する成分を利用する。例えば、フィブリンのりが利用可能である。しかしながら、天然物質を用いた場合と同様に、物質の多様性が頻繁に認められ、さらに、シーラントが天然のタンパク質に由来していることから、ウイルス伝播の問題が存在し得る。
ウイルス伝播の問題を伴わずに、その特性が高度に堅持されており、そして、創傷治癒を促進し得る生物学的接着剤を提供することが望ましい。このような組成物は、柔軟でかつ生体適合性であるべきであり、さらに、接着剤またはシーラントとしての使用に適したものであるべきである。
上記課題を解決するために、本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1) 以下:
−[A]−R
および
−[A]−R−[A]−R
からなる群より選択される式の生体吸収性マクロマー組成物であって、
該式において、
はヒドロキサメートセグメントを含み、
は多糖類およびポリオールからなる群より選択されるポリマーセグメントを含み、
Aは生体吸収性の基であり、そして、
vは約1〜約20の数である、
生体吸収性マクロマー組成物。
(項目2) 以下:
−[A]−R−R
および
−R−[A]−R−[A]−R−R
からなる群より選択される式の生体吸収性マクロマー組成物であって、
該式において、
はヒドロキサメートセグメントを含み、
は多糖類およびポリオールからなる群より選択されるポリマーを含み、
はイソシアネート、スクシンイミド、アルデヒドおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される官能基を含み、
Aは生体吸収性の基であり、そして、
vは約1〜約20の数である、
生体吸収性マクロマー組成物。
(項目3) 以下の式:
−R−[A]−R−[A]−R−R
の第一のポリマー成分と、
該ポリマー成分の官能成分と反応性の少なくとも1つの基を有する第二の成分と
を含む生体吸収性マクロマー組成物であって、
該式において、
はヒドロキサメートセグメントを含み、
は多糖類およびポリオールからなる群より選択されるポリマーを含み、
はイソシアネート、スクシンイミド、アルデヒドおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される官能基を含み、
Aは生体吸収性の基であり、そして、
vは約1〜約20の数である、
生体吸収性マクロマー組成物。
(項目4) Rがポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシドコポリマー、ポリエチレングリコール−アジピン酸、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールコポリマーおよびこれらの組み合わせからなる群より選択されるポリオールを含む、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目5) Rがポリエチレングリコールを含む、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目6) Rがソルビトール、マンニトール、スクロース、デキストラン、シクロデキストリンおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される多糖類を含む、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目7) 前記生体吸収性の基が乳酸、グリコール酸、1,4−ジオキサン−2−オン、1,3−ジオキサン−2−オン、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸、グルタル酸、アゼライン酸、ジクロロリン酸エチル、セバシン酸無水物、アゼライン酸無水物およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目8) 前記生体吸収性の基がラクチド、グリコリド、ε−カプロラクトン、p−ジオキサノン、トリメチレンカーボネート、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目9) vが約2〜約6の数である、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目10) 前記ヒドロキサメートセグメントが、以下の式:
Figure 2010094513
の少なくとも1つのヒドロキサメートを含み、
該式において、
は、ビニル基、ヒドロキシルアルキルアクリレート基、ヒドロキシアルキルメタクリレート基、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アクリルアミド、メタクリルアミド、ポリマーおよびこれらの組み合わせからなる群より選択され、そして、
は、水素、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、
上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目11) 前記イソシアネートが、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、ジベンジルジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−オキシビス(フェニルイソシアネート)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、水素付加キシリレンジイソシアネート、水素付加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素付加トリメチルキシリレンジイソシアネート、2,4,6−トリメチル−1,3−フェニレンジイソシアネートおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目12) 前記第二の成分が、少なくとも1つのヒドロキシ基、少なくとも1つのアミン基、少なくとも1つのスルフヒドリル基およびこれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも1つのイソシアネート反応性の基を有する、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目13) 前記少なくとも1つのヒドロキシ基を有する第二の成分が、水、ポリエーテルベースのポリオール、ポリカプロラクトンベースのポリオール、多価アルコール、二糖類およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目14) 前記少なくとも1つのアミン基を有する第二の成分が、ビス(3−アミノプロピル)アミン、スペルミン、ポリエーテルアミン、トリリジン、ポリリジン、ポリアルギニン、アルブミン、エチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、ブタン−1,4−ジアミン、ペンタン−1,5−ジアミン、ヘキサン−1,6−ジアミン、フェニレンジアミン、エタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、1−メチル−4−ジメチルアミノエチルピペラジン、3−メトキシ−N−ジメチル−プロピルアミン、N−エチルモルホリン、ジエチルエタノールアミン、N−ココモルホリン、N,N−ジメチル−N’,N’−ジメチルイソプロピル−プロピレンジアミン、N,N−ジエチル−3−ジエチルアミノプロピルアミン、ジメチル−ベンジルアミンおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目15) 前記少なくとも1つのアミン基を有する第二の成分が、以下の式:
NH−R−NH
のジアミンを含み、該式において、Rは、多糖類、ポリオールおよびこれらの組み合わせからなる群より選択されるポリマーを含む、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目16) 前記少なくとも1つのスルフヒドリル基を有する第二の成分が、チオール化ゼラチン、チオール化コラーゲン、PEG−チオール、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトプロピオネート)およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目17) 上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物を含む創傷を閉鎖するための組成物であって、該生体吸収性マクロマー組成物が該創傷に適用され、そして硬化され、それによって、該創傷を閉鎖することを特徴とする、組成物。
(項目18) 前記創傷が外科的切開である、上記項目のいずれかに記載の組成物。
(項目19) 上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物を含む動物組織における空隙を埋めるための組成物であって、該生体吸収性マクロマー組成物が該空隙に適用され、そして硬化され、それによって、該空隙を埋めることを特徴とする、組成物。
(項目20) 上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物を含む動物組織の表面に医療用デバイスを接着させるための組成物であって、該組成物は該デバイス、該表面またはこの両方に適用されることを特徴とし、
ここで、該デバイス、生体吸収性マクロマー組成物および表面が互いに接触されられると、該生体吸収性マクロマー組成物が硬化し、それによって、該デバイスと表面とを互いに接着させる、組成物。
(項目21) 前記医療用デバイスが移植片である、上記項目のいずれかに記載の組成物。
(項目1A) 以下:
−[A]−R
および
−[A]−R−[A]−R
からなる群より選択される式の生体吸収性マクロマー組成物であって、
該式において、
はヒドロキサメートセグメントを含み、
は多糖類およびポリオールからなる群より選択されるポリマーセグメントを含み、
Aは生体吸収性の基であり、そして、
vは約1〜約20の数である、
生体吸収性マクロマー組成物。
(項目2A) 以下:
−[A]−R−R
および
−R−[A]−R−[A]−R−R
からなる群より選択される式の生体吸収性マクロマー組成物であって、
該式において、
はヒドロキサメートセグメントを含み、
は多糖類およびポリオールからなる群より選択されるポリマーを含み、
はイソシアネート、スクシンイミド、アルデヒドおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される官能基を含み、
Aは生体吸収性の基であり、そして、
vは約1〜約20の数である、
生体吸収性マクロマー組成物。
(項目3A) 以下の式:
−R−[A]−R−[A]−R−R
の第一のポリマー成分と、
該ポリマー成分の官能成分と反応性の少なくとも1つの基を有する第二の成分と
を含む生体吸収性マクロマー組成物であって、
該式において、
はヒドロキサメートセグメントを含み、
は多糖類およびポリオールからなる群より選択されるポリマーを含み、
はイソシアネート、スクシンイミド、アルデヒドおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される官能基を含み、
Aは生体吸収性の基であり、そして、
vは約1〜約20の数である、
生体吸収性マクロマー組成物。
(項目4A) Rがポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシドコポリマー、ポリエチレングリコール−アジピン酸、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールコポリマーおよびこれらの組み合わせからなる群より選択されるポリオールを含む、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目5A) Rがポリエチレングリコールを含む、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目6A) Rがソルビトール、マンニトール、スクロース、デキストラン、シクロデキストリンおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される多糖類を含む、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目7A) 前記生体吸収性の基が乳酸、グリコール酸、1,4−ジオキサン−2−オン、1,3−ジオキサン−2−オン、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸、グルタル酸、アゼライン酸、ジクロロリン酸エチル、セバシン酸無水物、アゼライン酸無水物およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目8A) 前記生体吸収性の基がラクチド、グリコリド、ε−カプロラクトン、p−ジオキサノン、トリメチレンカーボネート、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目9A) vが約2〜約6の数である、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目10A) 前記ヒドロキサメートセグメントが、以下の式:
Figure 2010094513
の少なくとも1つのヒドロキサメートを含み、
該式において、
は、ビニル基、ヒドロキシルアルキルアクリレート基、ヒドロキシアルキルメタクリレート基、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アクリルアミド、メタクリルアミド、ポリマーおよびこれらの組み合わせからなる群より選択され、そして、
は、水素、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、
上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目11A) 前記イソシアネートが、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、ジベンジルジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−オキシビス(フェニルイソシアネート)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、水素付加キシリレンジイソシアネート、水素付加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素付加トリメチルキシリレンジイソシアネート、2,4,6−トリメチル−1,3−フェニレンジイソシアネートおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目12A) 前記第二の成分が、少なくとも1つのヒドロキシ基、少なくとも1つのアミン基、少なくとも1つのスルフヒドリル基およびこれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも1つのイソシアネート反応性の基を有する、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目13A) 前記少なくとも1つのヒドロキシ基を有する第二の成分が、水、ポリエーテルベースのポリオール、ポリカプロラクトンベースのポリオール、多価アルコール、二糖類およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目14A) 前記少なくとも1つのアミン基を有する第二の成分が、ビス(3−アミノプロピル)アミン、スペルミン、ポリエーテルアミン、トリリジン、ポリリジン、ポリアルギニン、アルブミン、エチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、ブタン−1,4−ジアミン、ペンタン−1,5−ジアミン、ヘキサン−1,6−ジアミン、フェニレンジアミン、エタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、1−メチル−4−ジメチルアミノエチルピペラジン、3−メトキシ−N−ジメチル−プロピルアミン、N−エチルモルホリン、ジエチルエタノールアミン、N−ココモルホリン、N,N−ジメチル−N’,N’−ジメチルイソプロピル−プロピレンジアミン、N,N−ジエチル−3−ジエチルアミノプロピルアミン、ジメチル−ベンジルアミンおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目15A) 前記少なくとも1つのアミン基を有する第二の成分が、以下の式:
NH−R−NH
のジアミンを含み、該式において、Rは、多糖類、ポリオールおよびこれらの組み合わせからなる群より選択されるポリマーを含む、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目16A) 前記少なくとも1つのスルフヒドリル基を有する第二の成分が、チオール化ゼラチン、チオール化コラーゲン、PEG−チオール、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトプロピオネート)およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物。
(項目17A) 創傷を閉鎖する方法であって、以下:
上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物を該創傷に適用する工程;および
該生体吸収性マクロマー組成物を硬化させ、それによって、該創傷を閉鎖する工程
を包含する、方法。
(項目18A) 前記創傷が外科的切開である、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目19A) 動物組織における空隙を埋める方法であって、以下:
上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物を該空隙に適用する工程;および
該生体吸収性マクロマー組成物を硬化させ、それによって、該空隙を埋める工程
を包含する、方法。
(項目20A) 動物組織の表面に医療用デバイスを接着させる方法であって、以下:
上記項目のいずれかに記載の生体吸収性マクロマー組成物を該デバイス、該表面またはこの両方に適用する工程;
該デバイス、生体吸収性マクロマー組成物および表面を互いに接触させる工程;および
該生体吸収性マクロマー組成物を硬化させ、それによって、該デバイスと表面とを互いに接着させる工程
を包含する、方法。
(項目21A) 前記医療用デバイスが移植片である、上記項目のいずれかに記載の方法。
摘要
ヒドロキサメートセグメントとポリマーセグメントとを有するポリマー成分を含む生体吸収性マクロマー組成物が提供される。ポリマー成分は、本開示のマクロマー組成物を形成するために、単独で、また、いくつかの実施形態では第二の成分と組み合わせて使用され得る。結果として生じる生体吸収性マクロマー組成物は、医療/外科的用途のための接着剤またはシーラントとして用いられ得る。
要旨
本開示は、インビボで使用するのに適した生体吸収性組成物、ならびにその使用方法を提供する。ある実施形態では、本開示の生体吸収性マクロマー組成物は、以下の式:
−[A]−R (III)
および/または
−[A]−R−[A]−R (IV)
のものであり得、上記式において、Rはヒドロキサメートセグメントであり、Rは多糖類およびポリオールのようなポリマーセグメントであり、Aは生体吸収性の基であり、そして、vは約1〜約20の数である。
他の実施形態では、本開示の生体吸収性マクロマーは、以下の式:
−[A]−R−R (V)
および/または
−R−[A]−R−[A]−R−R (VI)
のものであり得、上記式において、Rはヒドロキサメートセグメントであり、Rは多糖類およびポリオールのようなポリマーセグメントであり、Rはイソシアネート、スクシンイミド、アルデヒドおよびこれらの組み合わせのような官能基であり、Aは生体吸収性の基であり、そして、vは約1〜約20の数である。
なお他の実施形態では、本開示の生体吸収性マクロマー組成物は、以下の式:
−R−[A]−R−[A]−R−R (VI)
のポリマー成分と、このポリマー成分の官能成分と反応性の少なくとも1つの基を有する第二の成分とを含み得、上記式において、Rはヒドロキサメートセグメントであり、Rは多糖類およびポリオールのようなポリマーセグメントであり、Rはイソシアネート、スクシンイミド、アルデヒドおよびこれらの組み合わせのような官能基であり、Aは生体吸収性の基であり、そして、vは約1〜約20の数である。
ある実施形態では、本開示の組成物のヒドロキサメートセグメントは、以下の式:
Figure 2010094513
の少なくとも1つのヒドロキサメートを含み得、上記式において、Rは、ビニル基、ヒドロキシルアルキルアクリレート基、ヒドロキシアルキルメタクリレート基、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基、ポリマーおよびこれらの組み合わせであり得、そして、Rは、水素、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基およびこれらの組み合わせであり得る。
本開示はまた、本開示の組成物の使用方法を提供する。このような方法は、本開示の組成物を用いて創傷を閉鎖する方法、本開示の組成物を用いて動物組織内の空隙を埋める方法、および、本開示の組成物を用いて動物組織の表面に医療用デバイスを接着する方法が挙げられ得るがこれらに限定されない。
詳細な説明
本開示は、生体適合性、非免疫原性かつ生分解性の、組織接着剤または組織シーラントとして使用するためのマクロマー組成物に関する。生体吸収性マクロマー組成物は、ヒトを含む動物の生体組織および/または筋肉組織に適用され得る。生体吸収性マクロマー組成物は、組織の縁部を接着させるため、組織内の気体/流体の漏れをシールするため、医療用デバイス(すなわち、移植物)を接着するため、および、組織内の空隙もしくは傷をシールまたは埋めるなどの、組織の増強のために用いられ得る。組成物はまた、組織保護コーティング、抗癒着コーティング、薬物送達ビヒクルなどとしても利用され得る。
科学界では、用語「筋肉組織(flesh)」と「組織(tissue)」の用法の間には、ある種の区別がなされ得るが、これらの用語は、本明細書中では、医療分野において患者の処置のために、その基質に対して本発明の生体吸収性マクロマー組成物が利用されるものであることを当業者が理解する、一般的な基質を指すものとして交換可能に使用される。本明細書中で使用される場合、「組織」としては、皮膚、骨、ニューロン、軸索、軟骨、血管、角膜、筋肉、筋膜、脳、前立腺、乳房、子宮内膜、肺、膵臓、小腸、血液、肝臓、精巣、卵巣、子宮頸部、結腸、胃、食道、脾臓、リンパ節、骨髄、腎臓、末梢血、胚、および/または、腹水の組織が挙げられ得るがこれらに限定されない。
本開示の組成物は、ヒドロキサメートセグメントをポリマーセグメントと組み合わせ有するポリマー成分を含み、このポリマーセグメントは、ポリマー、オリゴマーおよび/またはマクロマーであり得る。本明細書中で使用される場合、「ポリマーセグメント」は、ポリマー、オリゴマーおよび/またはマクロマーを含み得る。本明細書中で使用される場合、オリゴマーは、約4反復単位〜約50反復単位、ある実施形態においては約5反復単位〜約20反復単位の反復性のモノマー単位を含み得る。本開示のマクロマーは、約50反復単位〜約500反復単位、ある実施形態においては約75反復単位〜約200反復単位のより長い長さのものである。本開示のポリマーは、約500反復単位〜約20,000反復単位、ある実施形態においては約750反復単位〜約10,000反復単位のより長い長さのものである。
ヒドロキサメートセグメント、ポリマーセグメントまたはこの両方は、当業者の技術範囲内の方法を利用して、生体分子(タンパク質、ペプチド、多糖類を含む)、合成のポリマーもしくはオリゴマー、アルキレンオキシド、ポリマー薬物、前記のものを含む複合材料、これらの組み合わせなどに結合され得る。
本開示の組成物の形成に利用され得る適切なヒドロキサメートセグメントとしては、以下の式(I):
Figure 2010094513
のヒドロキサメート基を有するセグメントが挙げられるがこれに限定されず、上記式において、Rは、ビニル基、アクリレート基(ヒドロキシルアルキルアクリレート基を含む)、メタクリレート基(ヒドロキシアルキルメタクリレート基を含む)、他のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基、ポリマーおよびこれらの組み合わせを含み得、そして、Rは、水素、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基またはこれらの組み合わせであり得る。
本明細書中で使用される場合、単独、または、「ハロアルキル」もしくは「アルキルチオ」のような複合語のいずれかで使用される「アルキル」は、直鎖または分枝鎖のC1〜12アルキル基を含む。例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなどが挙げられる。
本明細書中で使用される場合、「アルコキシ」は、直鎖または分枝鎖のC1〜12アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシおよびブトキシ異性体)を含む。
本明細書中で使用される場合、「アルケニル」は、直鎖、分枝鎖、単環式または多環式のアルケン(これまでに定義されたようなエチレン性のモノ不飽和もしくはポリ不飽和のアルキル、または、シクロアルキル基を含む)から形成される基を含み、ある実施形態においては、C2〜12アルケニルである。アルケニルの例としては、ビニル;アリル;1−メチルビニル;iso−ブテニル;3−メチル−2−ブテニル;1−ペンテニル;シクロペンテニル;1−メチルーシクロペンテニル;1−ヘキシル,3−ヘキセニル;シクロヘキセニル;1−ヘプテニル;3−ヘプテニル;1−オクテニル;シクロオクテニル;1−ノネニル,2−ノネニル;3−ノネニル;1−デセニル;3−デセニル;1,3−ブタジエニル;1,4−ペンタジエニル;1,3−シクロペンタジエニル;1,3−ヘキサジエニル;1,4−ヘキサジエニル;1,3−シクロヘキサジエニル;1,4−シクロヘキサジエニル;1,3−シクロヘプタジエニル;1,3,5−シクロヘプタトリエニル;または1,3,5,7−シクロテトラエニルが挙げられる。
これらのヒドロキサメート官能性組成物を形成する方法は、当業者の技術範囲内である。例えば、ある実施形態では、ヒドロキサメート官能性ポリマーは、架橋したポリメタクリル酸(PMAA)−co−メチルメタクリレート(MAA)ビーズの表面修飾により、ヒドロキサメート官能性ポリマー、すなわち、PMAA−MMA−ヒドロキサメートを生成することによって生成され得、このヒドロキサメート官能性ポリマーは、ヒドロキサメートセグメントとして利用され得る。
他の実施形態では、重合可能なヒドロキサメートモノマーが合成され得、この重合可能なヒドロキサメートモノマーは、本開示のポリマー成分を生成するためにポリマーセグメントと組み合わせられ得る。上記式Iに包含され得るヒドロキサメートモノマーは、CH=C−CHを含むRを有し得、そして、Rは水素であり得る。他の実施形態では、ヒドロキサメートモノマーは、ヒドロキサメートホモポリマーを合成するために利用され得るか、または、コポリマーを生成するために任意の他の適切なコモノマーと共に共重合され得、このコポリマーは次いで、本開示のポリマー成分を生成するためにポリマーセグメントと組み合わせ得る。
上記のヒドロキサメートモノマーから合成されたヒドロキサメートホモポリマーはまた、任意の誘導体化可能なポリマーにグラフト化され得る。結果として得られるヒドロキサメート官能性単位は、モノマーであれ、ホモポリマーであれ、コポリマーであれ、次いで、本開示のポリマー成分を生成するためにポリマーセグメントと組み合わせ得る。
当然のことながら、本開示のポリマー成分の形成には、2以上のヒドロキサメートが利用され得ることが理解されるべきである。
上述のように、本開示のポリマー成分はまた、ポリマーセグメントを含む。ある実施形態では、適切なポリマーセグメントとしては、陰イオン性多糖類(例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アルギン酸、キトサンおよびヒアルロン酸);タンパク質(ゼラチン、コラーゲンおよびアルブミンを含む);ポリペプチド(ポリ(グルタミン酸)、ポリ(リジン)、および複数のアミノ酸のコポリマーを含む);ポリオール(ポリアルキレンオキシド、ポリビニルアルコール、これらの組み合わせなどを含む);および、ポリエチレングリコールのようなポリアルキレンオキシドと、L−ラクチド、DL−ラクチド、グリコリド、ε−カプロラクトン、p−ジオキサノン、トリメチレンカーボネート、これらの組み合わせなどから調製した分解性ポリマーとのコポリマー、が挙げられ得る。ある実施形態では、前述のもののいずれかの組み合わせが利用され得る。
他の実施形態では、UVで重合可能であるかまたは硬化可能なオリゴマー、マクロマーまたはポリマーが、ポリマーセグメントとして利用され得、これらとしては、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートのようなアクリレート、ポリエチレングリコールフマレート、ポリカプロラクトンフマレート、ポリグリコリドフマレート、ポリラクチドフマレート、これらのコポリマー、これらの組み合わせなどが挙げられる。
いくつかの実施形態では、ポリマーセグメントは、多糖類(例えば、ソルビトール、マンニトール、スクロース、デキストラン、シクロデキストリン、これらの組み合わせなど)であり得る。
他の実施形態では、ポリマーセグメントは、ポリオール、例えば、ポリエチレンオキシド(「PEO」)、ポリプロピレンオキシド(「PPO」)、ポリエチレングリコール(「PEG」)、ポリプロピレングリコール(「PPG」)を含むポリアルキレンオキシド、ラクチド結合を持つポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール−アジピン酸、co−ポリエチレンオキシドブロックもしくはランダムコポリマー、ポリエチレングリコール−プロピレングリコールコポリマー(ポリエチレンオキシド(PEO)とポリプロピレンオキシド(PPO)のコポリマー(例えば、BASF Corporation(Mt.Olive,NJ)からPLURONICS(登録商標)として市販されるトリブロックPEO−PPOコポリマー)のようなポロキサマーを含む)、これらの組み合わせなどであり得る。
ある実施形態では、ポリエチレンオキシド(例えば、ポリエチレングリコール(「PEG」))のようなポリアルキレンオキシドがポリマーとして利用され得る。本明細書中で使用される場合、ポリエチレングリコールは、一般に、約50,000未満の分子量を持つポリマーを指すが、ポリエチレンオキシドは、より高い分子量のものについて用いられる。PEGは、生体適合性合成マクロマー組成物において優れた水分の保持、柔軟性および粘性を提供する。
ある実施形態では、PEGは、約100〜約20,000の分子量、ある実施形態では、約500〜約10,000の分子量、他の実施形態では、約1,000〜約5,000の分子量を持つポリマーとして利用され得る。
ある実施形態では、上述のようなヒドロキサメートセグメントとポリマーセグメントとを含む本開示の組成物は、生体吸収性の基を含み得る。生体吸収性の基は、当業者の技術範囲内であり、そして、加水分解を受けるものを含み得る。適切な生体吸収性の基としては、加水分解に対して不安定なα−ヒドロキシ酸(例えば、乳酸およびグリコール酸)、グリコリド、ラクチド、ラクトン(ε−カプロラクトンを含む)、カーボネート(例えば、トリメチレンカーボネート)、エステル、エーテル(例えば、1,4−ジオキサン−2−オンおよび1,3−ジオキサン−2−オンを含むジオキサノン)、二塩基酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸、グルタル酸、アゼライン酸を含む)、ホスホエステル(例えば、ジクロロリン酸エチル)、無水物(例えば、セバシン酸無水物およびアゼライン酸無水物)など、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
これらの生体吸収性の基をヒドロキサメートセグメントおよび/またはポリマーセグメントに導入する方法は、当業者の技術範囲内である。例えば、生体吸収性の基は、まず、ヒドロキサメートセグメントを多価アルコール(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオールとしても知られる)、ジエチレングリコール、スレイトール、ペンタエリスリトール、エンテロジオール、シクロデキストリン、など)と反応させて、複数のヒドロキシ基を有するヒドロキサメートセグメント、すなわち、
−(OH) (II)
を形成することによって組み込まれ得、上記式において、Rはヒドロキサメートセグメントであり、nは約1〜約20の数である。他の実施形態では、ヒドロキサメートセグメントは、既にヒドロキシル基を有する前記式Iのものであり得る。
複数のヒドロキシ基を有するヒドロキサメートセグメントは、その後、複数の生体吸収性の基を有するヒドロキサメートセグメントを形成するために、ヒドロキシ酸(例えば、乳酸、グリコール酸)または上述のような他の生体吸収性の基(ラクトンを含む)と反応させられ得る。
上述のようなポリマーセグメントは、その後、ヒドロキサメートセグメントと生体吸収性の基とポリマーセグメントとを含むポリマー組成物を形成するために、生体吸収性の基と反応させられ得る。
ポリマーセグメントを、必要に応じて生体吸収性の基を有するヒドロキサメートセグメントと反応させる方法は、当業者の技術範囲内である。例えば、いくつかの実施形態では、ヒドロキシル官能基を有するヒドロキサメートセグメントは、カルボン酸官能基を有する成分を生成するために、二塩基酸(例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、これらの組み合わせなど)と反応させられ得る。このカルボン酸官能基を有する成分は、次いで、カルボジイミド(例えば、EDC(1−エチル−3(3−ジメチル−アミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩)と組み合わせたアミン(例えば、4−(p−アジドサリチルアミド−ブチルアミン)(ASBA))と反応させられ得る。この反応の概要は以下のとおりである:
Figure 2010094513
上記式において、Rは上に定義されたとおりであり、xは約1〜約20であり得る。
この結果得られたポリマーは、次いで、その末端にいかなる官能基も有さない本開示の組成物を生成するために、重合化(例えば、UV重合化)に供され得る。
他の実施形態では、以下の式:
−[A]−R (III)
または
−[A]−R−[A]−R (IV)
のポリマー成分を形成するために、上記の反応スキームと同様の反応スキームが利用され得、上記式において、Rはヒドロキサメートセグメントであり、Rはポリマーセグメント(すなわち、上述のようなオリゴマー、マクロマーまたはポリマー)であり、Aは上述のような生体吸収性の基であり、そしてvは、約1〜約20の数、ある実施形態では、約2〜約6の数である。ある実施形態では、Rはヒドロキサメートであり得、Rはポリアルキレンオキシド(例えば、ポリエチレングリコールまたはポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールコポリマー)であり得、そして、Aは、ラクチド、グリコリド、ε−カプロラクトン、トリメチレンカーボネート、p−ジオキサノン、これらの組み合わせなど、ならびに、二塩基酸(例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、これらの組み合わせなど)であり得る。
ヒドロキサメートの他の成分との重合を行うための他の条件は、当業者の技術範囲内である。重合は、ある実施形態では、モノマーをエネルギー(例えば、高エネルギー放射線(γ線および/または電子線、UV光、パルスレーザ切除解離、プラズマエネルギー処理を含む)、化学的開始、光開始など)に供することによって、開始され得る。ある実施形態において、高エネルギー放射線開始の使用は、有利であり得る。なぜなら、化学開始剤または触媒などのさらなる開始剤の使用を必要としないはずであるからである。
他の実施形態では、末端のヒドロキサメートセグメントまたはポリマーセグメントは、共有結合、イオン結合、水素結合、静電結合、これらの組み合わせなどのいずれかによって、組織に結合および/または接着して接着剤として機能するために標的化される生体反応性の基で官能化され得る。例えば、ある実施形態では、末端のヒドロキサメートセグメントまたは末端のポリマーセグメントは、組織に対して自然なアミンと反応し得る基で官能化され得、それによって、本開示の組成物が適用される組織に、本開示の組成物を接着させる。このような接着に適した基としては、イソシアネート、ケトン、アルデヒド、スクシンイミド、エポキシド、カルボン酸、これらの組み合わせなどが挙げられるがこれらに限定されない。
例えば、ヒドロキサメートセグメントとポリマーセグメントとを持つポリマー成分は、イソシアネート、スクシンイミド、アルデヒドおよびこれらの組み合わせのような基で末端にキャッピングされ得る。本明細書中で使用される場合、スクシンイミドはまた、スルホスクシンイミド、スクシンイミドエステルおよびスルホスクシンイミドエステル(N−ヒドロキシスクシンイミド(「NHS」)、N−ヒドロキシスルホスクシンイミド(「SNHS」)、N−ヒドロキシエトキシ化スクシンイミド(「ENHS」)、N−ヒドロキシスクシンイミドアクリレート、スクシンイミジルグルタレート、n−ヒドロキシスクシンイミドヒドロキシブチレートを含む)、これらの組み合わせなどを含む。ある実施形態では、末端のキャッピングに利用される官能基は、米国特許第6,566,406号;同第6,818,018号;同第7,009,034号;同第7,025,990号;同第7,211,651号;および/または同第7,332,566号(この各々の全開示は、本明細書中に参考として援用される)に記載されるような任意の官能基であり得、そして、米国特許第6,566,406号;同第6,818,018号;同第7,009,034号;同第7,025,990号;同第7,211,651号;および/または同第7,332,566号(この各々の全開示は、本明細書中に参考として援用される)に記載されるものを含めた、当業者の技術範囲内の任意の方法を利用して、ポリマー成分の他の成分と組み合され得る。
他の実施形態では、例えば、ポリマー成分の末端がイソシアネート基を有するように、イソシアネート基(NCO)が、ヒドロキサメートセグメントまたはポリマーセグメントと反応させられ得る。ポリマー成分の末端をキャッピングするための適切なイソシアネートの例としては、芳香族、脂肪族および脂環式のイソシアネートが挙げられるがこれらに限定されない。その例としては以下が挙げられるがこれらに限定されない:芳香族ジイソシアネート(例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルジメチルメタンジフェニル、ジベンジルジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−オキシビス(フェニルイソシアネート)またはテトラメチルキシリレンジイソシアネート);脂肪族ジイソシアネート(例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネートまたは2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート);および脂環式ジイソシアネート(例えば、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、水素付加キシリレンジイソシアネート、水素付加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素付加トリメチルキシリレンジイソシアネート、2,4,6−トリメチル−1,3−フェニレンジイソシアネートまたは、Bayer Material Scienceから市販されているDESMODURS(登録商標))。ある実施形態では、上記のものの組み合わせが利用され得る。ある実施形態では、ヘキサメチレンジイソシアネートのような脂肪族ジイソシアネートが用いられ得る。
結果として得られる末端がキャッピングされた生体吸収性ポリマー成分は、直鎖状であり得、また、分枝鎖もしくは星状の構成を有し得る。ポリマー成分の分子量は、約100ダルトン〜約20,000ダルトン、ある実施形態では、約300ダルトン〜約10,000ダルトン、他の実施形態では、約500ダルトン〜約5000ダルトンであり得る。
いくつかの実施形態では、ヒドロキサメートセグメントを持つ末端がキャッピングされたポリマー成分は、以下の式:
−[A]−R−R (V)
または
−R−[A]−R−[A]−R−R (VI)
のものであり得、上記式において、Rはヒドロキサメートセグメントであり、Rは、ポリマーセグメント(上述のようなオリゴマー、マクロマーまたはポリマーを含む)であり、Aは生体吸収性の基であり、vは約1〜約20、ある実施形態では、約2〜約6の数であり、そして、Rは、イソシアネート、ある実施形態では、上述のようなジイソシアネートならびにスクシンイミド、スルホスクシンイミド、スクシンイミドエステルおよびスルホスクシンイミドエステル(N−ヒドロキシスクシンイミド(「NHS」)、N−ヒドロキシスルホスクシンイミド(「SNHS」)、N−ヒドロキシエトキシ化スクシンイミド(「ENHS」)、N−ヒドロキシスクシンイミドアクリレート、スクシンイミジルグルタレート、n−ヒドロキシスクシンイミドヒドロキシブチレートを含む)、アルデヒド、これらの組み合わせなどを含む、ポリマーの末端をキャッピングするために利用される官能基である。
ポリマー成分中には、生体吸収性の基が存在し得、この基は、本開示の最終マクロマー組成物の重量に基づいて約5重量%〜約50重量%、ある実施形態では、本開示の最終マクロマー組成物の重量に基づいて約10重量%〜約40重量%、他の実施形態では、本開示の最終マクロマー組成物の重量に基づいて約15重量%〜約30重量%の量で存在する。
上記ポリマーセグメントおよびヒドロキサメートセグメントを含む本開示のポリマー成分は、ポリマー成分の重量に基づいて約1重量%〜約30重量%、ある実施形態では、ポリマー成分の重量に基づいて約5重量%〜約20重量%の量のヒドロキサメートセグメントを有し得、そして、ポリマーセグメントは、ポリマー成分の重量に基づいて約5重量%〜約15重量%の量で存在し得る。
生体吸収性の基に加えて、酵素により分解可能な少なくとも1つの結合がポリマー成分中に組み込まれ得る。酵素により分解可能な結合としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:アミノ酸残基(例えば、−Arg−、−Ala−、−Ala(D)−、−Val−、−Leu−、−Lys−、−Pro−、−Phe−、−Tyr−、−Glu−など);2マー〜6マーのオリゴペプチド(例えば、−Ile−Glu−Gly−Arg−、−Ala−Gly−Pro−Arg−、−Arg−Val−(Arg)−、−Val−Pro−Arg−、−Gln−Ala−Arg−、−Gln−Gly−Arg−、−Asp−Pro−Arg−、−Gln(Arg)−、−Phe−Arg−、−(Ala)−、−(Ala)−、−Ala−Ala(D)−、−(Ala)−Pro−Val−、−(Val)−、−(Ala)−Leu−、−Gly−Leu−、−Phe−Leu−、−Val−Leu−Lys−、−Gly−Pro−Leu−Gly−Pro−、−(Ala)−Phe−、−(Ala)−Tyr−、−(Ala)−His−、−(Ala)−Pro−Phe−、−Ala−Gly−Phe−、−Asp−Glu−、−(Glu)−、−Ala−Glu−、−Ile−Glu−、−Gly−Phe−Leu−Gly−、−(Arg)−);D−グルコース、N−アセチルガラクトサミン、N−アセチルノイラミン酸、N−アセチルグルコサミン、N−アセチルマンノサミンまたはこれらのオリゴ糖;オリゴデオキシリボ核酸(例えば、オリゴデオキシアデニン、オリゴデオキシグアニン、オリゴデオキシシトシンおよびオリゴデオキシチミジン);およびオリゴリボ核酸(例えば、オリゴアデニン、オリゴグアニン、オリゴシトシン、オリゴウリジンなど)。当業者は、容易に、酵素により分解可能な結合をポリマー成分中に組み込むための反応スキームに想到する。
本開示のヒドロキサメートセグメントとポリマーセグメントとを有するポリマー成分は、本開示の生体吸収性マクロマー組成物を形成するために、単独で、また、ある実施形態では、第二の成分と組み合わせて利用され得る。結果として生じる本開示のマクロマー組成物は、接着剤またはシーラントとして有用であり得る。例えば、ヒドロキサメートセグメントを有するポリマー成分の末端がイソシアネート基でキャッピングされている場合、本開示の第二の成分は、少なくとも1つのイソシアネート反応性の基を有し得る。ある実施形態では、適切なイソシアネート反応性の基は、少なくとも1つのヒドロキシ基、少なくとも1つのアミン基、少なくとも1つのスルフヒドリル基、これらの組み合わせなどであり得る。同様に、ポリマー成分がスクシンイミド、スルホスクシンイミド、N−ヒドロキシスクシンイミド、N−ヒドロキシスルホスクシンイミド、これらのエステル(本明細書中では、ときおり、「スクシンイミド様の基」と呼ばれる)などで官能化されている場合、第二の成分は、スクシンイミド様の基と反応性の基(アミンを含む)を有し得る。
ある実施形態では、第二の成分は、ポリマー成分との反応のための適切な基で官能化され得るように選択され得る。第二の成分として使用するのに適した成分は、少なくとも1つのヒドロキシ基、少なくとも1つのアミン基、少なくとも1つのスルフヒドリル基、これらの組み合わせなどを有し得る。
第二の成分として利用され得る、少なくとも1つのヒドロキシ基を有する適切な化合物としては、水、およびポリオール(例えば、ポリエーテルベースのポリオール、ポリカプロラクトンベースのポリオール)、および多価アルコール(例えば、グリセロール、トリメチロールプロパン、ヘキサン−1,2,6−トリオール、ペンタエリスリトール、グルコース、マンニトール)、二糖類(例えば、スクロース、ソルビトールおよびジエチレングリコール)が挙げられる。
第二の成分として利用され得る、少なくとも1つのアミン基を有する適切な化合物は、当業者の技術範囲内であり、そして、例えば、一級アミン(例えば、ビス(3−アミノプロピル)アミン、スペルミン、ポリエーテルアミン(JEFFAMINE(登録商標)ポリエーテルアミンを含む)およびトリリジン);ならびに、低分子量ジアミン(例えば、エチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミンおよびN,N’−ジエチルエチレンジアミン、ブタン−1,4−ジアミン、ペンタン−1,5−ジアミン、ヘキサン−1,6−ジアミン、フェニレンジアミン);これらの組み合わせなどが挙げられる。他の実施形態では、アルカノールアミンが利用され得る。適切なアルカノールアミンの例としては、二価および三価のアルカノールアミン(例えば、エタノールアミンおよびN−エチルエタノールアミン)が挙げられる。利用され得る他のアミンとしては、以下が挙げられる:トリエチレンジアミン;N−メチルモルホリン;ペンタメチルジエチレントリアミン;ジメチルシクロヘキシルアミン;テトラメチルエチレンジアミン;1−メチル−4−ジメチルアミノエチルピペラジン;3−メトキシ−N−ジメチル−プロピルイミン;N−エチルモルホリン;ジエチルエタノールアミン;N−ココモルホリン;N,N−ジメチル−N’,N’−ジメチルイソプロピル−プロピレンジアミン;N,N−ジエチル−3−ジエチルアミノプロピルアミン;およびジメチル−ベンジルアミン。第二の成分として利用され得るポリマー性アミンとしては、ポリリジン;ポリアルギニン;アルブミン;ポリアリルアミン;MPC−co−アクリルアミド;MPC−co−ポリアリルアミン;これらの組み合わせなどが挙げられる。
ある実施形態では、第二の成分として利用されるアミンは、以下の式:
NH−R−NH (VII)
のジアミンであり得、上記式において、Rは、上記のいずれかのポリマーセグメント(多糖類、ポリオール、これらの組み合わせなどを含む)を含むポリマーであり得る。ある実施形態では、Rは、必要に応じて上述のような任意の生体吸収性の基を含む、ポリアルキレンオキシド(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのコポリマー)であり得る。ある実施形態では、上述の任意のアミンの組み合わせが利用され得る。
本開示のマクロマー組成物の形成において第二の成分として使用され得る、少なくとも1つのスルフヒドリル基を有する適切な化合物としては、チオール化ゼラチン、チオール化コラーゲン、PEG−チオール、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトプロピオネート)、これらの組み合わせなどが挙げられるがこれらに限定されない。
ある実施形態では、ヒドロキサメートセグメントを有するポリマー成分、第二の成分またはこの両方が、希釈溶液中に存在し得る。希釈溶液を形成するために利用され得る適切な溶媒としては、ポリマー成分の反応性の基と第二の成分との反応(例えば、第二の成分のイソシアネート反応性の基と、ポリマー成分のイソシアネート官能基との反応)を妨げない、当業者の技術範囲内のあらゆる生体適合性溶媒が挙げられる。利用され得る適切な溶媒としては、例えば、以下が挙げられる:極性溶媒、例えば、水、エタノール、トリエチレングリコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、グリム(glyme)(例えば、ジグリム、トリグリム、テトラグリムなど)、ポリエチレングリコール、メトキシ−ポリエチレングリコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン(NMP)、ケトン(例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、エチルアミルケトン、エチルラクテート、これらの組み合わせなど。他の実施形態では、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、イソプロパノール、ブタノール、アセトンなどの溶媒が利用され得る。ある実施形態では、希釈溶液を形成するために、上述の任意の溶媒の組み合わせが利用され得る。
溶媒は、ポリマー成分、第二の成分またはこの両方と混合され得る。溶媒は、ポリマー成分が、第一の溶液の重量に基づいて約1重量%〜約90重量%、ある実施形態では、第一の溶液の重量に基づいて約5重量%〜約40重量%の濃度となるように、ポリマー成分と混合され得る。溶媒は、第二の成分が、第二の溶液の重量に基づいて約1重量%〜約90重量%、ある実施形態では、第二の溶液の重量に基づいて約5重量%〜約40重量%の濃度となるように、第二の成分と混合され得る。
使用される溶媒の量は、多数の要因(用いられる予定の具体的なポリマー成分、第二の成分またはこの両方、および組成物の意図される最終的な用途を含む)に依存する。
ポリマー成分または第二の成分のいずれかと、本明細書中に記載されるような溶媒との混合は、エマルジョンまたは希釈溶液を生じ得る。結果として生じるエマルジョンまたは溶液の粘度は、約100cP〜約100,000cP、他の実施形態では、約1,000cP〜約80,00cP、なお他の実施形態では、約5,000cP〜約20,000cPであり得る。
ある実施形態では、第二の成分は、約1:10〜約10:1の重量比、ある実施形態では、約5:1〜約1:1の重量比で、ポリマー成分と混合され得る。
利用される場合、第二の成分は、マクロマー組成物の重量に基づいて約5重量%〜約90重量%、ある実施形態では、マクロマー組成物の重量に基づいて約10重量%〜約80重量%、他の実施形態では、マクロマー組成物の重量に基づいて約15重量%〜約50重量%の量で、本開示の最終的な組成物中に存在し得る。したがって、ポリマー成分は、マクロマー組成物の重量に基づいて約10重量%〜約95重量%、ある実施形態では、マクロマー組成物の重量に基づいて約20重量%〜約90重量%、他の実施形態では、マクロマー組成物の重量に基づいて約50重量%〜約85重量%の量で存在し得る。
ポリマー成分および第二の成分の濃度は、多数の要因(用いられる具体的なポリマーの型および分子量、所望される最終的な使用用途(すなわち、接着剤またはシーラントとしての使用)を含む)に依存して変化する。
単独で利用される場合、適切な官能基を有するポリマー成分(ある実施形態では、ヒドロキサメートセグメントを有するポリマー成分)は、インサイチュで反応または架橋して生体適合性の接着剤またはシーラントを形成し得る(例えば、イソシアネート(NCO)基が水および/もしくは組織と反応する;または、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)基が組織と反応する;など)。接着剤またはシーラントとしての使用に適した生体適合性のマクロマー組成物を形成するために上記の第二の成分と組み合わされる場合、2つの成分は、一緒に混合されたときにインサイチュで架橋する。ヒドロキサメートセグメントを有するポリマー成分は、必要に応じて第二の成分と組み合わされて、3次元のゲル様接着性マトリクスを急速に形成し、医学的な処置の間の総外科手術時間を短縮する。
ポリマー成分が、本開示の生体吸収性マクロマー組成物を形成するために単独で用いられる場合、ヒドロキサメートセグメント、そして必要に応じてイソシアネート基を有するポリマー成分は、必要に応じて触媒の存在下で水に曝露されて、本開示の生体吸収性マクロマー組成物を形成し得る。ある実施形態では、発泡剤(例えば、炭酸塩(炭酸水素ナトリウムを含む))が、必要に応じてクエン酸のような有機酸と組み合わせて加えられ得る。他の実施形態では、開始剤が含められ得る。
他の実施形態では、生体吸収性マクロマー組成物は、ポリマー成分を第二の成分と組み合わせて3次元架橋マトリクスを形成することによって調製され得る。架橋は、三級アミン触媒のような触媒の存在下または非存在下で、水に対して成分を曝露することによって行われ得る。架橋反応における使用に適した触媒としては、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、トリエチルアミン、ジエチルアミノエタノール、ジメチルアミノピリジン、オクチル酸スズなどが挙げられる。用いられる触媒の量は、架橋される成分1kgあたり約0.5グラム〜約50グラム、ある実施形態では、架橋される成分1kgあたり約1グラム〜約10グラムであり得る。
必要に応じて第二の成分と組み合わされたポリマー成分の架橋を達成するための正確な反応条件は、多数の要因(例えば、ポリマーの組成、イソシアネートのような追加の官能基で末端がキャッピングされている程度、利用される具体的なイソシアネート、および所望される架橋の程度)に依存して変化し得る。架橋反応は、約20℃〜約40℃、ある実施形態では、約25℃〜約35℃の温度にて、約5分〜約72時間以上、ある実施形態では、約1時間〜約36時間の期間にわたり行われ得る。
本開示の生体吸収性マクロマー組成物について、より高い濃度のポリマー成分および任意の第二成分の使用は、より密に架橋した生体吸収性マクロマー組成物の形成をもたらし得、密度の高いより強力なゲルマトリクスを生じる。したがって、組織の増強における使用が意図される本開示の生体吸収性マクロマー組成物は、より高い濃度のポリマー成分および第二の成分を使用し得る。生体接着剤としての使用または外科手術後の癒着の防止が意図される本開示の生体吸収性マクロマー組成物は、引き締まった壊れにくいものである必要はなく、それゆえ、より低い濃度の成分を含み得る。
生物学的に活性な因子が、本開示の生体吸収性マクロマー組成物中に含められ得る。例えば、天然に存在するポリマー(コラーゲンのようなタンパク質およびグリコサミノグリカンのような種々の天然に存在する多糖類の誘導体を含む)が、ポリマー成分の形成に利用され得るか、または、本開示の生体吸収性マクロマー組成物中に組み込まれ得る。これらの他の生物学的に活性な因子もまた官能基を含む場合、これらの基は、本開示の生体吸収性マクロマー組成物のポリマー成分および/または任意の第二の成分上の官能基と反応し得る。
医薬(medicinal agent)を含む種々の任意の成分もまた、本開示の生体吸収性マクロマー組成物に加えられ得る。加えられ得る医薬としては以下が挙げられる:抗菌剤、着色料、保存料、または、例えば、タンパク質およびペプチド調製物、解熱薬、消炎薬および鎮痛薬、抗炎症剤、血管拡張薬、抗高血圧剤および抗不整脈剤、低血圧治療剤、鎮咳剤、抗新生物薬、局所麻酔薬、ホルモン調製物、抗喘息剤および抗アレルギー剤、抗ヒスタミン薬、抗凝固薬、鎮痙薬、大脳循環改善剤および代謝改善剤、抗うつ剤および抗不安剤、ビタミンD調製物、低血糖治療剤、抗潰瘍剤、催眠薬、抗生物質、抗菌剤、鎮静剤、気管支拡張剤、抗ウイルス剤および排尿障害治療剤のような医薬。
生体吸収性マクロマー組成物が薬物またはタンパク質の送達のために企図されている場合、ヒドロキサメートセグメントを有するポリマー成分および任意の第二の成分の量は、生体吸収性マクロマー組成物中の薬物またはポリマーの最初の保持とその後の放出を促進するように調節され得る。このような調節を行うための方法および手段は、当業者にとり容易に明らかである。
ヨウ素または硫酸バリウムまたはフッ素のような造影剤もまた、本開示の生体吸収性マクロマー組成物と組み合わされ、画像化装置(X線、MRIおよびCATスキャンを含む)を使用することより手術領域の可視化を可能にし得る。
さらに、その分解速度を増すために、本開示の生体吸収性マクロマー組成物に酵素が加えられ得る。適切な酵素としては、例えば、ペプチド加水分解酵素(例えば、エラスターゼ、カテプシンG、カテプシンE、カテプシンB、カテプシンH、カテプシンL、トリプシン、ペプシン、キモトリプシン、γ−グルタミルトランスフェラーゼ(γ−GTP)など);糖鎖加水分解酵素(例えば、ホスホリラーゼ、ノイラミニダーゼ、デキストラナーゼ、アミラーゼ、リゾチウム、オリゴサッカラーゼなど);オリゴヌクレオチド加水分解酵素(例えば、アルカリホスファターゼ、エンドリボヌクレアーゼ、エンドデオキシリボヌクレアーゼなど)が挙げられる。酵素が加えられるいくつかの実施形態では、酵素は、その放出速度を制御し、それによって、本開示の生体吸収性マクロマー組成物の分解速度を制御するために、リポソームまたはミクロスフェア中に含められ得る。酵素をリポソームおよび/またはミクロスフェア中に組み込む方法は、当業者の技術範囲内である。
結果として生じる生体吸収性マクロマー組成物は、縫合糸、ステープル、クランプ、メッシュ、軟部組織修復デバイス、グラフト、バルブ、ピン、ロッド、アンカーなどの代わりに、または、これらと組み合わせて、医療/外科手術の機能(capacity)において使用され得る。ある実施形態では、生体吸収性マクロマー組成物は、機械的応力を引き起こし得る従来の道具に代えて、肺組織のような壊れやすい組織を一緒にシールまたは接着するために使用され得る。結果として生じる生体吸収性マクロマー組成物はまた、組織における気体および/または流体の漏れをシールするため、ならびに、手術後の癒着を防止するため、そして、組織内の空隙および/または傷をシールまたは埋めるためにも使用され得る。
本開示の生体吸収性マクロマー組成物はまた、薬物のキャリアとしても機能し得、動物、特にヒトにおける特定の場所への薬物の制御された放出および直接的な送達を可能にする。
本開示の生体吸収性マクロマー組成物は、多数の多様なヒトおよび動物の医療用途(創傷閉鎖(外科的切開および他の創傷を含む)、医療用デバイス(移植片を含む)を組織に接着するための接着剤、シーラントおよび空隙充填剤、ならびに塞栓剤が挙げられるがこれらに限定されない)に使用され得る。接着剤は、縫合糸、ステープル、テープおよび/または包帯の代替品、または、これらを補うもののいずれかとして組織を一緒に結合するために使用され得る。開示される生体吸収性マクロマー組成物の使用は、現行の実務中に通常必要とされる縫合糸の数を排除するかまたは実質的に減らし得、そして、その後の、ステープルおよび特定のタイプの縫合糸の除去の必要性を排除し得る。したがって、開示される生体吸収性マクロマー組成物は、縫合糸、クランプまたは他の従来の組織閉鎖機構がさらなる組織の損傷を引き起こし得るような壊れやすい組織への使用に特に適切であり得る。
さらなる用途としては、組織をシールし、縫合糸またはステープルの列における血液または他の流体の漏れを防止または制御するためのシーラントとしての生体吸収性マクロマー組成物の使用が挙げられる。別の実施形態では、生体吸収性マクロマー組成物は、再建外科手術中に、皮膚グラフトを取り付け、そして、組織フラップを位置決めするために使用され得る。なお別の実施形態では、生体吸収性マクロマー組成物は、歯周外科手術において組織フラップを閉鎖するために使用され得る。
特に、本開示の生体吸収性マクロマー組成物が、移植片、または、動物体内の傷を埋めるための空隙充填剤もしくはシーラントとして利用される他の実施形態では、架橋の条件および程度をより正確に制御することが有益であり得る;したがって、動物の組織における空隙を埋めるためのその使用の前に、マクロマー組成物を部分的に架橋することが望ましくあり得る。このような場合、本開示の生体吸収性マクロマー組成物は、空隙または傷に適用され、そして硬化され、それによって、空隙または傷を埋め得る。
2つの組織の縁部の接合を達成するためには、2つの縁部が近接され、そして、ポリマー成分、すなわち、必要に応じてイソシアネートのような官能基で末端がキャッピングされたヒドロキサメートセグメントを有するポリマー成分が、単独で、または任意の第二の成分と組み合わせて適用され得る。成分は急速に架橋する(一般に、1分もかからない)。ヒドロキサメートセグメントを有するポリマー成分のイソシアネート基のような官能基は、組織表面上に存在するアミン基に直接結合することによって、組織に接着し得るものと考えられる。この場合、本開示のマクロマー組成物は、外科的切開を含めた創傷を閉鎖するための接着剤として使用され得る。したがって、本開示のマクロマー組成物は、創傷に適用され、そして硬化され、それによって、創傷を閉鎖し得る。
本開示はまた、医療用デバイスを組織に接着させるための本開示の生体吸収性マクロマー組成物の使用方法にも関する。ある実施形態では、医療用デバイスの組成に依存して、医療用デバイス上にコーティングが必要とされ得る。いくつかの場合、このようなコーティングは、本開示の生体吸収性マクロマー組成物のポリマー成分、または、利用される場合には第二の成分を含み得る。いくつかの局面では、医療用デバイスは移植片を含む。他の医療用デバイスとしては、ペースメーカー、ステント、シャントなどが挙げられるがこれらに限定されない。一般に、デバイスを動物組織の表面に接着させるためには、本開示のポリマー成分、第二の成分および/またはマクロマー組成物は、デバイス、組織表面またはこの両方に適用され得る。次いで、デバイスと組織表面とが互いに接触させられ、そして、生体吸収性マクロマー組成物が形成/硬化され、それによって、デバイスと表面とを互いに接着させる。
いくつかの実施形態では、ポリマー成分が組織に適用され得、第二の成分がデバイスに適用され得るか、またはその逆であり、そして、この2つが互いに接触されて、生体吸収性マクロマー組成物を形成して、デバイスを組織に接着させる。
本発明の生体吸収性マクロマー組成物はまた、外科手術後の癒着を防止するためにも使用され得る。このような用途においては、生体吸収性マクロマー組成物は、治癒過程の間の外科手術部位における癒着の形成を防止する目的で、内部組織の表面上に層として適用および硬化される。癒着バリアの形成に加え、本開示の組成物は、移植用の詰め物(gasket)、バットレスまたは綿撤糸のような移植片を形成するためにも利用され得る。
シーラントとして使用される場合、本開示の生体吸収性マクロマー組成物は、外科処置の間および処置後の両方に、出血または流体の漏れを防止または阻止するために、外科手術において使用され得る。また、本開示の生体吸収性マクロマー組成物は、肺の外科手術に伴う空気の漏れを防止するためにも適用され得る。マクロマー組成物は、少なくとも、組織におけるあらゆる傷を密封するため、そして、あらゆる流体または空気の移動を密封するために必要な量で、所望される領域に直接適用され得る。
生体吸収性マクロマー組成物の適用は、接着剤としてであれシーラントとしてであれ、また、他の添加物があろうとなかろうと、任意の従来の手段によってなされ得る。これらの手段としては、組織表面上での生体吸収性マクロマー組成物の滴下、刷毛塗り、もしくは他の直接的な操作、または、表面上への生体吸収性マクロマー組成物の噴霧が挙げられる。開放外科手術においては、手、鉗子などによる適用が企図される。内視鏡外科手術においては、生体吸収性マクロマー組成物は、トロカールのカニューレを通して送達され、そして、当業者の技術範囲内のあらゆるデバイスによってその部位において広げられ得る。
ある実施形態では、生体吸収性マクロマー組成物は、分配の前に、ポリマー成分と任意の第二の成分との混合を提供し得る、従来の接着剤ディスペンサーから分配され得る。このようなディスペンサーは、例えば、米国特許第4,978,336号;同第4,361,055号;同第4,979,942号;同第4,359,049号;同第4,874,368号;同第5,368,563号;および同第6,527,749号(この各々の開示は、本明細書中に参考として援用される)に開示される。
本発明の生体吸収性マクロマー組成物は、種々の有益な特性を有する。本開示の生体吸収性マクロマー組成物は、安全であり、組織に対する増強された接着を有し、生分解性であり、増強された止血能を有し、低価格で、かつ、調製および使用が容易である。成分の選択を変えることによって、ゲル化時間と同様に、生体吸収性マクロマー組成物の強度および弾力性が制御され得る。
生体吸収性マクロマー組成物は、従順な(compliant)ゲルマトリクスを急速に形成し、所望の場所における組織の縁部または移植された医療用デバイスの固定された位置決めを確実にし、そして、必要とされる外科手術/適用の全体的な時間を短縮する。生体吸収性マクロマー組成物は、強力で密着した結合を形成する。生体吸収性マクロマー組成物は、優れた機械的性能および強度を示す一方で、生組織を接着するために必須の柔軟性を保持する。この強度および柔軟性は、外科的な組織の縁部を移動させることなく、組織のある程度の移動を可能にする。さらに、生体吸収性マクロマー組成物は生分解性であり、分解した成分が被験体の身体を通って安全に排泄されることを可能にする。
本明細書中に開示される実施形態に対して種々の改変がなされ得ることが理解される。したがって、上記明細書は、限定的なものとしてみなされるべきではなく、代表的な実施形態の単なる例示としてみなされるべきである。当業者は、添付の特許請求の範囲およびその趣旨の範囲内で他の改変に想到する。

Claims (21)

  1. 以下:
    −[A]−R
    および
    −[A]−R−[A]−R
    からなる群より選択される式の生体吸収性マクロマー組成物であって、
    該式において、
    はヒドロキサメートセグメントを含み、
    は多糖類およびポリオールからなる群より選択されるポリマーセグメントを含み、
    Aは生体吸収性の基であり、そして、
    vは約1〜約20の数である、
    生体吸収性マクロマー組成物。
  2. 以下:
    −[A]−R−R
    および
    −R−[A]−R−[A]−R−R
    からなる群より選択される式の生体吸収性マクロマー組成物であって、
    該式において、
    はヒドロキサメートセグメントを含み、
    は多糖類およびポリオールからなる群より選択されるポリマーを含み、
    はイソシアネート、スクシンイミド、アルデヒドおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される官能基を含み、
    Aは生体吸収性の基であり、そして、
    vは約1〜約20の数である、
    生体吸収性マクロマー組成物。
  3. 以下の式:
    −R−[A]−R−[A]−R−R
    の第一のポリマー成分と、
    該ポリマー成分の官能成分と反応性の少なくとも1つの基を有する第二の成分と
    を含む生体吸収性マクロマー組成物であって、
    該式において、
    はヒドロキサメートセグメントを含み、
    は多糖類およびポリオールからなる群より選択されるポリマーを含み、
    はイソシアネート、スクシンイミド、アルデヒドおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される官能基を含み、
    Aは生体吸収性の基であり、そして、
    vは約1〜約20の数である、
    生体吸収性マクロマー組成物。
  4. がポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシドコポリマー、ポリエチレングリコール−アジピン酸、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールコポリマーおよびこれらの組み合わせからなる群より選択されるポリオールを含む、請求項3に記載の生体吸収性マクロマー組成物。
  5. がポリエチレングリコールを含む、請求項3に記載の生体吸収性マクロマー組成物。
  6. がソルビトール、マンニトール、スクロース、デキストラン、シクロデキストリンおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される多糖類を含む、請求項3に記載の生体吸収性マクロマー組成物。
  7. 前記生体吸収性の基が乳酸、グリコール酸、1,4−ジオキサン−2−オン、1,3−ジオキサン−2−オン、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸、グルタル酸、アゼライン酸、ジクロロリン酸エチル、セバシン酸無水物、アゼライン酸無水物およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項3に記載の生体吸収性マクロマー組成物。
  8. 前記生体吸収性の基がラクチド、グリコリド、ε−カプロラクトン、p−ジオキサノン、トリメチレンカーボネート、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項3に記載の生体吸収性マクロマー組成物。
  9. vが約2〜約6の数である、請求項3に記載の生体吸収性マクロマー組成物。
  10. 前記ヒドロキサメートセグメントが、以下の式:
    Figure 2010094513
    の少なくとも1つのヒドロキサメートを含み、
    該式において、
    は、ビニル基、ヒドロキシルアルキルアクリレート基、ヒドロキシアルキルメタクリレート基、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アクリルアミド、メタクリルアミド、ポリマーおよびこれらの組み合わせからなる群より選択され、そして、
    は、水素、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、
    請求項3に記載の生体吸収性マクロマー組成物。
  11. 前記イソシアネートが、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、ジベンジルジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−オキシビス(フェニルイソシアネート)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、水素付加キシリレンジイソシアネート、水素付加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素付加トリメチルキシリレンジイソシアネート、2,4,6−トリメチル−1,3−フェニレンジイソシアネートおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項3に記載の生体吸収性マクロマー組成物。
  12. 前記第二の成分が、少なくとも1つのヒドロキシ基、少なくとも1つのアミン基、少なくとも1つのスルフヒドリル基およびこれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも1つのイソシアネート反応性の基を有する、請求項11に記載の生体吸収性マクロマー組成物。
  13. 前記少なくとも1つのヒドロキシ基を有する第二の成分が、水、ポリエーテルベースのポリオール、ポリカプロラクトンベースのポリオール、多価アルコール、二糖類およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項12に記載の生体吸収性マクロマー組成物。
  14. 前記少なくとも1つのアミン基を有する第二の成分が、ビス(3−アミノプロピル)アミン、スペルミン、ポリエーテルアミン、トリリジン、ポリリジン、ポリアルギニン、アルブミン、エチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、ブタン−1,4−ジアミン、ペンタン−1,5−ジアミン、ヘキサン−1,6−ジアミン、フェニレンジアミン、エタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、1−メチル−4−ジメチルアミノエチルピペラジン、3−メトキシ−N−ジメチル−プロピルアミン、N−エチルモルホリン、ジエチルエタノールアミン、N−ココモルホリン、N,N−ジメチル−N’,N’−ジメチルイソプロピル−プロピレンジアミン、N,N−ジエチル−3−ジエチルアミノプロピルアミン、ジメチル−ベンジルアミンおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項12に記載の生体吸収性マクロマー組成物。
  15. 前記少なくとも1つのアミン基を有する第二の成分が、以下の式:
    NH−R−NH
    のジアミンを含み、該式において、Rは、多糖類、ポリオールおよびこれらの組み合わせからなる群より選択されるポリマーを含む、請求項12に記載の生体吸収性マクロマー組成物。
  16. 前記少なくとも1つのスルフヒドリル基を有する第二の成分が、チオール化ゼラチン、チオール化コラーゲン、PEG−チオール、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトプロピオネート)およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項12に記載の生体吸収性マクロマー組成物。
  17. 請求項3に記載の生体吸収性マクロマー組成物を含む創傷を閉鎖するための組成物であって、該生体吸収性マクロマー組成物が該創傷に適用され、そして硬化され、それによって、該創傷を閉鎖することを特徴とする、組成物。
  18. 前記創傷が外科的切開である、請求項17に記載の組成物。
  19. 請求項3に記載の生体吸収性マクロマー組成物を含む動物組織における空隙を埋めるための組成物であって、該生体吸収性マクロマー組成物が該空隙に適用され、そして硬化され、それによって、該空隙を埋めることを特徴とする、組成物。
  20. 請求項3に記載の生体吸収性マクロマー組成物を含む動物組織の表面に医療用デバイスを接着させるための組成物であって、該組成物は該デバイス、該表面またはこの両方に適用されることを特徴とし、
    ここで、該デバイス、生体吸収性マクロマー組成物および表面が互いに接触されられると、該生体吸収性マクロマー組成物が硬化し、それによって、該デバイスと表面とを互いに接着させる、組成物。
  21. 前記医療用デバイスが移植片である、請求項20に記載の組成物。
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