JP2010093359A - コイルアンテナ及び通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1絶縁体基板110に等間隔に平行線路となる銅箔を設ける。そして第2絶縁体基板120にも等間隔に平行線路を設け、各線路の接続端子を対向する接続端子から一つ隣の接続端子に接続する。第1絶縁体基板110と第2絶縁体基板120とをコネクタで接続し、1本のコイル状の経路が形成され、これを、通信回路に接続してコイルアンテナとして用いる。
【選択図】図1
Description
特許文献1には、平面型のアンテナコイルを複数積層することにより、磁束を強化する技術が開示されている。
しかしながら、ボビンに導線を巻回していく場合には、巻き数が多くなると作成に手間がかかるという問題がある。また、巻線間隔が一定にならないことがあり、その場合にインダクタンス値にばらつきがでる。コイルアンテナはコイル状導体のインダクタンスと同調用コンデンサにより使用周波数で共振させた状態で使用するため、インダクタンス値のばらつきは共振周波数のずれを引き起こし、その結果コイルアンテナの性能が低下するという問題が発生する。
そこで、本発明においては、巻線間隔が狂うことなく、かつ平面面積が大きくならないようなコイルアンテナを提供することを目的とする。
また、ここで平行とは、直線の線路が平行になっている場合のほか、折れ線状の線路における各直線部分で平行になっていれば平行であるものとする。
また、同じ長さのm本の導電性の線路が第1位置から第2位置に向けて平行かつ等間隔に形成された1枚の第1絶縁体基板と、m−1本の導電性の線路が第3位置から第4位置に向けて平行かつ等間隔に形成された前記第1絶縁体基板とは異なるフレキシブル基板と、前記第1絶縁体基板の前記第n(n<m)番目の前記第1位置側の端と、前記フレキシブル基板の第k(k<m)番目の第3位置側の端とが接続され、前記フレキシブル基板の前記第k番目の前記第4位置側の端と、前記第1絶縁体基板の前記第n+1番目の前記第2位置側の端とが接続されていることとしてもよい。
フラットケーブルあるいはフレキシブル基板のような柔軟な部材を使用することで、コイルの形状をある程度自由に変更することができるので、コイルアンテナを搭載する通信装置の設計自由度を高めることができる。
<実施の形態1>
図1は、コイルアンテナ100の斜視図である。
図1に示すように、コイルアンテナ100は、第1絶縁体基板110と、第2絶縁体基板120と、コネクタ130と、コネクタ140とが接続されて形成される。
図2は、第1絶縁体基板110の両面を示す平面図である。
図2(a)は、第1絶縁体基板110の第1面を示す平面図である。図2(a)に示すように、第1絶縁体基板110は、18の接続端子を9本の平行線路の両端に9つずつ備え、各接続端子は、互いに対向する接続端子へと銅箔で結線されている。各結線がコイルアンテナの一部となる。図2(a)からも分かるように、接続端子a101〜a109はそれぞれ、接続端子a201〜a209に銅箔により結線されている。各接続端子を接続する銅箔は、同じ長さで平行かつ等間隔に第1絶縁体基板上に形成されている。
コネクタ接合部111は、第1絶縁体基板110の接続端子a101〜a109部分にホールが設けられ、各線路が延線されて、コネクタ140中の導線と電気的にも接続される。
コネクタ130、140は、第1絶縁体基板110と第2絶縁体基板120とを接続するものであり、両コネクタは、内部に9本の平行な導通路を備える。両コネクタはその両端に9つの端子、計18の端子を備える。
図3(a)は、第2絶縁体基板120の第1面を示す平面図であり、(b)は、第2絶縁体基板120の第2面を示す平面図である。第2絶縁体基板120の第2面は、第2絶縁体基板120の第1面の裏面である。
第2絶縁体基板120は、第1絶縁体基板110とは異なり、各接続端子は対向する接続端子に接続されるのではなく、一つずつずれて接続されるように、銅箔が箔押しされている。つまり、接続端子b102は接続端子b201と、接続端子b103は接続端子b202と、・・・、接続端子b108は接続端子b207と、接続端子b109は接続端子b208と接続されている。図3(a)に示すように、各線路は折れ線状ではあるものの、平行かつ等間隔に形成される。
図4は、第1絶縁体基板110と第2絶縁体基板120との各端子とのコネクタ130、140を介しての接続関係を示した表であり、図4に示すように、例えば、接続端子a202は、接続端子b202に接続される。
第2絶縁体基板120では、接続端子が一つずつずれて結線されているので、第1絶縁体基板110と、第2絶縁体基板120と、コネクタ130と、コネクタ140とが接続されることにより、一本のコイル状の線路が形成され、コイルアンテナを形成する。
<実施の形態2>
上記実施の形態1においては、絶縁体基板を用いていたが、本実施の形態2においては、そのほかの手法で接合されてもよいことを示す。
フラットケーブル510は、図6にしめすように、平行かつ等間隔に9本の線路が並列して埋設されており、実施の形態1に示した第1絶縁体基板110と同様に第2絶縁体基板120に接続される。なお、図6では、第1絶縁体基板110との対応を分かりやすくするため、第2絶縁体基板120の同じ接続端子に接続される接続端子には、第1絶縁体基板110と同じ符号に「x」を追加した符号をふってある。
これにより、各線路の各接続端子が図4に示す対応関係で接続され、1本の線路となり、コイルを形成する。
<実施の形態3>
上記実施の形態2においては、絶縁体基板とフラットケーブルの組み合わせによりコイルを形成することを示したが、本実施の形態3においてはフラットケーブルのみを用いてコイルを形成することを示す。
図7に示すようにコイルアンテナ700は、フラットケーブル710とその両端のコネクタを接続して輪を形成した形状をしている。
フラットケーブル710を両端のコネクタを接続せず、平面状にしたのが図8に示す平面図である。図8に示すフラットケーブル710の両端が互いのコネクタへの接続側となる。図8を見ればわかるように、フラットケーブル710は、従来のフラットケーブルとは異なり、対向する接続端子に接続されているのではなく、対向する接続端子から1つ隣りの接続端子に接続されて形成される。つまり、接続端子a701は接続端子a802に、接続端子a702は接続端子a803に、接続端子a703は接続端子a804に、接続端子a704は接続端子a805に、接続端子a705は接続端子a806に、接続端子a706は接続端子a807に、接続端子a707は接続端子a808に、接続端子a708は接続端子a809に接続されている。これにより、コネクタ711とコネクタ712とが接続されることにより、1本の経路が形成され、コイルを形成することになる。
コイルの全てをフラットケーブル700で構成することにより、実施の形態2に示したコイルアンテナ500よりも更に自由度の高い形状設定をすることができ、コイルアンテナ700を用いた通信装置の設計自由度を高めることができる。
<実施の形態4>
上記実施の形態1〜3において本発明に係る各種のコイルアンテナを示したが、本実施の形態4においては、当該コイルアンテナを用いる通信回路について説明する。また、本実施の形態4においては、通信回路の通信出力を高める手法についても説明する。
第1絶縁体基板910と、第2絶縁体基板920とは、実施の形態1で示した第1絶縁体基板110と同一のものであるので、説明を割愛する。
第3絶縁体基板930は、H型の基板であり、実施の形態1において示した第2絶縁体基板120、2枚を基板で架設したような形状になっている。当該架設部分に第1無線回路950と、第2無線回路951とが構成される。
また、第1絶縁体基板920の第1接続コネクタ921と第3絶縁体基板930の第3接続コネクタ941とが接続される。そして、第2絶縁体基板920の第2接続コネクタ922と第3絶縁体基板930の第4接続コネクタ942とが接続され、これにより、第2コイルアンテナ961が形成される。つまり、実施の形態1に示したコイルアンテナ100が2つ隣接するような構成になる。
コイルアンテナの送信出力を上げる手法としてはその他には、コイルアンテナに流すアンテナ電流を増やすことも考えられるが、この場合、コイルアンテナと無線回路の間に直列で接続される同調用コンデンサに高電圧が印加されることになり、同調周波数を制御できるレベルで高電圧に耐えうるコンデンサが現状ないので、アンテナ電流を増やして送信出力を向上させる手法には限界がある。
<補足>
上記実施形態において、本発明の実施の手法について説明してきたが、本発明の実施形態がこれに限られないことは勿論である。以下、上記実施形態以外に本発明の思想として含まれる各種の変形例について説明する。
(1)上記実施の形態1において、第1絶縁体基板110に配される銅箔の本数を9本、第2絶縁体基板120に配される銅箔の本数を8本としていたが、この本数はこれらの数に限定されるものではなく、必要に応じて、変えてよく、例えば、80本と79本という本数にしてもよい。
(2)上記実施の形態1において、第2絶縁体基板120に形成した銅箔の線路は、その中途で折れた平行線路を設けることとしたが、これは、平行かつ等間隔に1つずれた隣の端子に接続されればよく、図8に示すように、直線の銅箔で1つずれた隣の端子に接続されてもよい。
(3)上記実施の形態1において、第1絶縁体基板110と第2絶縁体基板120とをコネクタにより接続していたが、コネクタ130、140は、第1絶縁体基板110と第2絶縁体基板120との各接続端子を図4に示した対応表のように接続できるものであればよく、9本の平行線路が配された絶縁体基板で接続されてもよい。この場合、実施の形態1に示したようなコネクタではなく、半田付けにより接合されてよい。
(4)上記実施の形態2において、第2絶縁体基板120とフラットケーブル510とを接続してコイルを形成することを示した。しかし、これは、第1絶縁体基板110を第2絶縁体基板120の代わりに用いてもよく、この場合フラットケーブル510は、図6に示したものではなく、コネクタ511側の接続端子はコネクタ512の対向する接続端子ではなく1つずれた接続端子に接続された、例えば図8に示すようなフラットケーブルを用いる。
(5)上記実施の形態1において、2枚の絶縁体基板をコネクタにより接続して、コイルを形成したが、絶縁体基板がある程度の厚みを持つならば、1枚の絶縁体基板からコイルを形成してもよい。
(6)上記実施の形態4において、H型の基板と1枚と、2枚の長方形の基板とで通信回路を構成したが、これは、コイルアンテナが2つ形成されればどのような基板を用いてもよく、例えば、2枚の正方形の基板の両端に、コイルとなる平行線路を設けて通信回路に接続することとしてもよいし、2枚の円盤状の基盤に2つの平行線路を設けて、各接続端子をコイルとなるように接続することとしてもよい。
(7)上記実施の形態4において、第1コイルアンテナ960と第2コイルアンテナ961とはその磁束方向が一致するように、それぞれのコイルアンテナのコイルの中心を一致させることとしたが、これは、こうすることで、磁束を強化するにあたり最大効率が得られるからであり、磁束がコイル1個の状態よりも強化されるのであれば、2つのコイルの中心は多少ずれてもよい。
(8)上記実施の形態においては、銅箔は片面にのみ形成することとしたが、これは、両面に平行線路が形成されてよく、この場合、更にコイルの巻き数を多くすることができ、送信出力を高めることができる。
(9)上記実施の形態において、フラットケーブルを用いた実施の形態について、フラットケーブルの代わりにフレキシブル基板を用いることとしてもよい。
(10)上記実施の形態において、絶縁体基板上に設けた線路を銅箔により形成することとしたが、これは銅箔に限らず導電性の部材であればよく、例えば金などであってもよい。
(11)上記実施の形態4の図9においては、図1に示したコイルアンテナのように基板と基板とを接続するコネクタ(図1におけるコネクタ130とコネクタ140)を図面を見やすくするために図示しなかったが、実施の形態4においても同様にコネクタを用いて接続してもよい。
110 第1絶縁体基板
a101〜a109 接続端子
a201〜a209 接続端子
111、112 コネクタ接合部
120 第2絶縁体基板
b101〜b109 接続端子
b201〜b209 接続端子
121、122 コネクタ接合部
130、140 コネクタ
510 フラットケーブル
511、512 コネクタ
a701〜a709 接続端子
a801〜a809 接続端子
900 通信回路
910 第1絶縁体基板
911、912 コネクタ接合部
920 第2絶縁体基板
921、922 コネクタ接合部
930 第3絶縁体基板
931、932、941、942 コネクタ
950 第1無線通信回路
951 第2無線通信回路
Claims (8)
- 第1絶縁体基板と、第2絶縁体基板とを含んで構成されるコイルアンテナであって、
1枚の第1絶縁体基板に、同じ長さのm本の導電性の線路が第1位置から第2位置に向けて平行かつ等間隔に形成され、
前記第1絶縁体基板とは異なる1枚の第2絶縁体基板にはm−1本の導電性の線路が第3位置から第4位置に向けて平行かつ等間隔に形成され、
前記第1絶縁体基板の前記第n(n<m)番目の線路の前記第1位置側の端と、前記第2絶縁体基板の第k(k<m)番目の線路の第3位置側の端とが接続され、
前記第2絶縁体基板の前記第k番目の線路の前記第4位置側の端と、前記第1絶縁体基板の前記第n+1番目の線路の前記第2位置側の端とが接続されている
ことを特徴とするコイルアンテナ。 - 前記コイルアンテナの前記第1絶縁体基板の線路列と前記第2絶縁体基板の線路列とは、前記第1絶縁体基板の線路列の前記第1位置側の端と前記第2絶縁体基板の線路列の前記第3位置側の端とを接続するコネクタと、前記第1絶縁体基板の線路列の前記第2位置側の端と前記第2絶縁体基板の線路列の前記第4位置側の端とを接続するコネクタとを介して接続されている
ことを特徴とする請求項1記載のコイルアンテナ。 - 前記コイルアンテナの前記第1絶縁体基板の線路列と前記第2絶縁体基板の線路列とは、前記第1絶縁体基板の線路列の前記第1位置側の端と前記第2絶縁体基板の線路列の前記第3位置側の端とを接続するm本の平行線路が形成された絶縁体基板と、前記第1絶縁体基板の線路列の前記第2位置側の端と前記第2絶縁体基板の線路列の前記第4位置側の端とを接続するm本の平行線路が形成された絶縁体基板とを介して接続されている
ことを特徴とする請求項1記載のコイルアンテナ。 - 複数の絶縁体基板からなり、各絶縁体基板は、少なくともm本の導電性の線路が第1位置から第2位置に向けて、平行かつ等間隔に配され、
各絶縁体基板の線路の両端はそれぞれ異なる絶縁体基板の線路に接続され、
前記複数の絶縁体基板のうちの一つの第1絶縁体基板の線路は、その第n番目の一端が、前記第1絶縁体基板とは異なる第2絶縁体基板の第n番目の端に接続され、第n番目の他端が、前記第1絶縁体基板及び前記第2絶縁体基板とは異なる第3絶縁体基板の第n+1番目の端に接続され、
前記第1絶縁体基板以外の各絶縁体基板の線路のその第n番目の両端は、他の絶縁体基板の第n番目の端に接続され、
各絶縁体基板の線路が接続されることによりコイルを形成する
ことを特徴とするコイルアンテナ。 - 同じ長さのm本の導電性の線路が第1位置から第2位置に向けて平行かつ等間隔に形成された1枚の第1絶縁体基板と、
m−1本の導電性の線路が第3位置から第4位置に向けて平行かつ等間隔に形成された前記第1絶縁体基板とは異なるフレキシブル基板と、
前記第1絶縁体基板の前記第n(n<m)番目の前記第1位置側の端と、前記フレキシブル基板の第k(k<m)番目の第3位置側の端とが接続され、
前記フレキシブル基板の前記第k番目の前記第4位置側の端と、前記第1絶縁体基板の前記第n+1番目の前記第2位置側の端とが接続されている
ことを特徴とするコイルアンテナ。 - 同じ長さのm本の導電性の線路が第1位置から第2位置に向けて平行かつ等間隔に形成された1枚の第1絶縁体基板と、
m−1本の導電性の線路が第3位置から第4位置に向けて平行かつ等間隔に形成されたフラットケーブルと、
前記第1絶縁体基板の前記第n(n<m)番目の前記第1位置側の端と、前記フラットケーブルの第k(k<m)番目の第3位置側の端とが接続され、
前記フラットケーブルの前記第k番目の前記第4位置側の端と、前記第1絶縁体基板の前記第n+1番目の前記第2位置側の端とが接続されている
ことを特徴とするコイルアンテナ。 - 1つのフレキシブル基板、または、1つのフラットケーブルからなるコイルアンテナであって、
前記フレキシブル基板、または、フラットケーブルの一方の端の第n番目の接続端子が、他方の端の第n+1番目の端とが直接接続されてコイルを形成する
ことを特徴とするコイルアンテナ。 - 第1絶縁体基板と第2絶縁体基板とを含んで構成される通信システムであって、
前記第1絶縁体基板の第1位置から第2位置に向けて、複数の同じ長さの導電性の線路が平行に形成され、
前記第2絶縁体基板の第3位置から第4位置に向けて、複数の同じ長さの導電性の線路が平行に形成され、
前記第1絶縁体基板の複数の線路のうち、隣接する等間隔に配されたm本の線路の第n(n<m)番目の前記第1位置側の端と、前記第2絶縁体基板の複数の線路のうち、隣接する等間隔に配されたm−1本の線路の第k(k<m)番目の前記第3位置側の端とが接続され、前記第2絶縁体基板の前記第k番目の前記第4位置側の端と、前記第1絶縁体基板の第n+1番目の前記第1位置側の端とが接続されて形成される第1コイルアンテナと、
前記第1絶縁体基板の複数の線路のうち、前記m本以外の線路の第j番目の前記第1位置側の端と、前記第2絶縁体基板の複数の線路のうち、前記m−1本の線路の以外の線路の第q番目の前記第3位置側の端とが接続され、前記第2絶縁体基板の前記第q番目の前記第4位置側の端と、前記第1絶縁体基板の第j+1番目の前記第2位置側の端とが接続されて形成される第2コイルアンテナと、
前記第1コイルアンテナに接続されて通信を実行する第1通信回路と、
前記第2コイルアンテナに接続されて通信を実行する第2通信回路と
を備え、
前記第1通信回路と第2通信回路とは同じ周波数で同内容の信号を送信する
ことを特徴とする通信システム。
Priority Applications (1)
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2008
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